JP4313060B2 - オリーブ油の製造法及びオリーブ油 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、冷凍処理したオリーブ果実および/または果肉を用いることにより、安定性に優れた良質のオリーブ油を高収量で製造する方法及びオリーブ油に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、オリーブ油の製造では、オリーブ果実を収穫後、直ちに除葉、洗浄、粗砕して採油工程に供する方法が取られている。良質のオリーブ油を製造するには、オリーブ果実の変質を防ぐことが重要であるとの観点から、収穫から採油までの時間を出来る限り短くすることが常識となっている。しかし、このように収穫後直ちに製造されたオリーブ油であっても、オリーブ果実が収穫される時期にのみ製造されるため、必然的に作り置きされることとなり、長期保存中に温度や光などの影響を受けて、油の品質劣化を起し、風味低下などを招くことが多い。長期保存における品質劣化を防ぐために、従来の技術は、オリーブオイルをフリージングして保存する方法(特許文献1参照)や、また、除核したオリーブ果実を酵素処理により、油分を穏やかに分離する方法(特許文献2参照)が考案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−44981号公報
【特許文献2】
特開平5−59390号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術では、実用性、実効性に乏しく、さらなる技術改良が望まれていた。本発明は、オリーブ本来の風味、機能性を損なわず、安定性に優れたオリーブ油を高収量で製造することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究の結果、収穫したオリーブ果実および/または果肉を製油に伏す前に−60℃前後あるいは塩水処理し、−10℃以下で24時間以上冷凍処理することにより、安定で良質なオリーブ油を製造することができることを見出した。その質は、酸価が1.0以下とすることが可能であって、エクストラバージンオリーブ油に相当する質の良いオリーブ油を製造できた。また、さらには上記の条件で冷凍処理することにより、オリーブ油の収量が極めて向上することをも見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
(1)オリーブ果実を収穫後−60℃±5℃の環境下で48時間冷凍処理し、その後該オリーブ果実を−20℃±2℃の環境下において冷凍保存し、該冷凍オリーブ果実を解凍し、種子を分離後に油分を分取することを特徴とするオリーブ油の製造法。
(2)−20℃±2℃の環境下における冷凍保存が3ヶ月以上であり、
該冷凍オリーブ果実を解凍し種子を分離後に油分を分取する手段が、冷凍オリーブ果実を水に漬けて解凍後、種子を分離して、果肉ペーストを作製し、これを更に細分化して練り混みし、60℃のお湯を加え、室温下で40分間練り込みを行い、縦遠心分離機で果汁と搾り滓を分離し、さらに、果汁分を横遠心分離機にかけて、油を分取することであることを特徴とする(1)記載のオリーブ油の製造法。
(3)収穫されたオリーブ果実から果肉粗ペーストを作成し、該オリーブ果肉粗ペーストを−60℃±5℃の環境下で2日間冷凍処理し、その後該冷凍オリーブ果肉粗ペーストを−20℃±2℃の環境下において冷凍保存し、当該冷凍オリーブ果肉粗ペーストを酵素水溶液に処理して、解凍及び細胞膜を破壊した後に、油分を分取することを特徴とする冷凍処理したオリーブ果肉を用いたオリーブ油の製造法。
(4)オリーブ果実を収穫後4%(w/v) 食塩水に2日間浸漬し水切りした後、−10℃±2℃の環境下において冷凍保存し、当該冷凍オリーブ果実を解凍し、種子を分離後に油分を分取することを特徴とするオリーブ油の製造法。
(5)酸価1.0以下であるオリーブ油であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のオリーブ油の製造方法。
