JPH089972A - 新規デアミノノイラミニダーゼとその製造方法 - Google Patents

新規デアミノノイラミニダーゼとその製造方法

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JPH089972A
JPH089972A JP6146820A JP14682094A JPH089972A JP H089972 A JPH089972 A JP H089972A JP 6146820 A JP6146820 A JP 6146820A JP 14682094 A JP14682094 A JP 14682094A JP H089972 A JPH089972 A JP H089972A
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acid
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kdn
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Yasuo Inoue
康男 井上
Sadako Inoue
貞子 井上
Takeshi Kitajima
健 北島
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Seikagaku Corp
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    • C12Y302/01Glycosidases, i.e. enzymes hydrolysing O- and S-glycosyl compounds (3.2.1)
    • C12Y302/01018Exo-alpha-sialidase (3.2.1.18), i.e. trans-sialidase
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 N−アシルノイラミン酸残基には作用せず、
デアミノノイラミン酸残基に極めて特異的なデアミノノ
イラミニダーゼ及びこれを産生する微生物を提供する。 【構成】 スフィンゴバクテリウム mOL12−4s
などのスフィンゴバクテリウム属に属する細菌を培養
し、その培養物から、デアミノノイラミン酸を含有する
複合糖質もしくは糖質に作用し、デアミノノイラミン酸
ケトシド結合を加水分解して、デアミノノイラミン酸を
含有しない糖質もくしは複合糖質またはデアミノノイラ
ミン酸が部分的に除去された複合糖質もしくは糖質と遊
離のデアミノノイラミン酸とを生成し、かつ、N−アセ
チルノイラミン酸又はN−グリコリルノイラミン酸を含
有する複合糖質もしくは糖質に対し、N−アセチルノイ
ラミン酸又はN−グリコリルノイラミン酸のケトシド結
合には作用しないデアミノノイラミニダーゼを採取す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なデアミノノイラ
ミニダーゼに関し、詳しくは、シアリダーゼ活性を有し
ないデアミノノイラミニダーゼに関するものである。
【0002】
【従来の技術】デアミノノイラミン酸(3-deoxy-D-glyc
ero-D-galacto-nonulosonic acid、あるいは2-keto-3-d
eoxy-D-glycero-D-galacto-nononic acid;以下、「K
DN」という)は、シアル酸の5位の炭素に結合するN
−アシル基が水酸基に置き換わっている以外は、シアル
酸と同一の構造をしている。これまでに、KDNはシア
ル酸と同様、複合糖質の構成成分として生物界に広く分
布し、多様な存在様式をもつことが判明している。ま
た、KDNはシアル酸と異なるユニークな性質をもち、
KDN含有複合糖質が受精時の卵−精子相互作用におい
て重要な役割を果たすことなどが明らかにされてきてお
り、KDN含有糖タンパク質や糖脂質の構造や機能の解
明には大きな興味がよせられている。
【0003】ところで、KDNを含有する複合糖質にお
けるKDNケトシド結合を切断する酵素(デアミノノイ
ラミニダーゼ;以下、「KDNase」ともいう)とし
て、ドジョウの肝臓に存在するKDN−シアリダーゼ
(Li, Y. -T.ら,Archives ofBiochemistry and Biophy
sics, 第310巻, 第1号, 第243−246頁 (1994年))が
知られている。また本発明者らは、魚類のニジマスの卵
巣等の組織に、シアリダーゼ活性とデアミノノイラミニ
ダーゼ活性とを有する酵素が存在することを見い出して
いる(未発表)。
【0004】しかし、いずれの酵素も、KDNケトシド
結合を特異的に切断する酵素ではなく、KDNケトシド
結合切断活性と同程度(上記ドジョウ由来の酵素)もし
くはそれ以上(上記ニジマス由来の酵素)のシアリダー
ゼ活性を含んでおり、KDNのみに特異的に作用する酵
素は知られていない。また、上記の酵素の至適pHは、
ドジョウ由来のものがpH4.5付近であることが知ら
れており、本発明者らはニジマス由来のものがpH4.
4付近であることを見い出している。
【0005】上記ドジョウ由来の酵素のpH6付近にお
けるデアミノノイラミニダーゼ活性は、至適pHにおけ
るデアミノノイラミニダーゼ活性の65%であることが
知られており、また、本発明者らは上記ニジマス由来の
酵素はpH6.5付近ではデアミノノイラミニダーゼ活
性が検出されないことを見い出しており、中性pH条件
下でデアミノノイラミニダーゼ反応を行なうことは困難
であった。さらに、上記のデアミノノイラミニダーゼは
いずれも動物由来の酵素であり、微生物由来のデアミノ
ノイラミニダーゼは全く知られておらず、得られる酵素
量にも限界があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】デアミノノイラミン酸
の構造や機能の解析などの研究にとって、活性が高く、
しかも中性付近で活性を有するデアミノノイラミニダー
ゼは極めて有用であることが期待される。また、活性の
高いデアミノノイラミニダーゼが得られれば、KDNケ
トシド結合加水分解の逆反応を行なわせることにより、
