JPH09111953A - 鉄筋用支持具および鉄筋用拘束具 - Google Patents

鉄筋用支持具および鉄筋用拘束具

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JPH09111953A
JPH09111953A JP27433395A JP27433395A JPH09111953A JP H09111953 A JPH09111953 A JP H09111953A JP 27433395 A JP27433395 A JP 27433395A JP 27433395 A JP27433395 A JP 27433395A JP H09111953 A JPH09111953 A JP H09111953A
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JP
Japan
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supporting
reinforcing
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JP27433395A
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English (en)
Inventor
Katsutoshi Ishikawa
勝利 石川
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AKOO KK
Aco Co Ltd
Original Assignee
AKOO KK
Aco Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄筋用支持具および鉄筋用拘束具に関し、鉄
筋がずれた場合でも素早く元通りに戻せるようにし、鉄
筋の組み立てを簡単に行えるようにする。 【解決手段】 鉄筋用支持具10は支持部12と脚部1
4とを有する。脚部14は平板20と、その平板20の
下端部から型枠面に沿う方向に伸びて型枠面と当接する
端片16,18(当接部)とを有している。この平板2
0は、端片16,18と、支持部12に嵌め込められた
鉄筋26との間がかぶり厚さに対応する距離Hになる長
さになっている。こうして、コンクリートの打ち込みに
必要なかぶり厚さ(距離H)を確保することができる。
支持部12は平板20の上端部側にあり、二つの支持片
24,28が横から見てほぼ「Y」字状に形成されてい
る。一方、支持片24,28のほぼ中央部には掛止部2
2,30が設けられているので、鉄筋26を嵌め込んで
支持した後に鉄筋26が外れるのを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鉄筋用支持具および
鉄筋用拘束具に関し、基礎工事や躯体工事における鉄筋
の組み立てに用いられる鉄筋を支持する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】建物や舗装道路等で行われる基礎工事、
あるいは躯体工事の一つである鉄筋コンクリート工事
は、まず鉄筋を組み立てて、その後にコンクリートを打
ち込む。その鉄筋の組み立ては、一般に〔基礎捨てコン
クリート打ち込み→基礎ベース筋→柱筋→つなぎばり筋
→基礎コンクリート打ち込み→柱筋→壁筋→梁筋→床筋
→コンクリート打ち込み〕の各工程の順序で行われる。
【0003】ここで、鉄筋を組み立てる際には、コンク
リート打ち込み工程の際の振動などによって鉄筋が移動
しないように予め措置しておく必要がある。その措置の
一つは、鉄筋が交差する位置等の所定の位置で鉄筋をな
まし鉄線等で結束することである。また、コンクリート
打ち込みに必要なかぶり厚さを確保するため、図13に
示すようなスペーサー200を配置し、その上に鉄筋2
02を載置していた。なお、スペーサーは、その他にモ
ルタルブロックや支えワイヤー等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、鉄筋はスペー
サーに載置されているだけなので、例えば作業員が誤っ
て鉄筋を足に引っ掛けたりすると、その鉄筋はスペーサ
