JPH09118131A - ドアトリム構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドアトリムを製作するための型を小さくて
し、しかも、ドアトリムの型の管理を容易にする。 【解決手段】 ドアトリム１０をフロント部１１とリヤ
部１２に分割し、該フロント部を、ドアの機能部品を集
めた形状としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ドアトリム構造に
関する。

【０００２】

【従来の技術】図５は従来の自動車のドアトリム構造を
車室内から見た様子を示すもので、図６は、そのドアト
リム１を示すものである。ドアトリム１は、一体成形さ
れた単品ものであり、車種又は自動車の仕様によって多
種のものが製造される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うなドアトリム１では、車種又は自動車の仕様に沿った
多種のものを製造するために、それぞれの専用の型が必
要であった。しかも、その型は、ドアトリム１を単品で
製造するものであるため、大型になった。このため、型
の製作費が高くつくとともに、型を保管するために大き
なスペースが必要となり、型の管理が大変であった。

【０００４】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
で、ドアトリムを製作するための型が小さくて済み、し
かも、ドアトリムの型の管理が容易になるドアトリム構
造を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、ドアトリムをフロント部とリヤ部に分割し、該フロ
ント部を、ドアの機能部品を集めた形状としている。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係るドアトリム構
造を添付図面を参照しながら詳細に説明する。図１〜図
４は、本発明に係るドアトリム構造の一実施例を示すも
のである。本実施例のドアトリム構造では、ドアトリム
１０をフロント部１１とリヤ部１２に分割し、該フロン
ト部を、ドアの機能部品を集めた形状としている。

【０００７】ドアトリム１０の分割は、その略中央付近
で、上部前方から下部後方へ向けて傾斜する略直線状の
ラインに沿って行っている。また、ドアの機能部品とし
ては、インサイドハンドル１３やドアガラス開閉のため
のスイッチ等の各種スイッチ類１４等である。ドアトリ
ム１０のフロント部１１には、少なくともインサイドハ
ンドル１３が位置されることができることが望ましい。

【０００８】ドアトリム１０のフロント部１１およびリ
ヤ部１２には、それぞれ先端頭部１５が拡大されたクリ
ップ１６，１６が固定されている。他方、ドアインナー
パネル１７には孔１８，１８が穿設されている。ドアト
リム１０のフロント部１１の後端には段部１９が形成さ
れ、該段部に対応して、リヤ部１２の前端には段部２０
が形成されている。

【０００９】ドアトリム１０は、そのフロント部１１の
段部１９の表側にリヤ部１２の段部２０を重ねた状態
で、そのクリップ１６，１６をドアインナーパネル１７
の孔１８，１８に嵌合させることにより、該ドアインナ
ーパネルに取付けられる（図３参照）。このように、本
実施例では、ドアトリム１０をフロント部１１とリヤ部
１２とに分割しているので、型が小さくて済み、その型
の管理も楽になる。また、フロント部１１とリヤ部１２
との色を変えることにより、ドアトリム１０を色違いに
構成することも容易である。

【００１０】図４は、ドアトリム１０のフロント部１１
を共通にし、リヤ部１２を車種や自動車の仕様に応じて
変更した例を示す。図４（ａ）に示したドアトリム１０
は、例えば３ドアタイプの自動車に適用されるもので、
そのリヤ部１２が車両前後方向に長く形成されている。
図４（ｂ）は、例えば５ドアタイプの自動車に適用され
るもので、そのリヤ部１２が車両前後方向に短く形成さ
れている。図４（ｃ）は、ドアトリム１０がスピーカー
２１付きである場合のリヤ部１２を示している。図４
（ｄ）は、ドアトリム１０がドアポケット２２付きであ
る場合のリヤ部１２を示している。

【００１１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るドア
トリム構造によれば、ドアトリムをフロント部とリヤ部
に分割し、該フロント部を、ドアの機能部品を集めた形
状とした構成としているので、次のような効果を得るこ
とができる。すなわち、本発明では、ドアトリムを分割
して形成するようにしたので、該ドアトリムを製作する
ための型が小さくて済み、その型の保管スペースも小さ
くて済み、その型の製作費も低くすることができる。し
たがって、ドアトリムの型の管理が容易になる。

【００１２】また、ドアトリムのフロント部を共通に使
用し、そのリヤ部を変えるだけで、同種または他種の自
動車の３ドア用と５ドア用タイプ等の多くの仕様に容易
に対応することができる。さらに、ドアトリムの後部が
傷付いたり、破損したりした場合や、その後部を色違い
等の他のデザインのものにしたい場合には、上記リヤ部
を交換するだけで良いので、安価に対応することができ
る。さらにまた、ドアトリムのフロント部とリヤ部との
境界に見切線を意匠的に入れることによって、その質感
を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るドアトリム構造の一実施例を示す
正面図である。

【図２】本発明に係るドアトリム構造の一実施例を分解
して示す正面図である。

【図３】本発明に係るドアトリム構造の一実施例を示す
もので、図１におけるＡ−Ａ線断面図である。

【図４】本発明に係るドアトリム構造の一実施例の種々
のリヤ部を示す正面図である。

【図５】従来の自動車のドアトリム構造を車室内から見
た様子を示す図である。

【図６】従来のドアトリムを示す正面図である。

【符号の説明】

１０ ドアトリム １１ フロント部 １２ リヤ部 １３ インサイドハンドル １４ 各種スイッチ類 １５ 先端頭部 １６ クリップ １７ ドアインナーパネル １８ 孔 １９，２０ 段部 ２１ スピーカー ２２ ドアポケット

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドアトリムをフロント部とリヤ部に分割
   し、該フロント部を、ドアの機能部品を集めた形状とし
   たことを特徴とするドアトリム構造。