JPH09118754A - 無機微粉体のマスターバッチ - Google Patents

無機微粉体のマスターバッチ

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JPH09118754A
JPH09118754A JP7300584A JP30058495A JPH09118754A JP H09118754 A JPH09118754 A JP H09118754A JP 7300584 A JP7300584 A JP 7300584A JP 30058495 A JP30058495 A JP 30058495A JP H09118754 A JPH09118754 A JP H09118754A
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JP
Japan
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polyolefin resin
masterbatch
weight
inorganic fine
fine powder
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JP7300584A
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Yumiko Takase
祐美子 高瀬
Kiyoshi Fukuda
潔 福田
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FUAIMATETSUKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、プラスチック、特にポリオレフィ
ン樹脂に無機微粉体を添加するのに適したマスターバッ
チ、及び該マスターバッチを用いるポリオレフィン樹脂
組成物の製造方法を提供する。 【解決手段】 マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂に、
水溶性カチオン性コポリマー分散剤で処理した無機微粉
体を分散させた無機微粉体のマスターバッチ、及び該マ
スターバッチを用いるポリオレフィン樹脂組成物の製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックに添
加するのに適した無機微粉体のマスターバッチ、特にポ
リオレフィン樹脂に無機微粉体を添加するのに好適なマ
スターバッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、機械的性質の向上、材料コス
トの低減などを目的として、ポリプロピレンやポリエチ
レンのようなポリオレフィン樹脂に、炭酸カルシウムな
どの無機微粉体が添加されている。しかしながら、前記
目的を達成するために十分な量の無機微粉体をポリオレ
フィン樹脂に添加しようとすると、逆に、炭酸カルシウ
ムが分散し難くなり、ポリオレフィン樹脂の機械的性質
を低下させる場合があった。この原因はポリオレフィン
樹脂と無機微粉体との親和性が乏しいためと考えられ
る。このような欠点を解決するため、脂肪酸、脂肪酸
塩、カップリング剤等を用いて無機微粉体を処理し、ポ
リオレフィン樹脂との親和性を向上させることが試みら
れて来たが、十分な分散性を得ることができなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリオレフ
ィン樹脂に、炭酸カルシウムなどの無機微粉体を効果
的、かつ均一に分散することができるマスターバッチ、
及び該マスターバッチを用いたポリオレフィン樹脂組成
物の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】本発明者らが、前記課題
を解決するために研究を行った結果、水溶性カチオン性
コポリマー分散剤で処理した無機微粉体、特に炭酸カル
シウムを、マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂に溶融分
散して分散体を形成し、この分散体と未変性ポリオレフ
ィン樹脂とを混練することにより、無機微粉体が効果
的、かつ均一に分散され、機械的性質が向上したポリオ
レフィン樹脂組成物が得られ、かつ材料コストの低減を
図ることができるという知見を得た。したがって、本発
明は、マレイン酸変成ポリオレフィン樹脂に、水溶性カ
チオン性コポリマー分散剤で処理した無機微粉体を分散
