JPH09107175A - プリント配線板における半田ダムの形成方法、半田ダム転写シート - Google Patents
プリント配線板における半田ダムの形成方法、半田ダム転写シートInfo
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Abstract
に剥がれにくい半田ダムを形成することができるプリン
ト配線板における半田ダムの形成方法を提供すること。 【解決手段】 離型面11aを有するベース材11上
に、後にダム4となるべき断面略台形状の樹脂層12を
形成する。このとき、樹脂層12の上底側面S1 は離型
面11a側となり、下底側面S2 はフリーになる。次
に、導体パターン4間のスペース7及び樹脂層12のう
ちの少なくともいずれかの側に接着剤5を塗布する。そ
の接着剤5を介して樹脂層12の下底側面S2 をスペー
ス7に接着することにより、所定部分にダム4を形成す
る。
Description
おける半田ダムの形成方法、及び半田ダムを形成する際
に用いられる半田ダム転写シートに関するものである。
には、表面実装部品(SMD)を実装するための導体パ
ターンとして多数の実装パッド部が設けられる場合があ
る。SMDとしては、例えばDIP,QFP等といった
パッケージや、チップ抵抗やチップコンデンサ等といっ
たチップ部品が知られている。そして、これらのSMD
は、通常、前記実装パッド部に対して半田を介して接合
されるようになっている。
半田付けする場合、実装パッド部上面からの半田の流動
によって、隣接する実装パッド部間に半田ブリッジが生
じることがある。そのため、従来においては隣接する実
装パッド部間に樹脂を用いて半田ダムを形成し、その半
田ダムによって半田の流動を規制するという対策が講じ
られている。
配線板31における半田ダム32の形成方法の一例を紹
介する。まず、銅箔をエッチングすること等によって、
基材33上に導体パターンや実装パッド部34等を形成
する(図6(a) 参照)。次に、実装パッド部34を全体
的に被覆するように半田ダム形成用樹脂35を塗布す
る。この場合、前記樹脂35としては、主にフォトソル
ダーレジストなどが使用される。次に、塗布された樹脂
35を紫外線等によって露光することにより、同樹脂3
5を部分的に硬化させる(図6(b) 参照)。この後、現
像することによって樹脂35における未硬化部分を除去
することにより、実装パッド部34間のスペース36に
所望の半田ダム32が形成される(図6(c) 参照)。
樹脂35を露光・現像した場合、通常、半田ダム32が
アンダーカット気味になる。つまり、半田ダム32は断
面略台形状となり、台形における上底が属する面S1 は
内層側に向いた状態(基材33と接した状態)となる。
また、上底と平行関係にある下底の属する面S2 は、外
層側に向いた状態となる。なお、上底は下底よりも短い
ことから、上底側面S1 の面積は下底側面S2 の面積よ
りも小さいことになる。
32の場合、実装パッド部34間のスペース36が狭く
なると、半田ダム32と基材33とが接触する面積もそ
れに伴って減少してしまう。すると、半田ダム32に物
理的な力が加わったときなどに、基材33から半田ダム
32が剥がれやすくなる。このため、従来においては、
前記スペース36をある程度大きめに設定せざるを得な
く、そのことがプリント配線板31のファイン化を妨げ
る一つの原因になっていた。
たものであり、その第1の目的は、導体パターン間のス
ペースが狭くても、そこに剥がれにくい半田ダムを形成
することができるプリント配線板における半田ダムの形
成方法を提供することにある。
ンにかつ高精度に形成することができるプリント配線板
における半田ダムの形成方法を提供することにある。ま
た、本発明の第3の目的は、上記のような半田ダムの形
成方法を実施するうえで好適な半田ダム転写シートを提
供することにある。
めに、請求項1に記載の発明では、電子部品実装表面に
おける実装パッド部以外の部分に樹脂からなる半田ダム
を形成する方法において、離型面を有するベース材上
に、後に半田ダムとなるべき断面略台形状の樹脂層を、
その上底側面が前記離型面側となるように形成してお
き、その樹脂層を前記実装パッド部以外の部分に転写す
ることを特徴としたプリント配線板における半田ダムの
