JPH09110882A - ベンゾシラシクロブテン類及びジベンゾシラシクロブテン類の製造方法 - Google Patents

ベンゾシラシクロブテン類及びジベンゾシラシクロブテン類の製造方法

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JPH09110882A
JPH09110882A JP8264417A JP26441796A JPH09110882A JP H09110882 A JPH09110882 A JP H09110882A JP 8264417 A JP8264417 A JP 8264417A JP 26441796 A JP26441796 A JP 26441796A JP H09110882 A JPH09110882 A JP H09110882A
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magnesium
dibenzosilacyclobutene
benzosilacyclobutene
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Chi-Long Lee
リー チ−ロン
Ming-Hsiung Yeh
イェン ミン−シウン
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    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/0803Compounds with Si-C or Si-Si linkages
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベンゾシラシクロブテン類及びジベンゾシラ
シクロブテン類の新規な、収率の高い又は廉価な合成方
法を提供する。 【解決手段】 マグネシウム、酸で洗浄された砂、溶
媒、及び反応開始剤の混合物を形成し、一旦マグネシウ
ムが活性化されると、グリニヤール試薬前駆体としての
芳香族ハライド、ジオルガノジハロシラン、及び反応開
始剤の第2の部分の溶媒溶液を前記混合物に連続的に加
え、この混合物を加熱し、その後上記混合物からベンゾ
シラシクロブテン化合物を回収する。上記ジオルガノジ
ハロシランの代わりにテトラハロジシルアルカンを用い
て、ジベンゾシラシクロブテン化合物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新しいジベンゾシ
ラシクロブテン類及びその製造方法を含む、ベンゾシラ
シクロブテン類及びそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】1967年に、Eaborn,Walt
on and Chanは、Journal Of O
rganometallic Chemistry,9
(1967),251−257に、概して以下のような
ルートによりベンゾシラシクロアルケン類を作る方法を
報告した:
【0003】
【化1】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、その
方法を改善してEabornらによって報告された収率
(即ち、35%)よりも高い収率(即ち、41%)を達
成することのできる、又ははるかに廉価に製造できる方
法を提供することである。加えて、新しい未報告のジベ
ンゾシラシクロブテン化合物を提供し、これらジ化合物
を作る方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、次式で示され
るベンゾシラシクロブテン類を高い収率で作るための改
善された方法を提供するものである:
【0006】
【化2】
【0007】ここに、Rは炭素原子数1〜6のアルキル
基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチ
ル、ペンチル、及びヘキシル、又はアリール基、例えば
フェニル(但し1つのRはアルキルである)である。上
の式に対応する化合物の例としては、1,1−ジメチル
−2,3−ベンゾ−1−シラ−2−シクロブテン、及び
1−メチル−1−フェニル−2,3−ベンゾ−1−シラ
−2−シクロブテンがある。
【0008】本発明は、伝統的なグリニヤール試薬前駆
体2−ブロモベンジルブロマイドに代えて、グリニヤー
ル試薬のための前駆体として2−クロロベンジルクロラ
イドを用いるベンゾシラシクロブテン類を作るための方
法を提供する。
【0009】加えて、本発明は新規なジ−ベンゾシラシ
クロブテン化合物及び次式で示されるジ化合物を作る方
法を提供する:
【0010】
【化3】
