JPH0910648A - 円筒体の塗布装置および塗布方法 - Google Patents
円筒体の塗布装置および塗布方法Info
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- JPH0910648A JPH0910648A JP18657095A JP18657095A JPH0910648A JP H0910648 A JPH0910648 A JP H0910648A JP 18657095 A JP18657095 A JP 18657095A JP 18657095 A JP18657095 A JP 18657095A JP H0910648 A JPH0910648 A JP H0910648A
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- JP
- Japan
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- packing
- coating
- coating liquid
- cylindrical body
- elastic
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 スペーサー部材を使用することなく、円筒体
の外周面に均一で良好な塗膜を形成する垂直型塗布装置
及び該装置を用いる塗布方法を提供する。 【構成】 円筒体の塗布装置であって、開口部を有する
塗液容器5と、開口部に保持され、円筒体1と接触して
塗液をシールする開口部を有し、上下方向に伸縮自在の
弾性体パッキング4と、弾性体パッキングの下方に円筒
体とは接触することなく、該弾性体パッキングと連結さ
れ、上下方向に移動可能に配置されたリング状可動部材
6とから構成される。また、この塗布装置を用いる塗布
方法は、上下方向に伸縮自在の弾性体パッキングを保持
した塗液容器中に塗液を入れ、弾性体パッキングの開口
部と円筒体とで塗液をシールしながら、塗液容器と円筒
体とを相対的に上下逆方向に移動させて塗液を塗布し、
円筒体の下端部が弾性体パッキングの開口部を通過する
前に、リング状可動部材を移動させて、弾性体パッキン
グを押し上げる。
の外周面に均一で良好な塗膜を形成する垂直型塗布装置
及び該装置を用いる塗布方法を提供する。 【構成】 円筒体の塗布装置であって、開口部を有する
塗液容器5と、開口部に保持され、円筒体1と接触して
塗液をシールする開口部を有し、上下方向に伸縮自在の
弾性体パッキング4と、弾性体パッキングの下方に円筒
体とは接触することなく、該弾性体パッキングと連結さ
れ、上下方向に移動可能に配置されたリング状可動部材
6とから構成される。また、この塗布装置を用いる塗布
方法は、上下方向に伸縮自在の弾性体パッキングを保持
した塗液容器中に塗液を入れ、弾性体パッキングの開口
部と円筒体とで塗液をシールしながら、塗液容器と円筒
体とを相対的に上下逆方向に移動させて塗液を塗布し、
円筒体の下端部が弾性体パッキングの開口部を通過する
前に、リング状可動部材を移動させて、弾性体パッキン
グを押し上げる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体ドラム
等に用いられる円筒体を塗液内に通過させることによ
り、円筒体の外周面に塗膜を形成させる垂直型塗布装置
および該装置を用いる塗布方法に関するものである。
等に用いられる円筒体を塗液内に通過させることによ
り、円筒体の外周面に塗膜を形成させる垂直型塗布装置
および該装置を用いる塗布方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より円筒体の外周面に感光層形成用
等の塗液を塗布する方法としては、浸漬塗布法および垂
直型塗布方法が知られている。浸漬塗布法は、操作が簡
便であるという利点を有するが、塗布面に均一に塗布さ
せるには、浸漬槽上部の液面を平滑に保持し、浸漬槽内
部の塗液の流れを安定化させるために、円筒体をゆっく
り浸漬する必要があり、そのために浸漬に時間を要する
こと、また被塗布面以外の円筒体内部に、塗液が塗布さ
れるのを防ぐために、円筒体内部を気密に保つ機構が必
要となること、仮に円筒体内部を気密に保つ機構を設け
ても、円筒体内部の一部に塗液が付着することは避けら
れず、付着した塗液を除去する工程が必要となること、
さらにまた、円筒体全体を浸漬するために、多量の塗液
が必要となること等の問題がある。一方、垂直型塗布方
法は、開口部を有するリング状液漏れ防止用弾性体パッ
キングを保持するリング状塗液容器を設け、該弾性体パ
ッキング開口部に円筒体を挿入し、円筒体をリング状塗
液容器に対し、相対的に鉛直上方に移動させることによ
り、円筒体の外周面に塗布する方法であって、上記浸漬
塗布法と比較して、浸漬過程を省略できるために生産効
率が高いこと、円筒体内面に塗液が付着しないために塗
液の除去工程を要しないこと、少量の塗液で塗布が可能
となること、および円筒体をリング状塗液容器の開口部
に連続的に挿入する連続塗布が可能であること等の利点
を有する。
等の塗液を塗布する方法としては、浸漬塗布法および垂
直型塗布方法が知られている。浸漬塗布法は、操作が簡
便であるという利点を有するが、塗布面に均一に塗布さ
せるには、浸漬槽上部の液面を平滑に保持し、浸漬槽内
部の塗液の流れを安定化させるために、円筒体をゆっく
り浸漬する必要があり、そのために浸漬に時間を要する
こと、また被塗布面以外の円筒体内部に、塗液が塗布さ
れるのを防ぐために、円筒体内部を気密に保つ機構が必
要となること、仮に円筒体内部を気密に保つ機構を設け
ても、円筒体内部の一部に塗液が付着することは避けら
れず、付着した塗液を除去する工程が必要となること、
さらにまた、円筒体全体を浸漬するために、多量の塗液
が必要となること等の問題がある。一方、垂直型塗布方
法は、開口部を有するリング状液漏れ防止用弾性体パッ
キングを保持するリング状塗液容器を設け、該弾性体パ
ッキング開口部に円筒体を挿入し、円筒体をリング状塗
液容器に対し、相対的に鉛直上方に移動させることによ
り、円筒体の外周面に塗布する方法であって、上記浸漬
塗布法と比較して、浸漬過程を省略できるために生産効
率が高いこと、円筒体内面に塗液が付着しないために塗