形成方法をその要旨とする。
面における実装パッド部以外の部分に樹脂からなる半田
ダムを形成する方法において、離型面を有するベース材
上に、後に半田ダムとなるべき断面略台形状の樹脂層
を、その上底側面が前記離型面側となるように形成する
工程と、その樹脂層及び前記実装パッド部以外の部分の
うちの少なくともいずれかの側に接着剤を塗布する工程
と、その接着剤を介して前記樹脂層の下底側面を前記実
装パッド部以外の部分に接着する工程とからなるプリン
ト配線板における半田ダムの形成方法をその要旨とす
る。
面における実装パッド部以外の部分に樹脂からなる半田
ダムを形成する方法において、離型面を有するベース材
上に、後に半田ダムとなるべき断面略台形状の樹脂層で
あって不完全硬化状態のものを、その上底側面が前記離
型材側となるように形成する工程と、その樹脂層の下底
側面を前記実装パッド部以外の部分に押し付けた状態で
同樹脂層を完全に硬化させることにより、同樹脂層の下
低側面を前記実装パッド以外の部分に接着する工程とか
らなるプリント配線板における半田ダムの形成方法をそ
の要旨とする。
のいずれか1項において、前記樹脂層を構成する樹脂
は、光硬化性樹脂であるとしている。請求項5に記載の
発明は、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記
ベース材は、フッ素系樹脂製のベース材であるとしてい
る。
面における実装パッド部以外の部分に樹脂からなる半田
ダムを形成する際に使用される半田ダム転写シートであ
って、後に半田ダムとなるべき断面略台形状の樹脂層
と、前記樹脂層を支持する離型面を有するベース材とか
らなり、同樹脂層の上底側面が前記離型面によって支持
されてなる半田ダム転写シートをその要旨としている。
る。請求項1に記載の発明によると、断面略台形状の樹
脂層における上底側面が離型面側となるように形成され
ているため、樹脂層における下底側面は非支持状態、即
ちフリーの状態となっている。従って、次の転写工程に
おいては、逆に下底側面が、電子部品実装表面によって
支持される面、即ちプリント配線板における内層側の面
となって、実装パッド部以外の部分に接合される。ま
た、上底側面が支持されない面、即ちプリント配線板に
おける外層側の面となる。その結果、同様の大きさ・形
状を有する半田ダムを従来方法によって形成した場合と
比較して、半田ダムと電子部品実装表面とが接触する面
積が増加する。ゆえに、導体パターン間のスペースが狭
くなったとしても、一定の接合面積が確保されるので、
半田ダムが剥がれにくくなる。
が形成されていることから、転写後において樹脂層とベ
ース材とが容易にかつ確実に分離される。このため、半
田ダムの変形や破損等を未然に防止することができる。
項1の発明の作用に加えて、以下のような作用がある。
即ち、本発明では、樹脂層及び実装パッド部以外の部分
のうちの少なくともいずれかの側に接着剤が塗布され、
その接着剤を介して樹脂層の下底側面が前記実装パッド
部以外の部分に接着される。このような転写方法である
と、接着剤を何も使用しない場合に比べて、半田ダムが
よりいっそう剥離しにくくなる。
項1の発明の作用に加えて、以下のような作用がある。
即ち、本発明では、樹脂層が不完全硬化状態であるた
め、樹脂層が完全硬化状態である場合とは異なり、必ず
しも転写時において接着剤が必要とされない。つまり、
完全硬化状態に移行するまでの間、樹脂層にはいくぶん
接着性ないしは粘着性が保持されているからである。よ
って、接着剤塗布などの工程がなくなる分だけ、工程の
簡略化を図ることができる。
構成する樹脂が光硬化性樹脂であるため、その特性上、
樹脂層にアンダーカットが起こりやすい。よって、ベー
ス材の離型面に同樹脂を塗布しておき、通常の条件で露
光・現像を行えば、下底側面がフリーの状態となった所
望の樹脂層を確実に形成することができる。また、熱硬
化性樹脂等を使用した場合に比べて、樹脂層をファイン
にかつ高精度に形成することができる。
がフッ素系樹脂製のベース材であるため極めて離型性に
優れており、転写後において樹脂層とベース材とをより
いっそう容易にかつ確実に分離することができる。
形状の樹脂層における上底側面が離型面によって支持さ
