JP2000097622A - 干渉計 - Google Patents

干渉計

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JP2000097622A
JP2000097622A JP10268584A JP26858498A JP2000097622A JP 2000097622 A JP2000097622 A JP 2000097622A JP 10268584 A JP10268584 A JP 10268584A JP 26858498 A JP26858498 A JP 26858498A JP 2000097622 A JP2000097622 A JP 2000097622A
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light
light beam
mask
pinhole
diffraction
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Shikyo Ryu
志強 劉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基準面を有さずに高精度な面形状や波面形状計
測が可能で、干渉縞のコントラストが高い干渉計を提供
する。 【解決手段】光源と、該光源からの光束を測定光束と参
照光束とに分ける光束分割手段と、回折ピンホールと絞
りとを有し、前記測定光束が前記回折ピンホールを通過
し、前記参照光束が前記絞りを通過する第1のマスク
と、該第1のマスクからの前記測定光束と前記参照光束
とを反射又は透過する被検物と、該被検面からの前記測
定光束と前記参照光束とを通過させるための、絞りと回
折ピンホールとを有する第2のマスクと、を有し、該第
2のマスクからの前記測定光束と参照光束とにより干渉
縞を形成することを特徴とする干渉計を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、干渉測定に関す
る。特に、反射鏡やレンズ等の光学系の面形状や波面形
状を精密に測定する干渉測定に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光学系の面形状や波面形状の計測
には、フィゾー干渉計やトワイマン・グリーン干渉計が
用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来の方法で
は、基準面を必要とし、その基準面との比較により面形
状や波面形状を計測するため、測定精度は基準面の面精
度を超えることが出来なかった。また、これらの干渉計
は、測定光束と参照光束との強度が異なるので、干渉縞
のコントラストが低く、このため、精度が落ちるという
欠点があった。
【0004】以上の問題点に鑑み、本発明では、基準面
を有さずに高精度な面形状や波面形状計測が可能で、干
渉縞のコントラストが高い干渉計を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、光源と、該光源からの光束を測定光束
と参照光束とに分ける光束分割手段と、回折ピンホール
と絞りとを有し、前記測定光束が前記回折ピンホールを
通過し、前記参照光束が前記絞りを通過する第1のマス
クと、該第1のマスクからの前記測定光束と前記参照光
束とを反射又は透過する被検物と、該被検面からの前記
測定光束と前記参照光束とを通過させるための、絞りと
回折ピンホールとを有する第2のマスクと、を有し、該
第2のマスクからの前記測定光束と参照光束とにより干
渉縞を形成することを特徴とする干渉計を提供する。
【0006】
【発明の実施形態】本発明では、上述のように、光束が
被検面に当たる前に、光束を二つに分割し、一方の光束
を回折ピンホールに集光し、他方の光束の光を絞りに集
光する。尚、本発明では、この回折ピンホールと絞りと
を一つの板上に形成しており、この板をマスクと称す
る。
【0007】光源から射出され、回折ピンホールを透過
した光は、歪みの少ない球面波になり、測定光束とし
て、被検物に入射する。被検物に入射し、透過或は反射
した光は、絞りに集光し、この絞りを透過する。光源か
ら射出され、絞りを透過した光は、被検面に到達する。
被検面に到達した光束は、被検面で反射或は透過され、
回折ピンホールに光を集光するようになる。回折ピンホ
ールに到達した光束は、回折ピンホールを透過し、歪み
の少ない球面波になり、参照光束となる。この参照光束
