JPH0899247A - 工作機械 - Google Patents

工作機械

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JPH0899247A
JPH0899247A JP23764794A JP23764794A JPH0899247A JP H0899247 A JPH0899247 A JP H0899247A JP 23764794 A JP23764794 A JP 23764794A JP 23764794 A JP23764794 A JP 23764794A JP H0899247 A JPH0899247 A JP H0899247A
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JP
Japan
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tool
column
movable cover
spindle
fixed
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JP23764794A
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English (en)
Inventor
Nobuhito Todama
紳人 登玉
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Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、工具交換アームと主軸との間で開閉
可能に設けられた可動カバーをコラムの移動を利用し
て、コラムの運動と同調して開閉作動し、工具交換のサ
イクルタイムを短縮することを目的とする。 【構成】上下一対の可動カバー60,61を上下方向に
開閉可能に設け、これら可動カバー60,61を開閉可
能に支持するリンク機構70,80を設け、コラム20
の移動によってリンク機構70,80に係合して作動さ
せるカム部材92,93をコラム20に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械に関するもの
で、特に、工具交換装置との間に工具交換時に開閉され
る可動カバーを備えた工作機械に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、工具交換装置を備えた工作機械に
は、例えば、図10に示すように、上下方向に移動可能
に主軸ヘッド2が設けられたコラム1に隣接して工具交
換アーム5を備えた工具交換装置(ATCユニット)4
及び工具マガジン6が設置されたものがある。ATCユ
ニット4は水平方向に設けられた案内レール7に工具マ
ガジン6とコラム1との間を移動可能に設置されてお
り、図略のATCユニット駆動装置、例えば、油圧シリ
ンダ装置により移動されるようになっている。
【0003】また、上記コラム1の周囲には加工時の切
粉飛散防止用の固定カバー(図示しない)が設けられる
とともに、工具交換時に開閉される可動カバー8がAT
Cユニット4と主軸ヘッド2との間に設けられている。
この可動カバー8は図略のカバー開閉用駆動装置によっ
て、工具交換時に開かれるようになっている。
【0004】上記の構成によって、工具交換を行う際に
は、カバー開閉用駆動装置によって可動カバー8を開
き、この状態で工具交換アーム5が主軸ヘッド2側に移
動して、主軸3との間で工具交換を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のATCユニット
4の移動に、油圧シリンダが用いられた場合、ストロー
ク端での振動を抑えるために移動速度は遅くする必要が
あり、また、可動カバー8を開ける時間は工具交換アー
ム5の移動ができないため、その結果、工具交換のサイ
クルタイムが伸びてしまうという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の工作機械は、上
述した問題を解決するためになされたもので、請求項1
の発明においては、ベッド上に移動可能に設けられたコ
