JPH089939A - 透明野菜汁の製造法 - Google Patents

透明野菜汁の製造法

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JPH089939A
JPH089939A JP6170436A JP17043694A JPH089939A JP H089939 A JPH089939 A JP H089939A JP 6170436 A JP6170436 A JP 6170436A JP 17043694 A JP17043694 A JP 17043694A JP H089939 A JPH089939 A JP H089939A
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juice
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vegetables
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Naotoshi Deguchi
尚利 出口
Toshiyuki Arai
利幸 新井
Yasuyuki Suzuki
康之 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の工程、 (a)原料野菜を洗浄し、これを食塩水に浸漬する工程 (b)食塩水浸漬処理した野菜を、アスコルビン酸存在
下で破砕・搾汁し、野菜搾汁を得る工程 (c)野菜搾汁中の生体酵素を失活させる工程、 (d)野菜搾汁を、酸性領域とした後で清澄化酵素処理
し、更に濾過して透明野菜汁を得る工程 よりなる透明野菜汁の製造法。 【効果】 本発明方法によれば、臭気が少なく、高温保
存下でも異臭が生じにくい透明野菜汁を製造することが
できる。また、本発明方法は、未加熱のまま破砕・搾汁
を行うため搾汁収率がよく、製造過程での成分流出も少
ない。また、特殊な装置を必要としないため、経済性に
優れ工業的に有利な方法である。このように、本発明方
法はキャベツ等の野菜の野菜汁を流通可能な商品として
提供することを可能にするものであり、産業上の利点の
大きいものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明野菜汁の製造法に
関し、さらに詳細には、従来の野菜汁の有する強い臭気
がほとんどなく、気軽に清涼飲料水として飲用できる透
明野菜汁の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の健康意識の向上にともない、野菜
の搾汁である野菜汁を飲用する人々が増えつつある。家
庭において野菜汁を飲用とする場合は、野菜片をミキサ
ーに入れ粉砕した後、これをガーゼ等で搾った、いわゆ
る「青汁」をそのまま、あるいは果物類と混合したり、
砂糖等の甘味料を入れるなりして飲用することが行われ
ていた。 しかし、これらの方法で得られる「青汁」が
いかにまずいものであるかは多くの飲用経験者の知る所
である。
【0003】一方、食品工業においても、野菜ジュース
が商品化され、近年では年間400万C/Sを越える販
売高を示しており、消費者の野菜飲料への期待が高まり
を見せていることいっても過言ではない。
【0004】しかしながら、現在「野菜ジュース」の呼
称で一般に販売されているものは、トマトジュースを別
にすれば、90%程度のトマト分にその他の野菜汁を1
0%程度混合したトマトミックスジュースであるか、ま
たは比較的臭気の少ないニンジンやホウレンソウ等の野
菜汁を多くの果汁分と混合したミックスジュースであ
り、真の「野菜ジュース」は、いまだ未成熟な商品でし
かない。
【0005】特に、ある種のガンを妨げる働きがあると
報告されているキャベツ、ブロッコリー、芽キャベツ、
カリフラワー、コールラビー等のアブラナ科の野菜や、
大根、オニオン、ナス等の野菜は、本格的な野菜ジュー
スの原料として注目されてはいるが、以下の理由により
商品化できないのが現状であった。
【0006】まず、これらの野菜をそのまま搾汁(ブラ
ンチング法における加熱後の搾汁と対比するため、本明
細書において「低温搾汁」と称する)すると、いわゆる
「青汁」となり、強烈な青臭さを発生し、到底飲用に適
