JPH09101393A - 復水貯蔵設備 - Google Patents

復水貯蔵設備

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JPH09101393A
JPH09101393A JP7255901A JP25590195A JPH09101393A JP H09101393 A JPH09101393 A JP H09101393A JP 7255901 A JP7255901 A JP 7255901A JP 25590195 A JP25590195 A JP 25590195A JP H09101393 A JPH09101393 A JP H09101393A
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崇 佐藤
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雅昭 緒方
Akira Tanabe
章 田辺
Yutaka Muramatsu
豊 村松
Masahiro Tsutagawa
雅洋 蔦川
Taku Sakuma
卓 佐久間
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Abstract

(57)【要約】 【課題】 苛酷事象発生時にもプラント耐力が維持され
る時間を大幅に延ばすことを可能にしながら、立地性、
経済性にも優れた復水貯蔵設備を提供する。 【解決手段】 本発明に係る復水貯蔵設備は、2基の原
子炉2を収納する一体型の原子炉建屋を有する原子力発
電プラントに設けられ、前記2基の原子炉2で共用する
常用水源部13および苛酷事象対策用の水源部16と、
その下部に前記2基の原子炉2で独立に設けられた非常
用水源部14とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は原子力発電プラント
の復水貯蔵設備に関する。
【0002】
【従来の技術】米国におけるTMI事故、旧ソビエト連
邦におけるチェルノブイリ事故の影響により、原子力発
電プラントおいて苛酷事象時の影響緩和を図るため、苛
酷事象対策について議論されるようになってきた。。
【0003】米国においてはMark1型格納容器を有
する沸騰水型原子力発電プラントにおいて、耐圧ベント
システムの設置が規制当局により求められるようになっ
た。また、欧州の原子力プラントでは耐圧ベントシステ
ムに放射性物質放出の量低減のためのフィルターを備え
たフィルターベントシステムが導入され始めている。
【0004】一方、日本の原子力発電プラントにおいて
は、世界各国の原子力発電プラントと比較して安全性が
高く、苛酷事象は工学的には起こりえない事象であると
考えられている。そのため、苛酷事象対策の実施を義務
づけられてはいないが、各原子力発電プラントにおいて
一層の安全性追求の姿勢の下、自主的な実施の有効性の
判断について検討が進められている。
【0005】万一の大規模な地震の発生を想定し、外部
電源が一般産業並みの耐震性しか持たないこと、および
共通原因故障により従来から設置されている非常用ディ
ーゼル発電機全基が機能維持できなくなる可能性が零で
ないとすると、全交流電源喪失事象(Station Black Ou
t, 以下SBOという)は、苛酷事象の中においても発
生する可能性はあるとも考えられる。
【0006】図6を参照してこのSBOが発生した場合
の事象について説明する。炉心3を収容する原子炉2は
通常運転時には主蒸気配管6を介して蒸気を原子炉格納
容器1外のタービン設備(図示せず)に送出している。
原子炉格納容器1内において、SBOが発生すると主蒸
気隔離弁5が閉鎖するとともに電動式の冷却ポンプ(図
示せず)が作動しなくなるため、原子炉2の圧力が上昇
する。これにより、主蒸気配管6に設置される逃がし安
全弁4が自動開放され、蒸気は逃がし安全弁4に接続さ
れた排気管8を通じて原子炉格納容器1内にあるサプレ
ッションプール7に導かれ、凝縮する。この際、原子炉
圧力が上昇し、原子炉水がサプレッションプール7へ移
行することで原子炉水位が低下するが、従来の原子力プ
ラントでは交流電源に依存しない蒸気駆動式の原子炉隔
離時冷却系9が設置されており、本系統による炉心への
注水が復水貯蔵槽10の水源を用いて行われることにな
る。
【0007】次に、図7を参照して復水貯蔵槽の従来技
術について説明する。復水貯蔵槽10は、事故時の炉心