ラムと、このコラムに上下方向に移動可能に設けられた
主軸ヘッドと、この主軸ヘッドに回転可能に設けられた
主軸と、この主軸に着脱可能に支持される複数の工具を
保持保管する工具マガジンと、この工具マガジンと前記
主軸との間で前記工具を交換する工具交換装置と、機械
の周囲を覆う固定カバーと、前記工具交換装置と前記コ
ラムとの間に設けられ、前記工具交換時に開閉される可
動カバーとを備えた工作機械において、前記工具マガジ
ン及び前記工具交換装置を前記コラムの移動方向の固定
側に設け、前記コラムを前記工具交換装置に対応する工
具交換位置まで移動可能に設け、前記可動カバーを開閉
可能に支持するリンク機構を設け、前記コラムに前記リ
ンク機構を作動させるカム部材を設け、前記コラムの移
動によって前記カム部材を前記リンク機構に係合させ、
前記可動カバーを開閉するようにしたことを特徴とする
ものである。
【0007】また、請求項2の発明においては、前記可
動カバーを上下一対に上下方向に開閉可能に設け、前記
リンク機構を、前可動カバーに固定される一対の固定部
材と、この固定部材に回転可能に支持された回転軸と、
一端が前記固定部材に連結され、他端が前記回転軸に連
結され前記可動カバーを閉じる方向に付勢するばねと、
一端が前記回転軸に固定され、他端が前記可動カバーに
回動可能に取り付けられた作動リンクと、一端が前記固
定部材に回動可能に取り付けられ、他端が前記可動カバ
ーに回動可能に取り付けられた従動リンクと、前記作動
リンクに一体的に設けられ前記カム部材と係合するカム
フォロワとから構成したことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】上記の構成により、請求項1の発明において
は、工具交換の際に、コラムが自動工具交換装置側に移
動されると、カム部材がリンク機構に係合することによ
ってリンク機構が作動され、可動カバーが開かれ、主軸
に支持された工具は工具交換位置に移動される。そし
て、自動工具交換装置によって工具マガジンとの間で工
具の交換が行われる。
【0009】交換完了後、コラムは加工開始位置に移動
され、このコラムの移動に連動して可動カバーが閉めら
れる。請求項2の発明においては、工具交換の際に、コ
ラムが自動工具交換装置側に移動されると、カム部材が
リンク機構のカムフォロワに係合することによって、リ
ンク機構が作動され、上下一対の可動カバーがばねの付
勢力に抗して同時に開かれ、主軸に支持された工具は工
具交換位置に移動される。そして、自動工具交換装置に
よって工具マガジンとの間で工具の交換が行われる。
【0010】交換完了後、コラムは加工開始位置に移動
され、このコラムの移動に連動して可動カバーはばねの
付勢力によって閉められる。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1、図2において、10はベッドで、このベッド10
上にはX軸方向(左右方向)に伸びるX軸案内ガイド1
1が設けられ、このX軸案内ガイド11にコラム20が
X軸方向に摺動可能に案内支持され、また、このコラム
20の前方にはコラム20の摺動方向と直交するZ軸方
向(前後方向)に伸びるZ軸案内ガイド12が設けら
れ、このZ軸案内ガイド12にスライドテーブル21が
摺動可能に案内支持されている。このスライドテーブル
21上にはパレット22が装架され、このパレット22
上に図略の工作物が位置決めクランプされるようになっ
ている。
【0012】前記コラム20の前面にはY軸方向(上下
方向)に伸びるY軸案内ガイド13が設けられ、このY
軸案内ガイド13に主軸ヘッド22が上下方向摺動可能
に案内支持されている。前記コラム20はコラム駆動用
モータ14によってボールねじ14aを介してX軸方向
に、前記スライドテーブル21はテーブル駆動モータ1
5によってボールねじ15aを介してZ軸方向に、前記
主軸ヘッド22は主軸ヘッド駆動用モータ16によって
図略のボールねじを介してY軸方向に各々進退駆動され
るようになっている。ここで、コラム20は図2に示す
加工原位置から後述する工具交換装置50に対応する工
具交換位置(図9に示すコラム20の位置)まで移動可
能となっている。
