JPH09110630A - 水性ポリマー分散液及び不溶性シリコーンを含む化粧品組成物とその使用 - Google Patents

水性ポリマー分散液及び不溶性シリコーンを含む化粧品組成物とその使用

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JPH09110630A
JPH09110630A JP8211592A JP21159296A JPH09110630A JP H09110630 A JPH09110630 A JP H09110630A JP 8211592 A JP8211592 A JP 8211592A JP 21159296 A JP21159296 A JP 21159296A JP H09110630 A JPH09110630 A JP H09110630A
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silicone
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Henri Samain
アンリ・サマン
Daniel Bauer
ダニエル・バウエ
Jean Michel Sturla
ジャン−ミッシェル・ステューラ
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LOreal SA
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアロゾル等の噴霧もしくは蒸発させた形態
で用いられる本質的に水性である化粧品組成物におい
て、均一な噴霧が得られ、細かい粒子を拡散することが
でき、特に髪用組成物として用いられた場合に好ましい
セット力を示す組成物を提供する。 【解決手段】 化粧品として許容される水性もしくは水
性／アルコール性媒体中に、不溶性ポリマー粒子と不溶
性シリコーンとの水性分散液を含み、ポリマー粒子が組
成物の全重量に対して１５重量％より高濃度で存在し、
組成物の固形成分のガラス転移温度が１５〜３５℃であ
る組成物を調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、不溶性フィルム形
成ポリマー粒子及び不溶性シリコーンを含み、ポリマー
粒子が１５重量％より高濃度で存在する水性もしくは水
性／アルコール性化粧品組成物に関する。本発明はま
た、これらの組成物を用いた美容処理方法及び、不溶性
フィルム形成ポリマー粒子の水性分散液を含む化粧品組
成物のスプレー品質を向上させるための不溶性のシリコ
ーンの使用に関する。
【０００２】
【従来の技術】髪にスプレーされる髪用組成物は、しば
しば水性／アルコール性である溶液、及びポリマーを含
むことが必須であり、任意に様々な化粧品補助剤との混
合物とすることができる。この溶液はポンプ式スプレー
もしくは推進薬気体を用いて圧縮した適切なエアロゾル
容器のいずれに実装することもできる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】長年の間、本質的に水
性である化粧品髪用組成物の製造に非常な興味が寄せら
れてきた。実際、エタノールもしくはイソプロパノール
等の、単独もしくは少量の水との混合物としてのアルコ
ールの使用では、ある種の欠点、特に該組成物がエアロ
ゾルヘアスプレーの形態である場合に引火性を示し得
る。
【０００４】より一般的には、ＶＯＣ（揮発性有機化合
物）として知られ、常圧で揮発性であり、化粧品中に存
在する化合物の使用を抑制する方法が求められている。
ＶＯＣは、主として推進薬及びある種の溶媒、例えばエ
タノールのようなものである。
【０００５】ＶＯＣの量を減少させるために、溶媒、例
えばエタノールを水で置き換える試みが成されてきた。
しかしながら、水溶性フィルム形成ポリマーの多数が、
水溶液の状態とすると髪のセット用組成物を生成する
