JPH09118506A - 窒化けい素水系スラリー組成物 - Google Patents
窒化けい素水系スラリー組成物Info
- Publication number
- JPH09118506A JPH09118506A JP28000495A JP28000495A JPH09118506A JP H09118506 A JPH09118506 A JP H09118506A JP 28000495 A JP28000495 A JP 28000495A JP 28000495 A JP28000495 A JP 28000495A JP H09118506 A JPH09118506 A JP H09118506A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicon nitride
- dispersant
- slurry composition
- water
- slurry
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
- Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 窒化けい素粉末からスラリー粘度が低い窒化
けい素水系スラリー組成物を容易に得るための方法を提
供する。 【解決手段】 本発明の窒化けい素水系スラリー組成物
は、窒化けい素粉末を主材とし、これを分散剤の存在下
で水に分散するときに、この窒化けい素粉末を等電点が
7.5以下のものとし、分散剤としてポリアクリル酸アン
モニウム塩を添加することを特徴とするものである。
けい素水系スラリー組成物を容易に得るための方法を提
供する。 【解決手段】 本発明の窒化けい素水系スラリー組成物
は、窒化けい素粉末を主材とし、これを分散剤の存在下
で水に分散するときに、この窒化けい素粉末を等電点が
7.5以下のものとし、分散剤としてポリアクリル酸アン
モニウム塩を添加することを特徴とするものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は窒化けい素水系スラ
リー組成物、特には窒化けい素粉末の等電点についての
ポリアクリル酸アンモニウム塩系分散剤の有効範囲を規
定した窒化けい素水系スラリー組成物に関するものであ
る。
リー組成物、特には窒化けい素粉末の等電点についての
ポリアクリル酸アンモニウム塩系分散剤の有効範囲を規
定した窒化けい素水系スラリー組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、窒化けい素焼結体の製造は、窒化
けい素粉末に酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸
化イットリウム、希土類酸化物などの焼結助剤を添加
し、これらを分散媒と分散剤と共に湿式混合し、得られ
たスラリーをそのまま鋳込成形するか、あるいはスプレ
ードライヤーなどで顆粒化したのち、加圧成型し、成形
体を焼結するという方法で行なわれている。
けい素粉末に酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸
化イットリウム、希土類酸化物などの焼結助剤を添加
し、これらを分散媒と分散剤と共に湿式混合し、得られ
たスラリーをそのまま鋳込成形するか、あるいはスプレ
ードライヤーなどで顆粒化したのち、加圧成型し、成形
体を焼結するという方法で行なわれている。
【0003】この場合、スラリーを調製する際の分散媒
としてはエタノール(特開昭 62-167258号公報参照)、
ベンゼン(特開昭 62-292676号公報参照)などの有機溶
媒が使用されているが、人体への影響や近年の環境汚染
などの問題、さらには製造コストの削減のために、水系
への移行が望まれている。この水系の分散剤としてはア
ルギン酸ナトリウム(特開昭53-12910号公報参照)、ピ
ロリン酸ナトリウム(特開平5-279127号公報参照)を使
用する例があるが、アルカリ金属塩が好ましくない場合
にはポリアクリル酸アンモニウム(特開平1-5977号公報
参照)や非イオン系エーテル型界面活性剤(特開平 5-9
2418号公報参照)が使用されている。
としてはエタノール(特開昭 62-167258号公報参照)、
ベンゼン(特開昭 62-292676号公報参照)などの有機溶
媒が使用されているが、人体への影響や近年の環境汚染
などの問題、さらには製造コストの削減のために、水系
への移行が望まれている。この水系の分散剤としてはア
ルギン酸ナトリウム(特開昭53-12910号公報参照)、ピ
