JPH06289631A - 電子写真感光体の製造装置 - Google Patents

電子写真感光体の製造装置

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JPH06289631A
JPH06289631A JP9720593A JP9720593A JPH06289631A JP H06289631 A JPH06289631 A JP H06289631A JP 9720593 A JP9720593 A JP 9720593A JP 9720593 A JP9720593 A JP 9720593A JP H06289631 A JPH06289631 A JP H06289631A
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Akihiko Matsuyama
彰彦 松山
Masayuki Terayama
政幸 寺山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 膨張・収縮可能な弾性体により円筒状基体を
保持して塗布液の塗工を行う電子写真感光体の製造装置
において、弾性体内部からの加圧流体の漏れを防止す
る。 【構成】 天然ゴムからなる有底円筒状の弾性体9の上
端部に円形フランジ10を、下端部に円形ノズル11を
それぞれ一体的に設ける。弾性体膨張用の有底中空体1
には、外周面にネジ5のある円形天板6と、底板中心部
にネジ穴を設ける。弾性体の取り付けに際しては、弾性
体を有底中空体に被せた後、リング状固定部材13を円
形天板に螺合することにより円形フランジを挟持固定
し、下部固定部材15を前記ネジ穴に螺合することによ
り円形ノズルを挟持固定する。円形フランジおよび円形
ノズルが、弾性体上下端部のシール用パッキンとして作
用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体の製造
装置に関し、詳しくは、膨張・収縮可能な弾性体により
円筒状基体の内側を保持して塗布液に浸漬し、該円筒状
基体の外周面に塗布液を塗工する電子写真感光体の製造
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】膨張・収縮可能な弾性体に加圧気体(ま
たは加圧液体)を充填して膨張させることより円筒状基
体の内側を保持して塗布液に浸漬し、電子写真感光体を
製造する場合、画像ムラや地汚れ等のない高品質の画像
が得られる電子写真感光体を製造するためには、前記弾
性体内部の加圧気体が円筒状基体内の下部空間や、円筒
状基体の上方部に漏出しないことや、弾性体が円筒状基
体内面に密着して良好なシール状態を維持することなど
が必要となる。
【0003】ところで、上記浸漬塗工装置については、
例えば、特公平4−4034号公報、特開昭63−
315167号公報および特開昭61−25660号
公報に、袋状ゴムを膨張させて筒状体(基体)を保持
し、電子写真感光体を浸漬塗工する装置が開示されてい
る。
【0004】およびの装置は、圧力調整により筒状
体内部への塗布液の侵入を防止し、かつ筒状体内部から
塗布液への気泡の放出を防止しようとするものであり、
の装置は、圧力調整により筒状体内部への塗布液の侵
入を防止しようとするものである。
【0005】このように、前記公報に記載の装置は基体
内部の圧力調整を目的としてはいるものの、基体保持用
の弾性体の形状・構造等についてはゴム袋、ゴム膜、ゴ
ムチューブ、ゴムパッキンなどの部材について簡単な記
載がみられるだけで、詳細な言及は見当たらない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、円筒状基体
(シームレスベルト状基体を含む)を保持する際には、
弾性体に加圧気体または加圧液体を注入して膨張させる
ため、弾性体の密封状態が不完全な場合、気体や液体が
漏出することがあったし、弾性体の上下両端部を的確に
固定しておかないと該端部が伸びきったり、切れてしま
うトラブルが生じる問題があった。
