JPH09115747A - 静止誘導機器の防音装置 - Google Patents

静止誘導機器の防音装置

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JPH09115747A
JPH09115747A JP7266557A JP26655795A JPH09115747A JP H09115747 A JPH09115747 A JP H09115747A JP 7266557 A JP7266557 A JP 7266557A JP 26655795 A JP26655795 A JP 26655795A JP H09115747 A JPH09115747 A JP H09115747A
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JP
Japan
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tank
sound
film
wall
panel
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Application number
JP7266557A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Mori
広之 森
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静止誘導機器の防音装置の防音パネル又は防
音壁は、コインシデンス周波数帯域において、コインシ
デンス効果により音響透過損失が低下するので、騒音を
低減するには密度の高い鉄板やコンクリートを使用する
必要があり、コスト高となる。 【解決手段】 タンク1の補強部材2に防音パネル4を
取り付けた簡易防音装置の場合、防音パネル4とタンク
1との間に遮音・吸音フィルム6を設け、タンクの振動
による騒音の防音パネル4への伝播を減ずる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は変圧器及びリアクト
ル等の静止誘導機器の防音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】変圧器やリアクトルのような静止誘導機
器は、鉄心に巻線を巻装した中身本体を鉄製のタンク内
に収容して構成されている。詳しくは、タンク内に磁束
の通路となる鉄心、電流の通路となる巻線、漏れ磁束と
なる磁気シールド、加えて絶縁強度や冷却効果を高める
ための冷却媒体(絶縁油又は絶縁ガス等)が収容され、
また、タンクの側板の外壁にはタンク自身の強度、防振
効果を高めるための補強が数本溶接されて機器本体を構
成している。
【0003】この静止誘導機器においては、中身本体の
巻線に電流を流したとき、鉄心の磁歪及び鉄心接合部に
発生する磁気吸引力、更に、巻線に電流が流れることに
より生ずる電磁機械力などにより騒音が発生する。この
騒音を減音するために静止誘導機器には防音装置が設け
られている。図5及び図6は、この従来の防音装置の構
成例を示す。
【0004】図5は簡易形の防音装置の説明図で、その
(a)は正面図、(b)は(a)図のA−A断面矢視図
を示し、同図において、1は内部に中身本体及び冷却媒
体を収容して成る静止誘導機器のタンク、2はタンク1
自身の強度、防振効果を高めるためにタンク1の側壁に
溶接して設けた数本の横方向の補強部材を示す。
【0005】防振装置は、この振動の少ない補強部材2
に制振鋼板より成る防音パネル4を取り付けて外部への
騒音伝播を減音している。防音パネルの取り付け手段
は、溶接,ボルト締め、接着等による。なお、3はラジ
ェータ取付座で、このラジェータ取付座に図示を省略し
たラジェータが取り付けられる。
【0006】図6は従来の他の防音装置の例で、この例
は、静止誘導機器の機器本体11全体を防音壁5で覆
い、機器本体11が発生する騒音を外部に漏れないよう
にしたものである。なお、図示は省略してあるが、ラジ
ェータは防音壁5の外側に設けられ、パイプでラジェー
タ取付座と連通される。また、入・出力用端子のブッシ
ングも、防音壁を貫通して設けられている。
【0007】このように、機器本体を防音壁で覆う防音
装置は、騒音が外部に出ないので、都市やその近郊に設
置される変電所用に適するが、人家の比較的少ない場所
では、天井壁を無くして1点鎖線で示す庇形とする場合
もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】静止誘導機器の騒音
は、上記のように種々の原因により発生し、主に2つの
経路を経てタンクの外部に放出される。即ち、 (a)中身本体の振動が冷却媒体を介してタンクを振動
させるもの。(冷媒中伝播) (b)中身本体の振動が直接ベースを振動させるもの。
(固体伝播) このため、本来中身の騒音を低減せしめるタンクが振動
し、二次音源となって騒音を発生してしまう。従って、
従来は図5及び図6に示すような防音装置を設けて減音
を図っていた。
【0009】しかし、これらの防音装置は、音速C(m
