JPH09119096A - 抗菌防カビ性を有する紙製品 - Google Patents

抗菌防カビ性を有する紙製品

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JPH09119096A
JPH09119096A JP7298805A JP29880595A JPH09119096A JP H09119096 A JPH09119096 A JP H09119096A JP 7298805 A JP7298805 A JP 7298805A JP 29880595 A JP29880595 A JP 29880595A JP H09119096 A JPH09119096 A JP H09119096A
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Japan
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antibacterial
water
antifungal
paper product
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JP7298805A
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Tomiyoshi Suyama
富義 陶山
Masafumi Tsuruoka
理文 鶴岡
Kimie Minemura
希実エ 峯村
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Daiwa Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細菌類またはカビ類の発生可能な環境下にあ
って、長期に、それら微生物の増殖を阻止し、微生物に
よる環境汚染および紙質の変色、着色、脆化などを防止
し、しかも、人体に対して安全性に優れた抗菌防カビ性
を有する紙製品を提供する。 【解決手段】 抗菌防カビ剤としてベンズイソチアゾロ
ン−3−オンの微粒子水分散体またはエマルジョンある
いは無機、有機多孔質微粒子担持体、あるいは苛性アル
カリ塩またはアミン塩とした水溶性塩をそのまま水希釈
あるいは高分子水溶液に添加した後、パルプ分散液に添
加して製紙するか、あるいは成紙に塗布、含浸またはス
プレー処理してなる抗菌防カビ性を有する紙製品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌防カビ剤とし
てベンズイソチアゾロン−3−オンを用いることによ
り、細菌またはカビ類の発生可能な環境下にあって長期
に、それら微生物の増殖を阻止し、微生物による環境汚
染および紙質の変色、着色、脆化等を防止するようにし
た抗菌防カビ性を有する紙製品に関する。さらに詳しく
は、抗菌防カビ剤としてベンズイソチアゾロン−3−オ
ンの微粒子水分散体またはエマルジョンあるいは無機、
有機多孔質微粒子担持体、あるいは苛性アルカリ塩また
はアミン塩とした水溶性塩をそのまま水希釈あるいは高
分子水溶液に添加した後、パルプ分散液に添加して製紙
するか、あるいは成紙に塗布、含浸あるいはスプレー処
理して抗菌防カビ性を付与した紙製品に関する。
【0002】特に、最近病院において問題になっている
MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の院内感染
に対しても、優れた抑制効力を有しているベンズイソチ
アゾロン−3−オンを用いて、院内で使用されるカル
テ、薬袋、紙シーツ、ナプキン、紙オムツ、ティッシュ
ペーパーなどを抗菌防カビ処理することにより、紙製品
を通じて病原菌の感染することを防止しあるいは病原菌
の蔓延を阻止するものである。
【0003】
【従来の技術】紙製品に抗菌防カビ処理を施すことは、
従来からも一部で行われていたが、使用される抗菌防カ
ビ剤が、工業用あるいは農業用として開発されたものが
多く用いられていたために、人畜に対する安全面で充分
なものではなかった。このようなことから、食品関係に
使用される包装紙、白ボール箱などの包装材料や、それ
と同等の安全性が求められるもの、あるいは一般事務
用、家庭用として広範囲に使用される紙製品において、
