JPH09101300A - 水質監視装置 - Google Patents

水質監視装置

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JPH09101300A
JPH09101300A JP25623395A JP25623395A JPH09101300A JP H09101300 A JPH09101300 A JP H09101300A JP 25623395 A JP25623395 A JP 25623395A JP 25623395 A JP25623395 A JP 25623395A JP H09101300 A JPH09101300 A JP H09101300A
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JP
Japan
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fish
abnormal
test
water quality
image
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Application number
JP25623395A
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English (en)
Inventor
Takahiro Yamamoto
本 隆 洋 山
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ANIMA DENSHI KK
SEIBU GAS KK
YAMATAKE ENG KK
Original Assignee
ANIMA DENSHI KK
SEIBU GAS KK
YAMATAKE ENG KK
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水質監視用の水槽内を泳ぐ試験魚が異常行動
パターンに極似した行動を呈したときに、水質異常であ
るか否かを迅速且つ正確に判断し、誤動作しないように
する。 【解決手段】 ディスプレイ装置(7)の画面中に設定
した多数のセンシングポイント(P(n,m) )ごとに画像
信号の変化をモニタして得られた試験魚(F)の位置デ
ータに基づき異常行動判別手段(10)で行動パターンが
異常であると判断されたときに、今度は、位置データに
対応するセンシングポイント(P(n,m) )を中心として
試験魚の大きさに応じた所定範囲の像を構成する画像信
号に基づいて試験魚の魚態を画像認識し、異常魚態判別
手段(11)で異常魚態であると判断されたときに、水質
異常を生じたものと判断してアラーム手段(12)を作動
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検査対象となる水
が連続的に供給される水槽の正面側に、前記水槽内を泳
ぐ試験魚を撮像する撮像装置が配され、当該撮像装置で
撮像された試験魚の行動パターンに基づいて水質異常が
生じたか否かを監視する水質監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】浄水場などでは、原水が連続的に供給さ
れる水槽内に試験魚を入れ、これを工業用テレビカメラ
などで撮影することにより、試験魚が泳いでいる位置に
基づいて行動パターンを把握し、それが異常行動である
と判断されたときには水質異常としてアラームを鳴らす
ようにしている。
【0003】そして、試験魚の位置を検出するために、
一定の時間間隔で撮像した画像を記憶して、連続する二
つの画像の差分画像を形成することにより試験魚の移動
前後の位置を検出するもの(特公平6−68489号公
報参照)や、水槽の背面から均一な照明光を照射した状
態で試験魚を泳がせ、その正面側から撮像したときの輝
度信号を2値化してこれに基づいて試験魚の位置を検出
するもの(特公平6−16034号公報参照)や、水槽
の背面側に多数の点光源を配し、点光源の光路が遮られ
たか否かで試験魚の位置を検出するもの(特開平2−6
9876号公報参照)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな手段により試験魚の位置を検出したとしても、水質
異常であるか否かを正確に判断することはできないとい
う問題があった。例えば、異常行動の一つであるいわゆ
る鼻上げ行動を呈する場合には、水面近くの位置データ
が多く出力されるので、このような位置データが出力さ
れた場合に鼻上げ行動との一応の判断はできるが、食餌