れているため、樹脂層における下底側面は非支持状態、
即ちフリーの状態となっている。従って、転写工程にお
いて下底側面を電子部品実装表面に接合することができ
る。そして、転写終了後には樹脂層のみを電子部品実装
表面上に残し、ベース材を除去することができる。
製造方法に具体化した一実施形態を図1,図2に基づき
詳細に説明する。
プリント配線板1を構成する基材2の片側面には、矩形
状の実装パッド部3が形成されている。これらの実装パ
ッド部3は、SMDの一種であるQFPを表面実装する
ためのものとなっている。従って、これら3は、矩形状
をしたQFPの四方から突出する複数の端子の位置に対
応するように矩形状にレイアウトされている。また、本
実施形態の実装パッド部3は、縦1.5μm、横150
μm、厚さ40μm〜50μm、ピッチ300μm(実
装パッド部間スペース7=150μm)というファイン
なものである。
は、半田の流動を防止するための半田ダム4が形成され
ている。図1(e)に示されるように、半田ダム4の断
面は略台形状になっている。断面形状である台形には上
底とそれに平行な下底とが存在し、さらにそれら二辺の
間には二本の斜辺が存在している。また、上底は下底よ
りも短いものであると定義する。台形において下底の属
する面S2 (以下、単に下底側面S2 と呼ぶ。)は、内
層側に向いた状態(即ち、基材2と接した状態)となっ
ている。逆に上底の属する面S1 (以下、単に上底側面
S1 と呼ぶ。)は、外層側に向いた状態となっている。
そして、前記の下底側面S2 は、接着剤5を介して前記
スペース7に接着されている。なお、本実施形態では、
半田ダム4の上底が30μm、下底が50μm、高さが
45μm〜50μmにそれぞれ設定されている。
製造する手順を説明する。まず、プリント配線板1の出
発材料として、基材2の片面または両面に銅箔を貼着し
てなる銅張積層板を用意する。そして、従来公知のサブ
トラクティブプロセスに従って銅箔をエッチングするこ
とにより、実装パッド部3や図示しない導体パターン等
をあらかじめ形成しておく(図1(c) 参照)。
(b)に示されるような半田ダム転写シート10をあら
かじめ作製しておく。本実施形態の半田ダム転写シート
10の作製方法は以下の通りである。
を準備する。この場合、極めて離型性に優れているとい
う特性があることから、フッ素系樹脂製のベース材11
を選択することがよい。本実施形態においては、具体的
には四フッ化エチレン樹脂製シートが選択されている。
なお、このフッ素系樹脂製のベース材11については、
表面・裏面の両方ともが離型面11aになっている。
場合、その厚さは0.1mm〜0.5mm程度であることが
よい。この厚さが前記範囲外であると、ベース材11の
可撓性が好適な範囲を逸脱する。即ち、ベース材11が
薄すぎると可撓性が大きくなり、樹脂印刷性が悪くなる
おそれがある。また、ハンドリング性の低下により、形
成された樹脂層12が変形しやすくなるおそれもある。
逆にベース材11が厚すぎると可撓性が小さくなり、転
写後の剥離作業が困難になるおそれがある。
には、後に半田ダム4となるべき断面略台形状の樹脂層
12の形成を目的として、半田ダム形成用樹脂13が塗
布される。この場合、半田ダム形成用樹脂13は、少な
くとも光によって硬化する性質を有する樹脂(光硬化性
樹脂や光・熱硬化性樹脂など)であることが好ましい。
光硬化性を有する樹脂13には、その特性上、得られる
樹脂層12にアンダーカットが起こりやすいからであ
る。また、熱硬化性樹脂等を使用した場合に比べて、樹
脂層12をファインにかつ高精度に形成することができ
るからである。この場合、具体的には、感光性エポキシ
樹脂、感光性ポリイミド樹脂、感光性フェノール樹脂等
が使用可能である。
の後にベース材11上にて乾燥される。次いで、図1
(a)に示されるように、半田ダム形成用樹脂13を露
光することにより、同樹脂13において後に半田ダム4
となるべき箇所のみを光重合させる。本実施形態では、
樹脂13が完全に硬化してCステージになるように露光
量を設定している。この後、現像を行うことによって未
露光部分を除去する。その結果、図1(b)に示される
ように、断面略台形状の樹脂層12の上底側面S1 が離
型面11aによって支持されてなる半田ダム転写シート
10を得ることができる。