【0013】前記主軸ヘッド22には主軸23がZ軸と
平行な軸心回りに回転可能に支承され、この主軸23は
主軸ヘッド22内に設けられた図略の主軸回転駆動モー
タによって回転駆動されるようになっている。前記主軸
23の先端には、工具24の工具ホルダ24aが着脱可
能に装着され、この工具24に隣接して、前記主軸ヘッ
ド22には、工具交換の際、後述する工具交換装置50
の主軸ヘッド22側の把持爪52a,52b(51a,
51b)に設けられたカムフォロワ55に係合するカム
プレート25が設けられている。このカムプレート25
がカムフォロワ55に係合することによって把持爪52
a,52b(51a,51b)が開かれ、工具ホルダ2
4aが把持爪52a,52b(51a,51b)内に把
持爪52a,52b(51a,51b)と干渉すること
なくスムーズに挿入されるようになっている。なお、カ
ムプレート25との係合によって把持爪52a,52b
(51a,51b)は徐々に開かれ、最大で工具24の
工具ホルダ24aが充分通過し得るだけ開き、工具ホル
ダ24aが把持爪52a,52b(51a,51b)内
に挿入された後には徐々に閉じられ、最終的にはカムフ
ォロワ55とカムプレート25との係合が解除され、ば
ね56によって強固に工具ホルダ24aを把持するよう
になっている。
【0014】前記ベッド10上には、前記コラム20に
隣接して、複数の工具24が収納された工具マガジン3
0が設けられている。この工具マガジン30において
は、ベッド10上に立設された固定基板31上に図略の
マガジン円板が水平軸線回りに回転割出し可能に軸承さ
れ、割出しモータ32によって回転割出しされるように
なっている。マカジン円板の円周上等角度間隔に工具を
着脱可能に保持するソケット26が放射方向に離脱可能
に保持されており、このソケット26はマガジン円板を
取り巻くように設けられたガイドレール33によってマ
ガジン円板からソケット26が脱落するのを防止するよ
うになっている。しかして、ガイドレール33は工具取
出位置P0においてソケット26の取り出しを可能にす
べく切欠かれている。
【0015】前記固定基板31には工具マガジン30か
ら後述する工具交換装置50に工具24を受け渡すため
にソケット26を搬送するソケット搬送装置40が設け
られている。このソケット搬送装置40は、前記固定基
板31にブラケット41を介して鉛直軸線回りに回転可
能に軸承された回転軸42と、前記ガイドレール33の
切欠き部(工具取出位置P0)に対応して配置され、図
略の基部を介して回転軸42の一端に固定されるととも
にソケット26を保持するフック43と、前記固定基板
31の上部に設けられ、前記回転軸42の他端に回転板
44を介してそのロッド45aの先端が連結され、フッ
ク43を90°旋回させるフック旋回用シリンダ45
と、前記ガイドレール33の切欠き部に設けられ、前記
ソケット26を案内する上下一対のガイドプレート46
とから構成され、フック43は工具取出位置P0におい
てはソケット26を両側から挟み込むようにソケット2
6の外周に係合し、マガジン円板の回転によるソケット
26の移動を案内するようになっている。
【0016】前記ガイドプレート46の端部には、工具
交換の際、後述する工具交換装置50の工具マガジン3
0側の把持爪51a,51b(52a,52b)を開閉
させる把持爪開閉用シリンダ47が設けられている。こ
の把持爪開閉用シリンダ47のロッド48の先端に形成
されたテーパ面48a(図6の一点鎖線を参照)が把持
爪51a,51b(52a,52b)に形成されたテー
パ面59aに係合することによって把持爪51a,51
b(52a,52b)が開かれ、工具ホルダ24aが把
持爪51a,51b(52a,52b)内に把持爪51
a,51b(52a,52b)に干渉することなくスム
ーズに挿入されるようになっている。ここで、把持爪5
1a,51b(52a,52b)は工具ホルダ24aが
充分通過し得るだけ開かれるようになっている。
【0017】前記ベッド10上において、前記コラム2
0と前記工具マガジン30との間には支柱17が立設さ
れ、この支柱17に工具交換装置50が設けられてい
る。この工具交換装置50は、両端に工具24の工具ホ