時も水面近傍を泳ぐので鼻上げ行動と同様に水面近くの
位置データが多く出力されるので、位置データのみから
異常行動であるか否かを正確に識別することは困難であ
る。したがって、水質異常が疑わしい場合は、取敢えず
アラームを鳴らすようにしているが、このようにすると
アラームの頻度が多くなるので、最終的に水質異常を生
じたか否かを確認する作業負担が増えてしまう。
【0005】また、鼻上げ行動の場合には常に口を水面
に出したままの状態で上向きに泳いでおり、食餌時は餌
を口に入れる時のみ口を水面に出して上向きになり、そ
れ以外はほぼ水平に泳いでいるので、試験魚の魚態を観
察すれば、水質異常を生じたか否かをより正確に検出す
ることが可能となる。しかし、この場合に工業用テレビ
カメラから出力される1フレーム分の画像信号から魚態
をモニタしようとすると、その情報量が多過ぎて処理時
間がかかりすぎるという新たな問題を生ずる。また、処
理時間を早くしようとすると、大容量のメモリを備え、
且つ、処理速度の速い高性能のコンピュータが必要にな
るため設備費が嵩むという問題もある。そこで、本発明
は、水質異常であるか否かの判断を迅速且つ正確に、し
かも、低コストで行うことができると同時に、水質異常
の確認作業に要する作業者の労力を軽減することを技術
的課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明は、検査対象となる水が連続的に供給される
水槽の正面側に、前記水槽内を泳ぐ試験魚を撮像する撮
像装置が配されると共に、当該撮像装置で撮像された試
験魚の行動パターンに基づいて水質異常が生じたか否か
を判断する画像処理装置を備えた水質監視装置におい
て、前記水槽は、試験魚が上下左右方向に沿って自由に
泳げ、且つ、前後方向に沿っては泳ぐことのできない程
度に、その深さ,幅及び奥行きが選定され、前記画像処
理装置は、前記撮像装置で撮影された像を映し出すディ
スプレイ装置の画面中に設定された多数のセンシングポ
イントと、撮像装置から出力される画像信号を各センシ
ングポイントごとにモニタし、画像信号が変化したセン
シングポイントの位置に試験魚がいると判断して位置デ
ータを出力する位置検知手段と、試験魚の位置データを
連続的に記録して行動パターンを読み取る行動パターン
検出手段と、その行動パターンを予め設定された異常行
動パターンと比較し、異常行動パターンであるか否かを
判別する異常行動判別手段と、異常行動パターンである
と判別されたときに、位置データに対応するセンシング
ポイントを中心として試験魚の大きさに応じた所定範囲
の像を構成する画像信号に基づき試験魚の魚態を画像認
識し、これを予め設定された異常魚態と比較して異常魚
態であるか否かを判別する異常魚態判別手段と、異常魚
態であると判別されたときに水質異常が生じたことを報
知するアラーム手段を備えたことを特徴とする。
【0007】これによれば、水槽の奥行きは、試験魚が
前後方向に沿って自由に泳げずターンできる程度に選定
されているので、試験魚は上下左右方向にしか泳ぐこと
ができず、したがって、試験魚が泳ぐことにより生ずる
位置変化を正確に把握することができる。そして、撮像
装置から出力される画像信号が、ディスプレイ装置の画
面中に設定された多数のセンシングポイントごとにモニ
タされ、試験魚が泳ぐことにより各センシングポイント
の位置に到来するとその画像信号が変化するので、その
変化に基づいて位置データが出力される。
【0008】このとき、単位時間内に画像信号が変化す
るか否かを検出し、画像信号が変化したときに試験魚が
いると判断してその位置データを出力するようにしてい
るので、藻のように徐々に成長するものにあっては単位
時間内に画像信号が変化せず、誤ってこれを検出するこ
とはない。そして、これらの位置データを連続的に記録
することにより、行動パターンを画像処理装置で読み取
り、これを予め設定した水質異常時の異常行動パターン
と比較する。
【0009】試験魚の行動パターンは、例えば、正常時
には一定の深さのところをゆっくりと水平方向に泳ぎ、
あまり上下方向に移動しないのに対し、水質異常時に
は、水の流出口側に向かって出口を探すように泳ぐ忌避
行動、水中を上下左右に異常に泳ぎ廻る狂奔行動、呼吸
困難に陥って水面から口を出して水面近傍を長時間浮遊
するいわゆる鼻上げ行動等を呈し、さらには、死に至っ
て水面位置で腹を上にして停止する横転行動を呈するの
で、このような異常な行動を生じたときに異常行動パタ
ーンであると判断する。
【0010】また、このとき、水質が正常であるにもか
かわらず、水質に関連しない外からの刺激により異常行
動パターンと極似した泳ぎをすると、異常行動パターン
