JP3462775B2 - 発泡成形体 - Google Patents

発泡成形体

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JP3462775B2 JP35156998A JP35156998A JP3462775B2 JP 3462775 B2 JP3462775 B2 JP 3462775B2 JP 35156998 A JP35156998 A JP 35156998A JP 35156998 A JP35156998 A JP 35156998A JP 3462775 B2 JP3462775 B2 JP 3462775B2
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム変性スチレン
系樹脂組成物よりなる発泡性樹脂粒子を用いて得られる
優れた耐衝撃性を有する発泡成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】梱包材や緩衝材として使用される発泡成
形体には、弾性や柔軟性に優れていることが求められ
る。とりわけ、精密機器等の梱包に使用される発泡体に
は優れた耐衝撃性が要求されている。梱包材や緩衝材に
は、従来よりポリスチレン系樹脂の発泡成形体が用いら
れているが、ポリスチレン系樹脂の発泡成形体は柔軟性
に乏しく、衝撃により破壊され易いことから、使用範囲
が限定されるという問題があった。
【0003】一方、上記の問題を解決すべく、ポリスチ
レン系樹脂にブタジエンゴム等の弾性体を配合したハイ
インパクトポリスチレン(HIPS)を用いた発泡成形
体が提案されている。特公昭47−17465号公報に
は、弾性体としてスチレンとブタジエンとのブロック共
重合体を用いたポリスチレン系樹脂発泡成形体の製造方
法が開示されている。また、特公昭47−18428号
公報には、弾性体としてのブタジエンを所定量含有し
た、軟化温度が100℃以上のスチレン系樹脂からなる
発泡成形体が開示されている。また、特開昭56−67
344号公報には、非配向性のゴム粒子を弾性体として
配合したポリスチレン系樹脂からなる発泡成形体が開示
されている。
【0004】しかし、上記公報に開示の発泡成形体は、
いずれも耐衝撃性が実用上不十分という問題がある。こ
の他にも、スチレンとブタジエンとのブロック共重合体
を用いた場合は当該共重合体が高価であるために工業的
に不利になったり、非配向性のゴム粒子を用いた場合は
当該ゴム粒子が変形しにくいことに起因して発泡剤の保
持性が不十分になったり、さらには特開昭56−673
44号公報に開示の発泡性重合体組成物のように、予備
発泡粒子内部の気泡が均一化するまでの熟成期間が長
く、予備発泡した状態で長期間保管を必要とするといっ
た問題もある。
【0005】さらに、特開平3−182529号公報に
は、水素添加されたスチレン−ブタジエンブロック共重
合体をHIPSに混合した組成物からなる発泡成形体が
開示されている。この発泡成形体の耐衝撃性は従来のも
のに比べて向上しているものの、依然実用上不十分であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本来HIPSはポリス
チレン樹脂の耐衝撃性を向上させたものであるにもかか
わらず、上記公報に見られるようにその発泡成形体の耐
衝撃性が実用上不十分なものとなるのは、ポリスチレン
樹脂に配合されたブタジエンゴム等の弾性体が発泡剤の
保持性を低下させたり、あるいは前記弾性体を添加する
ことで発泡体の気泡が微細になり、その結果、予備発泡
や成形時に気泡膜が破れて成形体の独立気泡率が低下す
ることが原因であると推測される。
【0007】そこで本発明の目的は、上記の課題を解決
し、耐衝撃性に優れた発泡成形体を得ることができ、か
つ成形性が良好なゴム変性スチレン系樹脂組成物および
発泡性樹脂粒子と、優れた耐衝撃性を有する発泡成形体
を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ジエン系ゴム
で変性したポリスチレン系樹脂組成物において、前記ジ
エン系ゴムのシス結合含有率と、前記樹脂組成物におけ
るトルエン可溶分の極限粘度数η、トルエン不溶分の膨
潤度およびゲル分含有率とを所定の範囲に設定したとき
は、耐衝撃性が優れ、かつ外観が良好な発泡成形体を製
造可能なゴム変性スチレン系樹脂組成物が得られるとい
う新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明の発泡成形体は、ポリス
チレン系樹脂からなる連続相に、ポリスチレン系樹脂を
内包するジエン系ゴムの粒子が分散したゴム変性スチレ
ン系樹脂組成物であって、前記ジエン系ゴムのシス結合
含有率が80%以上であり、前記樹脂組成物の(i) トル
エン可溶分における極限粘度数ηが0.5〜0.7、(i
i)トルエン不溶分における25℃トルエン中での膨潤度
が14〜20、および(iii)ゲル分含有率が15〜27
重量%であるゴム変性スチレン系樹脂組成物の発泡性樹
脂粒子を用いて発泡成形され、密度が0.014〜0.
