JPH09100367A - 発泡性ゴム変性スチレン系樹脂粒子、同樹脂発泡粒子及びそれを用いて得た発泡成形体 - Google Patents

発泡性ゴム変性スチレン系樹脂粒子、同樹脂発泡粒子及びそれを用いて得た発泡成形体

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JPH09100367A
JPH09100367A JP25766695A JP25766695A JPH09100367A JP H09100367 A JPH09100367 A JP H09100367A JP 25766695 A JP25766695 A JP 25766695A JP 25766695 A JP25766695 A JP 25766695A JP H09100367 A JPH09100367 A JP H09100367A
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広美 山中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】短い成形サイクルで成形可能であり、成形品外
観、耐衝撃性や柔軟性に優れた発泡成形体に適する発泡
粒子を得るための発泡性ゴム変性スチレン系樹脂粒子、
該粒子からなる発泡粒子及び発泡成形体の提供。 【解決手段】 1,4−シス構造の割合が70%以上の
ブタジエンゴムを8〜15重量%含有し、該ブタジエン
ゴムが粒子状であり、かつ該粒子の平均粒子径が1.5
〜3.0μmであるゴム成分と、スチレン系樹脂とから
なり、該ゴム成分が該スチレン樹脂に分散されてなるゴ
ム変性スチレン系樹脂であって、前記樹脂中の鉱油含有
量が3.0重量%以下、内部水分量が0.2重量%以下
で、かつブタンを主成分とする揮発性発泡剤を1〜15
重量%含有していることを特徴とする発泡性ゴム変性ス
チレン系樹脂粒子である。また前記記載の発泡性ゴム変
性スチレン系樹脂粒子を加熱発泡させて得られたゴム変
性スチレン系樹脂発泡粒子であり、更には前記記載のゴ
ム変性スチレン系樹脂発泡粒子からなる密度が10〜6
00kg/m3であるゴム変性スチレン系樹脂発泡成形
体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、短い成形サイクル
で成形可能であり、成形品外観、耐衝撃性や柔軟性に優
れた発泡成形体に適する発泡粒子を得るための発泡性ゴ
ム変性スチレン系樹脂粒子、該粒子からなる発泡粒子及
び発泡成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】ポリスチレン系樹脂からなる
発泡体は、優れた緩衝性、断熱性を有し、成形も容易で
あるため、包装材、断熱材として多く用いられている
が、耐衝撃性や柔軟性が不十分であり欠けが発生し易い
ため、例えば精密機器製品の包装などには適さないとい
う問題があった。一方、ポリオレフィン系樹脂からなる
発泡体は、耐衝撃性や柔軟性に優れた発泡体ではあるも
のの、大がかりな設備を必要とする上、その樹脂の性質
上発泡粒子の形態で製造メーカーから成形加工メーカー
に輸送しなければならないため、製造コストが上昇する
という問題があった。
【0003】近年、成形が容易で、ポリスチレン系樹脂
発泡体よりも耐衝撃性及び柔軟性を改良するものとし
て、ゴム変性スチレン系樹脂発泡体が特開平3−182
529号、特開平5−116227号公報等で提案され
ているが、耐衝撃性及び柔軟性の改良の程度が不十分で
あった。
【0004】また、それを補う方法として、本発明者等
は1,4−シス構造の割合の高いブタジエンゴムを含有
するゴム変性スチレン系樹脂を使用することを提案した
が(特開7−90105号公報参照)、これら樹脂に発
泡剤として成形性が優れるとして知られているブタンを
使用した発泡性樹脂粒子では、加熱・発泡後の発泡粒子
の気泡が微細化し、それを用いて得た成形品の外観が悪
化するという問題が生じるため、発泡剤主成分にブタン
を使用することができず、気泡をそれほど微細化させな
いn−ペンタンを使用する必要があった。しかしなが
ら、n−ペンタンを発泡剤に用いた場合、発泡粒子を金
型内に充填、加熱成形時において冷却時間が相対的に長
く、成形品外観は良くなるものの、生産性をより高める
