JPH089554Y2 - 超音波加湿器用振動子 - Google Patents
超音波加湿器用振動子Info
- Publication number
- JPH089554Y2 JPH089554Y2 JP1989102692U JP10269289U JPH089554Y2 JP H089554 Y2 JPH089554 Y2 JP H089554Y2 JP 1989102692 U JP1989102692 U JP 1989102692U JP 10269289 U JP10269289 U JP 10269289U JP H089554 Y2 JPH089554 Y2 JP H089554Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- film
- vibrator
- electrode film
- nickel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Air Humidification (AREA)
- Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 [考案の目的] (産業上の利用分野) 本考案は超音波加湿器の振動子に関する。
(従来の技術) 従来の超音波加湿器用振動子として、実開昭51-14260
9号公報に示されたもの及び実開昭55-159771号公報に示
されたものがある。
9号公報に示されたもの及び実開昭55-159771号公報に示
されたものがある。
それぞれの構造を第2図及び第3図に示す。
第2図の従来の技術では、圧電振動子1の表面上に、
銀電極膜4を設け、その上に銅電極膜5,電解メッキ法で
形成したニッケル2b及び錫−ニッケル6の金属電極膜を
形成し、更に超音波放射面上にはチタン金属膜7を施し
た構造となっている。
銀電極膜4を設け、その上に銅電極膜5,電解メッキ法で
形成したニッケル2b及び錫−ニッケル6の金属電極膜を
形成し、更に超音波放射面上にはチタン金属膜7を施し
た構造となっている。
この技術を用いると、電極の洗浄剤である酢酸に電極
表面が侵されない反面、金属膜が四層重なった複雑な構
造をしているので、成膜工程に多大の労力と費用を要す
るという問題がある。
表面が侵されない反面、金属膜が四層重なった複雑な構
造をしているので、成膜工程に多大の労力と費用を要す
るという問題がある。
また、第3図の従来の技術では、圧電振動子1の表面
上に無電解メッキ法で形成したニッケルの金属電極膜2a
のみの構造となっている。
上に無電解メッキ法で形成したニッケルの金属電極膜2a
のみの構造となっている。
この技術を用いると、電極を形成するのは一層のみと
いう簡単な構造なので、成膜工程に要する労力と費用は
軽微である反面、電極の洗浄剤である酢酸に侵され、洗
浄後10時間以内に電極表面が酸化するという問題があ
る。
いう簡単な構造なので、成膜工程に要する労力と費用は
軽微である反面、電極の洗浄剤である酢酸に侵され、洗
浄後10時間以内に電極表面が酸化するという問題があ
る。
(考案が解決しようとする課題) 本考案は、上記の問題を解決するためになされたもの
であり、振動子の電極部分が洗浄剤である酢酸に侵され
ることがなく、且つ電極を形成する金属膜の作製に要す
る労力と費用が軽微である超音波加湿器用振動子を提供
することを目的とするものである。
であり、振動子の電極部分が洗浄剤である酢酸に侵され
ることがなく、且つ電極を形成する金属膜の作製に要す
る労力と費用が軽微である超音波加湿器用振動子を提供
することを目的とするものである。
[考案の構成] (課題を解決するための手段) 本考案は、超音波加湿器用振動子において、圧電振動
子の表面に無電解ニッケルメッキ層が下地として設けら
れ、その上に保護膜を兼ねる金電極膜が形成されてお
り、上記ニッケルメッキ層と金電極膜との合計厚さを2.
01〜5ミクロンとしたことを特徴とするものである。
子の表面に無電解ニッケルメッキ層が下地として設けら
れ、その上に保護膜を兼ねる金電極膜が形成されてお
り、上記ニッケルメッキ層と金電極膜との合計厚さを2.
