JPH09113237A - 折返しヌル干渉装置 - Google Patents
折返しヌル干渉装置Info
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- JPH09113237A JPH09113237A JP7272226A JP27222695A JPH09113237A JP H09113237 A JPH09113237 A JP H09113237A JP 7272226 A JP7272226 A JP 7272226A JP 27222695 A JP27222695 A JP 27222695A JP H09113237 A JPH09113237 A JP H09113237A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】κの値が小さい双曲面の形状測定を、簡便に、
かつ高精度に行うことが可能な、折返しヌル干渉装置を
提供する。 【解決手段】 干渉計本体と、集光レンズと、被検物を
保持調整する第一の保持調整機構と、折返しミラーと、
折返しミラーを保持調整する第二の保持調整機構と、移
動機構と、移動機構の移動量を検出する検出手段と、演
算装置とからなることを特徴とする。
かつ高精度に行うことが可能な、折返しヌル干渉装置を
提供する。 【解決手段】 干渉計本体と、集光レンズと、被検物を
保持調整する第一の保持調整機構と、折返しミラーと、
折返しミラーを保持調整する第二の保持調整機構と、移
動機構と、移動機構の移動量を検出する検出手段と、演
算装置とからなることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非球面の形状を干
渉計測するための折返しヌル干渉装置に関する。
渉計測するための折返しヌル干渉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】被検面が双曲面形状の場合、双曲面の第
一焦点を球心とする球面波を該双曲面に入射すると、該
双曲面で反射された反射波は、該双曲面の第二焦点を球
心とする球面波に変換されるため、該第二焦点を球心と
する球面の折返しミラーで折返して干渉計測を行う、所
謂「折返しヌル干渉計測」が一般的に行われている。こ
の時、各球面波の球心と各焦点が一致していれば、所謂
「縞一色」の干渉縞が干渉計本体の内部に形成される。
一焦点を球心とする球面波を該双曲面に入射すると、該
双曲面で反射された反射波は、該双曲面の第二焦点を球
心とする球面波に変換されるため、該第二焦点を球心と
する球面の折返しミラーで折返して干渉計測を行う、所
謂「折返しヌル干渉計測」が一般的に行われている。こ
の時、各球面波の球心と各焦点が一致していれば、所謂
「縞一色」の干渉縞が干渉計本体の内部に形成される。
【0003】この干渉縞を解析して得られる干渉縞デー
タは、球面測定の場合の『真球度』に相当する、所謂
「真AS度(被検面形状の最適近似非球面からの偏差形
状)」を表している。さて、双曲面(回転対称な2次非
球面形状の一つ)は、以下に示す[数1]の2次非球面
式 [数1] Y=X2 /R/{1+√(1−κX2 /R2 )} において、「κ<0」で表される。この式で使用される
κ、及びRは、それぞれ、2次非球面係数、及び、中心
曲率半径である。なお、式の簡略化のため、通常の表記
法に対して、「1+κ」を「κ」と置き直している。
タは、球面測定の場合の『真球度』に相当する、所謂
「真AS度(被検面形状の最適近似非球面からの偏差形
状)」を表している。さて、双曲面(回転対称な2次非
球面形状の一つ)は、以下に示す[数1]の2次非球面
式 [数1] Y=X2 /R/{1+√(1−κX2 /R2 )} において、「κ<0」で表される。この式で使用される
κ、及びRは、それぞれ、2次非球面係数、及び、中心
曲率半径である。なお、式の簡略化のため、通常の表記
法に対して、「1+κ」を「κ」と置き直している。
【0004】「κ=0」なる放物面を折返しヌル干渉計
測する場合、前述の第二焦点は無限遠に位置してしま
う。従って、「κ≒0」なる、放物面に近い形状を有す
る双曲面を折返しヌル干渉計測する場合も同様であり、
「縞一色」の干渉縞を得るためには、折返しミラーの曲
率半径も非常に大きくせざるを得なかった。しかるに、
この大きな曲率半径(以下「長大R」と称す)は、造り