抗菌加工を施して問題のない安全性の高い化合物が要望
されていた。以上のような関係から、これらの紙製品に
処理する抗菌防カビ剤として望まれている条件として
は、次のような事項である。
【0004】(1)使用した抗菌防カビ剤が、人畜に対
する毒性ができるだけ低く安全性に優れたものであるこ
と。 (2)抗菌防カビ剤の使用量が微量で充分な効果を発揮
すると共に、その効力が持続性を有し、熱、紫外線、空
気、湿気などによる使用または保存中の環境の変化によ
っても、化学的変化が少なく、長期間その効力が安定し
ていること。 (3)抗菌防カビ剤使用によって、紙製品に着色、変色
あるいは脆化を起こす恐れのないこと。 (4)抗菌防カビ剤使用による紙製品の損紙あるいは古
紙の再利用が可能であること、ならびに焼却した時に有
害ガスや悪臭ガスの発生がないこと。 しかし、現状としては、これらの要望を満たすことは非
常に困難なこととされているが、この要望に近ずける必
要がある。
【0005】従来から、この目的で開発された抗菌防カ
ビ剤は、多数の化合物が検討されている。しかし、これ
ら多くの化合物の人体に対する安全性を考えると、必ず
しも充分とはいえなかった。安全性に優れた化合物の一
つとして、無機の銀化合物や微粒子銀をゼオライトなど
に担持させたものの応用が試みられているが、その効果
をみると、細菌類に対してはある程度の効果はみられる
ものの、カビ類、酵母類に対しては効力が低く、その効
果を充分に発揮させるまでには至っていない。また、光
による変色も欠点とされている。この他の無機化合物と
して、銅、亜鉛、水銀、アンチモンなどが応用された例
もあるが、効力はともかく、安全性に問題があった。ま
た、これらの有機化合物の誘導体も多数開発されている
が、いずれもその有毒性のために、一般的に使用できる
ものはほとんどない。
【0006】この他、有機化合物として殺菌性に優れた
2,4,4’−トリクロロ−2’−ハイドロオキシジフ
ェニルエーテルや、防カビ性に優れたチアゾール系の4
−(2−ベンズイミダゾリル)チアゾールが開発され、
多方面に応用実験されたが、化合物の安全性ならびに変
色のほか、酸化などの化学変化により有毒性化合物への
変化が懸念されるなど、必ずしも満足できる化合物では
ない。
【0007】紙製品に細菌やカビ類の発生する率は、日
本のように高温多湿の気象条件においては極めて高い。
例えば、重要書類や書籍の保管中にカビが発生し、ま
た、衣類などをダンボール箱に入れて輸送あるいは保管
中にカビが発生して、内容物に損傷を与えることがあ
る。特に果実類などは、青カビの発生により内容物の汚
染や腐敗の要因ともなっている。
【0008】以上の主な原因は、内容物に付着している
微生物のためと思われる点もあるが、包装関係に使用さ
れている包装紙、ダンボール箱に付着している微生物に
関係していることも考えられる。この他に、魚類、野菜
類、果実類、乾物類、米穀類などの食品類が、包装に使
用される紙製品が原因で微生物の被害を受けることも多
いと思われる。このように考えると、これらの被害も、
包装紙、ダンボール箱などに使用される紙製品に抗菌防
カビ処理することによって防止できると思われる。
【0009】この抗菌防カビ処理において、一種類の抗
菌防カビ剤では、細菌およびカビ類、酵母類の全般にわ
たって充分な抑制効果を求めることは困難なことであ
る。例えば、殺菌効果の認められているカチオン界面活
性剤である塩化ベンザルコニウム系殺菌剤においても、
細菌類に対しては優れた効果を有しているが、カビ類や
酵母類には充分ではない。一方、ベンズイミダゾール系
防カビ剤については、カビ類に対する効果は充分でも、
細菌類には、その効果が及ばない。また、その効果を向
上させる目的で、2種類またはそれ以上の化合物の配合
による相乗効果を期待する方法も考えられている。しか
し、それらが全てプラス面に作用すればよいが、配合忌
避による性能低下や、化学的、物理的影響でマイナスに
作用することも考えなければならないので、配合には充
分な配慮と実験が必要である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、細菌類また
はカビ類の発生可能な環境下にあって、長期に、それら
微生物の増殖を阻止し、微生物による環境汚染および紙
質の変色、着色、脆化などを防止し、しかも、人体に対