01〜5ミクロンとしたことを特徴とするものである。
(作用) 超音波加湿器用振動子の表面にニッケルメッキ層を設
け、その上に耐酸性に優れた効果を有する保護膜兼用の
金電極膜を形成した二層構造としたことにより、製造コ
ストが安価で簡単な構造の電極を作製することができ、
また電極の洗浄剤である酢酸に電極表面が侵されること
がなく、上記課題を解決することができる。さらに、ニ
ッケルメッキ層と金電極層の合計厚さを極めて薄くした
ので、圧電振動子の機能に支障を来たすこともない。
け、その上に耐酸性に優れた効果を有する保護膜兼用の
金電極膜を形成した二層構造としたことにより、製造コ
ストが安価で簡単な構造の電極を作製することができ、
また電極の洗浄剤である酢酸に電極表面が侵されること
がなく、上記課題を解決することができる。さらに、ニ
ッケルメッキ層と金電極層の合計厚さを極めて薄くした
ので、圧電振動子の機能に支障を来たすこともない。
(実施例) 以下、実施例により本考案を詳細に説明する。
第1図は、本考案の実施例を示す断面図である。
この超音波加湿器用振動子は、圧電振動子1の表面上
に無電解メッキ法でニッケル電極膜2aを下地として設
け、その上に無電解又は電解メッキ法で、前記ニッケル
電極を保護するために、金電極膜3を施す。
に無電解メッキ法でニッケル電極膜2aを下地として設
け、その上に無電解又は電解メッキ法で、前記ニッケル
電極を保護するために、金電極膜3を施す。
下地としての上記電極膜には、単一金属系のニッケル
のみならず複合金属のニッケル−アルミニウム及びニッ
ケル−銅合金系を、スパッタリング又は蒸着法で形成す
ることも可能である。
のみならず複合金属のニッケル−アルミニウム及びニッ
ケル−銅合金系を、スパッタリング又は蒸着法で形成す
ることも可能である。
更に電極を保護するための金電極膜3の形成には、前
記無電解又は電解メッキ法以外に、スパッタリング法及
び蒸着法を用いることができ、形成する前記金電極膜の
厚さは、0.01ミクロンから3ミクロン迄の範囲が最適で
ある。
記無電解又は電解メッキ法以外に、スパッタリング法及
び蒸着法を用いることができ、形成する前記金電極膜の
厚さは、0.01ミクロンから3ミクロン迄の範囲が最適で
ある。
この金電極膜3の最適な厚さは、0.01ミクロン以下で
あれば、成膜後の膜厚の分布が不均一となり、また3ミ
クロン以上であれば、成膜するのに時間を要し、製造コ
スト面から難があるという二つの理由に基づくものであ
る。
あれば、成膜後の膜厚の分布が不均一となり、また3ミ
クロン以上であれば、成膜するのに時間を要し、製造コ
スト面から難があるという二つの理由に基づくものであ
る。
無電解又は電解メッキ法で作製した金電極膜3(第2
層)の厚さと霧化量,耐酢酸性との関係を第1表に示
す。
層)の厚さと霧化量,耐酢酸性との関係を第1表に示
す。
上表で、金電極膜3の下地の電極層には、膜厚が2ミ
クロンでの無電解メッキを施し、また耐酢酸性の測定
は、前記電極を5容量%の酢酸溶液に浸漬してからのこ
の電極表面の経時変化を観察して行った。
クロンでの無電解メッキを施し、また耐酢酸性の測定
は、前記電極を5容量%の酢酸溶液に浸漬してからのこ
の電極表面の経時変化を観察して行った。
上表の結果より、下地の電極層の表面に金メッキを施
さない場合は、10時間後に電極の表面が黒く変色する
が、無電解メッキ法で膜厚が0.01ミクロン,電解メッキ
法で膜厚が0.1及び2.0ミクロンの金メッキを施した場合
とも、1,200時間経過後でも金電極膜3の表面には変化
がなかった。このように圧電振動子1の表面上に電極層
を下地として設け、その上に金電極膜3を形成すること
により、前記圧電振動子の電極部分が洗浄剤である酢酸
に侵されることがなく、製造コストが安価で簡単な構造
の電極を作製することが可能となる。
さない場合は、10時間後に電極の表面が黒く変色する
が、無電解メッキ法で膜厚が0.01ミクロン,電解メッキ
法で膜厚が0.1及び2.0ミクロンの金メッキを施した場合
とも、1,200時間経過後でも金電極膜3の表面には変化
がなかった。このように圧電振動子1の表面上に電極層
を下地として設け、その上に金電極膜3を形成すること
により、前記圧電振動子の電極部分が洗浄剤である酢酸
に侵されることがなく、製造コストが安価で簡単な構造
の電極を作製することが可能となる。
本考案の他の実施例として、圧電振動子1の表面に形
成する電極層を連続スパッタリング法又は連続蒸着法を
用いて多層構造にすることも可能である。
成する電極層を連続スパッタリング法又は連続蒸着法を
用いて多層構造にすることも可能である。
この実施例では、圧電振動子の上に電極層を一層又は
二層設けこの電極層の上に保護膜兼用の金電極膜を形成
し、これらの成膜を連続して行うので、前記実施例と同
様に酢酸の洗浄剤に侵されることがなく、製造コストが
安価で簡単な構造の電極を作製することが可能となる。
しかも、下地となるニッケルメッキ層の厚さを2ミクロ
ンとし、その上に形成される金電極膜の厚さを0.01〜3
ミクロンとしたので、その合計厚さが2.01〜5ミクロン
という極めて薄いものとなるので圧電振動子の機能に支
障を来さないという利点も有している。
二層設けこの電極層の上に保護膜兼用の金電極膜を形成
し、これらの成膜を連続して行うので、前記実施例と同
様に酢酸の洗浄剤に侵されることがなく、製造コストが
安価で簡単な構造の電極を作製することが可能となる。
しかも、下地となるニッケルメッキ層の厚さを2ミクロ
ンとし、その上に形成される金電極膜の厚さを0.01〜3
ミクロンとしたので、その合計厚さが2.01〜5ミクロン
という極めて薄いものとなるので圧電振動子の機能に支
障を来さないという利点も有している。
[考案の効果] 以上述べた通り本考案によれば、超音波加湿器用振動
子の上に電極層を設けその上に耐酸性の保護膜兼用の金
電極膜を形成しているので電極部を酢酸水溶液に浸漬し
ても、1,200時間以上もの間電極表面が酸化されない
し、また欧米で習慣的に実施されている食品用酢での洗
浄も可能となり、更に製造コストが安価で簡単な構造の
電極を作製することができる。
子の上に電極層を設けその上に耐酸性の保護膜兼用の金
電極膜を形成しているので電極部を酢酸水溶液に浸漬し
ても、1,200時間以上もの間電極表面が酸化されない
し、また欧米で習慣的に実施されている食品用酢での洗