ロリン酸ナトリウム(特開平5-279127号公報参照)を使
用する例があるが、アルカリ金属塩が好ましくない場合
にはポリアクリル酸アンモニウム(特開平1-5977号公報
参照)や非イオン系エーテル型界面活性剤(特開平 5-9
2418号公報参照)が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、市販されてい
る窒化けい素粉末は窒化方法や窒化後の処理条件などに
より種々のグレードのものがあるので、このすべてのグ
レードの粉末に対して有効な分散剤は実際には存在して
おらず、そのためこの分散剤を選択するときには、これ
までの経験や多数の実験により各々の窒化けい素粉末に
最適な分散剤を見出すために、非常に多くの時間と労力
が費されている。
る窒化けい素粉末は窒化方法や窒化後の処理条件などに
より種々のグレードのものがあるので、このすべてのグ
レードの粉末に対して有効な分散剤は実際には存在して
おらず、そのためこの分散剤を選択するときには、これ
までの経験や多数の実験により各々の窒化けい素粉末に
最適な分散剤を見出すために、非常に多くの時間と労力
が費されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
を解決した窒化けい素水系スラリー組成物に関するもの
であり、これは窒化けい素粉末を主材とし、分散剤の存
在下に水に分散した窒化けい素水系スラリー組成物にお
いて、この窒化けい素粉末の等電点が 7.5以下であり、
分散剤がポリアクリル酸アンモニウム塩であることを特
徴とするものである。
を解決した窒化けい素水系スラリー組成物に関するもの
であり、これは窒化けい素粉末を主材とし、分散剤の存
在下に水に分散した窒化けい素水系スラリー組成物にお
いて、この窒化けい素粉末の等電点が 7.5以下であり、
分散剤がポリアクリル酸アンモニウム塩であることを特
徴とするものである。
【0006】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本
発明は窒化けい素水系スラリー組成物に関するものであ
るが、本発明者らは一般に市販されている窒化けい素粉
末の水系スラリーについて鋭意検討を重ねた結果、この
窒化けい素粉末については等電点が 7.5以下であればそ
の分散剤としてポリアクリル酸アンモニウム塩が有効で
あることを見出し、したがって窒化けい素粉末に対して
有効な分酸剤については、多くの時間と労力を必要とせ
ずに最適な分散剤を選択することができることを確認し
た。
発明は窒化けい素水系スラリー組成物に関するものであ
るが、本発明者らは一般に市販されている窒化けい素粉
末の水系スラリーについて鋭意検討を重ねた結果、この
窒化けい素粉末については等電点が 7.5以下であればそ
の分散剤としてポリアクリル酸アンモニウム塩が有効で
あることを見出し、したがって窒化けい素粉末に対して
有効な分酸剤については、多くの時間と労力を必要とせ
ずに最適な分散剤を選択することができることを確認し
た。
【0007】したがって、本発明の窒化けい素水系スラ
リー組成物は上記したように、窒化けい素粉末を分散剤
の存在下に水に分散するときに、この窒化けい素粉末を
等電点が 7.5以下のものとし、分散剤をポリアクリル酸
アンモニウム塩とするものである。
リー組成物は上記したように、窒化けい素粉末を分散剤
の存在下に水に分散するときに、この窒化けい素粉末を
等電点が 7.5以下のものとし、分散剤をポリアクリル酸
アンモニウム塩とするものである。
【0008】ここに使用する窒化けい素粉末は等電点が
7.5を超えるとスラリー粘度が増大してしまうので 7.5
以下のものとすることが必要とされるが、これは好まし
くは等電点が 7.0以下、さらに好ましくは 6.5以下のも
のとすることがよい。また、ここに使用される分散剤と
してのポリアクリル酸アンモニウムは市販されているも
のであればいずれのものであってもよく、これは特に限
定されない。さらに、本発明の窒化けい素水系スラリー
組成物の調製は、等電点が 7.5以下である窒化けい素粉
末と分散剤としてのポリアクリル酸アンモニウム塩とを
通常公知の方法にしたがって、水と共にボールミルなど
の混合機中で混合すればよく、これによればスラリー粘
度が 350cp以下であり、したがって作業性のよい窒化け
い素水系スラリー組成物を容易に得ることができる。
7.5を超えるとスラリー粘度が増大してしまうので 7.5
以下のものとすることが必要とされるが、これは好まし
くは等電点が 7.0以下、さらに好ましくは 6.5以下のも