ルダ24aを把持する把持爪51a,51b,52a,
52bを有し、前記主軸23と平行な軸線回りで所定角
度で正逆回転運動するとともに、前進後退する工具交換
アーム53と、この工具交換アーム53を前記主軸23
と平行な軸線回りで所定角度で正逆回転運動させるとと
もに、前進後退させる図略のカム機構を備えた駆動装置
54とから構成されている。なお、このカム機構は例え
ば特開昭62−282840号で公知のものである。
【0018】工具交換アーム53を図6、図7を用い
て、詳細に説明すると、工具交換アーム本体53aには
工具24の工具ホルダ24aを把持する一対の把持爪5
1a,51b,52a,52bが工具交換アーム本体5
3aの両端に設けられた支軸55に回動可能に支持さ
れ、これら一対の把持爪51a,51b,52a,52
bはそれぞればね56によってクランプ方向に回動付勢
されるようになっている。各々の把持爪51a,51
b,52a,52bには前記主軸ヘッド22に設けられ
たカムプレート25と係合するカムフォロワ57が設け
られるとともに、工具24の工具ホルダ24aと当接し
て把持する把持部58と、前記把持爪開閉用シリンダ4
7のロッド48の先端と係合する係合部59が形成され
ている。この係合部59は図6に示すようにテーパ面5
9aを有している。
【0019】従って、工具交換アーム53の一対の把持
爪51a,51b,52a,52bの一方で工具マガジ
ン30側の工具24の工具ホルダ24aを把持し、他方
で主軸23側の工具24の工具ホルダ24aを把持し、
工具マガジン30と主軸23との間で工具交換を行うよ
うになっており、工具交換時の工具交換アーム53の位
置は図6に示す後退端位置である。
【0020】ここで、工具交換アーム53が後退端位置
に位置した状態では、工具マガジン30側においては、
工具24が前記ソケット搬送装置40により工具マガジ
ン30から90°旋回された時、工具24の工具ホルダ
24aが工具交換アームの把持爪51a,51b(52
a,52b)内に挿入され、主軸23側においては、主
軸23の移動によって主軸23に装着された工具24の
工具ホルダ24aが把持爪52a,52b(51a,5
1b)内に挿入される位置関係となっている。
【0021】工具交換アーム53の動作としては、両把
持爪51a,51b,52a,52bに工具24の工具
ホルダ24aを把持した状態で駆動装置54の作動によ
って前進するとともに180°旋回され、その状態で後
退される。これによって、工具24が交換され、一方は
主軸23内に、他方はソケット26内に挿入される。前
記コラム20の前方には、前記スライドテーブル21の
周辺を包囲するように切粉飛散防止用の固定カバー18
が設けられている。この固定カバー18はベッド10に
設けられた支持部材19及び支柱17に固定されてい
る。
【0022】この固定カバー18は、前記工具交換装置
50の工具交換アーム53と前記主軸23との間で工具
24の受け渡しを行う際に主軸23が通過する位置で開
口されている。この固定カバー18が開口した位置に上
下に開閉される一対の可動カバー60,61が設けられ
ている。本発明は、この一対の可動カバー60,61の
開閉作動を前記コラム20の運動と同調してリンク機構
70,80の機械的手段によって開閉作動するようにし
たものであり、上側に位置する第1可動カバー60は第
1リンク機構70によって、下側に位置する第2可動カ
バー61は第2リンク機構80によってそれぞれ作動さ
れるようになっている。
【0023】第1リンク機構70は、図3、図4に示す
ように、固定カバー18上に図略の座を介して固定され
た一対の固定部材71と、この固定部材71に主軸23
の軸線と平行な軸線回りに回転可能に支持された回転軸
72と、この回転軸72の外周に設けられ、一端が回転
軸72に固定され、他端を前記固定部材71に固定され
た渦巻きばね73と、一端が第1可動カバー60のリブ
60aに設けられた支持ピン74によって回動可能に支
持され、他端が前記回転軸72に固定された作動リンク
75と、一端が第1可動カバー60のリブ60aに設け
られた支持ピン76によって回動可能に支持され、他端
が固定部材71に設けられた支持ピン77に回動可能に