05g/cm 3 、平均気泡径が100〜200μmおよ
び独立気泡率が70%以上であることを特徴とする。
【0010】前記の発泡性樹脂粒子は、上記ゴム変性ス
チレン系樹脂組成物の粒子にn−ペンタンを含浸させた
ものであることが好ましい。上記の発泡性樹脂粒子によ
れば、成形性が良好で、優れた耐衝撃性を有する、本発
明の発泡成形体を得ることができる
【0011】上記本発明の発泡成形体は、耐衝撃性に優
れるとともに、成形性が良好であることに起因して外観
が極めて良好である。
【0012】
【発明の実施の形態】まず、本発明のゴム変性スチレン
系樹脂組成物について詳細に説明する。本発明のゴム変
性スチレン系樹脂組成物(以下、「樹脂組成物」とい
う)は、ポリスチレン系樹脂の連続相と、ポリスチレン
系樹脂を内包するジエン系ゴム粒子の分散相とからな
る。
【0013】本発明の樹脂組成物のトルエン可溶分にお
ける極限粘度数ηは、当該樹脂組成物のうちポリスチレ
ン樹脂分の極限粘度数ηを示すものであって、スチレン
部分の分子量を調節することにより適宜設定される。本
発明において、前記極限粘度数ηは0.5〜0.7、好
ましくは0.55〜0.7である。極限粘度数ηが0.
5を下回ると高発泡成形体を得ることが可能になるもの
の、予備発泡や成形時の加熱により破泡し、その結果耐
衝撃性が低下する。逆に極限粘度数ηが0.7を超える
と高発泡成形体の製造が困難になる。
【0014】本発明の樹脂組成物のトルエン不溶分にお
ける25℃トルエン中での膨潤度は、トルエン不溶分を
乾燥したときの体積(膨潤前の体積)Aと、このトルエ
ン不溶分を再びトルエンに浸漬して膨潤させたときの体
積(膨潤後の体積)Bとの比B/Aを示すものであっ
て、ジエン系ゴムの架橋度を調節することによって適宜
設定される。
【0015】本発明において、前記樹脂組成物の25℃
トルエン中での膨潤度は14〜20、好ましくは15〜
20、より好ましくは16〜20である。膨潤度が14
を下回ると、発泡性樹脂粒子や発泡成形体の柔軟性が低
下し、その耐衝撃性も低下する。逆に膨潤度が20を超
えると、発泡性樹脂粒子の生産性が低くなる。本発明の
樹脂組成物のゲル分は、ゴム変性スチレン系樹脂組成物
のうちトルエン不溶分の割合を示すものである。本発明
において、前記ゲル分は15〜27重量%、好ましくは
16〜27重量%、より好ましくは17〜26重量%で
ある。ゲル分が15重量%を下回ると、発泡性樹脂粒子
や発泡成形体の耐衝撃性が低くなり、緩衝材等として十
分な耐衝撃性が得られない。逆にゲル分が27重量%を
超えると、発泡性、成形性が低下し、高発泡の成形体や
外観の良好な成形体が得られない。
【0016】本発明の樹脂組成物におけるポリスチレン
系樹脂成分としては、スチレン単量体単独の重合体のほ
か、例えばスチレン単量体と共重合可能な、アクリロニ
トリル、メタクロニトリル、アクリル酸、メタクリル
酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル等のビニル
化合物との共重合体等があげられる。ポリスチレン系樹
脂成分の重量平均分子量は150000〜250000
程度であるのが好ましい。重量平均分子量が上記範囲を
上回ると、高発泡が困難で、梱包材として使用する場合
コスト面で不利である。逆に、重量平均分子量が上記範
囲を下回ると、発泡成形でき耐熱性が劣り、外観不良と
なる上、耐衝撃性の低下を招くおそれがある。
【0017】本発明の樹脂組成物におけるジエン系ゴム
成分としては、例えばブタジエン、イソプレン、1,3
−ペンタジエン等のほか、前記ジエン系ゴムとスチレン
とのブロック共重合体等があげられる。上記ジエン系ゴ
ムは、ポリスチレン系樹脂からなる連続相中に粒子状に
分散している。かかるジエン系ゴムの粒子は、通常粒径
が0.5〜5.0μmで、ジエン系ゴム成分を外殻とす
る粒子の内部に複数のポリスチレン系樹脂微粒子を内包
した、いわゆるサラミ構造を形成している。なお、本発
明におけるジエン系ゴム粒子は前記サラミ構造に限定さ
れるものではなく、例えば粒径が0.1〜1.0μm
で、ジエン系ゴム成分を外殻とする粒子の内部に単数の
ポリスチレン系樹脂微粒子を内包した、いわゆるコアシ
ェル構造であってもよく、また両者が併存していてもよ
い。
【0018】ジエン系ゴム粒子のシス結合含有率は、ジ
エン系ゴム内の全二重結合に占めるシス結合の割合を示
しており、本発明においては80%以上、好ましくは8
5%以上の範囲で設定される。シス結合含有率が80%
を下回ると、発泡性樹脂粒子や発泡成形体の耐衝撃性が
低下したり、予備発泡粒子の気泡が均一化して発泡成形
が可能になるまでのいわゆる熟成期間を長くなるといっ