【0011】ここに、Rは上に定義した通りであり、Z
は炭素原子及び水素原子から構成される、好ましくは6
個までの炭素原子を有する2価の結合基、例えばメチレ
ン、エチレン、プロピレン及びブチレンである。
【0012】グリニヤール合成は、簡単に示せば、RM
gX+XSi≡→RSi≡+MgX 2 である。グリニヤ
ール試薬RMgXの機能は、シランXSi≡上の1又は
それ以上のハロゲンを有機基Rに置換することである。
但し、ここにXはハロゲン原子を表す。
【0013】芳香族ハロゲン化物前駆体(A)を用い
て、エーテル溶媒の存在下に前記前駆体とマグネシウム
金属削り屑と反応させることにより、現場でグリニヤー
ル試薬(B)を調製する。即ち、ArRX+Mg→Ar
RMgX。典型的には、前記溶媒は低級脂肪族エーテ
ル、例えばジメチルエーテル、マグネシウム環状エーテ
ル、例えばTHFである。前駆体として有用な適当な芳
香族ハロゲン化物は、2−ブロモベンジルブロマイド及
び2−クロロベンジルクロライドである。これらの前駆
体は、それぞれ、グリニヤール試薬である、ベンジルマ
グネシウムブロマイド及びベンジルマグネシウムクロラ
イドを作るのに使用される。
【0014】芳香族ハロゲン化物はマグネシウムとゆっ
くり結合し、開始剤を添加するのが一般である。この反
応を開始するために1,2−ジブロモエタンのような化
合物が使用され、この反応は一旦出発すると発熱反応で
あり、エーテルの損失を防ぐために外部の冷却を必要と
するであろう。この反応は、窒素のような不活性ガス雰
囲気下で、10〜150℃、好ましくは40〜100℃
の範囲の温度で実施される。
【0015】グリニヤール試薬の調製は表面反応であ
り、本発明によれば、マグネシウムの表面を機械的に清
浄にするために酸で洗浄した砂(SiO2 )を添加する
ことにより促進される。攪拌を伴うときは、この酸で洗
浄された砂はマグネシウムの表面上に存在する反応核を
研磨し去ることなく、この表面を研磨する。
【0016】ベンゾ縮合四員環、例えば1,1−ジメチ
ル−2,3−ベンゾ−1−シラ−2−シクロブタン
(G)は、2−ブロモベンジルブロマイドをマグネシウ
ム及びジオルガノジハロシラン、例えばジメチルジクロ
ロシラン(C)と反応させることにより調製できる。し
かしながら、この生成物は、過剰のグリニヤール試薬を
破壊するための加水分解及びそれに続く蒸留の後、約3
5%の収率で単離されたに過ぎない。一般に、この過程
は長時間を要し、この化合物を効率的な方法で作るのは
困難である。従って、その公知の困難性が与えられたと
き、そのプロセス又はその収率における改善が重要にな
る。
【0017】本発明によれば、本発明者等は、マグネシ
ウムとジエチルエーテルCH3 CH 2 OCH2 CH3
の2−ブロモベンジルブロマイドから発生したグリニヤ
ール試薬をその場で、ジメチルジロロシランで急冷する
ことから基本的になるEabornらの方法を改善し
た。収率の改善は、本発明方法において2つの変形によ
り達成された。
【0018】第1に、マグネシウムの表面を機械的に清
浄化するのを助けるために反応フラスコ中に酸で洗浄し
た砂を導入する。効率的な清浄化を助けるために超音波
洗浄浴も使用される。第2の変形は、2−ブロモベンジ
ルブロマイド、Cl2 SiMe2 、及び開始剤としての
1,2−ジブロモエタンBrCH2 CH2 Brをマグネ
シウム/エーテル反応混合物中に連続的に供給すること
である。このステップは開始段階のみで1,2−ジブロ
モエタンを使用する文献の過程とは対照的である。少量
の1,2−ジブロモエタンを連続的に供給することは、
反応過程においてマグネシウムを再活性化するのを助け
る。本発明の改善された方法によれば、Eabornら
の報告する収率35%以下に較べて、蒸留後の1,1−
ジメチル−2,3−ベンゾ−1−シラ−2−シクロブテ
ンの単離された収率は41%であった。
【0019】本発明者等は、我々の方法により1,1−
ジメチル−2,3−ベンゾ−1−シラ−2−シクロブテ
ンを合成するために、2−ブロモベンジルブロマイドの
代わりにグリニヤール試薬前駆体として2−クロロベン
ジルクロライドが使用できることをも見いだした。本発
明者等の知る限りでは、2−クロロベンジルクロライド
を用いて合成に成功したことは以前に報告されていな
い。
【0020】2−クロロベンジルクロライドは、多数の
理由により有利である。例えば、(i)2−クロロベン
ジルクロライドはグリニヤール試薬としては比較的反応
性が低いが、発生した塩化ベンジルマグネシウムC6
5 CH2 MgClグリニヤール試薬は、ベンジルクロラ
イドと比較的カップリングしにくく、(ii)ジエチルエ
ーテルの代わりに一層効率的なグリニヤール試薬溶媒、