【0007】例えば、浸漬塗工中に気体が基体内の下部
空間を介して塗布液に漏れ出た場合には、塗膜に気泡が
付着して画像欠陥となるし、液体が漏れた場合には、塗
布液が凝集したり固形分が析出したりするトラブルが発
生する。更に、漏れた気体や液体のコンタミによる帯電
特性や感度の劣化が発生する可能性もある。また、塗布
液に漬かっていない基体部分から気体や液体が漏れた場
合には、未乾燥の塗膜を乱したり、「ハジキ」を発生さ
せたりして画像ムラなどの原因になる。
【0008】本発明は、上記従来の問題点を解決しよと
するのもであり、その目的は、弾性体の密封状態およ
び、その両端部の取り付け状態を的確なものとすること
により、上記トラブルを未然に防止しうる浸漬塗工装置
となし、もって画像ムラや地汚れ等のない高品質の画像
が得られる電子写真感光体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の電子写
真感光体の製造装置は、膨張・収縮可能な弾性体により
円筒状基体の内側を保持して塗布液に浸漬し、該円筒状
基体の外周面に塗布液を塗工する電子写真感光体の製造
装置において、上部に流体の給排出口と、周壁に開口と
を有する有底中空体に前記弾性体を被せ、該弾性体の上
端部および下端部を、固定部材により締め付けた状態で
前記有底中空体に固定して、該弾性体を密封構造とした
ことを特徴とする。
【0010】請求項2に記載の電子写真感光体の製造装
置は、請求項1に記載のものにおいて、前記弾性体が有
底円筒体であって、上端部に円形フランジを同心状に設
け、底板の中心部に円形ノズルを同心状に、かつ下方に
突出配備したものであることを特徴とする。
【0011】請求項3に記載の電子写真感光体の製造装
置は、請求項2において前記弾性体が天然ゴム、合成ゴ
ムまたは熱可塑性エラストマーからなり、前記円形フラ
ンジおよび円形ノズルを一体成形したものであることを
特徴とする。
【0012】請求項4に記載の電子写真感光体の製造装
置は、請求項2または3において前記有底中空体に、前
記流体の給排出口と外周面にネジとを形成した円形天板
を設け、内周面にネジを形成したリング状固定部材を前
記円形天板に螺合して、前記弾性体の円形フランジを、
これら円形天板とリング状固定部材により挟持固定した
ことを特徴とする。
【0013】請求項5に記載の電子写真感光体の製造装
置は、請求項2,3または4において前記有底中空体の
底板中心部にネジ穴を設け、上端部外周面にネジを形成
した下部固定部材を前記ネジ穴に螺合して、前記弾性体
の円形ノズルをこれら底板と下部固定部材により挟持固
定したことを特徴とする。
【0014】請求項6に記載の電子写真感光体の製造装
置は、請求項4または5において前記有底中空体の円形
天板、該有底中空体内部および前記下部固定部材を貫通
して排気管を設けると共に、該排気管に圧力調整弁を設
けたことを特徴とする。
【0015】請求項7に記載の電子写真感光体の製造装
置は、請求項1において前記弾性体の上端部と前記固定
部材との間に、および前記弾性体の下端部と前記固定部
材との間に、リング状部材を挿入したことを特徴とす
る。
【0016】
【作用】請求項1に記載の電子写真感光体の製造装置に
おいては、弾性体の上下端部がシール用のパッキンとし
て作用するので、塗布液の塗工時に弾性体内の加圧流体
が、有底中空体への取り付け部から外部に漏れることが
なくなる。
【0017】請求項2に記載の電子写真感光体の製造装
置においては、円形フランジおよび円形ノズルが、固定
部材により挟圧変形することによりパッキン作用をな
す。
【0018】請求項3に記載の電子写真感光体の製造装
置においては、弾性体の成形工程が簡便になるうえ、弾
性体の機械的強度が向上する。
【0019】請求項4,5に記載の電子写真感光体の製
造装置においては、有底中空体への弾性体の取り付け構
造が簡単となり、また、その取り付け作業も簡便に行う
ことができる。
【0020】請求項6に記載の電子写真感光体の製造装
置においては、前記圧力調整弁の作動圧力を所定値に設
定する。そして、基体内の下部空間の圧力が所定値を超