た問題が生じる。
【0019】本発明の樹脂組成物において、ジエン系ゴ
ムの含有量は特に限定されないが、ゴム変性スチレン系
樹脂組成物の全量に対して7〜15重量%、好ましくは
8〜13重量%、より好ましくは9〜12重量%の範囲
で設定するのが適当である。ジエン系ゴムの含有量が上
記範囲を下回ると、良好な耐衝撃性を有する発泡性樹脂
粒子や発泡成形体が得られにくくなるおそれがある。逆
にジエン系ゴムの含有量が上記範囲を超えると、発泡性
樹脂粒子における発泡剤の保持能力が低下するおそれが
あり、高発泡の成形体を得る場合において不利である。
【0020】本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物
は、上記ポリスチレン系樹脂およびジエン系ゴムを押出
成形機等にて溶融混練することによって得られる。こう
して得られたゴム変性スチレン系樹脂組成物は、ペレッ
ト等の粒状に成形し、次いで発泡剤を含浸させて、発泡
性樹脂粒子として使用される。次に、本発明の発泡性樹
脂粒子について詳細に説明する。
【0021】本発明の発泡性樹脂粒子は、例えば、上記
ゴム変性スチレン系樹脂組成物を耐圧密閉式容器内で水
性媒体中に懸濁させ、これに発泡剤を含浸させる方法で
得られる。また、ゴム変性スチレン系樹脂組成物を押出
機内で溶融後、発泡剤を圧入し、混練押出しする方法に
よって得ることもできる。前記発泡剤としては、通常の
ポリスチレン系樹脂発泡体の製造に用いられる発泡剤が
使用可能であり、例えばプロパン、n−ブタン、イソブ
タン、n−ペンタン、イソペンタン、ヘキサン等の脂肪
族炭化水素;シクロブタン、シクロペンタン等の環状脂
肪族炭化水素、メチレンクロライド、エチルクロライド
等のハロゲン化炭化水素;モノクロロジフルオロエタン
(F−142b)、ジクロロフルオロエタン(F−14
1b)、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオ
ロメタン、ジクロロトリフルオロエタン(F−12
3)、ジクロロテトラフルオロメタン等のハロゲン化フ
ッ素系炭化水素、テトラフルオロエタン(F−134
a)、ペンタフルオロエタン(F−125)、ペンタフ
ルオロプロパン(F−245fa、F−245ca)、
トリフルオロブタン(F−236ea)等の、2以上の
フッ素原子で置換された炭素数2〜6のフッ素系炭化水
素;またはこれらの混合物が使用できるが、樹脂粒子の
成形性や発泡成形体の耐衝撃性の観点からn−ペンタン
が好適に用いられる。
【0022】上記発泡剤の配合量は、ゴム変性スチレン
系樹脂組成物の全量に対して4〜12重量%、好ましく
は5〜10重量%で設定される。発泡剤の配合量が4重
量%を下回ると、高発泡の発泡成形体を得るのが困難に
なるおそれがあり、所望の倍率が得られにくくなる。逆
に12重量%を超えると、熟成期間が長くなったり、成
形サイクルが遅延したり、予備発泡時の倍数調整が難し
くなったりするおそれが生じる。
【0023】ゴム変性スチレン系樹脂を水性媒体中に懸
濁させて発泡剤を含浸させる場合、含浸温度は90℃〜
150℃、好ましくは100℃〜145℃に調整され
る。含浸温度が90℃を下回ると発泡性樹脂粒子の形状
が球状にならない。その結果、複雑な金型への樹脂粒子
の充填性が悪くなり、良好な発泡成形体が得られにくく
なる原因となる。逆に含浸温度が150℃を超えると懸
濁系の安定性が悪くなり、発泡性樹脂粒子間の結合が増
加する。
【0024】発泡剤の含浸時間は発泡性樹脂粒子の体積
により決定されるものであって、特に規定されないが、
通常使用される粒径1mm程度の樹脂粒子では4〜10
時間の範囲で設定するのが適当である。本発明の発泡性
樹脂粒子には、本発明の効果を阻害しない範囲で、一般
に使用される各種添加剤、例えば流動パラフィン等の滑
剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、ヒド
ロキシステアリン酸アミド等の発泡性スチレン系樹脂粒
子のための熟成促進剤、その他発泡スチレン系樹脂粒子
にかかわる各種添加剤等を添加することができる。とく
に酸化防止剤の添加は、発泡成形体を製造する際に行う
加熱工程でのジエン系ゴムの劣化を防止し、耐衝撃性の
低下を防止することができる。
【0025】これらの添加剤は、前述のゴム変性スチレ
ン系樹脂組成物を作成する際に、ポリスチレン系樹脂や
ジエン系ゴム粒子にあらかじめ添加しておいてもよい。
また、発泡性樹脂粒子の製造工程、発泡剤の含浸工程ま
たはその後の工程から適当な時機を適宜選択して添加し
てもよい。酸化防止剤の具体例としては、n−オクタデ