脂層12は、例えば保護シート等でカバーすることによ
り、転写工程の実施直前まで保護されていることが好ま
しい。このような保護シートがあると、樹脂層12の表
層への塵の付着が回避され、かつハンドリング時におけ
る樹脂層12の変形等も回避されるからである。
て半田ダム4の転写工程を実施する。まず、樹脂層12
の下底側面S2 及び実装パッド部3間のスペース7のう
ちの少なくともいずれかの側に、所定厚さとなるように
接着剤5を塗布する。本実施形態では、基材2のスペー
ス7の側に熱硬化性接着剤5を塗布することとしてい
る。この状態で半田ダム転写シート10を反転させかつ
位置合わせを行った後、樹脂層12の下底側面S2 をス
ペース7に押し付ける(図1(c) 参照)。その結果、樹
脂層12と基材2とが接着剤5を介して仮接着される。
れるように、樹脂層12からフッ素系樹脂製のベース材
11を剥離する。そして、所定温度に加熱することによ
って接着剤5を本硬化させる。以上の結果、断面略台形
状の半田ダム4がスペース7に形成され、プリント配線
板1が完成する。
果を列挙する。 (イ)本実施形態の半田ダム転写シート10では、断面
略台形状の樹脂層12における上底側面S1 は、離型面
11aに支持されている。このため、樹脂層12におけ
る下底側面S2 は、非支持状態、即ちフリーの状態とな
っている。従って、転写工程を行うと、逆に下底側面S
2 は、基材2によって支持される面、即ちプリント配線
板1における内層側の面となって、実装パッド部3間の
スペース7に接合される。また、上底側面S1 は、支持
されない面、即ちプリント配線板1における外層側の面
となる。その結果、同様の大きさ・形状を有する半田ダ
ムを従来方法によって形成した場合と比較して、半田ダ
ム4と基材2とが接触する面積が増加する。ゆえに、実
装パッド部3間のスペース7が狭くなったとしても、一
定の接合面積が確保されるので、剥がれにくい半田ダム
4を得ることができる。
3間のスペース7の側に塗布された熱硬化性接着剤5を
介して、スペース7に樹脂層12の下底側面S2 を接着
することとしている。このような転写方法であると、接
着剤を何も使用しない場合に比べて、半田ダム4の密着
性が高くなる。よって、半田ダム4がよりいっそう剥離
しにくくなるという利点がある。また、使用される接着
剤5も熱硬化性であるため、光硬化性のものに比較して
硬化のための処理が容易であるという利点もある。
0によると、離型面11aを有するベース材11上に樹
脂層12が形成されている。それゆえ、転写終了後にお
いて樹脂層12とベース材11とを容易にかつ確実に分
離することができる。換言すると樹脂層12を基材2上
に残し、ベース材11のみを除去することができる。こ
のように樹脂層12が離型面11a上に設けられている
と、剥離作業の際に発生しやすい半田ダム4の変形や破
損等が未然に防止されることになる。そのため、結果と
して形状のよい半田ダム4を得ることができる。
はフッ素系樹脂製であるため、他の樹脂材料を用いた場
合に比べて極めて離型性に優れている。従って、ベース
材11と樹脂層12との分離をよりいっそう容易にかつ
確実に行うことができるという利点がある。
0では、樹脂層12を構成する樹脂13が光硬化性を有
するものであるため、その特性上、樹脂層12にアンダ
ーカットが起こりやすい。このような好ましい特性があ
ることは、以下の点において好都合である。つまり、ベ
ース材11の離型面11aに光硬化性樹脂13を塗布し
ておき、通常の条件で露光・現像を行えば、下底側面S
2 がフリーの状態となった所望の樹脂層12を確実に形
成することができるからである。
田ダム転写シート10によると、熱硬化性樹脂等を使用
した場合に比べて、樹脂層12をファインにかつ高精度
に形成することができる。
シート10を構成する平坦なベース材11上に樹脂層1
2が形成されることから、後に得られる半田ダム4の上
底側面S1 も確実に平坦なものとなる。即ち、半田ダム
4の上面の形状は、ベース材11における支持面(即ち
離型面11a)の形状に依存するからである。よって、
基材2上にじかに樹脂13を塗布しかつ露光・現像を行
う従来の方法とは異なり、得られる半田ダム4の形状が
よくなり、半田ダム4ごとの高さのばらつきも極めて小