新しいデアミノノイラミン酸含有複合糖質または糖質等
を創出できることが期待される。
【0007】本発明は、上記観点からなされたものであ
り、中性域においても高いKDNase活性を有し、し
かも従来知られているKDNase活性を有するシアリ
ダーゼと異なり、N−アシルノイラミン酸残基には作用
せず、KDNケトシド結合に極めて特異的なKDNas
eを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、KDNaseを産生する微生物を鋭
意検索した結果、スフィンゴバクテリウム(Sphingobac
terium)属に属する細菌の一種がKDNaseを産生す
ることを見出し、さらにこのKDNaseは中性域で高
い活性を有し、しかもシアリダーゼ活性を示さないこと
を見出し、本発明に至った。
【0009】すなわち本願発明は、下記の理化学的性質
を有するデアミノノイラミニダーゼである。
【0010】作用:デアミノノイラミン酸を含有する
複合糖質もしくは糖質に作用し、デアミノノイラミン酸
ケトシド結合を加水分解して、デアミノノイラミン酸を
含有しない複合糖質もしくは糖質、またはデアミノノイ
ラミン酸が部分的に除去された複合糖質もしくは糖質と
遊離のデアミノノイラミン酸とを生成する。
【0011】基質特異性:デアミノノイラミン酸を含
有する複合糖質もしくは糖質には作用するが、N−アセ
チルノイラミン酸又はN−グリコリルノイラミン酸を含
有する複合糖質もしくは糖質における、N−アセチルノ
イラミン酸またはN−グリコリルノイラミン酸のケトシ
ド結合には作用しない。
【0012】至適反応pH:pH5.7〜6.0 安定pH範囲:25℃においてpH4〜9で安定 至適反応温度:25℃付近 熱安定性:25℃で少なくとも48時間失活しない。 阻害及び安定化:遊離のデアミノノイラミン酸によっ
て阻害される。ウシ血清アルブミンなどのタンパク質存
在下で安定化される。
【0013】また本願発明は、スフィンゴバクテリウム
属に属し、デアミノノイラミニダーゼ生産能を有する細
菌を培養し、その培養物から前記性質を有するデアミノ
ノイラミニダーゼを採取することを特徴とするデアミノ
ノイラミニダーゼの製造方法、及びデアミノノイラミニ
ダーゼ生産能を有するスフィンゴバクテリウム mOL
12−4sを提供する。
【0014】さらに本願発明は、デアミノノイラミン酸
と、糖質及び/又は複合糖質と、上記性質を有するデア
ミノノイラミニダーゼとを共存させることを特徴とする
デアミノノイラミン酸含有糖質及び/又は複合糖質の製
造方法を提供する。
【0015】尚、本発明のKDNaseを、「本発明酵
素」ということがある。また、KDN含有複合糖質また
は糖質とは、糖タンパク質もしくは糖脂質等の複合糖質
または単糖類、オリゴ糖類もしくは多糖類などの糖質に
KDNがケトシド結合により結合しているものをいい、
シアル酸(N−アセチルノイラミン酸及びN−グリコリ
ルノイラミン酸を含む)含有複合糖質または糖質とは、
複合糖質または糖質にシアル酸がケトシド結合により結
合しているものをいう。さらに、本明細書において、
「シアリダーゼ活性」とは、シアル酸含有複合糖質また
は糖質におけるシアル酸ケトシド結合を分解する活性を
いい、従来知られているシアリダーゼが有するKDNa
se活性を含まない。
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。
【0017】<1>本発明のKDNase (1)本発明酵素の取得法 本発明のデアミノノイラミニダーゼは、上記性質を有す
る新規酵素である。本発明酵素は、例えば、スフィンゴ
バクテリウム(Sphingobacterium)属に属する細菌を培
養し、その培養物から採取することができる。スフィン
ゴバクテリウム属に属する細菌としては、スフィンゴバ
クテリウム マルチボラム(Sphingobacterium multivo
rum)が挙げられ、具体的には本発明により分離された
スフィンゴバクテリウム mOL12−4sが挙げられ
る。
【0018】具体的には、本発明酵素を生産する微生物
を適当な培地に接種して培養し、培養後の培養物(液体
培養のときは培養液)から菌体を遠心分離などによって
収集し、菌体を超音波処理などにより破砕して得られる
菌体破砕液、または浸透圧ショックによって菌体外に放
出される酵素活性を持つ画分等を出発物質として、次い
でKDNase活性を指標として一般的な酵素の分離法
を適用することにより、所望の精製度の酵素標品を採取
することができる。
【0019】本発明酵素を産生する微生物の培養は、こ
の微生物が資化可能な炭素源、(KDNを含むオリゴ
糖、グルコースなど)、窒素源(酵母エキス、ペプト
ン、肉エキス、コーンスティープリカー、大豆粕などの
有機窒素源;塩酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、尿
素、硝酸アンモニウムなどの無機窒素源)、無機塩(カ
ルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムなどの
硫酸塩、リン酸塩、塩酸塩など)などを含む培地中で、
好気的な培養法(振盪培養、通気撹拌培養など)によっ
て生育に適した温度で数時間〜数日間培養することによ
って行うことができる。
【0020】培養物から収集した菌体から、超音波処理
などによる破砕、あるいは浸透圧ショック等の適当な方
法によって放出された酵素を含む画分から、例えば、硫
酸アンモニウム(硫安)、硫酸ナトリウム等による塩
析;透析;限外ろ過法;吸着クロマトグラフィー、陰イ
オン及び陽イオン交換クロマトグラフィー;疎水性クロ
マトグラフィー;ゲル濾過法;電気泳動法など公知の酵
素精製法、さらにはKDN含有糖タンパク質 (KDN-gp)
を結合させたアガロースゲル等を用いたアフィニティー
クロマトグラフィーによって目的とする精製度の酵素標
品を得ることができる。
【0021】本発明酵素のKDNase活性は、KDN
を含有する複合糖質または糖質等に本発明酵素を作用さ
せて、KDNのケトシド結合を加水分解させ、遊離する
KDNを定量することによって測定することができる。
