JPH09114574A - 携帯情報機器 - Google Patents

携帯情報機器

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JPH09114574A
JPH09114574A JP7266988A JP26698895A JPH09114574A JP H09114574 A JPH09114574 A JP H09114574A JP 7266988 A JP7266988 A JP 7266988A JP 26698895 A JP26698895 A JP 26698895A JP H09114574 A JPH09114574 A JP H09114574A
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雅弘 日上
Noriyuki Mikake
則之 見掛
Takuji Inoue
琢二 井上
Yasuhiko Inoue
泰彦 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば電子手帳等の携帯情報機器に関し、そ
のタッチペンが取り出し易く、又、確実にロックでき
る。 【解決手段】 ロック装置30は、摺動部50と、付勢
手段(例えば圧縮コイルスプリング60)と、カム手段
(例えばカム溝70及びトレースピン80)と、摺動部
50から収納部11の開放端に向かって二股状に延び、
摺動部50にヒンジ部91を介して各々連接するととも
に、相対向する内面にタッチペン20の係止溝21に係
合する係止爪92を各々有する一対の挟持片90と、摺
動部50が後退する際に、両挟持片90の互いに接近さ
せ、各係止爪92をタッチペン20の係止溝21に係合
させる閉止部13と、摺動部50が前進する際に、両挟
持片90を互いに離隔させ、各係止爪92をタッチペン
20の係止溝21から係脱させる拡開部14とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば電子手帳
等の携帯情報機器であって、特にその操作や情報入力に
使用されるタッチペンの収納構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の携帯情報機器に使用され
るタッチペンは、携帯情報機器の一端が開放した筒状の
収納部内に収納され、この収納部から引き出して使用さ
れていた。そして、携帯情報機器の携帯時に、その収納
部の開放端からタッチペンが不用意に抜けないように、
タッチペンのペン先近傍に環状の係止溝を形成するとと
もに、収納部内には、タッチペンの前記係止溝に係合す
るバネ性を持った係止爪を形成していた。
【0003】このため、タッチペンを携帯情報機器の収
納部内に収納した状態では、その係止溝に係止爪が引っ
掛かって、タッチペンの抜けが防止されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のタッチペンの収納構造では、タッチペンを携帯情報機
器の収納部内から指で引き出すためのスリットが必要と
なる。このため、スリットが見えて、携帯情報機器の外
観を損ねるばかりでなく、このスリットを通して、収納
状態のタッチペンも見えてしまうので、デザインの一体
感を損ない易いという第1の問題点があった。
【0005】これに対し、携帯情報機器のスリットを細
く、短くすると、デザイン面では良いが、タッチペンを
引き出し難くなってしまいう欠点がある。また、携帯情
報機器を携行する際に、スリットを通してタッチペンが
何かに接触し、その際に係止爪が不用意に外れ、タッチ
ペンを紛失し易いという第2の問題点があった。
【0006】これに対し、係止爪のバネ力を強くしても
良いが、そうすると、タッチペンを指で引き出し難くな
ってしまいう欠点がある。そこで、請求項1記載の発明
は、上記した従来の技術の有する第1,2の問題点に鑑
みてなされたものであり、その第1の目的とするところ
は、従来必要としていたタッチペンを引き出すためのス
リットが不要な携帯情報機器を提供しようとするもので
ある。
【0007】請求項1記載の発明の第2の目的とすると
ころは、タッチペンを取り出し易くした携帯情報機器を
提供しようとするものである。請求項1記載の発明の第
3の目的とするところは、タッチペンを携帯情報機器の
収納部内に収納した状態では、収納部内に確実にロック
できるようにした携帯情報機器を提供しようとするもの
である。
【0008】請求項2記載の発明は、上記した請求項1
