JPH06219232A - 自動車用エアバッグドア - Google Patents

自動車用エアバッグドア

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JPH06219232A
JPH06219232A JP5027543A JP2754393A JPH06219232A JP H06219232 A JPH06219232 A JP H06219232A JP 5027543 A JP5027543 A JP 5027543A JP 2754393 A JP2754393 A JP 2754393A JP H06219232 A JPH06219232 A JP H06219232A
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JP
Japan
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resin
layer
airbag door
astm
door
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JP5027543A
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Kentaro Iwanaga
健太郎 岩永
Mikiharu Kobayashi
幹晴 小林
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Inoac Corp
Original Assignee
Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/16Making multilayered or multicoloured articles
    • B29C45/1642Making multilayered or multicoloured articles having a "sandwich" structure
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2031/00Other particular articles
    • B29L2031/30Vehicles, e.g. ships or aircraft, or body parts thereof
    • B29L2031/3005Body finishings
    • B29L2031/3038Air bag covers

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Air Bags (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エアバッグドアに求められる諸物性を満たし
て軽量性および安全性に優れ、しかも簡単に製造できる
自動車のエアバッグドアを提供する。 【構成】 ドア本体部16および取り付け部18は、内
層12と、内層を包囲して被覆する外層14とのサンド
イッチ構造の樹脂からなり、内層12または外層14の
いずれか一方の層は、曲げ弾性率(23℃、ASTM−
D790準拠)が10000kg/cm2 より大、アイゾッ
ド衝撃強度(−40℃ノッチ付、ASTM−D256準
拠)が20kg・cm/cmより大、熱変形温度(4.6kg荷
重、ASTM−D648準拠)が120℃より大の熱可
塑性樹脂からなり、他方の層は、脆化温度(JIS K
6301準拠)が−40℃より低、引張破断伸び(23
℃、JIS K7113準拠)が200%より大の熱可
塑性樹脂からなる自動車用エアバッグドア。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車用エアバッグ
ドアに関する。
【0002】
【従来の技術】図6に示されるように、自動車用エアバ
ッグドア50は、助手席側のインストルメントパネル5
2等に形成されたエアバッグ展開用開口部54に取り付
けられて、平常時は前記展開用開口部54を閉じ、自動
車衝突時にはインストルメントパネル等内のエアバッグ
(図示せず)の膨張と同時に展開用開口部54を開いて
エアバッグの展開を可能にするものである。なお、エア
バッグドア50の所定位置には、破断用薄肉部または破
断可能な係止片が設けられていて、エアバッグの膨張時