と先程の測定光束とが干渉することによって、干渉縞を
生じ、被検面を測定することができるようになる。
【0008】本発明では、このように、被検面とマスク
との間に光束分割手段が無いので、光束分割手段の誤差
の影響を受けない計測ができるようになっている。ま
た、マスクの回折ピンホールを透過した測定光束は、被
検面で反射した後に、絞りを透過し、マスクの絞りを透
過した参照光束は、被検面で反射して、回折ピンホール
を透過するので、参照光束と測定光束との光量低減が同
じになる。このため、干渉縞のコントラストが高い。
【0009】更に、光束分割手段を透過した後に、測定
光束或は参照光束両方とも回折ピンホールを一回透過す
るので、位相を調整する際に伴う波面の変化が生じな
い。
【0010】
【実施例】光源からの光は、集光手段によって、回折ピ
ンホールと絞りとに光を集光する。回折ピンホールを透
過した光は、被検面で反射して、絞りを透過し、測定光
束になる。絞りを透過した光は、被検面で反射し、回折
ピンホールを透過し参照光束になる。測定光束と参照光
束とは干渉する。
【0011】また、光束分割手段を光源からマスクまで
の間に設けることで、分割した光の少なくとも一方の光
路長を、調整可能装置を調整することが可能になる。こ
れによって、参照光束と測定光束の位相差を調整するこ
とができる。 〔実施例1〕図1は、本発明による実施例1の原理図で
ある。
【0012】先ず、マスク1について説明する。図1中
に示したマスク1は、図2に示す如く、回折ピンホール
2及び絞り3を含む。図2に示すマスク1は、回折ピン
ホール2の中心と絞り3の中心との間隔をr+Rより大
きく設定している。ここで、rは回折ピンホール2の半
径、Rは絞り3の半径である。回折ピンホール2と絞り
3との中心距離をr+Rより大きく設定する理由は、参
照光束が絞りを透過し測定光束中に混入する影響を、低
減するためである。
【0013】回折ピンホール2の直径(2r)は、光を
通過させる為に、光の波長より大きいものであり、且
つ、歪みの少ない球面波を得る為に、λ/NA(λは光
の波長、NAは入射光の開口数)より小さいものとなっ
ている。絞り3の直径(2R)は、測定波面に与える影
響が測定精度より小さいくなるように、十分大きく取る
ように管理されている。
【0014】本実施例では、光源9からの光束は、集光
反射球面鏡6によって、マスク1上に集光する。更に、
この光路中に、光束分割手段としての反射型回折光子5
を設けることで、光束を二つに分割する。二つに分割さ
れた光束は、マスク1の回折ピンホール2と絞り3とに
集光する。マスク1の回折ピンホール2を透過した光束
21の波面は、回折によって、歪みが測定精度より小さ
くなるような球面波に変換され、被検面8に入射する。
被検面8で反射した波面は、マスク4の絞り3を透過す
る。マスク4は、図2に示すマスク1と同じ構造を持っ
ている。
【0015】一方、光源から射出され、マスク1の絞り
3を透過した光束20は、被検面8を介して、マスク4
の回折ピンホール2に集光する。回折ピンホール2を透
過した回折光は、波面の歪みが測定精度より十分小さい
光になって、参照光束となり、前述の測定光束と干渉す
る。本実施例では、被検面8を結像反射球面鏡10によ
ってCCD7上に結像する。
【0016】測定光束の光量を十分に利用する為に、結
像反射球面鏡10を取り外し、CCD7に形成された干
渉縞より被検面8の形状を算出することは、本実施例の
変形例の1つである。本実施例では、干渉縞より干渉縞
の位相分布を算出する為に、縞走査法を用いる。参照光
束の波面と測定光束の波面との位相差を調整する為に、
回折格子5を図1中の矢印の方向にシフトする。本実施
例では、回折格子5がシフトする際に伴う回折格子の傾
きや回転等が生じても、参照光束の波面と測定光束の波
面の形状に影響を与えない。 〔実施例2〕図3は、本発明による実施例2の原理図で
ある。
【0017】図3に示すマスク1は、図2に示したもの
と同様であり、回折ピンホール2及び絞り3を含む。本
実施例でも、回折ピンホール2の中心と絞り3の中心と
の間隔は、r+Rより大きくしている。ここでrは回折
ピンホール2の半径、Rは絞り3の半径である。回折ピ
ンホール2の中心と絞り3の中心と距離をr+Rより大
きくする理由は、実施例1で述べた通りである。
【0018】本実施例では、光源9からの光は、集光反
射球面鏡6によって、マスク1上に集光する。本実施例
では、光束分割手段として、小さな角度を持つ二枚の反
射ミラー11及び12を用い、光束を二つに分割する。