具体的には、本発明酵素を4−メチルウンベリフェリル
KDN(4-MU-KDN)に作用させ、ケトシド結合が酵素的に
加水分解されて遊離される4−メチルウンベリフェロン
の蛍光を測定する方法が挙げられる。また、ニジマス卵
巣液由来のKDN含有糖タンパク質等を基質として用
い、これに本発明酵素を加えて反応させ、この反応液に
塩化セチルピリジニウム(CPC)を加え、遠心分離して
得られる上清中のKDN量をチオバルビツール酸法(An
alytical Biochemistry 第205巻、244-250,(1992))で
定量することによっても、KDNase活性を測定する
ことができる。KDN含有糖タンパク質は、CPC存在下
で複合体を形成して沈殿するが、酵素反応によって遊離
するKDNは沈殿しないので、未反応のKDN含有糖タ
ンパク質は遠心分離によって反応系から除くことができ
る。これらの方法は、後記実施例に、より具体的に説明
した。
【0022】(2)本発明酵素の理化学的性質 本発明酵素の理化学的性質を示す。 作 用 KDNを含有する複合糖質もしくは糖質に作用し、KD
Nと、それが結合している複合糖質あるいは糖質との結
合を加水分解して、KDNを持たない複合糖質もしくは
糖質、またはKDNが部分的に除去された複合糖質もし
くは糖質と遊離のKDNとを生成する。また、例えば4
−メチルウンベリフェリルKDNのような、複合糖質及
び糖質以外の化合物とKDNとのケトシド結合にも作用
し得ることが確認されている。
【0023】さらに、KDNとラクトースとの混合液に
本発明酵素を作用させたところ、反応液中にKDN含有
オリゴ糖鎖の存在が認められ、上記反応の逆反応も触媒
することが確認されている。この反応を利用して、KD
Nと、糖質及び/又は複合糖質等と本発明酵素とを共存
させることによって、KDN含有糖質及び/又は複合糖
質等を製造することができる。
【0024】基質特異性 デアミノノイラミン酸(KDN)ケトシド結合に作用し
て分解するが、N−アセチルノイラミン酸又はN−グリ
コリルノイラミン酸のケトシド結合には作用しない。
【0025】本発明酵素は、以下に示すKDN含有複合
糖質または糖質等に存在するKDN残基のすべてを切断
し、KDN残基の天然において既知な結合様式α2→3,
α2→6,α2→8のケトシド結合のいずれにも作用する。
【0026】(a)KDN含有糖タンパク質,3つの異なる
KDN結合(KDNα2→3Gal,KDNα2→8KDN,K
DNα2→6GalNAc)を有する糖鎖を多数本結合している
ムチン様糖タンパク質。 (b)KDN含有糖タンパク質からアルカリ−ボロヒドリ
ド処理して得られたKDNオリゴ糖アルコール:一般式
(→8KDNα2→)n→8KDNα2→6[KDNα2→3Galβ
1→3GalNAcα1→3]GalNAc-ol,nは2〜9であり、平均
は5。
【0027】(c)KDNダイマー,KDNα2→8KD
N。 (d)α2→3Galで結合したKDN残基を2つ有するN−型
糖鎖,KDNα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→6[K
DNα2→3Galβ1→4GlcNAcβ1→2Manα1→3]Manβ1→4Gl
cNAcβ1→4GlcNAc。
【0028】(e)KDNをもつスフィンゴ糖脂質,KD
N含有ガングリオシドGM3,KDNα2→3Galβ1→4G
lcβ1→Cer。 (f)4−メチルウンベリフェリルKDN。
【0029】一方、本発明酵素は、既知のシアル酸(N
−アセチルノイラミン酸及びN−グリコリルノイラミン
酸)を含有する複合糖質もしくは糖質における、シアル
酸ケトシド結合の加水分解は触媒せず(後記実施例2参
照)、本発明酵素はデアミノノイラミン酸ケトシド結合
に対して極めて特異性が高い。
【0030】至適反応pH 本発明酵素は、pH 5.7〜6.0の間で最も高い活性が得ら
れる。pH 4.8と7.5において活性が半減する。
【0031】至適反応温度 本発明酵素は、25〜30℃付近で、高い酵素活性が得られ
る。 安定性 本発明酵素は、25℃、pH 4〜9において、数時間放置
した後、比較的安定である。また、本発明酵素は、25℃
で少なくとも48時間失活しない。ただし、本発明酵素は
数10μg/ml以下の濃度では、pH及びイオン強度に拘わ
らず不安定であるが、ウシ血清アルブミンなどのタンパ
ク質存在下で安定化される。
【0032】阻害及び活性化 本発明酵素の活性は、各々1mMのカルシウムイオン(Ca
2+), マグネシウムイオン(Mg2+), マンガンイオン(Mn
2+) 及びEDTA(エチレンジアミン四酢酸ナトリウム)に
よって影響されない。
【0033】本発明酵素の活性は、イオン強度の増加に
ともなって急激に上昇する。NaClの場合、300 mM NaCl
存在下で最高値を示し、50 mM 以下の低イオン強度下で
は、活性は極めて低い。
【0034】本発明酵素は、遊離のKDNによって阻害
される (3 mM の濃度で)。一方、デアミノノイラミン
酸(KDN)の構造アナログである遊離のシアル酸、本
発明酵素の基質とならないN−アセチルノイラミン酸又
はN−グリコリルノイラミン酸をもつ複合糖質もしくは
糖質によっては阻害されない。また、公知のシアリダー
ゼ (N−アシルノイラミン酸のケトシド結合を切断) の
特異的な阻害剤である2,3−デヒドロ−2−デオキシ−N
−アセチルノイラミン酸によって阻害されない。
【0035】分子量 本発明酵素の分子量は、ゲル濾過(セファクリル(Sepha
cryl)S-200 カラム,1.8 cm×135 cm;20 mM トリス塩
酸緩衝液 (pH 8.0)/0.5 M NaClで溶出)により、およ
そ 50,000、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
法により、約 57,000と推定される。
【0036】ミカエリス定数 4−メチルウンベリフェリルKDN(4-MU-KDN)を基質と
したときの本発明酵素のミカエリス定数(Km)及び 酵素
反応最大速度(Vmax)は以下の通りである。
【0037】Km : 19μM Vmax: 0.19μM/min または 7.4 mM/min/mg タンパク質