(6)酸化物価8.0以下であるオリーブであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のオリーブ油の製造方法。
(7)酸価1.0以下であって過酸化物価8.0以下であるオリーブであることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のオリーブ油の製造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について詳細に説明する。
オリーブ果実は、用途に応じていずれの品種でも用いることができる。例えば、代表的な品種として、PICUAL(ピクアル)、CORNICABRA、(コルニカブラ)、HOJIBLANCA(オヒブランカ)、ARBEQUINA(アルベキーナ)、LECHIN DE SEVILLA(レチン・デ・セビーリャ)、EMPELTRE(エムペルトレ)、PICUDO(ピクード)、VERDIAL(ベルディアル)、MISSON(ミッション)、MANZANILLO(マンザニロ)、NEEVADIKKO BLANCO(ネバディロ・ブランコ)、GORDAL(ゴルダル)、FRANTOIO(フラントイオ)、MORAIOLO(モロイオロ)、LECCINO(レッチーノ)、CORATINA(コラティーナ)、ASCOLANA TERENA(アスコラーナ・テレナ)、DE CERIGNOLA(デ・チェリニョーラ)などが挙げられ、これらの1種または2種以上を任意に混合して用いることができる。
【0008】
図1にオリーブ油製造工程例を示す。最適な時期を見計らって収穫されたオリーブ果実を収穫後、葉、枝、小石などの異物を分別除去した後、水洗浄を行う。これを発泡スチロールなどの適当な容器に入れ、冷凍処理を行う。処理条件は、−5℃以下、好ましくは−10℃以下、更に、好ましくは−20℃〜−60℃の温度で、24時間以上、好ましくは1か月〜6か月間とし、オリーブ果実を完全に冷凍する。この冷凍処理が、オリーブ油製法が確立されてきた長い歴史の中で誰も発想し得なかった本発明の重要な要件である。
これによって、エクストラ・ヴァージン・オリーブオイルの最大酸価値とされる1.0以下とすることができ、また、24時間以上冷凍することによって、長期間に渡って品質が維持されて劣化の少ないオリーブ油を提供できる。
基本的には以上の手順で冷凍処理を行うが、製油用途によっては、図2の工程例に示すように、洗浄後、オリーブ果実を塩水に数日間浸漬し、発酵処理した後に、冷凍を行うことも可能である。
また、図3の工程例に示すように、オリーブ果実を脱核(種を除去すること)または粗砕後に冷凍処理を行うことも可能である。
また、適宜、塩水浸漬による発酵処理や脱核・粗砕処理などを組み合わせても良い。
冷凍処理したオリーブ果実および/または果肉は、室温解凍または加温解凍し、採油工程に供する。採油方法は、従来技術の圧搾法、遠心分離法、酵素抽出法などを用いることができる。
【0009】
【実施例】
次に、実施例を挙げて、本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0010】
実施例1
熟成度4〜5度のPICUAL種オリーブ果実約100kgを収穫後、直ちに除葉、水洗浄後、ポリエチレン製袋2個に分け入れ、それぞれを密閉蓋付ポリエチレン製容器に入れて密封した。これらを−60℃±5℃の冷凍庫に48時間置いた後、−20℃±2℃の冷凍庫に移し、3か月間保存した。この冷凍オリーブ果実約100kgを水に漬けて解凍後、ミクログレーターとシードバルバーに通し、種子を分離して、果肉ペーストを作製した。これを更に細分化して練り混みをするマラキシング装置に移し、約60℃のお湯を約15リットル加え、室温下で約40分間練り込みを行った。次に、縦遠心分離機で果汁と搾り滓であるハスクを分離し、続いて果汁を横遠心分離機にかけて、油を分取した。これをろ過板で加圧ろ過し、淡黄色の澄明なオリーブ油約29kgを得た。このオリーブ油収量は、冷凍処理をしない場合に比べて、約1.8倍の収量であった。
【0011】
実施例2