に前記薄肉部または係止片部分で破断してエアバッグド
アが開くようにされている。
【0003】従来、前記のエアバッグドアとして、図7
または図8に示されるエアバッグドア60,70が知ら
れている。前者のエアバッグドア60は、アルミニウム
板からなるコア層62とポリウレタン発泡体からなる発
泡層64と塩化ビニル樹脂からなる表皮層66とからな
る。また後者のエアバッグドア70は、樹脂の単層から
なるもので、その樹脂としては、エラストマー単体、ポ
リフェニレンオキサイドとポリアミドとの複合樹脂(P
PO/PA樹脂)、ポリアミドと変成ポリオレフィンと
の複合樹脂(PA/変成PO樹脂)、ポリカーボネート
とアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体と
の複合樹脂(PC/ABS樹脂)等が用いられている。
なお複合樹脂の語句はポリマーアロイを意味する。図中
68,72は展開用開口部への取り付け部、69は破断
用係止片、74は破断用薄肉部、76はヒンジ部分であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者のエアバ
ッグドア60においては、アルミニウム板のコア層62
を有するため重い問題がある。さらに、エアバッグドア
60が開いた場合には、アルミニウムからなる取り付け
部68が変形して復元しないため、エアバッグドアが最
大に開いた状態のままとなり、展開用開口部内に手が挿
入可能になって、火傷する恐れがある。またエアバッグ
ドアの成形の際には、工数が多く作業に手間取る問題も
ある。
【0005】一方、後者のエアバッグドア70において
は、次の諸問題がある。まず、エラストマーからなる場
合には、剛性が低いため、厚肉にしたりあるいはリブを
設けて所定の剛性にする必要がある。しかし、厚肉また
はリブによってエアバッグドアの重量が大になったり、
あるいは表面にヒケやソリ等の変形を生じやすくなる問
題がある。PPO/PA樹脂からなる場合には、耐熱老
化性に劣り、老化後におけるエアバッグの展開膨張時に
エアバッグドアが割れやすい問題がある。またPA/変
成PO樹脂からなる場合には、吸湿性が高く、吸水後の
寸法安定性に劣る問題がある。PC/ABS樹脂からな
る場合には、耐薬品性が劣りストレスクラック(割れ)
を起こし易い問題がある。
【0006】この発明は、前記種々の問題を解決するも
のであり、エアバッグに求められる諸物性を満たして軽
量性および安全性に優れ、しかも簡単に製造できる自動
車のエアバッグドアを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、ドア本体部
と、一部にヒンジの形成された取り付け部とを有するエ
アバッグドアにおいて、前記ドア本体部および取り付け
部は、内層と、該内層を包囲して被覆する外層とのサン
ドイッチ構造の樹脂からなり、前記内層または外層のい
ずれか一方の層は、曲げ弾性率(23℃、ASTM−D
790準拠)が10000kg/cm2 より大、アイゾッド
衝撃強度(−40℃ノッチ付、ASTM−D256準
拠)が20kg・cm/cmより大、熱変形温度(4.6kg荷
重、ASTM−D648準拠)が120℃より大の熱可
塑性樹脂からなり、他方の層は、脆化温度(JIS K
6301準拠)が−40℃より低、引張破断伸び(23
℃、JIS K7113準拠)が200%より大の熱可
塑性樹脂からなることを特徴とする自動車のエアバッグ
ドアに係る。
【0008】
【作用】この発明のエアバッグドアは、ドア本体部およ
び取り付け部が、内層とその内層を包囲被覆する外層と
のサンドイッチ構造からなり、しかも内層と外層のいず
れかの層が、曲げ弾性率(23℃、ASTM−D790
準拠)が10000kg/cm2 より大、アイゾッド衝撃強
度(−40℃ノッチ付、ASTM−D256準拠)が2
0kg・cm/cmより大、熱変形温度(4.6kg荷重、AS
TM−D648準拠)が120℃より大の熱可塑性樹脂
からなり、他方の層が、脆化温度(JISK6301準
拠)が−40℃より低、引張破断伸び(23℃、JIS
K7113準拠)が200%より大の熱可塑性樹脂か
らなるため、内層と外層の両物性がそれぞれ補完し合
い、全体としてエアバッグドアに必要な諸物性を保有す
る。これは、単層の樹脂では前記の物性を全て満たすの
は容易ではないが、内層と外層とのサンドイッチ構造と
して互いに物性を補完することにしたため可能になった
ものである。
