JPH09100354A - 架橋ゴム組成物 - Google Patents
架橋ゴム組成物Info
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- JPH09100354A JPH09100354A JP25902595A JP25902595A JPH09100354A JP H09100354 A JPH09100354 A JP H09100354A JP 25902595 A JP25902595 A JP 25902595A JP 25902595 A JP25902595 A JP 25902595A JP H09100354 A JPH09100354 A JP H09100354A
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- Japan
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- resin
- thermosetting
- rubber
- thermosetting aromatic
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- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高温においてもすぐれた機械的強度を有し、
常温下と高温下とにおける弾性率の変化が小さく、しか
も機械的強度をほとんど変化させずにモジュラスを所望
の値に調整することができる架橋ゴム組成物を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 両末端にビニル基を有する熱硬化性芳香
族系樹脂と、前記熱硬化性芳香族系樹脂と架橋可能なゴ
ムとを架橋反応させてなる架橋ゴム組成物。
常温下と高温下とにおける弾性率の変化が小さく、しか
も機械的強度をほとんど変化させずにモジュラスを所望
の値に調整することができる架橋ゴム組成物を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 両末端にビニル基を有する熱硬化性芳香
族系樹脂と、前記熱硬化性芳香族系樹脂と架橋可能なゴ
ムとを架橋反応させてなる架橋ゴム組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、架橋ゴム組成物に
関する。さらに詳しくは、たとえばベルト、ホース、防
振材、ラバースクリーン、カップリング材、タイヤチェ
ーン、ソリッドタイヤ、ロール、床材、靴底などの成形
材料として好適に使用しうる架橋ゴム組成物に関する。
関する。さらに詳しくは、たとえばベルト、ホース、防
振材、ラバースクリーン、カップリング材、タイヤチェ
ーン、ソリッドタイヤ、ロール、床材、靴底などの成形
材料として好適に使用しうる架橋ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ゴムには、弾性が大きいが、機
械的強度が低いという欠点があり、また樹脂には、機械
的強度が高いが、弾性が小さいという欠点がある。
械的強度が低いという欠点があり、また樹脂には、機械
的強度が高いが、弾性が小さいという欠点がある。
【0003】そこで、従来、これらゴムと樹脂とを併用
することにより、ゴム特有の欠点である低機械的強度お
よび樹脂特有の欠点である低弾性を改質させることが検
討されている。
することにより、ゴム特有の欠点である低機械的強度お
よび樹脂特有の欠点である低弾性を改質させることが検
討されている。
【0004】前記ゴムまたは樹脂の改質を目的としたゴ
ム組成物としては、フェノール樹脂を用いて樹脂補強さ
れたゴム組成物、エチレン性不飽和カルボン酸の金属塩
をエチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系高飽和共重
合ゴムに配合することにより、補強されたゴム組成物
(特開昭63−270753号公報)、ゴムにナイロン
6などの熱可塑性樹脂を高温で分散させ、該熱可塑性樹
脂にゴム粒子をグラフトさせ、せん断押出しすることに
よってえられた、微細熱可塑性繊維で補強されたゴム組
成物(特公平1−17494号公報)などが提案されて
いる。