液の除去工程を要しないこと、少量の塗液で塗布が可能
となること、および円筒体をリング状塗液容器の開口部
に連続的に挿入する連続塗布が可能であること等の利点
を有する。
【0003】従来、垂直型塗布方法としては、円筒体を
弾性体パッキングから完全に引き抜いても、塗液が弾性
体パッキング開口部より流出しないように、複数個のス
ペーサー部材により、円筒体を擬似連続体として、弾性
体パッキング開口部に供給する方法(特開平2−115
082号公報)が知られているが、この場合には、円筒
体外周面と共にスペーサー部材の外周面も、リング状塗
液容器を通過する際に塗布されてしまうことから、スペ
ーサー部材外周面に塗布される塗液の無駄が生じるこ
と、また、塗布されたスペーサー部材の洗浄工程が必要
となること、さらに、スペーサー部材の搬送、装脱着等
のハンドリングが煩雑であるという欠点があった。
弾性体パッキングから完全に引き抜いても、塗液が弾性
体パッキング開口部より流出しないように、複数個のス
ペーサー部材により、円筒体を擬似連続体として、弾性
体パッキング開口部に供給する方法(特開平2−115
082号公報)が知られているが、この場合には、円筒
体外周面と共にスペーサー部材の外周面も、リング状塗
液容器を通過する際に塗布されてしまうことから、スペ
ーサー部材外周面に塗布される塗液の無駄が生じるこ
と、また、塗布されたスペーサー部材の洗浄工程が必要
となること、さらに、スペーサー部材の搬送、装脱着等
のハンドリングが煩雑であるという欠点があった。
【0004】この方法を改良するものとして、スペーサ
ーを使用しない垂直型塗布方法(特開平5−20417
1号公報)が提案されている。この装置は、リング状塗
液容器とは別に、シール機能を有する可とう性パッキン
グを保持する摺動可能なパッキングホルダーを、リング
状塗液容器内部に、略同芯でOリングを介して具備し、
該パッキングホルダーは、円筒体がリング状塗液容器を
通過中には下方に下げることにより、円筒体に塗液を塗
布し、また、円筒体の下端が可とう性パッキングを通過
してしまう以前に、パッキングホルダーを上昇させるこ
とにより、円筒体を引き抜いても塗液の液漏れを防止で
きるようにしているものである。
ーを使用しない垂直型塗布方法(特開平5−20417
1号公報)が提案されている。この装置は、リング状塗
液容器とは別に、シール機能を有する可とう性パッキン
グを保持する摺動可能なパッキングホルダーを、リング
状塗液容器内部に、略同芯でOリングを介して具備し、
該パッキングホルダーは、円筒体がリング状塗液容器を
通過中には下方に下げることにより、円筒体に塗液を塗
布し、また、円筒体の下端が可とう性パッキングを通過
してしまう以前に、パッキングホルダーを上昇させるこ
とにより、円筒体を引き抜いても塗液の液漏れを防止で
きるようにしているものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した特
開平5−204171号公報に記載の垂直型塗布方法
は、パッキングホルダー外周面に塗液が付着することは
避けられず、この付着した塗液が塗膜となって固化する
ことになる。この塗膜は、パッキングホルダーの上昇、
下降を繰り返す間にOリングとの摩擦等により次第に剥
がれて、塗液内部に混入し、その結果、この塗液を用い
て塗布すると、円筒体の外周面に剥がれた塗液固化物に
よる欠陥が生じるという欠点を有している。本発明は、
従来の技術における上記した欠点を解消するためになさ
れたものである。すなわち、本発明の目的は、スペーサ
ー部材を使用することなく、円筒体の外周面に、均一、
かつ、良好な塗膜を形成することのできる垂直型塗布装
置および該装置を用いる塗布方法を提供することにあ
る。
開平5−204171号公報に記載の垂直型塗布方法
は、パッキングホルダー外周面に塗液が付着することは
避けられず、この付着した塗液が塗膜となって固化する
ことになる。この塗膜は、パッキングホルダーの上昇、
下降を繰り返す間にOリングとの摩擦等により次第に剥
がれて、塗液内部に混入し、その結果、この塗液を用い
て塗布すると、円筒体の外周面に剥がれた塗液固化物に
よる欠陥が生じるという欠点を有している。本発明は、
従来の技術における上記した欠点を解消するためになさ
れたものである。すなわち、本発明の目的は、スペーサ
ー部材を使用することなく、円筒体の外周面に、均一、
かつ、良好な塗膜を形成することのできる垂直型塗布装
置および該装置を用いる塗布方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、円筒体の外周
面に塗膜を形成させる塗布装置であって、開口部を有す
る塗液容器と、該開口部に保持され、被塗布物である円
筒体と接触して塗液をシールする開口部を有し、さら
に、上下方向に伸縮自在の弾性体パッキングと、該弾性
体パッキングの下方に円筒体とは接触することなく、か
つ、該弾性体パッキングと連結され、上下方向に移動可
能に配置されたリング状可動部材とを有することを特徴
とする。
面に塗膜を形成させる塗布装置であって、開口部を有す
る塗液容器と、該開口部に保持され、被塗布物である円
筒体と接触して塗液をシールする開口部を有し、さら
に、上下方向に伸縮自在の弾性体パッキングと、該弾性
体パッキングの下方に円筒体とは接触することなく、か
つ、該弾性体パッキングと連結され、上下方向に移動可
能に配置されたリング状可動部材とを有することを特徴
とする。
【0007】また、本発明は、円筒体の外周面に塗膜を
形成させる塗布方法であって、弾性体パッキングを保持
した塗液容器中に塗液を入れ、弾性体パッキングの開口
部と該開口部に挿入された被塗布物である円筒体とで塗
液をシールしながら、塗液容器と円筒体とを相対的に上
下逆方向に移動させることにより円筒体に塗液を塗布す
る方法において、弾性体パッキングとして上下方向に伸
縮自在の弾性体パッキングを用い、円筒体の下端部が弾
性体パッキングの開口部を通過する前に、該弾性体パッ
キングの下方に円筒体とは接触することなく、かつ、該
弾性体パッキングと連結して上下方向に移動可能に配置
されたリング状可動部材を移動させて、該弾性体パッキ
ングを押し上げることを特徴とする。さらにまた、本発
明は、疑似連続体とした円筒体の外周面のうち円筒体の