ーから落ちてしまったり、スペーサーとともに位置がず
れてしまったりする。また、スペーサーについては、通
常固定されていないために、単に配置した位置からずれ
るだけでなく、倒れてしまうこともある。こうした状態
は、通常一本の鉄筋につき複数個のスペーサーで発生す
ることが多い。そのため、元通りに戻す必要のある全て
のスペーサーについて、一個ずつ配置し、その上に再度
鉄筋を載置しなければならない。したがって、鉄筋の組
み立て作業を遅らせる要因の一つになっていた。一方、
従来の鉄筋の組み立てにおいて、特に梁を構成する鉄筋
の場合には、図14に示すように足場302の上にいる
作業員300が作業棒304を用いるか、あるいは手の
届くところまで腹這いしながらなまし鉄線等で鉄筋30
8を結束していた。こうした作業は作業棒を用いたり、
腹這いしているために結束が行いにくく、作業終了まで
相当の時間を要していた。
【0005】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、その課題は鉄筋がずれた場合でも素早く元通
りに戻せるようにすることであり、あるいは作業の困難
な箇所での結束作業を省略できるようにすることであ
る。また、他の課題は鉄筋の組み立てを簡単に行えるよ
うにすることである。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】請求項1に記載の
鉄筋用支持具は、鉄筋の組み立てに用いる鉄筋用支持具
であって、前記鉄筋を嵌め込んで支持する支持部と、型
枠面と当接する当接部とを有しており、前記支持部と前
記当接部との間には、前記型枠面を基準としてかぶり厚
さに対応する距離が確保されている。請求項1に記載の
発明によれば、鉄筋を支持部に嵌め込ませるだけで、そ
の鉄筋と鉄筋用支持具とは相互に支持される。そのた
め、何らかの原因で鉄筋の位置がずれた場合でも、鉄筋
を元の位置に戻すだけで鉄筋用支持具も元の位置に戻
る。しかも、かぶり厚さに対応する距離が確保されてい
るので、コンクリートの打ち込みに必要なかぶり厚さを
保持することが可能になる。
【0007】
【課題を解決するための第2の手段】請求項2に記載の
鉄筋用支持具は、請求項1に記載の鉄筋用支持具におい
て、前記支持部には、嵌め込んだ鉄筋の回り止めをする
回止手段を有する。請求項2に記載の発明によれば、回
止部によって鉄筋が回り止めされるので、鉄筋とともに
鉄筋用支持具が倒れた場合でも、鉄筋を元の状態に戻す
だけで簡単に鉄筋用支持具も元に戻る。
【0008】
【課題を解決するための第3の手段】請求項3に記載の
発明は、二本または三本の鉄筋が交差する位置で鉄筋の
組み立てに用いる鉄筋用拘束具であって、前記交差する
二本または三本の鉄筋を嵌め込んで支持する三つの支持
部を有しており、その三つの支持部によって、前記二本
または三本の鉄筋を拘束する。請求項3に記載の発明に
よれば、二本または三本の鉄筋が交差する位置におい
て、その二本または三本の鉄筋を拘束することができ
る。すなわち、二本の鉄筋が交差する位置の場合には、
いずれか一本の鉄筋が曲がっており、その曲がっている
一本の鉄筋を三つの支持部のうちの二つの支持部で支持
して拘束する。一方、三本の鉄筋が交差する位置の場合
には、三つの支持部でそれぞれ鉄筋を支持して拘束す
る。こうして、交差する鉄筋をなまし鉄線等で拘束する
手間が省けるので、鉄筋の組み立てに要する時間を短縮
することが可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するための具
体的な一形態を図面に基づいて説明する。 〔第1の発明の実施の形態〕まず、第1の発明の実施の
形態では、鉄筋用支持具について図1と図2を参照しな
がら説明する。ここで、図1は鉄筋を嵌め込み支持して
いる状態の鉄筋用支持具10の外観を示す斜視図であ
る。図2は、複数の鉄筋用支持具を用いて一本の鉄筋を
支持している状態を示す図である。
【0010】図1において、鉄筋用支持具10は金属板
をもとにプレス加工や成型加工等の加工法によって形成
されており、建築基準法に従えばその高さは50〜500 mm
程度になる。この鉄筋用支持具10は、大きく分けて支
持部12と脚部14とを有している。脚部14は平板2