【0009】しかも、この発明のエアバッグドアは、従
来のようにアルミニウムのコア層がなく、樹脂製からな
るため軽量である。さらに、取り付け部も樹脂製からな
るため、取り付け部に形成されたヒンジ部分が復元性を
有し、エアバッグ展開後、すなわちエアバッグドアが開
いた後にドア本体部を閉じようとする。
【0010】この発明において、一方の層を構成する樹
脂を、曲げ弾性率(23℃、ASTM−D790準拠)
が10000kg/cm2 より大としたのは、エアバッグド
アに自己形状保持性を持たせるためであり、アイゾッド
衝撃強度(−40℃ノッチ付、ASTM−D256準
拠)が20kg・cm/cmより大としたのは、低温時におけ
るエアバッグ展開時にエアバッグドアが破断して飛散す
るのを防止するためであり、熱変形温度(4.6kg荷
重、ASTM−D648準拠)が120℃より大とした
のは、夏期駐車時等の際に直射日光によりエアバッグド
アが高温となった場合にもエアバッグドアに変形を生じ
ないようにするためである。
【0011】また、他方の層を構成する樹脂を、脆化温
度(JIS K6301準拠)が−40℃より低とした
のは、低温時のエアバッグ展開時にエアバッグドアに白
化(劣化)を生じるのを防止するためであり、引張破断
伸び(23℃、JIS K7113準拠)が200%よ
り大としたのは、常温時におけるエアバッグの展開時に
エアバッグドアが破断して飛散するのを防止するためで
ある。
【0012】この発明において、曲げ弾性率(23℃、
ASTM−D790準拠)が10000kg/cm2 より
大、アイゾッド衝撃強度(−40℃ノッチ付、ASTM
−D256準拠)が20kg・cm/cmより大、熱変形温度
(4.6kg荷重、ASTM−D648準拠)が120℃
より大の熱可塑性樹脂としては、ポリフェニレンオキサ
イドとポリアミドとの複合樹脂(PPO/PA樹脂)、
ポリアミドと変成ポリオレフィンとの複合樹脂(PA/
変成PO樹脂)、ポリカーボネートとアクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン共重合体との複合樹脂(PC/
ABS樹脂)等が使用される。
【0013】なお、前記ポリフェニレンオキサイド(P
PO)に複合されるポリアミド(PA)としては、6−
ナイロン、6,6−ナイロン、11−ナイロン、12−
ナイロン等の重合体、それらの材料原料の共重合体、グ
リコールとジオール化合物より得られる両末端カルボキ
シル基を有するポリマーポリエステルとジアミン化合物
との縮合重合により得られるポリエステルポリアミド、
あるいはそれらの複合樹脂等がある。
【0014】ポリアミドと変成ポリオレフィンとの複合
樹脂(PA/変成PO樹脂)におけるポリアミドとして
は、6−ナイロン及び/または6,6−ナイロンを挙げ
ることができる。変成ポリオレフィンとしては、カルボ
キシル基を導入したポリオレフィン樹脂を挙げることが
できる。また、ポリアミドと変成ポリオレフィンとは化
学的に結合していてもあるいはしていなくても良く、結
合している場合にはポリアミド中の末端アミンとポリオ
レフィン中に導入されたカルボキシル基との化学反応に
より得られるアミド結合からなる。
【0015】ポリカーボネート(PC)とアクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)との複
合樹脂(PC/ABS樹脂)としては、特に限定される
ものではない。
【0016】またこの発明において、脆化温度(JIS
K6301準拠)が−40℃より低、引張破断伸び
(23℃、JIS K7113準拠)が200%より大
の熱可塑性樹脂としては、オレフィン系エラストマー、
ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマ
ー、スチレン系エラストマー、ウレタン系エラストマー
等が使用される。
【0017】オレフィン系エラストマーとしては、ポリ
プロピレン(PP)とエチレン−プロピレン共重合ゴム
(EPDM)の動的加硫物あるいはEPDMへのプロピ
レンのグラフト重合物等がある。
【0018】ポリエステル系エラストマーとしては、両
末端に水酸基を有するポリマーポリオールと両末端にカ
ルボキシル基を有する化合物(例えばテレフタル酸)と
の縮合重合により得られる化合物がある。また前記両末
端に水酸基を有するポリマーポリオールとしては、脂肪
族グリコールとジカルボン酸の縮合より得られるポリエ