【0038】<2>本発明のスフィンゴバクテリウム
mOL12−4s 本発明の微生物スフィンゴバクテリウム mOL12−
4sは、養魚場の汚泥から、デアミノノイラミン酸(K
DN)を含有するオリゴ糖アルコールを唯一の炭素源と
する集積培地で培養し、菌体破砕液中に4−MU−KD
Nを加水分解する活性を有するものとして選択された微
生物であり、シアリダーゼ活性を有しない上記KDNa
seを産生することを特徴とする。
【0039】本微生物は、同様に、養魚場などの汚泥あ
るいは土壌から、KDNを含む複合糖質または糖質等を
唯一の炭素源とする集積培地で培養し、KDNase活
性を有するか否かを指標としてスクリーニングすること
によって、取得することができる。尚、本発明により分
離されたスフィンゴバクテリウム mOL12−4s
は、平成6年5月24日に、通商産業省工業技術院生命
工学工業技術研究所にFERM P−14325の受託
番号で寄託されている。
【0040】本発明の微生物の菌学的性状は後記実施例
1に示す通りであり、これらの性質からスフィンゴバク
テリウム(Sphingobacterium)属に属する細菌であると
同定された。尚、本菌は、スフィンゴバクテリウム マ
ルチボラム(Sphingobacterium multivorum)である可
能性が高い。
【0041】
【実施例】つぎに実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、この実施例は本発明の一例を示すものであり、
これに限定されるものではない。尚、本実施例におい
て、KDNase活性の測定は、下記の方法によって行
った。
【0042】<酵素活性測定法> (1)4−メチルウンベリフェリルKDNを用いる方法
(4−MU−KDN法) 4−メチルウンベリフェリルKDN(4-MU-KDN)のケトシ
ド結合が酵素的に加水分解される(次の反応)と、蛍光
性の 4−メチルウンベリフェロンが遊離される。その
蛍光を測定する。
【0043】 4-メチルウンヘ゛リフェリルKDN → KDN + 4-メチルウンヘ゛リフェロン
【0044】具体的には、1.4 nmolの4-MU-KDNを、20μ
lの0.1 M トリス酢酸緩衝液 (pH 6.0)/0.1M NaClに溶
解した酵素溶液に加えて、25℃、30分間反応させ、反応
後、反応液20μlをとって、2.5 mlの85 mMグリシン炭
酸塩緩衝液 (pH 9.3) と混合して、蛍光強度を測定した
(励起波長365 nm、測定波長 450 nm)。蛍光強度測定
については、Biochemistry 第18巻、第13号、2783-2787
ページ を参照した。酵素を加えずに上記と同様の反応
を行ったときの蛍光強度をコントロールとした。25℃に
おいて、1分間に1nmolの4-MU-KDNを加水分解する酵素
量を1ユニットと定義した。
【0045】本方法に用いた4−MU−KDNは、以下
に示すDr. Thomas G. Warnerによって開発された方法に
よって得られたものであり、Dr. Thomas G. Warnerから
恵与されたものを用いた。
【0046】KDNは、酵素的に既知の方法[Auge,
C.,ら,Tetrahedron 46, 201-214 (1990)]にしたがっ
て、D−マンノースとピルビン酸からNeu5Acアル
ドラーゼを用いて合成した。KDNを乾燥後、10ml
の無水酢酸、10mlのピリジンに懸濁し、室温で一晩
反応させた。反応液を氷冷し、メタノールを加えて反応
を停止させ、溶媒を除去した。残渣をメタノールに溶か
し、Dowex 50(H+)カラム(4×5cm)にか
けて、メタノールで溶出した。溶出物は溶媒除去後、エ
チルエーテル中で過剰量のジアゾメタンを加えて、メチ
ルエステルとした。生成した完全アセチル化メチルエス
テル物は、シリシック酸カラム(2.5×17cm)に
かけて、ヘキサン中で酢酸エチルの濃度勾配をかけて溶
出し、メチル2,4,5,7,8,9−ヘキサ−O−ア
セチルKDN(K1)を得た。次いで、既知の方法[Wa
rnerら,Biochemistry 18, 2783-2787 (1979)]にした
がってK1をグリコシルクロリドに変え、4−メチルウ
ンベリフェロン(4−MU)のナトリウム塩と反応させ
て、K1と4−MUを重合させ、4−メチル−2−オキ
ソ−2H−1−ベンゾピラン−7−イル 4,5,7,
8,9−ペンタ−O−アセチルKDN(K2)を得た。
【0047】K2 0.5gに4mlのメタノール、続
いて4mlの0.5Nの水酸化ナトリウムを加えて懸濁
し、37℃で1時間置いた。さらに、4mlの水酸化ナ
トリウムを加え、37℃で90分間置いた後、pHをD
owex 50(H+)樹脂を加えて中和して、pH
6.0とした。濾過して樹脂を除き、溶媒を除去した。
残渣に対して、少量の10mMアンモニア水を加えて、
pH9とした後、セファデックス(Sephadex)
G−25ゲル濾過によって高純度の4−MU−KDN
が精製された。
【0048】尚、4−MU−KDNは、Schreiner, E.
and Zbiral, E. (1990) Liebigs Ann. Chem., 581-586
に記載の方法によっても得られる。
【0049】(2)塩化セチルピリジニウム (CPC) 法 基質として、ニジマス卵巣液由来のKDN含有糖タンパ
ク質を用いた。酵素反応を上記(1)項に述べた条件と
同様に行なった後、反応液に2mlの0.1%塩化セチルピリ
ジニウム(CPC)を加えた。KDN含有糖タンパク質
は、CPC存在下で複合体を形成して沈殿するが、酵素反
応によって遊離するKDNは沈殿しない。反応液を30分
放置した後、遠心分離(3000rpm、10分間)し、得られ
る上清のKDN量をチオバルビツール酸法(Analytical
Biochemistry 第205巻、244-250,(1992))で定量する
ことによって酵素活性を測定した。 25℃において、1
分間に1nmolのKDN含有糖タンパク質を加水分解する
酵素量を1ユニットと定義した。
【0050】
【実施例1】 スフィンゴバクテリウム mOL12−
4sの取得 養魚場の汚泥を、KDNオリゴ糖アルコール(J. Biol.
