JP2992076B2 - 非常用炉心注水系 - Google Patents

非常用炉心注水系

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は原子炉の非常用炉心注水系に係わり、特に軽
水型原子炉において、プラントの異常事象時に静的手段
(水の水頭圧)により長期間にわたり炉心に水を注入
し、炉心を冷却する非常用炉心注水系に関する。
〔従来の技術〕
軽水型原子炉の異常事象時に静的手段により炉心に水
を注入し、炉心を冷却する非常用炉心冷却装置として公
知のものに、Simplicity;the key improved safety,per
formance and economics.Nuc.Eng.Nov.1989.(公知例
1)および特開昭63−22390号公報(公知例2)等があ
る。
公知例1では、冷却喪失事故(LOCA)を想定した場
合、事故後短期間の炉心の冷却は非常用炉心冷却装置
(ECCS)の重力落下プールで実施し、事故後長期間の炉
心冷却は均圧系を介して圧力抑制プールのプール水を圧
力容器に戻すことにより達成することとしている。この
ため均圧系は、圧力抑制プール水と圧力容器を接続する
均圧配管を設置し、この均圧配管の途中に通常運転時に
閉鎖し事故時のみ開放する爆破弁と、圧力容器内の冷却
材が圧力抑制プールに流出することを防止する逆止弁と
を設置して構成されている。この場合、事故後長期間で
の格納容器内の水は、重力落下プールにより下部ドライ
ウェルを満水として、更にドライウエルと圧力抑制プー
ルを連結するベント管の入口高さ(または圧力抑制プー
ルへのリターンラインの高さ)まで満水にする必要があ
り、多量の重力落下プール水が必要であった。
公知例2では、LOCA後短期の炉心冷却はECCSの蓄圧タ
ンクで実施し、LOCA後長期については、公知例1と同様
に炉心冷却を圧力抑制プールと圧力容器を接続する均圧
系により達成される。したがって、事故後長期間の格納
容器内の水のバランスの観点から、大容量の蓄圧タンク
を設置するか、事故後長期については動的なポンプで冷
却材を圧力容器に注水する必要があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術はいずれも、LOCA後長期の格納容器内の
水のバランスを考慮した場合に、下部ドライウェルをベ
ント管高さ位置まで冷却材で満水にするために予め重力
落下ECCSプールや蓄圧ECCSタンクの水量を多く設定する
必要があった。このため、公知例1では特に建屋の上部
に多容量プールを設置するために、それを支える建屋構
造壁を厚くする必要があり、また耐震条件が厳しくなる
という問題があった。
本発明の目的は、LOCA後長期間の炉心の冷却におい
て、均圧系の水源を2箇所とすることにより下部ドライ
ウェルの満水に必要な冷却材量を最小にする原子炉の非
常用炉心注水系を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達成するため、軽水炉の炉心を
内包する圧力容器と、前記圧力容器を内包する格納容器
とを設け、前記格納容器が圧力容器や高温・高圧の一次
系配管を包絡するドライウエルと、下部に圧力抑制プー
ルを保有する圧力抑制室とに区分され、前記ドライウエ
ルと圧力抑制プールは下端が水没したベント管で連結さ
れた原子炉の非常用炉心注水系であって、原子炉の異常
時の短期には圧力容器内の蒸気を逃がして圧力容器を減
圧し、格納容器の上部内部空間に設置した重力落下プー
ルまたは格納容器の外部に設置した蓄圧タンク等を備え
る非常用炉心冷却装置により圧力容器に注水して炉心を
冷却する原子炉の非常用炉心注水系において、原子炉の
異常時、長期間において前記圧力抑制プールのプール水
と前記ドライウエルの下部に蓄積したドローダウン水の
両者を水源として前記圧力容器に注水する均圧系を設置
したものである。
好ましくは、前記均圧系は前記圧力抑制プールと圧力