えると、圧力調整弁が自動的に開いて気体が放出され、
前記下部空間の圧力は所定値以下に維持される。
【0021】請求項7に記載の電子写真感光体の製造装
置においては、リング状部材の挿入により、前記弾性体
の上下端部におけるシール作用が向上する。
【0022】以下、本発明の電子写真感光体の製造装置
の構成について、図面を基に詳細に説明する。図1はこ
の製造装置の縦断面図であって、塗布液塗工工程を示す
ものであり、図2は弾性体9の斜視図、図3はその縦断
面図、図4は弾性体9の装着状態を示す断面図、図5は
この製造装置にリング状部材24,25を挿入配備した
状態を示す縦断面図である。
【0023】図1〜4に示すように、円筒状の有底中空
体(ロッド)1を支持杆2に設け、この支持杆2を、鉛
直方向に設けられ駆動モータ3により回転可能な昇降用
ネジ杆4に螺合する。有底中空体1には、外周面にネジ
5を形成した円形天板6と、周壁に開口7と、底板の中
心部にネジ穴8とを設ける。
【0024】弾性体9は天然ゴム、合成ゴムまたは熱可
塑性エラストマーにより成形して有底円筒体とし、図
2,3に示すように上端部に円形フランジ10を同心状
に設け、底板の中心部に円形ノズル11を同心状に、か
つ下方に突出して設ける。この場合、円形フランジ10
および円形ノズル11は、円筒部と一体的に成形するの
が好ましい。
【0025】弾性体9を前記有底中空体1に固定するた
めの固定部材は、この有底中空体1の上下両端部に着脱
自在に装着する。すなわち、図4に示すように、弾性体
9の円形フランジ10を固定するためのものとして、内
周面にネジ12を形成したリング状固定部材(上部膨張
制限用治具)13を、弾性体9の円形ノズル11を固定
するためのものとして、上端部外周面にネジ14を形成
した下部固定部材(下部膨張制限用治具)15をそれぞ
れ用意し、リング状固定部材13は前記円形天板6に、
下部固定部材15は前記ネジ穴8に、それぞれ螺合可能
とする。
【0026】この場合、前記リング状固定部材13の内
面側に段差16を形成することにより円形フランジ10
の挟持固定を、より確実なものとする。また、下部固定
部材15は上半部を円柱体、下半部を倒立円錐体に成形
すると共に、前記円柱体の付け根部分に、円形ノズル1
1の形状に対応する円環状の溝17を形成し、これによ
り円形ノズル11の挟持固定を、より簡便・確実なもの
とする。
【0027】また図1,4に示すように有底中空体1の
円形天板6には、流体給排出管18を連結して有底中空
体1内部と連通させ、この流体給排出管18を圧縮エア
ーの供給源(図示せず)に連結する。さらに円形天板
6、有底中空体1内部および下部固定部材15を貫通し
て排気管(圧力調整用配管)19を配備し、この排気管
19にリリーフ弁として作用する圧力調整弁20を設け
る。図1において21は基体(感光体ドラム)、22は
塗布液貯槽(シリンダ)、23は塗布液である。
【0028】つぎに、上記製造装置の作用すなわち、こ
の製造装置による塗布液23の塗布工程について説明す
る。
【0029】まず、図4に示すように、弾性体9を有底
中空体1の円筒部に被せた後、リング状固定部材13を
円形天板6に螺合することにより、円形フランジ10を
挟持固定し、次いで下部固定部材15を排気管19の下
端部に緊密に挿入すると共にその円柱部を有底中空体1
底板のネジ穴8に螺合することにより、円形ノズル11
を挟持固定する。
【0030】この場合、下部固定部材15と排気管19
下端部との間に隙間があると、塗工工程において弾性体
9内部の加圧気体が下部固定部材15の下端部から基体
21内部下方に漏れることがあるので、隙間がなくなる
ように配慮することが必要である。この隙間をなくすた
めには別法して、下部固定部材15を排気管19下端部
に螺合する(この場合、該下端部にはシールテープを巻
付ける。)こともできる。
【0031】このように挟持固定することにより、円形
フランジ10および円形ノズル11が、シール用のパッ
キンとして作用するので、加圧気体が弾性体9の上端部
から外気に漏れたり、下端部から基体21内部下方に漏