が、この組成物には深刻な短所が見られる。したがっ
て、これらのポリマーの本質的に水性である組成物では
高いセット力を得ることが不可能である。高濃度でこれ
らの水溶性ポリマーを用いることが提案されてはいる
が、濃度の増加により組成物の粘度が増加し、申し分の
ない噴霧を得るためには多大な困難を伴うことになる。
適切な噴霧が得られた場合でさえも、これら水性組成物
はアルコール性組成物に比べて、乾燥に特に長い時間を
要し、したがって実際的興味の対照とはならない。
【０００６】水性、アルコール性もしくは水性／アルコ
ール性組成物に溶解したポリマーの代わりに不溶性ポリ
マーの水性分散液を用いることもまた提案されている。
しかしながら、今日までに得られた結果は依然として充
分ではない。特に、出願人である当社は、水性分散液中
のポリマー粒子を高濃度で用いようとする場合には、ス
プレーの噴霧は、満足のいくものとはならないことを見
出した。噴霧された液体は細かい粒子にならず、スプレ
ーはしばしば幅が狭く、即ち、拡散せず、噴霧が均一で
ない。さらには、噴霧口が詰まりがちである。噴霧が髪
にスプレーされる組成物の最終的な品質において必須の
要素であることから、髪全体にスプレーを散布するため
にこれらの欠点を改善することは必須である。
【０００７】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】出
願人である当社はここに、化粧品として許容される媒体
中に不溶性ポリマー粒子の水性分散液及び不溶性シリコ
ーンを含み、ポリマー粒子が１５重量％より高濃度で存
在し、該組成物の固形成分のガラス転移温度が１５〜３
５℃である化粧品組成物によれば、前述の欠点を改善す
ること、すなわち、この組成物を容易に、また適切に噴
霧することが可能であることを見出した。
【０００８】本発明の組成物によれば、優れた噴霧を得
ることが可能であり、スプレーは均一で噴霧された液滴
は細かい。該組成物は容易に髪全体に分散する。さらに
は、驚くべきことに、該組成物の形状保持力は、シリコ
ーンを加えても減少しない。最後に、乾燥時間も短縮す
る。
【０００９】したがって本発明の主題は、化粧品として
許容される水性もしくは水性／アルコール性媒体中に不
溶性ポリマー粒子の水性分散液及び不溶性シリコーンを
含み、ポリマー粒子が組成物全重量に対して１５重量％
より高濃度で存在し、組成物の固形成分のガラス転移温
度が１５〜３５℃である化粧品組成物である。
【００１０】本発明はまた、化粧品として許容される水
性もしくは水性／アルコール性媒体中に不溶性ポリマー
粒子の水性分散液及び不溶性シリコーンを含み、ポリマ
ー粒子が組成物全重量に対して１５重量％より高濃度で
存在し、組成物の固形成分のガラス転移温度が１５〜３
５℃である化粧品組成物の蒸発／噴霧の品質向上のため
の、不溶性のシリコーン（すなわち、水性もしくは水性
／アルコール性媒体に不溶）の使用にも関する。
【００１１】本発明の組成物はまた、前述の利点に加え
て優れた形状保持力、湿気に対する優れた耐性、シャン
プー時及びブラッシング時の優れた除去性及び優れた乾
燥の速さを示す。
【００１２】しかしながら、本発明の他の特色、特徴も
しくは利点は、以下の詳細な説明及び、詳説のための具
体的ではあるがいかなる限定を加えるものでもない実施
例を読むにつれて、更により完全に明らかになるであろ
う。
【００１３】本発明に用いることのできる不溶性ポリマ
ーの水性分散液は、一般的に、当該技術分野においてよ
く知られた方法によりモノマーの重合もしくは共重合に
より分散液もしくはエマルションとして得られる（こう
した分散液は、“ｌａｔｅｘ”の名でも知られる）。
【００１４】水性分散液は、特にスチレン、ブタジエ
ン、エチレン、プロピレン、ビニルトルエン、ビニルプ
ロピオナート、ビニルアルコール、アクリロニトリル、
クロロプレン、酢酸ビニル、ウレタン、イソプレン、イ
ソブテン、ビニルエーテル、ビニルピロリドン、ビニル