/s)、板の密度ρ(kg/m3)、板厚t(m)、板
のヤング率E(N/m3)とすると
【0010】
【数1】
【0011】なるコインシデンス周波数帯域において、
コインシデンス効果により音響透過損失が低下する。
【0012】静止誘導機器の騒音は低周波数域成分が主
であるが、この低周波数域成分の騒音を低減するために
は、密度の高い鉄板やコンクリートを使用する必要があ
りコストが掛かってしまう。
【0013】また、通常防音パネル,防音壁の内側に吸
音材として使用するグラスウールは、静止誘導機器の騒
音の周波数主成分である低周波数域において吸音特性が
良くない。更に、グラスウールを防音パネル,防音壁の
内側に貼る作業は、ガラスの粉塵により体がチクチクす
る。
【0014】といった問題点がある。
【0015】そこで、本発明はこれらの課題を最も簡単
な防音装置で解決しようとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明において上記の課
題を解決するための手段は、従来の防音装置に、コイン
シデンス効果を生じない遮音・吸音フィルムを使用し
て、コインシデンス周波数帯域においても音響透過損失
を低下させずに防音効果を図るものである。
【0017】実施の形態としては、簡易形の防音装置に
おいては、タンクと防音パネルの間に遮音・吸音フィル
ムを設け、タンクからの騒音を遮音,吸音し、防音パネ
ルへの伝播を遮断し、誘導機器からの騒音を減音する。
【0018】遮音,吸音フィルムの取り付け場所は、補
強部材に直接又は間接的に取り付けるか、タンク又は防
音パネルに直接又は間接的に取り付ける。更に、タンク
の内壁に直接又は間接的に取り付ける。これらの取り付
け手段は、直接又は間接的なボルト締め、接着等の通常
の取り付け手段によって取り付ける。
【0019】また、防音壁による防音装置にあっては、
防音壁の内壁で機器本体と対向する壁面、少なくとも側
壁に遮音・吸音フィルムを直接又は間接的に取り付ける
か、タンクの外壁で防音壁対向面、少なくとも側面に、
遮音・吸音フィルムを取り付ける。取り付け手段は前記
同様通常の取り付け手段による。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は遮音・吸音フィルムがコ
インシデンス効果を生じないことに着目してなされたも
ので、従来の簡易形および全体を覆う防音装置に有効に
適用して、コインシデンス周波数帯域においても、音響
透過損失を低下させないようにしたものである。
【0021】発明の実施の形態としては、簡易形の防音
装置に適用する場合と、機器本体の全体を防音壁で覆う
(庇形も含め)防音装置に適用する場合とがあり、以
下、これらの実施の形態について詳細に説明する。
【0022】なお、図5および図6と同一部分又は相当
部分にはこれと同じ符号を付して説明を省略する。
【0023】図1〜図3は簡易形の防音装置に適用した
第1の実施の形態で、防音パネル部分の断面図を示して
いる。
【0024】図1および図2は防音パネルとタンク間に
タンクの振動が防音パネルに伝播するのを遮る遮音・吸
音フィルムを設けた場合であり、図3はタンクの内壁に
設けた場合を示している。
【0025】これらの図において、1は静止誘導機器の
中身本体および冷却媒体7を収容したタンク、2はタン
ク1の外壁に複数本設けた横方向の補強部材で、T字形
鋼の垂直部2aの端部をタンク1の外壁に溶接して取り
付けたものである。2bはT字形鋼の頭部水平部を示
す。4は制振鋼板より成る防音パネルで、図5と同様に
補強部材2,2間に取り付けられている。6は遮音・吸
音フィルムで、例えばPVDF(ポリビニリデンフロラ
イト)をフィルム状にして、表面にアルミニュームを蒸
着したものである。
【0026】図1はこの遮音・吸音フィルム6を、防音
パネル4の内側において、防音パネル4に対向して補強
部材2,2間に設ける場合で、(a)は補強部材2の頭
部水平部2bの裏側に、(b)は表側に直接取り付け
る。表側に取り付ける場合は、防音パネル4をパッキン
9を介してパネル取付ボルト・ナット8で頭部水平部2
bから離して取り付ける。
【0027】また、同図(c)は補強部材2の垂直部2
aに、(d)は頭部水平部2bの裏側に、フィルム取付
座10を設けて、このフィルム取付座10を介して補強
部材2に間接的に取り付けた場合である。
【0028】図2は、遮音・吸音フィルム6を防音パネ
ル4とタンク1間で、補強部材2以外に設ける場合の例
で、(a)は防音パネル4の裏面に直接、(b)はフィ
ルム取付座10を介して取り付けた場合、(c)はタン
ク1の外壁に直接、(d)はフィルム取付座10を介し
て取り付けた場合である。
【0029】図3は第2の実施の形態で、遮音・吸音フ
ィルム6をタンク1の内壁に設ける場合である。(a)
は直接、(b)はフィルム取付座10を介して取り付け
る。
【0030】図4は機器本体11を防音壁5で覆う防音
装置に適用した第3の実施の形態を示す。
【0031】(a)は遮音・吸音フィルム6を機器本体
11を覆う防音壁5の側壁,天井壁に直接、(b)はフ
ィルム取付座10を介して取り付けた場合である。
【0032】また(c)は機器本体11のタンク外壁に