シル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート、3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシトルエン、1,3,5,−トリエチル−
2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)ベンゼン、2−t−ブチル−6−t
−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4
−メチルフェニルアクリレ−ト、テトラキス[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシメチル]メタン、3,9−ビス{2
−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチ
ルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチル
エチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン等のフェノール系酸化防止剤;ト
リフェニルホスファイト、トリデシルホスファイト、ト
リス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリデシルトリ
チオホスファイト等のリン系酸化防止剤;フェニル−α
−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン等の
アミン系酸化防止剤;ジラウリル−3,3’−チオジプ
ロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピ
オネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネ
ート等のイオウ系酸化防止剤などがあげられ、その他に
も従来公知の種々の酸化防止剤を使用できる。これら例
示の酸化防止剤は単独でまたは2種以上組みあわせて使
用することができる。
【0026】発泡剤の含浸工程において添加する酸化防
止剤としては、上記例示の酸化防止剤の中でも、融点が
ゴム変性スチレン系樹脂への発泡剤含浸温度の±10
℃、好ましくは±8℃の範囲内にあるフェノール系酸化
防止剤が好ましい。具体的には、水性媒体中でゴム変性
スチレン系樹脂組成物に含浸温度90〜150℃の範囲
で発泡剤を含浸させる際に、融点が80℃〜160℃、
好ましくは融点が90℃〜145℃程度のフェノール系
酸化防止剤を使用するのがよい。
【0027】その理由としては、かかる範囲外の融点を
もつ酸化防止剤を使用しても十分な添加効果が得られな
い場合がある。とくに融点が80℃未満のものは、前述
したように、発泡成形時の加熱でジエン系ゴムの劣化が
進み、気泡膜の破泡が起き易く、耐衝撃性の低下を招く
おそれがある。上記所定の範囲に融点を有するフェノー
ル系酸化防止剤の配合量は、ゴム変性スチレン系樹脂組
成物全量に対して0.01〜1.0重量%、好ましくは
0.03〜0.5重量%の範囲にあるのがよい。
【0028】また上記フェノール系酸化防止剤におい
て、1分子当りのフェノール性水酸基の数は特に制限は
ないが、好ましくは2つ以上のフェノール性水酸基を有
するのがよい。以上のような条件を満たすフェノール系
酸化防止剤の具体例としては、これに限定されないが、
テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル]メタン
(融点:115 〜125 ℃,スミライザーBP−101,住
友化学社製)、2,4−ジ−t−アミル−6−(3’,
5’−ジ−t−アミル−2’−ヒドロキシ−α−メチル
ベンジル)フェニルアクリレート(融点:119 〜121
℃,スミライザーGS,住友化学社製)、2−t−ブチ
ル−6−(3’−t−ブチル−5’−メチル−2’−ヒ
ドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート
(融点:130 〜132 ℃,スミライザーGM,住友化学社
製)、3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブチル−4
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキ
シ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−
テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(融点:114
