JPH07332952A - 干渉計による球面測定解析方法 - Google Patents

干渉計による球面測定解析方法

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JPH07332952A
JPH07332952A JP6122466A JP12246694A JPH07332952A JP H07332952 A JPH07332952 A JP H07332952A JP 6122466 A JP6122466 A JP 6122466A JP 12246694 A JP12246694 A JP 12246694A JP H07332952 A JPH07332952 A JP H07332952A
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JP
Japan
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measurement
curvature
center
spherical
reference surface
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Application number
JP6122466A
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English (en)
Inventor
Kenji Yasuda
賢司 安田
Hideo Kanda
秀雄 神田
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Fujinon Corp
Original Assignee
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Publication date
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  • Instruments For Measurement Of Length By Optical Means (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 球形測定面から反射した物体光と基準面で反
射した参照光との干渉による干渉縞を測定解析するにつ
いて、測定面と基準面との曲率中心の位置ずれをより高
精度に補正して良好な球面測定を行う。 【構成】 基準面5aの曲率中心に集光する基準レンズ5
を有し、該基準面5aの曲率中心に測定面6aの曲率中心が
一致するように被検体6を配設し、基準面5aで反射した
参照光と測定面6aで反射した物体光とを干渉させた干渉
縞から測定面6aと基準面5aとの波面収差を求め、該収差
を二次近似関数で最小自乗近似演算を行い、各次数項の
係数を求め、その2次項の係数から測定光の集光点と物
体光の集光点との距離Kを計算するとともに、該距離K
によって4次項またはそれ以上の高次項の係数を計算
し、前記波面収差を上記高次項を含む補正関数で減算補
正し、測定面6aの曲率中心との位置ずれによる波面収差
を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基準レンズとして球面
レンズを用いた干渉計を使用し、被検体の球形測定面の
表面形状を求めるための球面測定解析方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】球面の表面形状を精密に測定するための
手法として干渉法が知られている。この干渉法による形
状測定は、基準レンズの精度の高い基準球面に対して測
定面がどの程度変形しているかを、それぞれの面から反
射した光を干渉させ発生した干渉縞に基づき求めようと
するものである。
【0003】干渉計としては、基準面と被検体との間の
距離に対応して起きる光干渉による干渉縞を測定するフ
ィゾー型の干渉計が広く使用されている。このフィゾー
型の干渉計等を使用した干渉縞測定方法によって球面測
定する場合に、基準レンズの基準面曲率中心と、測定面
曲率中心とが一致した共焦点位置に配置しなければなら
ない。しかし、実際には、完全に一致した位置に被検体
を高精度に配置することは実質的に不可能であり、位置
ずれを生起しており、この位置ずれによる測定誤差を縞
解析演算で補正(パワー補正と呼ばれる)している。
【0004】すなわち、干渉計で球面度測定する場合、
光軸上の基準球面波と測定面のアライメントずれによ