容器を接続する第1の均圧配管と、前記第1の均圧配管
から分岐し、前記ドライウエルの下部に開口する第2の
均圧配管とを有し、前記第1の均圧配管の前記圧力容器
との接続点と前記第2の均圧配管の分岐点との間に、通
常運転時に閉鎖した隔離弁を設置し、前記第1の均圧配
管の前記分岐点と前記圧力抑制プールとの接続点との間
および前記第2の均圧配管にそれぞれ逆止弁を設置す
る。
また好ましくは、前記格納容器を鋼製として、原子炉
の異常時にその壁面が前記圧力抑制プールの熱を外周プ
ールに伝える伝熱面の機能を与え、前記第1の均圧配管
の前記圧力抑制プールでの開口高さをプール水中でプー
ル水面近傍とする。
また好ましくは、前記圧力容器の水位低信号と前記ド
ライウエルの圧力高信号を検出して前記圧力容器の蒸気
を逃がす減圧弁を開放した後、前記圧力容器の圧力低信
号を検出して前記隔離弁を開放する制御手段を設ける。
前記隔離弁として爆破弁または電動弁を使用できる。前
記第1および第2の均圧配管に対し、前記隔離弁および
逆止弁をそれぞれ2個づつ並列に配置してもよい。
〔作用〕
以上のように構成した本発明において、原子炉の異常
時、長期間において圧力抑制プールのプール水およびド
ライウェル下部のドローダウン水の2箇所を水源として
圧力容器に注水する均圧系を設けることにより、下部ド
ライウェルのドローダウン水が新たな水源として直接利
用されることとなり、当該ドローダウン水をベント管高
さ位置まで満水にし、圧力抑制プールに戻して利用する
必要がなくなるので、下部ドライウェルの満水に必要な
冷却材量を少なくできる。なお、ドローダウン水とは、
破断口から流出した冷却水および破断口から漏れたECCS
の重力落下プール水または蓄圧タンク水のことである。
また、格納容器壁面を介して圧力抑制プールから外周
プールへ崩壊熱を除去することもできるので、LOCA後長
期にわたり静的手段により炉心冷却と格納容器冷却を達
成することができる。
また、圧力容器の水位低信号とドライウエルの圧力高
信号を検出して減圧弁を開放した後、圧力容器の圧力低
信号を検出して前記隔離弁を開放する制御手段を設ける
ことにより、LOCA後、圧力容器の圧力が低下する過程
で、自動的に減圧弁を開放した後、均圧系の隔離弁が開
放される。
均圧系の隔離弁が開放されれば、LOCA後長期において
圧力容器の圧力が十分に低減すると、圧力抑制プールの
プール水および下部ドライウエルのドローダウン水が水
頭圧で圧力容器に流入する。このとき、均圧系の第1お
よび第2の均圧配管に逆止弁を設置してあるので、圧力
容器の中の水が下部ドライウエルや圧力抑制プールに逆
流することはなく、また圧力抑制プールのプール水が下
部ドライウエルに流入することもない。
〔実施例〕
以下、本発明の第1の実施例を第1図〜第5図により
説明する。
沸騰水型軽水炉では、第2図に示すように、炉心1を
内包する圧力容器2と、圧力容器2を内包する格納容器
3とが設置されている。格納容器3は圧力容器2および
高温・高圧の一次系配管を内包するドライウエル4と、
下部に圧力抑制プール5を保有する圧力抑制室6とに区
分され、ドライウエル4と圧力抑制プール5は下端が水
没した複数のベント管7で連結されている。
格納容器3は鋼製でできており、冷却材喪失事故(LO
CA)を想定した場合は格納容器3の壁面を介して圧力抑
制プール5から外周プール8に崩壊熱が除去される。
第1図において、圧力容器2には減圧弁9が設けら
れ、格納容器3の内部上部空間には重力落下方式の非常
用炉心冷却装置(ECCS)11の水源として重力落下プール
10が設置され、LOCA後短期には、減圧弁9を開放して圧
力容器2中の蒸気を開放して系外に逃がすことにより圧
力容器2の圧力を急速に減圧し、重力落下プール10の水
を水頭圧で圧力容器2内に注入し炉心1を冷却する。EC
CS11の水源として重力落下プール10の代わりに、第3図
に示すように、格納容器3の外部に蓄圧タンク12を設
け、この蓄圧タンク12の水を圧力容器2に注入して炉心
