JPH09109816A - 車両のエアバッグドア構造 - Google Patents
車両のエアバッグドア構造Info
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- JPH09109816A JPH09109816A JP7291843A JP29184395A JPH09109816A JP H09109816 A JPH09109816 A JP H09109816A JP 7291843 A JP7291843 A JP 7291843A JP 29184395 A JP29184395 A JP 29184395A JP H09109816 A JPH09109816 A JP H09109816A
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- JP
- Japan
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- airbag door
- airbag
- passenger compartment
- side member
- air bag
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 エアバッグドア部および車室側部材に求めら
れる諸物性を満たして安全性に優れ、しかも成形性も良
好で軽量な車両のエアバッグドア構造を提供する。 【解決手段】 一般面と一体に形成されたエアバッグド
ア部を有する車室側部材を引張伸びが300%より大き
く、曲げ弾性率が20000kgf/cm2 より大き
く、熱変形温度が120℃より大きく、アイゾッド衝撃
強度(23℃)が15kg・cm/cmより大きいポリ
プロピレン系樹脂によって構成し、エアバッグドア補強
部材20を曲げ弾性率が3000kgf/cm2 より大
きく、アイゾッド衝撃強度(−40℃)が20kg・c
m/cmより大きいオレフィン系エラストマーによって
構成し、前記車室側部材の成形時に前記エアバッグドア
部裏面側に一体に接合される。
れる諸物性を満たして安全性に優れ、しかも成形性も良
好で軽量な車両のエアバッグドア構造を提供する。 【解決手段】 一般面と一体に形成されたエアバッグド
ア部を有する車室側部材を引張伸びが300%より大き
く、曲げ弾性率が20000kgf/cm2 より大き
く、熱変形温度が120℃より大きく、アイゾッド衝撃
強度(23℃)が15kg・cm/cmより大きいポリ
プロピレン系樹脂によって構成し、エアバッグドア補強
部材20を曲げ弾性率が3000kgf/cm2 より大
きく、アイゾッド衝撃強度(−40℃)が20kg・c
m/cmより大きいオレフィン系エラストマーによって
構成し、前記車室側部材の成形時に前記エアバッグドア
部裏面側に一体に接合される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は車両のエアバッグ
装置に関連し、特にはそのエアバッグドア構造に関す
る。
装置に関連し、特にはそのエアバッグドア構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両の助手席側に設けられるエ
アバッグ装置は、折り畳まれたエアバッグがエアバッグ
ケース内に作動装置とともに収容され、助手席前面の車
室側部材内に格納されている。一方、前記車室側部材の
所定位置にはエアバッグのための展開開口部が設けら
れ、この展開開口部は平時にはエアバッグドアにより覆
われている。そして、車両が衝突などにより大きな衝撃
を受けた時には、エアバッグケース内に収容されている
エアバッグが膨張し、エアバッグドアを内部から押し開
き、前記展開開口部より該エアバッグを車室内に展開さ
せるようになっている。
アバッグ装置は、折り畳まれたエアバッグがエアバッグ
ケース内に作動装置とともに収容され、助手席前面の車
室側部材内に格納されている。一方、前記車室側部材の
所定位置にはエアバッグのための展開開口部が設けら
れ、この展開開口部は平時にはエアバッグドアにより覆
われている。そして、車両が衝突などにより大きな衝撃
を受けた時には、エアバッグケース内に収容されている
エアバッグが膨張し、エアバッグドアを内部から押し開
き、前記展開開口部より該エアバッグを車室内に展開さ
せるようになっている。
【0003】このようなエアバッグドア構造では、エア
バッグドアは別成形され、車室側部材に形成された展開
開口部に嵌め込んで、ヒンジなどを介してエアバッグケ
ースに取り付けられるのが一般的である。しかるに、こ
の取付作業は決して容易なものではなく、かかる取付作
業のコストは無視できないものがある。また、この作業
自体が煩雑であるだけでなく精度よく取り付けることが
困難であった。従来では、エアバッグドアと展開開口部
とのクリアランスを大きくして、エアバッグドアの取付
作業の効率化を図っているが、その場合には両者の境界
線が隙間となって目立ち、製品の外観を損ねるという問
題を生じていた。
バッグドアは別成形され、車室側部材に形成された展開
開口部に嵌め込んで、ヒンジなどを介してエアバッグケ
ースに取り付けられるのが一般的である。しかるに、こ
の取付作業は決して容易なものではなく、かかる取付作
業のコストは無視できないものがある。また、この作業
自体が煩雑であるだけでなく精度よく取り付けることが
困難であった。従来では、エアバッグドアと展開開口部
とのクリアランスを大きくして、エアバッグドアの取付
作業の効率化を図っているが、その場合には両者の境界
線が隙間となって目立ち、製品の外観を損ねるという問
題を生じていた。
【0004】そのため、近年では、図11および図12