り、測定球面の変形に加え基準球面波のずれ成分が干渉
縞に現れる。そして、この誤差を補正するために、従来
では誤差が最小となるような位置を最小自乗法で算出
し、計算上基準球面波が移動したように補正値を算出
し、誤差を除去するパワー補正を行うようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかして、上記のよう
な干渉計で球面測定する際の最小自乗法によるパワー補
正を行うものでは、前記被検体の位置ずれが多い場合に
は、そのパワー補正が十分に行えず大きな誤差が残り球
面形状の解析精度が低下する問題を有している。
【0006】具体的には、前記最小自乗法によるパワー
補正は、2次関数で行っているものであるが、その補正
結果と実際に光線追跡してみると、前記位置ずれが大き
い場合の補正では誤差が大きく、さらに高次成分による
補正が必要であることが判明した。
【0007】上記のように球面測定における被検体の位
置ずれに伴う誤差が大きくなることから、所定の測定精
度を得るためには、干渉計による測定時における、被検
体の位置合わせの許容範囲が狭くなり、測定時のアライ
メント調整を高精度に行わなければならず、熟練を要し
測定効率が低下することになる。
【0008】そこで、本発明は上記事情に鑑み、干渉計
によって球形測定面から反射した物体光と基準面で反射
した参照光との干渉による干渉縞の測定解析による測定
面の形状を測定するについて、測定面の曲率中心と基準
面の曲率中心との位置ずれをより高精度に補正して良好
な球面測定が行えるようにした干渉計による球面測定解
析方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の干渉計による球面測定解析方法は、球形基準
面を有し該基準面の曲率中心に集光する基準レンズを備
え、該基準面の曲率中心に測定面の曲率中心が一致する
ように被検体を配設し、前記基準レンズの基準面で反射
した参照光と該基準面を透過してその曲率中心に集光す
る測定光が測定面で反射した物体光とを干渉させた干渉
縞から測定面の形状を測定する干渉計による球面測定
で、基準面曲率中心と測定面曲率中心との位置ずれを補
正するについて、前記干渉縞から求めた測定面と基準面
との波面収差Wijを二次近似関数 Aij=a0 +a1 ij+a2 ij+a3 ( xij 2 +yij
2 ) で最小自乗近似演算を行い、各次数項の係数a0 〜a3
を求め、その2次項の係数a3 から基準レンズによる測
定光の集光点と測定面で反射した物体光の集光点との距
離Kを計算するとともに、該距離Kによって4次項また
はそれ以上の高次項の係数an を計算し、前記波面収差
ijから上記高次項を含む補正関数 Eij=a0 +a1 ij+a2 ij+a3 ( xij 2 +yij
2 )+an ( xij 2 +yij 2 n-2 を減算し、前記測定面曲率中心の位置ずれによる誤差を
補正することを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の他の干渉計による球面測定
解析方法は、球形基準面を有し該基準面の曲率中心に集
光する基準レンズを備え、該基準面の曲率中心に測定面
の曲率中心が一致するように被検体を配設し、前記基準
レンズの基準面で反射した参照光と、該基準面を透過し
てその曲率中心に集光する測定光が上記測定面で反射し
た物体光とを干渉させた干渉縞から測定面の形状を測定
する干渉計による球面測定で、基準面曲率中心と測定面
曲率中心との位置ずれを補正するについて、前記干渉縞
から求めた測定面と基準面との波面収差Wijを少なくと
も4次項以上の高次項を含む近似関数 Aij=a0 +a1 ij+a2 ij+a3 ( xij 2 +yij
2 )+an ( xij 2 +yij 2 n-2 で最小自乗近似演算を行い、各次数項の係数a0 〜an
を求め、前記波面収差Wijから上記高次項を含む補正関
数 Eij=a0 +a1 ij+a2 ij+a3 ( xij 2 +yij
2 )+an ( xij 2 +yij 2 n−2 を減算し、前記測定面曲率中心の位置ずれによる誤差を
補正することを特徴とするものである。
【0011】
【作用】上記構成によれば、2次より高次の補正項を有
する補正関数によってパワー補正を行うことで、測定面
の位置ずれをより高精度に補正することができ、球面測
定における補正の誤差が少なくなくなり、干渉計による
測定時に、被検体の位置合わせの許容範囲が広くなり、
測定時のアライメント調整が容易となり、測定効率が向
上するようにしている。