1を冷却してもよい。このようにLOCA後短期的に作動す
る重力落下プール11あるいは蓄圧タンク12の注入水は、
炉心1を冷却した後に破断口(図示せず)よりドライウ
エル4に流出し、第4図に符号17で示すようにドライウ
エル4の下部空間を満水とし、圧力容器2の下半分を水
没させる。
また、圧力容器2には圧力抑制プール5のプール水と
ドライウエル4の下部に蓄積したドローダウン水の両者
を水源とする均圧系13が設置され、LOCA後長期間に渡っ
て、この均圧系13により圧力抑制プール5のプール水お
よび/またはドライウエル4下部のドローダウン水17を
圧力容器2に注水する。均圧系13は、一端が圧力容器2
に接続され、他端が圧力抑制プール5に開口する第1の
均圧配管14aと、第1の均圧配管14aから分岐し、ドライ
ウエル4の下部に開口する第2の均圧配管14bと、第1
の均圧配管14aの圧力容器2との接続点と第2の均圧配
管14bの分岐点との間に配置された隔離弁としての爆破
弁15と、均圧配管14a,14bのそれぞれに設置した逆止弁1
6とから構成されている。
圧力容器2と第1の均圧配管16aとの接続高さ(以
下、「圧力容器配管接続高さ」と略す)は、LOCA後長期
において余裕をもって炉心冠水維持が可能なように、炉
心頂部より50〜150cm程度、好ましくは1m程度、上部に
設置する。圧力抑制プール5のプール水の注入駆動力
は、後述するようにベント管7の出口高さと圧力容器配
管接続高さの差となるために、ベント管7の出口高さを
後者の接続高さよりも50〜150cm程度、好ましくは70cm
以上、高位置にする。また、べント管7の出口高さは炉
心1の高さよりも100cm〜200cm程度高くする。なお、こ
こでベント管の出口高さとは、ベント管7の下端の圧力
抑制プールへの開口部の高さのことであり、ベント管7
が各々高さの異なる複数の出口を有する場合は、それら
出口のうちの最上段の出口高さのことである。
また、ドライウエル4のドローダウン水17の注入駆動
力は、後述するようにドローダウン水17の水位と圧力容
器配管接続高さとの差となる。ここで、第2の均圧配管
14bのドライウエル4下部での開口高さは圧力容器2と
の接続高さとほぼ同レベルとし、かつ第2の均圧配管14
b内に空気が溜まって、駆動力を低減することのないよ
うに、第2の均圧配管14bの引き回しは水平方向の引き
回しを含め最小とし、かつ逆止弁16は水平引き回し部分
に設置する。なお、第1図では一点鎖線で囲む部分Aの
み図示の便宜上平面図で示している。他の図も同様であ
る。また、ECCSの重量落下プール10または蓄圧タンク11
の水量は、LOCA後長期において下部ドライウエル内のド
ローダウン水位が圧力容器配管接続高さ、すなわち、第
2の均圧配管14bの高さ以上となるように予め設定して
おく。
また、本実施例では、LOCA後の格納容器3の壁面は圧
力抑制プール5の熱を外周プール8に伝える伝熱面とし
て機能するので、圧力抑制プール5水を多量に使用しそ
の水位を低下させることはできない。そこで、第1の均
圧配管14aの開口高さは圧力抑制プール5の初期水位か
ら例えば50cm程度低くし、それ以下に水位が低下しない
ようにしている。
LOCA後、長期に圧力容器2の圧力がドライウエル4の
圧力とほぼ同程度まで低下すると均圧系13が作動し、第
4図に示すように圧力抑制プール5の水およびドライウ
エル4下部のドローダウン水17が圧力容器2に流入す
る。このときの圧力抑制プール5のプール水の注入駆動
力およびドライウエル4のドローダウン水17の注入駆動
力はそれぞれ以下の式で表わされる。
圧力抑制プール水の駆動力ΔP1 ΔP1=PNE−PR ={PWW+(HV+HNV)・γ}−PR ≒HNV・γ ……(1) 何故ならばPWW+HV・γ≒PR ……(2) ドライウエル下部ドローダウン水の駆動力ΔP2 ΔP2=PNE−PR ={PDW+HD・γ}−PR ≒HD・γ ……(3) ここで、PR :圧力容器の圧力 PDW:ドライウエルの圧力 PWW:圧力抑制室の圧力 HV :ベント管水浸深さ HNV:ベント管出口高さと圧力容器配管接続高