れる心配がなくなるうえ、弾性体9の膨張時の異常変形
を防止することができる。
【0032】塗工開始に際しては、昇降用ネジ杆4を回
転させて、図4の状態の有底中空体1を基体21の途中
まで挿入したのち、流体給排気管18を介して圧縮エア
ーを供給して弾性体9を膨張させることにより、基体2
1内面に密着させてこれを鉛直方向に保持する。つい
で、有底中空体1を鉛直に降下させて、塗布液23に所
定の深さまで浸漬した後、基体21を上昇させて塗工を
終了する。
【0033】この浸漬工程では、弾性体9が有底中空体
1に密封装着されているので、弾性体9による基体21
の密着保持状態が良好であるうえ、圧縮エアーが弾性体
9の上端部から外気に漏れたり、下端から基体21内の
下部空間31に漏れる心配がなくなる。
【0034】また、塗布液23からの溶剤蒸発による下
部空間31の圧力増大に応じて、圧力調整弁20が開く
ことにより、下部空間31に閉じ込められている空気の
圧力が所定値以下に調整されるので、下部空間31から
塗布液23内に気泡が放出されることもなくなる。
【0035】図5は、図4に示す構造をさらに改良する
ために、弾性体9の円形フランジ10とリング状固定部
材13の間にリング状部材24を、弾性体9の円形ノズ
ル11と下部固定部材15の間にリング状部材25を、
それぞれ挿入配備したものである。この場合リング状固
定部材13,下部固定部材15の形状は、リング状部材
24,25の形状に対応したものとしてある。この構造
では、円形フランジ10部および円形ノズル11部のシ
ール性がさらに向上するので、弾性体9からの加圧気体
の漏れ防止効果および、弾性体9の異常変形防止効果が
さらに優れたものとなる利点がある。
【0036】
〔中間層塗布液〕
可溶性ナイロン(東レ:アミランCM−8000) 5重量部 メタノール 95重量部 以上を混合溶解して塗布液とした。 〔電荷発生層塗布液〕 ブチラール樹脂(積水化学:エスレックBLS) 5重量部 シクロヘキサノン 150重量部 以上を混合溶解し、下記[化1]の構造式
【0037】
【化1】
【0038】を有するトリスアゾ顔料10重量部を加
え、ボールミルで48時間分散し、さらに、シクロヘキ
サノン210重量部を加え、3時間分散を行った。この
分散液を攪拌しながらシクロヘキサノンで希釈し、固形
分を1.5wt%に調整した。 〔電荷輸送層塗布液〕 ポリカーボネート(帝人:パンライトC−1400) 10重量部 下記[化2]の構造式を有する電荷移動剤 9重量部 テトラヒドロフラン 81重量部 上記組成により電荷輸送層塗布液を調製した。
【0039】
【化2】
【0040】前記固定部材を用いて弾性体を装着した
図1の浸漬塗工装置により基体を保持して中間層、電
荷発生層、電荷輸送層の順に塗工した。この場合、弾性
体を膨張させるのに圧力0.5kgf/cm2 の圧縮
エアーを使用した。中間層塗布液の塗工は温度20℃、
相対湿度60%の環境で行い、塗工後塗膜を乾燥させて
膜厚1μmの中間層を形成した。電荷発生層塗布液の塗
工は温度20℃、相対湿度60%の環境で行い、塗工後
塗膜を乾燥させて膜厚0.2μmの電荷発生層を形成し
た。電荷輸送層塗布液の塗工は温度20℃、相対湿度4
0%の環境で行い、塗工後塗膜を乾燥させて膜厚20μ
mの電荷輸送層を形成した。
【0041】塗工時のエアー漏れの有無、中間層・電荷
発生層・電荷輸送層それぞれの成膜性および、得られた
電子写真感光体の画像品質を[表1]に示す。なお、電
荷輸送層塗工時にブラッシングの発生はなかった。
【0042】
【表1】
【0043】別に、前記固定部材を用いて弾性体を装
着した図1の浸漬塗工装置により基体を保持して、基
体の場合と同一の手順、環境条件および膜厚で中間
層、電荷発生層、電荷輸送層の順に塗工した。この場
合、弾性体を膨張させるのに圧力1.5kgf/cm
2 の圧縮エアーを使用した。
【0044】塗工時のエアー漏れの有無、中間層・電荷
発生層・電荷輸送層それぞれの成膜性および、得られた
電子写真感光体の画像品質を[表1]に示す。なお、電
荷輸送層塗工時にブラッシングの発生はなかった。