さくなる。 〔第2の実施形態〕次に、図3に基づいて第2の実施形
態を説明する。
構造を有する半田ダム転写シート10を用いて転写工程
が実施される。ただし、ここでは熱硬化性接着剤5を塗
布する場所が異なっている。即ち、この実施形態では、
後に半田ダム4となるべき樹脂層12の下底側面S2 に
熱硬化性接着剤5が塗布される。それ以外の事項につい
ては、基本的に第1の実施形態と相違はない。なお、か
かる熱硬化性接着剤5は、転写時の直前に塗布されるば
かりでなく、半田ダム転写シート10の製造時にあらか
じめ塗布されてもよい。なお、後者の場合には保護シー
トによる保護が必要になる。
の実施形態と同一の効果(即ち、効果イ〜効果ホ)を奏
することは明らかである。また、使用される半田ダム転
写シート10が接着剤5付きのものであれば、そうでな
いものに比べて工程簡略化を図ることができる。 〔第3の実施形態〕次に、図4に基づいて第3の実施形
態を説明する。
おいて使用された半田ダム転写シート10とは若干構成
の異なるものが使用されている。図4に示されるよう
に、この半田ダム転写シート16を構成するベース材1
7は、金属板18とその片側面に形成された離型処理層
19とからなる。金属板18としては、例えばステンレ
ス板やアルミニウム板等が使用可能である。また、離型
処理層19としては、例えば四フッ化エチレン樹脂に代
表されるフッ素系樹脂を処理してなる層などがある。従
って、このベース材17では、離型処理層19が離型面
16aとしての役割を果たす。即ち、この離型面16a
は、前記実施形態と同一の樹脂層12を支持する。そし
て、このような半田ダム転写シート16を用いて転写工
程を行えば、図1(e)と同じ構造の半田ダム4を備え
るプリント配線板1を製造することができる。
の実施形態と同一の効果(即ち、効果イ〜効果ホ)を奏
することは明らかである。なお、転写工程において接着
剤5が塗布される位置は、図4のように基材2側であっ
てもよく、また樹脂層12側であってもよい。 〔第4の実施形態〕次に、図5に基づいて第4の実施形
態を説明する。
は、図1(e)に示すプリント配線板1とほぼ等しい構
造を有している。ただし、このプリント配線板21の半
田ダム4は、接着剤5を介することなく直接基材2のス
ペース7に接合されている。
造される。まず、第1の実施形態に準拠して銅張積層板
のエッチングを行い、実装パッド部3等を形成しておく
(図5(c) 参照)。また、この銅張積層板とは別に、図
5(b)に示されるような半田ダム転写シート22をあ
らかじめ作製しておく。半田ダム転写シート22の作製
方法は以下の通りである。
を準備し、半田ダム形成用樹脂13を塗布しかつ乾燥さ
せる。次いで、図5(a)に示されるように、半田ダム
形成用樹脂13を露光することにより、同樹脂13にお
いて後に半田ダム4となるべき箇所のみを光重合させ
る。ただし、本実施形態では、半田ダム形成用樹脂13
が不完全硬化状態であるBステージに止まるように、あ
らかじめ露光量を少なめに設定している。この後、現像
を行うことによって未露光部分を除去する。その結果、
図5(b)に示されるように、断面略台形状の樹脂層2
3の上底側面S1が離型面11aによって支持されてな
る半田ダム転写シート22を得ることができる。
かつ位置合わせを行った後、樹脂層23の下底側面S2
をスペース7に押し付け、この状態で所定温度に加熱す
る(図5(d) 参照)。その結果、樹脂層23と基材2と
が接着される。なお、Bステージであった樹脂層23
は、このときの熱によって完全硬化状態のCステージと
なる。この後、図5(e)に示されるように、半田ダム
4となった樹脂層23からベース材11を剥離する。
の実施形態とほぼ同様の効果(即ち、効果ロを除く他の
効果イ〜ニ)を奏することは明らかである。なお、本実
施形態によると、樹脂層23が不完全硬化状態であるた
め、樹脂層23が完全硬化状態である場合とは異なり、
必ずしも転写時において接着剤5が必要とされないとい
う特徴がある。これは、完全硬化状態に移行するまでの
間、樹脂層23にはいくぶん接着性ないしは粘着性が保
持されることに由来する。よって、接着剤5の塗布など
の工程がなくなる分だけ、工程の簡略化を図ることがで
きる。
ことが可能である。 (1)半田ダム4の上底、下底及び高さの寸法は、それ