有機栽培された完熟直前のNEEVADIKKO BLANCO種のオリーブ果実約100kgを除葉、水洗浄後、室温下で4%(w/v) 食塩水に2日間浸漬した。水切りした後、これを発泡スチロール製容器に移し、−10℃±2℃に2か月間冷凍保存した。この冷凍オリーブ果実約95kgを室温に約4時間置いて解凍した後、種子を分離して果肉ペーストを作製した。これを約40分間マラキシングし、縦遠心分離機、横遠心分離機を通して、油を分離し、ろ過板でろ過後、澄明で芳香豊かな淡黄色のオリーブ油約25kgを得た。
【0012】
実施例3
除葉、水洗浄したオリーブ果実のPICUAL種約50kgとMISSON種約30kgを混合し、ミクログレーターとシードバルバーを通してオリーブ果肉の粗ペーストを作製した。これをステンレス製バットに広げ、直ちに−60℃±5℃に2日間置き完全に凍結した。その後、凍結状態のペーストをバットから取り出し、ポリエチレン製袋に密封し、さらに密閉蓋付ポリエチレン容器に入れ、−20℃±2℃に6カ月間冷凍保存した。この冷凍オリーブ果肉ペースト約50kgをステンレス製タンクに移し、60℃の水を等量加え、さらにノボノルディスクバイオインダストリー(株)のPECTINEX(これは、ペクチナーゼなどを含む酵素液の製品名で、これを用いてオリーブ果実中の油を含んだ細胞膜をこわすものである。それによって、マラキシング工程なしでも、採油が可能となるものである。)を100ml添加し、プロペラ攪拌機で30分間室温下で攪拌した。その後、遠心分離機に掛けて溶液層を分離し、さらに溶液層を遠心分離機に掛けて上層に分離した油を採取し、ろ過後、淡黄色の澄明なオリーブ油約21kgを得た。
【0013】
以上の実施例1〜3で得られたオリーブ油を750mlの透明ガラス容器に入れて室温保存し、経時的に酸価、過酸化物価を測定した。また、味、香、色を5段階評価で官能評価した。比較対照には、未冷凍のオリーブ果実を用いる以外は実施例と同様の工程により製造した各オリーブ油を用いた。この結果を表1〜3に記載する。実施例1〜3とも、冷凍処理したオリーブ果実または果肉ペーストを用いて採油したオリーブ油は、比較対照の未冷凍オリーブ果実または果肉ペーストに比べて明らかに酸価および過酸化物価の経時的変化が少なく、かつ官能評価においても優れていることが示された。ここで用いる官能評価は、本発明独自の評価である。
【0014】
一般的には、オリーブ油はその品質によって大きく3つの種類に分けられている。
一つはバージン・オリーブ油、2つ目は精製(リファインド)又はピュア・オリーブ油、3つ目はオリーブ油である。
バージン・オリーブ油は、オリーブのみから採られたオイルであるとされ、更に、エクストラ・ヴァージン・オリーブオイル、ヴァージン・オリーブオイル、クーラント・ヴァージン・オリーブオイル、劣等ヴァージン・オリーブオイルに分類される。エクトラ・ヴァージン・オリーブオイルは最高品質のオリーブオイルとされている。
精製(リファインド)・オリーブ油は、オリーブオイルの主要成分であるトリグリセドの本来の構造は変化がないものの、劣等オリーブオイルを純化・精製したものである。
オリーブオイルは、ヴァージンオイルと精製オリーブオイルを混ぜ合わせたものである。酸価は、重要なオリーブオイルの品質評価項目であって、感覚で分かる風味のよいオリーブオイルは、酸価も低いものである。酸価の高いオリーブオイルは、熟れすぎたり病気のオリーブあるいは不適切な時期に収穫されたり、長期間に渡って大量に貯蔵されていたオリーブから搾られる等の原因による。
【0015】
実施例1〜3は、本発明の効果を裏付ける例であるが、さらに−10℃以下で24時間以上の冷凍処理を行うことが、オリーブ油製造においてオリーブ油の品質保持に重要であるかを以下に比較例で示す。
【0016】
比較例1
収穫したPICUAL種のオリーブ果実各20kgを5、−5、−10、−20および−60℃に2日間置いた後、ミクログレーターとシードバルバーに通し、種子を分離して、果肉ペーストを作製した。次に室温下でマラキシングを40分間行い、その後、縦遠心分離機でハスクを除去し、果汁を横遠心分離機にかけて、油を分取した。これをろ過後、ガラス瓶に移して40℃、3か月間保存し、酸価および過酸化物価の変化を調べた。その結果を図4に記載した。−10℃以下で保存したオリーブ果実からの試料は酸価および過酸化物価が明らかに抑えられ、安定であることがわかる。