例えばテトラヒドロフラン(THF)を用いて、一層高
い反応温度を達成できる。加えて、2−クロロベンジル
クロライドのコストは、2−クロロベンジルブロマイド
のコストの約2%に過ぎない。前記1,1−ジメチル−
2,3−ベンゾ−1−シラ−2−シクロブテン化合物
は、THF中で2−クロロベンジルクロライドから23
%の単離収率で調製された。
【0021】本発明において有用なオルガノハロシラン
は、ジオルガノジハロシラン、例えばジアルキルジハロ
シラン;及びアルキル基及びアリール基を有するジオル
ガノジハロシラン(但し、このジオルガノジハロシラン
は1つのアルキル基を含んでいる)を含む。適当なオル
ガノハロシランの代表としては次のものがある: ジメチルジクロロシラン (CH3 2 SiCl2 エチルメチルジクロロシラン CH3 (C2 5 )SiCl2 ジエチルジクロロシラン (C2 5 2 SiCl2 ジ−n−プロピルジクロロシラン (n−C3 7 2 SiCl2 メチルイソプロピルジクロロシラン CH3 (i−C3 7 )SiCl2 ジ−n−ブチルジクロロシラン (n−C4 9 2 SiCl2 n−ブチルメチルジクロロシラン CH3 (n−C4 9 )SiCl2 アミルメチルジクロロシラン CH3 (C5 11)SiCl2 ジ−n−ヘキシルジクロロシラン 〔(CH3 )(CH2 5 2 SiCl2 メチルフェニルジクロロシラン CH3 (C6 5 )SiCl2 フェニルエチルジクロロシラン C2 5 (C6 5 )SiCl2
【0022】
【実施例】本発明を以下に例を挙げて更に説明する。こ
こに、出発物質は購入し、更に精製することなく使用し
た。この出発物質は化学量論的割合で用いた。赤外(I
R)スペクトルはKBrプレートを用いてNicole
TM SX Fouriertransform In
frared 分光光度計(FT−IR)上に記録し
た。ガスクロマトグラフ(GC)分析は、Hewlet
t−PackardTMHP 5890 毛管ガスクロマ
トグラフ上で行った。ガスクロマトグラフ/質量分析
(GC/MS)は、Hewlett−PackardTM
HP 5890/5971A GC/質量分析計に記
録した。紫外(UV)スペクトルは、0.5cmの石英セ
ル中で、Bausch & LombTM Spectr
onic2000分光光度計に記録した。プロトン核磁
気共鳴(NMR)は、重水素化したクロロホルム(CD
Cl3 )中でVarianTM 200Sに記録した。ゲ
ル浸透クロマトグラフィー(GPC)は移動相としてト
ルエンを用いてMilliporeTM 150Cゲル充
填カラムで行った。
【0023】(例1)2−ブロモベンジルブロマイドか
らの1,1−ジメチル−2,3−ベンゾ−1−シラ−2
−シクロブテンの調製 ワイヤーパドル機械式攪拌機、水冷コンデンサー、添加
ロート、及び隔膜を備えた四ツ口フラスコに、窒素の下
で、15g(0.62グラム原子)のマグネシウム削り
屑、15gの酸で洗浄された砂、及び45mLのジエチル
エーテルを装填した。次いで、0.25gの1,2−ジ
ブロモエタンを、注射器を経由し隔膜を通して、マグネ
シウム/エーテル混合物中に加えた。一旦マグネシウム
が活性化されると、2−クロロベンジルクロライド(3
3g、0.13モル)、ジメチルジクロロシラン(1
8.2g、0.24モル)及び130mLのジエチルエー
テル中の1,2−ジブロモエタン(0.5g)の溶液を
添加ロートを通して滴々加えた。穏やかなエーテル混合
物の還流が維持されるようにフラスコを加熱した。この
添加に5時間を要した。更に30分加熱した後、生成混
合物を氷浴中で冷却し、200mLの10%塩化アンモニ
ウム水溶液で加水分解して過剰のグリニヤール試薬を破
壊した。この加水分解した混合物をろ過し、有機層を分
離した。この有機層を100mLの水で洗浄し、硫酸ナト
リウムで乾燥した。減圧下に溶媒を除去すると17.9
gの黄色液体が得られた。186.6Pa(1.4ト
ル、沸点34〜39℃)で真空蒸留すると、7.95g
(収率41%)の水のように透明な液体が得られ、これ
はGC分析で100%純粋であった。NMR(重水素化
クロロホルム)δ(d)5.89−6.17(m,4
H),0.95(s,2H),−075(s,6H);
GC/MS(m/e),148(m+,54%),10
5(25%);UV(ドデカン),λ(l)max=2
67.9nm,ε(Σ)=676。この液体は次式で示
される1,1−ジメチル−2,3−ベンゾ−1−シラ−
2−シクロブテンであった:
【0024】
【化4】
【0025】(例2)2−クロロベンジルクロライドか
らの1,1−ジメチル−2,3−ベンゾ−1−シラ−2
−シクロブテンの調製 例1と同様にして、10gのマグネシウム削り屑を6.