【0012】特に、その2次項の係数aから集光点
間距離Kを計算するとともに、該距離Kによって4次項
またはそれ以上の高次項の係数an を計算する方式の場
合には、高い補正精度が得られる。一方、高次項の係数
n を独立して計算する方式の場合には、数値の代入計
算が簡略化される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に沿って説明す
る。図1に本発明で使用する干渉計の一例における概略
構成を示す。
【0014】この干渉計はレーザ光源1と、この光源1
から射出されたレーザ光を絞り込むコンデンサレンズ2
と、その発散光を90°回転した方向に反射せしめるハー
フミラー3と、このハーフミラー3を透過した発散光を
平行光に変換するコリメータレンズ4と、この平行光を
球面波による測定光を形成する基準レンズ5(凸レン
ズ)とを備え、上記測定光が被検体6の測定面6aに射出
され、基準レンズ5の基準面5aで反射した光が参照光に
形成される。
【0015】上記被検体6の測定面6aから反射された物
体光は、入射光路を逆行して基準レンズ5を透過して平
行光となり、前記参照光とともにコリメータレンズ4を
透過してハーフミラー3に達し、この後このハーフミラ
ー3で反射される。
【0016】そして、上記ハーフミラー3の反射側に
は、参照光と物体光の両者を結像するための結像レンズ
8と、この結像レンズ8の焦点面上に受光面を有し、参
照光と物体光により形成される干渉縞を観察するための
TVカメラ9とが設置されている。
【0017】また、上記TVカメラ9で撮影した干渉縞
の画像を読み込んで記憶する画像メモリ10(フレームメ
モリ)と、この画像メモリ10に記憶された干渉縞データ
に基づき縞解析を行う演算処理手段11(コンピュータ)
と、その結果を表示するCRT等の表示手段12とを備え
ている。
【0018】上記基準レンズ5は、図2に示すように、
干渉計側から見て最終面が球形基準面5aとなり、前記平
行光を一点に集光するとともに、基準面5aに光が垂直に
入射するように設けられ、基準面5aの曲率半径Rr の曲
率中心が集光点すなわち焦点Oとなる測定光を射出し、
基準面5aで垂直に反射する光が参照光となる。
【0019】上記被検体6(被検レンズ)は上記測定光
が照射される球面状の測定面6aを有し、該測定面6aの曲
率半径Ro の曲率中心が前記基準レンズ5の焦点Oと一
致するように設置する。両者の曲率中心が完全に一致し
て配設されると、パワー補正が不要な誤差を有しない干
渉縞の測定が行えるものである。
【0020】なお、前記レーザ光源1、コンデンサレン
ズ2、ハーフミラー3、コリメータレンズ4、結像レン
ズ8、TVカメラ9等が干渉計ヘッド15に固定され、基
準レンズ5が着脱交換可能に配設されている。また、前
記被検体6は図示しないホルダーに保持されて、その光
軸方向の位置およびそれと直交する方向の位置、傾き等
がアライメント調整可能である。
【0021】次に、上記干渉計を使用した干渉縞の測定
解析方法を説明する。まず、前記干渉計においては、光
源1から射出されたレーザ光は、コンデンサレンズ2か
らコリメータレンズ4による光学系を経て平行光に変換
されて基準レンズ5に入射され、この基準レンズ5によ
ってその基準面5aで入射方向に反射する参照光と、透過
して収束する測定光とにされる。
【0022】上記被検体6の測定面6aから反射された物
体光は、上記測定光の光路を戻るようにして基準レンズ
5に入射する。物体光はこの基準レンズ5の基準面5aに
よって前記参照光と重なり合って互いに干渉し、TVカ
メラ9の受光面上に干渉縞を形成する。このTVカメラ
9で読み取られた測定面6aの干渉縞の画像データが画像
メモリ10に入力される。
【0023】干渉縞は被検体6の測定面6aの各点から反
射した光が再び基準面5aに至るまでの光路差を表すもの
であり、被検体6の凹凸が光路差になり、等高線干渉縞
が発生する。
【0024】上記のような干渉縞の測定を行った後、画
像メモリ10に登録された干渉縞の画像データに基づき、
演算処理手段11により所定の演算処理を実行して縞解析
を行い、測定面6aの表面形状を求め、その結果を表示手
段12に表示するものである。その過程において、測定面
6aの曲率中心と基準レンズ5の曲率中心との位置ずれを
パワー補正する補正処理が行われる。
【0025】また、前記縞解析は、TV画像をイメージ
プロセッサに入力して、これを画像処理し、形状等の必
要情報を計算するものであるが、基本的に、干渉縞画像
の各位置の画素の明るさをその座標とともに取り込み、