【0045】比較例1 〔使用基体〕 内径59mm、長さ300mm、厚さ0.5mmのA
lドラム 内径60mm、長さ300mm、厚さ40μmのNi
シームレスベルト 〔使用弾性体〕 外径53mm、長さ 50mm、厚さ1mmの天然ゴ
ム 外径57mm、長さ300mm、厚さ3mmのウレタ
ンゴム 上記弾性体,を図6,7に示す形状に成形した(円
形フランジ、円形ノズルのいずれも設けない)。 〔固定部材〕Alを図4に示す形状に成形したものを使
用した。また、中間層塗布液、電荷発生層塗布液および
電荷輸送層塗布液は実施例1と同一のものを使用した。
【0046】前記固定部材を用いて弾性体を装着した
図1の浸漬塗工装置により基体を保持して中間層、電
荷発生層、電荷輸送層の順に塗工した。この場合、弾性
体を膨張させるのに圧力0.5kgf/cm2 の圧縮
エアーを使用した。中間層塗布液の塗工は温度20℃、
相対湿度60%の環境で行い、塗工後塗膜を乾燥させて
膜厚1μmの中間層を形成した。電荷発生層塗布液の塗
工は温度20℃、相対湿度60%の環境で行い、塗工後
塗膜を乾燥させて膜厚0.2μmの電荷発生層を形成し
た。電荷輸送層塗布液の塗工は温度20℃、相対湿度4
0%の環境で行い、塗工後塗膜を乾燥させて膜厚20μ
mの電荷輸送層を形成した。
【0047】塗工時のエアー漏れの有無、中間層・電荷
発生層・電荷輸送層それぞれの成膜性および、得られた
電子写真感光体の画像品質を[表2]に示す。なお、電
荷輸送層塗工時にブラッシングの発生はなかった。
【0048】
【表2】
【0049】同様にして、前記固定部材を用いて弾性体
を装着した図1の浸漬塗工装置により基体を保持し
て、基体の場合と同一の手順、環境条件および膜厚で
中間層、電荷発生層、電荷輸送層の順に塗工した。この
場合、弾性体を膨張させるのに圧力1.5kgf/c
2 の圧縮エアーを使用した。塗工時のエアー漏れの有
無、中間層・電荷発生層・電荷輸送層それぞれの成膜性
および、得られた電子写真感光体の画像品質を[表2]
に示す。なお、電荷輸送層塗工時にブラッシングの発生
はなかった。
【0050】実施例2 〔使用基体〕 内径78mm、長さ300mm、厚さ1mmのAlド
ラム 内径80mm、長さ300mm、厚さ40μmのNi
シームレスベルト 〔使用弾性体〕 外径53mm、長さ 50mm、厚さ1mmの天然ゴ
ム 外径57mm、長さ300mm、厚さ3mmのウレタ
ンゴム 上記弾性体,を図2,3に示す形状に成形した。 〔固定部材〕Alを図5に示す形状に成形したものを使
用した。 〔リング状部材〕図5に示す形状のものを使用した。ま
た、中間層塗布液、電荷発生層塗布液および電荷輸送層
塗布液は実施例1と同一のものを使用した。
【0051】前記固定部材およびリング状部材を用いて
弾性体を装着した図1の浸漬塗工装置により基体を
保持して中間層、電荷発生層、電荷輸送層の順に塗工し
た。この場合、弾性体を膨張させるのに圧縮エアーを
使用した。中間層塗布液の塗工は温度20℃、相対湿度
60%の環境で行い、塗工後塗膜を乾燥させて膜厚1μ
mの中間層を形成した。電荷発生層塗布液の塗工は温度
20℃、相対湿度60%の環境で行い、塗工後塗膜を乾
燥させて膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。電荷
輸送層塗布液の塗工は温度20℃、相対湿度40%の環
境で行い、塗工後塗膜を乾燥させて膜厚20μmの電荷
輸送層を形成した。使用した圧縮エアーの圧力、塗工時
のエアー漏れの有無、中間層・電荷発生層・電荷輸送層
それぞれの成膜性および、得られた電子写真感光体の画
像品質を[表3]に示す。なお、電荷輸送層塗工時にブ
ラッシングの発生はなかった。
【0052】
【表3】
【0053】同様にして、前記固定部材およびリング状
部材を用いて弾性体を装着した図1の浸漬塗工装置に
より基体を保持して、基体の場合と同一の手順、環
境条件および膜厚で中間層、電荷発生層、電荷輸送層の
順に塗工した。この場合、弾性体を膨張させるのに圧
縮エアーを使用した。圧縮エアーの圧力、塗工時のエア
ー漏れの有無、中間層・電荷発生層・電荷輸送層それぞ