記載の発明の第1〜3の目的に加え、タッチペンのロッ
ク装置をユニット化することで、携帯情報機器に組み付
け易いようにしたものである。請求項3記載の発明は、
上記した請求項1又は請求項2記載の目的に加え、タッ
チペンのロック装置の構造を簡便にできるばかりでな
く、そのロック状態の解除動作を確実に行えるようにし
たものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(特徴点)本発明は、上記した目的を達成するためのも
のであり、以下にその内容を図面に示した実施例を用い
て説明する。請求項1記載の発明は、ロック装置(30)が
次の6つの構成を備えていることを特徴とする。
【0010】第1の構成は、摺動部(50)であって、この
摺動部(50)は、携帯情報機器(10)の収納部内にスライド
可能に保持されている。第2の構成は、付勢手段(例え
ば圧縮コイルスプリング60)であって、この付勢手段(6
0)は、摺動部(50)を収納部(11)の開放端に向かって付勢
するものである。
【0011】第3の構成は、カム手段(例えばカム溝70
及びトレースピン80)であって、このカム手段(70,80)
は、付勢手段(60)の付勢力に抗して、収納部(11)に差し
込まれたタッチペン(20)のペン先で摺動部(50)が押し込
まれた際に、摺動部(50)を当該収納位置にロックすると
ともに、この収納位置から摺動部(50)が更に押し込まれ
た際に、前記ロック状態を解除するものである。
【0012】第4の構成は、一対の挟持片(90)であっ
て、両挟持片(90)は、摺動部(50)から収納部(11)の開放
端に向かって二股状に延び、摺動部(50)にヒンジ部(91)
を介して各々連接するとともに、相対向する内面にタッ
チペン(20)の係止溝(21)に係合する係止爪(92)を各々有
する。第5の構成は、閉止部(13)であって、この閉止部
(13)は、収納部(11)内に位置し、タッチペン(20)のペン
先に押されて摺動部(50)が収納部(11)の奥に向かって後
退する際に、両挟持片(90)を互いに接近させ、各係止爪
(92)をタッチペン(20)の係止溝(21)に係合させるもので
ある。
【0013】第6の構成は、拡開部(14)であって、この
拡開部(14)は、両挟持片(90)の間隔内に位置し、付勢手
段(60)の付勢力により摺動部(50)が収納部(11)の開放端
に向かって前進する際に、両挟持片(90)を互いに離隔さ
せ、各係止爪(92)をタッチペン(20)の係止溝(21)から係
脱させるものである。請求項2記載の発明は、上記した
請求項1記載の発明の特徴に加え、摺動部(50)、付勢手
段(60)、カム手段(70,80)及び両挟持片(90)がハウジン
グ(40)を介して、携帯情報機器(10)の収納部(11)内に保
持されていることを特徴とする。
【0014】請求項3記載の発明は、上記した請求項1
記載の発明の特徴に加え、摺動部(50)と一対の挟持片(9
0)とは、弾性を有する樹脂で一体に成形され、両挟持片
(90)は、樹脂の弾性復元力により、互いに離隔する方向
に付勢されていることを特徴とする。 (作用)請求項1記載の発明によれば、タッチペン(20)
の収納時には、携帯情報機器(10)の収納部(11)の開放端
より、タッチペン(20)をそのペン先から差し込めばよ
い。
【0015】タッチペン(20)を差し込むと、そのペン先
に押され、ロック装置(30)の摺動部(50)が、収納部(11)
の奥に向かって、付勢手段(60)の付勢力に抗して押し込
まれる。このとき、摺動部(50)から収納部(11)の開放端
に向かって二股状に延びた一対の挟持片(90)が、例えば
図1,3に示すように、収納部(11)内の閉止部(13)に係
合し、両挟持片(90)が各々のヒンジ部(91)を介して互い
に接近する方向に移動する。
【0016】このため、両挟持片(90)の相対向する内面
に各々有る係止爪(92)が、例えば図1,3に示すよう
に、タッチペン(20)の係止溝(21)に係合することで、タ
ッチペン(20)が携帯情報機器(10)の収納部(11)から抜け
なくなる。このとき、同時に、カム手段(70,80)がロッ
ク状態となり、付勢手段(60)の付勢力に抗して、摺動部
(50)が収納部(11)内で停止する。
【0017】これに対し、タッチペン(20)の使用する際
には、収納部(11)の開放端より、タッチペン(20)を少し
押し込めばよい。タッチペン(20)が押し込まれると、そ
のペン先で摺動部(50)が押し込まれることで、カム手段