継ぎ目部分に塗布することなく、塗膜を形成させる塗布
方法であって、上記した方法において、複数の円筒体を
疑似連続体として供給し、一本の円筒体の下端部が弾性
体パッキングの開口部を通過する前に、該弾性体パッキ
ングとは接触することなく、かつ、該弾性体パッキング
と連結して上下方向に移動可能に配置されたリング状可
動部材を移動させて、該弾性体パッキングを押し上げ
て、次の円筒体上端部が弾性体パッキングの開口部を通
過した後に、該リング状可動部材を移動させることによ
り該弾性体パッキングを引き下げて連続的に塗布するこ
とを特徴とする。
形成させる塗布方法であって、弾性体パッキングを保持
した塗液容器中に塗液を入れ、弾性体パッキングの開口
部と該開口部に挿入された被塗布物である円筒体とで塗
液をシールしながら、塗液容器と円筒体とを相対的に上
下逆方向に移動させることにより円筒体に塗液を塗布す
る方法において、弾性体パッキングとして上下方向に伸
縮自在の弾性体パッキングを用い、円筒体の下端部が弾
性体パッキングの開口部を通過する前に、該弾性体パッ
キングの下方に円筒体とは接触することなく、かつ、該
弾性体パッキングと連結して上下方向に移動可能に配置
されたリング状可動部材を移動させて、該弾性体パッキ
ングを押し上げることを特徴とする。さらにまた、本発
明は、疑似連続体とした円筒体の外周面のうち円筒体の
継ぎ目部分に塗布することなく、塗膜を形成させる塗布
方法であって、上記した方法において、複数の円筒体を
疑似連続体として供給し、一本の円筒体の下端部が弾性
体パッキングの開口部を通過する前に、該弾性体パッキ
ングとは接触することなく、かつ、該弾性体パッキング
と連結して上下方向に移動可能に配置されたリング状可
動部材を移動させて、該弾性体パッキングを押し上げ
て、次の円筒体上端部が弾性体パッキングの開口部を通
過した後に、該リング状可動部材を移動させることによ
り該弾性体パッキングを引き下げて連続的に塗布するこ
とを特徴とする。
【0008】以下、本発明を図面によって説明する。図
1ないし図5は、本発明の塗液装置およびその使用状態
を説明する図であって、図において、1は被塗布円筒体
(以下、単に円筒体という。)、2は円筒体支持部材、
3は芯出し治具、4は蛇腹構造を有する弾性体パッキン
グ、5は塗液容器、6はリング状可動部材、7は塗液で
ある。本発明の塗布装置を図1によって説明すると、円
筒体1の外周面に塗液の塗布開始時の状態を示すもので
あり、芯出し治具3の上に、被塗布物である円筒体1
と、その中に、同心円の円筒体支持部材2が配置されて
いる。また、塗液7は、塗液容器5内に収容され、蛇腹
構造を有する弾性体パッキング4および円筒体1によ
り、塗液が漏れないように保持している。さらに、蛇腹
構造を有する弾性体パッキング4の下方には、該弾性体
パッキングと連結され、上下方向に移動可能なリング状
可動部材6が、円筒体1の表面に接触させることなく配
置されている。
1ないし図5は、本発明の塗液装置およびその使用状態
を説明する図であって、図において、1は被塗布円筒体
(以下、単に円筒体という。)、2は円筒体支持部材、
3は芯出し治具、4は蛇腹構造を有する弾性体パッキン
グ、5は塗液容器、6はリング状可動部材、7は塗液で
ある。本発明の塗布装置を図1によって説明すると、円
筒体1の外周面に塗液の塗布開始時の状態を示すもので
あり、芯出し治具3の上に、被塗布物である円筒体1
と、その中に、同心円の円筒体支持部材2が配置されて
いる。また、塗液7は、塗液容器5内に収容され、蛇腹
構造を有する弾性体パッキング4および円筒体1によ
り、塗液が漏れないように保持している。さらに、蛇腹
構造を有する弾性体パッキング4の下方には、該弾性体
パッキングと連結され、上下方向に移動可能なリング状
可動部材6が、円筒体1の表面に接触させることなく配
置されている。
【0009】本発明に使用する上下方向に伸縮自在の弾
性体パッキングとしては、蛇腹構造を有するものが好ま
しく使用される。蛇腹構造を有する弾性体パッキングの
材質としては、例えば、ポリイソプレン、ブタジエン・
スチレン共重合体、ポリブタジエン、ポリクロロプレ
ン、イソブチレン・イソプレン共重合体、ブタジエン・
アクリロニトリル共重合体、エチレン・プロピレン共重
合体、クロロスルフォン化ポリエチレン、ポリシロキサ
ン、6フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン共重合体、
ポリサルファイト等からなる工業用ゴム製品や、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネ
ート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアミド、ポリ
イミド等の樹脂等が適用できるが、特に弾性、永久歪み
に対する耐性および塗液に用いる溶剤に対する耐性を考
慮して、適宜選択することが好ましい。また、弾性体パ
ッキングの開口部の径については、円筒体の外径に対
し、内径比が0.9〜1.0の範囲のものが好ましく、
より好ましくは、0.95〜0.99の範囲である。さ
らに、弾性体パッキングの開口部の厚さは、0.5〜5
mm程度であり、好ましくは1〜3mmの範囲である。
性体パッキングとしては、蛇腹構造を有するものが好ま
しく使用される。蛇腹構造を有する弾性体パッキングの
材質としては、例えば、ポリイソプレン、ブタジエン・
スチレン共重合体、ポリブタジエン、ポリクロロプレ
ン、イソブチレン・イソプレン共重合体、ブタジエン・
アクリロニトリル共重合体、エチレン・プロピレン共重
合体、クロロスルフォン化ポリエチレン、ポリシロキサ
ン、6フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン共重合体、
ポリサルファイト等からなる工業用ゴム製品や、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネ
ート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアミド、ポリ
イミド等の樹脂等が適用できるが、特に弾性、永久歪み
に対する耐性および塗液に用いる溶剤に対する耐性を考
慮して、適宜選択することが好ましい。また、弾性体パ