〜116 ℃,アデカスタブAO−80,旭電化社製)など
があげられる。
【0029】なお本発明では、これら特定のフェノール
系酸化防止剤に、発泡成形体の物性(例えば耐衝撃性な
ど)を損なわなわない程度に、上記例示のアミン系酸化
防止剤、リン系酸化防止剤またはイオウ系酸化防止剤な
どの他の酸化防止剤を併用することができる。とりわ
け、リン系酸化防止剤の併用が好ましい。難燃剤として
は従来公知のもの、例えばヘキサクロロベンゼン、ヘキ
サブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、ペンタクロ
ロトルエン、ペンタブロモフェノール、ペンタクロロフ
ェノール、テトラブロモブタン、ヘキサブロモシクロド
デカン、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモ
ビスフェノールA等の有機ハロゲン系難燃剤;リン酸ア
ンモニウム、トリエチルホスフェート、トリクレジルホ
スフェート、トリエチルホスフェート、酸性リン酸エス
テル、トリフェニルホスフィンオキサイド等のリン酸系
難燃剤などがあげられる。
【0030】次に、本発明の発泡成形体について詳細に
説明する。本発明の発泡成形体は、上記発泡性樹脂粒子
を予備発泡し、こうして得られた予備発泡粒子を金型内
に充填し、加熱して発泡させることによって得られる。
発泡性樹脂粒子の予備発泡は、発泡性ポリスチレンの製
造に通常使用される予備発泡機を用いて常法に従って得
ることができる。得られた予備発泡粒子は、好ましくは
常温で1日程放置した後に発泡成形に供される。
【0031】本発明における発泡成形体の嵩密度は、
0.014〜0.05g/cm3 、好ましくは0.01
7〜0.03g/cm3 の範囲となるように調整され
る。発泡成形体の嵩密度が0.014g/cm3 を下回
ると気泡膜が薄くなり、その結果、破泡が生じて独立気
泡率が低下し、耐衝撃性も低下する。逆に、嵩密度が
0.05g/cm3 を超えると発泡成形体の重量が増加
し、輸送コストが高くなる等の問題が生じる。
【0032】発泡成形体の平均気泡径は、100〜20
0μm、好ましくは110〜200μm、より好ましく
は115〜200μmの範囲で設定される。発泡成形体
の平均気泡径が100μmを下回ると気泡膜が薄くな
り、その結果、破泡が生じて独立気泡率が低下し、耐衝
撃性も低下する。逆に、平均気泡径が200μmを超え
ると、成形体表面の平滑性が失われ、外観も悪くなる。
【0033】発泡成形体の独立気泡率は、発泡成形体内
の独立気泡部分と連通気泡部分との気泡全容積に占め
る、独立気泡部分の体積の割合(%)を示すものであっ
て、70%以上、好ましくは75%以上の範囲で設定さ
れる。発泡成形体の独立気泡率が70%を下回ると耐衝
撃性が低下する。
【0034】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。以下の実施例および比較例で得られたゴム変
性スチレン系樹脂組成物についての、トルエン可溶分の
極限粘度数η、トルエン不溶分の25℃トルエン中での
膨潤度およびゲル分の含有率(重量%)は以下の方法で
測定した。
【0035】〔トルエン可溶分の極限粘度数η〕ゴム変
性スチレン系樹脂組成物約0.5gを、25℃のメチル
エチルケトンとメタノールとの混合溶媒(体積比10:
1)50ccに溶解させた後、10000rpmで1時
間遠心分離した。次いで、上澄み液にメタノールを加
え、樹脂分を析出、乾燥した。こうして得られた樹脂
0.1gを用いて濃度Cが0.5g/dLのトルエン溶
液を調製した後、この溶液10ccを粘度計に入れ、3
0℃で溶液の流下秒数T1 (秒)を測定する。一方、同
じ粘度計で純トルエンの流下秒数T0 (秒)を測定し、
式(1) により換算粘度を算出する。
【0036】 換算粘度=(T1 −T0 )/(T0 ×C) (1) (式中、Cは樹脂溶液の濃度(g/dL)を示す。) 次に、樹脂溶液の濃度Cを1.5g/dL、2.0g/
dLとしたほかは上記と同様にして換算粘度を求め、換
算粘度と樹脂溶液の濃度との関係式から樹脂溶液の濃度
を0に外挿した極限粘度数ηを算出する。
【0037】〔トルエン不溶分の25℃トルエン中での
膨潤度〕遠心分離管にゴム変性スチレン系樹脂組成物約
1.0gを入れ、この樹脂組成物を25℃のトルエン5
0ccに溶解させて10000rpmで1時間遠心分離
し、上澄み液を除いた重さW1 (g)を秤量する。さら
に、沈澱物が浸せきする程度(約10mL)までメタノ
ールを加え、風乾する。こうして得られた沈澱物をさら
に70℃で2時間真空乾燥した後、遠心分離管に入れた