0と、その平板20の下端部から型枠面に沿う方向に伸
びる端片16,18とを有している。ここで、端片1
6,18は、型枠面と当接する当接部を具体化した部材
(部位)である。脚部14は、鉄筋用支持具10が倒れ
ないようにする役目を果たす。そのため、脚部14は図
1に示す構造に限らず、例えば図13に示す複数の脚部
204のように、おおよそ鉄筋用支持具10が倒れない
構造になっていればよい。ここで、平板20は、型枠面
に当接する端片16,18(当接部)と、支持部12に
嵌め込められた鉄筋26との間がかぶり厚さに対応する
距離Hになるような長さになっている。
【0011】支持部12は平板20の上端部側(すなわ
ち脚部14の上側)にあり、二つの支持片24,28が
横から見てほぼ「Y」字状に形成されている。なお、こ
れらの支持片24,28は上述した形状に限られず、
「J」,「S」,「V」字状等のように、鉄筋26を上
方から下ろすように嵌め込むことができ、その後は支持
できるような形状に形成されていればよい。一方、支持
片24のほぼ中央部には掛止部22が設けられている。
この掛止部22は、長手方向に沿って細長く、しかも内
側(鉄筋26を嵌め込む側)へ凸状に形成されている。
同様に、支持片28には掛止部30が設けられている。
鉄筋26を嵌め込んだ後は、この掛止部22,30によ
って掛け止められるので、鉄筋26が外れるのを防止す
ることができる。なお、掛止部22,30はこの形状に
限らず、例えば円錐状,四角錐状,半球状,ひづめ形状
等の突起や、支持片の一部を切り欠いて内側へ折り曲げ
る形状などのように、おおよそ鉄筋を掛け止める形状に
形成されていてもよい。こうした多様な形状は、以下に
説明する掛止部についても同様に適用可能である。
【0012】上記のような構造をなす鉄筋用支持具10
を用いれば、鉄筋26を支持部12に嵌め込ませるだけ
で、その鉄筋26と鉄筋用支持具10とは相互に支持さ
れる。そのため、例えば作業員が誤って鉄筋を足に引っ
掛けたりする等の何らかの原因で鉄筋26の位置がずれ
た場合でも、鉄筋26を元の位置に戻すだけで鉄筋用支
持具10も元の位置に戻る。しかも、端片16,18
(当接部)と鉄筋26との間は、かぶり厚さに対応する
距離Hが確保されているので、コンクリートの打ち込み
に必要なかぶり厚さを保持することができる。ここで、
複数個の鉄筋用支持具10を用いて一本の鉄筋26を支
持している状態を、図2に示す。この状態では、鉄筋用
支持具10間の相互の支持部12によって鉄筋26が支
持されているので、全体的に倒れにくくなる。
【0013】上記鉄筋用支持具10における変形例とし
ては、次の各形態がある。 (a1)図1に示す鉄筋用支持具10を一枚の金属板で
形成する場合には、プレス加工後に折り曲げて左前方面
と右後方面とを合わせる。この面合わせを行うことなく
形成するには、図3に示す鉄筋用支持具10aのように
すればよい。すなわち、金属板の一端から切り込んで互
い違いにほぼ「Y」字状に形成すると支持片22a,2
2b,28a,28b(支持部12a)のようになり、
ほぼ直角に折り曲げると載置片34のようになる。ま
た、金属板の他端から切り込んで互い違いにほぼ直角に
折り曲げると端片16,17,18のようになる。こう
して、支持部12aで鉄筋26が支持され、載置片34
で鉄筋32が支持されるので、二本の鉄筋を同時に支持
することが可能になる。 (a2)支持部12における支持片24,28の内側
に、嵌め込んだ鉄筋26の回り止めをする回止手段を設
けてもよい。その回止手段の具体的な例としては、ゴム
を貼付したり、掛止部22,30の凸状部位をギザギザ
状(例えば、歯車の歯や、鋸刃のような形状)に形成す
ればよい。こうして鉄筋26が回り止めされるので、そ
の鉄筋26とともに鉄筋用支持具10が倒れた場合で
も、鉄筋26を元の状態に戻すだけで簡単に鉄筋用支持
具10も元に戻る。また、図2に示すように一本の鉄筋
26に対して複数個の鉄筋用支持具10を用いる場合に
は、鉄筋用支持具10間の相互の回止部によって全体的
により倒れにくくなる。 (a3)支持片24,28はそれぞれの一片全体を内側
に少し曲げて、板バネのような弾性部材としての役割を
果たすように形成してもよい。この場合には、弾性的に
