JPH0898708A

JPH0898708A - ピアスなどの耳飾り

Info

Publication number: JPH0898708A
Application number: JP26165694A
Authority: JP
Inventors: Norikazu Ariga; 憲和有賀
Original assignee: SANNATSUTSU KK
Current assignee: SANNATSUTSU KK
Priority date: 1994-09-30
Filing date: 1994-09-30
Publication date: 1996-04-16

Abstract

(57)【要約】【目的】吊下飾体に優れた揺動性を与えることで、高
い装飾性を発揮する新規なピアスなどの耳飾りを提供す
る【構成】挿通ピン１の前端部近傍位置に円錐形状の保
持部材２を設ける。この保持部材２の頂部２ａの吊下部
４に、吊下桿６ａと飾体６ｂからなる吊下飾体６を揺動
自在に吊り下げる。挿通ピン１に設けられた保持部材２
は円錐形状なので、その頂部２ａにある揺動支点は耳朶
より若干前方に位置させられ、吊下飾体６の吊下桿６ａ
や飾体６ｂが耳朶に接触することがない。これにより、
保持部材２の頂部２ａより吊り下げられた吊下桿６ａと
飾体６ｂからなる吊下飾体６は、滑らかな動きで、且
つ、大きな振幅で全方向に優れた揺動を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はピアス、イヤリングなど
の耳飾りに関し、特に、ブラタイプの耳飾りにおける吊
下飾体の揺動性を高めたものに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来よりピアスなどの耳飾りには様々な
種類のものがあるが、例えばブラタイプのピアスとして
は、図９に示されるようなものが一般に知られている。
このピアス３０は、取付ピン３１の先端に貴金属や宝石
等の飾体３２を設け、この飾体３２附近を揺動支点とし
て、例えばチェーン等の吊下部材３３を介して吊下飾体
３４を揺動自在に設けたものである。このように構成さ
れたピアス３０は、取付ピン３１を耳朶Ｅに穿孔したピ
アス孔に挿通し、耳朶Ｅの裏側より、取付ピン３１の途
中位置に形成された係止溝３５にキャッチと呼ばれる止
着部材３６のバネ係止部３６ａ,３６ａを係止して装用
に供される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来例のピアス３０は、次に挙げるような課題を有し
ている。図９に示されるように、このピアス３０を耳朶
Ｅに装用して身体を動かすと、吊下飾体３４は取付ピン
３１先端の飾体３２の部位Ｐ₁を揺動支点として揺動し
ようとする。

【０００４】ところが、吊下部材３３は常に耳朶Ｅと接
触しており、吊下飾体３４の揺動は吊下部材３３と耳朶
Ｅとの摩擦によって阻止されてしまう。これにより、吊
下飾体３４は、当初に予定していたような十分な揺動が
得られず、また、その動きも滑らかでないという課題を
有している。つまり、吊下飾体３４が揺動するための揺
動支点は、取付ピン３１先端の飾体３２の部位Ｐ₁であ
ったものが、吊下部材３３の耳朶Ｅとの当接により、吊
下部材３３の途中位置Ｐ₂が事実上の揺動支点となって
しまい、吊下飾体３４の揺動幅が小さくなってしまう。

【０００５】また、吊下部材３３に棒状の部材を用いた
場合、吊下飾体３４の揺動幅はより小さく制限されてし
まうため、充分な装飾性を得ることができない。従来例
において吊下飾体３４の揺動幅を大きくするためには、
吊下部材３３を長くする手段を採ることも可能である
が、吊下部材３３を余り長くすることはデザイン上の制
約を受けることになり限度がある。

【０００６】本発明は、このような従来例が有する課題
に鑑みて開発されたものであり、その目的とするところ
は、吊下飾体に優れた揺動性を与えることで高い装飾性
を発揮する、新規なピアスなどの耳飾りを提供すること
にある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、挿通ピンまたは保持体の一側にテーパ面を有する
テーパ保持部材を設け、この保持部材の頂部近傍に吊下
飾体を揺動自在に吊り下げたことを特徴とする構成を採
用した。この場合、保持部材は円錐形状乃至半球形状と
するのが好ましい。また、吊下飾体は、下部に飾体を設
けた吊下桿で構成し、この吊下桿の上端を保持部材の頂
部に設けた吊下部に揺動自在に吊り下げたり、或は吊下
飾体は、下部に飾体を設けた鎖状部材で構成し、この鎖
状部材の上端を保持部材の頂部に設けた吊下部に揺動自
在に吊り下げることもできる。さらに、略Ｕ字形状の保
持体の一端にテーパ面を有するテーパ保持部材を設け、
この保持部材の頂部近傍に吊下飾体を揺動自在に吊り下
げ、さらに、保持部材の他端に耳朶挾持部を設けてイヤ
リングを構成することもできる。

