JPH09106080A - レーザー光線硬化型レジストを使用したパターン形成方法 - Google Patents

レーザー光線硬化型レジストを使用したパターン形成方法

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JPH09106080A
JPH09106080A JP7265582A JP26558295A JPH09106080A JP H09106080 A JPH09106080 A JP H09106080A JP 7265582 A JP7265582 A JP 7265582A JP 26558295 A JP26558295 A JP 26558295A JP H09106080 A JPH09106080 A JP H09106080A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レジストを直接描画する方法において、レジ
ストの硬化に伴う収縮応力が緩和でき、露光後短時間の
うちにレジストの露光部の硬化度を一定とでき、現像性
をバラツキなく優れたものとできる方法を開発する。 【解決手段】 (1)レジスト層及び該レジスト層上に
必要に応じてカバーコート層を形成した基板のレジスト
層にレーザー光線を直接描画法によりパターン状に照射
してレジスト層をパターン状に硬化させる工程、(2)
硬化したレジスト層を有する基板を50〜160℃の温
度で10秒間〜30分間加熱する工程、及び(3)加熱
処理したレジスト層を現像してレジストパターンを形成
する工程、を順次行うレジストパターン形成方法、及び
このレジストパターンを形成した基板に、エッチング及
び残存レジスト層の除去を行う回路パターン形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー光線硬化
型レジストを使用した、レジストパターン形成方法及び
導電性皮膜パターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、導電性皮膜パターン
(導体回路)を形成するためには、感光性レジストを塗
布した基板に、パターン状に露光して硬化し、ついで現
像により未露光部の除去を行ってレジストパターンを形
成した後、エッチングにて露出した不要部分の導電性皮
膜を除去し、さらに残存レジストを除去している。
【0003】感光性レジストをパターン状に硬化させる
方法としては、フォトマスクを介して紫外線などの活性
光線を露光する方法、レーザー光線によりレジストをパ
ターン状に直接描画する方法が挙げられる。
【0004】フォトマスクを介して露光する方法におい
ては、一般に数十〜数百mj/cm2 の照射量であるた
め高出力の光源を必要とし、しかもエネルギー変換効率
が悪いという問題があった。またパターンに合せてフォ
トマスクの作成、レジスト上へのフォトマスクの設置が
必要であり作業に多くの工数を要するという問題があっ
た。
【0005】直接描画する方法においては、照射量が少
なく高出力の光源を必要としない、CADデータにより
直接描画するのでフォトマスクの作成、レジスト上への
フォトマスクの設置が不要であり工数を削減できるとい
う長所があるが、直接描画のためにレーザー光線硬化型
レジストを使用して、レーザー光線照射により露光する
場合、露光時間が短時間であり、硬化に伴う収縮応力が
大きく、その応力緩和が十分でないため、現像性を低下
させるという問題があった。また露光により発生したラ
ジカルによる暗反応が露光後一定時間持続し光遮断後も
硬化反応が継続するため露光後の経過時間により硬化度
が異なり経過時間により現像性にバラツキを生じるとい
う問題があり、硬化度をある程度一定とするためには少
なくとも30分以上放置する必要があった。
【0006】そこで本発明者らは、直接描画する方法に
おいて、硬化に伴う収縮応力が緩和でき、露光後短時間
のうちにレジストの露光部の硬化度を一定とでき、現像
性をバラツキなく優れたものとできる方法について鋭意
研究の結果、露光後、特定条件でレジストを加熱処理す
ることによって上記目的を達成できることを見出し本発
明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、1.