イミダゾール及びアクリル酸もしくはメタクリル酸、マ
レイン酸、クロトン酸もしくはイタコン酸、これらのエ
ステルもしくはこれらのアミド等のモノマーの重合によ
りもしくは共重合により生成し得る。
【００１５】本発明によれば、例えば、共重合体の全重
量に対して（a）アクリル酸アルキルを約３５〜７４重
量％、（b）メタクリル酸アルキルを約２５〜６５重量
％及び（c）一または複数の３から５の炭素原子をもつ
エチレン性カルボン酸もしくはこれらの塩を約１〜１５
重量％含み、前記アルキル基が１から５の炭素原子を有
することを特徴とするアクリル共重合体を含む水性分散
液を使用することが可能である。
【００１６】アクリル酸アルキルは、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル及びアクリ
ル酸ブチルから選択されることが好ましい。アクリル酸
エチルが特に好ましい。アクリル酸アルキルの濃度は、
共重合体全重量に対して４０〜７０重量％であることが
好ましく、更に好ましくは５０〜６０重量％である。
【００１７】メタクリル酸アルキルは、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル及び
メタクリル酸ブチルより選択されることが好ましい。メ
タクリル酸メチルが特に好ましい。メタクリル酸アルキ
ルの濃度は、共重合体全重量に対して３０〜５０重量％
であることが好ましく、更に好ましくは３０〜４０重量
％である。
【００１８】エチレン性カルボン酸としては、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸もしくはこ
れらの混合物が好ましい。アクリル酸及びメタクリル酸
が特に好ましい。本発明によれば、これらカルボン酸の
塩を使用することが可能である。
【００１９】エチレン性カルボン酸もしくはそれらの塩
の濃度は、共重合体全重量に対して５〜１５重量％であ
ることが好ましく、８〜１２重量％であることが更に好
ましい。
【００２０】本発明の特に好ましい実施態様において
は、アクリル酸がメタクリル酸と共に用いられ、それぞ
れが共重合体全重量に対して２〜１０重量％でありこれ
ら二つの酸の合計量が１５重量％を超えない。
【００２１】共重合体はまた、少量、いわば、１０重量
％未満、もしくは５重量％未満、さらには２重量％未満
の、前述したもの以外の重合可能なモノマーを含むこと
ができる。
【００２２】一般的に、分散液は、不溶性ポリマーの分
散及び分散液における維持を可能にする界面活性剤を、
少なくとも０．５重量％含む。本発明によればあらゆる
界面活性剤を用いることが可能であるが、非イオン性界
面活性剤、特に、ポリオキシアルキレン化（Ｃ6-Ｃ12）
アルキルフェノールを用いることが好ましい。分散液中
の共重合体の粒子の平均径は０．１〜１ミクロンである
ことが好ましい。
【００２３】本発明の特に好ましい実施態様によれば、
アクリル酸エチル５０〜６０重量％、アクリル酸メチル
３０〜４０重量％、アクリル酸２〜１０重量％及びメタ
クリル酸２〜１０重量％を含み、アクリル酸及びメタク
リル酸の総濃度がアクリル共重合体の総重量に対して１
５重量％を超えない共重合体を使用する。
【００２４】このような共重合体は、例えば、欧州特許
出願ＥＰ-Ａ-５９０６０４号に記載されており、これを
参照のために本願に取り込むものとする。
【００２５】約３０℃のガラス転移温度を有するアクリ
ル酸エチル／メタクリル酸メチル／メタクリル酸／アク
リル酸の共重合体２５重量％を含む前述のアクリル共重
合体の水性分散液は、特に、Amerchol社よりＡｍｅｒｈ
ｏｌｄ ＤＲ−２５（商品名）として市販されている。
【００２６】さらに本発明に特によく適合する水性分散
液としては、スチレン／アクリル酸ブチルの共重合体の
水性分散液、例えばD.S.M.Resin社よりＵｒａｍｕｌ
ＳＣ７０（商品名）として市販の商品がある。
【００２７】本発明の組成物中の不溶性ポリマー粒子の