ッキングの開口部の径については、円筒体の外径に対
し、内径比が0.9〜1.0の範囲のものが好ましく、
より好ましくは、0.95〜0.99の範囲である。さ
らに、弾性体パッキングの開口部の厚さは、0.5〜5
mm程度であり、好ましくは1〜3mmの範囲である。
【0010】次に、本発明の上記塗布装置を用いて塗液
を塗布する方法について、図2ないし図5によって説明
する。上記塗布装置において、塗液容器5およびリング
状可動部材6を、円筒体1に対し相対的に下降させるこ
とにより、図2に示すように、塗液7は円筒体1の上部
から下部に向かって塗布される。円筒体1の外周面の下
端部が弾性体パッキング4の開口部を通過する前(円筒
体1の外周面のほぼ全領域に塗液が塗布されたとき)
に、塗液容器5に対してリング状可動部材6を相対的に
持ち上げるように移動させて、弾性体パッキング4を押
し上げることにより、図3に示すように、塗液7が漏れ
ない状態で塗布を終了させる。その後、図4に示すよう
に、塗布を終了した円筒体1を円筒体支持部材2により
上方に引上げ、乾燥等の後工程に搬送する。次いで、再
び新たな円筒体1が、円筒体支持部材2により芯出し治
具3に設置され、塗液容器5およびリング状可動部材6
を、図5に示すように、塗布開始位置まで相対的に上昇
させて後、図1に示されるように、リング状可動部材6
が、塗液容器5に対し相対的に下降し、塗液7が円筒体
1に塗布できる状態になる。本発明の塗布方法は以上の
工程を順次繰り返すことにより実施される。
を塗布する方法について、図2ないし図5によって説明
する。上記塗布装置において、塗液容器5およびリング
状可動部材6を、円筒体1に対し相対的に下降させるこ
とにより、図2に示すように、塗液7は円筒体1の上部
から下部に向かって塗布される。円筒体1の外周面の下
端部が弾性体パッキング4の開口部を通過する前(円筒
体1の外周面のほぼ全領域に塗液が塗布されたとき)
に、塗液容器5に対してリング状可動部材6を相対的に
持ち上げるように移動させて、弾性体パッキング4を押
し上げることにより、図3に示すように、塗液7が漏れ
ない状態で塗布を終了させる。その後、図4に示すよう
に、塗布を終了した円筒体1を円筒体支持部材2により
上方に引上げ、乾燥等の後工程に搬送する。次いで、再
び新たな円筒体1が、円筒体支持部材2により芯出し治
具3に設置され、塗液容器5およびリング状可動部材6
を、図5に示すように、塗布開始位置まで相対的に上昇
させて後、図1に示されるように、リング状可動部材6
が、塗液容器5に対し相対的に下降し、塗液7が円筒体
1に塗布できる状態になる。本発明の塗布方法は以上の
工程を順次繰り返すことにより実施される。
【0011】本発明の塗布装置において、円筒体1の外
周面の下端部が弾性体パッキング4の開口部を通過する
前、すなわち、塗布終了の直前に、塗液容器5に対して
リング状可動部材6を相対的に持ち上げるように移動さ
せるが、図6および図7はリング状可動部材を移動させ
る駆動機構を説明するものである。図6においては駆動
装置としてエアシリンダを用いた場合を示す。図6
(a)に示すように、リング状可動部材6は、可動部材
支持体12に支持され、それが塗液容器5を支持する塗
液容器支持体13にエアシリンダ14、支持枠15およ
び支柱16等を介して所定の間隔を保持して固定されて
いる。塗液容器5が円筒体1の下端部に達すると、図示
されていないセンサによってエアシリンダ14の駆動が
開始され、リング状可動部材6が上昇する。図6(b)
はその状態を示すものである。この場合、リング状可動
部材6の上昇距離はストッパ17により適宜調整するこ
とができる。
周面の下端部が弾性体パッキング4の開口部を通過する
前、すなわち、塗布終了の直前に、塗液容器5に対して
リング状可動部材6を相対的に持ち上げるように移動さ
せるが、図6および図7はリング状可動部材を移動させ
る駆動機構を説明するものである。図6においては駆動
装置としてエアシリンダを用いた場合を示す。図6
(a)に示すように、リング状可動部材6は、可動部材
支持体12に支持され、それが塗液容器5を支持する塗
液容器支持体13にエアシリンダ14、支持枠15およ
び支柱16等を介して所定の間隔を保持して固定されて
いる。塗液容器5が円筒体1の下端部に達すると、図示
されていないセンサによってエアシリンダ14の駆動が
開始され、リング状可動部材6が上昇する。図6(b)
はその状態を示すものである。この場合、リング状可動
部材6の上昇距離はストッパ17により適宜調整するこ
とができる。
【0012】また、図7は、モータおよびボールネジに
よってリング状可動部材を駆動する場合を示す。図に示
すように、リング状可動部材6は可動部材支持体12に
支持され、それが支持枠15に螺合するボールネジ20
の一端に連結され、塗液容器5に対して所定の間隔を保
持して固定されている。ボールネジ20の他端は駆動ベ
ルト19を介してモータ18に連結されている。塗液容
器5が円筒体1の下端部に達すると、図示されていない
センサによってモータ18の駆動が開始され、駆動ベル
ト19によってボールネジ20が回転し、それによって
リング状可動部材6が上昇する。
よってリング状可動部材を駆動する場合を示す。図に示
すように、リング状可動部材6は可動部材支持体12に
支持され、それが支持枠15に螺合するボールネジ20
の一端に連結され、塗液容器5に対して所定の間隔を保
持して固定されている。ボールネジ20の他端は駆動ベ
ルト19を介してモータ18に連結されている。塗液容
器5が円筒体1の下端部に達すると、図示されていない
センサによってモータ18の駆動が開始され、駆動ベル
ト19によってボールネジ20が回転し、それによって
リング状可動部材6が上昇する。
【0013】本発明に使用する塗液としては、円筒体の
外周面に塗布する場合に使用する公知の塗液が使用でき
るが、特に電子写真用の感光体ドラムに電荷発生層、電
荷輸送層、下引き層および保護層を形成させるために塗
布される公知の塗液はいずれも使用できる。また、塗液
に用いる溶剤としては、例えば、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、
ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水