反射ミラー11で反射された光束は、マスク1の回折ピ
ンホール2に集光し、反射ミラー12で反射した光束
は、マスク1の絞り3に集光する。
【0019】マスク1の回折ピンホール2を透過した波
面は、回折の影響で歪みが測定精度より小さくなるよう
な球面波に変換され、測定光束として被検面8に入射す
る。被検面8で反射した波面は、マスク4の絞りを透過
する。マスク4は、マスク1と同じ構造を持っている。
一方、マスク1の絞り3を透過した波面は、被検面8を
介して、マスク4の回折ピンホール2に集光する。回折
ピンホール2を透過した光束は、回折によって、歪みが
測定精度より十分小さい球面波に変換され、参照光束と
なる。この参照光束と前述の測定光束とが干渉する。実
施例2の中では、被検面8を結像反射球面鏡10によっ
てCCD7に結像する。
【0020】測定光束の光量を十分に利用する為に、結
像反射球面鏡10を取り外し、CCD7に形成された干
渉縞より被検面8の形状を算出することは、本実施例の
変形例の1つである。本実施例では、干渉縞より干渉縞
の位相分布を算出する為に、縞走査法を用いる。参照光
束の波面と測定光束の波面との位相差を調整する為に、
反射ミラー11又は12のどちらかを反射ミラーの法線
方向にシフトさせる。本実施例では、反射ミラー12を
図3中の矢印の方向にシフトしている。本実施例では、
反射ミラー12がシフトする際に伴う反射ミラー12の
傾きや回転等が生じても、参照光束の波面と測定光束の
波面の形状に影響を与えない。 〔実施例3〕図4は、本発明による実施例3の原理図で
ある。
【0021】実施例3は、マスクを1枚のみ用いる干渉
計である。光源9からの光を、集光レンズ17によって
集光し、ハーフミラー19、反射ミラー15及び16に
よって構成される光束分割手段によって、マスク1の回
折ピンホール2及び絞り3に集光する。回折ピンホール
2を透過した光は、歪みが測定精度より十分小さい球面
波になり、測定光束として、被検面8に入射する。被検
面8で反射した光は、絞り3に集光し、絞り3を透過す
る。
【0022】光源9から射出され、マスク1の絞り3を
透過した光は、被検面8によって反射され、マスク1の
回折ピンホール2に集光する。回折ピンホール2を透過
した光は、波面の歪みが測定精度より十分小さい参照光
束となり、前述の測定光束と干渉する。結像手段18に
よって、被検面8をCCD7に投影する。
【0023】干渉縞から干渉縞の位相分布を解析する為
に、光束分割手段の反射ミラー15或は反射ミラー16
の少なくとも一つを光軸方向に調整する。本実施例で
は、反射ミラー15を光軸方向に調整するようになって
いる。反射ミラー15の調整に伴う反射ミラー15の傾
きが生じても、反射ミラー15によって反射した光は、
マスク1の回折ピンホール2を透過し、回折ピンホール
2を透過した光の波面形状は変らないため、調整誤差は
測定に影響を与えない。 〔実施例4〕図5は、本発明による実施例4の原理図で
ある。
【0024】実施例4では、光源9からの光を、集光反
射球面鏡14及び25によって、回折格子13に入射さ
せる。回折格子13で反射、回折した光束は、マスク1
に集光する。反射球面鏡14と25とは、曲率中心がず
れるように配置されており、反射球面鏡14で反射した
光は、マスク1の回折ピンホール2に集光し、反射球面
鏡25で反射した光は、マスク1の絞り3に集光する。
反射球面鏡14及び25で反射した光源9からの光は、
回折格子13の一次回折光のみをマスク1に集光できる
ようになっている。
【0025】マスク1の回折ピンホール2を透過した光
は、理想的な球面波になり、被検面8に入射する。被検
面8に入射した光は、被検面8で反射され、マスク1の
絞り3を透過して、回折格子13に入射する。回折格子
13に回折された光のうち、回折光子13の0次反射光
が、結像手段としての球面反射鏡10で反射され、CC
D7上に、測定光束として到達する。
【0026】マスク1の絞り3を透過した光源からの光
は、被検面8で反射し、マスク1の回折ピンホール2を
透過し、理想的な球面波になり、回折格子13に到達す
る。回折格子13に回折された光束のうち、0次反射光
が、結像手段としての球面反射鏡で反射され、CCD7
上に、参照光として到達する。光源9からの光が被検面
8を経ないでCCD7へ行かせないように、回折格子1
3に入射する光の角度を管理している。また、回折格子
13の使わない次数光を抑えるように回折格子13を設
計する。
【0027】干渉縞より干渉縞の位相分布を解析する為