するものにならないという問題があった。
【0007】この野菜汁の青臭さを除く方法として、従
来より種々の検討が行われており、ブランチング法、酵
素処理法、乳酸菌等による醗酵法、活性炭処理法、イオ
ン交換法、減圧濃縮法等が、それぞれ単独・併合で使わ
れているが、これらの方法は、それぞれそれなりの効果
が認められるものの、いずれも完全ではなく、例えば収
率面での問題や本来の成分を失う等の欠点を有するもの
であった。
【0008】例えば、搾汁前の原料野菜を熱湯もしくは
スチームを用いて加熱することによるブランチング処理
は、生体酵素失活やアク抜きを兼ねるため、最も一般的
に行われている方法であるが、脱臭に十分な程度の加熱
処理を施すと、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー
等の野菜は、加熱による組織の軟化が起こり、通常のプ
レス搾汁等での搾汁収率は上がらず、しかも処理中の熱
水中への成分流失を伴うため、成分回収率は極端に低い
ものとなる欠点がある。
【0009】従って、ブランチング処理では搾汁率の低
下は避けられず、これを回避するためには、ニンジン搾
汁等に用いられる薄膜式のプレス搾汁を採用することも
考慮されるが、この方法は作業効率が悪く、また、自動
式の薄膜式プレス搾汁機は機器設備費用が莫大であるた
め経済的ではない。
【0010】そして、キャベツ等の野菜を原料とする野
菜汁における最大の問題として、たとえ収率を犠牲にし
てブランチング処理で青臭さを除いたとしても、野菜汁
製品を高温で保存した時の異臭発生が回避出来ないとい
う点を挙げることができる。
【0011】例えばキャベツ等の野菜汁を用い、10%
程度の含有量で紙容器等を使用して製品化し常温流通品
とした場合、たとえ果汁との混合化製品としても、製造
後やや高温に置かれるだけで、漬物臭もしくは古漬け臭
と表現される特有の臭気を発生し、飲用に耐えるものと
成りえないという問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、キャベツ等の
野菜から、青臭さ等がなく、かつ、保存中にも異臭発生
等の問題のない野菜汁を、特殊な機器を用いることなく
収率よく製造する方法の開発が要望されていた。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記実情に
鑑み、鋭意研究を行なった結果、原料野菜の処理や、搾
汁条件、清澄化条件等を工夫することにより、低温搾汁
でも青臭さの発生を抑制することができ、また、清澄化
が効率良く行われ、更に得られた野菜汁は保存期間中の
異臭の発生が少ないことを見出し本発明を完成した。
【0014】すなわち本発明は、次の工程、 (a)原料野菜を洗浄し、これを食塩水に浸漬する工程 (b)食塩水浸漬処理した野菜を、アスコルビン酸存在
下で破砕・搾汁し、野菜搾汁を得る工程 (c)野菜搾汁中の生体酵素を失活させる工程、 (d)野菜搾汁を、酸性領域とした後で清澄化酵素処理
し、更に濾過して透明野菜汁を得る工程 よりなる透明野菜汁の製造法を提供するものである。
【0015】本発明方法を実施するには、まず上記工程
(a)に従って、例えば原料野菜を必要に応じて芯抜き
・分割等した後、洗剤洗浄・水洗をおこない、これを食
塩水に浸漬する。
【0016】本発明で用いる原料野菜は、特に制限な
く、キャベツ、ブロッコリー、芽キャベツ、カリフラワ
ー、コールラビー等のアブラナ科の野菜や、大根、オニ
オン、ナス、ニンジン、ホウレンソウ等を用いることが
できる。
【0017】また、これら野菜を浸漬する食塩水の濃度
は、0.01〜5重量%(以下、「%」と示す)程度が
好ましく、さらには0.05〜1.0%程度、特に0.1
〜0.3%程度とすることが好ましい。 野菜の食塩水へ
の浸漬時間は、1〜30分間程度でよい。この食塩水浸
漬処理により、原料野菜自体よりの青臭さの発生をかな
り抑制することができる。
【0018】次いで食塩水に浸漬された野菜は、工程
(b)に従い、アスコルビン酸存在下で破砕・搾汁され
る。
【0019】アスコルビン酸は、搾汁処理により得られ
る野菜搾汁(マッシュ)がアスコルビン酸を十分含む様
に添加、存在せしめればよい。 具体的には、マッシュ
のアスコルビン酸濃度が0.01〜0.5%の範囲とする
ことが好ましく、より好ましくは0.03〜0.2%の範