ム組成物としては、フェノール樹脂を用いて樹脂補強さ
れたゴム組成物、エチレン性不飽和カルボン酸の金属塩
をエチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系高飽和共重
合ゴムに配合することにより、補強されたゴム組成物
(特開昭63−270753号公報)、ゴムにナイロン
6などの熱可塑性樹脂を高温で分散させ、該熱可塑性樹
脂にゴム粒子をグラフトさせ、せん断押出しすることに
よってえられた、微細熱可塑性繊維で補強されたゴム組
成物(特公平1−17494号公報)などが提案されて
いる。
【0005】前記ゴム組成物は、いずれも確かに破壊強
度および弾性率がある程度改善されたものであるが、い
ずれも高温下(100〜150℃程度)で弾性率および
強伸度が大幅に低下するという欠点があるため、たとえ
ば自動車用伝動ベルトなどのように高温下で用いられる
製品に適用することができないという問題がある。
度および弾性率がある程度改善されたものであるが、い
ずれも高温下(100〜150℃程度)で弾性率および
強伸度が大幅に低下するという欠点があるため、たとえ
ば自動車用伝動ベルトなどのように高温下で用いられる
製品に適用することができないという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、高温においてもすぐれ
た機械的強度を有し、常温下と高温下とにおける弾性率
の変化が小さく、しかも機械的強度をほとんど変化させ
ずにモジュラスを所望の値に容易に調整することができ
るゴム組成物を提供することを目的とする。
術に鑑みてなされたものであり、高温においてもすぐれ
た機械的強度を有し、常温下と高温下とにおける弾性率
の変化が小さく、しかも機械的強度をほとんど変化させ
ずにモジュラスを所望の値に容易に調整することができ
るゴム組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、両末端にビニ
ル基を有する熱硬化性芳香族系樹脂と、前記熱硬化性芳
香族系樹脂と架橋可能なゴムとを架橋反応させてなる架
橋ゴム組成物に関する。
ル基を有する熱硬化性芳香族系樹脂と、前記熱硬化性芳
香族系樹脂と架橋可能なゴムとを架橋反応させてなる架
橋ゴム組成物に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の架橋ゴム組成物は、前記
したように、両末端にビニル基を有する熱硬化性芳香族
系樹脂と、前記熱硬化性芳香族系樹脂と架橋可能なゴム
とを架橋反応させることによってえられる。
したように、両末端にビニル基を有する熱硬化性芳香族
系樹脂と、前記熱硬化性芳香族系樹脂と架橋可能なゴム
とを架橋反応させることによってえられる。
【0009】本発明においては、ゴムの補強成分とし
て、両末端にビニル基を有する熱硬化性芳香族系樹脂が
用いられている点に大きな特徴がある。
て、両末端にビニル基を有する熱硬化性芳香族系樹脂が
用いられている点に大きな特徴がある。
【0010】前記熱硬化性芳香族系樹脂を用いたばあい
には、高温下においてもすぐれた機械的強度が発現さ
れ、また常温下と高温下とにおける弾性率および強伸度
の変化が小さくなるというすぐれた効果が奏される。
には、高温下においてもすぐれた機械的強度が発現さ
れ、また常温下と高温下とにおける弾性率および強伸度
の変化が小さくなるというすぐれた効果が奏される。
【0011】前記両末端にビニル基を有する熱硬化性芳
香族系樹脂は、基本骨格に芳香族基を有し、前記ゴムと
の反応前においては、熱可塑性または液状であり、前記
ゴムと架橋、硬化するものである。
香族系樹脂は、基本骨格に芳香族基を有し、前記ゴムと
の反応前においては、熱可塑性または液状であり、前記
ゴムと架橋、硬化するものである。
【0012】前記両末端にビニル基を有する熱硬化性芳
香族系樹脂の軟化点は、製品の使用環境温度を考慮し
て、前記ゴムの耐熱使用限界温度以下であることが好ま
しい。前記熱硬化性芳香族系樹脂の具体例としては、た
とえば熱硬化性芳香族系アラミド樹脂、熱硬化性芳香族
系イミド樹脂、熱硬化性芳香族系アミド樹脂、熱硬化性
芳香族系ポリエステルなどがあげられ、これらの樹脂は
単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