【０００８】

【作用】このように構成された本発明のピアスやイヤリ
ングなどの耳飾りを耳朶に装用すると、保持部材が耳朶
を保持し、この保持部材の頂部近傍の吊下部を揺動支点
とする吊下飾体は、身体の動きと共に全方向に揺動運動
する。保持部材は円錐形状乃至半球形状に形成している
ので、その頂部である揺動支点は耳朶面より若干前方に
位置させられ、吊下飾体（吊下桿、鎖状部材、飾体）は
耳朶に接触することがない。しかし、吊下飾体の揺動の
際に、吊下飾体と保持部材のテーパ面は適宜接触するこ
とになるが、これらの接触は耳朶との接触とは異なり摩
擦係数は小さなものである。従って、保持部材の頂部よ
り吊り下げた吊下飾体は、滑らかな動きで大きな振幅で
全方向に優れた揺動を得ることができる。

【０００９】このように、全方向に自在に揺動する吊下
飾体は高い装飾性を発揮し、耳飾りの商品価値を高める
ことができる。また、揺動性に富んだ吊下飾体を有する
本発明の耳飾りは、吊下飾体が耳朶にまとわりつくこと
がなく、軽快な装用感が得られる。しかも、円錐形状乃
至半球形状に形成された保持部材は、耳朶周りを立体的
に演出し、ピアスやイヤリングなどの耳飾りの存在感を
十分にアピールすることができる。

【００１０】

【実施例】以下、図面に基づいて本発明のピアスなどの
耳飾りの一実施例を詳述する。図１乃至図３は本発明を
適用したピアスの一実施例を示した図である。これによ
れば、挿通ピン１の先端部近傍位置に円錐形状の保持部
材２が設けられると共に、挿通ピン１の先端部には飾部
材３が設けられる。そして、保持部材２の頂部２ａ近傍
に設けた吊下部４にリング５を介して、吊下飾体６を揺
動自在に吊り下げている。この吊下飾体６は、吊下桿６
ａの下端部に飾体６ｂが設けられる。一方、このように
構成されたピアス本体の挿通ピン１の後端部近傍位置に
は係止溝１ａが形成され、この係止溝１ａにキャッチと
呼ばれる止着体８のバネ係止部８ａ,８ａが係止され
る。

【００１１】具体的には、挿通ピン１の先端に球形状の
飾部材３を鑞付けで固着し、次いで、挿通ピン１の先端
部近傍位置に保持部材２を鑞付けで固着する。この保持
部材２は直径が約6mm程度で、円錐形のテーパー角度θ
は約30°である。このとき、保持部材２の頂部２ａと飾
部材３との間には約0.8mm程度の吊下部４が形成され、
ここにリング５を掛けて揺動部（揺動支点Ｐ）を形成
し、吊下飾体６の吊下桿６ａを揺動自在に吊り下げてい
る。ここで、リング５と吊下桿６ａの上端部は鑞付けで
固着され、一方、吊下桿６ａの下端部に球形状の飾体６
ｂが鑞付けで固着される。符号９は、各々鑞付部を示
す。

【００１２】上記した保持部材２の形成には様々な手段
を採ることができるが、本実施例ではプレス加工によっ
てこれを得ている。例えば薄板を円形に打ち抜き、これ
と同時に円錐形状に立体形成されて保持部材２が得られ
る。また、挿通ピン１を通す孔２ｂも同時に穿孔され
る。本実施例では、保持部材２を円錐形状に形成した
が、これは半球形状で実施してもよい。また、薄板を多
角形、楕円形或は任意の形状に打ち抜き、これを、頂部
を有する適宜のデザインの立体形状に形成して保持部材
２を形成してもよい。

【００１３】本実施例では、吊下飾体６に棒状の吊下桿
６ａを用いた例を示したが、その他の構成でも実施可能
である。図４乃至図６に他の実施態様を示す。

【００１４】図４は、保持部材２の頂部２ａに設けたリ
ング５に連結環１０を設け、この連結環１０を吊下桿６
ａに鑞付けで固着したものを示している。また、図５お
よび図６は、吊下桿６ａの代りに鎖状部材を用いたもの
である。図５の実施例では、保持部材２の頂部２ａに設
けたリング５に通常のリングチェーン１１を設けたもの
を示しており、また、図６の実施例では、保持部材２の
頂部２ａに設けたリング５にボールチェーン１２を鑞付
けで固着したものを示している。なお、揺動部の構成は
上記したものに限定されず、他の技術分野で一般に用い
られるジョイントや継手等の揺動構成をそのまま適用す
ることができる。

