JPH0899549A - 乗用牽引車両における旋回制御装置 - Google Patents

乗用牽引車両における旋回制御装置

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JPH0899549A
JPH0899549A JP23612194A JP23612194A JPH0899549A JP H0899549 A JPH0899549 A JP H0899549A JP 23612194 A JP23612194 A JP 23612194A JP 23612194 A JP23612194 A JP 23612194A JP H0899549 A JPH0899549 A JP H0899549A
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JP
Japan
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speed
turning
high speed
front wheel
steering angle
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Application number
JP23612194A
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English (en)
Inventor
Satoru Nahata
悟 名畑
Tsutomu Watabe
勉 渡部
Junichi Oshita
淳一 大下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 路上走行時のような高速走行時に、自動制御
を解除する安全手段を設けた車両を提供する。 【構成】 操作レバ−44の切替手段により路上走行に
適する高速走行領域モ−ドと作業機2による作業種類に
適する低速走行領域モ−ドとを選択可能に構成し、しか
も、前記操舵角検出器45が操舵角の一定以上となった
ことを検出したとき、前輪高速変速機構39により前輪
高速側への切替、サイドブレ−キ機構32により旋回側
後輪の伝動切断と制動の作動及び作業機2の上昇作動を
実行する自動制御機構を構成するに、操作レバ−44に
よる高速走行領域モ−ド選択時においては、自動制御に
おける少なくともサイドブレ−キ機構32により旋回側
後輪の伝動切断と制動の作動の自動ブレ−キ制御を働か
せない自動解除手段を設けてなる乗用牽引車両における
旋回制御装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乗用牽引車両における
旋回制御装置に関するものであって、旋回ハンドル操作
時に、サイドブレ−キや前輪の回転が速くなる等の旋回
容易性機能を有した農業用トラクタ−等の牽引車両に関
するものである。
【0002】
【従来技術】従来、特開昭64−47625号公報に開
示されている通り、操舵角が一定以上になるとき、これ
を検出して前輪側の回転を高速に切替ると共に、旋回方
向側の後輪にブレ−キを働かせる自動旋回制御装置の技
術は公知であった。即ち、旋回操作のハンドル操舵時に
は、自動的に旋回側の後輪ブレ−キを働かせる技術は、
以前から考えられていた。
【0003】
【発明があ解決しようとする課題】前述の従来技術のも
のでは、圃場における耕耘や収穫の作業時における旋回
操作時においては、旋回半径が小さくなって、しかも、
サイドブレ−キ操作を省略できて有効であったが、路上
走行時に曲がり角で操縦ハンドルを大きく切ると旋回方
向側の後輪ブレ−キが自動的に効き、過度な小回りにな
って極めて危険な事態になる欠点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、前述の課題
を解消するために次の技術的な手段を講じた。即ち、操
舵角が所定以上になるとき、これを検出する操舵角検出
器45と、後輪回転速度に対して前輪回転速度を高速側
に変速可能な前輪高速変速機構39と、左右の後輪の伝
動を各別に断切すると共に制動するサイドブレ−キ機構
32とを有する乗用牽引車両に、耕耘作業機や収穫作業
機等の適宜作業機2を油圧装置46により昇降可能に装