が形成される箇所にある実装パッド部3間のスペース7
や高さ等に応じて任意に変更することが可能である。
施形態において使用した光硬化性を有するもののみに限
られず、例えば熱硬化性を有するものであってもよい。
ただし、光硬化性を持ったもののほうが好ましいこと
は、前述した通りである。
1を剥離する工程を、加熱による接着剤5の本硬化工程
の後に実施することとしてもよい。ここで、特許請求の
範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形
態によって把握される技術的思想をその効果とともに以
下に列挙する。
ッド部以外の部分に樹脂からなる半田ダムを形成する際
に使用される半田ダム転写シートであって、後に半田ダ
ムとなるべき断面略台形状の光硬化性樹脂層と、前記樹
脂層を支持する離型面を有するフッ素系樹脂製のベース
材とからなり、同樹脂層の上底側面が前記離型面によっ
て支持されてなる半田ダム転写シート。この構成である
と、請求項6の作用効果に加えて、後に半田ダムとなる
樹脂層をファインにかつ高精度に形成することができる
とともに、樹脂層とベース材との分離をよりいっそう容
易かつ確実なものとすることができる。
語を次のように定義する。 「半田ダム形成用樹脂:紫外線、可視光線、赤外線等で
硬化する光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、これら双方の特
徴を持つ樹脂等のような各種絶縁材料をいう。」
載の発明によれば、導体パターン間のスペースが狭くて
も、そこに剥がれにくい半田ダムを形成することができ
るプリント配線板における半田ダムの形成方法を提供す
ることができる。
介して樹脂層が基材に接着されることから、半田ダムを
よりいっそう剥離しにくくさせることができる。請求項
3に記載の発明によれば、転写時において樹脂層が未だ
不完全硬化状態であることから接着剤を必要とせず、そ
の分だけ工程の簡略化を図ることができる。
樹脂を使用したことから、半田ダムをファインにかつ高
精度に形成することができる。請求項5に記載の発明に
よれば、極めて離型性のよいベース材を使用しているこ
とから、樹脂層とベース材との分離をより容易かつ確実
なものとすることができる。
うな半田ダムの形成方法を実施するうえで好適な半田ダ
ム転写シートを提供することができる。
配線板における半田ダムの形成方法を説明するための部
分概略断面図。
ダムの形成方法を説明するための部分概略断面図。
ダムの形成方法を説明するための部分概略断面図。
配線板における半田ダムの形成方法を説明するための部
分概略断面図。
ける半田ダムの形成方法を説明するための部分概略断面
図。
部、4…半田ダム、5…(熱硬化性)接着剤、10,1
6,22…半田ダム転写シート、11…ベース材として
のフッ素系樹脂製ベース材、11a,16a…離型面、
12…(光硬化性)樹脂、13,23…樹脂層、S1 …
上底側面、S2 …下底側面。
Claims (6)
- 【請求項1】電子部品実装表面における実装パッド部以
外の部分に樹脂からなる半田ダムを形成する方法におい
て、 離型面を有するベース材上に、後に半田ダムとなるべき
断面略台形状の樹脂層を、その上底側面が前記離型面側
となるように形成しておき、その樹脂層を前記実装パッ
ド部以外の部分に転写することを特徴としたプリント配
線板における半田ダムの形成方法。 - 【請求項2】電子部品実装表面における実装パッド部以
外の部分に樹脂からなる半田ダムを形成する方法におい
て、 離型面を有するベース材上に、後に半田ダムとなるべき
断面略台形状の樹脂層を、その上底側面が前記離型面側
となるように形成する工程と、 その樹脂層及び前記実装パッド部以外の部分のうちの少
なくともいずれかの側に接着剤を塗布する工程と、 その接着剤を介して前記樹脂層の下底側面を前記実装パ
ッド部以外の部分に接着する工程とからなるプリント配
線板における半田ダムの形成方法。 - 【請求項3】電子部品実装表面における実装パッド部以
外の部分に樹脂からなる半田ダムを形成する方法におい
て、 離型面を有するベース材上に、後に半田ダムとなるべき
断面略台形状の樹脂層であって不完全硬化状態のもの
を、その上底側面が前記離型材側となるように形成する