ためには限界があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決する為に鋭意研究を重ねた結果、ゴム変性スチ
レン系樹脂を特定のゴム成分とスチレン系樹脂とから構
成し、且つ、該樹脂中の鉱油含有量を制限し、内部水分
量を0.2重量%以下とし、発泡剤主成分をブタンとす
ることにより、短い成形サイクルで成形可能であり、成
形品外観、耐衝撃性及び柔軟性に優れた発泡成形体を与
える発泡樹脂粒子を得るための発泡性ゴム変性スチレン
系樹脂粒子が得られることを見いだし、本発明を完成す
るに至った。
【0006】即ち、本発明は、1,4−シス構造の割合
が70%以上のブタジエンゴムを8〜15重量%含有
し、該ブタジエンゴムが粒子状であり、かつ該粒子の平
均粒子径が1.5〜3.0μmであるゴム成分と、スチ
レン系樹脂とからなり、該ゴム成分が該スチレン樹脂に
分散されてなるゴム変性スチレン系樹脂であって、前記
樹脂中の鉱油含有量が3.0重量%以下、内部水分量が
0.2重量%以下で、かつブタンを主成分とする揮発性
発泡剤を1〜15重量%含有していることを特徴とする
発泡性ゴム変性スチレン系樹脂粒子である。
【0007】また、発泡性ゴム変性スチレン系樹脂粒子
は、シクロヘキサンを含有しているのが好ましい。スチ
レン系樹脂のZ平均分子量が350,000以上である
のが、好ましい。本発明はまた、請求項1記載の発泡性
ゴム変性スチレン系樹脂粒子を加熱発泡させて得られた
ゴム変性スチレン系発泡樹脂粒子である。本発明は更に
また、請求項4記載のゴム変性スチレン系樹脂発泡粒子
からなる密度が10〜600kg/m3であるゴム変性
スチレン系樹脂発泡成形体である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の発泡性ゴム変性スチレン
系樹脂粒子は、1,4−シス構造の割合が70%以上の
ブタジエンゴムを8〜15重量%含有し、該ブタジエン
ゴムが粒子状であり、かつ該粒子の平均粒子径が1.5
〜3.0μmであるゴム成分と、スチレン系樹脂とから
なり、該ゴム成分が該スチレン樹脂に分散されてなるゴ
ム変性スチレン系樹脂からなるものである。
【0009】本発明の発泡性ゴム変性スチレン系樹脂粒
子のゴム変性スチレン系樹脂中のゴム成分は、1,4−
シス構造の割合が70%以上、好ましくは90%以上の
ブタジエンゴムからなり、1,4−シス構造の割合が低
いブタジエンゴムを含有するゴム変性スチレン系樹脂を
用いた場合、柔軟性や耐衝撃性が不十分となる。1,4
−シス構造の割合が70%以上であるブタジエンゴム
は、例えば希土類金属(原子番号21、39、57〜6
2)系触媒、好ましくはセリウム族(原子番号57〜6
2)系触媒の存在下で、ブタジエンの配位イオン重合を
行うことで得られる。希土類金属系触媒の基本構成は、
(a)一般式MR3(Mは希土類金属、Rは有機酸の反
応残基である。)で表される希土類金属化合物、(b)
有機アルミニウム化合物及び(c)ハロゲン化合物から
なる。尚、前記の希土類金属化合物を構成する有機酸と
しては、例えばカルボン酸、アルコール、アミン等の希
土類金属と置換可能な活性水素を有する有機化合物であ
る。(特開昭55−66903号及び特開昭60−23
406号公報参照) 尚、本発明におけるシス構造の割合は、13C−NMRス
ペクトルの測定又は赤外吸収スペクトル(Morrer
o法)の測定により決定することができる。
【0010】本発明においては、これらブタジエンゴム
の含有量が8〜15重量%、好ましくは10〜13重量
%、さらに好ましくは11〜13重量%のものを使用す
る。少なすぎる場合、十分な柔軟性や耐衝撃性が得られ
ず、逆に多過ぎる場合、使用割合に見合う強度向上が得
られない上に、それから得られる発泡粒子を用いて発泡
体を製造する際、成形品の表面がメルトする等の成形性
が著しく悪化する。
【0011】本発明においては、これらブタジエンゴム
の平均粒子径は1.5〜3.0μm、好ましくは2.0
〜2.8μmである。1.5μm未満では耐衝撃強度が
不十分であり、3.0μmを超える場合、それら粒子を
発泡させた場合に安定的な気泡形成が行われず、収縮し
易い等の問題が生じる。平均粒子径は、スチレン重合用
の重合槽の攪拌装置の形状、攪拌回転数、攪拌時間、重
合温度等の要因により左右され、一義的には決まらない