着し、この乗用牽引車両には、操作レバ−44の切替手
段により路上走行に適する高速走行領域モ−ドと作業機
2による作業種類に適する低速走行領域モ−ドとを選択
可能に構成し、しかも、前記操舵角検出器45が操舵角
の一定以上となったことを検出したとき、前記前輪高速
変速機構39により前輪高速側への切替、サイドブレ−
キ機構32により旋回側後輪の伝動切断と制動の作動及
び作業機2の上昇作動を実行する自動制御機構を構成す
るに、前記操作レバ−44による高速走行領域モ−ド選
択時においては、前記自動制御における少なくともサイ
ドブレ−キ機構32により旋回側後輪の伝動切断と制動
の作動の自動ブレ−キ制御を働かせない自動解除手段を
設けてなる乗用牽引車両における旋回制御装置とした。
【0005】
【実施例】この発明の一例を図面に基づき詳細に説明す
る。1はトラクタ−本体で、後部に作業機としてのロ−
タリ−耕耘装置2を昇降可能に装着している。このトラ
クタ−本体は、外観状は極く普通のもので、左右一対の
操舵用の駆動前輪3,3と駆動後輪4,4を備えた機枠
5上に、前側からエンジン6,操縦枠7の上部に取り付
けた操縦ハンドル8及びその後部側の左右後輪間に挟ま
れた格好で装備される操縦席9が配置されている。そし
て、前記エンジン6は、ボンネト10で覆われ、また、
後輪4,4は車輪の内側から立ち上がってその上部側を
覆うフエンダ−11でカバ−されている。
【0006】前記機枠5は、前記エンジン6の後部側に
一体固着されたフロントミッションケ−ス部5aとこれ
に続くリヤ−ミッションケ−ス部5bとからなり、前記
フロントミッションケ−ス部5aには、フロントアクス
ルケ−ス12が左右中心部の前後方向軸心周りに回動可
能に懸架されている。また、リヤ−ミッションケ−ス5
bには、左右両側に突出する後輪駆動軸を包む筒ケ−ス
が構成され、このケ−ス先端から突出の駆動軸先端側に
前記後輪4,4が取り付けられている。
【0007】13は作業機14を連結する昇降機構であ
り、前記リヤ−ミッションケ−ス5bに装備された昇降
作動ア−ム15、トップリンク16及びロ−アリンク1
7からなり、前記昇降作動ア−ム15は油圧装置で作動
され、このア−ム15からロ−アリンク17がロッド1
8及びチエン19により昇降作動される構成になってい
る。トップリンク16は作業機の姿勢変更をするリンク
長さ調節用のタ−ンバックル20が設けられている。
【0008】このトラクタ−本体1の伝動系統図を第3
図により説明すると、エンジン6の原動軸21から主ク
ラッチ機構22を経て主変速機構23に動力伝達が行な
われ、この主変速機構23から副変速機構24へ動力伝
達され、この副変速機構24から駆動される出力軸25
から後輪側駆動系と前輪側駆動系に動力系が分岐され
る。また、PTO軸26も突出されており、この副変速
機構23内で変速回転選択及び正転、逆転の切替えがで
きるようになっている。
【0009】後輪側駆動系について説明すると、出力軸
25からリヤ−ミッションケ−ス5b内に動力伝達され
て、このケ−ス内部の後輪デフ機構27を介して左右駆
動軸に動力伝達され、ギヤ−28,29を介して左右の
後輪駆動軸30a,30bが伝動される構成になってい
る。この駆動系中には、サイドクラッチ機構31a,3
1b及びサイドブレ−キ機構32a,32bが設けられ
ている。
【0010】一方の前輪駆動系は、前記出力軸25から
中間軸33をギヤ−34、35を介して減速駆動し、こ
のギヤ−35及び中間軸33に固着のギヤ−36から前
輪側駆動軸37を駆動する。即ち、ギヤ−35にギヤ−
38を噛み合せて、更にクラッチ機構39を連繋して前
記前輪側駆動軸37を高速回転させる前輪高速回転系
と、ギヤ−36にギヤ−40を噛み合せて、更にクラッ
チ機構41を連繋して前記前輪側駆動軸37を後輪の回
転周速に近い低速で伝動する前輪低速回転系とに変速で
きるよう構成している。
【0011】前輪側駆動は、前記駆動軸37から屈折自
在なユニバ−サルジョイント軸42を介して、フロント
アクスルケ−ス12側に動力が伝達されるが、この部分
ではフロントデフ機構43を介して左右駆動軸に伝動さ
れ、この軸の先端側から一組のベベルギヤ−を介して縦
軸へ動力伝達され、更に、これから一組のベベルギヤ−