支持された従動リンク78と、前記コラム20に近接す
る側の前記作動リンク75に設けられ、後述する第1カ
ム部材に係合する第1カムフォロワ79とから構成され
ている。
【0024】第2リンク機構80は、第1リンク機構7
0と基本的に同一であり、図5に示すように、固定カバ
ー18に座18aを介して固定された一対の固定部材8
1と、この固定部材81に主軸23の軸線と平行な軸線
回りに回転可能に支持された回転軸82と、この回転軸
82の外周に設けられ、一端が回転軸82に固定され、
他端を前記固定部材81に固定された渦巻きばね83
(図1参照)と、一端が第2可動カバー61のリブ61
aに設けられた支持ピン84によって回動可能に支持さ
れ、他端が前記回転軸82に固定された作動リンク85
と、一端が第2可動カバー61のリブ61aに設けられ
た支持ピン86によって回動可能に支持され、他端が固
定部材81に設けられた支持ピン87によって回動可能
に支持された従動リンク88と、前記コラム20に近接
する側の作動リンク84に隣接して前記回転軸82に一
端が固着され、後述する第2カム部材に係合するカムフ
ォロワ89を有するカムリンク90とから構成されてい
る。
【0025】上記のように構成されるリンク機構70,
80の作動を説明すると、後述するカム部材92,93
がカムフォロワ79,89と係合することによってカム
フォロワ79,89を介して作動リンク75,85が所
定角度回転され、この作動リンク75,85の動作に追
従して従動リンク78,88が所定角度回転されること
によって可動カバー60,61が開かれる。一方、作動
リンク75,85を介して回転軸72,82が所定角度
回転されるため、渦巻きばね73,83は伸ばされ、こ
れによって、渦巻きばね73,83に基に戻ろうとする
付勢力が発生し、可動カバー60,61はこの付勢力に
よって閉じられるようになっている。
【0026】前記コラム20の前面における左右方向に
は、コラム20の移動によって伸縮する図略のX軸方向
スライドカバーが設けられるとともに、コラム20の前
面における上下方向には主軸ヘッド22の移動によって
伸縮する図略のY軸方向スライドカバーが設けられてい
る。図略のY軸方向スライドカバーは、コラム20にY
軸方向に伸びて設けられた案内レール91に案内支持さ
れるようになっており、この案内レール91に第1カム
部材92及び第2カム部材93がカムフォロワ79,8
9の各々に対応した位置に設けられている。
【0027】前記第2リンク機構80の作動において、
前記第2カム部材93は図8に示すように先ずカムフォ
ロワ89と係合し、第2可動カバー61を徐々に開かれ
ていくが、第2カム部材93はカムフォロワ89を超え
て移動されるため、前記カムリンク90には第2カム部
材93と係合する係合部93aが設けられており、第2
可動カバー61が図9に示すように完全に開いた状態で
は、この係合部93aが第2カム部材93と係合するよ
うになっている。
【0028】ここで、前記主軸23が工具交換のため
に、工具交換アーム53側に移動され、図9に示すよう
に、主軸23に装着された工具24の工具ホルダ24a
が工具交換アーム53の把持爪52a,52b(51
a,51b)に挿入された状態で、可動カバー60,6
1は完全に開いた状態となるようになっている。次に上
記した構成における動作について説明する。
【0029】主軸23に装着された工具24によってパ
レット上に位置決めクランプされた図略の工作物に対し
て所定の加工を行っている間、工具マガジン30では、
次に使用する工具24が割出しモータ32によって工具
取出位置P0に回転割出しされる。そして、工具交換ア
ーム53が後退端位置に位置された状態で把持爪開閉用
シリンダ47を作動させ、把持爪開閉用シリンダ47の
ロッド48を前進させ、把持爪51a,51bの係合部
59に係合させ、把持爪51a,51bを開かせる。こ
の状態で、ソケット搬送装置40によって工具24を工
具交換アーム53に対する受け渡し位置まで搬送する。
ここで、把持爪51a,51bが開かれているため、フ
ック43の90°旋回動作によって工具24の工具ホル
ダ24aは把持爪51a,51b内に把持爪51a,5
1bに干渉することなくスムーズに挿入される。工具マ