嵌め込んだ鉄筋26を確実に把持することが可能にな
る。 (a4)支持片24,28を形成する大きさや形状によ
って、その支持片24,28には各々二本以上の鉄筋を
同時に嵌め込むことも可能になる。 (a5)支持片24,28の先端部を外側(鉄筋26を
嵌め込む側と反対側)にやや広げるように曲げれば鉄筋
26を案内し易く、かつ嵌め込み易くなる。そのため、
拘束作業(すなわち嵌め込み作業)のスピードアップが
図れる。 (a6)脚部14における端片16,18(当接部)を
ピン先や釘先のような尖った形状に形成してもよい。脚
部14を図13に示す複数の脚部204で構成する場合
でも同様にしてもよい。こうすれば、型枠は木製である
ことが多いので、脚部14を型枠面に刺して鉄筋用支持
具10を固定することが可能になる。
【0014】〔第2の発明の実施の形態〕次に、第2の
発明の実施の形態では、二本または三本の鉄筋が交差す
る位置で鉄筋の組み立てに用いる鉄筋用拘束具につい
て、図4と図5を参照しながら説明する。ここで、図4
(A)は鉄筋用拘束具の外観を示す斜視図であり、図4
(B)はその鉄筋用拘束具の正面図と側面図である。図
5は、二本の鉄筋に鉄筋用拘束具を嵌め込む方法を示す
図である。
【0015】図4(A)と図4(B)において、鉄筋用
拘束具50は鉄筋用支持具10と同様に、金属板をもと
にプレス加工や成型加工等の加工法によって形成されて
いる。この鉄筋用拘束具50は、大きく分けて基部66
と、三つの支持部56,68,74とを有している。基
部66は長方形状の平板を「L」字状に形成し、かつそ
の角部を円弧状に曲げており、三つの支持部56,6
8,74を連結している。この支持部56,68,74
は、それぞれに一本の鉄筋を嵌め込んで支持する部位で
ある。
【0016】支持部56は、この基部66の一端部に設
けられており、二つの支持片52,60を有する。支持
片52にはやや先端部側に掛止部54が設けられてお
り、同様に支持片60にも掛止部58が設けられてい
る。この掛止部54,58は、支持片の端辺方向に沿っ
て細長く、しかも内側へ凸状に形成されている。また、
支持片52,60は、その先端部を外側にやや広げる形
状に曲げて形成されている。この形状によって、鉄筋を
案内し易くなり、嵌め込み作業に要する時間を短縮する
ことが可能になる。一方、支持部74は基部66の他端
部に設けられており、二つの支持片70,78を有す
る。その他は支持部56と同様の構造をなしており、支
持片70には掛止部72が設けられ、支持片78には掛
止部76が設けられている。
【0017】支持部68は、「L」字状に形成されてい
る基部66と、その基部66の他端部に設けられている
支持片80とによって、横から見るとほぼ「U」字状を
なす形状に形成されている。また、基部66の支持部5
6側には端辺方向に沿って細長く、しかも内側へ凸状に
掛止部62が形成されている。さらに、支持片80に
は、その端辺方向に沿って細長く、しかも内側へ凸状に
掛止部82が形成されている。この支持片80は、その
先端部を外側にやや広げる形状に曲げて形成されてい
る。
【0018】上記のような構造をなす鉄筋用拘束具50
を用いれば、図4(B)と図5に示すように、二本の鉄
筋84,86が交差する位置において、支持部56と支
持部74とを曲がっている鉄筋86のコーナー部位にそ
れぞれ嵌め込ませ、その後に直線状の鉄筋84を支持部
68に嵌め込ませればよい。したがって、なまし鉄線等
で二本の鉄筋84,86を拘束するよりも、短時間で拘
束することができる。そのため、鉄筋の組み立てが簡単
に行え、その組み立てに要する時間を短縮することがで
きる。しかも、それぞれの支持部には掛止部が設けられ
ているので、嵌め込んだ鉄筋が外れるのを防止すること
ができる。特に型枠のコーナー部位において鉄筋を拘束
する場合には、鉄筋用拘束具自体も固定されるので、鉄
筋の拘束が簡単かつ確実に素早く行えるという利点があ
る。
【0019】上記鉄筋用拘束具50における変形例とし
ては、支持部56,68,74を構成する各支持片に鉄
筋用支持具10における変形例(a2)〜(a4)が適
用可能なほか、次の各形態がある。 (b1)図6に示す鉄筋用拘束具50aのように、図4
に示す支持部56の向きを90度変えて形成した支持部