を介して前輪3,3に動力が伝達されるようになってい
る。
【0012】前記主変速機構23と副変速機構24との
操作系について第4図の一実施例である制御回路により
御説明すると、この変速は単一操作レバ−44によって
自動制御機構を介して切替られる構成になっており、こ
の一例を具体的に説明すると、この制御操作レバ−44
は、前後操作の変速位置と、そのレバ−44の握り部に
設けた切替ボタンBにより制御される構成になってい
る。即ち、レバ−44を前後方向へ操作すると、その位
置に応じた主変速が得られ、1速〜4速度の速度で走行
されることになるが、更に、副変速の切替ボタンBを操
作すれば、高、低の2段に変速でき、都合8段の変速が
得られるように構成されている。
【0013】この各主変速の操作レバ−44の操作位置
では、これを検出して、その位置での信号がコンピュ−
タ制御部のCPUへ送信されるよう構成されている。ま
た、副変速切替時にも、その切替信号がCPUへ送信さ
れる構成になっている。尚、この副変速用のボタン切替
装置に代えて、第5図で示した別の副変速レバ−44a
を設け、2個の操作レバ−構成にすることも可能であ
り、要は、副変速切替機構が構成されておれば、この発
明は成立することになる。
【0014】45は操舵角検出器で、前記操縦ハンドル
8の操作切り角を直接、あるいは前輪切れ角によって検
出するものれあり、この操舵角が一定範囲以上になると
き、これを検出してその信号をコンピュ−タ制御部のC
PUへ送信するよう構成している。この一定範囲以上の
切れ角とは、普通は旋回時の操作を検出するようになっ
ている。
【0015】昇降制御機構13の作動を行なう油圧装置
46は、油圧ポンプ47からの作動油を電磁式ステッピ
ングモ−タ48によって切替えることのできる切替弁4
9を介して油圧シリンダ−装置50へ送り込み制御さ
せ、昇降作動ア−ム15を回動できる構成にし、このス
テッピングモ−タ48は、前記CPUからの発信指令信
号により制御されている。また、前記切替弁49は、操
縦座席近くに設けた油圧操作レバ−51からも自由に操
作可能に構成している。そして、このマニュアル操作中
のおいても、前記CPUからの指令信号によりモ−タ4
8からの制御信号があると、これを優先して自動制御が
働くように構成している。
【0016】CPUからの指令信号は、主変速23の変
速指令、副変速24の変速指令、サイドクラッチ機構3
1a,31bの断続、及びサイドブレ−キ機構32a,
32bの制動を制御するソレノイドSOL1,SOL2
への励磁指令、前輪側3,3の高速伝動と低速伝動との
切替用のクラッチ機構39,41の切替制御を行なうソ
レノイドSOL3,SOL3bへの励磁指令がなされる
ように構成されている。一般的には、第3図及び第4図
で示した通り、フロントデフ機構43が装備されている
から左右の前輪3,3の回転はその駆動抵抗によって自
動的にバランスされるが、特に必要な場合には左右の前
輪3,3の回転数を第7図及び第8図で示した実施例の
通り、左右前輪の駆動駆動軸にブレ−キ機構52a,5
2bを設けて、その制動力圧を調節すれば前記フロント
デフ機構43の働きにより左右前輪に回転差を付けるこ
とができる。
【0017】これを具体的に第3図、第4図及び第6図
で示した実施例により説明すれば、操作レバ−44の操
作位置に応じて主変速装置23が変速され、また、ボタ
ンスイッチBの押し操作毎に副変速装置24が切替られ
て適正な変速を選択できるようになっている。例えば、
レバ−44を高速作業の3速の位置に設定して、副変速
を低速に切替ボタンBの操作で選択すれば、時速3キロ
メ−トルの走行速度で圃場内の作業ができる。この状態
でマニアル油圧操作レバ−51により切替弁49を操作
して作業機2側を下降させて作業を行なているとき、作
業進行方向の畔が近づき機体を旋回させるに際し、操縦
ハンドル8を回し、操舵角が一定範囲以上になると、こ
れを操舵角検出器45が検出してCPUへその信号が送
られ、その結果CPUから次の制御指令信号が出され
る。即ち、ステッピングモ−タ48の制御により油圧切
替弁49が作業機2を上昇側へ切替られて、作業機2が
上昇される。
【0018】また、一方、ハンドル8の操作回転方向の
判別と切り角度との信号により、機体旋回側の後輪4が