込むのが容易では無く、長大Rの誤差が大きいと、例
え、ミラー面の真球度が良く製作されていても、「縞一
色」の干渉縞を得るための配置を採ろうとした場合、ミ
ラー面を大きくずらす必要が生じ、測定ステージからは
み出てしまうと言う問題点があった。
測する場合、前述の第二焦点は無限遠に位置してしま
う。従って、「κ≒0」なる、放物面に近い形状を有す
る双曲面を折返しヌル干渉計測する場合も同様であり、
「縞一色」の干渉縞を得るためには、折返しミラーの曲
率半径も非常に大きくせざるを得なかった。しかるに、
この大きな曲率半径(以下「長大R」と称す)は、造り
込むのが容易では無く、長大Rの誤差が大きいと、例
え、ミラー面の真球度が良く製作されていても、「縞一
色」の干渉縞を得るための配置を採ろうとした場合、ミ
ラー面を大きくずらす必要が生じ、測定ステージからは
み出てしまうと言う問題点があった。
【0005】このような、κの値が0に近い双曲面の折
返しヌル干渉計測に対処するために、図4に示す折返し
ヌル干渉計測が知られている。即ち、図示しない干渉計
本体からの平面波をフィゾーレンズ30に入射させ、内
部を透過した後さらに平面のフィゾー面(基準参照面)
30aを透過する平面波を、被検物2の有する被検面
(非球面)2aに入射させ、その反射波である非球面波
を凸の非球面10aを有する折返しミラー10に入射さ
せる。この時、前記非球面波が非球面10aに垂直に入
射するように、折返しミラー10の位置、及び非球面1
0aの形状を設定すれば、測定光は元来たパスをそのま
ま逆戻りするため、フィゾー面30aで透過せずに反射
された反射光と非球面10aからの反射光による、縞一
色の干渉縞を干渉計本体の内部に形成することが可能と
なる。
返しヌル干渉計測に対処するために、図4に示す折返し
ヌル干渉計測が知られている。即ち、図示しない干渉計
本体からの平面波をフィゾーレンズ30に入射させ、内
部を透過した後さらに平面のフィゾー面(基準参照面)
30aを透過する平面波を、被検物2の有する被検面
(非球面)2aに入射させ、その反射波である非球面波
を凸の非球面10aを有する折返しミラー10に入射さ
せる。この時、前記非球面波が非球面10aに垂直に入
射するように、折返しミラー10の位置、及び非球面1
0aの形状を設定すれば、測定光は元来たパスをそのま
ま逆戻りするため、フィゾー面30aで透過せずに反射
された反射光と非球面10aからの反射光による、縞一
色の干渉縞を干渉計本体の内部に形成することが可能と
なる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例の場合、折返しミラー10により測定光がけられる
現象(中心遮蔽)が生じ、図のフィゾー面の30bに対
応する被検面の中心部の測定が不可能となってしまう。
これを避ける手段として、折返しミラー10を極力小さ
くすることが考えられるが、非球面10aの製作、及び
折返しミラーの位置合わせが非常に難しくなってしまう
ことが避けられなかった。
来例の場合、折返しミラー10により測定光がけられる
現象(中心遮蔽)が生じ、図のフィゾー面の30bに対
応する被検面の中心部の測定が不可能となってしまう。
これを避ける手段として、折返しミラー10を極力小さ
くすることが考えられるが、非球面10aの製作、及び
折返しミラーの位置合わせが非常に難しくなってしまう
ことが避けられなかった。
【0007】さらに、折返しミラーの口径の大小にかか
わらず、非球面の製作誤差や折返しミラーの位置合わせ
誤差に起因した波面の乱れと、被検面2aそのものが有
する形状誤差との分離が困難であるため、高精度な真AS
度測定が本質的に困難であることに加え、フィゾーレン
ズに入射させる光束も、ビームエキスパンダにより拡大
する必要があると言う問題点があった。
わらず、非球面の製作誤差や折返しミラーの位置合わせ
誤差に起因した波面の乱れと、被検面2aそのものが有
する形状誤差との分離が困難であるため、高精度な真AS
度測定が本質的に困難であることに加え、フィゾーレン
ズに入射させる光束も、ビームエキスパンダにより拡大
する必要があると言う問題点があった。
【0008】本発明は上記従来技術の欠点に鑑みなされ
たもので、κの値が小さい双曲面の形状測定を、簡便
に、かつ高精度に行うことが可能な、折返しヌル干渉装
置の提供を目的とする。
たもので、κの値が小さい双曲面の形状測定を、簡便