れの成膜性および、得られた電子写真感光体の画像品質
を[表3]に示す。なお、電荷輸送層塗工時にブラッシ
ングの発生はなかった。
【0054】比較例2 〔使用基体〕 内径78mm、長さ300mm、厚さ1mmのAlド
ラム 内径80mm、長さ300mm、厚さ40μmのNi
シームレスベルト 〔使用弾性体〕 外径49mm、長さ 50mm、厚さ1mmの天然ゴ
ム 外径51mm、長さ300mm、厚さ3mmのウレタ
ンゴム 上記弾性体,を図2,3に示す形状に成形した。 〔固定部材〕Alを図4に示す形状に成形したものを使
用した。 〔リング状部材〕使用しなかった。また、中間層塗布
液、電荷発生層塗布液および電荷輸送層塗布液は実施例
1と同一のものを使用した。
【0055】前記固定部材を用いて弾性体を装着した
図1の浸漬塗工装置により基体を保持して中間層、電
荷発生層、電荷輸送層の順に塗工した。この場合、弾性
体を膨張させるのに圧縮エアーを使用した。中間層塗
布液の塗工は温度20℃、相対湿度60%の環境で行
い、塗工後塗膜を乾燥させて膜厚1μmの中間層を形成
した。電荷発生層塗布液の塗工は温度20℃、相対湿度
60%の環境で行い、塗工後塗膜を乾燥させて膜厚0.
2μmの電荷発生層を形成した。電荷輸送層塗布液の塗
工は温度20℃、相対湿度40%の環境で行い、塗工後
塗膜を乾燥させて膜厚20μmの電荷輸送層を形成し
た。使用した圧縮エアーの圧力、塗工時のエアー漏れの
有無、中間層・電荷発生層・電荷輸送層それぞれの成膜
性および、得られた電子写真感光体の画像品質を[表
4]に示す。なお、電荷輸送層塗工時にブラッシングの
発生はなかった。
【0056】
【表4】
【0057】同様にして、前記固定部材を用いて弾性体
を装着した図1の浸漬塗工装置により基体を保持し
て、基体の場合と同一の手順、環境条件および膜厚で
中間層、電荷発生層、電荷輸送層の順に塗工した。この
場合、弾性体を膨張させるのに圧縮エアーを使用し
た。圧縮エアーの圧力、塗工時のエアー漏れの有無、中
間層・電荷発生層・電荷輸送層それぞれの成膜性およ
び、得られた電子写真感光体の画像品質を[表4]に示
す。なお、電荷輸送層塗工時にブラッシングの発生はな
かった。
【0058】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
に記載の電子写真感光体の製造装置によれば、弾性体の
上下端部がシール用のパッキンとして作用するため、塗
布液塗工時に弾性体内の加圧流体が、有底中空体への取
り付け部から外部に漏れることがなくなるので、成膜性
の良好な中間層・電荷発生層および電荷輸送層を形成す
ることができ、画像ムラや地汚れのない高品質の画像が
得られる電子写真感光体を提供することができる。ま
た、弾性体の上下端部が的確に固定されるので、弾性体
の端部が伸びきったり、切れたりする心配がなくなる効
果もある。請求項2,3,4,5に記載の電子写真感光
体の製造装置によれば、有底中空体への弾性体の取り付
け構造が簡単となり、また、その取り付け作業も簡便に
行うことができる効果がある。請求項6に記載の電子写
真感光体の製造装置によれば、基体内の下部空間の圧力
が所定値以下に維持されるため、該下部空間内の気体が
塗布液に気泡となって放出されることがなくなるので、
より高品質の電子写真感光体を提供することができる効
果がある。請求項7に記載の電子写真感光体の製造装置
によれば、リング状部材の挿入により弾性体の上下端部
におけるシール作用が向上するので、より高品質の電子
写真感光体を提供することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子写真感光体の製造装置の縦断
面図であって、塗布液塗工工程を示すものである。
【図2】図1中の弾性体の斜視図である。
【図3】図2の縦断面図である。
【図4】図1中の弾性体の装着状態を示す断面図であ
る。
【図5】リング状部材を挿入した場合の、弾性体の装着
状態を示す縦断面図である。
【図6】比較例1で使用した弾性体の斜視図である。
【図7】図6の縦断面図である。