【００１５】ところで、本発明はピアスのみならずイヤ
リングにも適用することができ、図７および図８にその
実施例を示す。本実施例において、図１乃至図６に示し
た実施例と同様の作用効果を有する構成については、上
記実施例と同一の符号を用いて説明を行う。

【００１６】これによれば、略Ｕ字形状の保持体２０の
一側端に耳朶押圧部２１を設け、この耳朶押圧部２１の
一側面に、直径が約6mm程度でテーパー角度θが約30°
の円錐形状の保持部材２が鑞付けで設けられている。こ
の場合、保持部材２の頂部２ａには短状のピン部材２２
が鑞付けで固着され、このピン部材２２の先端に飾部材
３が鑞付けで設けられる。これにより、上記実施例の場
合と同じように保持部材２の頂部２ａに約0.8mm程度の
吊下部４が形成される。

【００１７】そして、持部材２の頂部２ａ近傍に設けら
れた吊下部４にリング５が掛けられ、このリング５を介
して吊下飾体６の吊下桿６ａを揺動自在に吊り下げてい
る。また、この吊下桿６ａの下端部には、飾体６ｂが鑞
付けで設けられる。この場合、吊下飾体６の構成は様々
なものを採用することができ、例えば図４乃至図６に示
すような構成で実施してもよい。

【００１８】一方、このように構成された略Ｕ字形状の
保持体２０の他側端には耳朶挾持部２３が設けられる。
この耳朶挾持部２３は、耳朶の厚みに応じて挾持厚を可
変できる構成になっている。具体的には、保持体２０の
他側端に雌ネジ部２３ａが形成され、先端部に挾持板２
３ｂが鑞付けで設けられたネジ調整桿２３ｃをこの雌ネ
ジ部２３ａに螺合させ、ネジ調整桿２３ｃの後端部に鑞
付けで設けられた調整ノブ２３ｄを回すことで、挾持板
２３ｂが前後方向に移動させるようになっている。な
お、イヤリングの保持体２０に設けられる耳朶挾持部２
３の構成は、図示したもの以外にも様々なものを採用す
ることができる。

【００１９】図１乃至図８に示した実施例では、保持部
材２の頂部２ａ近傍に吊下部４を形成し、この吊下部４
にリング５を掛けて吊下飾体６を吊り下げた構成とした
が、この他の実施例（図示せず）として、上記した飾部
材３や吊下部４を設けずに、保持部材２の頂部２ａに吊
下部材（吊下桿６ａ、リングチェーン１１、ボールチェ
ーン１２）を直接設け、これらの吊下部材に飾体６ｂを
設けるようにしてもよい。この場合、これらの吊下部材
の長さを変えることで、飾体６ｂの揺動の大きさが変化
する。

【００２０】なお、上記実施例における各部材には、様
々な材料を用いることができる。例えば、18金、プラチ
ナ、銀等、その他の貴金属や、アルミニウム、銅、鉄等
の一般的な金属や合金或は合成樹脂材料等を用いて実施
してもよい。また、飾部材３および飾体６ｂは、便宜上
球形状で示しているが、実施する際には任意のデザイン
を施したものを用いるとよい。また、図示はしていない
が、挿通ピン１の先端部に石止めを設け、この石止めに
宝石等の飾部材３を配することもできる。

【００２１】次に、本実施例の作用を説明する。このよ
うに構成された本実施例のピアスを耳朶に装用すると、
図２に示されるように、挿通ピン１に設けられた保持部
材２の頂部２ａ近傍の吊下部４を揺動支点Ｐとして、吊
下飾体６は身体の動きと共に全方向に揺動運動すること
ができる。この場合、挿通ピン１に設けられた保持部材
２は円錐形状に形成しているので、その頂部２ａである
揺動支点Ｐは耳朶Ｅより若干前方に位置させられ、吊下
飾体６の吊下桿６ａや飾体６ｂが耳朶Ｅに接触すること
がない。

【００２２】しかし、吊下飾体６の揺動の際に、吊下桿
６ａの一部は保持部材２のテーパ面と適宜接触すること
になるが、これらの接触は耳朶Ｅとの接触とは異なり摩
擦係数は非常に小さなものである。従って、保持部材２
の頂部２ａ近傍の吊下部４より吊り下げられた吊下飾体
６は、滑らかな動きで、且つ、大きな振幅で全方向に優
れた揺動を得ることができる。また、挿通ピン１は耳朶
Ｅの裏側でキャッチと呼ばれる止着体８で止着される
が、保持部材２の裏面２ｃが耳朶Ｅの表側を確実に保持
するため、挿通ピン１がみだりにブレることがなく吊下
飾体６は安定した揺動が得られる。