干渉縞の形状を認識し、その縞形状に対応した測定面6a
の基準形状からの変位量を示す波面収差を各画素につい
て求めて測定面6aの形状判定を行うものであるが、より
正確な縞解析のために種々の方法がある。
【0026】例えば、干渉縞の形状の認識として縞走査
法がある。この縞走査法では、干渉縞の強度は正弦波状
に変化していることから、画像の各点において、その明
るさを測定し対応する正弦波の位相を計算すると、形状
に比例することに基づくが、実際の干渉縞においては、
光源の強度の空間的な不均一や、被検体6の場所による
不均一や、ゴミ、汚れによる不均一があり、単純に強度
を計算できない。そこで、前記基準面5aを光軸方向に移
動し、各点の強度を正弦波状に変化することを利用する
ものである。つまり、各点で強度変化を観測したりその
位相の相対的な値を測定すると、それが測定したい被検
体形状に対応するものである。
【0027】次に、上記干渉縞から求めた物体光の波面
と参照光の波面とのずれを示す測定した波面収差Wij
パワー補正の例を示す。まず、図3に第1のパワー補正
処理例のブロック図を示す。
【0028】スタート後、ステップS1で解析条件を入
力する。この解析条件としては、パワー補正を選択し、
基準レンズ5の曲率半径Rr 、測定面6aの曲率半径Ro
を入力するものである。そして、ステップS2で測定領
域を設定し、ステップS3で座標xij,yijの指定を行
う。
【0029】そして、他の処理ルーチンによって干渉縞
の縞解析によって求めた各測定点の実際の波面収差Wij
を二次近似関数Aijで最小自乗近似する演算を、ステッ
プS4で行う。この二次近似関数Aijは、 Aij=a0 +a1 ij+a2 ij+a3 ( xij 2 +yij
2 ) である。これにより、各項の係数a0 〜a3 の値が求ま
る。
【0030】続いて、上記2次項の係数a3 は、測定波
長をλとし、被検体6の位置ずれにより、図4および図
5に示すように、基準レンズ5による測定光の集光点す
なわち基準面5aの曲率中心Oと、測定面6aで反射した物
体光の集光点dとの距離Kを変量とし、前記基準レンズ
5の曲率半径Rr に上記距離Kを加算した値をRs =R
r +Kとすると、
【0031】
【数1】
【0032】の関係にある。これに基づき、ステップS
5において、この2次項の係数a3 の式に、既知である
測定波長λ、基準レンズ5の曲率半径Rr 等を代入し、
変数としての位置ずれに対応する距離KおよびRs の値
を求め、この演算したK、Rsの値に基づいて、後述の
補正関数Eijの4次項の係数a4 を求める次式に代入し
て、係数a4 を計算する。
【0033】
【数2】
【0034】さらに、6次項の係数a6 求める次式に代
入して、係数a6 を計算する。
【0035】
【数3】
【0036】その後、ステップS6で実際の波面収差W
ijから4次の補正項および6次の補正項を有する補正関
数Eijを減算し、パワー補正後の波面収差Wを算出する
ものである。
【0037】上記補正関数Eijは、 Eij=a0 +a1 ij+a2 ij+a3 ( xij 2 +yij
2 )+an ( xij 2 +yij 2 n-2 である。
【0038】ここで、上記球面測定におけるパワー補正
の補正関数Eijについて説明する。前記図2に示すよう
に、基準面5aの曲率中心Oと測定面6aの曲率中心とが完
全に一致し、測定面6aが理想面の場合には、波面収差す
なわち基準面5aで反射する参照光の波面と、測定面6aか
ら反射する物体光の波面との差は生じない。しかし、実
際には、図4に示すように、測定面6aの曲率中心がΔだ
けずれて配置されているとすると、測定面6aから基準面
5aの曲率中心Oまでの距離Lo は、測定面6aの曲率半径
Ro +Δとなる。
【0039】そして、測定面6aに入射した測定光の反射
した物体光の集光点は、前記基準面5aの曲率中心Oに集
光せず、測定面6aの曲率中心にも集光することなく上記
曲率中心Oから距離Kだけ離れた点dに集光することに
なる。曲率半径Ro の凹面での結像式は、
【0040】
【数4】
【0041】となる。この場合、基準面5aから測定面6a
への方向をプラス+とし、測定面6aがプラス方向にΔ移
動したとしている。なお、fは測定面6aの焦点距離(正
数)で、曲率半径Ro は負数である。
【0042】また、結像の関係は、(2) 式となる。な
お、L1 は前記集光点dから測定面6aまでの距離(負
数)で、測定面6aから焦点Oまでの距離Lo も負数であ
る。
【0043】
【数5】
【0044】そして、前記Lo は正負を考慮すると、L