囲であり、特に0.06〜0.1%の範囲となるように添
加するのが好ましい。このアスコルビン酸の添加は、上
記の濃度となる量よりやや多めのアスコルビン酸溶液を
破砕機上部より滴下することによりおこなわれる。
【0020】本発明方法における搾汁は、野菜を加熱せ
ず、0〜60℃程度の温度で搾汁する方法、いわゆる低
温搾汁法により行われ、低粘性、半透明状態の野菜搾汁
が得られる。 搾汁処理は常法により行うことができ、
例えば油圧プレスでもスクリュープレスでも同レベルの
搾汁率が得られるが、収率向上のため加水量を増やし加
水搾汁を行う場合は、人手の軽減という意味でスクリュ
ープレスの方が効率的である。
【0021】このアスコルビン酸存在下で破砕・搾汁を
行うことにより、従来の低温搾汁法と比べ、青臭さと野
菜臭の発生を低減することができる。
【0022】更に、搾汁液の空気接触の際の生体酵素作
用による異物発生等の防止、および混入微生物数を減少
させ、次の清澄化酵素処理時の微生物増殖を抑えること
を目的とし、上記工程で得られた野菜搾汁中の生体酵素
を加熱失活させる。生体酵素の失活処理は常法にしたが
って行うことができ、例えば、野菜搾汁を85℃以上で
3秒〜 5分間程度加熱すればよい。特に、混入微生物
の殺菌を兼ねる目的で95〜120℃、3〜10秒の高
温短時間の瞬間加熱を行うことが望ましい。
【0023】上記のように生体酵素失活処理をおこなっ
た野菜搾汁は、所定温度まで冷却した後、工程(d)に
従って酸性領域とした後で清澄化酵素処理し、濾過して
透明野菜汁とする。
【0024】効果を現わす酸性領域は、好ましくはpH
2.0〜5.0程度、より好ましくはpH3.0〜4.5程
度であり、特に3.5〜4.0であることが好ましい。
【0025】野菜搾汁のpHをこのような酸性とするた
めには、野菜搾汁中に酸を添加すればよく、使用できる
酸としては、食品添加物として認められる酸、例えばク
エン酸、リンゴ酸等の有機酸を用いることが好ましい。
【0026】上記のように野菜搾汁を酸性とすることに
より、濁りの発生が認められ、懸濁物が生成していると
判断されるので、野菜搾汁に酸を添加後一定時間放置す
る方がより好ましい。 なお、この一定時間の放置を清
澄化酵素処理時間に利用するとより効率的である。
【0027】野菜搾汁を透明化するための清澄化酵素処
理は、常法に従い実施することができる。清澄化酵素処
理を行った後、酸性領域とし、一定時間保持してもよい
が、ペクチナーゼ等の多くの清澄化酵素の至適pHが酸
性領域にあることが多いので、野菜搾汁を酸性領域とし
てから清澄化酵素処理した方が効率的である。使用され
る清澄化酵素としては、例えば、ペクチナーゼ、セルラ
ーゼ、プロテアーゼ等を挙げることができ、これらの中
でも特にペクチナーゼが好ましく、また、複数の組み合
わせで使用することもできる。
【0028】この清澄化酵素処理の好ましい条件例とし
ては、野菜搾汁に対しペクチナーゼを0.01〜0.1%
程度添加し、20〜70℃程度の温度で10〜120分
程度処理することが挙げられる。
【0029】この清澄化酵素は、加熱処理により失活さ
せる。 この加熱処理は常法によりおこなうことがで
き、例えば85℃以上の温度で、3秒〜5分程度行えば
よい。なお、この加熱は、酸添加によるタンパク質沈降
等とあいまって野菜搾汁の透明化に効果があるものと推
測される。
【0030】上記清澄化処理後の野菜汁は、冷却後の遠
心分離でも、透明度がほぼ100%(波長650μm)
に達するが、さらに仕上げの目的で、常法による濾過、
例えばケイ藻土濾過を施すことにより、臭気が非常に少
ない透明野菜汁を得ることができる。
【0031】以上の如く得られた透明野菜汁は、それ自
身で商品として問題のないものであるが、更にサイクロ
デキストリンを添加することにより、より効率的に臭気
の抑制を図ることができ、本発明の効果を一層高めるこ
とが可能である。この場合のサイクロデキストリンの添
加量は、0.01〜0.5%程度、特に0.1〜0.2%程
度が好ましい。
【0032】なお、本発明で得られる透明野菜汁は、濃
縮した状態で強い加熱をすると異臭を発生することもあ
るので、これを濃縮する場合、加熱濃縮は回避すべきで
あり、低温濃縮もしくは加熱工程の少ない濃縮法、特に
減圧濃縮法を用いることが好ましい。