さの差 HD :ドローダウン水位と圧力容器配管接続高
さの差 γ :水の密度 したがって、(1)式より、圧力抑制プール5の水の
注入駆動力ΔP1はベント管7の出口高さと圧力容器2に
対する均圧配管14aの接続高さとの差に相当する水頭圧
となり、(3)式より、ドライウエル4下部のドローダ
ウン水17の注入駆動力は、ドローダウン水位と圧力容器
2に対する均圧配管14bの接続高さの差に相当する水頭
圧となる。
次に、上記の均圧系13の制御系を第5図および第6図
により説明する。
第5図において、制御系の一部として圧力容器2の水
位LRを検出する水位計19、ドライウエル4内の圧力PD
検出する圧力計20、および圧力容器2内の圧力PRを検出
する圧力計21が設けられている。水位計19、圧力計20,2
1の検出信号はコントローラ22に送られ、ここで第6図
に示す作動ロジックにより減圧弁9および均圧系13を起
動する。
すなわち、LOCA事象が発生し、圧力容器2の水位LR
信号およびドライウエル4の圧力PD高信号を検出すると
減圧弁9を開放させ、この結果圧力容器2の圧力PRが急
激に減少し、ドライウエル4圧力に漸近するので、圧力
容器圧力低信号を検出したら、均圧系13の爆破弁15を開
放させる。
爆破弁15を開放後は上記(1)式および(3)式の注
入条件が成立すれば自動的に冷却材が注入する。上記条
件が成立しない間は、均圧系13に逆止弁16が設置してあ
るので、炉水が流出することはない。
以上のように構成した本実施例によれば、LOCA後、圧
力容器の圧力が低下する過程で爆破弁25が開放され、圧
力抑制プール5の水およびドライウエル4下部のドロー
ダウン水17が圧力容器2に注水されるので、LOCA後長期
間に渡って炉心1を冷却できる。
また、圧力抑制プール5の水およびドライウエル4下
部のドローダウン水17の両者を水源として注水するの
で、ドライウエル4下部全体を満水にしなくとも圧力容
器2に対する均圧配管14a,14bの接続高さよりも若干
(〜1m)高い位置まで満水にすれば注水でき、LOCA後長
期に亘り炉心1を冠水維持できる。したがって、ECCS重
力落下プール10の水量あるいはECCS蓄圧タンク12の水量
を少なくでき、建屋の上部に重い水を確保する必要がな
く、耐震設計を緩和することができる。
また、LOCA後の格納容器3の壁面は圧力抑制プール5
の熱を外周プール8に伝える伝熱面として機能するが、
均圧配管14aの開口部高さを圧力抑制プールの初期水位
から僅かに低くし、それ以下に水位が低下しないように
しているので、格納容器3の壁面を介しての静的な格納
容器冷却と上記の均圧系13による静的な炉心冷却を長期
にわたり実現することができる。
またこのとき、圧力抑制プール5側の均圧配管14aの
先端開口部が気相部に露出する場合には、格納容器3内
の水バランスより第2の均圧配管14aは必ずドライウエ
ル4下部のドローダウン水17で覆われ、圧力容器2に注
水できるので、炉心1を必ず冷却することができる。
本発明の第2の実施例を第7図により説明する。第1
図に示した第1の実施例では均圧配管14aに隔離弁とし
て爆破弁15を設置したが、本実施例の均圧系13Aにおけ
る均圧配管14aには爆破弁の代わりに通常運転時閉の電
動弁23が設置されている。電動弁22も第6図に示すのと
同様の作動ロジックで開放される。
本実施例によれば、電動弁22を用いたので、隔離弁の
周期試験による信頼性の確認が容易となる効果がある。
また、運転・管理も容易となる。
本発明の第3の実施例を第8図により説明する。本実
施例では、第1図に示した第1の実施例において、爆破
弁15および逆止弁16を並列に2個づつ設置したものであ
る。
通常運転時、閉鎖していてLOCA事象時に開放が要求さ
れる弁については、何らかの原因で故障し所定の動作が
期待できないことを想定する必要があるが、本実施例に
よれば、いかなる動的機器の単一故障に対しても圧力容