ステルタイプと、エチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイド、テトラヒドロフロン等を開環重合して得られる
ポリエーテルタイプ等がある。
【0019】ポリアミド系エラストマーとしては、11
−ナイロン、12−ナイロン等のポリアミド、それらの
材料原料の共重合体、グリコールとジオール化合物より
得られる両末端カルボキシル基を有するポリマーポリエ
ステルとジアミン化合物との縮合重合により得られるポ
リエステルポリアミド、あるいはそれらの複合樹脂等が
ある。
【0020】スチレン系エラストマーとしては、スチレ
ンとブタジエンとのブロック共重合体、ランダム共重合
体等が含まれ、例えば、スチレン−ブタジエンブロック
共重合体(SB)、スチレン−ブタジエン−スチレント
リブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−
ブタジエン−スチレン共重合体(SEBS)がある。
【0021】ウレタン系エラストマーは、両末端に水酸
基を有するポリマーポリオールと両末端にイソシアネー
ト基を有する化合物との付加重合により得られる化合物
を言う。また両末端に水酸基を有するポリマーポリオー
ルとしては、脂肪族グリコールとジカルボン酸との縮合
により得られるもの、ラクトン系化合物を開環重合して
得られるポリエステルタイプのもの、エチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイドまたはテトラヒドロフラン等
を開環重合して得られるポリエーテルタイプのもの等が
ある。
【0022】なお、前記内層または外層を構成する樹脂
には、添加剤が適宜加えられる。添加剤としては、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、流動性改良剤、補強材(フィラ
ー、ファイバー)等が挙げられる。
【0023】
【実施例】以下添付の図面を用いてこの発明を詳細に説
明する。図1はこの発明の一実施例を示す断面図、図2
は同実施例の斜視図、図3および図4は同実施例におけ
るエアバッグドアの成形時を示す断面図、図5は他の実
施例を示す断面図である。
【0024】図1および図2に示されるエアバッグドア
10は、自動車のインストルメントパネルの助手席側に
形成されたエアバッグ展開用開口部に取り付けられるも
ので、内層12とその内層12を包囲被覆する外層14
とのサンドイッチ構造の樹脂製板状体からなり、ドア本
体部16、取り付け部18および係止部品取り付け座2
0から構成されている。
【0025】前記内層12または外層14のいずれか一
方は、曲げ弾性率(23℃、ASTM−D790準拠)
が10000kg/cm2 より大、アイゾッド衝撃強度(−
40℃ノッチ付、ASTM−D256準拠)が20kg・
cm/cmより大、熱変形温度(4.6kg荷重、ASTM−
D648準拠)が120℃より大の熱可塑性樹脂からな
り、他方の層は、脆化温度(JIS K6301準拠)
が−40℃より低、引張破断伸び(23℃、JIS K
7113準拠)が200%より大の熱可塑性樹脂からな
る。
【0026】ドア本体部16は、エアバッグ展開用開口
部を塞ぐことのできる大きさの板状体からなる。取り付
け部18は、エアバッグ展開用開口部の縁にエアバッグ
ドア10を取り付けるためのもので、ドア本体部16の
裏面の縁にドア本体部16から連続して突出形成されて
いる。この取り付け部18の一部には、エアバッグドア
10の開きを可能にするためのヒンジ19が設けられて
いる。ヒンジ19部分は、取り付け部18の他部より薄
肉にして形成されている。
【0027】係止部品取り付け座20は、ほぼL字形に
屈曲して先端が二股21になったもので、エアバッグド
ア本体部16裏面の縁に突出形成されている。取り付け
座20の先端の二股21には,合成樹脂製の係止片22
が係着される。係止片22は、エアバッグ展開用開口部
の内側に係止されて、平常時にエアバッグドア10を閉
じ、エアバッグの膨張展開時には首部分23で破断して
エアバッグドア10の開きを可能にするもので、ポリエ
ステルエラストマー等からなる。
【0028】この実施例のエアバッグドア10は、図3
および図4に示す成形金型30を用いて、公知のサンド
イッチ成形方法により次のようにして得られる。まず、
図3に示されるように、成形金型のキャビティ32内
に、加熱溶融状態の外層用樹脂Aをキャビティ32内容