(1)レーザー光線の照射によって硬化するレジスト
層及び該レジスト層上に必要に応じてカバーコート層を
形成してなる基板のレジスト層にレーザー光線を直接描
画法によりパターン状に照射してレジスト層をパターン
状に硬化させる工程、(2)パターン状に硬化したレジ
スト層を有する基板を、50〜160℃の温度で10秒
間〜30分間加熱処理する工程、及び(3)加熱処理し
たレジスト層を現像してレジストパターンを形成する工
程、を順次行うことを特徴とするレジストパターン形成
方法に関する。
【0008】また本発明は、2. 基板が表面に導電性
皮膜を有する基板であって、上記項1の工程(1)〜
(3)を経て得られたレジストパターンを形成した基板
に、(4)基板上のレジストパターンが形成されていな
い露出部をエッチングすることにより導電性皮膜パター
ンを形成する工程、及び(5)残存するレジスト層を除
去する工程、を順次行うことを特徴とする導電性皮膜パ
ターン形成方法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明方法において、基板として
は、電気絶縁性のガラス−エポキシ板、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)フィルム、ポリイミドフィルム
などのプラスチック板やプラスチックフィルム;これら
のプラスチック板やプラスチックフィルムの表面に、
銅、アルミニウムなどの金属箔を接着することによっ
て、あるいは銅、ニッケル、銀などの金属又は酸化イン
ジウム−錫(ITO)に代表される導電性酸化物などの
化合物を真空蒸着、化学蒸着、メッキなどの方法で導電
性皮膜を形成したもの;スルーホール部を設けたプラス
チック板やプラスチックフィルムの表面及びスルーホー
ル部に、導電性皮膜を形成したもの;銅板などの金属板
を挙げることができる。
【0010】本発明方法の工程(1)において、上記基
板上にレーザー光線の照射によって硬化するネガ型レジ
スト層を形成する。このレジスト層は、例えば、レーザ
ー光線硬化型液状レジストを塗布、乾燥することにより
形成することができる。上記液状レジストは、可視光レ
ーザー又は紫外線レーザーの照射によって硬化できるも
のであれば特に制限なく使用することができる。
【0011】上記液状レジストとしては、例えば、光照
射により架橋又は重合しうる感光性基、例えばアクリロ
イル基、メタクリロイル基、シンナモイル基、アリル
基、アジド基、シンナミリデン基などを含有する光硬化
性樹脂及び/又は化合物、重合開始剤及び光増感剤を必
須成分とし、必要に応じて、改質樹脂、溶剤、表面調整
剤などを含有していてもよい。
【0012】上記光硬化性樹脂としては、例えば、酸価
40〜650の高酸価アクリル樹脂にグリシジルアクリ
レート又はグリシジルメタクリレートをエステル化反応
させてアクリロイル基又はメタクリロイル基を導入して
なる樹脂;水酸基を含有するアクリル樹脂と置換又は未
置換のケイ皮酸ハライド、例えばケイ皮酸クロライドと
を塩基の存在下、例えばピリジン溶液中で反応せしめた
シンナモイル基を導入してなる樹脂;酸価40〜650
の高酸価アクリル樹脂にアリルグリシジルエーテルを付
加させてなるか、又は水酸基を含有するアクリル樹脂に
アリルアルコールとジイソシアネート化合物との等モル
付加物を付加してなるアリル基を導入してなる樹脂など
を挙げることができる。
【0013】上記光硬化性樹脂は、一般に1,000〜
100,000の数平均分子量を有し、ガラス転移温度
が0〜70℃の範囲にあることがレジストの物性及びレ
ジストの非粘着性の観点から好ましい。また感光性基は
0.2〜7.0当量/kg樹脂の量含まれているのが硬
化性及びレジストの物性の点から適当である。樹脂中に
アニオン性基やカチオン性基であるイオン性基を含有さ
せておき、中和することによってレジストを水系とする
ことも可能である。イオン性基を含有させることによっ
て、アルカリ現像液、酸現像液、水などに対する現像性
を向上させることができる。イオン性基を含有させる場
合には、0.2〜3.5当量/kg樹脂の量含まれてい
ることが適当である。
【0014】前記光硬化性化合物としては、エチレン性
不飽和二重結合を少なくとも1個有する化合物であり、
露光した際に付加重合することにより露光部の不溶化を
もたらす単量体、2量体、3量体及びその他のオリゴマ
ーが挙げられる。この化合物の具体例としては、例えば
アクリル酸、メタクリル酸、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、テトラ以上のポリ(4〜16)エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、エチレングリコールジイタコネ
ート、エチレングリコールジマレエート、ハイドロキノ
ンジ(メタ)アクリレート、レゾルシノールジ(メタ)
アクリレート、ピロガロール(メタ)アクリレート、オ
リゴウレタンアクリレート、オリゴエポキシアクリレー
ト、ジビニルベンゼンなどを挙げることができる。本発
明において、「……(メタ)アクリレート」は、「……
アクリレート又は……メタアクリレート」を意味する。
【0015】前記重合開始剤としては、例えばベンゾイ