ソレノイドSOL1またはソレノイドSOL2の励磁を
受けて油圧切替弁60a,60bを介して油圧シリンダ
−61a,61bによりクラッチを切ると共にブレ−キ
を働かせて停止させると共に、ソレノイド3aを励磁し
て前輪倍速制御が行なわれ、車体を小回り旋回させるこ
とができる。そして、旋回終了のハンドル戻しでは、先
のCPUへの送信信号が途絶えることから、制御指令信
号が元の状態に復帰されて、作業機2は下降され、また
高速回転されていた前輪3の回転も低速の元の状態に復
元することになる。
【0019】然るに、上記の制御は、圃場内の作業状態
にのみ、制御指令信号が発せられ、路上走行時には、こ
れらの指令信号がなされないようにCPUで判断される
ことになる。例えば、主変速装置23の操作レバ−44
を3速度あるいは4速度の高速操作位置に設定してお
き、更に、切替ボタンBの選択操作で副変速装置24を
先の低速側から高速側に操作した場合を想定すれば、こ
れは真さに路上運行の高速走行速度を選んだ状態になる
から、その場合の信号をCPUが受ければ、当該CPU
が路上走行状態であることを判断して、この場合には、
操縦ハンドル8による操舵角が一定範囲以上になって
も、前記のような作業機2の昇降制御及び前車輪3を高
速回転させるような制御が一切行なわれないことにな
る。
【0020】したがって、路上走行速度時には、作業機
2の昇降制御、前輪倍速制御が働かず、極めて安全な操
縦を行なうことができる。尚、路上走行速度と圃場走行
速度との判別については、上述の通り主変速装置23の
切替操作レバ−44のシフト位置及び副変速装置24の
高速切替え操作によるCPUへの送信信号により判別し
ている。具体的な上述の実施例の場合には、主変速のシ
フト位置が1速,2速の場合においては、副変速切替用
のボタンBを低速および高速の何れ側に選択操作して
も、圃場内での作業走行速度と判断し、また、副変速が
低速側に切替られている場合においては、主変速を3速
および4速にシフト変速した状態でも、同じく圃場内で
の作業走行速度と判断するように設定している。そし
て、これ以外の前進時のシフト変速である主変速装置2
3の操作レバ−44を3速度あるいは4速度の高速操作
位置に設定し、切替ボタンBの選択操作で副変速装置2
4を高速側に操作した場合には、高速走行時である路上
走行速度であると判断するよう設定している。
【0021】そして、この低速走行の圃場内での作業速
度設定時においては、前述の作業機2の自動昇降制御お
よび前輪高速回転制御が自動的に行なわれ、高速走行の
路上走行設定時においては、これらの自動制御が遮断さ
れて制御されない構成になっている。以上、路上走行速
度および圃場走行速度の判別例は、あくまで仮想の一実
施例であり、現実では、第9図で開示した実施例の通
り、後輪側伝動系の駆動軸の回転数を検出する回転数検
出器53からの送信信号を受けてCPUにより判別させ
ることが普通に行なわれ、更に、この検出器53と先の
変速操作レバ−44のシフト位置からの信号、副変速切
替ボタンBによる信号を全てCPUで受入れ、これらの
各信号を判断して路上走行中か圃場内の作業中かを判別
することが行なわれる。即ち、大変遅い走行速度であっ
ても、路上走行をしている場合があり、これを誤るとき
は作業機2を昇降制御してしまう不慮な事態を引き起す
ことがあるため、十分な判別機能を持たせることが重要
になる。
【0022】この他にも、第10図のように機体側のロ
−リングおよびピッチングが一定の短時間内に何回起る
かを検出する等の機体振動検出器54を設けて、路上走
行時には殆ど振動が起らないことから、振動が多い時を
圃場内での作業中、振動が少ないときは路上走行中であ
ると判別させることも可能である。何れにしても、路上
走行時のような高速走行領域では、少なくとも前輪3が
自動的に高速回転する小回り旋回機構が働かないように
自動制御解除機構が構成されて、路上旋回時の安全性を
保持し、圃場内での低速作業時では操縦ハンドル8によ
る旋回操作で自動的に側前輪の回転が高速になって小回
り制御されるようにしたものである。
【0023】尚、コンピュ−タのCPU内の制御メモリ
を、第11図で示した一実施例のように操縦者等が自由
に書き替え得るようにメモリ変更設定器55を設けるこ