(70,80)の前記ロック状態が解除される。このため、摺
動部(50)は、付勢手段(60)の付勢力により、収納部(11)
の開放端に向かって前進する。
【0018】その際に、両挟持片(90)が拡開部(14)に係
合することで、例えば図6に示すように、両挟持片(90)
は各々ヒンジ部(91)を介して互いに離隔し、各係止爪(9
2)がタッチペン(20)の係止溝(21)から係脱する。こうし
て、タッチペン(20)は、例えば図6に示すように、摺動
部(50)に押されて収納部(11)の開放端より少し突出する
ので、突出端を持ってタッチペン(20)を収納部(11)より
引き抜くことができる。
【0019】請求項2記載の発明によれば、上記した請
求項1記載の発明の作用に加え、製造上の利点がある。
すなわち、摺動部(50)、付勢手段(60)、カム手段(70,8
0)及び両挟持片(90)を有するハウジング(40)を携帯情報
機器(10)の収納部(11)内に保持することで、ロック装置
(30)を携帯情報機器(10)に簡便に組み付けることができ
る。
【0020】請求項3記載の発明によれば、上記した請
求項1又は請求項2記載の発明の作用に加え、製造上の
利点と、ロック装置(30)の動作状の利点とがある。すな
わち、摺動部(50)と一対の挟持片(90)とを樹脂で一体に
成形することで、部品点数を減少できる。また、両挟持
片(90)は、樹脂の弾性復元力により、互いに離隔する方
向に付勢されているので、拡開部(14)による、両挟持片
(90)の離隔作用を確実にできる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1〜7は、本発明の一実施例を
示すものであり、図1は両挟持片が閉じた状態を示す携
帯情報機器の一部斜視図、図2はタッチペンを外した状
態を示す携帯情報機器の斜視図、図3は両挟持片が閉じ
た状態を示す携帯情報機器の一部水平断面図、図4は摺
動部及び両挟持片の成形状態を示す斜視図、図5は摺動
部のカム溝の拡大平面図、図6は両挟持片が開いた状態
を示す携帯情報機器の一部水平断面図、図7は両挟持片
が開いた状態を示す携帯情報機器の一部斜視図をそれぞ
れ示す。
【0022】図2中、10は、例えば電子手帳等の携帯情
報機器であって、その一端が開放した筒状の収納部11内
にタッチペン20が収納され、このタッチペン20を使用し
て携帯情報機器10の操作や情報入力が行われる。なお、
携帯情報機器10として電子手帳を例に挙げたが、ペン入
力ができれば良く、電子手帳に限らず、ペン入力が可能
な携帯コンピュータや各種のハンディーターミナルに使
用できる。
【0023】上記タッチペン20は、図3に示すように、
ペンシル型で、その細くなったペン先近傍に環状の係止
溝21が形成されている。そして、係止溝21は、断面が半
円形に窪んでいる。なお、タッチペン20は、ペンシル型
に限らず、ノックや回転によりペン先が出没するタイプ
のものであっても良い。
【0024】また、前記係止溝21は、タッチペン20の細
くなったペン先近傍に限らず、比較的太い円柱状の胴体
部分に形成しても良い。また、係止溝21は、環状でなく
無くとも良く、タッチペン20の外周に間欠的に形成して
も良いが、環状であった方が挿入方向が問われないので
好ましい。前記携帯情報機器10の収納部11内には、図1
に示すように、タッチペン20を収納部11内にロックする
ロック装置30が組み込まれている。
【0025】上記ロック装置30は、図1,3に示すよう
に、一端が開放した筒状のハウジング40内にユニット化
して組み込まれている。すなわち、ハウジング40内に
は、図1,3に示すように、ハウジング40の収納部11内
にスライド可能に保持され、ハウジング40の開放端から
出入りする摺動部50と、この摺動部50を収納部11の開放
端に向かって付勢する付勢手段としての圧縮コイルスプ
リング60と、この圧縮コイルスプリング60の圧縮復元力
に抗して、収納部11に差し込まれたタッチペン20のペン
先で摺動部50が押し込まれた際に、摺動部50を当該収納
位置(図1,3参照)にロックするとともに、この収納
位置から摺動部50が更に押し込まれた際に、前記ロック
状態を解除するカム手段としての摺動部50に形成された
ハート型のカム溝70及びこのカム溝70をトレースするハ
ウジング40に軸支されたトレースピン80と、前記摺動部
50から収納部11の開放端に向かって二股状に延び、摺動
部50にヒンジ部91を介して各々連接するとともに、相対
向する内面にタッチペン20のペン先の係止溝21に係合す