6gの酸で洗浄した砂及び50mLのテトラヒドロフラン
を混合した。一旦、1,2−ジブロモエタンによりマグ
ネシウムが開始されると、2−クロロベンジルクロライ
ド(16.1g、0.1モル)、ジメチルジクロロシラ
ン(12g、0.093モル)、1,2−ジブロモエタ
ン(1g)及びテトラヒドロフラン(130mL)の混合
物を1.5時間かけて加え、この混合物は窒素下で穏や
かに還流するように維持した。更に6.5時間還流を行
った後、生成物混合物を加水分解して過剰のグリニヤー
ル試薬を破壊した。ろ過の後、水層を50mLのジエチル
エーテルで抽出した。組み合わせた有機層を100mLの
水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。真空蒸留した
ところ、3.1g(収率23%)の水のように透明でG
C純度98.5%の1,1−ジメチル−2,3−ベンゾ
−1−シラ−2−シクロブテンを得た。
【0026】以下の例は、ジベンゾシラシクロブテン類
を調製する方法に関する本発明の他の態様を説明する。
本発明者等の知識によれば、ジベンゾシラシクロブテン
化合物は以前には合成された事がない。この方法におい
て、本発明者等は急冷剤として、式RX2 Si(C
2 n SiX2 R(ここに、RはC1 〜C6 アルキル
基であり、Xはハロゲンであり、nは1〜6である)で
示されるテトラハロジシルアルカン化合物を使用した。
急冷剤として使用した特別な化合物は2,2,5,5−
テトラクロロ−2,5−ジシラヘキサン(C4 10Cl
4 Si2 )であり、ジベンゾシラシクロブテンを合成す
るのに成功した。この急冷剤は次の式で示される:
【0027】
【化5】
【0028】この方法において、本発明者等は蒸留は、
高い真空の下でさえ、分離の適当な手段ではない一方、
生成物混合物の抽出と洗浄によって、蒸留の利益を失う
ことなく、相当に純粋な物質が得られることを見いだし
た。
【0029】(例3)1,2−ビス(1−メチル−2,
3−ベンゾ−1−シラ−2−ブテニル)エタンの調製 例1及び2に記載したようにして、10gのマグネシウ
ム削り屑(0.41グラム原子)、酸で洗浄した砂(7
g)及びジエチルエーテル(100mL)を少量の1,2
−ジブロモエタンで開始した。メチルジクロロシラン
(HMeSiCl 2 )及びビニルメチルジクロロシラン
(H2 C=CHMeSiCl2 )の間でのヒドロシリル
化から化合物2,2,5,5−テトラクロロ−2,5−
ジシラヘキサンを作った。2,2,5,5−テトラクロ
ロ−2,5−ジシラヘキサン(10.2g、0.04モ
ル)、2−ブロモベンジルブロマイド(21g、0.0
84モル)、1,2−ジブロモエタン(0.5g)、及
びジエチルエーテル(80mL)の溶液を、窒素の下で、
穏やかな還流温度にあるマグネシウム/エーテル混合物
中に滴々加えた。この添加は5時間を要し、更に1時間
加熱した。この生成物混合物を氷浴中で加水分解し、過
剰のグリニヤール試薬を破壊し、ろ過した。50mLの水
で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後10.5gの液
体が得られた。GC,1ピークのみ;GC/MS(モ
ル),294(m+,100%),179(17%),
266(26%),251(53%),208(45
%),203(44%),161(4%),133(1
6%)。この液体は次式で示される化合物であった:
【0030】
【化6】
【0031】これらのベンゾシラシクロブテン化合物及
びジベンゾシラシクロブテン化合物は被覆材料として有
用である。例えば、それらは、金属表面にそのままで、
及び促進剤を混合したとき、他の種類の表面に適用でき