と判断されてしまう。そこで、異常行動パターンである
と判断されたときに、今度は、位置データに対応するセ
ンシングポイントを中心として試験魚の大きさに応じた
所定範囲の像を構成する画像信号に基づき試験魚の魚態
を画像認識し、これを予め設定された異常魚態と比較し
て、異常魚態であるか否かを判別することにより、水質
異常を生じたか否かを魚態に基づいて確認する。
【0011】例えば、食餌時に試験魚が水面近くを泳ぐ
と水面近くの位置データが多く出力されて鼻上げ行動と
判断されてしまうので、試験魚の魚態を予め設定された
異常魚態と比較する。この場合に、食餌時は、餌を食べ
るときだけ口を水面に出して上方を向き、それ以外は水
面近くを水平に泳ぐが、鼻上げ行動を呈する場合は口を
水面に出した状態で泳ぎ続けるので、その魚態が所定時
間連続しているか否かで魚態異常であるか否かを判断で
きる。また、このとき、画像認識すべき魚態は全画面を
構成する画像信号に基づくものではなく、位置データに
対応するセンシングポイントを中心として試験魚の大き
さに応じた所定範囲の像を構成する画像信号だけから判
断するようにしているので、処理速度も早く大容量のメ
モリも必要としない。
【0012】そして、異常魚態であると判別されたとき
に、水質異常が生じたことを報知するようになされてお
り、異常行動パターンと極似した行動パターンを呈する
場合に、魚態が正常であるか否かを確認した後、行動パ
ターンだけでなく魚態も異常である場合にアラームを鳴
らすようにしているので、信頼性が高く誤動作すること
がない。
【0013】なお、水槽内を、正面から見て試験魚を一
匹ずつ入れた二つのエリアに区分して、各試験魚ごとに
異常行動を呈するか否かを監視すれば、一方の試験魚の
みが異常行動パターン及び異常魚態を呈したときには、
水質の毒性に関係のない原因によるものと考えられるか
ら、両方が異常行動パターン及び異常魚態を呈したとき
にのみアラーム信号を出力することにより、より正確な
水質検査を行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施形
態に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係る水
質異常検知装置の一例を示すフローシートである。図2
は画像信号処理装置を示す説明図、図3〜図7は正常時
及び異常時の魚の行動パターンを示す説明図である。
【0015】図中1は、例えば浄水場から飲料水として
送給される水の一部が連続的に引き込まれる水槽であっ
て、当該水槽1内には水質監視用の魚Fが飼育され、そ
の正面には水槽1に対向させてその内部を撮影するCC
Dカメラ(撮像装置)2が設置されている。水槽1は、
試験魚Fが上下左右方向に沿って自由に泳げる程度にそ
の深さD及び幅Wが設定されると共に、奥行きLは、試
験魚Fが前後方向に沿っては泳ぐことができずUターン
できる程度に選定されている。これにより、試験魚Fが
泳ぐことによって移動できる方向は上下及び左右方向に
限られ、したがって、試験魚Fの位置が移動した場合に
はこれを撮像装置2で確実に把握することができる。
【0016】なお、水槽1は、例えば左側に入水管3a
が接続されると共に右側に出水管3bが接続され、左側
から右側に向かって水が流れるようになされている。ま
た、前記入水管3aから水が入ってくるときに水泡や水
流が試験魚Fの行動に影響を与えないように、水槽1内
の試験魚Fの泳ぐエリアAの左右両側には仕切板4L及
び4Rが設けられ、夫々の仕切板4L及び4Rには水が
流れる程度の大きさの透孔5が多数穿設されている。
【0017】6は、前記CCDカメラ2から出力される
画像信号に基づいて水質監視用の試験魚Fの位置を記録
することによりその行動パターンを読み取る画像処理装
置であって、CCDカメラ2で撮影された像を映し出す
ディスプレイ装置7の画面中に例えば横64×縦52で
設定された3328点のセンシングポイントP(n,m)(n
=1〜52,m =1〜64) と、試験魚Fのいるセンシング
ポイントの位置を位置データとして出力する位置検知手
段8と、位置データを連続的に記録して試験魚Fの行動
パターンを読み取る行動パターン検出手段9と、その行
動パターンが異常行動パターンであるか否かを判別する
異常行動判別手段10と、異常行動パターンであると判
別されたときに試験魚Fの魚態を予め設定された異常魚
態と比較して異常魚態であるか否かを判別する異常魚態
判別手段11と、異常魚態判別手段11から異常検知信
号が出力されたときに水質異常と判断してアラーム信号
を出力するアラーム信号出力手段12を備えている。
【0018】そして、位置検知手段8は、CCDカメラ