とにより、走行速度の低速モ−ド領域と高速モ−ド領域
との設定基準値を書替えできる不揮発性メモリ機能を構
成することにより、操縦者の運転技術のレベルに応じた
自動制御にすることが可能になる。そして、この機構を
採用すると、自動制御を全く効かせないこともでき、老
人、婦女子の運転では主変速の1速と2速のみの領域
で、副変速側が低速シフト時のみ自動制御にすることも
でき、ベテラン操縦者では殆どの走行速度シフト領域で
自動制御を効かせることも可能になる。
【0024】更に、この各実施例において、安全性確保
を向上させるためには、副変速24の高速側切替え時に
は、全て自動制御を短絡させて前輪倍速制御旋回だけは
起さない構成にすることが重要であり、実施例のボタン
切替スイッチBによる高速側切替時の信号がCPUに送
信されると、前輪側高速回転切替用のソレノイドSOL
3aへの励磁指令信号が発せられないように構成すると
路上走行時においては、ほぼ低速走行が保たれ、このと
きには例え前輪倍速制御の小回り制御が働いても危険性
が極めて少なく、加速度時の小回りによる転倒等は確実
に防止できる。
【0025】第12図は、先に別の実施例として第5図
で説明した副変速操作レバ−44aによる低速時におけ
る切替時と高速時における切替時でのスイッチSW1の
取付位置を示し、低速時にシフトした場合にはスイッチ
SW1がオンしてCPU側で低速状態切替したことを送
信する構成となし、高速側切替時にはスイッチSW1か
らレバ−44aが離間してオフ状態になって高速切替状
態なることを判別させるようになっている。
【0026】第13図の実施例では、圃場内での作業中
ではPTO軸(動力取出軸)の回転があるものとして、
このPTO軸の回転伝動の断続クラッチ操作系部に伝動
状態判別器56を設け、この検出器56がPTO軸の回
転接続状態に位置しているときのみ、前記自動制御機構
が働くように構成する。即ち、この検出器56からの信
号をCPUに送り、この信号により出力信号の発信を選
択するように構成して、PTO軸が回転されないシフト
状態時には、先に述べた反旋回側の前輪倍速制御が働か
ないように構成している。
【0027】第14図の実施例では、特別に自動制御状
態と非自動制御状態とに切替る専用切替手段を設けて、
この切替を自動制御作動側に操作している時のみ、前述
の各種自動制御が働くように構成している。この専用切
替手段の一例ではダイヤル式のスイッチSW2によりC
PUへ信号送信する形態や切替操作レバ−57によるシ
フト位置に設けたスイッチ信号で送信させる等の各種構
成が考えられる。
【0028】第15図の実施例では、左右の後輪を格別
にサイドクラッチの断続と同時に制動操作ができるよう
サイドクラッチおよびブレ−キが操作できる左右に併設
してある操作ペタル58a,58bを連結可能状態にロ
ックするペタルロック機構58を設け、このロック機構
59は路上走行時に使用することにより左右後輪側の動
力伝達を一挙に解除してブレ−キが効くように構成する
ことは、農業用トラックタ−では周知の技術であるが、
このペタルロック機構59をロック状態に切替るとき、
これを検出するロック検出器としてのスイッチSW3を
設け、この検出信号をCPUに送信する構成となし、こ
の送信信号をCPUが受けるとき、先に述べた反旋回側
の前輪倍速制御が働かないように構成する。
【0029】このように構成すれば、路上走行時には前
輪倍速旋回が起らず極めて安全な走行を行なうことがで
き、圃場内の作業時にロック状態を外すと反旋回側の前
輪倍速制御になり小回り旋回になる。上述の各実施例に
おける圃場内での旋回時では、自動的に前輪倍速制御が
行なわれる、路上走行時のような高速走行時での旋回で
は前輪側と後輪側との回転周速が略同じになるよう制御
する構成になっているが、後輪側のサイドブレ−キの効
き具合を調整できる適宜調整手段を講ずることが重要に
なる。即ち、旋回時に操縦ハンドルを一定以上に切ると
きに、自動的に倍速旋回が働くが、圃場の条件、例えば
湿田での旋回では後輪ブレ−キを掛け過ぎるとスリップ
が大きくて圃場を傷めたり、円滑な旋回ができなくなる
ことが多い。そこで、ブレ−キ力を弱くして半ブレ−キ
のような状態で前輪倍速を行なえば、やや旋回半径は大
きくなるが通常の前輪倍速のない場合に比べて的確な旋