香族系樹脂の軟化点は、製品の使用環境温度を考慮し
て、前記ゴムの耐熱使用限界温度以下であることが好ま
しい。前記熱硬化性芳香族系樹脂の具体例としては、た
とえば熱硬化性芳香族系アラミド樹脂、熱硬化性芳香族
系イミド樹脂、熱硬化性芳香族系アミド樹脂、熱硬化性
芳香族系ポリエステルなどがあげられ、これらの樹脂は
単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0013】前記熱硬化性芳香族系樹脂のなかでは、反
応性および補強性の点から、熱硬化性芳香族系アラミド
樹脂および熱硬化性芳香族系イミド樹脂が好ましい。
応性および補強性の点から、熱硬化性芳香族系アラミド
樹脂および熱硬化性芳香族系イミド樹脂が好ましい。
【0014】前記熱硬化性芳香族系樹脂の代表例として
は、たとえば式(I):
は、たとえば式(I):
【0015】
【化3】
【0016】で表わされる繰返し単位を有し、両末端に
ビニル基を有する熱硬化性芳香族系アラミド樹脂があげ
られる。
ビニル基を有する熱硬化性芳香族系アラミド樹脂があげ
られる。
【0017】前記熱硬化性芳香族系イミド樹脂の代表例
としては、たとえば式(II):
としては、たとえば式(II):
【0018】
【化4】
【0019】で表わされる繰返し単位を有し、両末端に
ビニル基を有する熱硬化性芳香族系イミド樹脂があげら
れる。
ビニル基を有する熱硬化性芳香族系イミド樹脂があげら
れる。
【0020】本発明に用いられる熱硬化性芳香族系樹脂
と架橋可能なゴムとしては、前記熱硬化性芳香族系樹脂
と架橋可能なゴムであればよく、とくに限定がない。
と架橋可能なゴムとしては、前記熱硬化性芳香族系樹脂
と架橋可能なゴムであればよく、とくに限定がない。
【0021】前記ゴムの具体例としては、たとえば天然
ゴム、合成天然ゴム(イソプレンゴム)、スチレン−ブ
タジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、水素添
加アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリルゴム、
エチレン−プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチ
レンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、シリコーンゴム、
フッ素ゴムなどがあげられる。これらのゴムは、通常、
単独でまたは2種以上を混合して用いられる。前記ゴム
のなかでは、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロ
スルホン化ポリエチレンゴム、塩素化ポリエチレンゴ
ム、シリコーンゴムおよびフッ素ゴムは、高温における
耐熱老化性にすぐれたものであるので、好適に使用しう
るものである。
ゴム、合成天然ゴム(イソプレンゴム)、スチレン−ブ
タジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、水素添
加アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリルゴム、
エチレン−プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチ
レンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、シリコーンゴム、
フッ素ゴムなどがあげられる。これらのゴムは、通常、
単独でまたは2種以上を混合して用いられる。前記ゴム
のなかでは、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロ
スルホン化ポリエチレンゴム、塩素化ポリエチレンゴ
ム、シリコーンゴムおよびフッ素ゴムは、高温における
耐熱老化性にすぐれたものであるので、好適に使用しう
るものである。
【0022】前記熱硬化性芳香族系樹脂の配合量は、え
られるゴム組成物の機械的強度を向上させるために、前
記ゴム100重量部に対して3重量部以上、好ましくは
5重量部以上、さらに好ましくは10重量部以上である
ことが望ましく、またえられるゴム組成物に良好な弾性
付与するために前記ゴム100重量部に対して60重量