積より幾分少量射出する(いわゆるショートショットの
状態)。このときの射出量は、キャビティ32内壁面に
2〜3mm程度の樹脂層を形成できる量とする。
【0029】続いてその直後に、前記外層用樹脂Aに代
えて加熱溶融状態の内層用樹脂Bを射出し、前記外層用
樹脂Aと内層用樹脂Bとでキャビティ32を満たす。こ
のとき、後から射出された内層用樹脂Bは、先に射出さ
れた外層用樹脂Aを押しながら外層用樹脂A内を進む。
そして最終的に外層用樹脂Aと、その外層用樹脂Aによ
り包囲被覆された内層用樹脂Bとでキャビティ32内を
満たす。その後、樹脂の冷却硬化を待って成形品を脱型
し、エアバッグドア10を得る。
【0030】表1は、前記構成のエアバッグドア10
を、内層12と外層14を構成する樹脂の組み合わせお
よび種類を変えて成形した以下の実施例1ないし5につ
いて、その内層および外層の物性、エアバッグドアの試
験結果を示すものである。また、表2は比較例について
示すものである。
【0031】試験方法は次の通りである。曲げ弾性率は
23℃でASTM−D790に準拠、アイゾッド衝撃強
度は−40℃ノッチ付でASTM−D256に準拠、熱
変形温度は4.6kg荷重でASTM−D648に準拠、
脆化温度はJIS K6301に準拠、引張破断伸びは
23℃でJIS K7113に準拠して測定した。
【0032】−40℃におけるエアバッグの展開試験
は、エアバッグドアをキャニスター(エアバッグケー
ス)に取り付け、−40℃の雰囲気温度下1時間放置
し、その雰囲気から開放した後1分以内にエアバッグの
展開を実施し、エアバッグドアの損傷状態および作動状
態を観察することにより行った。評価は、エアバッグド
アが割れて正常な動作をしなかった場合(×)、正常な
動作をしたが亀裂、白化等の見られる場合(△)、損傷
が全く無く正常に作動した場合(〇)とした。またヒン
ジの復元性は、前記のエアバッグ展開後エアバッグドア
が開いたままになってキャニスター口が見える場合
(×)、ヒンジの復元によりエアバッグドアがキャニス
ター口を塞いでキャニスター口が見えない場合(〇)と
した。
【0033】耐熱老化後展開試験は、エアバッグドアを
雰囲気温度110℃のオーブン中に1200時間放置
し、その後取り出して室温(23℃)で1日置いた後キ
ャニスターに取り付け、−40℃の雰囲気温度下1時間
放置し、その雰囲気から開放した後1分以内にエアバッ
グの展開を実施し、エアバッグドアの損傷状態および作
動状態を観察することにより行った。評価は、エアバッ
グドアが割れて正常な動作をしなかった場合(×)、亀
裂、損傷が全く無く正常に作動した場合(〇)とした。
【0034】薬品試験後展開試験は、エアバッグドア表
面にガソリンを塗布後23℃で1週間放置し、その後エ
アバッグドアをキャニスターに取り付けて耐熱老化後展
開試験と同様にして展開試験および評価を行った。吸水
寸法変化率は、エアバッグドアを23℃の水中に100
時間放置した後取り出して寸法変化率を測定した。
【0035】加熱変形性は、エアバッグドアを110℃
のオーブン中に1200時間放置した後取り出して、エ
アバッグドアの外観を観察し、変形が認められる場合
(×)、変形が認められない場合(〇)として評価し
た。また重量については、比較例6のものを100%と
し、それに対する%で示した。
【0036】(実施例1)外層用樹脂としてPPO/P
A複合樹脂[商品名;「ノリルGTX」(日本ジーイー
プラスチックス株式会社製)]を用い、内層用樹脂とし
てポリアミド系エラストマー[商品名;「ダイアミド」
(ダイセル・ヒュルス株式会社製)]を用いた。
【0037】(実施例2)外層用樹脂としてPA/変成
PO複合樹脂[商品名;「東レナイロンUTN」(東レ
株式会社製)]を用い、内層用樹脂としてオレフィン系
エラストマー[商品名;「ミラストマー」(三井石油化
学工業株式会社製)]を用いた。
【0038】(実施例3)外層用樹脂としてPC/AB
S複合樹脂[商品名;「マルチロン」(帝人化成株式会
社製)]を用い、内層用樹脂としてスチレン系エラスト
マー[商品名;「タフテック」(旭化成工業株式会社
製)]を用いた。
【0039】(実施例4)外層用樹脂としてポリエステ
ルエラストマー[商品名;「ハイトレル」(東レ・デュ
ポン株式会社製)]を用い、内層用樹脂としてPC/A
BS複合樹脂[商品名;「マルチロン」(帝人化成株式
会社製)]を用いた。
【0040】(実施例5)外層用樹脂としてポリウレタ