ガジン30から工具交換アーム53への工具24の受け
渡し完了後、把持爪開閉用シリンダ47のロッド48を
後退させ、係合を解除する。これによって、工具ホルダ
24aはばね56の付勢力によって把持爪51a,51
bに強固に把持され、この状態で待機される。
【0030】工作物に対する加工完了後、工具24を交
換する場合には、コラム駆動用モータ14によってコラ
ム20を図2に示す原位置から工具交換装置50に対応
する工具交換位置に移動させる。主軸23が工具交換ア
ーム53に対する工具受け渡し位置まで移動する過程に
おいて、図8に示すように、先ず、第1リンク機構70
のカムフォロワ79には第1カム部材92が、第2リン
ク機構80のカムフォロワ89には第2カム部材93が
各々当接し、さらにコラム20が移動すると、第1リン
ク機構70においては、カムフォロワ79が第1カム部
材92に押されることによって作動リンク78が支持ピ
ン77を支点として回動され、第1可動カバー60は徐
々に開かれる。一方、同時に第2リンク機構80におい
ても、カムフォロワ89が第2カム部材93に押される
ことによって作動リンク85が支持ピン84を支点とし
て回動され、第2可動カバー60は徐々に開かれる。
【0031】さらにコラム20が移動すると、主軸23
の先端に設けられたカムプレート25が把持爪52a,
52bに設けられたカムフォロワ57に係合し、把持爪
52a,52bがコラム20の移動につれて徐々に開か
れる。これによって、主軸23に装着された工具24の
工具ホルダ24aが把持爪52a,52b内に把持爪5
2a,52bに干渉することなくスムーズに挿入され
る。その後、徐々に把持爪52a,52bが閉じられ、
工具ホルダ24aが把持爪52a,52b内への完全に
挿入された位置(図9参照)、即ち、カムプレート25
が図7の一点鎖線に示す位置では、カムフォロワ57と
は係合しておらず、工具ホルダ24aはばね56の付勢
力によって強固に把持爪52a,52bに把持される。
【0032】一方、この状態においては、図9に示すよ
うに第1可動カバー60及び第2可動カバー60は完全
に開いた状態となる。次に、主軸23において、主軸2
3に装着された工具24をアンクランプし、工具交換装
置50の駆動装置54を作動させることによって、工具
交換アーム53は前進するとともに180°旋回し、後
退する。これによって、次に使用する工具24は主軸2
3に挿入されるとともにクランプされ、一方の工具24
はフック43に保持された空のソケット26内に挿入さ
れるとともにソケット26に保持される。
【0033】次に、コラム駆動用モータ14を作動させ
ることによって、コラム20を工具交換装置50から離
間する方向、つまり図2中右方向に移動させる。このコ
ラム20の移動によって把持爪51a,51bは再びカ
ムプレート25と係合して開かれるため、把持爪51
a,51b内から工具ホルダ24aは把持爪51a,5
1bと干渉することなく、スムーズに引き抜かれる。一
方、コラム20の移動に伴って、各カム部材92,93
が図2中右方向に移動されるため、各リンク機構70,
80の渦巻きばね73,83の作用によって各カムフォ
ロワ79,89はカム部材92,93の移動に追従する
ため、可動カバー60,61は徐々に閉じられる。
【0034】そして、コラム20が図8に示す位置まで
移動すると、可動カバー60,61は完全に閉じられ
る。コラム20はさらに図2に示す加工原位置まで移動
され、次の加工を行う。一方、工具マガジン30側にお
いては、把持爪開閉用シリンダ47の作動によってロッ
ド48を前進させ、把持爪52a,52bの係合部59
に係合させ、把持爪52a,52bを開かせる。
【0035】次にこの状態でソケット搬送装置40によ
ってソケット26に保持された工具24を工具マガジン
30へ搬送する。ここで、把持爪52a,52bが把持
爪開閉用シリンダ47の作動によって開かれた状態であ
るため、工具ホルダ24aは把持爪52a,52b内か
ら把持爪52a,52bと干渉することなく、フック4
3の90°旋回動作によってスムーズに引き抜かれる。
【0036】そして、工具マガジン30と工具交換装置
50との間で、次に使用する工具24の受け渡しが上記