が、重合時にゴムに対し剪断応力のかかる様な条件、例
えば攪拌回転数を変えることによって、本発明の範囲に
することができる。
【0012】尚、本発明におけるブタジエンゴムの分散
粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡写真において、
ゴム粒子100〜200個の粒子径を測定し、次式によ
り計算した値である。
【0013】平均粒子径=ΣNiD2 /ΣNiD (尚、Niはゴム粒子の個数、Dはゴム粒子の粒子径で
ある。) 本発明の発泡性ゴム変性スチレン系樹脂粒子のゴム変性
スチレン系樹脂中のスチレン系樹脂は、Z平均分子量が
350,000以上であるのが好ましく、より好ましく
は400,000以上である。Z平均分子量が350,
000よりも小さい場合、得られる発泡体の耐衝撃強度
や柔軟性が劣る傾向がある。
【0014】本発明の発泡性ゴム変性スチレン系樹脂粒
子は、前述のゴム変性スチレン系樹中の鉱油含有量が
3.0重量%以下、好ましくは2.0重量%以下、内部
水分量が0.2重量%以下、好ましくは0.1重量%以
下であり、かつ後記する揮発性発泡剤を1〜15重量
%、好ましくは3〜10重量%含有する。本発明の粒子
中の鉱油含有量の割合が、3.0重量%を超えると、そ
れを用いて得られた発泡体が収縮や変形が起き易いもの
となる。
【0015】本発明の粒子中の内部水分量の割合が、
0.2重量%を超えると、発泡粒子の気泡サイズが小さ
くなり、成形時に表面でメルトや収縮が起きやすく、成
形品外観が悪化するため好ましくない。
【0016】揮発性発泡剤は、n−ブタン、i−ブタン
等の炭素数が4個の炭化水素化合物であるブタンを主成
分、即ち全揮発性発泡剤の50重量%以上のものであ
り、工業的には組成比がn−ブタン約70%、i−ブタ
ン約30%の混合物として入手できる。また、プロパ
ン、n−ペンタン、i−ペンタン、ネオペンタン、シク
ロペンタン、ヘキサン、トリクロロフルオロメタン、ジ
クロロジフロロメタン、ジクロロテトラフロロエタン、
クロロメタン、クロロエタン、ジクロロメタン、メタノ
ール、ジエチルエーテル等の沸点が80℃以下の有機化
合物をブタンと混合して発泡剤として用いることができ
る。揮発性発泡剤は、通常、生成重合体粒子中の発泡剤
含有量が1〜15重量%になる程度の量が供給される。
【0017】また、不揮発性の可塑剤や揮発性のシクロ
ヘキサン、キシレン、トルエン等の溶剤を添加、特には
1重量%以下の割合で添加することにより発泡性を高め
ることができ、特にシクロヘキサンが安全性の点から好
ましい。これら可塑剤や溶剤を1重量%を越えて添加す
ることは、成形時において冷却時間が長くなり、本発明
の所期の目的が得られない恐れがあるので余り好ましく
ない。
【0018】本発明に使用されるゴム変性スチレン系樹
脂は、前記した特定のブタジエンゴムを、スチレン、p
−メチルスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系
モノマーに溶解させ、アゾビスi−ブチロニトリル等の
アゾ化合物あるいは過酸化ベンゾイル、t−ブチルパー
オキシベンゾエート等の過酸化物の存在下でラジカル重
合、バルク重合、溶液重合、懸濁重合又はバルク−懸濁
重合法等を用いて得られるものである。
【0019】更に、ゴム変性スチレン系樹脂には、タル
ク、クレイ、炭酸カルシウム、酸化チタン等の無機充填
剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、カーボン
ブラック、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜
鉛、p−t−ブチル安息香酸アルミニウム等の滑剤、ト
リス(ジブロモプロピル)ホスフェート、ペンタブロモ
ジフェニルエーテル、テトラブロモブタン、ジブロモエ
チルベンゾール、1,2,5,6,9,10−ヘキサブ
ロモシクロデカン等の難燃剤が含有されていてもよい。
【0020】上記した本発明の発泡性ゴム変性スチレン
系樹脂を得る方法としては、例えば押出機により溶融混
練し、ストランドカット、水中カット、ホットカット等
の方法により0.5〜5mmの大きさに造粒されたゴム
変性スチレン系樹脂粒子を密閉容器中、懸濁剤の存在下
で水性媒体に分散させ、水性媒体に対し0.01〜2.