に示されるように、エアバッグドア部81を車室側部材
80の一般面82に一体に形成することが行なわれるよ
うになった。符号90はエアバッグ装置、Cはエアバッ
グケース、Aはエアバッグ、Iは作動装置である。エア
バッグドア部81は、車室側部材80の裏面の所定位置
にV溝やスリットなどの脆弱部よりなる破断予定部83
を略コの字状またはロの字状に設けることにより一体に
区画形成されている。そして、エアバッグドア部81の
裏面側には取付部85を有する補強板84が一体に取り
付けられ、当該取付部85がエアバッグケースCに連結
される。符号86は車室側部材80裏面から垂下しエア
バッグケースCに固定されるエアバッグケース取付部で
ある。エアバッグAの展開時には、図13に示すよう
に、その膨張圧力によって補強板84を介してエアバッ
グドア部81が裏面側から押し上げられ、破断予定部8
3が破断して、前記エアバッグドア部81が開放する。
に示されるように、エアバッグドア部81を車室側部材
80の一般面82に一体に形成することが行なわれるよ
うになった。符号90はエアバッグ装置、Cはエアバッ
グケース、Aはエアバッグ、Iは作動装置である。エア
バッグドア部81は、車室側部材80の裏面の所定位置
にV溝やスリットなどの脆弱部よりなる破断予定部83
を略コの字状またはロの字状に設けることにより一体に
区画形成されている。そして、エアバッグドア部81の
裏面側には取付部85を有する補強板84が一体に取り
付けられ、当該取付部85がエアバッグケースCに連結
される。符号86は車室側部材80裏面から垂下しエア
バッグケースCに固定されるエアバッグケース取付部で
ある。エアバッグAの展開時には、図13に示すよう
に、その膨張圧力によって補強板84を介してエアバッ
グドア部81が裏面側から押し上げられ、破断予定部8
3が破断して、前記エアバッグドア部81が開放する。
【0005】この構造では、前記補強板84を金属によ
り形成すると、車室側部材80が重くなり取付作業がや
りにくくなるという問題がある。そのため、前記補強板
84を硬質プラスチック製とし、車室側部材80裏面に
一体に形成することが提案されている。このように、エ
アバッグドア部を車室側部材を構成する樹脂と補強板を
構成する樹脂との二層構造とした車室側部材は、以下の
ようにして成形される場合が多い。すなわち、あらかじ
め成形された補強板を、車室側部材の成形時に型内に配
置し車室側部材と一体化する方法、前記補強板とエアバ
ッグドア部を有する車室側部材とを同時に射出成形する
いわゆるダブルインジェクション成形などである。
り形成すると、車室側部材80が重くなり取付作業がや
りにくくなるという問題がある。そのため、前記補強板
84を硬質プラスチック製とし、車室側部材80裏面に
一体に形成することが提案されている。このように、エ
アバッグドア部を車室側部材を構成する樹脂と補強板を
構成する樹脂との二層構造とした車室側部材は、以下の
ようにして成形される場合が多い。すなわち、あらかじ
め成形された補強板を、車室側部材の成形時に型内に配
置し車室側部材と一体化する方法、前記補強板とエアバ
ッグドア部を有する車室側部材とを同時に射出成形する
いわゆるダブルインジェクション成形などである。
【0006】しかるに、このような構造とした場合に
は、用いられる各層の樹脂材料に次に述べる物性が要求
される。まず第一に、車室側部材を構成する樹脂材料と
補強板を構成する樹脂材料との接着強度である。また、
第二には補強板を車室側部材成形時のインサートとして
用いる場合に、車室側部材の成形性を損ねないために
は、型内に配置された補強板が車室側部材の一般面を成
形する溶融樹脂の剪断力を受けても容易に変形しない剛
性を有していなければならない。さらに、第三には両層
を構成する樹脂材料に応力に対する伸び特性の差が少な
いことである。これは、二層の各樹脂材料の伸びに大き
な差があると、エアバッグドア部がエアバッグの膨張を
受けるなどして変形した際に、一方の層がその変形に追
随できず著しい破壊を生じ破片などが飛散することがあ
るからである。
は、用いられる各層の樹脂材料に次に述べる物性が要求
される。まず第一に、車室側部材を構成する樹脂材料と
補強板を構成する樹脂材料との接着強度である。また、
第二には補強板を車室側部材成形時のインサートとして
用いる場合に、車室側部材の成形性を損ねないために
は、型内に配置された補強板が車室側部材の一般面を成
形する溶融樹脂の剪断力を受けても容易に変形しない剛
性を有していなければならない。さらに、第三には両層
を構成する樹脂材料に応力に対する伸び特性の差が少な
いことである。これは、二層の各樹脂材料の伸びに大き
な差があると、エアバッグドア部がエアバッグの膨張を
受けるなどして変形した際に、一方の層がその変形に追
随できず著しい破壊を生じ破片などが飛散することがあ
るからである。
【0007】さらに、車室側部材側の樹脂材料では、エ
アバッグドア部の展開時にはその変形に対応して割れな
どをふせぐだけの充分な伸びと剛性、および車室内の温
度上昇により変形等を生じることがないように高い耐熱
性が必要とされる。また、補強板側の樹脂材料には、低
温での使用に耐える衝撃強度が要求される。
アバッグドア部の展開時にはその変形に対応して割れな
どをふせぐだけの充分な伸びと剛性、および車室内の温
度上昇により変形等を生じることがないように高い耐熱
性が必要とされる。また、補強板側の樹脂材料には、低
温での使用に耐える衝撃強度が要求される。
【0008】現在、車室側部材として用いられている主
な樹脂材料は、ポリプロピレン系樹脂(表中PP)、変
性ポリフェニレンオキサイド(表中変性PPO)、ガラ