【0017】
比較例2
収穫したPICUAL種のオリーブ果実各20kgを−20℃に5、10、24、240、720および1440時間置いた後、ミクログレーターとシードバルバーに通し、種子を分離して、果肉ペーストを作製した。次に室温下でマラキシングを40分間行い、その後、縦遠心分離機で果汁、ハスクを除去し、横遠心分離機にかけて、油を分取した。これをろ過後、ガラス瓶に移して40℃、3か月間保存し、比較例1と同様に酸価および過酸化物価の変化を調べた。その結果を図5に記載する。24時間以上保存したオリーブ果実からの試料は酸価および過酸化物価が明らかに抑えられ、安定であることがわかる。
【0018】
この結果を表1〜3に記載する。実施例1〜3とも、冷凍処理したオリーブ果実または果肉ペーストを用いて採油したオリーブ油は、比較対照の未冷凍オリーブ果実または果肉ペーストに比べて明らかに酸価および過酸化物価の経時的変化が少なく、かつ官能評価においても優れていることが示された。
表1は実施例1〜3で製造されたオリーブ油について、酸価度の経時的変化を示す。表中の「冷凍処理」とは実施例で製造したオリーブ油を指す。「対照」は、未冷凍のオリーブ果実又は果肉を用いて製造されたオリーブ油を指す。この表で示す酸価値は次のとおり。
酸価値=0.1N水酸化カリウム液の消費量(ml)×5.611/試料量(g)
【0019】
【表1】
Figure 0004313060
【0020】
表2は実施例1〜3で製造されたオリーブ油について、過酸化物価の経時的変化を示す。表中の「冷凍処理」とは実施例で製造したオリーブ油を指す。「対照」は、未冷凍のオリーブ果実又は果肉を用いて製造されたオリーブ油を指す。この表で示す過酸化物価は次のとおり。
過酸化物価=0.01Nチオ硫酸ナトリウム標準液の消費量(ml)×標準液のファクター/試料量(g)
【0021】
【表2】
Figure 0004313060
【0022】
表3は実施例1〜3で製造されたオリーブ油について、官能評価の結果を示す。表中の「冷凍処理」とは実施例で製造したオリーブ油を指す。「対照」は、未冷凍のオリーブ果実又は果肉を用いて製造されたオリーブ油を指す。この表で示す官能評価は次のとおり。
評価者10人が官能項目の香、味、色について、各5点満点で採点を行い、その平均値を求めた。評価基準は、「5点:非常に良い、4点:良い、3点:やや悪い、2点:悪い、1点:非常に悪い」とした。
【0023】
【表3】
Figure 0004313060
評価者10人が官能項目の香、味、色について、各5点満点で採点を行い、その平均値を求めた。評価基準は下記の通り。
5点:非常に良い、4点:良い、3点:やや悪い、2点:悪い、1点:非常に悪い
【0024】
図4はオリーブ果実を5〜−60℃の各温度に24時間保存後、オリーブ油を製造した時の酸価および過酸化物価の比較を示したものである。
酸価については、−5℃以下では0.7以下と1.0を大きく下回りエクトラ・ヴァージン・オリーブオイルの範囲を満足している。更に、−10℃以下で0.4以下となっており、5℃で保存下ものと比較すると1/2〜1/3と低くなっていることが解る。過酸化物価では、−5℃では10以上であるが−10℃では8以下に大きく低下し−20℃以下で約6で安定する。保存したオリーブ果実からの試料は酸価および過酸化物価が明らかに抑えられ、安定であることがわかる。特に、−10℃以下で24時間処理したものは、酸価、過酸化物価とも著しく低くなり、安定していることが示されている。
【0025】
図5はオリーブ果実を−20℃下で各保存時間置いた後、オリーブ油を製造した時の酸価および過酸化物価の比較を示したものである。24時間以上保存したオリーブ果実からの試料は酸価および過酸化物価が明らかに抑えられ、安定であることがわかる。
【0026】
以上のことから、冷凍したオリーブの果実および/または果肉から、高品質で保存性に優れたオリーブ油を製造できることがわかる。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、長期保存においても、オリーブ油の品質劣化が抑えられ、味、風味に優れたオリーブ油を提供することができる。特に低酸価、低過酸化物価のオリーブ油は、−10℃以下の温度で24時間以上冷凍処理、更に−10℃以下で48時間処理した場合は更に低酸価となり、−20℃で24時間以上処理したオリーブ果実および/または果肉から0.3以下の低酸価、7以下の低過酸化物価のオリーブ油を製造できる。