0mol/lになるような量の電解質を存在させた状態
で、発泡剤を含浸させて発泡性ゴム変性スチレン系樹脂
を製造する方法等が挙げられる。
【0021】本発明の発泡性ゴム変性スチレン系樹脂粒
子は、加熱・発泡させてゴム変性スチレン系樹脂発泡粒
子とする。この方法としては例えば、スチーム等によ
り、ゴム変性スチレン系樹脂のガラス転移温度付近(約
100℃)まで加熱する方法が挙げられる。
【0022】また、得られたゴム変性スチレン系樹脂発
泡粒子を、例えば、ポリスチレン発泡成形体を製造する
のに用いられる成形機を使用して成形することができ
る。即ち、金型内に発泡粒子を充填し、スチーム加熱に
より発泡粒子同士を融着させ、所定時間冷却後、金型よ
り取り出して発泡成形体とする。本発明の発泡成形体
は、短い冷却時間で成形可能であり、かつ得られた成形
体は発泡倍率50倍(成形体)で、成形から23℃で2
4時間後において、実施例にて後記した、50%破壊高
さ35〜45cmの優れた耐衝撃性を有し、50〜80
mmの優れた柔軟性を有し、成形品外観に優れ、バラン
スのとれたものである。以下に本発明について、実施例
および比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものでは
ない。
【0023】
【実施例】
実施例1 表1に示すゴム変性スチレン系樹脂を30mm単軸押出
機にて溶融後、水中カットダイにより約1.4mg/ヶ
の球形粒子とした。得られたゴム変性スチレン系樹脂の
粒子600gをイオン交換水900g、ピロリン酸ナト
リウム4.0g、硫酸マグネシウム8.0g、ドデシル
硫酸ナトリウム0.45g、硫酸ナトリウム2.0gと
共に撹拌機付き3リットルのオートクレーブに入れ、1
00℃まで1時間かけ昇温し、100℃に到達後、ペン
タン23g、ブタン40gを添加した。そのまま5時間
100℃に保持した後、120℃まで2時間かけ昇温
し、2時間保持した後、30℃まで冷却した。
【0024】なお、ペンタンはn−ペンタン 80%及
びi−ペンタン20%の組成のものを、ブタンはn−ブ
タン 70%、i−ブタン 30%の組成のものをそれぞ
れ使用した。オートクレーブより得られた発泡性ゴム変
性スチレン系樹脂粒子を取り出し、硝酸で表面に付着し
たピロリン酸マグネシウムを溶解させ、水洗後、遠心分
離装置にかけた。次いで、上下に網目が0.1mmの金
網を取り付けた内径10cm高さ25cmの金属製円筒
形容器に発泡性ゴム変性スチレン系樹脂粒子を入れ、毎
分500リットルの流量で約20℃の乾燥窒素を円筒形
容器の下部から10分間吹き込み乾燥させた。
【0025】得られた発泡性ゴム変性スチレン系樹脂粒
子100重量部当たり、ステアリン酸亜鉛 0.06重
量部、トリステアリン酸ソルビタンエステル0.04重
量部及び帯電防止剤としてビスヒドロキシエチルアルキ
ルアミン(ライオン株式会社製 商品名アーモスタット
410 )0.005重量部を混合してコーティングし
た後、撹拌機付きの30リットルバッチ式発泡機に投入
し、圧力が1.0kgf/cm2のスチームを吹き込み
加熱発泡させて、20kg/m3のゴム変性スチレン系
樹脂発泡粒子を得た。
【0026】こうして得られた発泡粒子を成形金型内に
充填し、スチーム圧力0.7kgf/cm2で20秒間
加熱し、5秒間水冷後、放冷し発泡成形体を得た。ゴム
変性スチレン系樹脂のゴム粒径、ブタジエン含有量、ブ
タジエンゴムのミクロ構造、Z平均分子量、及び上記の
ようにして得られる発泡性樹脂粒子中の内部水分量、揮
発性発泡剤量及び揮発性発泡剤組成、発泡成形体の表面
外観、成形時の放令却時間、圧縮強度、曲げ強度、50
%破壊高さ及び柔軟性を下記の方法で評価した。