Chem. 265, 21811-21819 (1990)記載の方法で調製)
0.05%を添加したM9液体培地(1L中に、Na2HPO
4 6.0g、KH2PO4 3.0g、NH4Cl 1.0g、NaCl 0.5g、MgSO4
1mM、CaCl2 0.1mMを含む)に接種して25℃で48時間
培養した。培養液を、KDNオリゴ糖アルコールを含む
M9寒天培地プレートにストリークして25℃で48時
間培養し、KDNオリゴ糖アルコールを唯一の炭素源と
して生育する微生物として、66コロニーが得られた。
【0051】各々のコロニーを形成する微生物を、KD
Nオリゴ糖アルコール 0.05%を含むM9液体培地
に接種して培養し、遠心分離により集菌した。得られた
菌体を超音波処理により破砕し、破砕液中のKDNas
e活性及びシアリダーゼ活性を、4−MU−KDN法に
より測定した。これらのうち、KDNase活性が認め
られ、シアリダーゼ活性が認められなかった破砕液が由
来する微生物をmOL12とし、以下の選択に用いた。
【0052】mOL12株のコロニーをKDNオリゴ糖
アルコール 0.05%を含むM9寒天培地にストリー
クし、4株のコロニーを分離し、各々mOL12−1、
mOL12−2、mOL12−3及びmOL12−4と
した。各々のコロニーをLB平板培地にストリークし、
単一コロニーをKDNオリゴ糖アルコール 0.05%
を含むM9液体培地に接種して培養し、菌体破砕液のK
DNase活性及びシアリダーゼ活性を、各々4−MU
−KDN法及び塩化セチルピリジニウム法により測定し
た。mOL12−4をLB平板培地にストリークした際
に形成されたコロニーは、「大」、「中」及び「小」の
3種類の大きさに分かれ、それらのうち、「大」コロニ
ー及び「中」コロニーを形成する株には、KDNase
活性が認められなかったが、「小」コロニーを形成した
株は、KDNase活性を示し、シアリダーゼ活性を示
さなかった。これらのKDNase活性のみを示した株
のうちの1株をmOL12−4sとした。
【0053】上記のようにして分離されたmOL12−
4sの同定を、市販の腸内細菌以外のグラム陰性桿菌同
定キット(ビオメリュー社、API 20NE)を用い
て行った。試験された主な菌学的性状を以下に示す。
【0054】 形態 : 桿菌 グラム染色性 : 陰性 胞子形成性 : − 運動性 : − 酸素に対する態度 : 好気性 インドール生成 : − グルコース発酵性 : − 尿素分解 : + エスクリン分解 : +
【0055】資化性 グルコース : + L−アラビノース : + D−マンノース : + D−マンニトール : − マルトース : + カタラーゼ : + オキシダーゼ : + β−ガラクトシダーゼ: +
【0056】以上の結果から、mOL12−4sは、ス
フィンゴバクテリウム(Sphingobacterium)属に属する
細菌であると同定され、スフィンゴバクテリウム mO
L12−4sと命名された。本菌は、通商産業省工業技
術院生命工学工業技術研究所に、FERM P−143
25の受託番号で寄託されている。尚、本菌は、菌学的
性状から、スフィンゴバクテリウム マルチボラム(Sp
hingobacterium multivorum)である可能性が高い。
【0057】
【実施例2】 KDNaseの生産 ミラーのルリア・ブロス (LB) 培養液 (ギブコ・BRL)
を 2リットルの三角フラスコに800 ml分注し、オート
クレーブした。この培地にスフィンゴバクテリウム m
OL12−4sを接種した後、振盪培養機を用いて、25
℃で、48時間培養した。
【0058】<1>KDNaseの抽出及び硫安分画 (1)菌体破砕によるKDNaseの抽出及び硫安分画 培養終了後、遠心分離 (15,000×g, 40分間) により、
培養液から菌体を集めた。得られた菌体を、氷冷した
0.1 M NaClを含む 0.1 M トリス−塩酸緩衝液 (pH 8.0)
に懸濁し、再び遠心分離を行うことによって菌体を洗
浄した。この洗浄操作を3回行なった後、菌体に対して
1/2容量の0.1M NaCl−20 mM トリス−塩酸緩衝液 (pH
8.0)に菌体を懸濁し、超音波処理 (50ワット, 5分間)
して菌体を破砕した。
【0059】この菌体破砕液を遠心分離(17,000×g, 4
0分間)して得られる上清を冷却し、この上清に硫酸ア
ンモニウムを50%飽和になるまで加え、4 ℃で1時間放
置した。これを、150,000×gで1時間遠心分離して沈殿
物を除去し、得られる上清に対して70%飽和になるよう
に硫酸アンモニウムを加え、4℃で一晩放置した。これ
を再び150,000×gで1時間遠心分離して沈殿を得、10 m
lの0.5 M NaCl−20 mMトリス−塩酸緩衝液 (pH 8.0)に
溶解した。この溶液に、43%飽和となるように飽和硫酸
アンモニウム水溶液を加え、4℃で1時間放置した。こ
れを、150,000×gで1時間遠心分離して得られる上清
に、85%飽和となるように硫酸アンモニウムを加え、4℃
で一晩放置した。生じた沈殿を、150,000×gで1時間遠
心分離により回収し、これを10.9 mlの0.5 M NaCl−20
mM トリス−塩酸緩衝液 (pH 8.0)に溶解した。こうして
得られた画分を、50〜70%硫安沈殿画分とした。
【0060】(2)浸透圧ショックによるKDNase
の抽出及び硫安分画 菌体からKDNaseを抽出する他の方法として、菌体
に浸透圧ショックを与えて菌体外に酵素を遊離させ、そ
の菌体外液を硫安分画することによりKDNaseの精
製を行った。
【0061】上記と同様にしてスフィンゴバクテリウム
mOL12−4sを培養し、遠心分離 (15,000×g, 4
0分間) により集菌、洗滌を行った。この菌体を、既知
の方法[Nossal, N. G. and Heppel, L. A.(1966) J. B
iol. Chem. 241, 3055-3062]に従って、浸透圧ショッ
ク処理し、菌体外に酵素を遊離させた。すなわち、菌体
1gに対して40 mlの蔗糖20%を含む20mM トリス−塩酸
緩衝液(pH7.1)に菌体を懸濁し、10分間放置し
た後、菌体を遠心操作(13,000×g, 30分間)して沈澱
させた。この菌体を、1mM塩化マグネシウムを含む20mM
のトリス塩酸緩衝液(pH7.1)に懸濁して10分間
放置することにより浸透圧ショックを与えた。
【0062】上記菌体懸濁液を再び遠心分離(13,000×
g, 30分間)し、菌体を除去した。得られた上清に、速