ン、ベンゾインアルキルエーテル類、2−メチルベンゾ
イン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベ
ンジルジメチルケタール、アントラキノン、メチルアン
トラキノン、ジアセチル、アセトフェノン、ジフェニル
スルフィド、アントラセン、2−メチル−1−[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノープロパ
ノン−1、チオキサントン、チタノセン化合物などが挙
げられる。
【0016】前記光増感剤は、可視光を吸収することに
より励起され、光硬化性樹脂又は化合物や重合開始剤と
相互作用をする化合物である。ここで「相互作用」に
は、励起された光増感剤から光硬化性樹脂又は化合物や
重合開始剤へのエネルギー移動や電子移動が包含され
る。光増感剤の具体例としては、チオキサンテン系、キ
サンテン系、ケトン系、チオピリリウム塩系、ベースス
チリル系、メロシアニン系、3−置換クマリン系、3,
4−置換クマリン系、シアニン系、アクリジン系、チア
ジン系などの色素類が挙げられる。
【0017】液状レジストは、スプレー塗装、静電塗
装、ロール塗装、カーテンフロー塗装、スピンコート
法、シルクスクリーン印刷、ディッピング塗装又は電着
塗装などの方法で塗布することができる。レジスト層の
膜厚は、特に限定されるものではなく用途に応じて適宜
設定すればよいが、通常、乾燥膜厚で0.5〜50μ
m、特に3〜30μmの範囲であることが好ましい。乾
燥によってレジスト中の溶剤などを蒸発させる。レジス
ト層上にカバーコート層が形成されない場合には、乾燥
はレジスト表面を非粘着性にするように行うことが好ま
しい。
【0018】このレジスト層上には、必要に応じてカバ
ーコート層が形成されていてもよい。カバーコート層を
形成することによって酸素を遮断し、露光によるレジス
ト層の硬化の阻害を防止するために行われる。酸素を除
去した室内で露光を行う場合にはこの工程は必要なくな
る。
【0019】上記カバーコート層は、非感光性であって
常温で実質的に粘着性がなく酸素遮断能力のある材料で
形成される。このため、そのガラス転移温度は20℃以
上、さらには30〜80℃、特に40〜70℃の範囲内
にあることが好ましい。
【0020】カバーコート層の酸素遮断性は、膜の酸素
ガス透過率として5×10-12 cc・cm/cm2 ・s
ec・cmHg以下、特に1×10-12 cc・cm/c
2・sec・cmHg以下であることが好ましい。こ
こで酸素ガス透過率は、ASTMstandardsD
−1434−82(1986)記載の方法に準拠して測
定した値である。
【0021】さらにカバーコート層は現像液に実質的に
溶解するものであることが望ましい。現像液に可溶でな
いと、現像前にカバーコートを剥離せねばならず生産性
の点で不利である。このような条件を満たすカバーコー
トを形成するための被膜形成性樹脂としては、例えば、
ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリ酢酸ビニル又は
これらの混合物、或いはポリビニルアルコールと酢酸ビ
ニルポリマーとの混合物等が挙げられる。これらは被膜
形成性に優れ、水、希アルカリ水、希酸水などの水性現
像液に対する溶解性が良好であり好ましい。
【0022】このカバーコート層は、カバーコート液を
レジスト層上に塗布し乾燥させて形成してもよいし、プ
ラスチックフィルム上にカバーコート層を形成し、この
ものをカバーコート転写フィルムとして、レジスト層上
にカバーコート層を転写して形成してもよい。
【0023】またプラスチックフィルム上にカバーコー
ト層を形成し、さらにこの上にレジスト層を形成したも
のを転写フィルムとして基板に転写し、基板上にレジス
ト層とカバーコート層とを同時に形成してもよい。転写
によってカバーコート層又はカバーコート層とレジスト
層との両層を形成する場合には、接着面となるレジスト
層表面は粘着性を有することが好ましい。
【0024】次いで、形成したレジスト層に可視光レー
ザー又は紫外線レーザーであるレーザー光線を直接描画
法によりパターン状に照射して露光部のレジスト層をパ
ターン状に選択的に硬化させる。レジスト層上にカバー
コート層がない場合には、露光は酸素を遮断した雰囲気
下、例えば窒素雰囲気下で行うことが好ましい。
【0025】可視光レーザーを照射するための光源とし
ては、超高圧、高圧、中圧、低圧の各水銀灯、ケミカル
ランプ、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライ
ド灯、蛍光灯、タングステン灯、太陽光等を挙げること
ができ、これらの光源のうち、紫外線を紫外カットフィ
ルタによりカットした可視領域の光線や可視領域に発振
線をもつ各種レーザーなどが使用できる。なかでも48
8nm又は514.5nmに発振線をもつアルゴンレー
ザーが好ましい。また紫外線レーザーの光源としては、
アルゴンレーザー、ヘリウム−カドミウムレーザーやア
ルゴン−フッ素レーザーなどのエキシマレーザーなどを
挙げることができる。レーザー光線の露光量は、レジス
トの種類などによって適宜選定すればよく、通常、0.