に、反射球面鏡25或は反射球面鏡14の少なくとも一
つを光軸方向にシフトする。光の光量を高効率で利用す
る為に、集光反射球面鏡10を使用せず、干渉縞の位相
分布より被検面8の形状を算出する工程を有する干渉計
も本実施例の干渉計に含む。 〔実施例5〕図6は、本発明による実施例5の原理図で
ある。
【0028】実施例5では、光源9から光を、反射球面
鏡6によって集光し、回折格子5によって二つの光束に
して、回折格子13に入射させる。回折格子13で回折
した光のうち1次回折光のみは、マスク1の回折ピンホ
ール2と絞り3とに集光できるようになっている。マス
ク1の回折ピンホール2を透過した光は、理想的な球面
波になり、被検面8に入射する。被検面8で反射した光
は、マスク1の絞り3を透過して、回折格子13に到達
する。回折格子13の0次反射光は、結像手段としての
球面反射鏡で反射し、CCD7上に測定光束として到達
する。
【0029】マスク1の絞り3を透過した光源9からの
光は、被検面8で反射し、マスク1の回折ピンホール2
を透過して、理想的な球面波になり、回折光子13に到
達する。回折光子13の0次反射光が、結像手段として
の球面反射鏡10で反射し、CCD7上に参照光として
達する。光源9からの光が被検面9を経ないでCCD7
へ行かせないように、回折格子13に入射する光の角度
を管理している。また、回折格子13の使わない次数光
を抑えるように回折格子を設計する。
【0030】干渉縞から干渉縞の位相分布を解析する為
に、回折格子5を図示の方向にシフトする。光の光量を
高効率で利用する為に、集光反射球面鏡10を使用せ
ず、干渉縞の位相分布より被検面8の形状を算出する工
程を有する干渉計も、本実施例の干渉計として含む。 〔実施例6〕図7は、本発明による実施例6の原理図で
ある。
【0031】実施例6では、光源9の光を、回折格子5
によって二つの光束に分け、球面反射回折格子14に入
射する。球面反射回折格子14の1次回折光のみが、マ
スク1の回折ピンホール2と絞り3とに集光できるよう
になっている。マスク1の回折ピンホール2を透過した
光は、理想的な球面波になり、被検面8に入射する。被
検面8で反射した光は、マスク1の絞り3を透過して、
球面回折光子14に入射する。球面回折光子14の0次
反射光が、CCD7上で測定光束として入射する。
【0032】マスク1の絞り3を透過した光源9からの
光は、被検面8で反射し、マスク1の回折ピンホール2
を透過して、理想的な球面波になり、球面回折光子14
に到達する。球面回折光子14の0次反射光は、CCD
7上に参照光として到達する。光源9からの光を被検面
8を経ないでCCD7へ行かせないように、球面回折光
子14に入射する光の角度を管理している。また、球面
回折光子14の使わない次数光を抑えるように回折光子
を設計する。
【0033】本干渉計では、球面回折光子14は、被検
面8をCCD7に投影する。干渉縞から干渉縞の位相分
布を解析する為に、回折光子5を図示の方向にシフトす
る。 〔実施例7〕図8は、本発明による実施例7の原理図で
ある。
【0034】実施例7は、凹レンズを測定する干渉計で
ある。本実施例では、他の実施例の光束分割手段、集光
手段との組み合わせも可能である。光源9の光を、集光
レンズ17によって集光し、ハーフミラー19と反射ミ
ラー15と16とによって構成される光束分割手段によ
って、マスク1の回折ピンホール2及び絞り3に集光す
る。
【0035】マスク1の回折ピンホール2を透過した光
は、理想的な球面波になり、測定光束として、補助レン
ズ30及び被検レンズ28に入射する。補助レンズ30
及び被検レンズ28を透過した測定光束は、マスク4の
絞り3に集光する。絞り3を透過した測定光束は、結像
手段18によって、CCD7上に結像される。光源9か
ら射出され、マスク1の絞り3を透過した光は、補助レ
ンズ30及び被検レンズ28を透過し、マスク4の回折
ピンホール2に集光する。回折ピンホール2を透過した
波面は、理想的な球面波の参照光となり、結像手段18
によって、CCD7に結像する。
【0036】干渉縞から干渉縞の位相分布を解析する為
に、光束分割手段の反射ミラー15或は反射ミラー16
の少なくとも一つを光軸方向に調整する。本実施例で
は、図8の矢印に示すように、反射ミラー15を光軸方
向に調整するようになっている。反射ミラー15の調整
の際に反射ミラー15の傾きが生じても、反射ミラー1
5によって反射した光はマスク1の回折ピンホール2を
透過するので、回折ピンホール2を透過した光の波面形