ス繊維強化アクリロニトリル−スチレン共重合体(表中
ASG)などがある。また、エアバッグドア用として用
いられている樹脂材料には、オレフィン系エラストマー
(表中TPO)、スチレン系エラストマー(表中TP
S)、ポリエステル系エラストマー(表中TPEE)な
どの熱可塑性エラストマーの他、ポリフェニレンオキサ
イドと6−ナイロンとのポリマーアロイ(表中PA/P
PO)などが使用されている。本発明者らは、車室側部
材またはエアバッグドアとして好適な物性を有するこれ
ら各種の樹脂同士について、その接着性を検討した。結
果を以下の表に示す。
な樹脂材料は、ポリプロピレン系樹脂(表中PP)、変
性ポリフェニレンオキサイド(表中変性PPO)、ガラ
ス繊維強化アクリロニトリル−スチレン共重合体(表中
ASG)などがある。また、エアバッグドア用として用
いられている樹脂材料には、オレフィン系エラストマー
(表中TPO)、スチレン系エラストマー(表中TP
S)、ポリエステル系エラストマー(表中TPEE)な
どの熱可塑性エラストマーの他、ポリフェニレンオキサ
イドと6−ナイロンとのポリマーアロイ(表中PA/P
PO)などが使用されている。本発明者らは、車室側部
材またはエアバッグドアとして好適な物性を有するこれ
ら各種の樹脂同士について、その接着性を検討した。結
果を以下の表に示す。
【0009】
【0010】その結果、PP系樹脂とTPO系樹脂との
組み合わせが最も良好な接着性を発揮することを見出し
た。そして、これらの樹脂を用いてエアバッグドア部を
有する車室側部材を構成しさらに検討したところ、所定
の物性を有する前記樹脂を組み合わせた場合に、両層の
接着性が良好で成形性にも優れ、しかも高い剛性と熱変
形温度を有し、かつ低温時の良好な衝撃強度いずれに対
しても優れた物性を発揮することを見出し、遂に本発明
に至った。
組み合わせが最も良好な接着性を発揮することを見出し
た。そして、これらの樹脂を用いてエアバッグドア部を
有する車室側部材を構成しさらに検討したところ、所定
の物性を有する前記樹脂を組み合わせた場合に、両層の
接着性が良好で成形性にも優れ、しかも高い剛性と熱変
形温度を有し、かつ低温時の良好な衝撃強度いずれに対
しても優れた物性を発揮することを見出し、遂に本発明
に至った。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、エアバッ
グドア部および車室側部材に求められる諸物性を満たし
て安全性に優れ、しかも成形性も良好で軽量な車両のエ
アバッグドア構造を提供しようとするものである。
グドア部および車室側部材に求められる諸物性を満たし
て安全性に優れ、しかも成形性も良好で軽量な車両のエ
アバッグドア構造を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
一般面と一体に形成されたエアバッグドア部を有する車
室側部材と、前記車室側部材の成形時に前記エアバッグ
ドア部裏面側に一体に接合されたエアバッグドア補強部
材からなり、前記車室側部材は、JIS−K7113の
引張伸びが300%より大きく、JIS−K7203の
曲げ弾性率が20000kgf/cm2 より大きく、J
IS−K7207の熱変形温度が120℃より大きく、
JIS−K7110のアイゾッド衝撃強度(23℃)が
15kg・cm/cmより大きいポリプロピレン系樹脂
によって構成され、かつ、前記エアバッグドア補強部材
は、JIS−K7203の曲げ弾性率が3000kgf
/cm2 より大きく、JIS−K7110のアイゾッド
衝撃強度(−40℃)が20kg・cm/cmより大き
いオレフィン系エラストマーによって構成されているこ
とを特徴とする車両のエアバッグドア構造に係る。
一般面と一体に形成されたエアバッグドア部を有する車
室側部材と、前記車室側部材の成形時に前記エアバッグ
ドア部裏面側に一体に接合されたエアバッグドア補強部
材からなり、前記車室側部材は、JIS−K7113の
引張伸びが300%より大きく、JIS−K7203の
曲げ弾性率が20000kgf/cm2 より大きく、J
IS−K7207の熱変形温度が120℃より大きく、
JIS−K7110のアイゾッド衝撃強度(23℃)が
15kg・cm/cmより大きいポリプロピレン系樹脂
によって構成され、かつ、前記エアバッグドア補強部材
は、JIS−K7203の曲げ弾性率が3000kgf
/cm2 より大きく、JIS−K7110のアイゾッド
衝撃強度(−40℃)が20kg・cm/cmより大き
いオレフィン系エラストマーによって構成されているこ
とを特徴とする車両のエアバッグドア構造に係る。
【0013】
【作用】この構造によれば、エアバッグドア部が一般面
と一体に形成されているので、車室側部材の外観が極め
て良好となるだけでなく、従来単層では、車室側部材と
エアバッグドア部分とに必要な物性を全て満たすのは困
難であったが、このような二層構造とすることで車室側
部材とエアバッグドア補強部材の物性がそれぞれ補完し
合い、全体として車室側部材およびエアバッグドア部に
必要な物性を保有することができる。
と一体に形成されているので、車室側部材の外観が極め
て良好となるだけでなく、従来単層では、車室側部材と
エアバッグドア部分とに必要な物性を全て満たすのは困
難であったが、このような二層構造とすることで車室側
部材とエアバッグドア補強部材の物性がそれぞれ補完し
合い、全体として車室側部材およびエアバッグドア部に
必要な物性を保有することができる。
【0014】さらに、車室側部材をポリプロピレン系樹
脂で構成し、エアバッグドア補強部材をオレフィン系エ
ラストマーにより構成しているので、前記のように両者
の接着性は極めて良好で、成形精度および効率は極めて