への注水に用いる非常用水源14と、通常運転時の常用
水源13を一つの槽内に確保している。常用水源13は
定期検査時に用いる水源の確保、運転時・停止時の原子
炉内保有水の圧力や水位条件の違いによる水量差を吸収
することなどを目的としたものである。一方、非常用水
源14は万一の事故時に供給される水源確保を確実にす
るため、常用水源ノズル11を非常用水源14の上方に
設置している。このように配置すれば、常用水源ノズル
11以下に水位が下がった場合には、常用水をそれ以上
供給できなくなる一方、万一の事故時に供給される非常
用水は復水貯蔵槽10の底部に設けられた非常用水源ノ
ズル12から供給可能である。
【0008】図8はフィルターベント方式を採用した従
来技術を示すものである。この従来例は苛酷事象発生時
にサプレッションプール内に放出された放射性のよう素
などの放射性物質を含む蒸気の減圧、スクラビングを行
うために復水貯蔵槽10内に必要な水浸を確保したフィ
ルターベント配管15を設置したフィルターベント水源
16を隔壁17などにより確保した例である。フィルタ
ーベント配管15は一方は図示しないサプレッションプ
ール内の気相部に接続され、他方は図8に示されるよう
にフィルターベント水源16内に接続されている。
【0009】本例では復水貯蔵槽10の上部空間部に気
体の放射性排気物を環境に問題ない程度にまで希釈して
放出する排気筒21に至る放出配管24が設けられ、凝
縮,スクラビングされた蒸気の一部が環境に放出され復
水貯蔵槽10の圧力を下げることで凝縮,スクラビング
能力を維持する。
【0010】尚、図7および図8においては原子炉1基
についての復水貯蔵設備の従来例を示したが、原子炉を
複数基所有する原子力発電所においても、各原子炉につ
いて図7および図8に示される復水貯蔵設備が各々設け
られている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述の復水貯蔵設備
は、原子力発電所立地や建設コストの面からは小容量で
あることが望ましい一方、安全性の更なる向上という側
面からは大容量確保が望ましい。
【0012】このような相対する条件の均衡として従来
では、非常用水源14として保有する8時間程度の容量
が確保されていた。しかしながら、万一SBOが発生
し、万一、長時間続いた場合には8時間分の水量を消費
すると注入手段がなくなり、最終的には炉心損傷に至る
可能性がある。
【0013】上述のSBO発生後も原子力発電所の長期
の安全性を確保するためには、事象発生後のプラント耐
力を極力長時間維持することが有効である。これが可能
になれば、外部からの救援の時間的余裕が生じ、炉心冷
却後の回復や避難活動がより容易となる。
【0014】このためには復水貯蔵設備の水源を増加
し、炉心損傷に至る時間を長くすることが望ましいが、
単純に水量を増加すると復水貯蔵設備の容量が増加し、
立地上困難であると同時に経済的にも好ましくない。
【0015】本発明は係る従来の事情に対処してなされ
たものであり、その目的は、SBO発生時にもプラント
耐力が維持される時間を大幅に延ばすことを可能にしな
がら、立地性、経済性にも優れた復水貯蔵設備を提供す
るものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明について請求項1記載の復水貯蔵設備は、2
基の原子炉を収納する一体型の原子炉建屋を有する原子
力発電プラントに設けられた復水貯蔵設備において、前
記2基の原子炉で共用する常用水源部および苛酷事象対
策用の水源部と、その下部に前記2基の原子炉で独立に
設けられた非常用水源部とを有するものである。
【0017】請求項2記載の復水貯蔵設備は、請求項1
記載の復水貯蔵設備において、隔壁で分離されて設けら
れ苛酷事象時に原子炉内の圧力および放射性物質を低減
するフィルターベント水源と、原子炉内の蒸気を導き凝
縮させて原子炉内の圧力を低減する前記2基の原子炉の
各々のサプレッションプールと前記フィルターベント水
源を接続して少なくとも各々一つ設けられるベント配管
とを有するものである。
【0018】請求項3記載の復水貯蔵設備は、請求項2
記載の復水貯蔵設備において、ベント配管が気体放射性
廃棄物を希釈して放出する排気筒へ接続されるバイパス
配管を分岐して有するものである。
【0019】請求項4記載の復水貯蔵設備は、請求項1
または2記載の復水貯蔵設備において、底部から天井部
にわたって内部に設けられ、前記非常用水源部上端部よ