のとすることがよい。また、ここに使用される分散剤と
してのポリアクリル酸アンモニウムは市販されているも
のであればいずれのものであってもよく、これは特に限
定されない。さらに、本発明の窒化けい素水系スラリー
組成物の調製は、等電点が 7.5以下である窒化けい素粉
末と分散剤としてのポリアクリル酸アンモニウム塩とを
通常公知の方法にしたがって、水と共にボールミルなど
の混合機中で混合すればよく、これによればスラリー粘
度が 350cp以下であり、したがって作業性のよい窒化け
い素水系スラリー組成物を容易に得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】つぎに本発明の実施の形態を実施
例、比較例に基づいて説明するが、例中における窒化け
い素粉末の等電点の測定、およびスラリー粘度の測定は
下記により行なわれたものである。 (窒化けい素粉末の等電点測定)窒化けい素粉末を 0.0
01モル%の KCl水溶液に超音波ホモジナイザーを用いて
分散し、サンプル厚みを1mmにろ過したのち、流動電位
法によりζ電位を測定したが、このとき流動液のpHを H
Cl、NaOHにより調整し、各サンプル毎にpHを変えて10点
程度でζ電位を測定して等電点を求めた。 (スラリー粘度の測定)各スラリー組成物の25℃の粘度
をB型回転粘度計により測定した。
例、比較例に基づいて説明するが、例中における窒化け
い素粉末の等電点の測定、およびスラリー粘度の測定は
下記により行なわれたものである。 (窒化けい素粉末の等電点測定)窒化けい素粉末を 0.0
01モル%の KCl水溶液に超音波ホモジナイザーを用いて
分散し、サンプル厚みを1mmにろ過したのち、流動電位
法によりζ電位を測定したが、このとき流動液のpHを H
Cl、NaOHにより調整し、各サンプル毎にpHを変えて10点
程度でζ電位を測定して等電点を求めた。 (スラリー粘度の測定)各スラリー組成物の25℃の粘度
をB型回転粘度計により測定した。
【0010】
実施例1〜4、比較例1〜3 市販されている等電点が表1に示されているような7種
の窒化けい素粉末A〜G 100重量部に、市販されている
ポリアクリル酸アンモニウム塩2種(分散剤1、分散剤
2)を表1に示した量で添加し、これらにさらに水40重
量部を添加したものを、ナイロン製ポットにナイロン被
覆Feボールと共に入れ、ボールミル中で70rpmで15時間
混合したのち、このスラリー粘度を測定したところ、表
1に示したように実施例ではスラリー粘度が50〜350cp
の窒化けい素水系スラリー組成物が得られたが、比較例
で得られた窒化けい素水系スラリー組成物はスラリー粘
度が 850〜2,400cp で粘度の高いものであった。
の窒化けい素粉末A〜G 100重量部に、市販されている
ポリアクリル酸アンモニウム塩2種(分散剤1、分散剤
2)を表1に示した量で添加し、これらにさらに水40重
量部を添加したものを、ナイロン製ポットにナイロン被
覆Feボールと共に入れ、ボールミル中で70rpmで15時間
混合したのち、このスラリー粘度を測定したところ、表
1に示したように実施例ではスラリー粘度が50〜350cp
の窒化けい素水系スラリー組成物が得られたが、比較例
で得られた窒化けい素水系スラリー組成物はスラリー粘
度が 850〜2,400cp で粘度の高いものであった。
【0011】
【表1】
【0012】
【発明の効果】本発明は窒化けい素水系スラリー組成物
に関するものであるが、このものは窒化けい素粉末が等
電点 7.5以下のものとし、これに分散剤としてポリアク
リル酸アンモニウム塩を添加し、水と混合するもので、
これによればスラリー粘度が 350cp以下で作業性のよい
窒化けい素水系スラリー組成物を容易に得ることができ
るという有利性が与えられる。
に関するものであるが、このものは窒化けい素粉末が等
電点 7.5以下のものとし、これに分散剤としてポリアク
リル酸アンモニウム塩を添加し、水と混合するもので、
これによればスラリー粘度が 350cp以下で作業性のよい
窒化けい素水系スラリー組成物を容易に得ることができ
るという有利性が与えられる。
Claims (1)
- 【請求項1】 窒化けい素粉末を主材とし、分散剤の存
在下に水に分散した窒化けい素水系スラリー組成物にお
いて、この窒化けい素粉末の等電点が 7.5以下であり、
分散剤がポリアクリル酸アンモニウム塩であることを特