【0027】ゴム変性スチレン系樹脂のゴム粒径測定;
透過型電子顕微鏡観察写真において、ゴム粒子100〜
200個の粒子径を測定し、次式により計算した。 平均粒径=ΣNiD2/ΣNiD (尚、Niはゴム粒子の個数、Dはゴム粒径である。) ブタジエン含有量及びブタジエンゴムのミクロ構造の決
定;ゴム変性スチレン系樹脂を重水素化クロロホルムに
溶解させ10重量%の濃度に調整し、テトラメチルシラ
ンを内部標準(δ0.0ppm)に用いて、67.8M
Hzで13C−NMRスペクトルを測定しブタジエン含有
量及びブタジエンゴムのミクロ構造を決定した。
【0028】Z平均分子量の測定;ゴム変性スチレン系
樹脂を0.25重量%のクロロホルム溶液に溶解させ、
不溶分を濾過により除去し、ゲルパーミエイションクロ
マトグラフィーを用いて測定した。 内部水分量の測定;乾燥処理を行った発泡性ゴム変性ス
チレン系樹脂粒子を乾燥トルエンに溶解させた後、カー
ルフィッシャー法により測定した。
【0029】揮発性発泡剤量の測定:秤量したサンプル
を120℃で4時間加熱した後、再び秤量し、加熱前後
による減少重量に対する加熱前のサンプル重量の割合を
揮発分量とした。 揮発性発泡剤組成:サンプル1gをジメチルホルムアミ
ド20mlに溶解させ、ガスクロマトグラフィーを用い
て発泡剤組成比を決定した。
【0030】放冷時間:成形品の厚みが金型内寸(5
0.7mm)と同一の厚みになるのに必要な時間。放冷
時間が不足すると成形品の厚みは、脱型後に金型寸法よ
り大きくなってしまう。
【0031】表面外観;発泡成形体の表面外観を目視に
より下記基準にて評価した。 ○;収縮、メルト、間隙がほとんどない。 △;収縮、メルト、間隙が見られる。 ×;著しい収縮、メルト、間隙が見られる。 圧縮強度;得られた発泡体を縦50mm、横50mm、
厚さ25mmに切断して試験片とし、JIS Z 02
34に準拠して圧縮強度(kgf/cm2)を測定し
た。
【0032】曲げ強度;得られた発泡体を縦300m
m、横75mm、厚さ25mmに切断して試験片とし、
JIS A 9511に準拠して曲げ強度(kgf/c
2)を測定した。 50%破壊高さ;得られた発泡体を縦200mm、横4
0mm、厚さ25mmに切断して試験片とし、重さ25
5gの鋼球を落下させてJIS K 7211に準拠し
て測定した。
【0033】柔軟性;得られた発泡体を縦200mm、
横30mm、厚さ20mmに切断した試験片と、軸径が
100mmφから10mmφまでの10mmづつ大きさ
の異なる10本の円筒軸を用意し、円筒軸の円周上面に
試験片の中央部を当て、約5秒間で円筒軸に沿って両側
から折り曲げる。最初に軸径100mmφの円筒軸で試
験を行い、試験片が割れるまで小さい軸径に変えて同様
に試験を行い、試験片が割れたときの軸径の値を記録
し、試験片10個の平均値(mm)から柔軟性を評価し
た。従って、値が小さいほど柔軟性に優れる。
【0034】実施例2 ゴム変性スチレン系樹脂組成を表1に示す通りに変更し
た以外は、実施例1と同様に行った。その結果を表2に
示す。 実施例3 発泡剤をペンタン22g及びブタン38gとし、更にシ
クロヘキサン7gを用いた以外は、実施例1と同様に行
った。その結果を表2に示す。
【0035】実施例4 発泡剤をブタン54gとし、更にシクロヘキサン7gを
用いた以外は、実施例1と同様に行った。その結果を表
2に示す。 実施例5 発泡剤をブタン72gとし以外は、実施例1と同様に行
った。その結果を表2に示す。
【0036】比較例1 発泡剤をペンタン57gに変更した以外は、実施例1と
同様に行った。その結果を表2に示す。 比較例2 実施例1で用いた樹脂粒子600gをイオン交換水90