器2に冷却材を注入することが可能である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、圧力抑制プールおよびドライウエル
のドローダウン水の2箇所を水源として圧力容器2へ注
水できるために、下記の効果を得ることができる。
重力落下ECCSのプール水量を低減できる。
建屋上部の重量を低減することにより耐震条件を緩和
できる。
建屋上部の重量を低減することにより建屋壁厚を低減
できる。
また、水源の追加は既設の配管引き回しの途中に短い
配管と逆止弁を追加するだけの軽微な設備追加で対応で
きる。
また、格納容器壁面を介して圧力抑制プールから外周
プールへ崩壊熱を除去することもできるので、LOCA後長
期にわたり静的手段により炉心冷却と格納容器冷却を達
成することができる。
電動弁の採用により経済性の向上と保守性・信頼性の
向上を図ることが可能である。
いかなる動的機器の単一故障を想定しても所定の機能
を達成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例による非常用炉心注水系
の概略図であり、第2図は軽水型原子炉の全体構成を示
す断面図であり、第3図は蓄圧タンクを備えた変形例と
しての非常用炉心注水系の概略図であり、第4図は第1
図に示す非常用炉心注水系の機能原理図であり、第5図
はその非常用炉心注水系の制御系を示す図であり、第6
図はその制御系による均圧系の起動ロジックを示す図で
あり、第7図は本発明の第2の実施例による非常用炉心
注水系の概略図であり、第8図は本発明の第3の実施例
による非常用炉心注水系の概略図である。 符号の説明 1……炉心 2……圧力容器 3……格納容器 4……ドライウエル 5……圧力抑制プール 6……圧力抑制室 7……ベント管 8……外周プール 9……減圧弁 10……重力落下プール 11……非常用炉心冷却装置(ECCS) 12……蓄圧タンク 13……均圧系 14a……第1の均圧配管 14b……第2の均圧配管 15……爆破弁(隔離弁) 16……逆止弁 17……ドローダウン水 22……コントローラ(制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 詳一郎 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (56)参考文献 特開 昭56−14991(JP,A) 特開 昭62−190491(JP,A) 特開 昭63−200098(JP,A) 特開 昭63−229390(JP,A) 特開 昭64−75992(JP,A) 特開 平2−176496(JP,A) ◎日本機械学会通常総会講演会講演論 文集,67巻 PartB p.347−349 (1990)新野毅他”単純化BWR用自然 冷却型格納容器" ◎日本機械学会シンポジウム講演論文 集vol.1989 No.Nov(890− 60)p.177−182(1989)内藤正則他" 自然循環型BWR(HSBWR−600) の概念設計と安全上の特徴”、 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G21C 15/18 G21C 9/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軽水炉の炉心を内包する圧力容器と、前記
    圧力容器を内包する格納容器とを設け、前記格納容器が
    圧力容器や高温・高圧の一次系配管を包絡するドライウ
    エルと、下部に圧力抑制プールを保有する圧力抑制室と
    に区分され、前記ドライウエルと圧力抑制プールは下端
    が水没したベント管で連結された原子炉の非常用炉心注
    水系であって、原子炉の異常時の短期には圧力容器内の
    蒸気を逃がして圧力容器を減圧し、格納容器の上部内部
    空間に設置した重力落下プールまたは格納容器の外部に
    設置した蓄圧タンク等を備える非常用炉心冷却装置によ