2から出力される画像信号を各センシングポイントP
(n,m) ごとにモニタし、画像信号が変化したセンシング
ポイントP(n,m) の位置に試験魚Fがいると判断して位
置データを出力する。例えば、単位時間を0.06秒とする
と、0.06秒以内に画像信号が変化したときは位置データ
を出力することとし、変化しないときは位置データを出
力しないものとする。このとき、画像信号が変化したか
否かは例えば輝度を基準として輝度変化量が一定値に達
したか否かで判断すればよい。
【0019】したがって、試験魚Fが一のセンシングポ
イントP(n,m) 内に侵入すると、画像信号が変化するか
ら位置データが出力されるが、水槽1に付着して成長す
る藻のようなものにあっては、0.06秒の経過で輝度は全
く変化しないので、藻が付着成長してもそのセンシング
ポイントの位置データが出力されることはない。なお、
試験魚Fが水流に逆らって水流と同じ速さで泳いだとき
には、止まっているように見えるが、尾ひれや背びれな
どが動いているので画像信号は変化し、したがって、試
験魚Fが停止しても泳いでいる限り位置データは出力さ
れる。
【0020】そして、行動パターン検出手段9では、位
置検知手段8から0.5 秒おきに出力される位置データを
所定時間連続的に取り込み、このように読み取った行動
パターンを異常行動パターン設定器13に予め設定され
た異常行動パターンと比較することにより、異常行動判
別手段10で試験魚Fの行動が異常であるか否かを判別
する。この場合、読み取ったデータを水深方向の上下位
置データと水流方向の水平位置データに分け、所定時間
内における各データの分布を比較することにより、その
判別を行うように成されている。
【0021】例えば、水質が正常な場合、試験魚Fは図
3(a)に示すように、一定の水深のところを水平方向
にゆっくりと泳ぐので、その上下位置データの分布は図
3(b)に示すようにある水深のところに集中し、水平
位置データの分布は図3(c)に示すように略均一にな
る。
【0022】そして、毒物が流入し、これからから逃げ
ようとして忌避行動を起こした場合は、図4(a)に示
すように下流側に向かって出口を探すように泳ぐので、
水平位置データの分布は図4(c)に示すように下流側
に集中する。なお、上下位置データの分布は水流によっ
て異なり、水流が水深に関係なく均一に流れている場合
は図4(b)に示すように一か所に定まらず、一か所か
ら流出している場合は流出位置の深さに集中する。
【0023】また、狂奔行動を起こした場合には、図5
(a)に示すように、水中を上下左右に異常に泳ぎ廻る
ので、その上下位置データ及び水平位置データの分布
は、いずれも図5(b)及び図5(c)に示すようにラ
ンダムなものとなる。さらに、鼻上げ行動を起こした場
合は、図6(a)に示すように、水面から口を出したま
まの状態で、または、出したり引っ込めたりしながら試
験魚Fが水面近傍を泳ぐので、その上下位置データの分
布は図6(b)に示すように水面近くのところに集中
し、水平位置データの分布は図6(c)に示すようにラ
ンダムになる。
【0024】そして、死に至って横転行動を呈した場合
は、図7(a)に示すように、水面位置で腹を上にして
浮上すると共に下流側に流されるので、その上下位置デ
ータの分布は図7(b)に示すように水面位置に集中す
ると共に、水平位置データの分布は図7(c)に示すよ
うに下流側に集中する。また、死に至ったものの水面に
浮上しないで水中で浮遊している場合も下流側に流され
るので、図示は省略するが、その上下位置データの分布
は水中の所定位置に集中すると共に、水平位置データは
やはり下流側に集中する。
【0025】試験魚Fの異常行動パターンは、図4〜図
7で示す4つのパターンに集約できるので、これらの上
下位置データ及び水平位置データの分布傾向と、検出さ
れた行動パターンの上下位置データ及び水平位置データ
の分布傾向を比較することにより、異常行動パターンに
相当するか否かを容易に判断できる。
【0026】異常魚態判別手段11は、前記異常行動判
別手段10で異常行動パターンであると判別されたとき
に、水質異常を生じたか否かを確認するためのもので、
位置データに対応するセンシングポイントを中心として
試験魚Fの大きさに応じた所定範囲の像を構成する画像
信号に基づき試験魚Fの魚態を画像認識し、異常魚態設
定手段14に予め記憶された魚態パターンと比較して異
常魚態であるか否かを判別するようになされている。
【0027】例えば、忌避行動や横転行動の場合は魚態
が横転するように傾いたり腹が上を向くように上下が逆
になり、鼻上げ行動の場合は口を水面に出した状態で上