素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、ク
ロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレン
グリコール等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケ
トン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル等のエステル類、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられ
る。塗液の粘度は、0.01mPas〜1000mPa
s程度が好ましく、より好ましくは、1mPas〜60
0mPasの範囲であるが、塗布膜厚及び塗布速度等に
よって、適宜選択することが好ましい。
外周面に塗布する場合に使用する公知の塗液が使用でき
るが、特に電子写真用の感光体ドラムに電荷発生層、電
荷輸送層、下引き層および保護層を形成させるために塗
布される公知の塗液はいずれも使用できる。また、塗液
に用いる溶剤としては、例えば、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、
ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水
素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、ク
ロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレン
グリコール等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケ
トン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル等のエステル類、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられ
る。塗液の粘度は、0.01mPas〜1000mPa
s程度が好ましく、より好ましくは、1mPas〜60
0mPasの範囲であるが、塗布膜厚及び塗布速度等に
よって、適宜選択することが好ましい。
【0014】図8は、本発明の塗布装置の別の一例を示
すものであり、図8において、8はオーバーフロー受
け、9は塗液供給口、10は塗液排出口、11は塗液容
器上端部であり、1〜7はいずれも図1と同じである。
図8においては、塗液7が塗液供給口9から塗液容器5
に常に過剰に供給され、過剰な塗液は、塗液容器上端部
11からオーバーフロー受け8を経て塗液排出口10よ
り流出させる構成を有している。このオーバーフロー受
け8を設置することにより、塗液7の液面レベルは、塗
液容器に対して常に一定に保持されている。流出する塗
液は、図中には示していないが、液受けタンク、ポン
プ、フィルター及び配管等で構成された、いわゆる循環
装置により、再度塗液供給口9に循環することにより、
塗液の連続的な供給が可能となる。さらに、上記の循環
装置には、公知の塗液粘度調節機構あるいは塗液組成調
節機構等を付加することもでき、この場合、塗液容器5
内の塗液7の粘度または組成を一定に保つことにより、
円筒体の連続的な塗布を、より安定な状態で行うことが
できる。
すものであり、図8において、8はオーバーフロー受
け、9は塗液供給口、10は塗液排出口、11は塗液容
器上端部であり、1〜7はいずれも図1と同じである。
図8においては、塗液7が塗液供給口9から塗液容器5
に常に過剰に供給され、過剰な塗液は、塗液容器上端部
11からオーバーフロー受け8を経て塗液排出口10よ
り流出させる構成を有している。このオーバーフロー受
け8を設置することにより、塗液7の液面レベルは、塗
液容器に対して常に一定に保持されている。流出する塗
液は、図中には示していないが、液受けタンク、ポン
プ、フィルター及び配管等で構成された、いわゆる循環
装置により、再度塗液供給口9に循環することにより、
塗液の連続的な供給が可能となる。さらに、上記の循環
装置には、公知の塗液粘度調節機構あるいは塗液組成調
節機構等を付加することもでき、この場合、塗液容器5
内の塗液7の粘度または組成を一定に保つことにより、
円筒体の連続的な塗布を、より安定な状態で行うことが
できる。
【0015】また、円筒体1の外周面のほぼ全領域に塗
布されたとき、塗液容器5に対してリング状可動部材6
を相対的に上方に持ち上げることにより、弾性体パッキ
ング4を押し上げて、塗布を終了させた時点でも液面レ
ベルは同じであり、弾性体パッキング4の形状が変化し
て塗液容器に実質的な容積変化が生じても、塗液の液面
レベルは一定に保持されるから、均一な塗膜を形成させ
ることができる。しかし、塗液容器上端部11の高さ
は、弾性体パッキング4がリング状可動部材6により押
し上げられたとき、塗布終了時に塗液が漏れないよう
に、弾性体パッキング4の開口部の高さよりも、低く設
定することが必要である。本発明による塗布方法及び装
置は、図1〜図5および図8の例に限定されるものでは
なく、例えば、円筒体1を上方に移動させる方法も採用
できるし、また、円筒体をスペーサーを用いることな
く、弾性体パッキングの下方から連続的に供給して塗布
する方法にも使用できるものである。
布されたとき、塗液容器5に対してリング状可動部材6
を相対的に上方に持ち上げることにより、弾性体パッキ
ング4を押し上げて、塗布を終了させた時点でも液面レ
ベルは同じであり、弾性体パッキング4の形状が変化し
て塗液容器に実質的な容積変化が生じても、塗液の液面
レベルは一定に保持されるから、均一な塗膜を形成させ
ることができる。しかし、塗液容器上端部11の高さ
は、弾性体パッキング4がリング状可動部材6により押
し上げられたとき、塗布終了時に塗液が漏れないよう
に、弾性体パッキング4の開口部の高さよりも、低く設
定することが必要である。本発明による塗布方法及び装
置は、図1〜図5および図8の例に限定されるものでは
なく、例えば、円筒体1を上方に移動させる方法も採用
できるし、また、円筒体をスペーサーを用いることな
く、弾性体パッキングの下方から連続的に供給して塗布
する方法にも使用できるものである。