回を行なうことができることになる。そこで、一例とし
て第16図の油圧制御回路で詳述すると、左右後輪を格
別に動力伝動を断続させると共にブレ−キをかける後輪
サイドブレ−キ切替弁への油路の経路途中に、減圧弁を
介さないで直接に後輪サイドブレ−キ切替弁へ作動油を
送り込む全ブレ−キ力油路(イ)と減圧弁64を介して
後輪サイドブレ−キ切替弁へ作動油を送り込む減圧ブレ
−キ力油路(ロ)との2経路の何れかに切替えるブレ−
キ調節弁を介在している。また、この減圧弁64を可変
式にすれば、自由に選定できるブレ−キ力で旋回でき、
圃場に合わせた適正な旋回半径を得ることができ、極め
て便利になる。
【0030】尚、前記の各実施例は、コンピュ−タ(C
PU)制御の実施例を主体に説明したが、一部機械的な
技術手段に置き換えた実施例について詳述する。尚、そ
の前に操縦席付近の操作系を第17図で開示説明する
と、操縦席9の側部に位置するフエンダ−11には主変
速及び副変速の操作及び作業機2を昇降制御させるため
の単一の制御操作レバ−44が装備されている。また、
これと同時により多くの走行速度が選べるようにするた
めにサブ変速レバ−65を大型トラクタでは設ける場合
がある。このサブ変速レバ−65は、前述のボタンスイ
ッチBの変速に代用させた副変速レバ−44aでは、高
速、低速の2段変速しか選択できない欠点を改良して、
低速選択と複数の高速選択とができる構成としたもの
で、図中、1速を低速とし、2速及び3速を高速として
いる。尚、途中に中立の非動力伝達域を構成している。
【0031】66はPTO軸の変速操作レバ−であり、
中立位置から低速回転1速、2速度、3速度及び高速回
転4速が選択できるようになっている。第13図の実施
例では、PTO軸の変速ができない実施例で、回転と停
止との選択しかできない実施例であったが、この第17
図では、停止状態と1速〜4速の変速ができるようにな
っている。そして、この場合における検出器56のスイ
ッチSW4の取付位置は、第18図及び第19図で示し
たとおり、操作レバ−66を中立位置にしたときに該レ
バ−66を検出して、PTO軸が停止状態であることを
CPUへ送信するよう構成している。したがって、この
検出時では作業中でなく路上走行中の高速走行時として
判断し、前輪倍速旋回が自動的に行なわれないよう構成
される前記サブ変速レバ−65の操作により機械的に前
輪倍速の解除させる手段の一例として、第20図を説明
する。この実施例は、副変速用のサブ変速レバ65を路
上走行時の高速側に切替えるとき、前輪倍速(前輪側の
回転周速度を後輪側の回転周速度よりも大きくする)に
切替る車体の左右両側にそれぞれ設けた油圧切替弁67
を、後輪4,4の左右側の各サイドブレ−キア−ム68
で切替られないように強制的に退避させる手段を講じた
構成であり、具体的には、油圧切替弁67を車体側にピ
ン69で枢着し、この切替弁67とサブ変速レバ−65
とをロッド70で連動ならしめている。そして、1速側
の低速切替時では、実線開示のとおり切替弁67が前方
下位側に位置して、操縦ハンドル8を大きく回して旋回
するとき、自動的に作動されるブレ−キア−ム68で切
替弁軸端67aが押し込まれて切り替わり、前輪倍速状
態になるが、路上走行時のように高速切替時には、仮想
線開示の通り、ブレ−キア−ム68の作動範囲から退避
する構成になっている。
【0032】第21図は、旋回操作時における実質旋回
始動のタイミングを、操縦者の操作状態に近付ける手段
を講じたものである。操縦ハンドル8の切り操作で自動
的に旋回側後輪のクラッチ切りとブレ−キとを自動作動
する前述の実施技術では、誰が操縦しても一定のタイミ
ングで制御されることになる。しかし、実際の作業では
操縦者によって微妙にハンドル操作と後輪サイドブレ−
キ操作とのタイミングがことなり、操縦者本人に合わせ
た旋回制御が要求されることになる。そこで、マイコン
のCPU内に不揮発性の書きこみメモリをもたせ、通
常、操縦者がハンドル操作と共にサイドクラッチ兼ブレ
−キ操作用のブレ−キペダル71a,71bを操縦操作
位置のフロア面上に構成し、このペダル71a,71b
を踏み込むときこれが検出器72a,72bで検出され
てその信号がCPUへ送信されるようになっている。そ