して安全性に優れた抗菌防カビ性を有する紙製品を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、細菌類、
カビ類、酵母類など総合的な微生物に対して、充分な抗
菌スペクトルを有し、広範囲に抗菌力を発揮でき、しか
も、人畜に対する低毒性を第一条件に、安全で、抗菌効
力の長期間持続性を有し、また、使用した抗菌防カビ剤
が熱、紫外線、酸素などによる酸化、還元作用などによ
って有害物質を生ずることのない化合物で、紙に処理し
て長期間にわたり優れた抗菌防カビ効果の得られるもの
について鋭意研究を重ねた結果、下記の知見を得るに至
った。
【0012】すなわち、抗菌防カビ性を有する化合物に
は、その化学構造中に、窒素原子を含有している異環化
合物で5員環のチアゾール環を有するものが多く、この
チアゾール環とベンゼン環とが縮合したベンズチアゾー
ルおよびベンズイソチアゾール誘導体が、医療関係の薬
剤として多数発表されているが、このベンズイソチアゾ
ールのチアゾール環の炭素を酸化して得られたベンズイ
ソチアゾロン−3−オンが、低濃度で抗菌スペクトルの
広い優れた抗菌防カビ剤であることを確認した。そし
て、その応用研究を行った結果、本発明を完成するに至
ったのである。
【0013】このベンズイソチアゾロン−3−オンは、
アルカリ性物質と塩類を作り水溶性になる。例えば、ナ
トリウム塩または脂肪族低級アミン塩としてモノ、ジ、
トリメチルおよびエチル、プロピルアミン塩あるいはエ
チレンジアミン、ジエチレントリアミン、プロピレンジ
アミン、ジプロピレントリアミン塩などとなり水溶性と
なる。このように水溶性とすることによって、さらに強
力な抗菌防カビ性を発揮できる化合物である。ベンズイ
ソチアゾロン−3−オンおよびベンズイソチアゾロン−
3−オンの苛性アルカリ塩および脂肪族低級アミン塩
は、安全性に優れていると共に、抗菌スペクトルの広い
有用な化合物である。
【0014】ベンズイソチアゾロン−3−オンの抗菌性
は、広範囲なグラム陽性菌、グラム陰性菌に対して有効
に作用する強力な抗菌防カビ剤であるが、特に病院の院
内感染で問題となっているMRSA(メチシリン耐性黄
色ブドウ球菌)の抑制効力に優れていることが認められ
た。ベンズイソチアゾロン−3−オンの紙製品に対する
使用量は10〜300mg/m2 、好ましくは20〜1
00mg/m2 を表面に塗工する。
【0015】この化合物を構造的にみると、甘味剤とし
て使用されているサッカリンと非常によく似ており、過
酸化水素で酸化することによって、ベンズイソチアゾロ
ン−3−オンのチアゾール環の硫黄原子(−S−)が酸
化されてジサルファイド(−SO2 −)となり、ベンズ
イソチアゾール−3−オン−1,1−ジオキサイド(サ
ッカリン)に変化する。このサッカリンは水には不溶性
であるが、ナトリウム塩にすることにより水溶性となる
ことは、本発明化合物に近似性のものである。
【0016】本発明による抗菌防カビ紙として応用でき
るものは、不特定多数のものに及ぶものであるが、病院
におけるMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)に
対してもその効果が認められ、院内感染予防対策とし
て、カルテ用紙、薬袋、院内で使用する事務用品全般、
また、患者の使用する紙おむつ、紙シーツ、ティッシュ
ペーパー、ナプキンなどに応用して、その効果が期待で
きる。
【0017】また、一般的なものとしては、オフイスや
学校、家庭内において使用するノートを始めとする事務
用品や便箋封筒などのレターセット、レポート用紙、情
報用紙、ノーカーボン用紙、PPC用紙、さらに、板紙
関係ではファイル用紙、アルバム用紙、その他一般に使
用される包装紙、紙箱用紙のほか、農業用としては細菌
類、カビ類、酵母類に対して抗菌性を有する育苗ポット
などの他、和紙、洋紙、板紙、ダンボール原紙など多く
の紙製品に対しても応用することができる。
【0018】本発明による抗菌防カビ性紙製品に使用す
る抗菌防カビ剤の紙製品に対する処理方法は、水溶液、
微粒子水分散液、エマルジョンの水分散液、PVA溶
液、ラテックス、合成樹脂液等のバインダーに添加した
液の塗布、含浸、スプレーあるいはスプレー印刷などの
方法により処理する。また、抗菌防カビ剤を予め多孔質
なセラミックス、ゼオライト、極微粒子酸化亜鉛、炭酸