向きに泳ぎ、狂奔行動の場合は上下左右に泳ぎ廻った
後、忌避行動等と同様に魚態が横転したり腹を上に向け
て泳ぐ。したがって、異常魚態パターンとしては、例え
ば45度横転した魚態と、90度横転した魚態と、腹を
上に向けた魚態の夫々について、頭部の向き(上流側,
下流側,手前側,後方側,夫々の中間位置など)に応じ
た魚態を設定しておく。
【0028】そして、異常行動判別手段10で異常行動
であると判別されて異常検知信号が出力されると、異常
魚態判別手段11で、位置データに対応するセンシング
ポイントを中心として試験魚Fの大きさに応じた所定範
囲の像を構成する画像信号に基づき試験魚Fの魚態を画
像認識する。この場合、位置データに対応するセンシン
グポイントには、必ず試験魚Fの一部が接触しているか
ら、例えば、試験魚Fの全長を半径とする円内の像を構
成する画像信号に基づいて試験魚Fの形状を認識でき、
その魚態が前記異常魚態設定手段14に予め設定されて
いる異常魚態と比較される。
【0029】そして、異常魚態判別手段11で異常魚態
であると判別されたときに水質異常が生じたものと判断
してアラーム信号が出力され、アラーム手段12により
所定の警報が鳴る。なお、水槽1に接続された入水管3
aには、原水に含まれるゴミなどが水槽1内に侵入しな
いようにこれを漉す濾過槽15と、水槽1に供給される
水の温度を一定に維持すると共に試験魚Fの飼育に必要
な酸素濃度を調整する調整槽16が介装されている。
【0030】以上が本発明に係る水質異常検知装置の一
実施形態を示す構成であって、次にその作用について説
明する。まず、CCDカメラ2で水槽1内を撮影する
と、試験魚Fの位置に応じて画像処理装置6の各センシ
ングポイントP(n,m) の位置データが出力され、その行
動パターンが読み取られる。このとき、水槽1は、その
奥行きLが狭く形成されているので、試験魚Fは上下左
右方向にしか泳げず、したがって、泳ぐことによって変
化する位置を確実にCCDカメラ2で撮像することがで
きる。
【0031】そして、画像信号が変化したか否かが各セ
ンシングポイントP(n,m) ごとにモニタされ、例えば0.
06秒ごとに位置検知手段8から位置データが出力される
ので、これが行動パターン検知手段9に取り込んで、上
下位置データ及び水平位置データの分布をとり、これに
基づいて読み取った行動パターンが予め設定された異常
行動パターンに該当する否かを異常行動判別手段10で
判別する。そして、これらの分布状態から、忌避行動,
狂奔行動,鼻上げ行動,横転行動にいずれかに該当する
と判断された場合には、異常魚態判別手段11に対して
異常検知信号が出力される。
【0032】そして、異常魚態判別手段11では、位置
検知手段8から出力される位置データに対応するセンシ
ングポイントP(n,m) を中心に試験魚Fの大きさに応じ
た所定範囲の像を構成する画像信号に基づき試験魚Fの
魚態を画像認識する。例えば、頭部を左右方向に向け、
背びれを上,腹びれを下にして泳いでいれば魚態は正常
であるから、行動パターンがたまたま異常行動パターン
に近似しているだけで、水質に異常がないことがわかる
し、魚態が横転するなど異常がある場合には、水質異常
を生じていることがわかる。
【0033】したがって、異常魚態判別手段11で魚態
が異常であると判別されたときに、アラーム手段12に
対しアラーム信号を出力して所定の警報を鳴らせば、水
質異常を生じたことを作業者に知らせることができる。
このとき、行動パターンだけではなく、魚態に異常を生
じているか否かまで確認しているので、水質異常を生じ
ていることを確実に検出すると共に、水質異常が生じて
いないときに誤動作することが極めて少ない。なお、異
常行動判別手段10で異常行動パターンであると判別さ
れた時点で、注意を促す警報を鳴らし、次いで、異常魚
態判別手段11の判別結果に応じて、正常な場合は警報
を解除し、異常の場合はさらに水質異常を報知するよう
にしてもよい。
【0034】さらに、図8は本発明に係る他の水質監視
装置を示すフローシート、図9はそのディスプレイ装置
の表示例を示す説明図である。なお、なお、図1と重複
する部分については同一符号を付して、詳細説明は省略
する。本例では、水槽1は、正面から見て上流側及び下
流側の二つのエリアA1 ,A 2 に仕切板4Cを介して区
分され、夫々のエリアA1 ,A2 に試験魚F1 ,F2
一匹ずつ泳がされている。
【0035】そして、画像処理装置6は、CCDカメラ
2から出力される画像信号に基づいて水質監視用の試験
魚F1 ,F2 の位置を記録することによりその行動パタ
ーンを夫々読み取るように、CCDカメラ2で撮影され