に、かつ高精度に行うことが可能な、折返しヌル干渉装
置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決する為の手段】上記問題点の解決のため
に、本発明者は第一に、「干渉計本体と、該干渉計本体
から射出される平面波を球面波に変換するための集光レ
ンズと、被検物の有する回転対称な被検面の回転対称軸
が該球面波の球心を通るように該被検物を保持調整する
ための第一の保持調整機構と、該球面波を通過させる開
口部を有し、該球面波の該被検面からの反射波をさらに
折返し反射するように、該被検面に正対して置かれる折
返しミラーと、「『該回転対称軸を中心とした、該折返
しミラーの所定の輪帯幅を有する輪帯』を代表する該輪
帯幅の中心点における該折返しミラーの法線」の方向に
該折返しミラーから仮想的に射出される「円筒状、若し
くは円錐状」の光線が該被検面で反射されて結像する結
像点が、該回転対称軸の上に位置するように、該折返し
ミラーを保持調整するための第二の保持調整機構と、該
球心と該結像点が一致するように、「該集光レンズ、及
び該被検物」の少なくとも一方を該回転対称軸方向に移
動させるための移動機構と、該移動機構の移動量を検出
するための検出手段と、「該干渉計本体、及び該検出手
段」の測定データを演算処理するための演算装置とから
なることを特徴とする折返しヌル干渉装置」により、第
二に「前記被検面が双曲面であり、前記折返しミラーが
平面であることを特徴とする請求項1記載の折返しヌル
干渉装置」により、前記問題点を解決できることを見出
し、本発明をなすに到った。
に、本発明者は第一に、「干渉計本体と、該干渉計本体
から射出される平面波を球面波に変換するための集光レ
ンズと、被検物の有する回転対称な被検面の回転対称軸
が該球面波の球心を通るように該被検物を保持調整する
ための第一の保持調整機構と、該球面波を通過させる開
口部を有し、該球面波の該被検面からの反射波をさらに
折返し反射するように、該被検面に正対して置かれる折
返しミラーと、「『該回転対称軸を中心とした、該折返
しミラーの所定の輪帯幅を有する輪帯』を代表する該輪
帯幅の中心点における該折返しミラーの法線」の方向に
該折返しミラーから仮想的に射出される「円筒状、若し
くは円錐状」の光線が該被検面で反射されて結像する結
像点が、該回転対称軸の上に位置するように、該折返し
ミラーを保持調整するための第二の保持調整機構と、該
球心と該結像点が一致するように、「該集光レンズ、及
び該被検物」の少なくとも一方を該回転対称軸方向に移
動させるための移動機構と、該移動機構の移動量を検出
するための検出手段と、「該干渉計本体、及び該検出手
段」の測定データを演算処理するための演算装置とから
なることを特徴とする折返しヌル干渉装置」により、第
二に「前記被検面が双曲面であり、前記折返しミラーが
平面であることを特徴とする請求項1記載の折返しヌル
干渉装置」により、前記問題点を解決できることを見出
し、本発明をなすに到った。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、被検物2の有する被検面
である2次非球面(双曲面)2aの回転対称軸をY軸
に、被検面2aの頂点を原点にX軸を採ったものであ
る。折返しミラー1のミラー面1aに平面を採用した時
に、平面上の点P1、及びC1で代表される輪帯から、
ミラー面1aに対して垂直に射出される光線が、被検面
2a上の点P2、及びC2で代表される輪帯に入射し、
その反射光線がY軸上の点Ysp、及びYscに結像す
る様子を示したものである。
である2次非球面(双曲面)2aの回転対称軸をY軸
に、被検面2aの頂点を原点にX軸を採ったものであ
る。折返しミラー1のミラー面1aに平面を採用した時
に、平面上の点P1、及びC1で代表される輪帯から、
ミラー面1aに対して垂直に射出される光線が、被検面
2a上の点P2、及びC2で代表される輪帯に入射し、
その反射光線がY軸上の点Ysp、及びYscに結像す
る様子を示したものである。
【0011】点P1(P2)のX座標をpとし、[数
1]を「Y=f(p)」で表す。また、点P2における
被検面2aの法線と線分P1P2が成す角度をθと置く
と、点P2における接線がX軸と成す角度と等しく、次
式のようにpの関数となる。 [数2] θ=tan-1(dY/dX)|X=p 次に、スネルの法則から入射角と反射角が等しくなるか