カルシウム等の無機担体あるいは澱粉などに担持させた
後、各種薬剤に使用することができる。
【0019】本発明の抗菌防カビ性紙製品には、さらに
必要に応じて、各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、無機系充填剤、防虫剤、害虫忌避剤、脂肪
酸系ワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワッ
クス、帯電防止剤、撥水剤、有機顔料、無機顔料、着色
剤、着香剤、界面活性剤を併用することができる。
【0020】本発明は、紙製品にベンズイソチアゾロン
−3−オールを抗菌防カビ剤として処理することによ
り、細菌類、カビ類、酵母類の発生可能な環境下にあっ
て、長期間それら微生物の増殖を阻止することができ
る。また、微生物に起因する変色、着色、脆化等の防止
ができる。この他、最も重要なことは、最近、病院にお
ける院内感染で問題になっているMRSA(メチシリン
耐性黄色ブドウ球菌)に対し、優れた抑制効果を有して
いることも認められた。このベンズイソチアゾロン−3
−オンを施した包装紙、紙箱、ダンボール箱内に格納さ
れた紙製品および食品類、野菜類、果実類、魚類などを
一定期間、外部から侵入する細菌、カビ類、酵母類など
の微生物から保護することができるものである。
【0021】
【実施例】次に、本発明を実施例、比較例および試験例
により具体的に説明する。ただし、これらは例示のため
であり、本発明の範囲がこれらによって制限されるもの
ではない。 薬剤処方例 (処方例1)ベンズイソチアゾロン−3−オンNa塩1
0.0gを90gの水に溶解する。
【0022】(処方例2)ベンズイソチアゾロン−3−
オン10.0gを80gのキシレンに加温して溶解し、
乳化剤としてノニルフェノールエチレンオキサイド10
モル付加物10gを加え、よく攪拌して均一な溶液とす
る。
【0023】(処方例3)ベンズイソチアゾロン−3−
オン10.0gを500mlのナス型フラスコをセット
したエバポレーターのフラスコ内で、200mlのエタ
ノールに加温溶解した後、約粒度300メッシュのゼオ
ライト10gを加え、約50℃に加温し、100mmH
gで減圧濃縮する。その後、内容物を取り出し、完全に
エタノールを揮発除去する。
【0024】(処方例4)ホモミキサー(容量500m
l:攪拌約5000回転)にベンズイソチアゾロン−3
−オン10.0gと水200mlを加え、常温で約20
分間攪拌し、薬剤を充分に粉砕する。この液に、安定剤
としてデモールN(花王(株)製品)2gを添加して、
均一な水分散体とする。
【0025】(処方例5)ベンズイソチアゾロン−3−
オン10.0gに70gの水を加える。この液に20g
のトリメチルアミン(20%水溶液)を加えて溶解す
る。
【0026】(実施例1)処方例1の薬剤の0.5〜1
0.0%水溶液(以下、%は全て重量%を示す)をファ
イル原紙の両面に20g/m2 塗工する。処理ファイル
原紙の細菌類(ハロー法)およびカビ類に対する効力試
験を行った。結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】細菌およびカビに対する抗菌試験方法 (A)抗菌試験方法:JIS L−1902 ハロー法
による。 試験に供した微生物 大 腸 菌:Escherichia coli 0-16 黄色ブドウ球菌:Staphylococcus aureus 209P (B)防カビ試験方法:JIS Z 2911による。 試験に供した微生物 青 カ ビ:Penicillum citrinum FERM S-5 黒 カ ビ:Aspergillus niger FERM S-1 (C)防カビ試験結果の判定は表2による。
【0029】
【表2】 (備考)カビ抵抗性試験(ZIS Z 2911)の表
示方法において、表示3でさらに試料周辺にカビの阻止
帯の見られる場合、その阻止帯の巾をmmをもって右側
に表示する。
【0030】(実施例2)処方例3に示した薬剤をコー
ティングカラーに配合し、上質紙にエアナイフコーター
にて塗工した後、処理紙の抗菌試験(ハロー法)および
防カビ試験を行った。その結果を表3に示す。
【0031】
【表3】
【0032】(実施例3)処方例5に示した薬剤の水希
釈液に、病院で使用されるカルテ原紙をサイズプレスに