【００２３】このように、全方向に自在に揺動する吊下
飾体６は高い装飾性を発揮し、ピアスの商品価値をより
いっそう高めることができる。また、本実施例のピアス
は吊下飾体６の揺動性に富んでいるので、装用中に激し
い動きを伴っても吊下桿６ａ（リングチェーン１１、ボ
ールチェーン１２）や飾体６ｂが耳朶Ｅにまとわりつく
ことがない。これにより、スポーツをするときでも装用
でき、軽快な装用感が得られる。しかも、円錐形状に形
成された保持部材２は、耳朶Ｅ周りを立体的に演出し、
ピアスの存在感を十分にアピールすることができる。

【００２４】ところで、第２実施例（イヤリング）の場
合も、上記した実施例と同様に、略Ｕ字形状の保持体２
０の一側端に設けられた保持部材２の頂部２ａ近傍の吊
下部４を揺動支点Ｐとする吊下飾体６は、身体の動きと
共に全方向に揺動運動することができる。この保持部材
２は円錐形状に形成しているので、その頂部２ａである
揺動支点Ｐは耳朶Ｅより若干前方に位置させられ、吊下
飾体６の吊下桿６ａや飾体６ｂが耳朶Ｅに接触すること
がない。

【００２５】また、イヤリングを装用する際には、保持
体２０設けられた耳朶挾持部２３の調整ノブ２３ｄを回
して挾持板２３ｂを動かし、耳朶押圧部２１と挾持板２
３ｂで耳朶Ｅを挟むようにして装用するが、保持部材２
の裏面２ｃは耳朶押圧部２１と共に耳朶Ｅの表側を確実
に保持するため、この場合も上記した実施例と同様に、
保持体２０がみだりにブレることがなく、吊下飾体６の
吊下桿６ａや飾体６ｂの揺動は安定したものとなる。

【００２６】

【発明の効果】以上の説明で明らかなとおり、本発明の
ピアスなどの耳飾りによれば、次に示すような効果を奏
する。即ち、挿通ピンや保持体の前端部に保持部材を設
け、この保持部材の頂部を吊下飾体の揺動支点としたの
で、吊下飾体が耳朶に接触することがなく、吊下飾体は
滑らかな動きで、且つ、大きな振幅で全方向に優れた揺
動を得ることができ、今迄にない高い装飾性を有する耳
飾りを提供することができる。

【００２７】また、本発明は簡単な構成であるから、実
施が容易で安価に商品を提供することができる。しか
も、本発明の構成は、ピアスとイヤリングの両方に適用
することができるので、商品のバリエーションを拡げる
ことができ、アクセサリー市場の活性化を図ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用したピアスの一実施例を示す斜視
図である。

【図２】図１のピアスを装用した状態を示す側面図であ
る。

【図３】図１のピアスの要部を示す部分拡大断面図であ
る。

【図４】図１のピアスの他例を示す部分拡大図である。

【図５】図１のピアスの他例を示す部分拡大図である。

【図６】図１のピアスの他例を示す部分拡大図である。

【図７】本発明を適用したイヤリングの一実施例を示す
斜視図である。

【図８】図７のイヤリングの要部を示す部分拡大断面図
である。

【図９】従来のピアスを示す側面図である。

【符号の説明】

１挿通ピン２保持部材２ａ頂部４吊下部６吊下飾体６ａ吊下桿６ｂ飾体１１リングチェーン（鎖状部材）１２ボールチェーン（鎖状部材）２０保持体２３耳朶挾持部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】挿通ピンまたは保持体の一側にテーパ面
を有するテーパ保持部材を設け、この保持部材の頂部近
傍に吊下飾体を揺動自在に吊り下げたことを特徴とする
ピアスなどの耳飾り。
【請求項２】保持部材は円錐形状乃至半球形状である
請求項１記載のピアスなどの耳飾り。
【請求項３】吊下飾体は、下部に飾体を設けた吊下桿
で構成し、この吊下桿の上端を保持部材の頂部に設けた
吊下部に揺動自在に吊り下げた請求項１または２記載の
ピアスなどの耳飾り。
【請求項４】吊下飾体は、下部に飾体を設けた鎖状部
材で構成し、この鎖状部材の上端を保持部材の頂部に設
けた吊下部に揺動自在に吊り下げた請求項１乃至３記載
のピアスなどの耳飾り。
【請求項５】略Ｕ字形状の保持体の一端にテーパ面を
有するテーパ保持部材を設け、この保持部材の頂部近傍
に吊下飾体を揺動自在に吊り下げ、さらに、保持部材の
他端に耳朶挾持部を設けてイヤリングを構成したことを
特徴とする耳飾り。