部以下、好ましくは50重量部以下、さらに好ましくは
45重量部以下であることが望ましい。
られるゴム組成物の機械的強度を向上させるために、前
記ゴム100重量部に対して3重量部以上、好ましくは
5重量部以上、さらに好ましくは10重量部以上である
ことが望ましく、またえられるゴム組成物に良好な弾性
付与するために前記ゴム100重量部に対して60重量
部以下、好ましくは50重量部以下、さらに好ましくは
45重量部以下であることが望ましい。
【0023】前記両末端にビニル基を有する熱硬化性芳
香族系樹脂と、前記熱硬化性芳香族系樹脂と架橋可能な
ゴムとを架橋反応させる際には、過酸化物が用いられ
る。
香族系樹脂と、前記熱硬化性芳香族系樹脂と架橋可能な
ゴムとを架橋反応させる際には、過酸化物が用いられ
る。
【0024】前記過酸化物は、通常ゴムを加硫させる際
に用いられているものであればよく、とくに限定がな
い。
に用いられているものであればよく、とくに限定がな
い。
【0025】前記過酸化物の具体例としては、たとえば
ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパー
オキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキシン、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンなど
の有機過酸化物などがあげられる。
ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパー
オキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキシン、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンなど
の有機過酸化物などがあげられる。
【0026】前記過酸化物の量は、前記熱硬化性芳香族
系樹脂と架橋可能なゴムの種類によって異なるので一概
には決定することができないが、通常、前記熱硬化性芳
香族系樹脂と前記ゴムとの合計量100重量部に対して
0.3〜10重量部程度とすることが好ましい。
系樹脂と架橋可能なゴムの種類によって異なるので一概
には決定することができないが、通常、前記熱硬化性芳
香族系樹脂と前記ゴムとの合計量100重量部に対して
0.3〜10重量部程度とすることが好ましい。
【0027】本発明の架橋ゴム組成物は、通常、前記熱
硬化性芳香族系樹脂が流動性を呈するようにするため
に、前記熱硬化性芳香族系樹脂の軟化点以上に加熱し、
前記熱硬化性芳香族系樹脂と前記ゴムとをせん断混合
し、そののちに過酸化物を添加することによりうること
ができるが、前記熱硬化性芳香族系樹脂の架橋反応性を
高めるために、あらかじめ前記熱硬化性芳香族系樹脂に
過酸化物を添加してもよい。
硬化性芳香族系樹脂が流動性を呈するようにするため
に、前記熱硬化性芳香族系樹脂の軟化点以上に加熱し、
前記熱硬化性芳香族系樹脂と前記ゴムとをせん断混合
し、そののちに過酸化物を添加することによりうること
ができるが、前記熱硬化性芳香族系樹脂の架橋反応性を
高めるために、あらかじめ前記熱硬化性芳香族系樹脂に
過酸化物を添加してもよい。
【0028】なお、本発明の架橋ゴム組成物のモジュラ
スは、両末端にビニル基を有する熱硬化性芳香族系樹脂
と架橋可能なゴムの量を適宜調整することにより、容易
に所望の値に調整することができる。
スは、両末端にビニル基を有する熱硬化性芳香族系樹脂
と架橋可能なゴムの量を適宜調整することにより、容易
に所望の値に調整することができる。
【0029】なお、本発明の架橋ゴム組成物には、必要
により、たとえばカーボンブラック、シリカなどの補強
剤、タルク、炭酸カルシウムなどの充填剤、メタクリル
酸亜鉛などの共架橋剤、酸化亜鉛などの活性剤、軟化
剤、可塑剤、老化防止剤、オゾン劣化防止剤、エチレン
ジメタクリレートなどの架橋剤、加硫促進助剤、加硫促
進剤、粘着性付与剤、界面活性剤、相溶化剤、加工助
剤、過塩素酸ジフェニルイオドニウムなどの硬化触媒な
どの各種添加剤を配合してもよい。
により、たとえばカーボンブラック、シリカなどの補強
剤、タルク、炭酸カルシウムなどの充填剤、メタクリル
酸亜鉛などの共架橋剤、酸化亜鉛などの活性剤、軟化