ら、P2で反射された光線を表す線分P2Yspは、 [数3] Y−f(p)={tan(2θ−π/2)}・(X−p) で表される。従って、Y切片Yspは、 [数4] Ysp=f(p)−{tan(2θ−π/2)}・p となる。
1]を「Y=f(p)」で表す。また、点P2における
被検面2aの法線と線分P1P2が成す角度をθと置く
と、点P2における接線がX軸と成す角度と等しく、次
式のようにpの関数となる。 [数2] θ=tan-1(dY/dX)|X=p 次に、スネルの法則から入射角と反射角が等しくなるか
ら、P2で反射された光線を表す線分P2Yspは、 [数3] Y−f(p)={tan(2θ−π/2)}・(X−p) で表される。従って、Y切片Yspは、 [数4] Ysp=f(p)−{tan(2θ−π/2)}・p となる。
【0012】「κ=−0.1」、「中心R=300mm」、
及び「p=0〜100mm」の条件でY切片Yspをプロ
ットしたシミュレーション結果が図2である。「折返し
ミラー、及び被検面」の外周部に対応するY切片の方
が、中心部に対応するY切片よりも大きいことが分か
る。従って、Y切片YspとY切片Yscの位置関係
は、図1、及び図2のようになり、中心近傍で反射する
光線と、周辺部で反射する光線とでは約0.8mmの結像
点の移動を生じることが分かる。
及び「p=0〜100mm」の条件でY切片Yspをプロ
ットしたシミュレーション結果が図2である。「折返し
ミラー、及び被検面」の外周部に対応するY切片の方
が、中心部に対応するY切片よりも大きいことが分か
る。従って、Y切片YspとY切片Yscの位置関係
は、図1、及び図2のようになり、中心近傍で反射する
光線と、周辺部で反射する光線とでは約0.8mmの結像
点の移動を生じることが分かる。
【0013】従って、各輪帯に対応するY軸上の結像点
を、干渉計の測定光である球面波の球心と合致するよう
に被検物2をY軸方向に走査して行けば、部分的に各輪
帯を測定することが可能となる。以上の測定において、
得られた干渉縞データから解析される、被検面の各輪帯
領域の形状データが重畳部分を有するように、被検物2
をY軸方向に段階的に移動させては干渉計測を行い、重
畳部分を基準に全データを繋ぎ合わせれば、被検面2a
の全面データを得ることが可能となる。
を、干渉計の測定光である球面波の球心と合致するよう
に被検物2をY軸方向に走査して行けば、部分的に各輪
帯を測定することが可能となる。以上の測定において、
得られた干渉縞データから解析される、被検面の各輪帯
領域の形状データが重畳部分を有するように、被検物2
をY軸方向に段階的に移動させては干渉計測を行い、重
畳部分を基準に全データを繋ぎ合わせれば、被検面2a
の全面データを得ることが可能となる。
【0014】
【実施例】図3の構成は、本発明の第1の実施例であ
る。図示しない干渉計本体から射出される平面波は、集
光レンズ3により球面波に変換され、この球面波を被検
物2の被検面(双曲面)2aに入射させ、その反射波を
折返しミラー1により折返している。この「干渉計本体
と集光レンズとから成る干渉計測系」の光軸は、集光レ
ンズ3の主光線である。そして、移動機構4の移動軸を
この光軸と平行に設置しておく必要がある。
る。図示しない干渉計本体から射出される平面波は、集
光レンズ3により球面波に変換され、この球面波を被検
物2の被検面(双曲面)2aに入射させ、その反射波を
折返しミラー1により折返している。この「干渉計本体
と集光レンズとから成る干渉計測系」の光軸は、集光レ
ンズ3の主光線である。そして、移動機構4の移動軸を
この光軸と平行に設置しておく必要がある。
【0015】折返しミラー1の開口部はミラー外径の中
心に設けられ、折返しミラー1の裏面に設けられた高精
度平面とともに、光軸に対する折返しミラーのアライメ
ントに利用されている。図示しない演算装置は、被検面
の情報が予め入力され、演算に必要な係数を測定に先立
って演算し記憶しておく機能と、干渉計本体内の干渉縞
撮像手段(CCDカメラ)からの画像情報を光路差デー
タに変換する機能と、前記係数を基に光路差データを解
析処理し、被検面の形状誤差を算出する機能と、測定結
果を表示する機能とを有す。
心に設けられ、折返しミラー1の裏面に設けられた高精
度平面とともに、光軸に対する折返しミラーのアライメ
ントに利用されている。図示しない演算装置は、被検面