【0016】図9は、本発明の塗布装置の別の一例を示
すものである。図9において、1、1′、1″は円筒体
であり、疑似連続体となるように接続されており、4〜
7は、いずれも図1と同じである。図9においては、円
筒体1、1′、1″は、疑似連続体として塗液容器5に
連続的に供給され、外周面に塗膜が形成される。このと
き、一本の円筒体の下端部が弾性体パッキングの開口部
を通過する前に、リング状可動部材6を移動させて、該
弾性体パッキング4を押し上げて、該円筒体の下端部に
塗膜が形成されないようにする。次に直下の円筒体の上
端部が弾性体パッキングの開口部を通過した後に、該リ
ング状可動部材を移動させて該弾性体パッキングを引き
下げて、円筒体に塗液が接触するようにする。この一連
の動作を一定の速度で繰り返すことにより、一定の品質
の均一な製品が連続的に生産される。円筒体を疑似連続
体とする手段は、図中に示していないが、円筒体の端部
に嵌め合い加工を施すこと等によって可能となる。さら
に、上記の塗布装置には、公知の多関節ロボットにより
塗布が終了した円筒体を連続体から除去し、乾燥等の次
工程に搬送することも可能である。
すものである。図9において、1、1′、1″は円筒体
であり、疑似連続体となるように接続されており、4〜
7は、いずれも図1と同じである。図9においては、円
筒体1、1′、1″は、疑似連続体として塗液容器5に
連続的に供給され、外周面に塗膜が形成される。このと
き、一本の円筒体の下端部が弾性体パッキングの開口部
を通過する前に、リング状可動部材6を移動させて、該
弾性体パッキング4を押し上げて、該円筒体の下端部に
塗膜が形成されないようにする。次に直下の円筒体の上
端部が弾性体パッキングの開口部を通過した後に、該リ
ング状可動部材を移動させて該弾性体パッキングを引き
下げて、円筒体に塗液が接触するようにする。この一連
の動作を一定の速度で繰り返すことにより、一定の品質
の均一な製品が連続的に生産される。円筒体を疑似連続
体とする手段は、図中に示していないが、円筒体の端部
に嵌め合い加工を施すこと等によって可能となる。さら
に、上記の塗布装置には、公知の多関節ロボットにより
塗布が終了した円筒体を連続体から除去し、乾燥等の次
工程に搬送することも可能である。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1 30mmφ×340mmのアルミニウムパイプである被
塗布円筒体1の外周面に、図1〜図5に示す装置を用い
て塗布した。塗液には、粒状三方晶セレン87重量部
と、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体(商品名:ソリュ
ーション・ビニル・VMCH、ユニオン・カーバイト社
製)13重量部を酢酸n−ブチル200重量部に溶解し
た溶液をアトライターで24時間分散処理し、次いで得
られた分散液30重量部に酢酸n−ブチル57重量部を
加えて希釈して得た塗液を使用した。弾性体パッキング
4には、開口部の内径28mm、厚さ1mm、蛇腹部の
段数3段、山部径72mm、谷部径56mm、厚さ0.
5mmの軟質ポリエチレン製のもの、また、リング状可
動部材6には、厚さ3mm、外径40mmの円筒形状の
ものをそれぞれ使用した。
する。 実施例1 30mmφ×340mmのアルミニウムパイプである被
塗布円筒体1の外周面に、図1〜図5に示す装置を用い
て塗布した。塗液には、粒状三方晶セレン87重量部
と、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体(商品名:ソリュ
ーション・ビニル・VMCH、ユニオン・カーバイト社
製)13重量部を酢酸n−ブチル200重量部に溶解し
た溶液をアトライターで24時間分散処理し、次いで得
られた分散液30重量部に酢酸n−ブチル57重量部を
加えて希釈して得た塗液を使用した。弾性体パッキング
4には、開口部の内径28mm、厚さ1mm、蛇腹部の
段数3段、山部径72mm、谷部径56mm、厚さ0.
5mmの軟質ポリエチレン製のもの、また、リング状可
動部材6には、厚さ3mm、外径40mmの円筒形状の
ものをそれぞれ使用した。
【0018】まず、図1に示すように、アルミニウムパ
イプ円筒体1の外周面の塗布開始箇所が、塗液容器5内
の塗液7上端部と接触するように、塗液容器5に対しリ
ング状可動部材6を相対的に移動させて、塗布開始の状
態にした。次に、図2に示すように、塗液容器5とリン
グ状可動部材6とを同時に360mm/分の速度で引き
下げていくことにより、アルミニウムパイプ円筒体1の
外周面に塗液を塗布していき、その外周面のほぼ全領域
に塗液が塗布されたところでリング状可動部材6の移動
を停止させた。塗液容器5は、弾性体パッキング4の開
口端が塗液7上端部の高さを越えるまで上記速度で移動
させた後、停止させた。その結果、アルミパイプ円筒体
1の外周面には、塗膜表面に欠陥がなく、かつ、均一な
塗膜が形成された。また、この塗布中には、塗液の漏れ
は全く見られなかった。
イプ円筒体1の外周面の塗布開始箇所が、塗液容器5内
の塗液7上端部と接触するように、塗液容器5に対しリ
ング状可動部材6を相対的に移動させて、塗布開始の状
態にした。次に、図2に示すように、塗液容器5とリン
グ状可動部材6とを同時に360mm/分の速度で引き
下げていくことにより、アルミニウムパイプ円筒体1の
外周面に塗液を塗布していき、その外周面のほぼ全領域
に塗液が塗布されたところでリング状可動部材6の移動
を停止させた。塗液容器5は、弾性体パッキング4の開
口端が塗液7上端部の高さを越えるまで上記速度で移動
させた後、停止させた。その結果、アルミパイプ円筒体
1の外周面には、塗膜表面に欠陥がなく、かつ、均一な
塗膜が形成された。また、この塗布中には、塗液の漏れ
は全く見られなかった。
【0019】実施例2 被塗布円筒体1、塗液7、弾性体パッキング4およびリ
ング状可動部材6は、実施例1と同じものを用いた。ま
ず、図1に示すように、実施例1と同様に、アルミニウ
ムパイプ円筒体1の塗布開始の状態にした。次に、図2
に示すように、塗液容器5とリング状可動部材6とを同
時に360mm/分の速度で引き下げていくことによ
り、アルミニウムパイプ円筒体1の外周面に塗液を塗布