状態で乾燥後の重量W2 (g)を秤量し、式(2) により
膨潤度を算出する。
【0038】 膨潤度=(W1 −W0 )/(W2 −W0 ) (2) (式中、W0 は遠心分離管の重量を示す。) 〔ゴム変性スチレン系樹脂組成物のゲル分含有率〕ゴム
変性スチレン系樹脂におけるゲル分の量は、上記秤量値
1 、W2 と、遠心分離管に入れた樹脂組成物約1.0
gの精秤値W(g)とを用いて式(3) により算出する。
【0039】 ゲル分=(W2 −W0 )/(W)×100 (3) 実施例1 ゴム変性スチレン系樹脂組成物としては、トルエン可溶
分の極限粘度数ηが0.6で、トルエン不溶分の25℃
トルエン中での膨潤度が17であり、樹脂組成物のゲル
分含有率が22重量%であり、スチレン成分の重量平均
分子量が180000であるものを用いた。また、前記
樹脂組成物におけるジエン系ゴムは、シス結合含有率が
85%であるいわゆる高シスブタジエンゴムであって、
その含有量はゴム変性スチレン系樹脂組成物の全量に対
して10重量%となるように調整した。
【0040】上記ゴム変性スチレン系樹脂組成物100
重量部に対して酸化防止剤(2,6-ジ-t- ブチル-p- クレ
ゾール,BHT)0.03重量部を配合し、押出機にて
溶融混練して、直径0.8mm、長さ1.0mmのペレ
ット状に成形した。次に、内容積5.5Lの撹拌機付オ
ートクレーブに水2.8L、無水ピロリン酸ナトリウム
(太平化学工業(株)製の懸濁安定剤)20g、塩化マ
グネシム40g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム(第一工業製薬(株)製の界面活性剤)1.5gおよ
びヒドロキシステアリン酸アマイド(熟成促進剤)1.
12gを加えて水性媒体とした。この水性媒体にペレッ
ト状としたゴム変性スチレン系樹脂組成物1500gを
懸濁させ、撹拌速度300rpmで攪拌した。
【0041】その後125℃まで一定昇温し、n−ペン
タン(昭和シェル石油(株)製)120gを圧入した。
圧入後125℃のままで6時間保持し、30℃以下まで
冷却したものを取り出して、発泡性樹脂粒子を得た。こ
の樹脂粒子の発泡剤含有量は7.0重量%であった。上
記の発泡性樹脂粒子を12℃〜16℃の恒温室に保管
し、気泡の経日変化を観察したところ、取出し後3日目
で気泡が均一化し熟成が完了した。
【0042】この発泡性スチレン系樹脂粒子をさらに2
日間保管し、予備発泡を行った。予備発泡は、内容積3
3L(有効容積25L)のバッチ発泡機に発泡性樹脂粒
子500gを投入し、吹き込み蒸気圧0.05kg/c
2 Gの条件下で嵩密度0.02g/cm3 の予備発泡
粒子を得た。この条件下での蒸気温度は97〜99℃で
あった。
【0043】得られた予備発泡粒子を室温で24時間放
置した後、ACE−3SP成形機(積水工機(株)製)
を使用して当該予備発泡粒子を金型内に充填し、再度加
熱することにより、密度が0.02g/cm3 で、成形
体寸法が300×400×100mmである発泡成形体
を得た。得られた発泡成形体は粒子間の融着が良好で、
外観も良好であった。
【0044】こうして得られた発泡成形体について、耐
衝撃性を確認するために落球値の測定を行った。また、
発泡成形体の平均気泡径と独立気泡率とを測定し、さら
に発泡体の成形性を評価した。測定および評価方法は次
のとおりである。 〔耐衝撃性〕発泡成形体から厚さ20mm、幅40m
m、長さ215mmの試験片を切り出し、150mmの
間隔を置いた2つの支点間に固定してその上方から19
8gの鋼球を落下させる試験を行った。試験は、鋼球を
落下させる高さを5cm間隔で変えて行い、5つの試験
片がすべて破壊されたときの最低の高さHL (cm)
と、1つも破壊されなかったときの最高の高さH0 (c
m)とから、式(4) より落球値を算出した。
【0045】 (式中、H50は50%破壊高さ(cm)を示し、△Hは
L とH0 との差(HL−H0 )を示し、SはH0 から
L までの各測定位置で破壊された試験片の割合(%)
の合計を示す。) 落球値が大きいほど発泡成形体の耐衝撃性が大きいこと
を示す。耐衝撃性の評価基準は次のとおりである。 ○:落球値が25cm以上、耐衝撃性が良好である。 △:落球値が20cm以上、25cm未満、耐衝撃性が
実用上不十分である。 ×:落球値が20cm未満、耐衝撃性が極めて低い。
【0046】〔平均気泡径〕平均気泡径d(mm)は、
ASTM D−2842−69に準拠して測定した。す
なわち、発泡成形体の切断面の一直線上(60mm)に
かかる気泡数から平均弦長tを式(5) により測定し、こ
の測定値を用いて式(6) より平均気泡径を算出した。