剤、可塑剤、老化防止剤、オゾン劣化防止剤、エチレン
ジメタクリレートなどの架橋剤、加硫促進助剤、加硫促
進剤、粘着性付与剤、界面活性剤、相溶化剤、加工助
剤、過塩素酸ジフェニルイオドニウムなどの硬化触媒な
どの各種添加剤を配合してもよい。
【0030】前記添加剤の配合量は、とくに限定がな
く、用いられる添加剤の種類などに応じて適宜調整する
ことが好ましい。
く、用いられる添加剤の種類などに応じて適宜調整する
ことが好ましい。
【0031】かくしてえられる本発明の架橋ゴム組成物
は、高温においてもすぐれた機械的強度を有し、常温下
と高温下とにおける弾性率および強伸度の変化が小さ
く、しかもモジュラスを所望の値に容易に調整すること
ができるので、たとえばベルト、ホース、防振材、ラバ
ースクリーン、タイヤチェーン、タイヤ、ロール、床
材、靴底などの成形材料として好適に使用しうるもので
ある。
は、高温においてもすぐれた機械的強度を有し、常温下
と高温下とにおける弾性率および強伸度の変化が小さ
く、しかもモジュラスを所望の値に容易に調整すること
ができるので、たとえばベルト、ホース、防振材、ラバ
ースクリーン、タイヤチェーン、タイヤ、ロール、床
材、靴底などの成形材料として好適に使用しうるもので
ある。
【0032】
【実施例】つぎに本発明の架橋ゴム組成物を実施例にも
とづいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施
例にのみに限定されるものではない。
とづいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施
例にのみに限定されるものではない。
【0033】実施例1〜9 表1に示す配合材料のうち熱硬化性芳香族系樹脂とゴム
とを、該熱硬化性芳香族系樹脂の軟化点以上の温度で密
閉式混合機中で均一な組成となるように混練したのち冷
却した。そののち、その他の配合材料をロールを用いて
混合し、ついで押出機で厚さが約2mmのシートを作製
した。
とを、該熱硬化性芳香族系樹脂の軟化点以上の温度で密
閉式混合機中で均一な組成となるように混練したのち冷
却した。そののち、その他の配合材料をロールを用いて
混合し、ついで押出機で厚さが約2mmのシートを作製
した。
【0034】えられたシートを438Kで30分間プレ
ス加硫を行ない、架橋ゴム組成物シートをえた。
ス加硫を行ない、架橋ゴム組成物シートをえた。
【0035】えられた架橋ゴム組成物シートの物性とし
て、(イ)100%モジュラス、ならびに引張強度およ
び破断時の伸び、(ロ)貯蔵弾性率を以下の方法にした
がって調べた。その結果を表1に示す。
て、(イ)100%モジュラス、ならびに引張強度およ
び破断時の伸び、(ロ)貯蔵弾性率を以下の方法にした
がって調べた。その結果を表1に示す。
【0036】(イ)100%モジュラス、ならびに引張
強度および破断時の伸び JIS K−6301に準拠し、296Kにおける10
0%モジュラス、ならびに296Kおよび393Kにお
ける引張り強度および破断時の伸びを(株)島津製作所
製オートグラフを用いて測定した。
強度および破断時の伸び JIS K−6301に準拠し、296Kにおける10
0%モジュラス、ならびに296Kおよび393Kにお
ける引張り強度および破断時の伸びを(株)島津製作所
製オートグラフを用いて測定した。
【0037】(ロ)貯蔵弾性率 レオメトリックス社製RSA−IIを用い、393Kに
おける伸張モード(E393)および298Kにおける伸
張モード(E298)を測定し、式: [貯蔵弾性率]=E393/E298 にしたがって求めた。
おける伸張モード(E393)および298Kにおける伸
張モード(E298)を測定し、式: [貯蔵弾性率]=E393/E298 にしたがって求めた。
【0038】なお、表1中の各配合材料は、以下のとお
りである。
りである。
【0039】(1)熱硬化性芳香族系樹脂 REA 熱硬化性芳香族系アラミド樹脂(式(I)で表わされる
繰返し単位を有し、両末端にビニル基を有するアラミド
樹脂、融点:483〜523K(210〜250℃)、
昭和高分子(株)製NH−2000) REB 熱硬化性芳香族系アラミド樹脂(式(I)で表わされる
繰返し単位を有し、両末端にビニル基を有するアラミド
樹脂、融点:373〜393K(100〜120℃)、