01〜5mj/cm2 の範囲である。照射時間は、通
常、1ナノ秒(10-9秒)〜1秒程度である。
【0026】ついで本発明の工程(2)により、パター
ン状に硬化したレジスト層を有する基板が加熱される。
レーザー光線の露光によって硬化された露光部のレジス
トは、露光時間が短いため、そのまま放置すると、露光
により発生したラジカルが残存して露光終了後において
もラジカルによる暗反応が進み、経時によって硬化程度
が異なることになり、また硬化が急激に起こるので硬化
による応力歪みが大きくなりレジストの基材への密着性
低下などを引き起こす。本発明の工程(2)により上記
暗反応及び応力歪みの問題を解決することができる。
【0027】工程(2)における加熱は、基板の最高到
達温度が、50〜160℃、好ましくは50〜120℃
となる条件で10秒間〜30分間、好ましくは20秒間
〜2分間行われる。この加熱により残存ラジカルによる
硬化反応を早く進行させ一定の硬化度まで到達させて、
その後の経時による硬化程度の変化をなくすことがで
き、また硬化による応力を緩和することができレジスト
の基材への密着性を良好なものとすることができる。基
板の最高到達温度が、50℃未満では硬化の進行に長時
間を要するため実用的ではなく、一方、160℃を超え
ると熱により未露光部においても硬化が進行してしまっ
て現像性の低下を引き起こしたり、レジストが熱分解を
起こしたりする。加熱時間が、10秒未満では硬化の進
行が十分でなかったり、応力緩和が十分でなかったり
し、一方、30分以上では時間がかかり過ぎ実用的では
ない。
【0028】この加熱は、上記条件で加熱できる装置で
あれば制限なく使用して行うことができ、例えばホット
プレート、電磁誘導加熱装置、遠赤外線加熱装置、ホッ
トプレス、熱風乾燥機などを使用して行うことができ
る。ホットプレート、電磁誘導加熱装置、遠赤外線加熱
装置、ホットプレスなどを使用することによって、急速
に加熱、例えば昇温速度50℃/分〜240℃/分の速
度で加熱することができ、加熱工程の短縮化を行うこと
ができる。
【0029】ついで本発明の工程(3)により、レジス
ト層を現像してレジストパターンを形成する。現像は、
露光されたレジストを、レジストに応じた現像液、例え
ば、酸現像液、アルカリ現像液、水もしくは有機溶剤に
浸漬する方法、又はレジストにこれらの現像液をスプレ
ーする方法などによってレジストを洗浄することによっ
て行うことができる。現像条件は特に限定されるもので
はないが、通常、15〜40℃で15秒〜5分の範囲で
行うことが好ましい。これにより目的とするレジストパ
ターンを得ることができる。カバーコート層がある場合
には、現像前にカバーコート層を除去してもよいが、こ
の現像工程においてカバーコート層も同時に除去するこ
とが好ましい。、上記のようにして得られるレジストパ
ターンが形成された基板は、装飾用として、またソルダ
ーレジスト基板、エッチングレジスト基板として使用す
ることができる。
【0030】エッチングレジスト基板として使用する場
合には、本発明の工程(4)において、上記のようにし
て得られるレジストパターンが形成された基板につい
て、レジストパターンが形成されていない露出部の導電
性皮膜をエッチングすることにより導電性皮膜パターン
が形成される。
【0031】このエッチングは、基板上の導電性皮膜の
種類などに応じて選択されたエッチング剤を用いて行う
ことができる。例えば導電性皮膜が銅である場合には、
塩化第二銅などの酸性エッチング液、アンモニア系エッ
チング液などを用いて行うことができる。このエッチン
グによって現像工程により露出した部分の導電性皮膜を
除去することができる。
【0032】上記エッチング工程後、次いで本発明の工
程(5)により残存するレジスト層が除去される。これ
によって目的とするプリント基板を得ることができる。
レジスト膜の除去は、レジスト膜を溶解するが、基板及
び基板表面の回路パターンである導電性皮膜を実質的に