状は変らない。従って、この調整誤差は、測定に影響を
与えない。
【0037】光源9からの光は、先に、被検レンズ28
を透過してから補助レンズ30を透過してもよい。補助
レンズ30をヌルレンズとして設計すれば、収差が大き
い凸レンズや凹レンズを測定することが可能である。 〔実施例8〕図9は、本発明による実施例8の原理図で
ある。
【0038】実施例8は、凹レンズを測定する干渉計で
ある。本実施例では、他の実施例の光束分割手段、集光
手段との組み合わせも可能である。光源9からの光を、
集光レンズ17によって集光し、ハーフミラー19と反
射ミラー15と16とによって構成される光束分割手段
によって、マスク1の回折ピンホール2及び絞り3に集
光する。
【0039】回折ピンホール2を透過した光は、歪むが
測定精度より十分小さい球面波になり、測定光束とし
て、被検レンズ28を透過し、補助反射鏡31で反射さ
れ、更に被検レンズ28を透過し、絞り3に集光する。
絞り3を透過した測定光束は、結像手段18によって、
CCD上に結像される。光源9から射出され、絞り3を
透過した光は、被検レンズ28を透過し、補助反射凹面
鏡31で反射され、被検レンズ28を再び透過して、回
折ピンホール2に集光する。回折ピンホール2を透過し
た波面は、歪むが測定精度より十分小さい参照光束とな
り、前述の測定光束と干渉する。途中、結像手段18に
よって、被検レンズ28の透過波面をCCD7に投影す
るようになっている。
【0040】干渉縞から干渉縞の位相分布を解析する為
に、光束分割手段の反射ミラー15或は反射ミラー16
の少なくとも一つを、光軸方向に調整する。本実施例で
は、図9の矢印で示すように、反射ミラー15を光軸方
向に調整するようになっている。反射ミラー15の調整
に伴い、反射ミラー15に傾きが生じても、前記反射ミ
ラー15によって反射した光はマスク1の回折ピンホー
ル2を透過するので、回折ピンホール2を透過した光の
波面形状は変らない。従って、以上の調整誤差は、測定
に影響を与えない。 〔実施例9〕図10は、本発明による実施例9の原理図
である。
【0041】実施例9は、凸面鏡の形状を測定する干渉
計である。本実施例では、他の実施例の光束分割手段、
集光手段との組み合わせも可能である。実施例9では、
光源9からの光を、回折格子5によって二つの光束に分
けて、球面反射回折格子14に入射させる。球面反射回
折格子14の1次回折光のみが、マスク1の回折ピンホ
ール2と絞り3とに集光できるようになっている。
【0042】マスク1の回折ピンホール2を透過した光
は、波面歪みの測定に与える影響が要求される測定精度
より小さい球面波になり、補助凹面鏡31を介して、被
検凸球面8に入射する。被検面8で反射した光は、補助
凹面鏡31を介して、マスク1の絞り3を透過し、球面
回折格子14に到達する。球面回折格子14の0次反射
光は、CCD7上で測定光束として干渉縞を形成する。
【0043】マスク1の絞り3を透過した光源からの光
は、補助凹面鏡31を介して、被検面8に入射する。被
検面8で反射した光は、補助凹面鏡31を介して、マス
ク1の回折ピンホール2を透過して、波面歪みが要求さ
れる測定精度より十分小さい球面波になり、球面回折格
子14に達する。球面回折格子14の0次反射光が、C
CD7上で参照光束として干渉縞を形成する。
【0044】光源9からの光を被検面8を経ないでCC
D7へ行かせないように、球面回折格子14に入射する
光の角度を管理する。また、球面回折格子14の使わな
い次数光を抑えるように回折光子を設計する。本干渉計
では、球面回折格子14によって、被検面8をCCD7
に投影する。干渉縞から干渉縞の位相分布を解析する為
に、回折格子5を図示の方向にシフトさせる。
【0045】図11に示した干渉計は、二枚のマスクを
持つ場合の変形例である。補助反射鏡31に、ゾーンプ
レートとかの非球面波面を発生させる素子を備えさせる
ことによって、被検面8が凹面又は凸面の非球面であっ
ても、測定可能になる。図10及び図11に示す干渉計
では、光源9からの光は、先に補助反射鏡31で反射し
て、被検面8に入射するようになっている。しかし、先
に被検面で反射し、補助反射面で反射させて、また被検
面で反射してマスクに戻る方式も本実施例の変形例であ
る。
【0046】以上のように、本発明による実施例では、
測定光と参照光とがそれぞれ一回ずつ回折ピンホール2
と絞り3とを透過することによって、回折ピンホール2
と絞り3との透過率に関わらず、光量の損失が同じにな
る。従って、干渉縞のコントラストが高い。また、マス