【0047】平均弦長t=60/気泡数 (5) 平均気泡径d=t/0.616 (6) 〔独立気泡率〕独立気泡率は、独立気泡と連通気泡との
体積の総和に占める独立気泡の体積の割合(%)を示す
ものであって、ASTM D−2858に準拠し、ベッ
クマン(株)製の空気比較式比重計を用いて測定した。
【0048】〔成形性の評価方法〕予備発泡粒子を金型
に充填し、蒸気で加熱して発泡成形体を得る際に、加熱
蒸気圧を0.5kgf/cm2 とし、両面加熱時間を3
0秒で設定したときに得られた発泡成形体の外観を目視
で観察し、以下の基準で発泡成形体の成形性を評価し
た。 ○:成形体表面の融けまたは成形体の収縮が発生してお
らず、成形性が良好であった。 △:融けまたは収縮がわずかに発生しており、成形性が
やや不良であった。 ×:融けまたは収縮が著しく、成形性が不良であった。
【0049】実施例2〜7および比較例1〜7 ゴム変性スチレン系樹脂組成物における、トルエン可溶
分の極限粘度数ηとトルエン不溶分の25℃トルエン中
での膨潤度、前記樹脂組成物のゲル分含有率(重量%)
およびジエン系ゴム成分の含有量(重量%)を表1に示
す値に設定したほかは、実施例1と同様にして発泡成形
体を得た。
【0050】上記実施例および比較例で得られた発泡成
形体について、成形性、平均気泡径(μm)、独立気泡
率(%)および耐衝撃性の結果を下記表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】比較例8 ジエン系ゴム成分としてシス結合含有率が40重量%で
ある低シスブタジエンを用いたほかは、実施例1と同様
にして発泡成形体を得た。 比較例9、10 発泡成形体の平均気泡径を表2に示す値に調整したほか
は、実施例1と同様にして発泡成形体を得た。なお、平
均気泡径はヒドロキシステアリン酸アマイドの添加量を
調整したり、ブタン等の発泡剤を併用することによって
調節した。
【0053】上記比較例8〜10で得られた発泡成形体
の成形性、平均気泡径(μm)、独立気泡率(%)およ
び耐衝撃性の結果を、実施例1の結果とともに下記表2
に示す。
【0054】
【表2】
【0055】表1および2から明らかなように、トルエ
ン可溶分の極限粘度数ηが0.5〜0.7、トルエン不
溶分の25℃トルエン中での膨潤度が14〜20で、か
つゲル分含有率が15〜27重量%であるゴム変性スチ
レン系樹脂組成物を用いて発泡性樹脂粒子を作製し、さ
らにこの樹脂粒子を発泡成形したときは、耐衝撃性に優
れた発泡成形体が得られることがわかった。
【0056】また、ゴム変性スチレン系樹脂組成物に用
いるジエン系ゴム成分は、シス結合含有量80%以上の
高シスブタジエンであるのが、耐衝撃性に優れた発泡成
形体を得るという観点から好ましいことがわかった。さ
らに、耐衝撃性の観点から、発泡成形体の平均気泡径が
100〜200μm、独立気泡率が70%以上であるの
が好ましいことも分かった。
【0057】比較例11〜13 n−ペンタンに代えて、表3に示す発泡剤を用いたほか
は、実施例1と同様にして発泡成形体を得た。こうして
得られた発泡成形体についての成形性および耐衝撃性の
結果を表3に示す。
【0058】
【表3】
【0059】表3より明らかなように、発泡剤としてn
−ペンタンを用いると、成形性が良好で、耐衝撃性にも
優れた発泡成形体が得られることがわかった。 実施例8 酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤)を発泡剤の含浸
時に添加した以外は実施例1と同様にして、発泡性樹脂
粒子および発泡成形体を得た。
【0060】すなわち、ゴム変性スチレン系樹脂組成物
としては、トルエン可溶分の極限粘度数ηが0.6で、
トルエン不溶分の25℃トルエン中での膨潤度が15で
あり、樹脂組成物のゲル分含有率が22重量%であり、
スチレン成分の重量平均分子量が180000のものを
用いた。また、前記樹脂組成物におけるジエン系ゴム
は、シス結合含有率が85%であるいわゆる高シスブタ
ジエンゴムであって、その含有量はゴム変性スチレン系
樹脂組成物の全量に対して10重量%となるように調整
した。
【0061】上記ゴム変性スチレン系樹脂組成物を押出
機にて溶融混練して、直径0.8mm、長さ1.0mm
のペレット状に成形した。次に、内容積5.5Lの撹拌
機付オートクレーブに水2.8L、無水ピロリン酸ナト
リウム(前出)20g、塩化マグネシム40g、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム(前出)1.5gおよ
びヒドロキシステアリン酸アマイド(熟成促進剤)1.