させてなることを特徴とする無機微粉体のマスターバッ
チを提供する。また、本発明は、未変性ポリオレフィン
樹脂と、前記マスターバッチとを配合することを特徴と
するポリオレフィン樹脂組成物の製造方法を提供する。
【0004】本発明で用いる無機微粉体は、プラスチッ
ク用フィラーなどとして幅広く利用することができる無
機微粉体であって、例を挙げると、重質炭酸カルシウ
ム、軽質炭酸カルシウム、タルク、セリサイト、硫酸カ
ルシウム、モンモリロナイト、ゼオライト、亜硫酸カル
シウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化
亜鉛、硫酸バリウム、カオリンなどの各種無機物などが
あり、これらを単独で、又は2種以上組み合わせて使用
することができる。これらの無機微粉体のうち、重質炭
酸カルシウム、軽質炭酸カルシウムが好ましい。本発明
では、このような原料無機物を、直ちに湿式粉砕するこ
とができるが、湿式粉砕に先立って、予め乾式粉砕して
おくのがよい。この際、原料無機物の粒径を40mm以
下、好ましくは平均粒径を2mm〜2μm 、特に好ましく
は平均粒径10μm 〜2μm に粉砕しておくのがよい。
【0005】これらの無機微粉体は、原料を乾式粉砕に
より粗粉砕した後、アニオン系の分散剤の存在下で湿式
粉砕し、分級した後、脱水、乾燥、粉砕を経て製造され
ている。そして、このような無機粉体は、単独では、通
常強い2次凝集を起こして乾燥後に多量の粗粒子を生じ
るので、ポリオレフィン樹脂組成物に均一に分散するの
は困難であった。これに対し、本発明では、該無機微粉
体を水溶性カチオン性コポリマー分散剤で処理した後、
マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂に分散することによ
り、その性能を大幅に改善しているのである。本発明で
用いる水溶性カチオン性コポリマー分散剤として、特開
平5−263010号公報などに記載のカチオン性コポ
リマー分散剤の一種又は二種以上の混合物がある。すな
わち、本発明の好ましい分散剤は、ジアリルアミン塩及
び/又はアルキルジアリルアミン塩10〜99モル%と
非イオン性ビニルモノマー1〜90モル%とを構成単位
とする水溶性カチオン性コポリマー分散剤である。本発
明の分散剤を構成するアルキルジアリルアミン塩の例を
挙げると、炭素原子数1〜8のアルキル基、好ましくは
炭素原子数1〜4のアルキル基を有するものがある。
又、ジアリルアミン及びアルキルジアリルアミンの塩と
しては、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸などの無機酸や有機酸
との塩がある。
【0006】本発明の分散剤を構成する非イオン性ビニ
ルモノマーとしては、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−ビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸メチルエ
ステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)
アクリル酸ブチルエステルなどが挙げられる。これらの
うちアクリルアミド及び/又はメタクリルアミドが好ま
しい。本発明の分散剤の構成単位であるジアリルアミン
塩及び/又はアルキルジアリルアミン塩と非イオン性ビ
ニルモノマーとのモル比は、任意とすることができる
が、10/90〜99/1(モル比:以下同じ)とする
のがよく、好ましくは50/50〜99/1、更に好ま
しくは80/20〜98/2である。また、該カチオン
性コポリマー分散剤の極限粘度は通常0.05〜3.00、
好ましくは0.10〜1.80、特に好ましくは0.15〜0.
70とするのが適当である。なお、該カチオン性コポリ
マー分散剤は、特開平5−263010号公報に記載の
方法により容易に製造することができる。
【0007】本発明では、前記カチオン性コポリマー分
散剤による無機微粉体の処理を次のように行う。まず、
次いで上記カチオン性コポリマー分散剤の存在下で原料
無機物を湿式粉砕する。具体的には、原料無機物/水性
媒体(好ましくは水)との重量比が70/30〜30/
70、好ましくは60/40〜40/60の範囲となる
ように原料無機物に水性媒体を加え、ここにカチオン性
コポリマー分散剤を固形分として、原料無機物100重
量部当り0.01〜1重量部、好ましくは0.01〜0.7重
量部添加し、常法により湿式粉砕する。又は、上記範囲
の量となるカチオン性コポリマー分散剤を予め溶解して