り上部に少なくとも一つの貫通孔を有する仕切壁を有す
るものである。
【0020】請求項5記載の復水貯蔵設備は、請求項2
または3記載の復水貯蔵設備において、底部から天井部
にわたって内部に設けられ、前記非常用水源部上端部よ
り上部に少なくとも一つの貫通孔を有する仕切壁を有
し、前記少なくとも各々一つ設けられたベント配管同士
を接続する連通管を有するものである。
【0021】請求項6記載の復水貯蔵設備は、請求項1
または2記載の復水貯蔵設備において、フィルターベン
ト水源は原子炉格納容器外から隔離弁を介して設けられ
た注入配管が接続されているものである。
【0022】上記構成の復水貯蔵設備においては、請求
項1記載の発明では、2基の原子力プラント間で常用水
源を共用することで、復水貯蔵槽を独立設置する場合と
比べ、常用水源総容量を低減し、その低減分をSBO時
の炉心注入水源として共用して確保することで、SBO
時のプラント耐力を総容量の増加なしに向上することが
できる。
【0023】請求項2記載の発明では、サプレッション
プールの気相部から蒸気をベント配管からフィルターベ
ント水源に導いて凝縮させると同時に蒸気に含まれる放
射性物質のスクラビングされる。
【0024】請求項3記載の発明では、サプレッション
プールの気相部からの蒸気はフィルターベント水源と排
気筒に選択的に放出される。請求項4記載の発明では、
復水貯蔵設備の構造強度を向上させながら、常用水源お
よび苛酷事象対策用の水源の共用および非常用水源の独
立性を維持する。
【0025】請求項5記載の発明では、仕切壁によって
分離されたフィルターベント水源を2基の原子炉で共用
するものである。請求項6記載の発明では、原子炉格納
容器の外部から注入配管を介してフィルターベント水源
へ外部水を供給可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る復水貯蔵設備
の実施の形態について説明する。
【0027】
【実施例】以下に本発明に係る復水貯蔵設備の第1の実
施例を図1を参照して説明する。復水貯蔵槽10aは2
基の原子力プラント、例えばA号機およびB号機とすれ
ば、そのA号機、B号機共用の一体構造の槽であり、原
子炉建屋内などに設置される。
【0028】下部には隔壁17が2枚設置され、これに
よってA号機非常用水源14a、B号機非常用水源14
bおよびA号機・B号機共用のフィルターベント水源1
6に区画される。この上部にはA号機・B号機共通の苛
酷事象対策用水源として全交流電源喪失事象対応水源
(以下、SBO水源という)18が確保され、そのさら
に上部にはA号機・B号機共用の常用水源13が確保さ
れる。
【0029】フィルターベント水源16内には、万一S
BOが発生し場合、A号機およびB号機のサプレッショ
ンプールの気相部(図示せず)からベントされた蒸気を
導くためのフィルターベント配管15a,15bがA号
機・B号機独立に設置されている。フィルターベント配
管15a,15b下端は開口となって、フィルターベン
ト水源16に水没しており、水没深さは蒸気凝縮に必要
な深さとして約5m確保することが望ましい。。
【0030】本実施例では2基共用の復水貯蔵槽10a
としたため、常用水源13は合理化することが可能とな
り、結果として同じ総容量でSBO水源18を確保する
ことが可能となる。この水源はA号機およびB号機に独
立して設けられたA号機非常用水源14aまたはB号機
非常用水源14bとあわせることによって長時間、炉心
への注水を可能とする。
【0031】次に本発明の第2の実施例について図2を
参照して説明する。図2において図1と同一部分につい
ては同一符号を付し、その構成の説明は省略する。図2
は原子炉2まで含めた構成を示すものであり、復水貯蔵
槽10a内の構成は第1の実施例と同一である。
【0032】本実施例においてはサプレッションプール
7から設けられたベント配管31に排気筒21に接続さ
れたバイパス配管22を分岐させて設けている。また、
ベント配管31にはバイパス配管22の接続点よりも上
流側に止め弁32aが設けられ、またフィルターベント
水源16に接続されるベント配管15aにもバイパス配
管22上流に止め弁32bが設置されている。
【0033】このように構成された復水貯蔵設備におい
ては、サプレッションプール7から放出される蒸気を直
接排気筒21に導くことが可能である。また、止め弁3
2a,32bを開閉することによって、排気筒21に放
出する蒸気としてまたはフィルターベント水源16に導
く蒸気として選択的に、あるいは同時に放出も可能であ