ンエラストマー[商品名;「エラストラン」(武田バー
ディシェウレタン工業株式会社製)]を用い、内層用樹
脂としてPA/変成PO複合樹脂[商品名;「東レナイ
ロンUTN」(東レ株式会社製)]を用いた。
【0041】(比較例1)構成樹脂原料としてPPO/
PA複合樹脂[商品名;「ノリルGTX」(日本ジーイ
ープラスチックス株式会社製)]を用い、通常の射出成
形により単層のエアバッグドアを成形した。なお、外形
状は、実施例1ないし5と同一形状からなる。
【0042】(比較例2)構成樹脂原料としてPA/変
成PO複合樹脂[商品名;「東レナイロンUTN」(東
レ株式会社製)]を用いて比較例1と同様に成形した。 (比較例3)構成樹脂原料としてPC/ABS複合樹脂
[商品名;「マルチロン」(帝人化成株式会社製)]を
用いて比較例1と同様に成形した。
【0043】(比較例4)構成樹脂原料としてポリアミ
ド系エラストマー[商品名;「ダイアミド」(ダイセル
・ヒュルス株式会社製)]を用いて比較例1と同様に成
形した。 (比較例5)構成樹脂原料としてオレフィン系エラスト
マー[商品名;「ミラストマー」(三井石油化学工業株
式会社製)]を用いて比較例1と同様に成形した。
【0044】(比較例6)アルミニウム板からなるコア
層とポリウレタン発泡体からなる発泡層と塩化ビニル樹
脂からなる表皮層との三層構造のものを、実施例と同様
の形状に成形した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】表1および表2から理解されるように、こ
の発明のエアバッグドアは、低温時に破損しにくくく、
耐熱老化性、耐薬品性、吸水寸法安定性、加熱変形性に
優れ、しかもヒンジの復元性を有し、アルミニウム製コ
ア層を有する従来のエアバッグドア(比較例4)に比べ
て軽量である。
【0048】なお、この発明のエアバッグドアは、前記
のような係止片22を用いるものに限られず、図5に示
されるエアバッグドア40のように、ドア本体部42の
両縁に取り付け部44,46を有し、その一方の取り付
け部46に破断用薄肉部48が形成されたものであって
もよい。45は内層、47は外層、49はヒンジであ
る。
【0049】
【発明の効果】この発明のエアバッグドアは、前記の構
成からなるため、エアバッグドアに必要な諸物性を満た
して安全性が高いばかりか、軽量性にも優れるものであ
る。さらにエアバッグドアの成形に際しては、公知のサ
ンドイッチ成形法によりきわめて簡単に成形できるとい
う利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】同実施例の斜視図である。
【図3】同実施例におけるエアバッグドアの成形時の断
面図で、外層射出時を示すものである。
【図4】同実施例における内層射出時を示す断面図であ
る。
【図5】他の実施例を示す断面図である。
【図6】助手席用エアバッグドア付近のインストルメン
トパネルの斜視図である。
【図7】従来のエアバッグドアの断面図である。
【図8】従来のエアバッグドアの他の例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
10 エアバッグドア 12 内層 14 外層 16 ドア本体部 18 取り付け部 19 ヒンジ A 外層用樹脂 B 内層用樹脂

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドア本体部と、一部にヒンジの形成され
    た取り付け部とを有する自動車用エアバッグドアにおい
    て、 前記ドア本体部および取り付け部は、内層と、該内層を
    包囲して被覆する外層とのサンドイッチ構造の樹脂から
    なり、 前記内層または外層のいずれか一方の層は、曲げ弾性率
    (23℃、ASTM−D790準拠)が10000kg/
    cm2 より大、アイゾッド衝撃強度(−40℃ノッチ付、
    ASTM−D256準拠)が20kg・cm/cmより大、熱
    変形温度(4.6kg荷重、ASTM−D648準拠)が
    120℃より大の熱可塑性樹脂からなり、 他方の層は、脆化温度(JIS K6301準拠)が−
    40℃より低、引張破断伸び(23℃、JIS K71
    13準拠)が200%より大の熱可塑性樹脂からなるこ
    とを特徴とする自動車用エアバッグドア。
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