なる水性媒体を無機物と混合し、常法により湿式粉砕す
る。湿式粉砕は、バッチ式でも連続式でもよく、サンド
ミル、アトライター、ボールミルなどの粉砕媒体を使用
したミルなどを使用するのが好ましい。このように湿式
粉砕することにより、平均粒径が2μm 以下、好ましく
は平均粒径1〜0.3μm のものが得られる。本発明で
は、次いで、湿式粉砕品を乾燥するが、乾燥前に、分級
工程を設けて、350メッシュオンといった祖粉を除く
ことができる。なお、無機微粉体として、炭酸カルシウ
ムを使用する場合、前記分散剤で処理された無機微粉体
の平均粒子径を0.3μm 〜1μm とするのが好ましい。
【0008】本発明における乾燥は、熱風乾燥、粉噴乾
燥など公知の方法により行うことができるが、媒体流動
乾燥により行なうのが好ましい。媒体流動乾燥は、乾燥
塔内で熱風により流動化状態にある媒体粒子群(流動
層)にスラリー状物質を供給し、供給されたスラリー状
物質は、活発に流動化している媒体粒子の表面に膜状に
付着しながら流動層内に分散され、熱風による乾燥作用
を受けることにより各種物質を乾燥する方法である。こ
のような媒体流動乾燥は、例えば、株式会社 奈良機械
製作所製の媒体流動乾燥装置、メディア スラリー ド
ライヤーなどを用いて容易に行うことができる。この媒
体流動乾燥を用いると乾燥と凝集粒子の一次粒子化が同
時に行われるので好ましい。また、乾燥と同時にステア
リン酸などの脂肪酸による表面処理を同時に行なうこと
ができる。本発明の方法により得られた湿式粉砕スラリ
ーを媒体流動乾燥すると、粗粉量が極めて少ない無機微
粉体が得られる。しかしながら、媒体流動乾燥後、所望
の方法で粒子の粉砕と分級とを行うことができる。
【0009】一方、媒体流動乾燥の代わりに、通常の熱
風乾燥により湿式粉砕品を乾燥した場合には、得られた
ケーキをさらに所望の方法で粒子の粉砕と分級とを行う
のがよい。本発明の方法により得られた湿式粉砕品の乾
燥ケーキは、潰れ易く、容易に無機微粉体を得ることが
できる。従って、乾燥ケーキを粉砕することなく、製品
とすることができる。本発明で用いるマレイン酸変性ポ
リオレフィン樹脂は、ポリオレフィン樹脂を有機酸で変
性した樹脂である。このポリオレフィン樹脂としては、
低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、超高分子量ポリエチレン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合樹
脂、ポリプロピレンをあげることができる。また、これ
らのなかでもポリエチレン、ポリプロピレン等が好まし
い。変性ポリプロピレン樹脂中の主鎖となるポリオレフ
ィンの分子量は通常1×105 〜1×106 が好ましく、特
に2×105 〜8×105 が好ましい。これらのポリオレフ
ィン樹脂を変性する酸としては、マレイン酸、無水マレ
イン酸、アクリル酸、およびメタアクリル酸などのカル
ボン酸基を含有する低分子量化合物、スルホン酸などの
スルホン基を含有する低分子量化合物、スルホン酸など
のホスホ基を含有する低分子量化合物、ビニル基を含有
する低分子量化物、水酸基を含有する低分子量化合物な
どを挙げることができる。これらのなかでも、カルボン
酸基を含有する低分子量化合物が好ましく、特にマレイ
ン酸、無水マレイン酸、アクリル酸およびメタアクリル
酸などが望ましい。また、酸変性ポリオレフィンの分子
量は1×103 〜1×106 が望ましい。
【0010】本発明では、このマレイン酸変性ポリオレ
フィン樹脂100重量部に対して、前記無機微粉体を1
00〜900重量部、好ましくは200〜600重量部
添加するのが適当である。混練に先立ち、酸変性ポリオ
レフィンと無機粉体との混合には、公知の混合機例えば
リボンブレンダー、タンブルミキサー、ヘンシェルミキ
サー、V型ブレンダーなどの混合機を使用することがで
き、ドライブレンドを行ってもよい。また、混練には、
公知の混練機例えばオープンロール、バンバリーミキサ
ー、ニーダー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー
押出機、単軸往復動スクリュー混練機を使用することが
できる。
【0011】このようにして得られた本発明のマスター
バッチは、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオ
レフィン樹脂、特に未変性ポリオレフィン樹脂に使用す
る。本発明のポリオレフィン樹脂組成物では、該樹脂組
成物の重量を基準として、無機微粉体1〜50重量%、