る。
【0034】SBO時には炉心損傷は発生しておらず、
サプレッションプール7に排出される蒸気は通常運転時
の蒸気同様、よう素などの放射性物質はほとんど含まれ
ていない。従って、あえて復水貯蔵槽10aに蒸気を導
き、冷却するよりも、復水貯蔵槽10a内の温度上昇を
回避し、低温水を炉心に注入するほうが、炉心の健全性
は確保されやすい。従って、蒸気を直接排気筒21に導
いて放出するものである。これにより、SBO時のプラ
ント耐力をさらに強化・向上させることができる。
【0035】次に、本発明に係る復水貯蔵設備の第3の
実施例について、図3を用いて説明する。図3において
図1と同一部分については同一符号を付し、その構成の
説明は省略する。本実施例は第1の実施例に加えて、復
水貯蔵槽10a中央部に仕切壁20を追加して設けたも
のである。2基で復水貯蔵槽10aを共用する場合、復
水貯蔵槽10aは2つの原子力プラントの中間部に設置
されると考えられ、また、地震時の水平力を受ける耐震
壁は建屋に均等に配置することが望ましいため、建屋中
央部に配置されることが考えられる。従って、配置計画
によっては復水貯蔵槽10aのエリアには本来必要とな
る耐震壁が設置できない状況になることもありうる。
【0036】本実施例は、このような場合を考慮したも
のであり、復水貯蔵槽10a中央部に仕切壁20を設置
したものである。本仕切壁20は十分な壁厚を確保する
ことで、耐震壁として活用されるものである。この仕切
壁20にはA号機非常用水源14a,B号機非常用水源
14bの上方に少なくとも1つの貫通孔19が設けら
れ、SBO水源18、常用水源13は2原子力プラント
で共用可能である。ただし、フィルターベント水源16
a,16bは原子力プラントごとに独立に設置してあ
る。従って、このフィルターベント水源が独立に設けら
れて増加した水量分程全体容量としては増加するもの
の、内部に耐震壁となりうる仕切壁20を確保可能であ
り、構造強度が向上するので構造計画上の対応も容易で
あり、耐震性の向上を図ることができる。
【0037】次に、本発明に係る復水貯蔵設備の第4の
実施例について、図4を用いて説明する。図4において
図3と同一部分については同一符号を付し、その構成の
説明は省略する。図4においては、本発明の第3の実施
例と同様に、貫通孔19を有する隔壁17が設置されて
いるが、フィルターベント配管15が貫通孔19を利用
して連通管26を介して隔壁17の両側に設けられたフ
ィルターベント水源16a,16bに接続されたもので
ある。
【0038】このように構成された本実施例の場合で
は、フィルターベント水源16a,16bは原子力プラ
ント共用として利用することができ、復水貯蔵槽10a
容量を増加することなく、かつ建屋構造計画上の対応も
容易であり、耐震性の向上を図ることができる。
【0039】最後に、本発明に係る第5の実施例につい
て図5を用いて説明する。図5において、原子炉建屋3
0は地下に埋設されている。復水貯蔵槽10aの構成は
第1の実施例と同じであるが、復水貯蔵槽10aに注入
配管23が隔離弁25を介して地上に設けられた注入口
27に接続される。
【0040】他の実施例は長時間の炉心注入能力を有す
る復水貯蔵槽10aを提供するが、本実施例ではさらに
所定の時間経過後、炉心注入用の水源が喪失しても隔離
弁25を開き、地上の注入口27より水を注入すること
で、復水貯蔵槽10aに炉心冷却用の水源を確保するこ
とが可能となる。本実施例では復水貯蔵槽10aまでの
注水は重力落下を利用するため、SBO時にも対応可能
である。従来例に見られるようにサプレッションプール
7とフィルターベント水源16を接続するフィルターベ
ント配管15を設け、かつ復水貯蔵槽10aの空間部を
排気筒21に接続する放出配管24を設置することで、
炉心からサプレッションプール7,復水貯蔵槽10a,
排気筒21に至る除熱パスを形成し、一方で、重力落下
による注水機能を確保できるので、全体として動力によ
らない静的な炉心冷却機能が達成でき、SBO時の安全
性を飛躍的に向上させることができる。
【0041】なお、本実施例は復水貯蔵槽10aが原子
炉建屋内に設置された場合に限らず、復水貯蔵槽10a
が重力落下にて注水可能な位置に設置されている場合に
は、有効である。
【0042】また、以上に述べた各実施例は従来例に見
られるように屋外のタンク式の復水貯蔵槽の場合にでも
可能である。さらに、注入する水の駆動源は重力という
静的なものが望ましいが、所定の信頼性を有するディー