よい。しかも、車室側部材およびエアバッグドア補強部
材がすべて樹脂よりなるので、軽量で取付作業などがや
りやすくなる。
脂で構成し、エアバッグドア補強部材をオレフィン系エ
ラストマーにより構成しているので、前記のように両者
の接着性は極めて良好で、成形精度および効率は極めて
よい。しかも、車室側部材およびエアバッグドア補強部
材がすべて樹脂よりなるので、軽量で取付作業などがや
りやすくなる。
【0015】この発明において、車室側部材を構成する
ポリプロピレン系樹脂の物性を、JIS−K7113の
引張伸びが300%より大としたのは、エアバッグ膨張
によりエアバッグドア部が変形した場合、エアバッグド
ア補強部材の変形および開口に対して車室側部材の変形
を追随させるようにして、車室側部材側の破損を防ぎ乗
員を保護するためである。そして、JIS−K7110
のアイゾッド衝撃強度(23℃)を15kg・cm/c
mより大きくしたのは、常温時におけるエアバッグドア
部の展開に際し、車室側部材の割れを防ぐためである。
また、JIS−K7203の曲げ弾性率を20000k
gf/cm2 より大としたのは、車室側部材に充分な形
状保持性を付与するためである。さらに、JIS−K7
207の熱変形温度を120℃より大としたのは、夏季
駐車時などの際に直射日光により車室側部材が高温とな
った場合でも、変形を生じないようにするためである。
ポリプロピレン系樹脂の物性を、JIS−K7113の
引張伸びが300%より大としたのは、エアバッグ膨張
によりエアバッグドア部が変形した場合、エアバッグド
ア補強部材の変形および開口に対して車室側部材の変形
を追随させるようにして、車室側部材側の破損を防ぎ乗
員を保護するためである。そして、JIS−K7110
のアイゾッド衝撃強度(23℃)を15kg・cm/c
mより大きくしたのは、常温時におけるエアバッグドア
部の展開に際し、車室側部材の割れを防ぐためである。
また、JIS−K7203の曲げ弾性率を20000k
gf/cm2 より大としたのは、車室側部材に充分な形
状保持性を付与するためである。さらに、JIS−K7
207の熱変形温度を120℃より大としたのは、夏季
駐車時などの際に直射日光により車室側部材が高温とな
った場合でも、変形を生じないようにするためである。
【0016】この発明において、エアバッグドア補強部
材を構成するオレフィン系エラストマーの物性を、JI
S−K7203の曲げ弾性率が3000kgf/cm2
より大としたのは、エアバッグドア補強部材に、車室側
部材成形時の溶融樹脂の剪断力に対する自己形状保持性
を付与するためであり、JIS−K7110のアイゾッ
ド衝撃強度(−40℃)を20kg・cm/cmより大
としたのは、低温時におけるエアバッグ展開時に、エア
バッグケースへの取付部が破損したりすることがないよ
うにするためである。
材を構成するオレフィン系エラストマーの物性を、JI
S−K7203の曲げ弾性率が3000kgf/cm2
より大としたのは、エアバッグドア補強部材に、車室側
部材成形時の溶融樹脂の剪断力に対する自己形状保持性
を付与するためであり、JIS−K7110のアイゾッ
ド衝撃強度(−40℃)を20kg・cm/cmより大
としたのは、低温時におけるエアバッグ展開時に、エア
バッグケースへの取付部が破損したりすることがないよ
うにするためである。
【0017】車室側部材に用いられるポリプロピレン系
樹脂としては、前記物性を満たしておれば特に制限され
るものではなく、適量の他の熱可塑性樹脂やフィラーな
どをブレンドしてもよい。
樹脂としては、前記物性を満たしておれば特に制限され
るものではなく、適量の他の熱可塑性樹脂やフィラーな
どをブレンドしてもよい。
【0018】また、エアバッグドア補強部材に用いられ
るオレフィン系エラストマーとしては、ポリプロピレン
とエチレン−プロピレン共重合ゴムのブレンド物、ある
いはブレンド時に動的加硫物を行なったものなどがあ
る。
るオレフィン系エラストマーとしては、ポリプロピレン
とエチレン−プロピレン共重合ゴムのブレンド物、ある
いはブレンド時に動的加硫物を行なったものなどがあ
る。
【0019】なお、前記ポリプロピレン系樹脂、および
オレフィン系エラストマーには、所定の物性を損ねない
程度の添加剤を適宜加えることができる。添加剤として
は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、流動性改良剤、タルク
やファイバーなどの補強材などが挙げられる。
オレフィン系エラストマーには、所定の物性を損ねない
程度の添加剤を適宜加えることができる。添加剤として
は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、流動性改良剤、タルク
やファイバーなどの補強材などが挙げられる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図1はこの発明構造の要部を示す分
解斜視図、図2は図1の2−2線における断面図、図3
は図1の3−3線における断面図、図4は破断予定部の
他の例を示す断面図、図5は同じく他の例を示す断面
図、図6はこの発明の他の例を示す分解斜視図、図7は
図6の7−7線における断面図、図8は図6の8−8線
における断面図、図9はエアバッグドア補強部材の他の
例を示す斜視図、図10は同じくエアバッグドア補強部
材の他の例を示す斜視図である。
を詳細に説明する。図1はこの発明構造の要部を示す分
解斜視図、図2は図1の2−2線における断面図、図3
は図1の3−3線における断面図、図4は破断予定部の
他の例を示す断面図、図5は同じく他の例を示す断面
図、図6はこの発明の他の例を示す分解斜視図、図7は