好ましくは5〜30重量%とするのが適当である。した
がって、本発明のマスターバッチを、ポリオレフィン樹
脂100重量部当たり、1〜100重量部、特に5〜6
0重量部加えるのが好ましい。本発明の樹脂組成物を製
造する場合、マスターバッチ、ポリオレフィン樹脂、必
要に応じて加える添加剤を、通常公知の混合方法、例え
ば、一軸押出機、二軸押出機バンバリーミキサー、ニー
ダーなどの混練機を用いて、加熱溶融状態で混練する。
本発明の樹脂組成物は、通常用いられている方法で特に
制限はなく、成形加工法することができる。例えば、押
出成形、中空成形、射出成形、シート成形、熱成形など
の任意の成形法である。
【0012】
【発明の効果】本発明により、ポリオレフィン樹脂に、
炭酸カルシウムなどの無機微粉体を効果的、かつ均一に
分散することができるマスターバッチ、及び該マスター
バッチを用いることにより、無機微粉体が均一に分散さ
れたポリオレフィン樹脂組成物を得ることができた。次
に実施例により本発明を説明する。
【0013】
【実施例】
〔実施例〕 (水溶性カチオン性コポリマー分散剤で処理した炭酸カ
ルシウムの製造)まず、次のように分散剤を調製した。
水溶性カチオン性コポリマー分散剤は、還流冷却器、温
度計、滴下ロート、攪拌装置及びガス導入管を備えた反
応(容量1リットル)にジアリルアミン塩酸(60%)50
0 部とアクリルアミド(40%)13部及び水40部を入れ、
窒素ガスを流入させながら系内温度80℃に昇温した。攪
拌下で滴下ロートを用いて重合開始剤、過硫酸アンモニ
ウム(25%)30部を4時間に渡り滴下した。滴下終了後
1時間反応を続け粘ちょうな淡黄色液状物を得た。これ
を50g取り、500ml のアセトン中に注ぐと白色の沈殿
を生じた。沈殿を濾別しさらに2回100ml のアセトンで
よく洗浄した後、真空乾燥して白色固体を得た。得られ
た重合体の1N-NaCl 水溶液中、25℃での極限粘度は0.3
2(dl/g),GPC より求めた重量平均分子量は5.3万で
あった。次に、平均粒径5μに乾燥粉砕した石灰石と水
を、重量比4:6の割合で混合し、この混合物に前記分
散剤を石灰石100重量部に対し0.06重量部加え、攪
拌ミルを用いて得られた湿式粉砕スラリーを、媒体流動
乾燥機により乾燥し、表面処理炭酸カルシウムを得た。
【0014】〔ステアリン酸処理炭酸カルシウムの製
造)平均粒径2μに乾燥粉砕した石灰石100重量部に
対し、ステアリン酸1重量部を加え、ヘンシェルミキサ
ーを用いて表面処理炭酸カルシウムを得た。・実施例及
び比較例で用いた炭酸カルシウムは次のとおりである。 NO.1 CaCO3・・・未処理炭酸カルシウム 平均粒子径
2μ NO.2 CaCO3・・・ジアリルアミン塩酸塩処理炭酸カルシ
ウム 平均粒子径0.9μ NO.3 CaCO3・・・ステアリン酸処理炭酸カルシウム 平
均粒子径 2μ
【0015】〔実施例1〕表2に示す割合で、炭酸カル
シウムとマレイン酸変成ポリオレフィン樹脂を予備混合
した後、二軸押出機を用いマスターバッチを作成した。
得られたマスターバッチ28.6重量部とポリプロピレン
(SA710・昭和電工株式会社)71.4重量部を予備混
合した後、二軸押出機を用い、表1に示す組成のポリオ
レフィン樹脂組成物のペレットを得た。なお、本実施例
及び比較例では二軸押出機JSW TEX 30HSS (日本製鋼株
式会社)を使用した。 〔実施例2〕表2に示す割合で、炭酸カルシウムとマレ
イン酸変成ポリオレフィン樹脂を予備混合した後、二軸
押出機を用いマスターバッチを作成した。得られたマス
ターバッチ25重量部とポリプロピレン(SA710・昭
和電工株式会社)75重量部を予備混合した後、二軸押出
機を用い、表1に示す組成のポリオレフィン樹脂組成物
のペレットを得た。 〔比較例1〜3〕
【0016】表1に示す割合で、炭酸カルシウムと20重
量部とポリプロピレン(SA710・昭和電工株式会
社)80重量部を予備混合した後、二軸押出機を用いポリ
オレフィン樹脂組成物のペレットを得た。 〔比較例4〜5〕未処理の炭酸カルシウム(No. 1)を
使用した他は、実施例1又は2と同様にポリオレフィン
樹脂組成物のペレットを得た。 〔ポリオレフィン樹脂組成物の評価〕物性測定用試料は
表1に示す樹脂組成物のペレットを230 ℃、7分間プレ
ス成形し、その後20℃で冷却プレスすることにより調整
した。引張試験機INSTORON MODEL 5583 (イントロン株
式会社)を使用した。本実施例においては、最大荷重応
力、最大荷重歪み及びヤング率はJIS−K−7113