0g、第3リン酸カルシウム4.5g、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム0.027gと共に撹拌機付き
3リットルのオートクレーブに入れ、後は実施例1と同
様に行った。その結果を表2に示す。
【0037】比較例3 ゴム変性スチレン系樹脂を表1に示す通りに変更した以
外は、実施例1と同様に行った。その結果を表2に示
す。 比較例4 ゴム変性スチレン系樹脂に表1に示す通りに変更した以
外は、実施例1と同様に行った。その結果を表2に示
す。 比較例5 ゴム変性スチレン系樹脂を表1に示す通りに変更した以
外は、実施例1と同様に行った。その結果を表2に示
す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】以上の結果から、本発明の構成要件を満た
している各実施例は、成形品外観、強度に優れた発泡成
形品を与え、成形時の冷却時間も短いことが分かる。発
泡剤にペンタンのみを用いた比較例1では、冷却時間が
長くなっている。内部水分量の多い比較例2は、成形品
表面の発泡粒の一部がメルトして陥没し、成形品外観が
悪くなることが分かる。樹脂中に分散しているブタジエ
ンゴムの粒子が小さく、Z平均分子量の低いゴム変性ス
チレン系樹脂を用いた比較例3や1,4−シス構造の割
合の低いブタジエンゴムからなるゴム変性スチレン系樹
脂を用いた比較例4は、落球衝撃強度や柔軟性に劣るこ
とが分かる。鉱油含有量の多い比較例6は、成形品が著
しく収縮し、成形性が悪いことが分かる。
【0041】
【発明の効果】本発明の発泡性ゴム変性スチレン系樹脂
を用いることで、短い冷却時間で成形可能で、成形品外
観、強度に優れた発泡成形品を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 51/04 LKY C08L 51/04 LKY //(C08L 51/04 57:02)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,4−シス構造の割合が70%以上の
    ブタジエンゴムを8〜15重量%含有し、該ブタジエン
    ゴムが粒子状であり、かつ該粒子の平均粒子径が1.5
    〜3.0μmであるゴム成分と、スチレン系樹脂とから
    なり、該ゴム成分が該スチレン樹脂に分散されてなるゴ
    ム変性スチレン系樹脂であって、前記樹脂中の鉱油含有
    量が3.0重量%以下、内部水分量が0.2重量%以下
    で、かつブタンを主成分とする揮発性発泡剤を1〜15
    重量%含有していることを特徴とする発泡性ゴム変性ス
    チレン系樹脂粒子。
  2. 【請求項2】 シクロヘキサンを含有している、請求項
    1記載の発泡性ゴム変性スチレン系樹脂粒子。
  3. 【請求項3】 該スチレン系樹脂のZ平均分子量が35
    0,000以上である、請求項1記載の発泡性ゴム変性
    スチレン系樹脂粒子。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の発泡性ゴム変性スチレ
    ン系樹脂粒子を加熱発泡させて得られたゴム変性スチレ
    ン系樹脂発泡粒子。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のゴム変性スチレン系樹
    脂発泡粒子からなる密度が10〜600kg/m3であ
    るゴム変性スチレン系樹脂発泡成形体。
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