昭和高分子(株)製NH−2600) REC 熱硬化性芳香族系イミド樹脂(式(II)で表わされる
繰返し単位を有し、両末端にビニル基を有するイミド樹
脂、軟化点:381K(108℃)、丸善石油化学
(株)製BANI−M(143)) (2)ゴム ゴムA 水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(日本ゼオ
ン(株)製ゼットポール2000) ゴムB エチレン−プロピレンゴム(日本合成ゴム(株)製EP
33) (3)過酸化物 DP(ジクミルパーオキサイド) (4)添加剤 活性剤 ZO(酸化亜鉛) 硬化触媒 DIPC(過塩素酸ジフェニルイオドニウム) 架橋剤 ED(エチレンジメタクリレート) 補強剤 CB(カーボンブラック) 共架橋剤 ZMA(メタクリル酸亜鉛) 実施例10 表1に示す配合材料のうち、熱硬化性芳香族系樹脂と過
酸化物とをあらかじめ混合した。つぎに、えられた混合
物およびゴムを、樹脂の軟化点以上の温度に加熱し、密
閉式混合機中で混練したのち冷却した。そののち、その
他の配合材料をロールを用いて混合し、ついで押出機で
厚さが約2mmのシートを作製した。
繰返し単位を有し、両末端にビニル基を有するアラミド
樹脂、融点:483〜523K(210〜250℃)、
昭和高分子(株)製NH−2000) REB 熱硬化性芳香族系アラミド樹脂(式(I)で表わされる
繰返し単位を有し、両末端にビニル基を有するアラミド
樹脂、融点:373〜393K(100〜120℃)、
昭和高分子(株)製NH−2600) REC 熱硬化性芳香族系イミド樹脂(式(II)で表わされる
繰返し単位を有し、両末端にビニル基を有するイミド樹
脂、軟化点:381K(108℃)、丸善石油化学
(株)製BANI−M(143)) (2)ゴム ゴムA 水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(日本ゼオ
ン(株)製ゼットポール2000) ゴムB エチレン−プロピレンゴム(日本合成ゴム(株)製EP
33) (3)過酸化物 DP(ジクミルパーオキサイド) (4)添加剤 活性剤 ZO(酸化亜鉛) 硬化触媒 DIPC(過塩素酸ジフェニルイオドニウム) 架橋剤 ED(エチレンジメタクリレート) 補強剤 CB(カーボンブラック) 共架橋剤 ZMA(メタクリル酸亜鉛) 実施例10 表1に示す配合材料のうち、熱硬化性芳香族系樹脂と過
酸化物とをあらかじめ混合した。つぎに、えられた混合
物およびゴムを、樹脂の軟化点以上の温度に加熱し、密
閉式混合機中で混練したのち冷却した。そののち、その
他の配合材料をロールを用いて混合し、ついで押出機で
厚さが約2mmのシートを作製した。
【0040】えられたシートを438Kで30分間プレ
ス加硫を行ない、架橋ゴム組成物シートをえた。
ス加硫を行ない、架橋ゴム組成物シートをえた。
【0041】えられた架橋ゴム組成物シートの物性を実
施例1〜9と同様にして調べた。その結果を表1に示
す。
施例1〜9と同様にして調べた。その結果を表1に示
す。
【0042】比較例1〜3 まず、メタクリル酸亜鉛をあらかじめ373〜393K
に加熱したゴムに添加し、混練し、えられた混合物と、
表1に示す配合材料のうち過酸化物以外とを密閉式混合
機で混練したのち、過酸化物をロールで混練して混合物
をえた。
に加熱したゴムに添加し、混練し、えられた混合物と、
表1に示す配合材料のうち過酸化物以外とを密閉式混合
機で混練したのち、過酸化物をロールで混練して混合物
をえた。
【0043】つぎに、えられた混合物から押出機で厚さ
が約2mmのシートを作製した。
が約2mmのシートを作製した。
【0044】えられたシートを438Kで30分間プレ
ス加硫を行ない、ゴム組成物シートをえた。
ス加硫を行ない、ゴム組成物シートをえた。
【0045】えられたゴム組成物シートの物性を実施例
1〜9と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
1〜9と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】表1に示された結果から、以下のことがわ
かる。
かる。
【0048】貯蔵弾性率は、実施例1〜10では0.6
8〜0.85であるのに対して、比較例1〜3では0.