56bにしてもよい。その他は、図4に示す鉄筋用拘束
具50とほぼ同様の構造をなしている。なお、支持部5
6bは左後方に開口しているが、右前方に開口するよう
に形成することも同様に可能である。この構造では、拘
束する二本の鉄筋の脱落をより確実に防止することがで
きる。 (b2)図7に示す鉄筋用拘束具50bのように、ほぼ
鉄筋の太さ分だけ支持部56bと支持部74とをずらし
て形成してもよい。その他は、図4に示す鉄筋用拘束具
50とほぼ同様の構造をなしている。なお、支持部68
bは横から見た形状は上記鉄筋用拘束具50の場合と同
様であるが、上から見るとほぼ「Z」字状になる。この
構造をなす鉄筋用拘束具50bを用いれば、三本の鉄筋
84,88,90が交差する位置において、支持部56
bを鉄筋88に嵌め込ませ、支持部74を鉄筋90に嵌
め込ませた後、鉄筋84を支持部68bに嵌め込ませれ
ばよい。したがって、なまし鉄線等で三本の鉄筋84,
88,90を拘束するよりも、短時間で拘束することが
できる。 (b3)図8に示す鉄筋用拘束具50cのように、支持
部56における一方の支持片54cを、その支持片54
cの先端(当接部)と、支持部68に嵌め込められた鉄
筋との間がかぶり厚さに対応する距離Hになるような長
さに形成してもよい。その他は、図4に示す鉄筋用拘束
具50aとほぼ同様の構造をなしている。また、支持部
74における一方の支持片72cについても、支持片5
4cと同様に伸ばして形成してもよい。この場合には、
かぶり厚さに対応する距離Hが確保されるので、コンク
リートの打ち込みに必要なかぶり厚さを保持することが
できる。このことは、支持片60,78についても行な
っても同様である。したがって、鉄筋用拘束具50cは
拘束具としての役割と、スペーサーとしての役割を兼ね
備えた活用性の高い部材になる。 (b4)図9に示す鉄筋用拘束具50dのように、ほぼ
「U」字状に形成した支持片92の下端に、同じくほぼ
「U」字状に形成した支持片94とを一体に形成した構
造をなしている。この構造では、二本の鉄筋84,88
が交差する位置において、支持部92に鉄筋88に嵌め
込ませ、支持部94に鉄筋84に嵌め込ませる。これら
の支持部92,94によって二本の鉄筋84,88を拘
束することができる。上記構造をなす鉄筋用拘束具50
dは、梁筋工程において梁上宙吊り筋,腹筋,梁下宙吊
り筋等とあばら筋とを拘束する場合に特に有用である。
すなわち、従来では不規則に梁用型枠に落とし込んだ鉄
筋をあばら筋に結束するには、作業員が腹這いになって
鉄筋を手で持ち上げながらなまし鉄線等で結束してい
た。これに対して鉄筋用拘束具50dを用いれば、片手
で鉄筋を持ち上げて嵌め込めるだけでよくなるので、作
業が楽にしかも素早く行える。なお、鉄筋84の重みで
鉄筋用拘束具50dがずり落ちるのを防止するため、通
常凹凸を有する鉄筋88の凸部分に引っ掛ける引掛片を
設けるとなおよい。 (b5)図10に示す鉄筋用拘束具50eのように、横
から見ると「L」字状のように角が直角になるように形
成し、その直角を構成する支持部の断面を「Y」字状に
形成してもよい。この形態の場合には、直角を構成する
支持部によって、その支持部に支持される二本の鉄筋を
直角に交差させることができ、あるいは直角状に曲がっ
ている鉄筋を確実に嵌め込むことができる。
【0020】〔他の発明の実施の形態〕上述した鉄筋用
支持具および鉄筋用拘束具におけるその他の部分の構
造,形状,大きさ,材質,個数,配置および動作条件等
については、上記の一形態に限定されるものでない。例
えば、上記の一形態を応用した次の各形態を実施するこ
ともできる。 (1)図11に示すように、端部をほぼ「く」字状に折
り曲げて、鉄筋を嵌め込みやすくするためのガイド機能
と、弾性的に挟みつけるように支持する機能とを兼ね備
える支持片102,106,110,112を有する鉄
筋用拘束具100であってもよい。図から明らかなよう
に、支持片102,112によって鉄筋104を支持
し、支持片106,110によって鉄筋108を支持す
る。なお、図11(A)は正面図を、図11(B)は右
側面図を示す。この構造をなす鉄筋用拘束具100は、
二本の鉄筋104,108が交差する位置において、そ
の二本の鉄筋104,108を拘束することができる。