【0033】本発明の透明野菜汁は、そのままで飲用に
供することもできるが、必要に応じて味覚や風味を調整
するための各種の添加物、例えば、塩、砂糖等の甘味
料、酸味料、香料、保存料等を加えることも可能であ
り、本発明中にそのような工程を加えることができる。
また、透明もしくは混濁果物ジュースと混合し、ミッ
クスジュースとすることも可能である。
【0034】更に、本発明の透明野菜汁は、飲料として
のみならず、これを例えばペクチン、寒天、カラギナン
等の増粘もしくはゲル化多糖類、発酵乳、卵黄等と組合
せ、例えば、野菜ゼリー、野菜入りヨーグルト、野菜プ
リン、ジャム等の食品とすることも可能である。 ま
た、グミ、チョコレート、パン、飴等の食品への利用も
可能である。
【0035】
【発明の効果】本発明方法によれば、臭気が少なく、高
温保存下でも異臭が生じにくい透明野菜汁を製造するこ
とができる。また、本発明方法は、未加熱のまま破砕・
搾汁を行うため搾汁収率がよく、製造過程での成分流出
も少ない。また、特殊な装置を必要としないため、経済
性に優れ工業的に有利な方法である。このように、本発
明方法はキャベツ等の野菜の野菜汁を流通可能な商品と
して提供することを可能にするものであり、産業上の利
点の大きいものである。
【0036】
【実施例】次に、実施例、比較例および試験例を挙げ、
本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例
になんら制約されるものでない。
【0037】実 施 例 1 濃縮キャベツ汁の製造(1):キャベツを芯抜きし、カ
ッターにて上部より十字に4分割し、巻葉をバラバラに
した後食品用洗剤にて洗浄した。水シャワーにて洗剤を
リンスした後、0.3%の食塩水槽にて3分間食塩水浸
漬を行った。 水シャワーにて食塩成分をリンスした直
後、キャベツ9部に対し1部の割合の1.5%のアスコ
ルビン酸溶液をミクログレーダー上部より滴下しつつキ
ャベツの破砕を行った。次いでフェッター型スクリュー
プレスにて搾汁を行い、集液後110℃、10秒の高温
短時間加熱を行い、アスコルビン酸105mg%を含む
pH6.2のキャベツ粗汁を得た。 この時の搾汁収率は
可溶性固形分換算で65%であった。
【0038】得られたキャベツ粗汁にクエン酸0.25
%を添加し、pHが4.0付近であることを確認したの
ち、ペクチナーゼSS(ヤクルト薬品工業株式会社製)
を0.05%添加し、45℃、1時間の酵素反応を行っ
た。酵素処理後、95℃、10秒の短時間加熱を行い、
冷却後ドラバル型遠心分離機にて懸濁物の除去を行っ
た。得られたキャベツ汁は、#200のケイ藻土を用い
て仕上げ濾過を行ったのち、可溶性固形分30%まで減
圧濃縮を行い、濃縮キャベツ汁とした。
【0039】実 施 例 2 濃縮キャベツ汁の製造(2):実施例1で得られた濃縮
液に対し、1%のサイクロデキストリンを添加し、30
分かけ溶解せしめ、濃縮キャベツ汁を製造した。
【0040】比 較 例 1 ブランチング法による濃縮キャベツ汁の製造:キャベツ
を芯抜きし、カッターにて上部より十字に4分割し、巻
葉をバラバラにした後食品用洗剤にて洗浄した。水リン
ス後、熱水にてキャベツの芯様の最厚部の中心が85℃
に達するまで加熱した。次いでグレーダにて破砕後油圧
プレスにて搾汁を行い、集液し、110℃、10秒の高
温短時間加熱した。 これにアスコルビン酸100mg
%を添加し、pH6.0のキャベツ粗汁を得た。 この時
の搾汁収率は、可溶性固形分換算で40%であった。
【0041】得られたキャベツ粗汁にペクチナーゼSS
(ヤクルト薬品工業株式会社製)を0.05%添加し、
45℃で1時間の酵素処理を行った。酵素処理後、95
℃、10秒の短時間加熱を行い、冷却後ドラバル型遠心
分離機にて生成した懸濁物の除去を行った。得られたキ
ャベツ汁は、#200のケイ藻土のみでは目詰まりを生
じるため、# 500のケイ藻土濾過を行ったのち#200
のケイ藻土で仕上げ濾過を行い、可溶性固形分30%ま
で濃縮を行った。
【0042】比 較 例 2 従来の未加熱搾汁法による濃縮キャベツ汁の製造:キャ
ベツを芯抜きし、カッターにて上部より十字に4分割
し、巻葉をバラバラにした後食品用洗剤にて洗浄した。
水シャワーにて洗剤分をリンスした後、キャベツ9部に