の情報が予め入力され、演算に必要な係数を測定に先立
って演算し記憶しておく機能と、干渉計本体内の干渉縞
撮像手段(CCDカメラ)からの画像情報を光路差デー
タに変換する機能と、前記係数を基に光路差データを解
析処理し、被検面の形状誤差を算出する機能と、測定結
果を表示する機能とを有す。
【0016】被検レンズ2、及び折返しミラー1は、被
検面2aと干渉計測系の基準参照面からの反射光が干渉
縞を形成するように、図示しない保持調整機構によりア
ライメントが行われる。アライメントは干渉縞撮像手段
からの信号を図示しないモニタに送り、モニタ上の干渉
縞を見ながら行われる。被検物2、集光レンズ3、及び
折返しミラー1は、移動機構4により移動可能である。
なお、発明の実施の形態で述べた被検物2の移動は、集
光レンズ3の移動と等価であり、いずれをY軸方向に動
かしても良い。「測定のκ、R」(特願平7−3733
8で開示した)と言う観点からは、いずれの移動によっ
ても、「測定のκ=0」のままであり、「測定のR」が
可変となるだけである。また、折返しミラー1の移動に
関しては、ミラー面1aが平面であるから「測定のκ、
R」に変化は無く、集光レンズ3の移動量が大きい場合
に、測定光束が折返しミラー1の開口部で蹴られないよ
うに移動させるのが主目的である。
検面2aと干渉計測系の基準参照面からの反射光が干渉
縞を形成するように、図示しない保持調整機構によりア
ライメントが行われる。アライメントは干渉縞撮像手段
からの信号を図示しないモニタに送り、モニタ上の干渉
縞を見ながら行われる。被検物2、集光レンズ3、及び
折返しミラー1は、移動機構4により移動可能である。
なお、発明の実施の形態で述べた被検物2の移動は、集
光レンズ3の移動と等価であり、いずれをY軸方向に動
かしても良い。「測定のκ、R」(特願平7−3733
8で開示した)と言う観点からは、いずれの移動によっ
ても、「測定のκ=0」のままであり、「測定のR」が
可変となるだけである。また、折返しミラー1の移動に
関しては、ミラー面1aが平面であるから「測定のκ、
R」に変化は無く、集光レンズ3の移動量が大きい場合
に、測定光束が折返しミラー1の開口部で蹴られないよ
うに移動させるのが主目的である。
【0017】移動機構4の移動量は図示しない検出手段
により検出される。検出手段の一例としては、レーザ、
コーナーキューブ、参照ミラー、及びレーザ光検出器と
から構成されるレーザ測長器が考えられ、図示はしない
が、光軸上に1箇所、若しくは光軸を対称軸として2箇
所設けられている。これは、アッベ誤差を除くための配
置である。
により検出される。検出手段の一例としては、レーザ、
コーナーキューブ、参照ミラー、及びレーザ光検出器と
から構成されるレーザ測長器が考えられ、図示はしない
が、光軸上に1箇所、若しくは光軸を対称軸として2箇
所設けられている。これは、アッベ誤差を除くための配
置である。
【0018】さらに、検出された移動量を、図示しない
移動機構を制御する制御器にフィードバックすることに
より、光軸方向の位置制御が可能となっている。この移
動量は、各輪帯の形状データを合成する際に使用され
る。以上の構成を有する図3の干渉装置を使用すれば、
干渉計本体内の干渉縞撮像手段(CCDカメラ)の横分
解能が許す限り、図1の各Y切片に対応する被検面2a
の輪帯の干渉計測が可能となるため、被検面の全面測定
が可能となる。
移動機構を制御する制御器にフィードバックすることに
より、光軸方向の位置制御が可能となっている。この移
動量は、各輪帯の形状データを合成する際に使用され
る。以上の構成を有する図3の干渉装置を使用すれば、
干渉計本体内の干渉縞撮像手段(CCDカメラ)の横分
解能が許す限り、図1の各Y切片に対応する被検面2a
の輪帯の干渉計測が可能となるため、被検面の全面測定
が可能となる。
【0019】本発明の第2の実施例として、図3のミラ
ー面1aが球面の場合を説明する。この場合は、ミラー
面1aが平面の場合と異なり、「測定のκ、R」に関し
ては、折返しミラー2、及び集光レンズ3のみならず、
折返しミラー1を図3で示す移動機構4によりY軸方向
に移動させても、「測定のκ、R」は可変となる。ミラ
ー面を球面にすれば、その曲率半径が本来「縞一色」の
干渉縞が得られる球面の曲率半径を越えない限り、ミラ
ー面が平面の場合と比較して、必ず測定のダイナミック
レンジが増加する利点を有する。従って、ミラー面の曲