特に、梁筋工程において梁下主筋とあばら筋とを拘束す
るときに用いれば、作業員は梁下主筋としての鉄筋を嵌
め込むだけでよくなるので効率よく作業が行える。ま
た、支持片102,106,110,112の厚みを厚
くしたり、硬い材質で形成すれば、梁上主筋とあばら筋
とを拘束するときに用いることも可能になる。
【0021】(2)図12(A)に示す鉄筋用拘束具1
20は、鉄筋108を支持する支持部122と、その支
持部122における支持片の中央部で所定形状に切り欠
いた部位に鉄筋104を支持する支持部124と、鉄筋
108をかぶり厚さに対応する距離Hに保持するための
脚部126(当接部)とを有している。この構造をなす
鉄筋用拘束具120であっても、鉄筋用拘束具100と
同様に二本の鉄筋104,108が交差する位置におい
て、その二本の鉄筋104,108を拘束することがで
きる。 (3)図12(B)に示す鉄筋用拘束具140は、互い
に反対方向に開口する支持片142,144を一体に形
成した構造をなしている。図では支持片142,144
はほぼ「U」字状に形成しているが、開口する他の形状
に形成してもよい。なお、上記支持片142,144は
反対方向に限らず、必要とする方向に対して開口するよ
うに所定の角度をなして一体に形成してもよい。この鉄
筋用拘束具140では、二本の鉄筋の一部が並行する位
置において、その二本の鉄筋を拘束することができる。
特に、鉄筋の長さが短い場合に継ぎ足す継ぎ手として、
あるいは重ね継ぎ手の結束具として用いれば有効であ
る。
【0022】(4)鉄筋用支持具および鉄筋用拘束具を
形成する部材の材質は金属に限らず、プラスチック(熱
可塑性プラスチック,熱硬化性プラスチック,繊維強化
プラスチック〔FRP〕等を含む),セラミックス(フ
ァインセラミックスを含む),金属基複合材料〔FR
M〕,形状記憶合金等の他の材質によって形成すること
も可能である。こうした材料を用いて形成した場合に
は、特にプラスチックの場合には軽量化・低コスト化が
可能になり、また金属基複合材料〔FRM〕や形状記憶
合金等の場合には耐久性・耐蝕性に優れているのでコン
クリート破壊を防止することが可能になる。
【0023】
【他の発明の態様】以上、本発明を実施するための一形
態について説明したが、この一形態には特許請求の範囲
に記載した発明の態様以外に次のような発明の態様を有
するものである。この発明の態様を列挙するとともに、
必要に応じて関連説明を行う。
【0024】〔態様1〕 請求項1に記載の鉄筋用支持
具において、前記支持部は、凸状に形成されて前記鉄筋
を掛け止める掛止部材、および/または、前記鉄筋を弾
性的に嵌め込む弾性部材を有することを特徴とする鉄筋
用支持具。態様1によれば、掛止部材によって鉄筋の抜
けが防止され、弾性部材によって鉄筋が確実に把持され
る。そのため、鉄筋を確実に嵌め込ませて支持すること
ができる。
【0025】〔態様2〕 二本または三本の鉄筋が交差
する位置で鉄筋の組み立てに用いる鉄筋用拘束具であっ
て、基部と、その基部から伸びており、鉄筋を嵌め込ん
で支持する第1支持部と、前記基部から前記第1支持部
とは反対方向に伸びており、鉄筋を嵌め込んで支持する
第2支持部と、前記第1支持部に設けられており、鉄筋
を嵌め込んで支持する第3支持部と、を有することを特
徴とする鉄筋用拘束具。態様2の鉄筋用拘束具によれ
ば、二本または三本の鉄筋が交差する位置において、そ
の二本または三本の鉄筋を拘束することができる。その
ため、交差する鉄筋をなまし鉄線等で拘束する手間が省
けるので、鉄筋の組み立てに要する時間を短縮すること
が可能になる。
【0026】〔態様3〕 請求項3または上記態様2に
記載の鉄筋用拘束具において、少なくとも一つの支持部
に設けられており、前記鉄筋を掛け止める掛止部を有す
ることを特徴とする鉄筋用拘束具。態様3の鉄筋用拘束
具によれば、掛止部によって掛け止めた鉄筋が抜けるの
を防止する。そのため、鉄筋を確実に支持して拘束する
ことが可能になる。
【0027】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、鉄筋を支持部
に嵌め込ませるだけで、その鉄筋と鉄筋用支持具とは相
互に支持される。そのため、例えば作業員が誤って鉄筋