【符号の説明】
1 有底中空体(ロッド) 2 支持杆 3 駆動モータ 4 昇降用ネジ杆 5 ネジ 6 円形天板6 7 開口 8 ネジ穴 9 弾性体 10 円形フランジ 11 円形ノズル 12 ネジ 13 リング状固定部材(上部膨張制限用治具) 14 ネジ 15 下部固定部材(下部膨張制限用治具) 16 段差 17 溝 18 流体給排出管 19 排気管(圧力調整用配管) 20 圧力調整弁 21 基体(感光体ドラム) 22 塗布液貯槽(シリンダ) 23 塗布液 24,25 リング状部材 31 下部空間

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膨張・収縮可能な弾性体により円筒状基
    体の内側を保持して塗布液に浸漬し、該円筒状基体の外
    周面に塗布液を塗工する電子写真感光体の製造装置にお
    いて、上部に流体の給排出口と、周壁に開口とを有する
    有底中空体に前記弾性体を被せ、該弾性体の上端部およ
    び下端部を、固定部材により締め付けた状態で前記有底
    中空体に固定して、該弾性体を密封構造としたことを特
    徴とする電子写真感光体の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記弾性体が有底円筒体であって、上端
    部に円形フランジを同心状に設け、底板の中心部に円形
    ノズルを同心状に、かつ下方に突出配備したものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体の製
    造装置。
  3. 【請求項3】 前記弾性体が天然ゴム、合成ゴムまたは
    熱可塑性エラストマーからなり、前記円形フランジおよ
    び円形ノズルを一体成形したものであることを特徴とす
    る請求項2に記載の電子写真感光体の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記有底中空体に、前記流体の給排出口
    と外周面にネジとを形成した円形天板を設け、内周面に
    ネジを形成したリング状固定部材を前記円形天板に螺合
    して、前記弾性体の円形フランジを、これら円形天板と
    リング状固定部材により挟持固定したことを特徴とする
    請求項2または3に記載の電子写真感光体の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記有底中空体の底板中心部にネジ穴を
    設け、上端部外周面にネジを形成した下部固定部材を前
    記ネジ穴に螺合して、前記弾性体の円形ノズルをこれら
    底板と下部固定部材により挟持固定したことを特徴とす
    る請求項2,3または4に記載の電子写真感光体の製造
    装置。
  6. 【請求項6】 前記有底中空体の円形天板、該有底中空
    体内部および前記下部固定部材を貫通して排気管を設け
    ると共に、該排気管に圧力調整弁を設けたことを特徴と
    する請求項4または5に記載の電子写真感光体の製造装
    置。
  7. 【請求項7】 前記弾性体の上端部と前記固定部材との
    間に、および前記弾性体の下端部と前記固定部材との間
    に、リング状部材を挿入したことを特徴とする請求項1
    に記載の電子写真感光体の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105457833A (zh) * 2016-01-25 2016-04-06 联想(北京)有限公司 一种壳体保护层的浸涂方法
US11216190B2 (en) 2019-06-10 2022-01-04 Samsung Electronics Co., Ltd. Systems and methods for I/O transmissions in queue pair-based NVMeoF initiator-target system

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