図6の7−7線における断面図、図8は図6の8−8線
における断面図、図9はエアバッグドア補強部材の他の
例を示す斜視図、図10は同じくエアバッグドア補強部
材の他の例を示す斜視図である。
【0021】図1およびその断面図である図2および図
3に示されるように、本発明の車両のエアバッグドア構
造は、車室側部材10とエアバッグドア補強部材20と
からなる。車室側部材10は、インストルメントパネル
形状の一般面11と該一般面11の所定位置に一体に形
成されたエアバッグドア部12とを有している。この車
室側部材10は、前記したようにJIS−K7113の
引張伸びが300%より大で、JIS−K7203によ
る曲げ弾性率が20000kgf/cm2 より大で、か
つJIS−K7207の熱変形温度が120℃より大き
く、しかもJIS−K7110のアイゾッド衝撃強度
(23℃)が15kg・cm/cmより大きいポリプロ
ピレン系樹脂により構成される。このように、車室側部
材10を衝撃強度と熱変形温度が高く良好な伸び特性を
有する樹脂により構成することで、通常の使用による衝
撃や車室内の温度上昇、あるいはエアバッグドア部の展
開開口時の変形や衝撃による変形、破損が防止される。
3に示されるように、本発明の車両のエアバッグドア構
造は、車室側部材10とエアバッグドア補強部材20と
からなる。車室側部材10は、インストルメントパネル
形状の一般面11と該一般面11の所定位置に一体に形
成されたエアバッグドア部12とを有している。この車
室側部材10は、前記したようにJIS−K7113の
引張伸びが300%より大で、JIS−K7203によ
る曲げ弾性率が20000kgf/cm2 より大で、か
つJIS−K7207の熱変形温度が120℃より大き
く、しかもJIS−K7110のアイゾッド衝撃強度
(23℃)が15kg・cm/cmより大きいポリプロ
ピレン系樹脂により構成される。このように、車室側部
材10を衝撃強度と熱変形温度が高く良好な伸び特性を
有する樹脂により構成することで、通常の使用による衝
撃や車室内の温度上昇、あるいはエアバッグドア部の展
開開口時の変形や衝撃による変形、破損が防止される。
【0022】エアバッグドア補強部材20は本体部21
と取付部22とからなる。本体部21は、エアバッグド
ア部12の形状にほぼ等しい形状とされるまた、取付部
22は、前記本体部21の一側にヒンジ部23を介して
一体に立設されており、エアバッグケースCの固定部C
1へ固定するためのボルトなどが挿通される取付孔24
が設けられている。このエアバッグドア補強部材20
は、車室側部材10の成形時に、前記本体部21が前記
エアバッグドア部12の裏面側に一体に接合される。
と取付部22とからなる。本体部21は、エアバッグド
ア部12の形状にほぼ等しい形状とされるまた、取付部
22は、前記本体部21の一側にヒンジ部23を介して
一体に立設されており、エアバッグケースCの固定部C
1へ固定するためのボルトなどが挿通される取付孔24
が設けられている。このエアバッグドア補強部材20
は、車室側部材10の成形時に、前記本体部21が前記
エアバッグドア部12の裏面側に一体に接合される。
【0023】このエアバッグドア補強部材20は、以下
の物性を有する樹脂材料によって構成される。すなわ
ち、JIS−K7203の曲げ弾性率が3000kgf
/cm2 より大で、JIS−K7110によるアイゾッ
ド衝撃強度が20kg・cm/cm(−40℃)より大
きいオレフィン系エラストマーによって構成される。
の物性を有する樹脂材料によって構成される。すなわ
ち、JIS−K7203の曲げ弾性率が3000kgf
/cm2 より大で、JIS−K7110によるアイゾッ
ド衝撃強度が20kg・cm/cm(−40℃)より大
きいオレフィン系エラストマーによって構成される。
【0024】本実施例において前記エアバッグドア部1
2は、車室側部材10裏面側に形成された破断予定部1
3により区画形成されている。この破断予定部13は、
エアバッグドア補強部材20の本体部21の外周形状に
沿って、取付部22側を除く本体部21の外側に略コの
字状に形成されたV溝よりなる。この破断予定部13
は、エアバッグの膨張時の圧力を受けて最先に破断し、
前記エアバッグドア部12のスムーズな展開開口を促す
ものである。なお、この破断予定部13は、U溝やスリ
ットなどでもよく、またミシン目状に断続して設けても
よい。
2は、車室側部材10裏面側に形成された破断予定部1
3により区画形成されている。この破断予定部13は、
エアバッグドア補強部材20の本体部21の外周形状に
沿って、取付部22側を除く本体部21の外側に略コの
字状に形成されたV溝よりなる。この破断予定部13
は、エアバッグの膨張時の圧力を受けて最先に破断し、
前記エアバッグドア部12のスムーズな展開開口を促す
ものである。なお、この破断予定部13は、U溝やスリ
ットなどでもよく、またミシン目状に断続して設けても
よい。
【0025】破断予定部は、前記したように車室側部材
裏面に設ける他、エアバッグドア補強部材に設けたり、
車室側部材表面側に設けてもよい。図4および図5はそ
の一例を示したものである。図4はエアバッグドア補強
部材の本体部の大きさをエアバッグドア部の大きさより
もやや大とし、破断予定部を本体部上の所定位置に形成
したものである。符号30は車室側部材、31はエアバ
ッグドア部、32はエアバッグドア補強部材、33は取
付部、34は破断予定部である。また、図5は破断予定
部を車室側部材の表面側にも設けた例である。符号35
は車室側部材、36はエアバッグドア部、37はエアバ
ッグドア補強部材、38は取付部、39は破断予定部で
ある。
裏面に設ける他、エアバッグドア補強部材に設けたり、