していき、その外周面のほぼ全領域に塗液が塗布された
ところでリング状可動部材6の移動速度を反転させ、リ
ング状可動部材6を360mm/分の速度で上昇させ
た。塗液容器5とリング状可動部材6は、弾性体パッキ
ング4の開口端が塗液7上端部の高さを越えるまで上記
速度で移動させた後、センサにより停止させた。その結
果、実施例1と同様に、液漏れを起こさずに、アルミニ
ウムパイプ円筒体1の外周面には、塗膜表面に欠陥がな
く、かつ、均一な塗膜が形成された。
ング状可動部材6は、実施例1と同じものを用いた。ま
ず、図1に示すように、実施例1と同様に、アルミニウ
ムパイプ円筒体1の塗布開始の状態にした。次に、図2
に示すように、塗液容器5とリング状可動部材6とを同
時に360mm/分の速度で引き下げていくことによ
り、アルミニウムパイプ円筒体1の外周面に塗液を塗布
していき、その外周面のほぼ全領域に塗液が塗布された
ところでリング状可動部材6の移動速度を反転させ、リ
ング状可動部材6を360mm/分の速度で上昇させ
た。塗液容器5とリング状可動部材6は、弾性体パッキ
ング4の開口端が塗液7上端部の高さを越えるまで上記
速度で移動させた後、センサにより停止させた。その結
果、実施例1と同様に、液漏れを起こさずに、アルミニ
ウムパイプ円筒体1の外周面には、塗膜表面に欠陥がな
く、かつ、均一な塗膜が形成された。
【0020】実施例3 図8に示すオーバーフロー機構を備えた装置を用いた以
外は、実施例1と同じ被塗布円筒体1、塗液7、弾性体
パッキング4およびリング状可動部材6を用いて塗布を
行った。塗液容器上端部11の高さは、弾性体パッキン
グの取付け面から26mmとし、塗液は塗液供給口9か
ら20ml/分の速度で供給し、その他の操作条件は、
実施例1と同じであった。その結果、実施例1と同様
に、液漏れを起こさずに、アルミニウムパイプ円筒体1
の外周面には、塗膜表面に欠陥がなく、かつ、均一な塗
膜が形成された。
外は、実施例1と同じ被塗布円筒体1、塗液7、弾性体
パッキング4およびリング状可動部材6を用いて塗布を
行った。塗液容器上端部11の高さは、弾性体パッキン
グの取付け面から26mmとし、塗液は塗液供給口9か
ら20ml/分の速度で供給し、その他の操作条件は、
実施例1と同じであった。その結果、実施例1と同様
に、液漏れを起こさずに、アルミニウムパイプ円筒体1
の外周面には、塗膜表面に欠陥がなく、かつ、均一な塗
膜が形成された。
【0021】
【発明の効果】本発明における円筒体の垂直型塗布装置
は、上記のように、円筒体と接触して塗液をシールする
開口部を有し、さらに、蛇腹構造等の上下方向に伸縮自
在の弾性体パッキングと該弾性体パッキングの下方に上
下方向に移動可能なリング状可動部材とにより、塗液の
漏れを防止するものであるから、スペーサー部材を使用
する必要がなくなり、したがって、スペーサー部材に塗
布されてしまう塗液の無駄がなく、また、スペーサー部
材の洗浄工程および煩雑なスペーサー部材の搬送、装脱
着等のハンドリングが不必要となる。また、本発明は、
従来の垂直型塗布方法において塗液中に混入する塗液固
化物等の異物による塗膜の欠陥がなく、均一、かつ、良
好な塗膜を形成することができる。
は、上記のように、円筒体と接触して塗液をシールする
開口部を有し、さらに、蛇腹構造等の上下方向に伸縮自
在の弾性体パッキングと該弾性体パッキングの下方に上
下方向に移動可能なリング状可動部材とにより、塗液の
漏れを防止するものであるから、スペーサー部材を使用
する必要がなくなり、したがって、スペーサー部材に塗
布されてしまう塗液の無駄がなく、また、スペーサー部
材の洗浄工程および煩雑なスペーサー部材の搬送、装脱
着等のハンドリングが不必要となる。また、本発明は、
従来の垂直型塗布方法において塗液中に混入する塗液固
化物等の異物による塗膜の欠陥がなく、均一、かつ、良
好な塗膜を形成することができる。
【図1】 本発明の塗布装置による塗布開始時の状態の
部分断面を示す概略説明図である。
部分断面を示す概略説明図である。
【図2】 本発明の塗布装置による塗布中の状態の部分
断面を示す概略説明図である。
断面を示す概略説明図である。
【図3】 本発明の塗布装置による塗布終了直前の状態
の部分断面を示す概略説明図である。
の部分断面を示す概略説明図である。
【図4】 本発明の塗布装置による塗布終了後、円筒体
を取り外した状態の部分断面を示す概略説明図である。
を取り外した状態の部分断面を示す概略説明図である。
【図5】 本発明の塗布装置による塗布開始位置まで塗
液容器を移動している状態の部分断面を示す概略説明図
である。
液容器を移動している状態の部分断面を示す概略説明図
である。
【図6】 駆動装置を用いてリング状可動部材を移動さ
せる実施例を示す説明図で、(a)は駆動開始時の状態
を示し、(b)は駆動終了時の状態を示す。
せる実施例を示す説明図で、(a)は駆動開始時の状態
を示し、(b)は駆動終了時の状態を示す。
【図7】 駆動装置を用いてリング状可動部材を移動さ
せる他の実施例を示す説明図である。
せる他の実施例を示す説明図である。
【図8】 本発明の塗布装置の他の一例の構成図であ
る。
る。
【図9】 本発明の塗布方法の他の一例の構成図であ
る。
る。
1,1’,1”…被塗布円筒体、2…円筒体支持部材、
3…芯出し治具、4…弾性体パッキング、5…塗液容
器、6…リング状可動部材、7…塗液、8…オーバーフ
ロー受け、9…塗液供給口、10…塗液排出口、11…
塗液溶器上端部、12…可動部材支持体、13…塗液容
器支持体、14…エアシリンダ、15…支持枠、16…
支柱、17…ストッパ、18…モータ、19…駆動ベル
ト、20…ボールネジ。
3…芯出し治具、4…弾性体パッキング、5…塗液容
器、6…リング状可動部材、7…塗液、8…オーバーフ
ロー受け、9…塗液供給口、10…塗液排出口、11…
塗液溶器上端部、12…可動部材支持体、13…塗液容
器支持体、14…エアシリンダ、15…支持枠、16…
支柱、17…ストッパ、18…モータ、19…駆動ベル
ト、20…ボールネジ。
Claims (3)
- 【請求項1】 開口部を有する塗液容器と、該開口部に
保持され、被塗布物である円筒体と接触して塗液をシー
ルする開口部を有し、さらに、上下方向に伸縮自在の弾
性体パッキングと、該弾性体パッキングの下方に円筒体