る係止爪92を各々有する左右一対の挟持片90,90とを内
蔵している。
【0026】まず、ハウジング40について、図3を用い
て説明する。上記ハウジング40は、図3に示すように、
中空な角筒形のハウジング本体41と、このハウジング本
体41の開放前面から左右両側に張り出した角筒形の鍔部
42とを備え、ハウジング本体41の後面は後壁43で塞がれ
ている。そして、ハウジング40は、適度な剛性と弾性を
有する樹脂で一体的に成形されている。
【0027】上記ハウジング本体41には、図3に示すよ
うに、左右両側面に鍔部42に向かって斜め前方に向かっ
て突出した左右一対の弾性爪44,44を備え、両弾性爪44
を介して携帯情報機器10の収納部11内に固定されてい
る。すなわち、携帯情報機器10の収納部11内には、その
左右の内側面から矩形に突出した左右一対の凸部12,12
を設け、両凸部12の対向間隔をハウジング本体41の左右
の横幅にほぼ等しく設定している。
【0028】このため、ハウジング本体41を、その後壁
43側より、左右の凸部12の対向間隔に合わせて、携帯情
報機器10の収納部11の奥、すなわち図3において向かっ
て左側に押し込むと、左右の弾性爪44がハウジング本体
41内に一旦たわみ込む。その後、両凸部12を通過する
と、左右の弾性爪44が樹脂の弾性力によりパチンと復元
し、鍔部42の後面との間で左右の凸部12を前後から挟み
込むことで、左右の凸部12の対向間隔から抜けなくな
る。
【0029】なお、ハウジング40の固定方法としては、
左右の弾性爪44によらず、ハウジング40を携帯情報機器
10の収納部11内にネジや接着剤を使用して固定しても良
い。つぎに、摺動部50及び左右一対の挟持片90の構造に
ついて、図4を用いて説明する。摺動部50と左右一対の
挟持片90とは、図4に示すように、本実施例では、適度
な剛性と弾性とを有する樹脂で一体に成形されている。
【0030】成形状態では、左右一対の挟持片90は、図
4に示すように、各々の薄肉のヒンジ部91を介して摺動
部50に略T字形に連接し、使用時に図7に示すように、
各々のヒンジ部91を介して略Vないしは略Y字形に屈曲
させて使用する。まず、摺動部50の構造について更に説
明すると、摺動部50の下部には、図3に示すように、先
に説明した圧縮コイルスプリング60が収納され、圧縮コ
イルスプリング60は、ハウジング40の後壁43との間で圧
縮されている。
【0031】なお、付勢手段を、圧縮コイルスプリング
60から構成したが、圧縮コイルスプリング60に代えて、
引っ張りバネや板バネ等を使用しても良い。また、摺動
部50の上部には、図3〜5に示すように、先に説明した
ハート型のカム溝70が形成されている。上記ハート型の
カム溝70は、図5に示すように、摺動部50の上面にハー
ト島71を中心に刻設されている。そして、ハート島71
は、一端部に尖った先端部71aと、その他端部中央にハ
ート形に窪んだ窪部71bとを有し、窪部71bを摺動部50の
前方に、先端部71aを後方に各々位置させている。
【0032】上記カム溝70は、図5に示すように、端面
が摺動部50の後端部に向かって開放し、この開放端から
ハート島71の尖った先端部71aに向かって、後方より前
方に向かって直線的に延びた導入路72と、この導入路72
より徐々に浅くなりながら、ハート島71の一側に沿って
湾曲しながら延びた往路73と、この往路73の最浅端73a
より一段、深くなり、ハート島71の他端部を越えて前方
に短く延び、且つ行き止まりの折り返し部74と、この折
り返し部74に隣接するとともに、折り返し部74よりさら
に一段深くなり、ハート島71の他端部中央のハート形の
窪部71bに沿った停止部75と、この停止部75に隣接し、
停止部75より一段、深くなってハート島71の他側に向か
って延びるとともに、前記折り返し部74と同様に、ハー
ト島71の他端部を越えて前方に短く延び、且つ行き止ま
りの脱出部76と、この脱出部76より徐々に浅くなりなが
ら、ハート島71の他側に沿って湾曲しながら、前記導入
路72に向かって延び、該導入路72に連通するとともに、
その最浅端77aが導入路72の底より一段、浅くなった帰
路77とを備える。
【0033】これに対し、トレースピン80は、図1に示
すように、金属製の線材をコ字形に屈曲して形成されて
いる。そして、トレースピン80の一方の屈曲端部である
軸部81を、図3に示すように、ハウジング40の後壁43に
軸支するとともに、他方の屈曲端部であるトレース部82