車室側部材表面側に設けてもよい。図4および図5はそ
の一例を示したものである。図4はエアバッグドア補強
部材の本体部の大きさをエアバッグドア部の大きさより
もやや大とし、破断予定部を本体部上の所定位置に形成
したものである。符号30は車室側部材、31はエアバ
ッグドア部、32はエアバッグドア補強部材、33は取
付部、34は破断予定部である。また、図5は破断予定
部を車室側部材の表面側にも設けた例である。符号35
は車室側部材、36はエアバッグドア部、37はエアバ
ッグドア補強部材、38は取付部、39は破断予定部で
ある。
【0026】本構造において、このエアバッグドア補強
部材20は、車室側部材10の成形の際、該車室側部材
を形成する樹脂とともに一体に接合される。それによ
り、車室側部材の成形と同時にエアバッグドア部裏面に
エアバッグ補強部材が一体に形成される。また、公知の
ダブルインジェクション法により、車室側部材とエアバ
ッグドア補強部材とを同時かつ一体に形成することもで
きる。なお、本実施例ではあらかじめ射出成形などで別
成形しておき、車室側部材の成形時にその成形型内の所
定位置にインサートとして配置されて成形される例が示
される。
部材20は、車室側部材10の成形の際、該車室側部材
を形成する樹脂とともに一体に接合される。それによ
り、車室側部材の成形と同時にエアバッグドア部裏面に
エアバッグ補強部材が一体に形成される。また、公知の
ダブルインジェクション法により、車室側部材とエアバ
ッグドア補強部材とを同時かつ一体に形成することもで
きる。なお、本実施例ではあらかじめ射出成形などで別
成形しておき、車室側部材の成形時にその成形型内の所
定位置にインサートとして配置されて成形される例が示
される。
【0027】図6ないし図8はこの発明の他の例を示す
ものである。ここで示されるエアバッグドア構造は、エ
アバッグドア補強部材40が本体部41と前記本体部4
1の四辺から立設された取付部42とからなるととも
に、該取付部42がヒンジ側取付部42Aと開放側取付
部42Bとから構成されている。ヒンジ側取付部42A
は前記本体部41の一の辺から延設され、エアバッグケ
ースCに固定される取付孔43Aを有している。また、
開放側取付部42Bは前記本体部41の残りの三辺から
図のようなコの字状に一体に延設されている。符号43
BはエアバッグケースCへの取付孔である。そして、図
5および図6に示されるように、前記本体部41と開放
側取付部42Bとの境界に沿って、V溝状の破断予定部
44が形成されている。このエアバッグドア補強部材4
0は、前記本体部41を車室側部材50に一体に接合さ
れている。
ものである。ここで示されるエアバッグドア構造は、エ
アバッグドア補強部材40が本体部41と前記本体部4
1の四辺から立設された取付部42とからなるととも
に、該取付部42がヒンジ側取付部42Aと開放側取付
部42Bとから構成されている。ヒンジ側取付部42A
は前記本体部41の一の辺から延設され、エアバッグケ
ースCに固定される取付孔43Aを有している。また、
開放側取付部42Bは前記本体部41の残りの三辺から
図のようなコの字状に一体に延設されている。符号43
BはエアバッグケースCへの取付孔である。そして、図
5および図6に示されるように、前記本体部41と開放
側取付部42Bとの境界に沿って、V溝状の破断予定部
44が形成されている。このエアバッグドア補強部材4
0は、前記本体部41を車室側部材50に一体に接合さ
れている。
【0028】この構造によれば、エアバッグケースCと
車室側部材50とが強固に結合され、しかもエアバッグ
ケースCと車室側部材40との間の隙間が、ヒンジ側取
付部42Aと開放側取付部42Bとによって覆われるの
で、エアバッグケースC内のエアバッグ(図示せず)の
膨張圧力をエアバッグドア部41裏面に効果的に集中さ
せて、破断予定部44を速やかにかつ確実に破断させる
ことができる。
車室側部材50とが強固に結合され、しかもエアバッグ
ケースCと車室側部材40との間の隙間が、ヒンジ側取
付部42Aと開放側取付部42Bとによって覆われるの
で、エアバッグケースC内のエアバッグ(図示せず)の
膨張圧力をエアバッグドア部41裏面に効果的に集中さ
せて、破断予定部44を速やかにかつ確実に破断させる
ことができる。
【0029】また、前記のように、エアバッグドア補強
部材をインサートとして、車室側部材と一体成形する際
には、前記エアバッグ補強部材に凹凸や孔などを設けて
その表面積を増して、エアバッグ補強部材と車室側部材
のエアバッグドア部との一体性を高めるのが好ましい。
図9に示されるエアバッグドア補強部材60は、車室側
部材と接合される側の本体部61の表面に多数の凹部6
3を設けた例である。符号62は取付部である。
部材をインサートとして、車室側部材と一体成形する際
には、前記エアバッグ補強部材に凹凸や孔などを設けて
その表面積を増して、エアバッグ補強部材と車室側部材
のエアバッグドア部との一体性を高めるのが好ましい。
図9に示されるエアバッグドア補強部材60は、車室側
部材と接合される側の本体部61の表面に多数の凹部6
3を設けた例である。符号62は取付部である。
【0030】さらに、図10のエアバッグドア補強部材
70は、本体部71に多数の貫通孔73を設けた例であ
る。符号72は取付部である。この構造によれば、成形
の際に、車室側部材を形成するポリプロピレン系樹脂が
この貫通孔73に充満するので、車室側部材とエアバッ
グドア補強部材70との接合が強固になる。
70は、本体部71に多数の貫通孔73を設けた例であ
る。符号72は取付部である。この構造によれば、成形
の際に、車室側部材を形成するポリプロピレン系樹脂が