た像を映し出すディスプレイ装置7の画面を各エリアA
1 ,A2 ごとに分割し、夫々縦52×横32に設定し、
画面全体で縦52×横64に設定した3328点のセン
シングポイントP(n,m ) ,Q(n,m) (n=1〜52, m=1
〜32) と、CCDカメラ2から出力される画像信号を各
センシングポイントごとにモニタし、画像信号が変化し
たセンシングポイントの位置に試験魚F1 ,F2 がいる
と判断して位置データを出力する位置検知手段8,8
と、位置データを連続的に記録して夫々の行動パターン
を読み取る行動パターン検出手段9,9と、各試験魚F
1 ,F2 について異常行動パターンであるか否かを判別
する異常行動判別手段10,10と、異常行動パターン
であると判別されたときに、各試験魚F1 ,F2 の魚態
を画像認識し、異常魚態であるか否かを判別する異常魚
態判別手段11,11と、前記各エリアA1 ,A2 の試
験魚F1 ,F2 の夫々について異常魚態であると判別さ
れたときに水質異常が生じたことを報知するアラーム手
段12を備えている。
【0036】これによれば、例えば、一方の試験魚F1
がもともと病弱であったために異常行動パターンを呈
し、且つ、魚態に異常を生じたとしても、他方の試験魚
2 が同じ水中で元気に泳いでいるから、試験魚F1
異常行動パターンは水質に関係のない固体差に基づくも
のと判断することができる。したがって、この場合は、
一方の試験魚F1 が弱っている旨を作業者に知らせるよ
うにして、試験魚F1 の交換を促せばよい。
【0037】また、双方の試験魚F1 ,F2 が異常行動
を起こしたときは、それらが、夫々忌避行動と狂奔行動
というように別々の行動を呈する場合であっても、同時
に二つの試験魚F1 ,F2 が異常行動を呈するのである
から、水質の毒性に起因するものと考えることができ、
この場合は異常魚態判別手段11,11で魚態が正常で
あるか否かを判別し、魚態に異常ありと判別されたとき
に、警報手段12にアラーム信号を出力して、水質異常
を生じたことを知らせる警報を鳴らせばよい。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、撮
像装置から出力される画像信号に基づいて試験魚の位置
を検出して行動パターンに異常があると判断された後
に、さらに魚態に異常があるか否かを確認して、魚態に
も異常を生じているときに初めて水質異常を生じたこと
を報知するようにしているので、水質異常を生じていな
いときに試験魚の行動パターンが異常行動パターンを呈
したとしても、魚態が正常であるから水質異常の警報を
鳴らさずに済み、誤動作が少なく、したがって警報がな
ったときの水質確認作業を軽減することができるという
優れた効果を有する。さらに、試験魚を2匹用いて、双
方の行動パターン及び魚態に異常を生じたときにのみ、
水質異常を知らせるアラーム信号を出力するようにすれ
ば、固体差に起因する検出誤差もなくすることができる
という効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る水質異常検知装置の一例を示す
フローシート。
【図2】 ディスプレイ装置の表示例を示す説明図。
【図3】 水質正常時の試験魚の行動パターンを示す説
明図。
【図4】 忌避行動を示す説明図。
【図5】 狂奔行動を示す説明図。
【図6】 鼻上げ行動を示す説明図。
【図7】 横転行動を示す説明図。
【図8】 本発明に係る他の水質異常検知装置を示すフ
ローシート。
【図9】 そのディスプレイ装置の表示例を示す説明
図。
【符号の説明】
1・・・水槽 2・・・CCDカメラ(撮像装置) F,F1 ,F2 ・・試験魚 6・・・画像処理装置 7・・・ディスプレイ装置 P(n,m) ,Q(n,m) ・・センシングンポイント 8・・・位置検知手段 9・・・行動パターン検出手段 10・・・異常行動判別手段 11・・・異常魚態判別手段 12・・・アラーム手段 A1 ,A2 ・・エリア

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象となる水が連続的に供給される
    水槽(1)の正面側に、前記水槽(1)内を泳ぐ試験魚
    (F)を撮像する撮像装置(2)が配されると共に、当
    該撮像装置(2)で撮像された試験魚(F)の行動パタ
    ーンに基づいて水質異常が生じたか否かを判断する画像
    処理装置(6)を備えた水質監視装置において、 前記水槽(1)は、試験魚(F)が上下左右方向に沿っ
    て自由に泳げ、且つ、前後方向に沿っては泳ぐことので
    きない程度に、その深さ,幅及び奥行きが選定され、 前記画像処理装置(6)は、前記撮像装置(2)で撮影