48〜0.56であることから、実施例1〜10でえら
れた架橋ゴム組成物は、比較例でえられた従来のゴム組
成物よりも常温下と高温下とにおける弾性率の変化が小
さいことがわかる。
8〜0.85であるのに対して、比較例1〜3では0.
48〜0.56であることから、実施例1〜10でえら
れた架橋ゴム組成物は、比較例でえられた従来のゴム組
成物よりも常温下と高温下とにおける弾性率の変化が小
さいことがわかる。
【0049】実施例1〜4の結果から、熱硬化性芳香族
系樹脂の量を増加させることにより、貯蔵弾性率をほと
んど変化させずに、100%モジュラスを増大させるこ
とができることがわかる。
系樹脂の量を増加させることにより、貯蔵弾性率をほと
んど変化させずに、100%モジュラスを増大させるこ
とができることがわかる。
【0050】また、実施例1〜10でえられた架橋ゴム
組成物は、常温および高温のいずれのばあいも、破断時
の伸びにすぐれていることがわかる。
組成物は、常温および高温のいずれのばあいも、破断時
の伸びにすぐれていることがわかる。
【0051】
【発明の効果】本発明の架橋ゴム組成物は、高温におい
てもすぐれた機械的強度を有し、常温下と高温下とにお
ける弾性率の変化が小さく、しかも機械的強度をほとん
ど変化させずにモジュラスを調整することができるとい
う効果を奏する。
てもすぐれた機械的強度を有し、常温下と高温下とにお
ける弾性率の変化が小さく、しかも機械的強度をほとん
ど変化させずにモジュラスを調整することができるとい
う効果を奏する。
【0052】したがって、本発明の架橋ゴム組成物は、
高温下で使用されるベルト、ホース、防振材などの成形
材料として好適に使用することができるものである。
高温下で使用されるベルト、ホース、防振材などの成形
材料として好適に使用することができるものである。
Claims (5)
- 【請求項1】 両末端にビニル基を有する熱硬化性芳香
族系樹脂と、前記熱硬化性芳香族系樹脂と架橋可能なゴ
ムとを架橋反応させてなる架橋ゴム組成物。 - 【請求項2】 両末端にビニル基を有する熱硬化性芳香
族系樹脂が熱硬化性芳香族系アラミド樹脂、熱硬化性芳
香族系イミド樹脂、熱硬化性芳香族系アミド樹脂または
熱硬化性芳香族系ポリエステルである請求項1記載の架
橋ゴム組成物。 - 【請求項3】 熱硬化性芳香族系アラミド樹脂が式
(I): 【化1】 で表わされる繰返し単位を有し、両末端にビニル基を有
する熱硬化性芳香族系アラミド樹脂である請求項2記載
の架橋ゴム組成物。 - 【請求項4】 熱硬化性芳香族系イミド樹脂が式(I
I): 【化2】 で表わされる繰返し単位を有し、両末端にビニル基を有
する熱硬化性芳香族系イミド樹脂である請求項2記載の
架橋ゴム組成物。 - 【請求項5】 両末端に二重結合を有する熱硬化性芳香
族系樹脂の量が前記熱硬化性芳香族系樹脂と架橋可能な
ゴム100重量部に対して3〜60重量部である請求項
1記載の架橋ゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25902595A JPH09100354A (ja) | 1995-10-05 | 1995-10-05 | 架橋ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25902595A JPH09100354A (ja) | 1995-10-05 | 1995-10-05 | 架橋ゴム組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09100354A true JPH09100354A (ja) | 1997-04-15 |
Family
ID=17328306
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25902595A Pending JPH09100354A (ja) | 1995-10-05 | 1995-10-05 | 架橋ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09100354A (ja) |
-
1995
- 1995-10-05 JP JP25902595A patent/JPH09100354A/ja active Pending
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