この貫通孔73に充満するので、車室側部材とエアバッ
グドア補強部材70との接合が強固になる。
【0031】
【実施例】次に、具体的な実施例に従って本発明をさら
に詳しく説明する。まず、下記の表の物性を有するポリ
プロピレン系樹脂,およびオレフィン系エラストマ
ー,を準備した。 〔実施例1〕エアバッグドア用樹脂を用い、あらかじ
め公知の射出成形によりエアバッグドア補強部材を成形
する。そして、車室側部材用成形型内の所定の位置に前
記エアバッグドア用補強部材をインサートとして配置
し、車室側部材用樹脂を射出して前記エアバッグドア
補強部材に一体に車室側部材を成形した。
に詳しく説明する。まず、下記の表の物性を有するポリ
プロピレン系樹脂,およびオレフィン系エラストマ
ー,を準備した。 〔実施例1〕エアバッグドア用樹脂を用い、あらかじ
め公知の射出成形によりエアバッグドア補強部材を成形
する。そして、車室側部材用成形型内の所定の位置に前
記エアバッグドア用補強部材をインサートとして配置
し、車室側部材用樹脂を射出して前記エアバッグドア
補強部材に一体に車室側部材を成形した。
【0032】
【0033】なお、比較例として、ポリプロピレン系樹
脂およびオレフィン系エラストマーを前記表のおよび
に変えて組み合わせた。 〔比較例1〕オレフィン系エラストマーを、表中のの
物性のものに変える以外は実施例1と同様にして車室側
部材を成形した。 〔比較例2〕ポリプロピレン系樹脂を、表中のの物性
のものに変える以外は実施例1と同様にして車室側部材
を成形した。 〔比較例3〕ポリプロピレン系樹脂およびオレフィン系
エラストマーを、いずれも表中のおよびのものにか
える以外は実施例1と同様にして車室側部材を成形し
た。
脂およびオレフィン系エラストマーを前記表のおよび
に変えて組み合わせた。 〔比較例1〕オレフィン系エラストマーを、表中のの
物性のものに変える以外は実施例1と同様にして車室側
部材を成形した。 〔比較例2〕ポリプロピレン系樹脂を、表中のの物性
のものに変える以外は実施例1と同様にして車室側部材
を成形した。 〔比較例3〕ポリプロピレン系樹脂およびオレフィン系
エラストマーを、いずれも表中のおよびのものにか
える以外は実施例1と同様にして車室側部材を成形し
た。
【0034】〔評価方法〕これらの樹脂材料を用いた場
合のエアバッグドア部を有する車室側部材の成形性を観
察するとともに、得られた車室側部材のエアバッグドア
部の展開試験を行なった。結果を次の表に示す。 〔成形性〕脱型後の車室側部材成形品の変形およびソリ
などの発生を観察した。良好に成形できたものは○、変
形などを生じたものは×で評価した。 〔展開試験〕車室側部材のエアバッグ補強部材にエアバ
ッグケースを取り付け、23℃の雰囲気下に1時間放置
した後その雰囲気から開放した。その後、1分以内にエ
アバッグの展開を実施し、エアバッグドア部および車室
側部材の損傷状態および作動状態を観察した。評価は、
車室側部材およびエアバッグドア部が割れて正常な動作
をしなかった場合に×、正常な動作をしたものを○で評
価した。
合のエアバッグドア部を有する車室側部材の成形性を観
察するとともに、得られた車室側部材のエアバッグドア
部の展開試験を行なった。結果を次の表に示す。 〔成形性〕脱型後の車室側部材成形品の変形およびソリ
などの発生を観察した。良好に成形できたものは○、変
形などを生じたものは×で評価した。 〔展開試験〕車室側部材のエアバッグ補強部材にエアバ
ッグケースを取り付け、23℃の雰囲気下に1時間放置
した後その雰囲気から開放した。その後、1分以内にエ
アバッグの展開を実施し、エアバッグドア部および車室
側部材の損傷状態および作動状態を観察した。評価は、
車室側部材およびエアバッグドア部が割れて正常な動作
をしなかった場合に×、正常な動作をしたものを○で評
価した。
【0035】
【0036】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明の
車両のエアバッグドア構造によれば、エアバッグドアお
よび車室側部材に必要な諸物性をいずれも満たして安全
性が高い。しかも、軽量で取付作業なども効率よく行な
うことができる。さらに、成形に際しては、エアバッグ
ドア補強部材が所定の強度を有しているため、公知のイ
ンサート成形であってもダブルインジェクション成形で
あっても、車室側部材の溶融樹脂の剪断力により補強部
材に変形やソリなどを生じることはなく、極めて簡単か
つ確実に成形することができる。
車両のエアバッグドア構造によれば、エアバッグドアお
よび車室側部材に必要な諸物性をいずれも満たして安全
性が高い。しかも、軽量で取付作業なども効率よく行な
うことができる。さらに、成形に際しては、エアバッグ
ドア補強部材が所定の強度を有しているため、公知のイ
ンサート成形であってもダブルインジェクション成形で
あっても、車室側部材の溶融樹脂の剪断力により補強部
材に変形やソリなどを生じることはなく、極めて簡単か
つ確実に成形することができる。
【図1】この発明構造の要部を示す分解斜視図である。
【図2】図1の2−2線における断面図である。
【図3】図1の3−3線における断面図である。
【図4】破断予定部の他の例を示す断面図である。
【図5】同じく他の例を示す断面図である。
【図6】この発明の他の例を示す分解斜視図である。
【図7】図6の7−7線における断面図である。
【図8】図6の8−8線における断面図である。
【図9】エアバッグドア補強部材の他の例を示す斜視図
である。
である。
【図10】図10は同じくエアバッグドア補強部材の他
の例を示す斜視図である。
の例を示す斜視図である。
【図11】従来の車両のエアバッグドア構造を示す断面
図である。
図である。