を摺動部50のカム溝70に挿入している。そして、トレー
スピン80は、そのトレース部82でカム溝70を辿ること
で、軸部81を中心に旋回する。
【0034】つぎに、上記した構成を備えたカム手段の
作用を先に説明する。まず、簡単に説明すると、トレー
スピン80は、そのトレース部82でカム溝70を辿りなが
ら、カム溝70の底の高低差を利用して、ハート島71を一
方向、すなわち図5において反時計回りに一巡するので
ある。すなわち、タッチペン20を、図1,3に示すよう
に、携帯情報機器10の収納部11内に収納した位置では、
トレースピン80のトレース部82が、カム溝70の停止部75
(図5)にとどまっている。
【0035】このため、トレースピン80のトレース部82
が、図1,3に示すように、ハート島71のハート形の窪
部71bに引っ掛かり、圧縮コイルスプリング60のバネ復
元力を受け止めている。このとき、左右の挟持片90は、
図1,3に示すように、互いに接近する方向に閉じた状
態にあり、それらの係止爪92がタッチペン20のペン先の
係止溝21に係合し、携帯情報機器10の収納部11からタッ
チペン20が抜け落ちるのを阻止している。
【0036】一方、タッチペン20が上記した収納位置か
ら更に押し込まれると、そのペン先に押されて、摺動部
50が収納部11の奥、すなわち図3において向かって左側
に向かって後退する。摺動部50が後退すると、カム溝70
が変位し、トレースピン80のトレース部82が、カム溝70
の停止部75から脱出部76に進む。
【0037】なお、このとき、停止部75の底に対して、
隣接する終端部74の底が一段、高くなっていることか
ら、底の段差により、トレースピン80のトレース部82
は、終端部74に進めず、停止部75の底より一段、深くな
った脱出部76に進む。そして、脱出部76が行き止まりで
あることから、トレースピン80のトレース部82が、脱出
部76の先端に突き当たる。
【0038】このため、摺動部50をそれ以上、押し込め
なくなるので、タッチペン20を押し込む力が開放される
と、摺動部50が圧縮コイルスプリング60のバネ復元力に
より、収納部11の開放端に向かって前進する。摺動部50
が前進すると、カム溝70が変位し、トレースピン80のト
レース部82が、カム溝70の脱出部76を逆進し、帰路77を
通って導入路72に進む。
【0039】なお、このとき、脱出部76の底に対して、
停止部75の底が一段、高くなっていることから、底の段
差により、トレースピン80のトレース部82は、停止部75
に戻れず、脱出部76より徐々に浅くなった帰路77に進
む。こうして、タッチペン20は、図6に示すように、摺
動部50に押されて、携帯情報機器10の収納部11の開放端
から少し突出する。
【0040】一方、タッチペン20を再度、携帯情報機器
10の収納部11内に収納する場合には、タッチペン20を収
納部11の奥に向かって押し込めばよい。タッチペン20が
押し込まれると、そのペン先に押されて摺動部50が収納
部11の奥に向かって後退する。摺動部50が後退すると、
カム溝70が変位し、トレースピン80のトレース部82が、
カム溝70の導入路72、往路73、折り返し部74の順に進
む。
【0041】なお、このとき、導入路72の底に対して、
帰路77の最浅端77aが一段、高くなっていることから、
底の段差により、トレースピン80のトレース部82は、帰
路77には戻れず、導入路72より徐々に浅くなった往路73
に向かって進む。そして、折り返し部74が行き止まりで
あることから、トレースピン80のトレース部82が、折り
返し部74の先端に突き当たる。
【0042】このため、摺動部50をそれ以上、押し込め
なくなるので、タッチペン20を押し込む力が開放される
と、摺動部50が圧縮コイルスプリング60のバネ復元力に
より、収納部11の開放端に向かって前進する。摺動部50
が前進すると、カム溝70が変位し、トレースピン80のト
レース部82が、カム溝70の折り返し部74を逆進し、停止
部75に進む(図5)。
【0043】なお、このとき、折り返し部74の底に対し
て、往路73の最浅端73aが一段、高くなっていることか
ら、底の段差により、トレースピン80のトレース部82
は、往路73には戻れず、折り返し部74より一段、深くな
った停止部75に進んで停止する。なお、カム手段を、摺
動部50に形成されたカム溝70と、ハウジング40に軸支さ
れたトレースピン80とから構成したが、これらに限ら
ず、同様の働きをする回転カムや他のカム等を使用して