o =Ro −Δの関係となることから、上記(2) 式にこの
Lo および(1) 式のfを代入すると、L1 が(3) 式のよ
うに求まる。
【0045】
【数6】
【0046】これから、両集光点Oとdの間の距離K
は、(4) 式となる。
【0047】
【数7】
【0048】次に、基準面5aでの参照光と物体光との波
面収差を検討するに、図5に示すように、基準レンズ5
の基準面5aで反射する参照光の波面Bは、焦点Oを中心
としてRr を半径とする球面になり、測定面6aで反射し
た物体光の波面Aは、集光点dを中心として(Rr +
K)を半径とする球面となるものである。
【0049】これらの球面の間の距離が、被検体6の位
置ずれΔによる波面収差であり、これをEとする。基準
面5aのe点での干渉を考えると、基準面5aを透過した測
定光は焦点Oを通って測定面6aのc点で反射し、この物
体光が集光点dを通って基準面5aの前記e点を透過する
ものであり、この物体光がe点で垂直に反射した参照光
と干渉することになる。そして、焦点Oを中心として一
点鎖線Hの2つの波面AおよびBとの交点e,g間が、
波面収差Eとなり、求めるパワー補正量である。
【0050】まず、焦点Oと交点g(x1 ,y1 )の距
離を求める。一点鎖線Hの式は、 y= tanα・x ……(5) のように表せる。また、測定面6aで反射した物体光の波
面Aは、Rs =Rr +Kとして、(6) 式と表せる。
【0051】 (x−K)2 +y2 =Rs 2 ……(6) この(6) 式に(5) 式を代入するとともに、 tanαをTに
置き換えると、 (x1 −K)2 +T2 1 2 =Rs 2 となり、x1 について解くと、
【0052】
【数8】
【0053】となる。ここで、(1+T2 )=(1/ c
os2 α)であるので、(7) 式と表せる。
【0054】
【数9】
【0055】この(7) 式を前記(5) 式に代入して展開す
ると、
【0056】
【数10】
【0057】となり、焦点Oと交点eとの距離はRr で
あり、前記波面収差Eは交点eとgの間の距離を波長λ
で減算したものであることから、
【0058】
【数11】
【0059】のように表せる。ここで、
【0060】
【数12】
【0061】であることから、上記(8) 式は、
【0062】
【数13】
【0063】と書き替えられる。ここで、
【0064】
【数14】
【0065】とおくと、上記(9) 式は、(10)式となる。
【0066】
【数15】
【0067】ここで、テーラー展開を考えると、|a|
<<1の場合に、
【0068】
【数16】
【0069】となり、これを前記(10)式に適用すると、
(11)式となる。
【0070】
【数17】
【0071】そして、Rr =Rs −Kで整理するととも
に、前記γ、εの置き換えを戻すと、(12)式となる。
【0072】
【数18】
【0073】これにより、h2 =(Xij 2 +Yij 2 )で
あり、第1項は2次項、第2項は4次項、第3項は6次
項となり、この測定面6aの位置ずれに対応する波面収差
が、前記補正関数Eijに対応するものであり、前述のよ
うにその2次項の計数を最小自乗近似で求めてKの値を
計算し、4次項、6次項に代入して補正を行う。
【0074】次に、図6は他の補正処理を示すフローチ
ャートであり、本例では近似関数の計数を独立したもの
として近似計算するようにした例である。
【0075】スタート後、ステップS11で測定領域を設
定するとともに、ステップS12で座標xij,yijの指定
を行う。
【0076】そして、他の処理ルーチンによって干渉縞
の縞解析によって求めた各測定点の実際の波面収差Wij
を4次近似関数Aijで最小自乗近似する演算を、ステッ
プS13で行う。この4次近似関数Aijは、 Aij=a0 +a1 ij+a2 ij+a3 ( xij 2 +yij
2 )+a4 ( xij 2 +yij 2 2 である。これにより、各項の係数a0 〜a4 の値が求ま
る。
【0077】続いて、ステップS14で、実際の波面収差
ijから上記近似関数Aijに相当する4次の補正項を有
する補正関数Eijを減算し、パワー補正後の波面収差W
を算出するものである。この補正関数Eijは、 Eij=a0 +a1 ij+a2 ij+a3 ( xij 2 +yij
2 )+a4 ( xij 2 +yij 2 2 である。
【0078】本例においては、基準レンズ5および測定
面6aの曲率半径等の各数値の代入を不要として、演算処
理が簡易となるが、前例より精度面で若干低下する恐れ
がある。
【0079】なお、前記各実施例では6次補正項につい