ゼル発電機などによってポンプを駆動し注水を行う場合
も考えられることは言うまでもない。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明の復水貯蔵設
備においては、全交流電源喪失時においても、従来より
大幅に炉心健全性を向上させると同時に原子力プラント
の立地性および経済性を向上をも図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る復水貯蔵設備の第1の実施例を示
す構成図。
【図2】本発明に係る復水貯蔵設備の第2の実施例を示
す構成図。
【図3】本発明に係る復水貯蔵設備の第3の実施例を示
す構成図。
【図4】本発明に係る復水貯蔵設備の第4の実施例を示
す構成図。
【図5】本発明に係る復水貯蔵設備の第5の実施例を示
す構成図。
【図6】全交流電源喪失事象を説明するための原子力炉
廻りの構成図。
【図7】復水貯蔵設備の従来例を示す構成図。
【図8】復水貯蔵設備の従来例を示す構成図。
【符号の説明】
1…原子炉格納容器 2…原子炉 3…炉心 4…逃がし安全弁 5…主蒸気隔離弁 6…主蒸気配管 7…サプレッションプール 8…排気管 9…原子炉隔離時冷却系 10,10a…復水貯
蔵槽 11…常用水源ノズル 12…非常用水源ノズ
ル 13…常用水源 14a,14b…非常
用水源 15,15b,15b…フィルターベント配管 16,16a,16b…フィルターベント水源 17…隔壁 18…全交流電源喪失
事象対応水源 19…開口 20…仕切壁 21…排気筒 22…バイパス配管 23…注入配管 24…放出配管 25…隔離弁 26…分岐管 27…注入口 30…原子炉建屋 31…配管 32a,32b…止め
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21D 3/04 GDB 9216−2G G21C 9/00 GDBA (72)発明者 村松 豊 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 蔦川 雅洋 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 佐久間 卓 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2基の原子炉を収納する一体型の原子炉
    建屋を有する原子力発電プラントに設けられた復水貯蔵
    設備において、前記2基の原子炉で共用する常用水源部
    および苛酷事象対策用の水源部と、その下部に前記2基
    の原子炉で独立に設けられた非常用水源部とを有するこ
    とを特徴とする復水貯蔵設備。
  2. 【請求項2】 隔壁で分離されて設けられ苛酷事象時に
    原子炉内の圧力および放射性物質を低減するフィルター
    ベント水源と、原子炉内の蒸気を導き凝縮させて原子炉
    内の圧力を低減する前記2基の原子炉の各々のサプレッ
    ションプールと前記フィルターベント水源を接続して少
    なくとも各々一つ設けられるベント配管とを有すること
    を特徴とする請求項1記載の復水貯蔵設備。
  3. 【請求項3】 前記ベント配管は気体放射性廃棄物を希
    釈して放出する排気筒へ接続されるバイパス配管を分岐
    して有することを特徴とする請求項2記載の復水貯蔵装
    置。
  4. 【請求項4】 底部から天井部にわたって内部に設けら
    れ、前記非常用水源部上端部より上部に少なくとも一つ
    の貫通孔を有する仕切壁を有することを特徴とする請求
    項1または2記載の復水貯蔵設備。
  5. 【請求項5】 底部から天井部にわたって内部に設けら
    れ、前記非常用水源部上端部より上部に少なくとも一つ
    の貫通孔を有する仕切壁を有し、前記少なくとも各々一
    つ設けられたベント配管同士を接続する連通管を有する
    ことを特徴とする請求項2または3記載の復水貯蔵設
    備。
  6. 【請求項6】 前記フィルターベント水源には原子炉格
    納容器外から隔離弁を介して設けられた注入配管が接続
    されていることを特徴とする請求項1または2記載の復
    水貯蔵設備。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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