12g、酸化防止剤として「スミライザーBP101」
(前出)1.5gを加えて水性媒体とした。
【0062】この水性媒体にペレット状としたゴム変性
スチレン系樹脂組成物1500gを懸濁させ、撹拌速度
350rpmで攪拌した。そして、実施例1と同様にし
て反応を行い、発泡性樹脂粒子、予備発泡粒子および発
泡成形体を得た。得られた発泡成形体は粒子間の融着が
良好で、外観も良好であった。
【0063】実施例9 酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤)として、「スミ
ライザーBP101」に代えて「アデカスタブAO−8
0」(前出)を使用したほかは実施例8と同様にして、
発泡成形体を得た。 実施例10 酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤)として、「スミ
ライザーBP101」に代えて「スミライザーGS」
(前出)を使用したほかは実施例8と同様にして、発泡
成形体を得た。
【0064】実施例11 酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤)として、「スミ
ライザーBP101」に代えて「スミライザーGM」
(前出)を使用したほかは実施例8と同様にして、発泡
成形体を得た。 実施例12、13 酸化防止剤としての「スミライザーBP101」(前
出)を、0.45g、7.5g配合したほかは実施例8
と同様にして、発泡成形体を得た。
【0065】実施例14、15 酸化防止剤としての「アデカスタブAO−80」(前
出)を、0.45g、7.5g配合したほかは実施例9
と同様にして、発泡成形体を得た。上記実施例8〜15
で得られた発泡成形体についての成形性および耐衝撃性
の結果を、使用した酸化防止剤の種類および添加量とと
もに下記表4に示す。
【0066】
【表4】
【0067】表4より明らかなように、発泡剤の含浸時
に添加する酸化防止剤として、融点が、発泡剤の含浸温
度の±10℃の範囲にある特定のフェノール系酸化防止
剤を用いると、成形性が良好で、かつ耐衝撃性にも優れ
た発泡成形体が得られることがわかった。
【0068】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のゴム変性
スチレン系樹脂組成物および発泡性樹脂粒子を用いれ
ば、成形性と外観とがともに良好であり、かつ耐衝撃性
に優れた発泡成形体を得ることができる。従って、本発
明の発泡成形体は、耐衝撃性を必要とする梱包材、緩衝
材等に好適である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 9/00 C08L 51/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリスチレン系樹脂からなる連続相に、ポ
    リスチレン系樹脂を内包するジエン系ゴムの粒子が分散
    したゴム変性スチレン系樹脂組成物の発泡成形体であっ
    て、 前記ジエン系ゴムのシス結合含有率が80%以上であ
    り、 (i)トルエン可溶分における極限粘度数ηが0.5〜
    0.7、 (ii)トルエン不溶分における25℃トルエン中での膨潤
    度が14〜20、および (iii) ゲル分含有率が15〜27重量%であるゴム変性
    スチレン系樹脂組成物に発泡剤を含有させた発泡性樹脂
    粒子を使用して発泡成形してなる密度が0.014〜
    0.05g/cm 3 、平均気泡径が100〜200μm
    および独立気泡率が70%以上である発泡成形体
  2. 【請求項2】前記のゴム変性スチレン系樹脂組成物の粒
    子にn−ペンタンを含浸させた発泡性樹脂粒子を使用し
    て発泡成形してなる請求項1記載の発泡成形体
  3. 【請求項3】前記n−ペンタンの配合量がゴム変性スチ
    レン系樹脂組成物の粒子に対して4〜12重量%である
    請求項2記載の発泡成形体
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