クと被検面の間に、他の光学素子が無い或いは少ないの
で、光学素子の誤差の影響を小さくすることができる。
更に、マスクの前の干渉計で生じる波面誤差は、測定光
と参照光ともに回折ピンホールを透過したので、測定に
影響を生じない。
【0047】縞走査法を利用する為の、参照光路と測定
光路との光路差を調整する機構が回折ピンホールの前に
有るので、光路差調整機構の調整誤差が有っても、参照
光束と測定光束との波面に与える影響は、要求される測
定精度より小さい。実施例1、2、4、5、6及び9の
干渉計では、反射光学素子しか使用していないので、屈
折光学系以外、例えば、X線光学系を透過した波面、X
線光学系の反射ミラーの形状を測定することも可能であ
る。ヌル素子を備える実施例9では、非球面測定もでき
る。
【0048】
【発明の効果】以上ように、本発明によって、基準面を
有さずに高精度な面形状や波面形状計測が可能で、干渉
縞のコントラストが高い干渉計を提供することができる
ようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による実施例1の原理図であ
る。
【図2】図2は、回折ピンホールと絞りをと含むマスク
の説明図である。
【図3】図3は、本発明による実施例2の原理図であ
る。
【図4】図4は、本発明による実施例3の原理図であ
る。
【図5】図5は、本発明による実施例4の原理図であ
る。
【図6】図6は、本発明による実施例5の原理図であ
る。
【図7】図7は、本発明による実施例6の原理図であ
る。
【図8】図8は、本発明による実施例7の原理図であ
る。
【図9】図9は、本発明による実施例8の原理図であ
る。
【図10】図10は、本発明による実施例9の原理図で
ある。
【図11】図11は、本発明による実施例9の原理図で
ある。
【符号の説明】
1.マスク 2.回折ピンホール 3.絞り 4.マスク 5.回折光子 6.集光ミラー 7.CCD 8.被検面 9.光源 10.結像反射球面鏡 11.光束分割反射ミラー 12.光束分割反射ミラー 13.回折光子 14.光路分割球面反射鏡 15.反射ミラー 16.反射ミラー 17.集光レンズ 18.結像レンズ 19.ハーフミラー 20.参照光束 21.測定光束 25.光路分割球面反射鏡 28.被検レンズ 30.補助レンズ 31.補助凹面鏡

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と、 該光源からの光束を測定光束と参照光束とに分ける光束
    分割手段と、 回折ピンホールと絞りとを有し、前記測定光束が前記回
    折ピンホールを通過し、前記参照光束が前記絞りを通過
    する第1のマスクと、 該第1のマスクからの前記測定光束と前記参照光束とを
    反射又は透過する被検物と、 該被検面からの前記測定光束と前記参照光束とを通過さ
    せるための、絞りと回折ピンホールとを有する第2のマ
    スクと、を有し、 該第2のマスクからの前記測定光束と参照光束とにより
    干渉縞を形成することを特徴とする干渉計。
  2. 【請求項2】前記第1のマスクと前記第2のマスクとは
    同一であることを特徴とする請求項1記載の干渉計。
  3. 【請求項3】前記光束分割手段を調整することにより、
    前記測定光束と前記参照光束との位相差を調整すること
    を特徴とする請求項1又は2記載の干渉計。
  4. 【請求項4】前記光束分割手段は、法線が異なる2枚の
    反射ミラーであり、少なくとも該反射ミラーの一枚の位
    置を調整することによって、前記参照光束と前記測定光
    束との位相差を調整することを特徴とする請求項3記載
    の干渉計。
  5. 【請求項5】前記光束分割手段は、回折格子であり、該
    回折格子を法線と直交する方向に平行移動することによ
    って、前記参照光束と前記測定光束との位相差を調整す
    ることを特徴とする請求項3記載の干渉計。
  6. 【請求項6】前記被検物は凸面反射鏡であり、 前記マスクと前記被検物との間に、収束光束を形成する
    補助結像光学素子を含むことを特徴とする請求項1乃至
    5記載の干渉計。
  7. 【請求項7】前記被検物は凹レンズであり、 前記マスクと前記被検物との間に、収束光束を形成する
    補助結像光学素子を含むことを特徴とする請求項1乃至
    5記載の干渉計。
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