侵すことのない溶剤を用いて行うことができ、例えば、
アルカリ又は酸の水溶液や各種の有機溶剤を使用するこ
とができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。
【0034】実施例1 銅厚18μm、板厚2mm、大きさ350mm×460
mm角の、銅メッキしたガラス繊維強化エポキシ基板
に、関西ペイント(株)製、可視光レーザー硬化型ネガ
型液状レジスト「ゾンネLDI」(商品名、アクリル樹
脂系)をバーコータにより乾燥膜厚が10μmとなるよ
うに塗装し、60℃で10分間乾燥させた後、ポリビニ
ルアルコール(重合度1,700、Tg点65℃、酸素
透過率2×10-14 cc・cm/cm2 ・sec・cm
Hg)の12%水溶液を乾燥膜厚3μmになるようにバ
ーコータにてレジスト上に塗布し、60℃で10分間乾
燥してカバーコート層を形成した。このレジスト層に可
視光レーザーである、波長488nmのArイオンレー
ザーを照射量3mj/cm2 となる条件でスキャン方式
にて照射し、直接描画によりパターン状に硬化させた。
【0035】ついで、光照射後のレジスト塗布基板を、
ホットプレートを用いて基板の最高昇温速度120℃/
分で20℃から80℃まで昇温した。加熱時間は30秒
間とした。その後、1%炭酸ナトリウム水溶液を現像液
として30℃で1分間浸漬することにより未露光部分の
レジストを除去し水洗した。ついで塩化第二銅と過酸化
水素を主成分とするエッチング液に50℃で3分間浸漬
することによって露出した銅メッキ部分を除去して回路
である導電性皮膜パターンを形成した。さらに回路上の
残存レジスト層を40℃の3%水酸化ナトリウム水溶液
で除去して回路基板を得た。
【0036】実施例2 実施例1において、光照射後のレジスト塗布基板の加熱
を、電磁誘導加熱装置を用いて基板の最高昇温速度24
0℃/分で20℃から100℃まで昇温し、加熱時間を
1分間とする以外は、実施例1と同様に行って回路基板
を得た。
【0037】実施例3 実施例1において、光照射後のレジスト塗布基板の加熱
を、遠赤外線加熱装置を用いて基板の最高昇温速度80
℃/分で20℃から80℃まで昇温し、加熱時間を3分
間とする以外は、実施例1と同様に行って回路基板を得
た。
【0038】実施例4 実施例1において、光照射後のレジスト塗布基板の加熱
を、熱風乾燥機により基板の最高昇温速度40℃/分で
20℃から60℃まで昇温し、加熱時間を10分間とす
る以外は、実施例1と同様に行って回路基板を得た。
【0039】実施例5 実施例1において、光照射後のレジスト塗布基板の加熱
を、ホットプレートにより基板の最高昇温速度120℃
/分の速度で20℃から60℃まで昇温し、加熱時間を
1分間とする以外は、実施例1と同様に行って回路基板
を得た。
【0040】実施例6 実施例1において、カバーコート層を形成せず、かつ露
光を窒素雰囲気下で行う以外は、実施例1と同様に行い
回路基板を得た。
【0041】実施例7 実施例1において、可視光レーザー硬化型ネガ型液状レ
ジスト「ゾンネLDI」を用いてレジスト層を形成する
かわりに、関西ペイント(株)製、紫外線硬化型ネガ型
液状アニオン電着レジスト「ゾンネEDUV376」
(商品名、アクリル樹脂系)を使用し、銅メッキしたガ
ラス繊維強化エポキシ基板を陽極として、該基板の銅メ
ッキ上に乾燥膜厚が5μmとなるように電着塗装を行っ
てレジスト層を形成すること、及び可視光レーザーであ
る、波長488nmのArイオンレーザーのかわりに、
紫外線レーザーである、波長325nmのヘリウム−カ
ドミウムレーザーを使用すること以外は、実施例1と同
様に行い回路基板を得た。
【0042】実施例8 銅厚18μm、板厚2mm、大きさ350mm×460
mm角の、銅メッキしたガラス繊維強化エポキシ基板の
銅メッキ層上に、三菱レーヨン(株)製、可視光レーザ
ー硬化型ドライフィルム「ドライフィルムFMA−10
5」(支持フィルム、レジスト層及びカバーコート層か