る。被膜は室温(20〜25℃/68〜77°F)で形
成でき、加熱活性化は必要でない。これらのベンゾシラ
シクロブテン化合物及びジベンゾシラシクロブテン化合
物は、例えば、鉄、白金、銅及び亜鉛の表面である。他
の表面は1〜20wt%、好ましくは10wt%の促進
剤の添加が必要である。有用な促進剤は、金属又は金属
化合物、例えば鉄、塩化第二鉄(FeCl3 )、白金、
二塩化白金、塩化第二銅(CuCl2 )及び塩化亜鉛
(ZnCl2 )である。
【0032】ベンゾシラシクロブテン化合物及びジベン
ゾシラシクロブテン化合物の両方を被膜として試験し
た。被覆試験は、開いた容器中で促進剤をベンゾシラシ
クロブテン化合物又はジベンゾシラシクロブテン化合物
に混合することにより、又は金属表面上にベンゾシラシ
クロブテン化合物又はジベンゾシラシクロブテン化合物
の薄い被膜を塗布することにより行った。表面接触の有
効性に依存して、硬い被膜が分の程度(即ち、20〜3
0分)で、場合によっては、数時間(即ち、1〜3時
間)で形成された。
【0033】本発明者等は、ベンゾシラシクロブテン化
合物及びジベンゾシラシクロブテン化合物の薄い被膜を
金属表面上に形成することにより、又はこれらの化合物
に粉末にした促進剤を急速な攪拌条件下に混合すること
により、最良の結果が得られることを確認した。例え
ば、本発明者等は、1,1−ジメチル−2,3−ベンゾ
−1−シラ−2−シクロブテンを薄い被膜として、室温
で銅プレート上に塗布したところ、殆ど直ちに白い被膜
ができた。
【0034】これらのベンゾシラシクロブテン化合物及
びジベンゾシラシクロブテン化合物の被膜としての幾つ
かの実際的な用途は、ネジシールとしてのパイプの継ぎ
目、及びエレクトロニクスの封入材としてそれらを使用
することである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネシウム、酸で洗浄された砂、溶
    媒、及び反応開始剤の混合物を形成し、一旦マグネシウ
    ムが活性化されると、グリニヤール試薬前駆体としての
    芳香族ハライド、ジオルガノジハロシラン、及び反応開
    始剤の第2の部分の溶媒溶液を前記混合物に連続的に加
    え、この混合物を加熱して温度を10〜150℃に保
    ち、その後前記混合物からベンゾシラシクロブテン化合
    物を回収することを含むベンゾシラシクロブテン類の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 マグネシウム、酸で洗浄された砂、溶
    媒、及び反応開始剤の混合物を形成し、一旦マグネシウ
    ムが活性化されると、グリニヤール試薬前駆体としての
    芳香族ハライド、テトラハロジシルアルカン、そして反
    応開始剤の第2の部分の溶媒溶液を前記混合物に連続的
    に加え、この混合物を加熱して温度を10〜150℃に
    保ち、その後前記混合物からジベンゾシラシクロブテン
    化合物を回収することを含むジベンゾシラシクロブテン
    化合物の製造方法。
JP8264417A 1995-10-04 1996-10-04 ベンゾシラシクロブテン類及びジベンゾシラシクロブテン類の製造方法 Withdrawn JPH09110882A (ja)

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JP2007204409A (ja) * 2006-02-01 2007-08-16 Sumitomo Chemical Co Ltd アルキルベンゼン化合物の製造方法

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