やかに硫酸アンモニウムを90%飽和となるように加え、
4℃で一晩放置した。生じた沈澱を遠心分離(15,000×
g, 30分間)によって集め、50%飽和硫安に懸濁・溶解
し、不溶性の懸濁物を遠心分離(15,000×g, 30分間)
によって除去した。得られた上清に対して70%飽和とな
るように硫酸アンモニウムを加え、4℃で一晩放置し
た。これを、再び遠心分離(15,000×g, 30分間)し、
得られた沈澱画分を50〜70%硫安沈澱画分として集め
た。
【0063】<2>KDNaseの精製 上記(1)のようにして得られた50〜70%硫安沈殿
画分の全量を、セファクリル S-200 (ファルマシア社
製) カラム (1.8×135cm)にかけて、0.5 M NaClを含む2
0 mM トリス−塩酸緩衝液 (pH 8.0)で溶出し、ゲル濾過
分画を行った(図1)。各溶出画分について、KDNa
se活性を4−MU−KDN法により測定し、活性画分
を集め、これに90%飽和となるように硫酸アンモニウム
を加え、一晩放置した。これを150,000×gで1時間遠心
分離して得られる沈殿を、4.7 mlの20 mM トリス−塩酸
緩衝液 (pH 8.0)/0.5 M NaClに溶解し、再び、上記と
同様にしてセファクリル S-200 カラムを用いたゲル濾
過を行い、KDNase活性画分を集めた(図2)。
【0064】上記KDNase活性画分を集め、これに
90%飽和となるように硫酸アンモニウムを加え、一晩放
置し、150,000×gで1時間遠心分離して得られる沈殿
を、4.8 mlの20 mM トリス−酢酸緩衝液 (pH 6.0)/0.0
5 M NaClに溶解した。この溶液を、KDN含有糖タンパ
ク質 (KDN-gp) を結合させたアガロースゲル (Affi-gel
15、バイオラッド社製)を充填したカラム (2.0×15 cm)
にかけ、90 mlの20 mMトリス−酢酸緩衝液 (pH 6.0)/
0.05 M NaCl、135 mlの20 mM トリス−酢酸緩衝液 (pH
6.0)/0.5 M NaClを順次用いて溶出させた(図3)。カ
ラムの結合能力容量をこえて未吸着となった活性画分
は、そのまま再び上記カラムにかけて吸着させた後、20
mM トリス−酢酸緩衝液 (pH 6.0)/0.5 M NaClで溶出
させた(図4)。このようにしてKDN-gpを結合させたア
ガロースゲルに吸着後、高イオン強度で溶出される酵素
画分をすべて集め(15 ml)、限外濾過(セントリフロ
ーCF25、アミコン社製)によって2 mlまで濃縮し、ア
フィニティー精製酵素画分とした。
【0065】得られた酵素画分についての各精製段階ご
とに酵素活性、タンパク質量、収率及び精製度を測定し
た。KDNase活性は、4−MU−KDN法により測
定し、25℃で1分間に1nmolの4−MUを生成す
る酵素量を1ユニットとした。また、タンパク質量の定
量は、ローリー法の改変法(BCA reagent; Pierce, U.
S.A.) でウシ血清アルブミン(BSA)を標準として230 n
mにおける吸収を測定することにより行った。結果を表
1に示す。
【0066】
【表1】 ─────────────────────────────────── 画 分 活性 蛋白 比活性 収率 精製度 (ユニット) (mg) (ユニット/mg) (%) (倍) ─────────────────────────────────── 菌体破砕液 153 207 0.737 100 1.0 50〜70%硫安画分 113 103 1.11 74.2 1.5 セファクリル S-200 1回目 76.1 57.3 1.33 49.8 1.8 セファクリル S-200 2回目 57.4 26.6 2.16 37.6 2.9 KDN-gpアカ゛ロース吸着画分 52.2 0.410 127 34.2 173 ───────────────────────────────────
【0067】アフィニティー精製酵素の10% SDS
−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAG
E)を行った。泳動後、ゲルを銀染色キット(和光純薬
工業株式会社製)を用いて染色し、染色された5〜6本
のバンドの位置及び濃度を、デンシトメーター(600nm
の吸収を測定)を用いて測定した。結果を図5に示す。
【0068】この酵素画分を、更にセファクリル S−
200ゲル濾過カラムを用いて分画し、Kav0.3〜
0.4に溶出されたKDNase活性を有する7本の画
分について、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
で検出されるバンドの挙動とKDNase活性との関係
を詳しく調べた結果、バンドの出現パターンと活性の大
小が一致するバンドが一成分見いだされ、KDNase
のバンドであると推定された。このバンドの見かけの分
子量は、分子量マーカー (生化学工業株式会社製)との
比較から57,000と計算された。一方、ゲル濾過ク
ロマトグラフィーから推定される活性成分の分子量は、
分子量マーカー (生化学工業株式会社製)との比較から
50,000と計算され、SDS−PAGEによる結果
とほぼ一致した。図5には、アフィニティー精製酵素の
SDS−PAGEのパターンと、KDNaseと思われ
るバンドの位置を示した。
【0069】上記の精製工程によっては、KDNase
は完全には精製されていないが、菌体破砕液などの粗酵
素液、及びアフィニティー精製酵素画分ともにシアリダ
ーゼ活性を有しないKDNaseとして使用することが
できる。また、必要に応じて、通常の酵素の精製方法に
よってさらに精製すればよい。その際、KDNase活
性及び推定される分子量を指標とすることができる。
【0070】<3>本発明酵素の性質 上記で得られたアフィニティー精製酵素を用いて、本発
明酵素の性質を調べた。 (1)基質特異性 種々のKDN含有複合糖質及び糖質、シアル酸含有複合
糖質及び糖質について、本発明酵素の反応性を調べた。
【0071】用いたKDN含有複合糖質及び糖質、シア
ル酸含有複合糖質及び糖質の入手法あるいは入手先を以
下に示す。
【0072】KDNダイマー、N−アセチルノイラミン
酸(Neu5Ac)ダイマー、N−グリコリルノイラミ
ン酸(Neu5Gc)ダイマー : Anal. Biochem. 20
2, 25-34 (1992)。
【0073】KDN含有二本鎖N型糖鎖: Biochemistr