らなり、厚さ25μm)を用い、支持フィルムを剥し
て、レジスト層及びカバーコート層を形成した。ついで
実施例1と同様にして露光及び加熱処理を行った。つい
でカバーコート層を剥離した後、実施例1と同様にして
現像、エッチング、及び残存レジスト層の除去を行っ
た。
【0043】実施例1〜8において、現像後のレジスト
パターンを目視にて観察した結果、いずれの回路基板に
おいてもライン/スペース=10μm/10μmまで良
好なレジストパターンが得られた。
【0044】また実施例1〜7で得られた各回路基板を
走査型電子顕微鏡にて観察した結果、いずれの回路基板
においてもライン/スペース=10μm/10μmの回
路まで形成することが可能であった。
【0045】比較例1 実施例1において、光照射後のレジスト塗布基板の加熱
を行わない以外は、実施例1と同様に行って回路基板を
得た。
【0046】比較例2 実施例7において、光照射後のレジスト塗布基板の加熱
を行わない以外は、実施例7と同様に行って回路基板を
得た。
【0047】比較例1及び比較例2において、現像後の
レジストパターンを目視にて観察した結果、いずれもラ
イン/スペース=150μm/150μmまで良好なレ
ジストパターンが得られたが、これより細かいレジスト
パターンは現像中に膨潤又は剥離し、安定な形成画像が
得られなかった。また得られた回路基板を走査型電子顕
微鏡にて観察した結果、いずれもライン/スペース=1
50μm/150μmの回路まで形成することが可能で
あったが、これより細かい回路の形成は不可能であっ
た。
【0048】
【発明の効果】レーザー光線をネガ型レジストに直接描
画する方法において、本発明方法を用いることによって
露光による硬化に伴う収縮応力が緩和でき、露光後短時
間のうちにレジストの露光部の硬化度を経時による変化
のない一定のものとでき、現像性をバラツキなく優れた
ものとできる。また得られたレジストパターンをエッチ
ングレジストとして使用することにより良好な回路パタ
ーンを有する回路基板を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/42 G03F 7/42 H05K 3/06 H05K 3/06 E

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)レーザー光線の照射によって硬化
    するレジスト層及び該レジスト層上に必要に応じてカバ
    ーコート層を形成してなる基板のレジスト層にレーザー
    光線を直接描画法によりパターン状に照射してレジスト
    層をパターン状に硬化させる工程、(2)パターン状に
    硬化したレジスト層を有する基板を、50〜160℃の
    温度で10秒間〜30分間加熱処理する工程、及び
    (3)加熱処理したレジスト層を現像してレジストパタ
    ーンを形成する工程、を順次行うことを特徴とするレジ
    ストパターン形成方法。
  2. 【請求項2】 工程(2)における加熱における最高昇
    温速度が、50℃/分〜240℃/分の範囲である請求
    項1記載のパターン形成方法。
  3. 【請求項3】 工程(1)において照射するレーザー光
    線が、可視光レーザーである請求項1又は2記載のパタ
    ーン形成方法。
  4. 【請求項4】 基板が表面に導電性皮膜を有する基板で
    あって、請求項1の工程(1)〜(3)を経て得られた
    レジストパターンを形成した基板に、(4)基板上のレ
    ジストパターンが形成されていない露出部をエッチング
    することにより導電性皮膜パターンを形成する工程、及
    び(5)残存するレジスト層を除去する工程、を順次行
    うことを特徴とする導電性皮膜パターン形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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