て塗工した後、処理紙の抗菌試験(ハロー法)および防
カビ試験を行った。その結果を表4に示す。
【0033】
【表4】
【0034】(実施例4)処方例2に示した薬剤の水希
釈液に、病院で使用されるカルテ原紙をサイズプレスに
て塗工した後、処理紙のMRSA(メチシリン耐性黄色
ブドウ球菌)に対する抗菌試験を行った。その結果を表
5に示す。 試験菌 :Staphylococcus aureus ATCC 43300(メチシ
リン耐性黄色ブドウ球菌) 試験方法:普通ブイヨン培地で継代2代目の菌液1ml
を普通寒天培地200mlに混合し、その15mlを径
9cmのシャーレに入れて固化する。その中央に3×3
cmにした試験片を添付し、その平板を37℃で24時
間培養して、発育阻止帯(ハロー)ができるか否かを観
察する。1試料当たりの試験数は3点とし、その平均値
を示す。試験結果は表5に示す。なお、対照品として第
4級アンモニウム塩(塩化ベンザルコニウム)を使用し
た。
【0035】
【表5】
【0036】(実施例5)処方例4に示した薬剤をカラ
ーインクに配合し、インクジェットプリンターで記録用
紙に印刷した。その試験紙の抗菌試験(ハロー法)を行
った。その結果を表6に示す。
【0037】
【表6】
【0038】(実施例6)処方例2に示した薬剤を高分
子水溶液としてゴーセノール−GL−05(日本合成
(株)製品)の0.5%液に添加した液を、上質紙にス
プレーした。その試験紙の抗菌試験(ハロー法)を行っ
た。結果を表7に示す。 スプレー条件:スプレーノズル塗出量500cc/mi
n.スプレー量(g/m2
【0039】
【表7】
【0040】(実施例7)処方例1の薬剤を手すきシー
トマシン抄紙試験(JIS P 8209による)の抄
紙時に添加して抄紙した。抄紙条件は次のとおりであ
る。また、この紙の抗菌試験(ハロー法)および防カビ
試験を行った。その試験結果を表8に示す。
【0041】手すきシートマシン抄紙試験の抄紙条件 パルプ :LBKP 80/20 csf:400m
l 坪 量 :100g/m2 キュアー:105℃×3分 キュアー後のシートは、温度23±1℃、湿度55〜6
0%の恒温室に24時間置いた後、試験用試料とした。 薬剤添加順序:サイズ剤0.5%→紙力増強剤1.0%
→Alum2.5% サイズ剤:ロジンサイズ(固形分50%) Alum:硫酸バンド液(Al2 3 として8%) (註)処方例1のベンズイソチアゾロン−3−オンNa
塩は、硫酸バンド液を添加することによって中和され、
水不溶性となって析出し、パルプに吸着される。抄紙後
の抗菌試験(ハロー法)および防カビ試験を行った。そ
の結果を表8に示す。
【0042】
【表8】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、抗菌防カビ剤としてベ
ンゾイソチアゾロン−3−オンの微粒子水分散体または
エマルジョンあるいは無機、有機多孔質微粒子担持体ま
たは苛性アルカリ塩あるいはアミン塩とした水溶性塩を
そのまま水希釈あるいは高分子水溶液に添加したものを
用いることにより、細菌類、カビ類および酵母類あるい
は病院における院内感染で問題になっているMRS(メ
チシリン耐性黄色ブドウ球菌)に優れた阻止効果を有す
る抗菌防カビ性を有する紙製品が得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗菌防カビ剤としてベンズイソチアゾロ
    ン−3−オンの微粒子水分散体またはエマルジョンある
    いは無機、有機多孔質微粒子担持体、あるいは苛性アル
    カリ塩またはアミン塩とした水溶性塩をそのまま水希釈
    あるいは高分子水溶液に添加した後、パルプ分散液に添
    加して製紙するか、あるいは成紙に塗布、含浸またはス
    プレー処理してなることを特徴とする抗菌防カビ性を有
    する紙製品。
  2. 【請求項2】 スプレー処理が、抗菌防カビ剤を添加し
    た印刷インキによるスプレー印刷であることを特徴とす
    る請求項1に記載の抗菌防カビ性を有する紙製品。
JP7298805A 1995-10-24 1995-10-24 抗菌防カビ性を有する紙製品 Pending JPH09119096A (ja)

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