率半径の規格が緩くなると言う点で、折返しミラーの製
作が容易になる。
ー面1aが球面の場合を説明する。この場合は、ミラー
面1aが平面の場合と異なり、「測定のκ、R」に関し
ては、折返しミラー2、及び集光レンズ3のみならず、
折返しミラー1を図3で示す移動機構4によりY軸方向
に移動させても、「測定のκ、R」は可変となる。ミラ
ー面を球面にすれば、その曲率半径が本来「縞一色」の
干渉縞が得られる球面の曲率半径を越えない限り、ミラ
ー面が平面の場合と比較して、必ず測定のダイナミック
レンジが増加する利点を有する。従って、ミラー面の曲
率半径の規格が緩くなると言う点で、折返しミラーの製
作が容易になる。
【0020】いずれの実施例においても、アライメント
誤差補正法は、干渉計で得られた偏差形状データを、
κ、Rに、ティルト2方向、シフト2方向を合わせた、
計6個の変数に対して、ピストン(オフセット)成分の
関数として一旦最適フィッティングさせてから、再度ピ
ストン成分を最適フィッティングさせる手法である(特
願平7−32579に開示した)。
誤差補正法は、干渉計で得られた偏差形状データを、
κ、Rに、ティルト2方向、シフト2方向を合わせた、
計6個の変数に対して、ピストン(オフセット)成分の
関数として一旦最適フィッティングさせてから、再度ピ
ストン成分を最適フィッティングさせる手法である(特
願平7−32579に開示した)。
【0021】また、各輪帯状の部分データの繋ぎ合わせ
に関しても、前記特願平7−37338に開示した演算
方法を用いれば良い。いずれの実施例においても、干渉
計本体はフィゾー型、トワイマングリーン型等の干渉計
の形式や、可視光(HeNe)レーザ、赤外光(C
O2 )レーザ等の光源の種類を問わない。
に関しても、前記特願平7−37338に開示した演算
方法を用いれば良い。いずれの実施例においても、干渉
計本体はフィゾー型、トワイマングリーン型等の干渉計
の形式や、可視光(HeNe)レーザ、赤外光(C
O2 )レーザ等の光源の種類を問わない。
【0022】また、集光レンズにより変換された球面波
は理想的な状態であると仮定して説明したが、収差が乗
る場合には、高精度参照面をレフとした、所謂「レフ減
算」を施せばよい。さらに、折返しミラーのミラー面に
形状誤差が乗っている場合にも、事前にその形状誤差を
測定しておけば、折返しヌル干渉計測を行う際にその形
状誤差を除去することが可能である。
は理想的な状態であると仮定して説明したが、収差が乗
る場合には、高精度参照面をレフとした、所謂「レフ減
算」を施せばよい。さらに、折返しミラーのミラー面に
形状誤差が乗っている場合にも、事前にその形状誤差を
測定しておけば、折返しヌル干渉計測を行う際にその形
状誤差を除去することが可能である。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る折返しヌル
干渉装置を採用すれば、κの値が小さい双曲面の形状測
定を、簡便に、かつ高精度に行うことが可能となる。
干渉装置を採用すれば、κの値が小さい双曲面の形状測
定を、簡便に、かつ高精度に行うことが可能となる。
【図1】は、本発明に係る原理図である。
【図2】は、本発明に係る原理図である。
【図3】は、本発明に係る第1の実施例の説明図であ
る。
る。
【図4】は、従来例の説明図である。
1 ・・・・折返しミラー(平面、若しくは球面) 1a・・・・ミラー面(平面) 2 ・・・・被検物 2a・・・・被検面(双曲面) 3 ・・・・集光レンズ 4 ・・・・移動機構 10 ・・・・折返しミラー(非球面) 30 ・・・・フィゾーレンズ 以上
Claims (2)
- 【請求項1】 干渉計本体と、該干渉計本体から射出さ
れる平面波を球面波に変換するための集光レンズと、被
検面の回転対称軸が該球面波の球心を通るように該被検
物を保持調整するための第一の保持調整機構と、該球面
波を通過させる開口部を有し、該球面波の該被検面から
の反射波をさらに折返し反射するように、該被検面に正
対して置かれる折返しミラーと、「『該回転対称軸を中
心とした、該折返しミラーの所定の輪帯幅を有する輪
帯』を代表する該輪帯幅の中心点における該折返しミラ
ーの法線」の方向に該折返しミラーから仮想的に射出さ
れる「円筒状、若しくは円錐状」の光線が該被検面で反
射されて結像する結像点が、該回転対称軸の上に位置す
るように、該折返しミラーを保持調整するための第二の