フィルム取付座10を介して(又は直接)取り付けたも
のである。
【0033】この場合、機器本体11を覆う防音壁5の
天井壁が無くて図6の1点鎖線で示す庇形の場合は、こ
の庇部の内側に取り付ける。
【0034】なお、上記の実施の形態は、いずれもタン
クに横方向の補強部材を有する場合であるが、この補強
部材はタンクに要求される強度等を考慮して縦方向の補
強部材を設けたり、横方向と縦方向の両補強部材が設け
られ、防音パネルはこれらの補強部材に取り付けられる
場合がある。本発明は、これらのすべての補強部材に適
用できることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、次
の効果を奏する。
【0036】(1)遮音・吸音フィルムはコインシデン
ス効果を生じないため、遮音・吸音フィルムを有効に取
り付けることにより、簡易形および防音壁による防音装
置においてコインシデンス周波数帯域においても音響透
過損失が低下しない。
【0037】(2)遮音・吸音フィルムは、静止誘導機
器の騒音の周波数主成分である低周波数域において十分
に防音効果があるため、遮音・吸音フィルムを有効に取
り付けることにより、簡易形および防音壁による防音装
置において低周波数域の騒音成分を低コストにて十分に
防音できる。
【0038】(3)簡易形および防音壁による防音装置
の内側に吸音材として使用するグラスウールの代わりに
遮音・吸音フィルムを使用することにより、体がチクチ
クすること無く吸音材が貼れ、作業性が良い。
【0039】(4)遮音・吸音フィルムを取り付け、さ
らにグラスウール等の吸音材を使用することにより、吸
音効果が増大し機器をコンパクト化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の要部断面図。
【図2】本発明の第2の実施の形態の要部断面図。
【図3】本発明の第3の実施の形態の要部断面図。
【図4】本発明の第4の実施の形態の要部断面図。
【図5】従来の簡易形防音装置の説明図。
【図6】従来の防音壁形防音装置の断面図。
【符号の説明】
1…タンク 2…補強部材 3…ラジエータ取付座 4…防音パネル 5…防音壁 6…遮音・吸音フィルム 7…冷却媒体 8…パネル取付ボルト・ナット 9…パッキン 10…フィルム取付材 11…機器本体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静止誘導機器の中身本体を冷却媒体とと
    もにタンク内に収容し、該タンクの外壁に複数の補強部
    材を設けて機器本体を形成し、前記補強部材間に防音パ
    ネルを取り付けた静止誘導機器の防音装置において、前
    記防音パネルとタンクとの間に遮音・吸音フィルムを設
    けたことを特徴とする静止誘導機器の防音装置。
  2. 【請求項2】 静止誘導機器の中身本体を冷却媒体とと
    もにタンク内に収容し、該タンクの外壁に複数の補強部
    材を設けて機器本体を形成し、前記補強部材間に防音パ
    ネルを取り付けた静止誘導機器の防音装置において、前
    記タンクの内壁に遮音・吸音フィルムを設けたことを特
    徴とする静止誘導機器の防音装置。
  3. 【請求項3】 静止誘導機器の中身本体を冷却媒体とと
    もにタンク内に収容して機器本体を形成し、該機器本体
    を防音壁で覆った静止誘導機器の防音装置において、少
    なくとも前記防音壁とタンク間に遮音・吸音フィルムを
    設けたことを特徴とする静止誘導機器の防音装置。
JP7266557A 1995-10-16 1995-10-16 静止誘導機器の防音装置 Pending JPH09115747A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0855532A3 (de) * 1997-01-23 1999-04-21 Aeroquip-Vickers International GmbH Vorrichtung zur Geräuschdämmung für schwingungsfähige Bestandteile eines Kraftfahrzeug-Hydrauliksystems
JP2007005667A (ja) * 2005-06-27 2007-01-11 Swcc Showa Device Technology Co Ltd 吸音パネルおよび吸音パネルの設置方法
JP2007005564A (ja) * 2005-06-23 2007-01-11 Swcc Showa Device Technology Co Ltd 吸音装置
KR200475470Y1 (ko) * 2013-11-13 2014-12-03 (주)엠디에스솔루션 이중함체 변압기
JP2016092242A (ja) * 2014-11-06 2016-05-23 株式会社日立製作所 静止誘導電器
JP2020043155A (ja) * 2018-09-07 2020-03-19 富士電機株式会社 変圧器

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