を足に引っ掛けたりする等の何らかの原因で鉄筋の位置
がずれた場合でも、鉄筋を元の位置に戻すだけで鉄筋用
支持具も元の位置に戻る。しかも、かぶり厚さに対応す
る距離が確保されているので、コンクリートの打ち込み
に必要なかぶり厚さを保持することができる。
【0028】請求項2の発明によれば、回止部によって
鉄筋が回り止めされるので、鉄筋とともに鉄筋用支持具
が倒れた場合でも、鉄筋を元の状態に戻すだけで簡単に
鉄筋用支持具も元に戻る。また、一本の鉄筋に対して複
数個の鉄筋用支持具を用いる場合には、鉄筋用支持具間
の相互の回止部によって全体的に倒れにくくなる。
【0029】請求項3の発明によれば、二本または三本
の鉄筋が交差する位置において、その二本または三本の
鉄筋を拘束することができるので、交差する鉄筋をなま
し鉄線等で拘束する手間が省ける。そのため、鉄筋の組
み立てに要する時間を短縮することができる。特にコー
ナー部位において鉄筋を拘束する場合には、鉄筋用拘束
具自体も固定されるので、鉄筋の拘束が簡単かつ確実に
素早く行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の鉄筋用支持具の外観を示す斜視図であ
る。
【図2】複数の第1の鉄筋用支持具を用いて、一本の鉄
筋を支持している状態を示す図である。
【図3】第2の鉄筋用支持具の外観を示す斜視図であ
る。
【図4】第1の鉄筋用拘束具を示す図である。
【図5】第1の鉄筋用拘束具による鉄筋の拘束方法を示
す図である。
【図6】第2の鉄筋用拘束具の外観を示す斜視図であ
る。
【図7】第3の鉄筋用拘束具による鉄筋の拘束方法を示
す図である。
【図8】第3の鉄筋用拘束具を示す図である。
【図9】第4の鉄筋用拘束具を示す図である。
【図10】第5の鉄筋用拘束具を示す図である。
【図11】第6の鉄筋用拘束具を示す図である。
【図12】第7の鉄筋用拘束具を示す図である。
【図13】従来のスペーサーを示す図である。
【図14】従来の拘束作業を示す図である。
【符号の説明】
10 鉄筋用支持具 12 支持部 14 脚部 16,18 端片(当接部) 20 平板 22,30 掛止部 24,28 支持片 26 鉄筋 50 鉄筋用拘束具 56,68,74 支持部 54,58,62,72,76,82 掛止部 68 基部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄筋の組み立てに用いる鉄筋用支持具で
    あって、 前記鉄筋を嵌め込んで支持する支持部と、 型枠面と当接する当接部とを有しており、 前記支持部と前記当接部との間には、前記型枠面を基準
    としてかぶり厚さに対応する距離が確保されていること
    を特徴とする鉄筋用支持具。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の鉄筋用支持具におい
    て、 前記支持部には、嵌め込んだ鉄筋の回り止めをする回止
    手段を有することを特徴とする鉄筋用支持具。
  3. 【請求項3】 二本または三本の鉄筋が交差する位置で
    鉄筋の組み立てに用いる鉄筋用拘束具であって、 前記交差する二本または三本の鉄筋を嵌め込んで支持す
    る三つの支持部を有しており、 その三つの支持部によって、前記二本または三本の鉄筋
    を拘束することを特徴とする鉄筋用拘束具。
JP27433395A 1995-10-23 1995-10-23 鉄筋用支持具および鉄筋用拘束具 Pending JPH09111953A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100976767B1 (ko) * 2008-03-21 2010-08-18 이현 앙카용 지지부재
JP4746143B1 (ja) * 2010-07-02 2011-08-10 正仁 棚原 鉄筋コンクリート打設用スペーサーブロック
KR20210087747A (ko) * 2020-01-03 2021-07-13 주식회사 한포스 보강토 옹벽용 페이싱 부재에 매설되는 슬리브 및 이 슬리브를 갖는 페이싱 부재

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