割合としては、組成物全重量に対して１５〜３５重量％
であることが好ましい。
【００２８】本発明の範囲において使用することのでき
る不溶性シリコーンはそれ自体既知のもの全て、すなわ
ち、特に、欧州特許出願ＥＰ-Ａ-０，１８１，７７３号
及びＥＰ-Ａ-０，４７３，５０８号に記載のものから選
択することができる。
【００２９】むろん、シリコーンの混合物を使用するこ
ともまた可能である。不溶性のシリコーンとは、本発明
の組成物の媒体として使用される媒体に不溶なシリコー
ンを意味するものと理解される。
【００３０】したがって、本発明によれば、それ自体既
知であるあらゆるシリコーン、すなわちシリコーンオイ
ル、シリコーン樹脂あるいはまた、シリコーンゴムのい
ずれであっても用いることができる。シリコーンは様々
な分子量のオルガノシリコーンポリマーもしくはオリゴ
マーであり、直鎖状もしくは環状で、分枝状もしくは架
橋した構造のものであって、適切に機能化されたシラン
の重合及び／または縮重合により得られ、主として、ケ
イ素原子が酸素原子によって互いに結合している（シロ
キサン結合）主要繰り返し単位からなり、任意に置換さ
れた炭化水素基は、炭素原子により前記ケイ素原子に直
接結合している。最も一般的な炭化水素基はアルキル
基、特にメチル基、フッ化アルキル基であり、アリール
基、特にフェニル基を介して、またアルケニル基、特に
ビニル基である；直接もしくは炭化水素基によってシロ
キサン鎖に結合することのできる、他のタイプの基とし
ては、特に水素、ハロゲン、特に塩素、臭素もしくはフ
ッ素、チオール、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン
（もしくはポリエーテル）基、及び特にポリオキシエチ
レン及び／またはポリオキシプロピレン基、ヒドロキシ
ル基もしくはヒドロキシアルキル基、置換されたもしく
は未置換のアミノ類、アミド類、アシロキシ基もしくは
アシロキシアルキル基、ヒドロキシアシルアミノ基もし
くはアミノアルキル基、第４級アンモニウム基、両性の
もしくはベタイン基もしくはアニオン性基、例えばカル
ボシキシラート基、チオグリコラート基、スルホサクシ
ナート基、チオサルファート基、ホスファート基及びサ
ルファート基等であるが、この一覧はむろん、何らの限
定を加えるものではない（いわゆる“有機変性（organo
modified）”シリコーンである）。本発明の範囲におい
て用いることのできるシリコーンは、一般的に、“Ency
clopedia of Chemical Technology, Kirk-Othmer,第３
版, 1982, 20巻, 922頁以降”及び“Chemistry and Tec
hnology of Silicones, Walter Noll, Academic Press
Inc, Sandiego, California, 1968”に記載のものであ
る。本発明に用いることのできるシリコーンの平均分子
量は、１００〜数１００万、好ましくは１０００〜１，
０００，０００である。本発明によれば、むろん、一つ
の同じシリコーンもしくは多数の異なるシリコーンを用
いることも可能である。
【００３１】本発明の組成物に用いることのできるシリ
コーンの例としては、ポリジアルキルシロキサン、ポリ
アルキルアリールシロキサン、ポリジアリールジアルキ
ルシロキサン及びより一般的には、参照のためにその全
内容を本願に組み込むものとする国際特許出願ＷＯ ９
３／０５７６２号に記載の、全てのポリアルキルアリー
ルシロキサンを挙げることができる。
【００３２】本願の特に好ましい実施態様によれば、使
用されるシリコーンはポリジオルガノシロキサン（オイ
ル、ゴムもしくは樹脂）より選択され、好ましくはポリ
ジアルキルシロキサン、もしくはポリジアリールシロキ
サン及び更に好ましくはポリジメチルシロキサンであっ
て、これらは任意に変性したものであってよい。
【００３３】シリコーンゴムが特に好ましく、特に、ポ