【0028】
以下に本発明による主な効果を列挙すると次のようになる。
1.冷凍オリーブ果実又は果肉は、得られたオイルの品質保存性、良質のオイルの収量という観点から、一般的な保存技術としての冷凍技術の応用とは一線を画している。
2.高品質のオリーブオイルの生産、及び品質の劣化しないオリーブオイルという観点から、従来の収穫直後搾油したオリーブオイルよりも格段の日持ちがする。
3.最高級品のエクストラ・ヴァージン・オリーブオイルに相当する酸価値のオリーブ油が多く搾油できる。
4.日本においても季節を問わずに、劣化しない高品質のオリーブ油を搾油直後に利用できる様になる。
5.季節稼働であった製油施設で、製油工場の稼働率を上げることにより、製品単価を低価格で供給可能となる。
6.ヨーロッパ等の生産地に近い地方でも、季節はずれに高品質のオリーブ油を提供できるようになる。
7.生産者においても、オリーブ果実を冷凍することによって、計画出荷ができるようになり、収入の周年化を計ることができ、生活の安定に寄与することができる。
8.オリーブオイルは種々の健康に寄与することが確認されており、高品質のオリーブオイルを安定して医薬や化粧品や健康食品に応用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オリーブ油製造工程 例1
【図2】オリーブ油製造工程 例2
【図3】オリーブ油製造工程 例3
【図4】はオリーブ果実を5〜−60℃の各温度に24時間保存後、オリーブ油を製造した時の酸価および過酸化物価の比較。
【図5】はオリーブ果実を−20℃下で各保存時間置いた後、オリーブ油を製造した時の酸価および過酸化物価の比較。

Claims (7)

  1. オリーブ果実を収穫後−60℃±5℃の環境下で48時間冷凍処理し、その後該オリーブ果実を−20℃±2℃の環境下において冷凍保存し、該冷凍オリーブ果実を解凍し、種子を分離後に油分を分取することを特徴とするオリーブ油の製造法。
  2. −20℃±2℃の環境下における冷凍保存が3ヶ月以上であり、
    該冷凍オリーブ果実を解凍し種子を分離後に油分を分取する手段が、冷凍オリーブ果実を水に漬けて解凍後、種子を分離して、果肉ペーストを作製し、これを更に細分化して練り混みし、60℃のお湯を加え、室温下で40分間練り込みを行い、縦遠心分離機で果汁と搾り滓を分離し、さらに、果汁分を横遠心分離機にかけて、油を分取することであることを特徴とする請求項1記載のオリーブ油の製造法。
  3. 収穫されたオリーブ果実から果肉粗ペーストを作成し、該オリーブ果肉粗ペーストを−60℃±5℃の環境下で2日間冷凍処理し、その後該冷凍オリーブ果肉粗ペーストを−20℃±2℃の環境下において冷凍保存し、当該冷凍オリーブ果肉粗ペーストを酵素水溶液に処理して、解凍及び細胞膜を破壊した後に、油分を分取することを特徴とする冷凍処理したオリーブ果肉を用いたオリーブ油の製造法。
  4. オリーブ果実を収穫後4%(w/v) 食塩水に2日間浸漬し水切りした後、−10℃±2℃の環境下において冷凍保存し、当該冷凍オリーブ果実を解凍し、種子を分離後に油分を分取することを特徴とするオリーブ油の製造法。
  5. 酸価1.0以下であるオリーブ油であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のオリーブ油の製造方法。
  6. 過酸化物価8.0以下であるオリーブであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のオリーブ油の製造方法。
  7. 酸価1.0以下であって過酸化物価8.0以下であるオリーブであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のオリーブ油の製造方法。
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