と同様に行われ、工具交換アーム53は次の工具24を
保持した状態で、主軸23との工具交換に備えて待機す
る。以上のように、一対の可動カバー60,61の開閉
作動をコラム20の運動と同調しリンク機構70,80
の機械的手段によって行うようにしたので、可動カバー
60,61の開閉動作がコラムの移動とラップするた
め、工具交換のサイクルタイムを短縮することができ
る。
【0037】さらに、工作物の加工に使用されるコラム
駆動用モータ14を工具交換時において使用するので、
工具交換装置50をコラム20側に移動させる駆動装置
が不必要となり、コラムのストローク(移動距離)を若
干伸ばすだけで済むため、コスト低減を図ることができ
る。また、上記コラム駆動用モータ14にはサーボモー
タが使用されるため、滑らかな加減速が可能となり、コ
ラム20の早送り速度を高速にできるため、工具交換装
置50を移動させる駆動装置に油圧シリンダを使用した
場合に比べ、大幅に工具交換のサイクルタイムが短縮で
きるとともに、ストローク端では送り速度の減速が可能
なため、ストローク端で振動が発生するのを防止するこ
とができる。
【0038】また、さらに、上記実施例においては、上
下一対の可動カバー60,61を各々に設けたリンク機
構70,80を作動させることによって上下同時に開閉
するようにしたので、コラム20の短い移動距離で可動
カバー60,61を大きく開くことができる効果も有し
ている。なお、上記実施例においては、工具マガジン3
0側において把持爪開閉用シリンダ47を設けるととも
に、把持爪開閉用シリンダ47のロッド48の先端と係
合する係合部59を把持爪51a,51b,52a,5
2bに設け、工具マガジン30から工具交換アーム53
へ工具24の受け渡しを行う際、把持爪開閉用シリンダ
47のロッド48の係合により、予め、工具マガジン3
0側の把持爪51a,51b(52a,52b)を開か
せておき、この状態で工具24の受け渡しを行うように
したので、ソケット搬送装置40の旋回動作によって工
具24を保持したソケット26を搬送し、把持爪51
a,51b(52a,52b)内に工具24の工具ホル
ダ24aを把持爪51a,51b(52a,52b)に
干渉することなくスムーズに挿入するようにした。これ
により、従来、ソケット搬送装置のフックの旋回半径を
大きくして、フックの旋回動作により工具ホルダが把持
爪に対しほぼ直線的に対向するようにして、工具ホルダ
を直接把持爪に当接させるとともに押圧させ、工具交換
アームの把持爪内に強制的に工具ホルダを挿入していた
場合に比べ、ソケット搬送装置40のフック43の旋回
半径が小さくでき、装置構成の小型化を図れるととも
に、工具ホルダ24aと把持爪51a,51b(52
a,52b)とが干渉せずスムーズに工具24の受け渡
し動作を行うことができるので、工具ホルダ24a及び
把持爪51a,51b(52a,52b)に受け渡しの
際に負荷がかからず、工具ホルダ24a及び把持爪51
a,51b(52a,52b)の交換時期を大幅に伸ば
すことができる。
【0039】また、上記実施例のように、工具マガジン
30側では工具交換アーム53の把持爪51a,51b
(52a,52b)を把持爪開閉用シリンダ47によっ
て予め開いておき、ソケット搬送装置40のフック43
の旋回動作によって工具マガジン30と工具交換装置5
0との間で工具24の受け渡しを行い、一方、コラム2
0側ではコラム20を工具交換装置50に対応した工具
交換位置に移動させ、主軸ヘッド22に設けられたカム
プレート25によって工具交換アーム53の把持爪52
a,52b(51a,51b)を徐々に開きながらスム
ーズに把持爪52a,52b(51a,51b)内に主
軸23に保持された工具24の工具ホルダ24aを挿入
するようにして主軸23と工具交換装置50との間で工
具24の受け渡しを行うようにしたので、工具交換装置
50の工具交換アーム53の動作も正逆反転動作及び前
進後退動作で済み、工具交換に必要な各装置の動作を単
純にすることができ、全体の装置構成の簡易化を図れる
とともに小型化を図ることができる。
【0040】
【発明の効果】本発明の工作機械は、請求項1の発明で