リジアルキルシロキサンもしくはポリアルキルアリール
シロキサンの、任意に変性させたものが好ましい。これ
らは、例えば揮発性シリコーン、ポリジメチルシロキサ
ンもしくはポリフェニルメチルシロキサンオイル、イソ
パラフィン、ペンタン、ドデカンもしくはこれらの混合
物より選択される溶媒中に、単独もしくは混合物として
用いることができる。
【００３４】シリコーンは、本発明の組成物中に、組成
物全重量に対して０．０５〜１０重量％、好ましくは
０．１〜３重量％の割合で存在することが望ましい。
【００３５】本発明による組成物の媒体として用いられ
る、化粧品として許容される水性もしくは水性／アルコ
ール性連続媒体は、水もしくは、水と化粧品として許容
される溶媒、例えばモノアルコール、ポリアルコール及
びグリコールエーテルの単独もしくは混合物との混合物
媒体を含むことが好ましい。更に好ましくは、前記媒体
は実質的に水からなることが好ましい。
【００３６】本発明の組成物のｐＨは、一般的に、２〜
９であり、特に３〜８であるとよい。この値は、このタ
イプの適用のための化粧品に通常用いられる塩基性化剤
もしくは酸性化剤を用いて望ましい値に調整することが
できる。
【００３７】本発明の組成物が、エアロゾルの形態に圧
縮される場合、このエアロゾルは、液剤として知られる
前述の組成物及び、少なくとも一の、揮発性炭化水素、
例えばｎ-ブタン、プロパン、イソブタンもしくはペン
タン、塩化及び／またはフッ化炭化水素及びこれらの混
合物より選択することのできる推進薬を含む。推進薬と
して、二酸化炭素気体、亜酸化窒素、ジメチルエーテ
ル、窒素、圧縮空気及びこれらの混合物を用いることも
また可能である。
【００３８】このような系においては、推進薬の濃度
は、圧縮された組成物の全重量に対して、一般的に１０
〜５０重量％、好ましくは１５〜３５重量％である。
【００３９】本発明の好ましい実施態様によれば、ポリ
マー粒子の濃度は圧縮された組成物（液剤＋推進薬）の
重量に対して少なくとも１０重量％、更に、１０〜３５
重量％であるとより有利である。
【００４０】本発明はまた、前述の化粧品組成物及び少
なくとも一の推進薬を含むエアロゾルとして圧縮された
化粧品組成物の蒸発もしくは噴霧の品質を向上させるた
めの不溶性シリコーンの使用に関し、ポリマー粒子が圧
縮された組成物の全重量に対して１０重量％より多い割
合で存在し、組成物の固形成分のガラス転移温度が１５
〜３５℃である。
【００４１】本発明の組成物（圧縮されたもしくは未圧
縮の状態で）は、界面活性剤、保存料、金属イオン封鎖
剤、柔軟剤、香料、染料、粘度調整剤、泡沫調整剤、発
泡防止剤、真珠光沢剤、湿潤剤、フケ防止剤、抗脂漏
剤、サンスクリーン剤、タンパク質、ビタミン、可塑
剤、ヒドロキシ酸もしくは電解質を更に含むことができ
る。
【００４２】本発明の組成物（圧縮されたもしくは未圧
縮の状態で）はまた、調整剤を含むことができる。この
調整剤は、天然もしくは合成のオイル及びワックス、脂
肪アルコール、多価アルコール、グリセリド、ポリマー
もしくはこれら様々な化合物の混合物より選択するのが
よい。
【００４３】むろん、当業者であれば、本発明の組成物
に加える任意の化合物を、本発明の組成物に本来備わっ
ている有利な特性が、予測される添加によって、本質的
に損なわれることのないように注意深く選択するであろ
う。
【００４４】本発明の組成物は、例えば、洗い流すもし
くは洗い流さない髪用組成物である。これらは特に、髪
用セットローション、ブロウドライ用ローション、セッ
ト用組成物（ヘアスプレー）及びスタイリング用組成物
である。ローションは、該組成物が確実に気化した形態
で適用されるような様々な形態、特にアトマイザーもし
くはポンプ式スプレーもしくはエアロゾル容器に実装さ
れる。
【００４５】本発明のさらなる主題は、ケラチン物質、
例えば髪等の美容処理のための、化粧品組成物を、前述
のように特に噴霧もしくは蒸発によってケラチン物質に
適用した後、任意のセット時間の後、任意にこれを水で