とは接触することなく、かつ、該弾性体パッキングと連
結され、上下方向に移動可能に配置されたリング状可動
部材とを有することを特徴とする円筒体の塗布装置。 - 【請求項2】 弾性体パッキングを保持した塗液容器中
に塗液を入れ、弾性体パッキングの開口部と該開口部に
挿入された被塗布物である円筒体とで塗液をシールしな
がら、塗液容器と円筒体とを相対的に上下逆方向に移動
させることにより円筒体に塗液を塗布する方法におい
て、弾性体パッキングとして上下方向に伸縮自在の弾性
体パッキングを用い、円筒体の下端部が該弾性体パッキ
ングの開口部を通過する前に、該弾性体パッキングの下
方に円筒体とは接触することなく、かつ、該弾性体パッ
キングと連結して上下方向に移動可能に配置されたリン
グ状可動部材を移動させて、該弾性体パッキングを押し
上げることを特徴とする円筒体の塗布方法。 - 【請求項3】 複数の円筒体を疑似連続体として供給
し、一本の円筒体の下端部が上下方向に伸縮自在の弾性
体パッキングの開口部を通過する前に、リング状可動部
材を移動させて、該弾性体パッキングを押し上げ、次の
円筒体上端部が弾性体パッキングの開口部を通過した後
に、該リング状可動部材を移動させることにより該弾性
体パッキングを引き下げて連続的に塗布することを特徴
とする請求項2記載の円筒体の塗布方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18657095A JPH0910648A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 円筒体の塗布装置および塗布方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18657095A JPH0910648A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 円筒体の塗布装置および塗布方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0910648A true JPH0910648A (ja) | 1997-01-14 |
Family
ID=16190851
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18657095A Pending JPH0910648A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 円筒体の塗布装置および塗布方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0910648A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005036586A1 (ja) * | 2003-10-10 | 2005-04-21 | Fujitsu Limited | 発光放電管、発光放電管の製造方法及び保護膜形成装置 |
JP2007130589A (ja) * | 2005-11-11 | 2007-05-31 | Canon Inc | 弾性ローラとその製造方法、電子写真プロセスカートリッジおよび画像形成装置 |
JP2008119604A (ja) * | 2006-11-13 | 2008-05-29 | Tokyo Yogyo Co Ltd | 外周材の塗布方法、ハニカム構造体、外周材の塗布装置 |
CN105013668A (zh) * | 2015-08-23 | 2015-11-04 | 王寿南 | 一种用于棒材涂刷和干燥的设备 |
CN105013670A (zh) * | 2015-08-23 | 2015-11-04 | 王寿南 | 提高涂刷效率和进行自动干燥的机械 |
KR20210076555A (ko) * | 2019-12-16 | 2021-06-24 | (주)포스코케미칼 | 가스취입 플러그의 강관 보호용 코팅 장치 및 코팅 방법 |
-
1995
- 1995-06-30 JP JP18657095A patent/JPH0910648A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005036586A1 (ja) * | 2003-10-10 | 2005-04-21 | Fujitsu Limited | 発光放電管、発光放電管の製造方法及び保護膜形成装置 |
EP1675159A1 (en) * | 2003-10-10 | 2006-06-28 | Fujitsu Limited | Luminous discharge tube, production method of luminous discharge tube and protection film forming device |
EP1675159A4 (en) * | 2003-10-10 | 2008-05-28 | Shinoda Plasma Corp | ILLUMINATING TUBES, MANUFACTURING METHOD FOR AN ILLUMINATING TUBE AND PROTECTIVE FILM-EDUCATING DEVICE |
JP2007130589A (ja) * | 2005-11-11 | 2007-05-31 | Canon Inc | 弾性ローラとその製造方法、電子写真プロセスカートリッジおよび画像形成装置 |
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CN105013668A (zh) * | 2015-08-23 | 2015-11-04 | 王寿南 | 一种用于棒材涂刷和干燥的设备 |
CN105013670A (zh) * | 2015-08-23 | 2015-11-04 | 王寿南 | 提高涂刷效率和进行自动干燥的机械 |
KR20210076555A (ko) * | 2019-12-16 | 2021-06-24 | (주)포스코케미칼 | 가스취입 플러그의 강관 보호용 코팅 장치 및 코팅 방법 |
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