    された像を映し出すディスプレイ装置(7)の画面中に
    設定された多数のセンシングポイント(P(n ,m) )と、
    撮像装置(2)から出力される画像信号を各センシング
    ポイントごとにモニタし、画像信号が変化したセンシン
    グポイントの位置に試験魚(F)がいると判断して位置
    データを出力する位置検知手段(8)と、試験魚(F)
    の位置データを連続的に記録して行動パターンを読み取
    る行動パターン検出手段(9)と、その行動パターンを
    予め設定された異常行動パターンと比較し、異常行動パ
    ターンであるか否かを判別する異常行動判別手段(10)
    と、異常行動パターンであると判別されたときに、位置
    データに対応するセンシングポイントを中心として試験
    魚(F)の大きさに応じた所定範囲の像を構成する画像
    信号に基づき試験魚(F)の魚態を画像認識し、これを
    予め設定された異常魚態と比較して異常魚態であるか否
    かを判別する異常魚態判別手段(11)と、異常魚態であ
    ると判別されたときに水質異常が生じたことを報知する
    アラーム手段(12)を備えたことを特徴とする水質監視
    装置。
  2. 【請求項2】 検査対象となる水が連続的に供給される
    水槽(1)の正面側に、前記水槽(1)内を泳ぐ試験魚
    (F)を撮像する撮像装置(2)が配されると共に、当
    該撮像装置(2)で撮像された試験魚(F)の行動パタ
    ーンに基づいて水質異常が生じたか否かを判断する画像
    処理装置(6)を備えた水質監視装置において、 前記水槽(1)は、試験魚(F1,F2)が上下左右方向に
    沿って自由に泳げ、且つ、前後方向に沿っては泳ぐこと
    のできない程度にその深さ,幅及び奥行きが選定される
    と共に、正面から見て試験魚を一匹ずつ入れた二つのエ
    リア(A1,A2)に区分され、 前記画像処理装置(6)は、前記撮像装置(2)で撮影
    された像を映し出すディスプレイ装置(7)の画面中に
    前記水槽(1)の各エリア(A1,A2)ごとに設定した多
    数のセンシングポイント(P(n,m) , Q(n,m) )と、撮
    像装置(2)から出力される画像信号を各センシングポ
    イントごとにモニタし、画像信号が変化したセンシング
    ポイントの位置に試験魚(F1,F2)がいると判断して位
    置データを出力する位置検知手段(8,8)と、各試験
    魚(F1,F2)の位置データを連続的に記録して夫々の行
    動パターンを読み取る行動パターン検出手段(9,9)
    と、各試験魚(F1,F2)の行動パターンを予め設定され
    た異常行動パターンと比較して、異常行動パターンであ
    るか否かを判別する異常行動判別手段(10,10)と、異
    常行動パターンであると判別されたときに、位置データ
    に対応するセンシングポイントを中心として試験魚
    (F1,F2)の大きさに応じた所定範囲の像を構成する画
    像信号に基づき各試験魚(F1,F2)の魚態を画像認識
    し、これを予め設定された異常魚態と比較して、異常魚
    態であるか否かを判別する異常魚態判別手段(11,11)
    と、前記各エリア(A1,A2)の試験魚(F1,F2)の夫々
    について異常魚態であると判別されたときに水質異常が
    生じたことを報知するアラーム手段(12)を備えたこと
    を特徴とする水質監視装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012098066A (ja) * 2010-10-29 2012-05-24 Meikyo Denki Kk 水質監視装置
JP6051368B1 (ja) * 2015-07-23 2016-12-27 株式会社アニマックス 小型魚類を用いた急性毒の監視方法及び監視装置

Cited By (3)

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JP6051368B1 (ja) * 2015-07-23 2016-12-27 株式会社アニマックス 小型魚類を用いた急性毒の監視方法及び監視装置
WO2017013795A1 (ja) * 2015-07-23 2017-01-26 株式会社アニマックス 小型魚類を用いた急性毒の監視方法及び監視装置

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