保持調整機構と、該球心と該結像点が一致するように、
「該集光レンズ、及び該被検物」の少なくとも一方を該
回転対称軸方向に移動させるための移動機構と、該移動
機構の移動量を検出するための検出手段と、「該干渉計
本体、及び該検出手段」の測定データを演算処理するた
めの演算装置とからなることを特徴とする折返しヌル干
渉装置。 - 【請求項2】前記被検面が双曲面であり、前記折返しミ
ラーが平面であることを特徴とする請求項1記載の折返
しヌル干渉装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7272226A JPH09113237A (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 折返しヌル干渉装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7272226A JPH09113237A (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 折返しヌル干渉装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09113237A true JPH09113237A (ja) | 1997-05-02 |
Family
ID=17510879
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7272226A Pending JPH09113237A (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 折返しヌル干渉装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09113237A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100355026B1 (ko) * | 2000-07-25 | 2002-10-11 | 국방과학연구소 | 오목 쌍곡면 거울 형상 측정용 널 렌즈 광학계 |
WO2002082037A1 (en) * | 2001-04-03 | 2002-10-17 | Solar Systems Pty Ltd | Solar mirror testing and alignment |
KR20220134093A (ko) * | 2021-03-26 | 2022-10-05 | (주)지엘테크 | 표면형상 측정장치 및 그 제어방법 |
CN116699864A (zh) * | 2023-07-31 | 2023-09-05 | 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 | 空基大型光学系统无基准装调方法、装置、设备及介质 |
-
1995
- 1995-10-20 JP JP7272226A patent/JPH09113237A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100355026B1 (ko) * | 2000-07-25 | 2002-10-11 | 국방과학연구소 | 오목 쌍곡면 거울 형상 측정용 널 렌즈 광학계 |
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KR20220134093A (ko) * | 2021-03-26 | 2022-10-05 | (주)지엘테크 | 표면형상 측정장치 및 그 제어방법 |
CN116699864A (zh) * | 2023-07-31 | 2023-09-05 | 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 | 空基大型光学系统无基准装调方法、装置、设备及介质 |
CN116699864B (zh) * | 2023-07-31 | 2023-10-20 | 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 | 空基大型光学系统无基准装调方法、装置、设备及介质 |
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