徴とする窒化けい素水系スラリー組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28000495A JPH09118506A (ja) | 1995-10-27 | 1995-10-27 | 窒化けい素水系スラリー組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28000495A JPH09118506A (ja) | 1995-10-27 | 1995-10-27 | 窒化けい素水系スラリー組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09118506A true JPH09118506A (ja) | 1997-05-06 |
Family
ID=17618968
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28000495A Pending JPH09118506A (ja) | 1995-10-27 | 1995-10-27 | 窒化けい素水系スラリー組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09118506A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109721370A (zh) * | 2019-03-05 | 2019-05-07 | 青岛瓷兴新材料有限公司 | 氮化硅、陶瓷浆料及制备方法 |
-
1995
- 1995-10-27 JP JP28000495A patent/JPH09118506A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109721370A (zh) * | 2019-03-05 | 2019-05-07 | 青岛瓷兴新材料有限公司 | 氮化硅、陶瓷浆料及制备方法 |
CN109721370B (zh) * | 2019-03-05 | 2022-02-18 | 青岛瓷兴新材料有限公司 | 氮化硅、陶瓷浆料及制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2005139060A (ja) | セメント用凝結促進剤 | |
JP2003034572A (ja) | アルミナセラミックス焼結体及びその製造方法並びに切削工具 | |
EP1153652B1 (en) | Preparation of well dispersed suspensions for spray drying | |
JP3280688B2 (ja) | 希土類酸化物の製造方法 | |
JPH09118506A (ja) | 窒化けい素水系スラリー組成物 | |
TW209854B (ja) | ||
JP2697759B2 (ja) | 窒化珪素焼結体およびその製造法 | |
JP3347428B2 (ja) | 高流動性セメントの製造方法 | |
JPH09118507A (ja) | 窒化けい素水系スラリー組成物 | |
JPH04198050A (ja) | セメント混和剤 | |
JPH11310444A (ja) | 粉体セメント分散剤 | |
US6673143B2 (en) | Aqueous slurry of rare earth hydroxide particles | |
JPH07172933A (ja) | セラミックスラリーの製造方法 | |
JP2905249B2 (ja) | セメント混和剤の製造法 | |
JPH08119610A (ja) | 窒化ケイ素水系スラリー組成物 | |
JP2001335370A (ja) | 希土類元素水酸化物スラリー、その製造方法及びセラミックス焼結体 | |
US5169810A (en) | Process for forming tin-zirconia ceramics | |
JPH07133156A (ja) | 高純度窒化ケイ素粉末の鋳込み成形用スラリー組成物 | |
KR20170044485A (ko) | 탄화규소 슬러리 및 이의 제조방법 | |
JP2966724B2 (ja) | 希土類元素水酸化物および希土類元素酸化物の球状粒子の製造方法 | |
JP2000109720A (ja) | 銅フタロシアニン顔料の製造方法 | |
JPH0733488A (ja) | 高粉末度のセメントに対する分散剤の効果増進方法 | |
JP3523347B2 (ja) | 窒化アルミニウムスラリー | |
JP2668437B2 (ja) | サイアロン核含有粒子からなる窒化珪素質焼結体とその製造方法 | |
JPH06157140A (ja) | 炭化けい素鋳込成形用セラミックスラリー |