に単拠して、評価を行なった。
【0017】
【表1】 表1 樹脂組成物の組成 ──────────────────────────────── 実 施 例 比 較 例 1 2 1 2 3 4 5 PP 71.4 75 80 80 80 71.4 75 MPP 8.6 5 0 0 0 8.6 5 NO.1 CaCO3 0 0 20 0 0 20 20 NO.2 CaCO3 20 20 0 20 0 0 0 NO.3 CaCO3 0 0 0 0 20 0 0
【0018】
【表2】 PP・・・ポリプロピレン SA710 昭和電工
株式会社 MPP・・・マレイン酸変性PP ユーメックス1001
三洋化成工業(株)
【0019】
【表3】 表 3 ───────────────────────────── 破断応力 破断伸び 弾性率 [MPa] [%] [MPa] PP 49.3 886 1015 比較例-1 18.5 183 1298 比較例-2 17.8 175 1218 比較例-3 32.1 650 1350 比較例-4 34.1 680 1350 比較例-5 39.6 820 1674 実施例-1 47.8 800 1474 実施例-2 48.6 820 1454
【0020】表3から明らかなように、本発明のポリオ
レフィン樹脂組成物は、ポリプロピレン単独の組成物と
比べ弾性率が40%以上も高く、また、分散剤処理炭酸カ
ルシウムとマレイン酸変性PPを組み合わせを含まない
比較例1〜5の樹脂組成物と比べ、破断応力、破断伸び
及び弾性率ともに優れている。したがって、本発明のポ
リオレフィン樹脂組成物が優れた特性を有するのは明ら
かである。比較例1、2及び5、実施例2で得られた樹
脂組成物の物性測定用試料を、電子顕微鏡で観察した。
実施例2の樹脂組成物では、無機微粉体が均一に分散さ
れ、破断面の炭酸カルシウム粒子も樹脂で覆われている
(図1)。これに対し、比較例1の樹脂組成物では、ポ
リプロピレンと炭酸カルシウムの相溶性が悪く、破断面
にボイド及び炭酸カルシウム粒子が直接観察された。比
較例2の樹脂組成物ではポリプロピレンと炭酸カルシウ
ムの相溶性が悪く、破断面にボイド及び炭酸カルシウム
粒子の二次凝集が観察された。さらに未処理炭酸カルシ
ウム/マレイン酸変成ポリオレフィン樹脂/炭酸カルシ
ウムの系からなる比較例5の樹脂組成物では、相溶性は
改善されているが、破断面に、樹脂で覆われていない炭
酸カルシウム粒子表面が直接観察された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例2のポリオレフィン樹脂組成物で作成
した物性測定用試料表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率
4,000倍)
【図2】 比較例1のポリオレフィン樹脂組成物で作成
した物性測定用試料表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率
8,000倍)
【図3】 比較例2のポリオレフィン樹脂組成物で作成
した物性測定用試料表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率
8,000倍)
【図4】 比較例5のポリオレフィン樹脂組成物で作成
した物性測定用試料表面の電子顕微鏡写真(拡大倍率
4,000倍)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂に、
    水溶性カチオン性コポリマー分散剤で処理した無機微粉
    体を分散させてなることを特徴とする無機微粉体のマス
    ターバッチ。
  2. 【請求項2】 水溶性カチオン性コポリマー分散剤で処
    理した無機微粉体が、ジアリルアミン塩及び/又はアル
    キルジアリルアミン塩と、非イオン性ビニルモノマーと
    を構成単位とする水溶性カチオン性コポリマー分散剤
    で、炭酸カルシウムを処理したものである請求項1記載
    のマスターバッチ。
  3. 【請求項3】 マレイン酸変成ポリオレフィン樹脂10
    0重量部に対して、該無機微粉体を100〜900重量
    部の割合で含有する請求項1記載のマスターバッチ。
  4. 【請求項4】 未変性ポリオレフィン樹脂100重量部
    に対して、請求項3記載のマスターバッチ2〜100重
    量部を配合することを特徴とするポリオレフィン樹脂組
    成物の製造方法。
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