対し1部の割合の1.5%のアスコルビン酸溶液をミク
ログレーダー上部より滴下しつつ破砕を行った。 次い
で、フェッター型スクリュープレスにて搾汁を行い、集
液後、110℃、10秒の高温短時間加熱を行い、アス
コルビン酸102mg%を含むpH6.3のキャベツ粗
汁を得た。 この時の搾汁収率は可溶性固形分換算で6
3%であった。
【0043】得られたキャベツ粗汁にペクチナーゼSS
(ヤクルト薬品工業株式会社製)を0.05%添加し、
45℃、1時間の酵素反応を行った。酵素処理後、95
℃、10秒の短時間加熱を行い、冷却後ドラバル型遠心
分離機にて生成した懸濁物の除去を行った。得られたキ
ャベツ汁は#500のケイ藻土濾過を行ったのち#200
のケイ藻土で仕上げ濾過を行ない、可溶性固形分30%
まで濃縮した。
【0044】試 験 例 1:実施例1および2、比較例
1および2で製造した各濃縮キャベツ汁を分析し、その
結果を表1に示した。
【0045】 * ブリックス糖度計により測定した値
【0046】試 験 例 2 前記4例で得た濃縮キャベツ液を6分の1濃度に希釈し
た後、クエン酸にてpH4.0に調整してキャベツジュ
ースとした(可溶性固形分量はブリックス5゜となるよ
う調整した)。 このキャベツジュースを、200ml
ガラス瓶にホットパックし、37℃にて保存した。 製
造当日のものおよび所定日数経過したものについて、冷
却後、官能検査に供した。
【0047】官能検査は果汁系飲料の開発を行っている
研究員8名をパネラーとし、 キャベツ臭、 異臭
(漬物臭および古漬臭)について、以下の基準で5段階
評価を行ない、パネラーの平均点で表した。 なお、漬
物臭および古漬臭はあらかじめ同様の臭いで訓練した後
評価を行った。この結果を表2に示す。
【0048】評価基準: 評 点 0 臭いが全くない。 1 臭いがあるかないかの程度である。 2 臭いがわずかにある。 3 臭いがややある。 4 臭いがかなりある。 5 臭いが強烈にある。
【0049】
【0050】上記試験例1および試験例2の結果から、
本発明方法による野菜汁は、 成分的に従来の野菜汁と変わらないものであるこ
と、 37℃の保存で、従来の野菜汁に比べ顕著に異臭発
生を抑制しており、そのレベルは商品として十分通用す
るものであること が明らかとなった。 以 上

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の工程、 (a)原料野菜を洗浄し、これを食塩水に浸漬する工程 (b)食塩水浸漬処理した野菜を、アスコルビン酸存在
    下で破砕・搾汁し、野菜搾汁を得る工程 (c)野菜搾汁中の生体酵素を失活させる工程、 (d)野菜搾汁を、酸性領域とした後で清澄化酵素処理
    し、更に濾過して透明野菜汁を得る工程 よりなる透明野菜汁の製造法。
  2. 【請求項2】 工程(b)の破砕・搾汁を、0〜60℃
    で行う特許請求の範囲第1項記載の透明野菜汁の製造
    法。
  3. 【請求項3】 工程(d)の清澄化酵素処理を、ペクチ
    ナーゼ、セルラーゼ、プロテアーゼからなる群より選ば
    れる一ないし複数の清澄化酵素を用いておこなう特許請
    求の範囲第1項記載の透明野菜汁の製造法。
  4. 【請求項4】 工程(d)の清澄化酵素処理を、pH
    2.0〜5.0の範囲でおこなう特許請求の範囲第1項記
    載の透明野菜汁の製造法。
  5. 【請求項5】 工程(a)の食塩水に浸漬する工程を、
    0.01〜5%の濃度範囲の食塩水を用いておこなう特
    許請求の範囲第1項記載の透明野菜汁の製造法。
  6. 【請求項6】 次の工程、 (a)原料野菜を洗浄し、これを食塩水に浸漬する工程 (b)食塩水浸漬処理した野菜を、アスコルビン酸存在
    下で破砕・搾汁し、野菜搾汁を得る工程 (c)野菜搾汁中の生体酵素を失活させる工程、 (d)野菜搾汁を、酸性領域とした後で清澄化酵素処理
    し、更に濾過して透明野菜汁を得る工程 (e)透明野菜汁にサイクロデキストリンを添加する工
    程 よりなる透明野菜汁の製造法。
  7. 【請求項7】 請求項第1項または請求項第6項記載の
    製造法により得られる透明野菜汁を含有する食品。
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