工程と、 その樹脂層の下低側面を前記実装パッド部以外の部分に
押し付けた状態で同樹脂層を完全に硬化させることによ
り、同樹脂層の下底側面を前記実装パッド部以外の部分
に接着する工程とからなるプリント配線板における半田
ダムの形成方法。 - 【請求項4】前記樹脂層を構成する樹脂は、光硬化性樹
脂である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプリン
ト配線板における半田ダムの形成方法。 - 【請求項5】前記ベース材は、フッ素系樹脂製のベース
材である請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプリン
ト配線板における半田ダムの形成方法。 - 【請求項6】電子部品実装表面における実装パッド部以
外の部分に樹脂からなる半田ダムを形成する際に使用さ
れる半田ダム転写シートであって、 後に半田ダムとなるべき断面略台形状の樹脂層と、前記
樹脂層を支持する離型面を有するベース材とからなり、
同樹脂層の上底側面が前記離型面によって支持されてな
る半田ダム転写シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7263221A JPH09107175A (ja) | 1995-10-11 | 1995-10-11 | プリント配線板における半田ダムの形成方法、半田ダム転写シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7263221A JPH09107175A (ja) | 1995-10-11 | 1995-10-11 | プリント配線板における半田ダムの形成方法、半田ダム転写シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09107175A true JPH09107175A (ja) | 1997-04-22 |
Family
ID=17386470
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7263221A Pending JPH09107175A (ja) | 1995-10-11 | 1995-10-11 | プリント配線板における半田ダムの形成方法、半田ダム転写シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09107175A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58101519A (ja) * | 1981-12-14 | 1983-06-16 | Mitsubishi Electric Corp | アナログ・デイジタル変換器の故障検出装置 |
CN100382285C (zh) * | 2004-09-29 | 2008-04-16 | 株式会社理光 | 印制电路板及其制造方法以及电子部件 |
JP2014110422A (ja) * | 2012-12-04 | 2014-06-12 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | 印刷回路基板及びその製造方法 |
-
1995
- 1995-10-11 JP JP7263221A patent/JPH09107175A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58101519A (ja) * | 1981-12-14 | 1983-06-16 | Mitsubishi Electric Corp | アナログ・デイジタル変換器の故障検出装置 |
CN100382285C (zh) * | 2004-09-29 | 2008-04-16 | 株式会社理光 | 印制电路板及其制造方法以及电子部件 |
JP2014110422A (ja) * | 2012-12-04 | 2014-06-12 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | 印刷回路基板及びその製造方法 |
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