洗い流すことからなることを特徴とする方法である。
【００４６】
【実施例】本発明の組成物Ａを調製し、本発明のもので
ない組成物Ｂと比較した。二つの組成物はエアロゾルの
形態に圧縮した。５人の経験豊かな試験者のグループ
が、得られたスプレーの外観を評価した。等級付けは０
（不良：大きな液滴を伴う不均一な噴霧）から５（優
良：細かい液滴を伴う均一な噴霧）に渡って行った。結
果を下記の表にまとめた（ＡＭは、活性物質を意味す
る）。
【００４７】
【表１】
【００４８】（１）Amerchol社のＡｍｅｒｈｏｌｄ Ｄ
Ｒ ２５：共重合体の２５重量％を成す水性分散液とし
て約３０℃のガラス転移温度を有するアクリル酸エチル
／メタクリル酸メチル／メタクリル酸／アクリル酸共重
合体の水性分散液であって、共重合体が２５重量％をな
す。 （２）Dow Corning社のＦｌｕｉｄ ＤＣ ２００：ポ
リジメチルシロキサン。圧縮条件は下記の通りとした。 ジメチルエーテル（推進薬） ３５g 前述の組成物（液剤） ６５g 組成物Ａの噴霧は、組成物Ｂのものよりも著しく細か
い。そのセット力としては、いずれの組成物においても
良好であった。

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 化粧品として許容される水性もしくは水
    性／アルコール性媒体中に、不溶性ポリマー粒子と不溶
    性シリコーンとの水性分散液を含み、ポリマー粒子が組
    成物の全重量に対して１５重量％より高濃度で存在し、
    組成物の固形成分のガラス転移温度が１５〜３５℃であ
    ることを特徴とする化粧品組成物。
  2. 【請求項２】 前記水性分散液が、スチレン、ブタジエ
    ン、エチレン、プロピレン、ビニルトルエン、プロピオ
    ン酸ビニル、ビニルアルコール、アクリロニトリル、ク
    ロロプレン、酢酸ビニル、ウレタン、イソプレン、イソ
    ブテン、ビニルエーテル、ビニルピロリドン、ビニルイ
    ミダゾール及びアクリル酸もしくはメタクリル酸、マレ
    イン酸、クロトン酸もしくはイタコン酸、これらのエス
    テルもしくはこれらのアミドより選択されるモノマーの
    重合もしくは共重合により生成することを特徴とする請
    求項１に記載の組成物。
  3. 【請求項３】 水性分散液のポリマーが、共重合体の総
    重量に対して（a）アクリル酸アルキルを約３５〜７４
    重量％、及び（b）メタクリル酸アルキルを約２５〜６
    ５重量％、（c）一または複数の３から５の炭素原子を
    もつエチレン性カルボン酸もしくはこれらの塩を約１〜
    １５重量％含み、前記アルキル基が１〜５の炭素原子を
    有することを特徴とする請求項１または２に記載の組成
    物。
  4. 【請求項４】 ポリマーが、アクリル酸エチル／メタク
    リル酸メチル／メタクリル酸／アクリル酸の共重合体で
    あることを特徴とする請求項１から３のいずれか一項に
    記載の組成物。
  5. 【請求項５】 前記共重合体が、アクリル酸エチル５０
    〜６０重量％、メタクリル酸メチル３０〜４０重量％、
    アクリル酸２〜１０重量％及びメタクリル酸２〜１０重
    量％からなり、アクリル酸及びメタクリル酸の全濃度
    が、共重合体全重量の１５％を超えないことを特徴とす
    る請求項４に記載の組成物。
  6. 【請求項６】 ポリマー粒子の濃度が、組成物全重量の
    １５〜３５重量％であることを特徴とする請求項１から
    ５のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 【請求項７】 シリコーンが、組成物全重量に対して
    ０．０５〜１０重量％の割合で存在することを特徴とす
    る請求項１から６のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 【請求項８】 シリコーンが、組成物全重量の０．１〜