てまで演算するようにしているが、4次項まで、または
8次項などの高次項についても演算するようにしてもよ
い。また、前記実施例では、測定面6aは凹面で集光点O
より後方に配置しているが、測定面6aが凸面で集光点よ
り前方に配設する場合についても同様に測定できる。
【0080】
【発明の効果】本発明の球面測定解析方法によれば、2
次より高次の補正項を有する補正関数によってパワー補
正を行うことで、測定面の位置ずれをより高精度に補正
することができ、球面測定における補正の誤差が少なく
なくなり、干渉計による測定時に、被検体の位置合わせ
の許容範囲が広くなり、測定時のアライメント調整が容
易に行えるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する干渉計の一実施例を示す概略
構成図
【図2】図1の例における理想的な配置状態における光
路図
【図3】波面収差のパワー補正処理例を示すフローチャ
ート
【図4】測定面の曲率中心の位置がずれている際の光路
【図5】波面収差の演算を説明するための図
【図6】波面収差の他のパワー補正処理例を示すフロー
チャート
【符号の説明】
1 レーザ光源 5 基準レンズ 5a 基準面 6 被検体 6a 測定面 9 TVカメラ 10 画像メモリ 11 演算処理手段 12 表示手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 球形基準面を有し該基準面の曲率中心に
    集光する基準レンズを備え、該基準面の曲率中心に測定
    面の曲率中心が一致するように被検体を配設し、前記基
    準レンズの基準面で反射した参照光と、該基準面を透過
    してその曲率中心に集光する測定光が上記測定面で反射
    した物体光とを干渉させた干渉縞から測定面の形状を測
    定する干渉計による球面測定で、基準面曲率中心と測定
    面曲率中心との位置ずれを補正する球面測定解析方法に
    おいて、 前記干渉縞から測定面と基準面との波面収差Wijを求
    め、 該波面収差Wijを二次近似関数 Aij=a0 +a1 ij+a2 ij+a3 ( xij 2 +yij
    2 ) で最小自乗近似演算を行い、各次数項の係数a0 〜a3
    を求め、 その2次項の係数a3 から基準レンズによる測定光の集
    光点と測定面で反射した物体光の集光点との距離Kを計
    算するとともに、該距離Kによって4次項またはそれ以
    上の高次項の係数an を計算し、 前記波面収差Wijから上記高次項を含む補正関数 Eij=a0 +a1 ij+a2 ij+a3 ( xij 2 +yij
    2 )+an ( xij 2 +yij 2 n-2 を減算し、前記測定面曲率中心の位置ずれによる誤差を
    補正することを特徴とする干渉計による球面測定解析方
    法。
  2. 【請求項2】 球形基準面を有し該基準面の曲率中心に
    集光する基準レンズを備え、該基準面の曲率中心に測定
    面の曲率中心が一致するように被検体を配設し、前記基
    準レンズの基準面で反射した参照光と、該基準面を透過
    してその曲率中心に集光する測定光が上記測定面で反射
    した物体光とを干渉させた干渉縞から測定面の形状を測
    定する干渉計による球面測定で、基準面曲率中心と測定
    面曲率中心との位置ずれを補正する球面測定解析方法に
    おいて、 前記干渉縞から測定面と基準面との波面収差Wijを求
    め、 該波面収差Wijを少なくとも4次項以上の高次項を含む
    近似関数 Aij=a0 +a1 ij+a2 ij+a3 ( xij 2 +yij
    2 )+an ( xij 2 +yij 2 n-2 で最小自乗近似演算を行い、各次数項の係数a0 〜an
    を求め、 前記波面収差Wijから上記高次項を含む補正関数 Eij=a0 +a1 ij+a2 ij+a3 ( xij 2 +yij
    2 )+an ( xij 2 +yij 2 n-2 を減算し、前記測定面曲率中心の位置ずれによる誤差を
    補正することを特徴とする干渉計による球面測定解析方
    法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002098519A (ja) * 2000-07-21 2002-04-05 Olympus Optical Co Ltd 被検面上のうねり成分を抽出する測定手法
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