して、CPU側には、このブレ−キペダル71a,71
b側からの信号が送られるタイミングが、ハンドル操作
に対して何時の時点かを記憶し、その旋回操作回数が決
められた回数Nのとき、その平均的なブレ−キ操作タイ
ミングを演算して、これをメモリに記憶させ、このメモ
リ情報からその操縦者固有の旋回操作に近い自動旋回制
御になるよう前輪倍速自動制御ソフトを構成ならしめて
いる。
【0033】当然のことながら、このメモリされる情報
は、操縦者変更時には自動的に書き替えられるよう、エ
ンジン停止時にリタ−ンされる。尚、操縦者の変更をし
ない場合には、メモリ消去をさせない別の信号の継続信
号打込器を操作しておけばよいようになっている。
【0034】
【発明の作用効果】この発明によれば、圃場内の農作業
状態時における旋回時には操縦ハンドルを回動操作させ
るだけで自動的に前輪側が高速回転して所謂倍速旋回に
なり小回りが可能になる。ところが、路上走行時のよう
に高速走行している場合には、上述の倍速旋回が自動的
に解除されて、通常の操縦が行なわれ極めて安全な旋回
操縦を行なえる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】側面図
【図2】要部の側面図
【図3】伝動機構図
【図4】自動制御回路図
【図5】別例の要部自動制御回路図
【図6】要部の作動回路図
【図7】別例の伝動機構図
【図8】別例自動制御回路図
【図9】別例自動制御回路図
【図10】別例自動制御回路図
【図11】別例自動制御回路図
【図12】別例の要部自動制御回路図
【図13】別例の要部自動制御回路図
【図14】別例の要部自動制御回路図
【図15】別例の要部自動制御回路図
【図16】別例の油圧回路図
【図17】要部の斜面図
【図18】要部の側面図
【図19】要部の平面図
【図20】別例の要部の作用機構図
【図21】別例の要部自動制御回路図
【符号の説明】
1 乗用牽引車両 2 作業機 32 サイドブレ−キ機構 39 前輪高速変速機構 44 操作レバ− 45 操舵角検出器 46 油圧装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵角が所定以上になるとき、これを検
    出する操舵角検出器45と、後輪回転速度に対して前輪
    回転速度を高速側に変速可能な前輪高速変速機構39
    と、左右の後輪の伝動を各別に断切すると共に制動する
    サイドブレ−キ機構32とを有する乗用牽引車両に、耕
    耘作業機や収穫作業機等の適宜作業機2を油圧装置46
    により昇降可能に装着し、この乗用牽引車両には、操作
    レバ−44の切替手段により路上走行に適する高速走行
    領域モ−ドと作業機2による作業種類に適する低速走行
    領域モ−ドとを選択可能に構成し、しかも、前記操舵角
    検出器45が操舵角の一定以上となったことを検出した
    とき、前記前輪高速変速機構39により前輪高速側への
    切替、サイドブレ−キ機構32により旋回側後輪の伝動
    切断と制動の作動及び作業機2の上昇作動を実行する自
    動制御機構を構成するに、前記操作レバ−44による高
    速走行領域モ−ド選択時においては、前記自動制御にお
    ける少なくともサイドブレ−キ機構32により旋回側後
    輪の伝動切断と制動の作動の自動ブレ−キ制御を働かせ
    ない自動解除手段を設けてなる乗用牽引車両における旋
    回制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008173136A (ja) * 2008-04-07 2008-07-31 Kubota Corp 水田作業機の作業装置昇降構造
JP2015213519A (ja) * 2015-07-31 2015-12-03 井関農機株式会社 乗用管理機
JP2019106933A (ja) * 2017-12-18 2019-07-04 株式会社クボタ トラクタ
WO2019167204A1 (ja) * 2018-02-28 2019-09-06 本田技研工業株式会社 制御装置、作業機及びプログラム

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