も良い。
【0044】一方、摺動部50の前面中央には、図4に示
すように、タッチペン20のペン先がはまり込む、円形に
窪んだ受け溝51が形成されている。左右一対の挟持片90
は、図4に示すように、摺動部50の前方の左右の側面か
らT字形に各々延びた薄肉のヒンジ部91と、このヒンジ
部91の先端に連接し、太くなった挟持部93とから各々形
成されている。
【0045】上記両挟持部93の相対向する内面には、図
4に示すように、摺動部50に向かって細くなった半円錐
台形の合わせ溝94が各々形成されている。また、合わせ
溝94には、その内周面に沿って、タッチペン20のペン先
の係止溝21にはまり込む係止爪92が突出している。そし
て、係止爪92は、断面が半円形に突出している。一方、
携帯情報機器10の収納部11内には、図1,3に示すよう
に、その左右の内側面から相対向して突出し、タッチペ
ン20のペン先に押されて摺動部50が収納部11の奥に向か
って後退する際に、左右の挟持片90を互いに接近させ、
各係止爪92をタッチペン20の係止溝21に係合させる左右
一対の閉止部13,13が形成されている。左右の閉止部13
は、断面が半円形に各々突出している。そして、左右の
閉止部13は、左右の挟持片90の各挟持部93の外側面に各
々摺接することで、左右の挟持片90の閉じる方向に押
す。
【0046】なお、左右の閉止部13を、収納部11の左右
の内側面から突出させたが、これいに限らず、収納部11
の上面や底面から突出させても良いし、或いはハウジン
グ40の鍔部42を延長させても良い。また、携帯情報機器
10の収納部11内には、図1,3に示すように、その底面
から突出するとともに、左右の挟持片90の間隔内に位置
し、圧縮コイルスプリング60のバネ復元力により摺動部
50が収納部11の開放端に向かって前進する際に、左右の
挟持片90を互いに離隔させ、各係止爪92をタッチペン20
の係止溝21から係脱させる拡開部14が形成されている。
拡開部14は、略三角形状を成し、その少し湾曲させた左
右の斜面15,15を、収納部11の奥に向かって臨ませてい
る。そして、拡開部14は、左右の挟持片90の挟持部93の
間隔内に位置し、その左右の斜面15,15が両挟持部93の
各内側面に各々当接することで、上記した閉止部13とは
逆に、左右の挟持片90の開く方向に押す。
【0047】なお、拡開部14を、収納部11の底面から突
出させたが、これに限らず、収納部11の上面から突出さ
せても良いし、或いは上面と底面との両面から突出させ
ても良い。つぎに、上記した構成を備えたロック装置30
の動作について説明する。まず、タッチペン20を収納す
る際には、携帯情報機器10の収納部11の開放端より、タ
ッチペン20をそのペン先から差し込めばよい。
【0048】タッチペン20を差し込むと、そのペン先に
押されて、ロック装置30の摺動部50が、圧縮コイルスプ
リング60のバネ力に抗して、収納部11の奥に向かって後
退する。このとき、摺動部50の左右の挟持片90の各挟持
部93の外側面が、図1,3に示すように、収納部11内に
左右から突出する左右の閉止部13に押されて、両挟持片
90が各々のヒンジ部91を介して閉じる。
【0049】このため、左右の挟持片90の各挟持部93の
係止爪92が、図1,3に示すように、タッチペン20の係
止溝21にはまり込むことで、タッチペン20が携帯情報機
器10の収納部11から抜けなくなる。また、タッチペン20
を押し込む力を開放すると、ロック装置30がロック状態
となり、摺動部50が圧縮コイルスプリング60のバネ力に
抗して停止する。
【0050】一方、タッチペン20を使用する際には、収
納部11の開放端より、タッチペン20を少し押し込めばよ
い。タッチペン20が押し込まれると、そのペン先で摺動
部50が押し込まれることで、ロック装置30の前記ロック
状態が解除される。このため、摺動部50は、圧縮コイル
スプリング60のバネ復元力により、収納部11の開放端に
向かって前進する。
【0051】その際に、左右の挟持片90の各挟持部93の
内側面が、図6に示すように、収納部11の底面から突出
する拡開部14の左右の斜面15に押されて、両挟持片90が
各々ヒンジ部91を介して開く。このため、左右の挟持片
90の各係止爪92が、図6に示すように、タッチペン20の
係止溝21から係脱する。
【0052】こうして、タッチペン20は、図6に示すよ
うに、摺動部50に押されて収納部11の開放端より少し突
出するので、突出端を持ってタッチペン20を収納部11よ