y 33, 6495-6502 (1994) KDNオリゴ糖アルコール、KDN含有糖タンパク質:
J. Biol. Chem. 265,21811-21819 (1990)。
【0074】KDN含有ガングリオシドGM3: J. Bi
ol. Chem. 266, 21929-21935 (1991) 4−メチルウンベリフェリルNeu5Ac、コロミン
酸: 半井化学より購入。
【0075】N−アセチルノイラミン酸ラクトース、ヒ
トトランスフェリン、ウシ胎仔血清フェツイン: シグ
マ社より購入。
【0076】Neu5Ac含有二本鎖N型糖鎖: J. Bi
ol. Chem. 264, 18520-18526 (1989)。 ブタ顎下腺ムチン: Arch. Biochem. Biophys. 129, 49
-56 (1969)。
【0077】レイクトラウトポリシアロ糖タンパク質、
ニジマスポリシアロ糖タンパク質、イワナポリシアロ糖
タンパク質: J. Biol. Chem. 268, 23675-23684 (199
3)。 Neu5Ac含有ガングリオシドGM3、Neu5Ac
含有ガングリオシドGM1: Biochem. J. 441, 488-49
7 (1976)。
【0078】KDNまたはN−アセチルノイラミン酸
(Neu5Ac)またはN−グリコリルノイラミン酸
(Neu5Gc)として5μgの上記KDNまたはシア
ル酸含有複合糖質または糖質を、10μlの0.1M
NaClを含む0.1M トリス−酢酸緩衝液(pH
6.0)中で、本発明酵素80ミリユニットとともに2
5℃で20時間おいた。
【0079】上記反応液を、シリカゲル薄層クロマトグ
ラフィー用プレート(メルク社製)にスポットし、1−
プロパノール:25%アンモニア水:水=6:1:2.
5(体積比)中で7時間展開した。展開後、風乾し、1
0%硫酸エタノール溶液を噴霧し、120℃で加熱し
て、複合糖質または糖質、及び遊離したKDN、Neu
5AcまたはNeu5Gcを発色させた。酵素を加えず
に反応させたものをコントロールとした。結果を表2に
示す。尚、KDN、Neu5AcまたはNeu5Gcを
遊離するものを「+」とし、まったく遊離しないものを
「−」で表した。
【0080】
【表2】
【0081】この結果から、本発明酵素は、合成基質で
ある 4−MU−KDNだけでなく、KDN残基の天然
において既知な結合様式α2→3,α2→6,α2→8 のケト
シド結合のいずれにも作用することが明らかとなった。
【0082】一方、本発明酵素は、表2に示したいろい
ろなN−アセチルノイラミン酸及びN−グリコリルノイ
ラミン酸を含む複合糖質及び糖質に対しては、N−アセ
チルノイラミン酸及びN−グリコリルノイラミン酸のケ
トシド結合の加水分解を触媒しなかった。このように、
本発明酵素はデアミノノイラミン酸に対してきわめて特
異性が高い。
【0083】(2)至適pH 本発明酵素の至適pHの測定を行った。緩衝液として0.
1 M トリス−酢酸緩衝液を用い、pH 4.0〜9.0の各pH
で反応を行った他は、前記4−MU−KDN法にしたが
って酵素反応を行い、各pH条件下での酵素活性を測定
した。その結果、図6に示したように、pH 5.7〜6.0の
間で最も高い活性が得られた。pH 4.8及び7.5付近にお
いては、活性が半減した。
【0084】(3)至適温度 温度条件を変えた以外は、前記4−MU−KDN法にし
たがってKDNase活性を測定した。その結果、本発
明酵素は、25〜30 ℃付近で高い酵素活性を示した。
【0085】(4)安定性 本発明酵素を25℃、pH 4〜9の条件下で数時間放置し
た後、4−MU−KDN法によってKDNase活性を
測定した。本発明酵素は、このpH範囲で比較的安定で
あった。
【0086】本発明酵素を0.1 M トリス−酢酸緩衝液(p
H 6.0) /0.1 M NaClに70 μg/mlとなるように溶解し、
種々の温度下で所定時間放置した後、4−MU−KDN
法によってKDNase活性を測定した。その結果、本
発明酵素は25℃で少なくとも48時間失活しなかっ
た。
【0087】また、本発明酵素は数10μg/ml以下の濃
度では、pH 及びイオン強度にかかわらず、不安定であ
った。精製酵素は、ウシ血清アルブミンなどのタンパク
質存在下で安定化された。
【0088】(5)本発明酵素の阻害及び活性化 本発明酵素の活性に与える無機イオン、EDTA (エチレ
ンジアミン四酢酸)などの影響を調べるために、これら
の化合物を反応液に添加し、4−MU−KDN法にした
がって酵素反応をおこなった。その結果、カルシウムイ
オン (Ca2+),マグネシウムイオン (Mg2+), マンガンイ
オン (Mn2+) の各二価陽イオン及び EDTA は、1 mM の
濃度で調べたところ活性に影響を与えなかった。
【0089】本発明酵素に対するイオン強度の影響を調
べた結果を図7に示す。酵素活性は、イオン強度の増加
にともなって急激に上昇し、300 mM NaCl存在下で最高
値を示した。50 mM 以下の低イオン強度下では、活性は
極めて低かった。
【0090】本発明酵素は、遊離のKDN(3mM)によ
って阻害された。一方、KDNの構造アナログである遊
離のシアル酸によっては阻害されなかった。本発明酵素
の基質とならないことがわかったN−アセチルノイラミ
ン酸またはN−グリコリルノイラミン酸を含有する複合
糖質及び糖質によっても阻害されなかった。また、公知
のシアリダーゼ (N−アシルノイラミン酸のケトシド結
合を切断) の特異的な阻害剤である 2,3−デヒドロ−2
−デオキシ−N−アセチルノイラミン酸によって阻害さ
れなかった。
【0091】(6)ミカエリス定数の測定 本発明酵素に対して、基質として4−メチルウンベリフ
ェリルKDN(4-MU-KDN)を用いたときのミカエリス定数
(Km)及び酵素反応最大速度(Vmax)を求めた。32ミリユ
ニットの酵素と6.7 μMの基質4-MU-KDNとを216μlの反
応液 (0.1 mg/mlウシ血清アルブミンを含む0.1 M トリ
ス−酢酸緩衝液 (pH 6.0)/0.1 M NaCl)中、25℃で反応
させたところ、4−メチルウンベリフェロン(4-MU) の遊
離は、1時間以内で直線的であった。
【0092】この酵素濃度下で4-MU-KDNを21〜167μMの
範囲の様々な濃度に変えて、同一反応液中で25℃で30分
間反応させて、反応初速度を測定した。Lineweaver-Bur
kプロットをおこない、ミカエリス定数を算出した結
果、本発明酵素に対する4-MU-KDN加水分解のVmaxは、0.