    り圧力容器に注水して炉心を冷却する原子炉の非常用炉
    心注水系において、 原子炉の異常時、長期間において前記圧力抑制プールの
    プール水と前記ドライウエルの下部に蓄積したドローダ
    ウン水の両者を水源として前記圧力容器に注水する均圧
    系を設置したことを特徴とする原子炉の非常用炉心注水
    系。
  2. 【請求項2】請求項1記載の原子炉の非常用炉心注水系
    において、前記均圧系は前記圧力抑制プールと圧力容器
    を接続する第1の均圧配管と、前記第1の均圧配管から
    分岐し、前記ドライウエルの下部に開口する第2の均圧
    配管とを有し、前記第1の均圧配管の前記圧力容器との
    接続点と前記第2の均圧配管の分岐点との間に、通常運
    転時に閉鎖した隔離弁を設置し、前記第1の均圧配管の
    前記分岐点と前記圧力抑制プールとの接続点との間およ
    び前記第2の均圧配管にそれぞれ逆止弁を設置したこと
    を特徴とする原子炉の非常用炉心注水系。
  3. 【請求項3】請求項2記載の原子炉の非常用炉心注水系
    において、前記格納容器を鋼製として、原子炉の異常時
    にその壁面が前記圧力抑制プールの熱を外周プールに伝
    える伝熱面の機能を与えると共に、前記第1の均圧配管
    の前記圧力抑制プールでの開口高さをプール水中でプー
    ル水面近傍としたことを特徴とする原子炉の非常用炉心
    注水系。
  4. 【請求項4】請求項2記載の原子炉の非常用炉心注水系
    において、前記圧力容器の水位低信号と前記ドライウエ
    ルの圧力高信号を検出して前記圧力容器の蒸気を逃がす
    減圧弁を開放した後、前記圧力容器の圧力低信号を検出
    して前記隔離弁を開放する制御手段を設けたことを特徴
    とする原子炉の非常用炉心注水系。
  5. 【請求項5】請求項2記載の原子炉の非常用炉心注水系
    において、前記隔離弁として爆破弁または電動弁を使用
    したことを特徴とする原子炉の非常用炉心注水系。
  6. 【請求項6】請求項2記載の原子炉の非常用炉心注水系
    において、前記第1および第2の均圧配管に対し、前記
    隔離弁および逆止弁をそれぞれ2個づつ並列に配置した
    ことを特徴とする原子炉の非常用炉心注水系。
  7. 【請求項7】軽水炉の炉心を内包する圧力容器と、前記
    圧力容器を内包する格納容器とを設け、前記格納容器が
    圧力容器や高温・高圧の一次系配管を包絡するドライウ
    エルと、下部に圧力抑制プールを保有する圧力抑制室と
    に区分され、前記ドライウエルと圧力抑制プールは下端
    が水没したベント管で連結された原子炉の非常用炉心注
    水系であって、原子炉の異常時の短期には圧力容器内の
    蒸気を逃がして圧力容器を減圧し、格納容器の上部内部
    空間に設置した重力落下プールまたは格納容器の外部に
    設置した蓄圧タンク等を備える非常用炉心冷却装置によ
    り圧力容器に注水して炉心を冷却する原子炉の非常用炉
    心注水系において、 原子炉の異常時、長期間において前記ドライウエルの下
    部に蓄積したドローダウン水を水源として前記圧力容器
    に注水する均圧系を設置したことを特徴とする原子炉の
    非常用炉心注水系。
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◎日本機械学会シンポジウム講演論文集vol.1989 No.Nov(890−60)p.177−182(1989)内藤正則他"自然循環型BWR(HSBWR−600)の概念設計と安全上の特徴"、
◎日本機械学会通常総会講演会講演論文集,67巻 PartB p.347−349(1990)新野毅他"単純化BWR用自然冷却型格納容器"

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