り引き抜くことができる。
【0053】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。請求項1
記載の発明によれば、従来必要としていたタッチペンを
引き出すためのスリットが不要であるばかりでなく、タ
ッチペンが取り出し易く、しかも収納部内に確実にロッ
クできるようにした携帯情報機器を提供することができ
る。
【0054】請求項2記載の発明によれば、上記した請
求項1記載の発明の効果に加え、タッチペンのロック装
置をユニット化することで、携帯情報機器に組み付け易
いようにすることができる。請求項3記載の発明によれ
ば、上記した請求項1又は請求項2記載の効果に加え、
タッチペンのロック装置の構造を簡便にできるばかりで
なく、そのロック状態の解除動作を確実に行えるようす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】両挟持片が閉じた状態を示す携帯情報機器の一
部斜視図である。
【図2】タッチペンを外した状態を示す携帯情報機器の
斜視図である。
【図3】両挟持片が閉じた状態を示す携帯情報機器の一
部水平断面図である。
【図4】摺動部及び両挟持片の成形状態を示す斜視図で
ある。
【図5】摺動部のカム溝の拡大平面図である。
【図6】両挟持片が開いた状態を示す携帯情報機器の一
部水平断面図である。
【図7】両挟持片が開いた状態を示す携帯情報機器の一
部斜視図である。
【符号の説明】
10 携帯情報機器 11 収納部 13 閉止部 14 拡開部 20 タッチペン 21 係止溝 30 ロック装置 40 ハウジング 50 摺動部 60 圧縮コイルスプリング 70 カム溝 80 トレースピン 90 挟持片 91 ヒンジ部 92 係止爪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 琢二 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 井上 泰彦 神奈川県横浜市戸塚区舞岡町184番地1 株式会社ニフコ内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長さの途中に係止溝を有するタッチペン
    と、このタッチペンを収納する一端が開放した筒状の収
    納部と、この収納部内に位置し、タッチペンの前記係止
    溝に係合する係止爪を有するロック装置とを備えた携帯
    情報機器において、 上記ロック装置は、前記携帯情報機器の収納部内にスラ
    イド可能に保持された摺動部と、この摺動部を収納部の
    開放端に向かって付勢する付勢手段と、この付勢手段の
    付勢力に抗して、収納部に差し込まれたタッチペンのペ
    ン先で摺動部が押し込まれた際に、摺動部を当該収納位
    置にロックするとともに、この収納位置から摺動部が更
    に押し込まれた際に、前記ロック状態を解除するカム手
    段と、前記摺動部から収納部の開放端に向かって二股状
    に延び、摺動部にヒンジ部を介して各々連接するととも
    に、相対向する内面にタッチペンの前記係止溝に係合す
    る係止爪を各々有する一対の挟持片と、前記収納部内に
    位置し、タッチペンのペン先に押されて摺動部が収納部
    の奥に向かって後退する際に、両挟持片を互いに接近さ
    せ、各係止爪をタッチペンの係止溝に係合させる閉止部
    と、前記両挟持片の間隔内に位置し、付勢手段の付勢力
    により摺動部が収納部の開放端に向かって前進する際
    に、両挟持片を互いに離隔させ、各係止爪をタッチペン
    の係止溝から係脱させる拡開部とを備えた携帯情報機
    器。
  2. 【請求項2】 摺動部、付勢手段、カム手段及び両挟持
    片がハウジングを介して、携帯情報機器の収納部内に保
    持されていることを特徴とする請求項1記載の携帯情報
    機器。
  3. 【請求項3】 摺動部と一対の挟持片とは、弾性を有す
    る樹脂で一体に成形され、両挟持片は、樹脂の弾性復元
    力により、互いに離隔する方向に付勢されていることを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の携帯情報機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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