は、工具交換の際にコラムが自動工具交換装置側に移動
されると、カム部材がリンク機構に係合して、リンク機
構が作動され、コラムの動作に連動して可動カバーが開
くようにしたので、工具交換装置を移動させる駆動装置
が不必要となるとともに、コラムのストローク(移動距
離)を若干伸ばすだけで済むため、コスト低減を図るこ
とができる。
【0041】さらに、可動カバーの開閉動作がコラムの
移動とラップするため、工具交換のサイクルタイムを短
縮することができる。また、さらに、コラムを移動させ
る駆動装置に、サーボモータを使用した場合、コラム移
動の加減速が可能となり、コラムを高速で移動させ、ス
トローク端では減速させることができ、ストローク端で
振動が発生することを防止できるとともに工具交換のサ
イクルタイムを大幅に短縮することができる。
【0042】請求項2の発明では、作動リンク及び従動
リンクの2つのリンクから構成されるリンク機構を適用
し、可動カバーを上下に開くようにしたので、コラムの
短い移動距離で可動カバーを大きく開くことが可能とな
り、工具交換のサイクルタイムを短縮することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の工作機械の全体を示す上面図
である。
【図2】本発明の実施例の工作機械の全体を示す正面図
である。
【図3】第1可動カバー開閉装置の拡大上面図である。
【図4】図3におけるA矢視図である。
【図5】第2可動カバー開閉装置の拡大側面図である。
【図6】工具交換アームの拡大一部断面図である。
【図7】図8におけるB矢視図である。
【図8】可動カバー開閉直前の作動状態図である。
【図9】可動カバー開閉完了の作動状態図である。
【図10】従来の自動工具交換装置を備えた工作機械の
正面図である。
【符号の説明】
10 ベッド 18 固定カバー 20 コラム 23 主軸 30 工具マガジン 50 工具交換装置 60,61 可動カバー 70,80 リンク機構 92,93 カム部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベッド上に移動可能に設けられたコラム
    と、このコラムに上下方向に移動可能に設けられた主軸
    ヘッドと、この主軸ヘッドに回転可能に設けられた主軸
    と、この主軸に着脱可能に支持される複数の工具を保持
    保管する工具マガジンと、この工具マガジンと前記主軸
    との間で前記工具を交換する工具交換装置と、機械の周
    囲を覆う固定カバーと、前記工具交換装置と前記コラム
    との間に設けられ、前記工具交換時に開閉される可動カ
    バーとを備えた工作機械において、前記工具マガジン及
    び前記工具交換装置を前記コラムの移動方向の固定側に
    設け、前記コラムを前記工具交換装置に対応する工具交
    換位置まで移動可能に設け、前記可動カバーを開閉可能
    に支持するリンク機構を設け、前記コラムに前記リンク
    機構を作動させるカム部材を設け、前記コラムの移動に
    よって前記カム部材を前記リンク機構に係合させ、前記
    可動カバーを開閉するようにしたことを特徴とする工作
    機械。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の工作機械において、前
    記可動カバーを上下一対に上下方向に開閉可能に設け、
    前記リンク機構を、前可動カバーに固定される一対の固
    定部材と、この固定部材に回転可能に支持された回転軸
    と、一端が前記固定部材に連結され、他端が前記回転軸
    に連結され前記可動カバーを閉じる方向に付勢するばね
    と、一端が前記回転軸に固定され、他端が前記可動カバ
    ーに回動可能に取り付けられた作動リンクと、一端が前
    記固定部材に回動可能に取り付けられ、他端が前記可動
    カバーに回動可能に取り付けられた従動リンクと、前記
    作動リンクに一体的に設けられ前記カム部材と係合する
    カムフォロワとから構成したことを特徴とする工作機
    械。
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