【図12】その11−11線における断面図である。
【図13】そのエアバッグ展開時の状態を示す断面図で
ある。
ある。
10 車室側部材 11 一般面 12 エアバッグドア部 20 エアバッグ補強部材 21 本体部 22 取付部
Claims (1)
- 【請求項1】 一般面と一体に形成されたエアバッグド
ア部を有する車室側部材と、前記車室側部材の成形時に
前記エアバッグドア部裏面側に一体に接合されたエアバ
ッグドア補強部材からなり、 前記車室側部材は、JIS−K7113の引張伸びが3
00%より大きく、JIS−K7203の曲げ弾性率が
20000kgf/cm2 より大きく、JIS−K72
07の熱変形温度が120℃より大きく、JIS−K7
110のアイゾッド衝撃強度(23℃)が15kg・c
m/cmより大きいポリプロピレン系樹脂によって構成
され、かつ、 前記エアバッグドア補強部材は、JIS−K7203の
曲げ弾性率が3000kgf/cm2 より大きく、JI
S−K7110のアイゾッド衝撃強度(−40℃)が2
0kg・cm/cmより大きいオレフィン系エラストマ
ーによって構成されていることを特徴とする車両のエア
バッグドア構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7291843A JPH09109816A (ja) | 1995-10-13 | 1995-10-13 | 車両のエアバッグドア構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7291843A JPH09109816A (ja) | 1995-10-13 | 1995-10-13 | 車両のエアバッグドア構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09109816A true JPH09109816A (ja) | 1997-04-28 |
Family
ID=17774143
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7291843A Pending JPH09109816A (ja) | 1995-10-13 | 1995-10-13 | 車両のエアバッグドア構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09109816A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002347556A (ja) * | 2001-05-28 | 2002-12-04 | Nippon Plast Co Ltd | 自動車のエアバッグ装置 |
EP1403148A2 (en) | 2002-09-24 | 2004-03-31 | Nihon Plast Co., Ltd. | Cover for air bag module |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06156175A (ja) * | 1992-11-27 | 1994-06-03 | Toyoda Gosei Co Ltd | エアバッグ装置の蓋材 |
JPH06219232A (ja) * | 1993-01-22 | 1994-08-09 | Inoac Corp | 自動車用エアバッグドア |
JPH06227356A (ja) * | 1993-02-03 | 1994-08-16 | Inoac Corp | 自動車用エアバッグドア |
-
1995
- 1995-10-13 JP JP7291843A patent/JPH09109816A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06156175A (ja) * | 1992-11-27 | 1994-06-03 | Toyoda Gosei Co Ltd | エアバッグ装置の蓋材 |
JPH06219232A (ja) * | 1993-01-22 | 1994-08-09 | Inoac Corp | 自動車用エアバッグドア |
JPH06227356A (ja) * | 1993-02-03 | 1994-08-16 | Inoac Corp | 自動車用エアバッグドア |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002347556A (ja) * | 2001-05-28 | 2002-12-04 | Nippon Plast Co Ltd | 自動車のエアバッグ装置 |
EP1403148A2 (en) | 2002-09-24 | 2004-03-31 | Nihon Plast Co., Ltd. | Cover for air bag module |
US7093849B2 (en) | 2002-09-24 | 2006-08-22 | Nihon Plast Co., Ltd. | Cover body for air bag apparatus |
US7229095B2 (en) | 2002-09-24 | 2007-06-12 | Nihon Plast Co., Ltd. | Cover body for air bag apparatus |
US7770915B2 (en) | 2002-09-24 | 2010-08-10 | Nihon Plast Co., Ltd. | Cover body for air bag apparatus |
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