    ３重量％の割合で存在することを特徴とする請求項７に
    記載の組成物。
  9. 【請求項９】 シリコーンがシリコーンオイル、シリコ
    ーンゴム及びシリコーン樹脂より選択されることを特徴
    とする請求項１から８のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 【請求項１０】 シリコーンが、ポリジアルキルシロキ
    サンもしくはポリアルキルアリールシロキサンの、任意
    に変性されたものより選択されることを特徴とする請求
    項９に記載の組成物。
  11. 【請求項１１】 シリコーンがポリジアルキルシロキサ
    ンゴムもしくはポリアルキルアリールシロキサンゴム
    の、任意に変性されたものより選択されることを特徴と
    する請求項１０に記載の組成物。
  12. 【請求項１２】 組成物がヘアセットローションもしく
    はブロウ乾燥のためのローションであることを特徴とす
    る請求項１から１１のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 【請求項１３】 請求項１から１２のいずれか一項に記
    載の組成物と少なくとも一の推進薬を含むことを特徴と
    するエアロゾルとして圧縮された組成物。
  14. 【請求項１４】 推進薬が、揮発性炭化水素、例えばｎ
    -ブタン、プロパン、イソブタンもしくはペンタン、塩
    化炭化水素及び／またはフッ化炭化水素、二酸化炭素気
    体、亜酸化窒素、ジメチルエーテル、窒素、圧縮空気及
    びその混合物から選択されることを特徴とする請求項１
    ３に記載の組成物。
  15. 【請求項１５】 ポリマー粒子が、圧縮された組成物の
    総重量に対して１０重量％より高濃度であることを特徴
    とする請求項１３または１４に記載の組成物。
  16. 【請求項１６】 ポリマー粒子の濃度が、圧縮された組
    成物の総重量に対して１０〜３５重量％であることを特
    徴とする請求項１５に記載の組成物。
  17. 【請求項１７】 推進薬が、圧縮された組成物全重量に
    対して１０〜５０重量％の濃度で存在することを特徴と
    する請求項１３から１６のいずれか一項に記載の組成
    物。
  18. 【請求項１８】 推進薬が、圧縮された組成物全重量に
    対して１５〜３５重量％の濃度で存在することを特徴と
    する請求項１７に記載の組成物。
  19. 【請求項１９】 請求項１から１８のいずれか一項に記
    載の化粧品組成物を、特に噴霧もしくは蒸発によってケ
    ラチン物質に塗布し、続いて、任意のセット時間の後、
    任意に水で洗い流すことからなることを特徴とする毛髪
    等のケラチン物質の美容処理方法。
  20. 【請求項２０】 化粧品として許容される水性もしくは
    水性／アルコール性媒体中に、不溶性ポリマー粒子の水
    性分散液を含む組成物であって、該組成物の固形成分の
    ガラス転移温度が１５〜３５℃であり、ポリマー粒子
    を、組成物全重量に対して１５重量％よりも高濃度に含
    む化粧品組成物の蒸発／噴霧の品質を向上させるため
    の、不溶性シリコーンの使用。
  21. 【請求項２１】 ポリマー粒子が圧縮された組成物の全
    重量に対して１０重量％より高濃度で存在し、組成物の
    固形成分のガラス転移温度が１５〜３５℃である請求項
    １から１２のいずれか一項に記載の化粧品組成物と、少
    なくとも一の推進薬を含むエアロゾルとして圧縮された
    化粧品組成物における、噴霧もしくは蒸発の品質を向上
    させるための不溶性シリコーンの使用。
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