19μM/min または 7.4 mM/min/mgタンパク質であり、Km
は19μMであった。
【0093】
【実施例3】 KDN含有糖鎖の合成 40 mM KDNと40 mMラクトースの混合液 50μlに、本発明
酵素1ユニットを加え、0.1 M トリス−酢酸緩衝液 (pH
6.0) 中、25 ℃で放置したところ、30分後の反応液中
に、KDN含有ラクトースの存在が確認された。
【0094】
【発明の効果】本発明の微生物は、新規KDNaseを
産生する。このKDNaseは、公知のシアリダーゼが
作用するN−アシルノイラミン酸残基に対しては、反応
性を持たないことに加えて、公知のシアリダーゼが極め
て切断しにくいデアミノノイラミン酸残基に作用してそ
のケトシド結合を加水分解することができる。
【0095】本発明酵素は、デアミノノイラミン酸の構
造や機能の解析などの研究に有用な試薬などへの活用が
期待される。また、本発明酵素を、加水分解反応の逆反
応に利用することによって、新しいデアミノノイラミン
酸含有複合糖質または糖質を創出することができる。こ
のような新しいデアミノノイラミン酸含有複合糖質及び
糖質は、そのアナログであるN−アシルノイラミン酸含
有複合糖質及び糖質の機能改変の可能性、あるいは新し
い生理活性物質としての利用などが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明酵素の精製において、一回目のセファ
クリル S-200ゲル濾過クロマトグラフィーの溶出パター
ンを示す図である。実線は、酵素活性を表し、点線はタ
ンパク質量を示す紫外吸収(A280)を表す。
【図2】 本発明酵素の精製において、二回目のセファ
クリル S-200ゲル濾過クロマトグラフィーの溶出パター
ンを示す図である。実線は、酵素活性を表し、点線は、
タンパク質量を示す紫外吸収(A280)を表す。
【図3】 本発明酵素の精製において、一回目のKDN-gp
結合アガロース・ゲルによるアフィニティークロマトグ
ラフィーの溶出パターンを示す図である。実線は、酵素
活性を表し、点線はタンパク質量を示す紫外吸収(A230)
を表す。
【図4】 本発明酵素の精製において、二回目のKDN-gp
結合アガロース・ゲルによるアフィニティークロマトグ
ラフィーの溶出パターンを示す図である。実線は、酵素
活性を表し、点線はタンパク質量を示す紫外吸収(A220)
を表す。
【図5】 アフィニティー精製酵素画分の10%アクリ
ルアミドゲル電気泳動の結果を示す図である。銀染色後
の各バンドの位置及び染色強度をデンシトメーター(6
00nmの吸収を測定)を用いて解析した。
【図6】 本発明酵素の至適pHを示すpH−酵素活性
曲線である。
【図7】 本発明酵素の至適イオン強度を示すイオン強
度−酵素活性曲線である。イオン強度は、添加したNaCl
の濃度で表した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 1/20 C12R 1:01)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の理化学的性質を有するデアミノノ
    イラミニダーゼ。 作用:デアミノノイラミン酸を含有する複合糖質もし
    くは糖質に作用し、デアミノノイラミン酸ケトシド結合
    を加水分解して、デアミノノイラミン酸を含有しない複
    合糖質もしくは糖質、またはデアミノノイラミン酸が部
    分的に除去された複合糖質もしくは糖質と遊離のデアミ
    ノノイラミン酸とを生成する。 基質特異性:デアミノノイラミン酸を含有する複合糖
    質もしくは糖質には作用するが、N−アセチルノイラミ
    ン酸又はN−グリコリルノイラミン酸を含有する複合糖
    質もしくは糖質における、N−アセチルノイラミン酸ま
    たはN−グリコリルノイラミン酸のケトシド結合には作
    用しない。 至適反応pH:pH5.7〜6.0 安定pH範囲:25℃においてpH4〜9で安定 至適反応温度:25℃付近 熱安定性:25℃で少なくとも48時間失活しない。 阻害及び安定化:遊離のデアミノノイラミン酸によっ
    て阻害される。ウシ血清アルブミンなどのタンパク質存
    在下で安定化される。
  2. 【請求項2】 スフィンゴバクテリウム mOL12−
    4sによって産生されることを特徴とする請求項1記載
    のデアミノノイラミニダーゼ。
  3. 【請求項3】 スフィンゴバクテリウム属に属し、デア
    ミノノイラミニダーゼ生産能を有する細菌を培養し、そ
    の培養物から請求項1記載のデアミノノイラミニダーゼ
    を採取することを特徴とするデアミノノイラミニダーゼ
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 デアミノノイラミニダーゼ生産能を有す
    るスフィンゴバクテリウム mOL12−4s。
  5. 【請求項5】 デアミノノイラミン酸と、糖質及び/又
    は複合糖質と、請求項1記載のデアミノノイラミニダー
    ゼとを共存させることを特徴とするデアミノノイラミン
    酸含有糖質及び/又は複合糖質の製造方法。
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