浄も可能となり、更に製造コストが安価で簡単な構造の
電極を作製することができる。
この結果、耐酸性を有し製造コストが安価な電極を搭
載した超音波加湿器用振動子を提供することができる。
載した超音波加湿器用振動子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本考案の実施例を示す断面図、第2図及び第3
図は従来の振動子の断面図である。 1……圧電振動子、2a……無電解ニッケル電極膜、2b…
…電解ニッケル電極膜、3……金電極膜、4……銀電極
膜、5……銅電極膜、6……錫−ニッケル電極膜、7…
…チタン金属膜。
図は従来の振動子の断面図である。 1……圧電振動子、2a……無電解ニッケル電極膜、2b…
…電解ニッケル電極膜、3……金電極膜、4……銀電極
膜、5……銅電極膜、6……錫−ニッケル電極膜、7…
…チタン金属膜。
Claims (1)
- 【請求項1】超音波加湿器用振動子において、圧電振動
子の表面に無電解ニッケルメッキ層が下地として設けら
れ、その上に保護膜を兼ねる金電極膜が形成されてお
り、上記ニッケルメッキ層と金電極膜との合計厚さを2.
01〜5ミクロンとしたことを特徴とする超音波加湿器用
振動子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989102692U JPH089554Y2 (ja) | 1989-09-01 | 1989-09-01 | 超音波加湿器用振動子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989102692U JPH089554Y2 (ja) | 1989-09-01 | 1989-09-01 | 超音波加湿器用振動子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0342935U JPH0342935U (ja) | 1991-04-23 |
JPH089554Y2 true JPH089554Y2 (ja) | 1996-03-21 |
Family
ID=31651575
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989102692U Expired - Lifetime JPH089554Y2 (ja) | 1989-09-01 | 1989-09-01 | 超音波加湿器用振動子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH089554Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53147463A (en) * | 1977-05-27 | 1978-12-22 | Mitsubishi Electric Corp | Production of semiconductor device |
JPS618177A (ja) * | 1984-06-25 | 1986-01-14 | ティーディーケイ株式会社 | 超音波加湿器用振動子 |
JPS63143883A (ja) * | 1986-12-08 | 1988-06-16 | Onkyo Corp | 高分子圧電素子 |
-
1989
- 1989-09-01 JP JP1989102692U patent/JPH089554Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0342935U (ja) | 1991-04-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0359972A (ja) | 電気接点 | |
US6967163B2 (en) | Metal film and manufacturing method therefor, and laminated ceramic electronic component and manufacturing method therefor | |
US5354422A (en) | Process for producing leadframe material for semiconductor | |
JPH089554Y2 (ja) | 超音波加湿器用振動子 | |
KR20060052664A (ko) | 프린트 배선판 | |
JP2886317B2 (ja) | 配線基板およびその製造方法 | |
JPS61276982A (ja) | マグネシユウム合金へのメツキ方法 | |
EP1204304B1 (en) | Etched tri-layer metal bonding layer | |
EP0050343B1 (de) | Mit Edelmetall beschichtetes Molybdän und Verfahren zu seiner Herstellung | |
JP2002111185A (ja) | バンプ付き配線回路基板及びその製造方法 | |
JP2994473B2 (ja) | マグネシウム合金のメッキ膜構造 | |
JPS5850635A (ja) | スタンパとその製造方法 | |
JPH0935995A (ja) | 電子部品 | |
JPS59176011U (ja) | 側周コ−テイングレンズ体 | |
JPS63114083A (ja) | コネクタ−用リ−ドフレ−ム | |
JPS6111483B2 (ja) | ||
JP3316947B2 (ja) | 電子部品用多層金属膜支持体、多層金属膜積層セラミックグリーンシート支持体及び積層体 | |
JPS6118476A (ja) | 圧電振動子 | |
JPH03214601A (ja) | 可変抵抗器 | |
JPH1018056A (ja) | リードフレーム用板とその製造方法 | |
JPH0510954Y2 (ja) | ||
JPS618177A (ja) | 超音波加湿器用振動子 | |
GB2387392A (en) | Metal film for use in a laminated ceramic electronic component and manufacturing method thereof | |
JPS58144493A (ja) | 金属電極上への金属メツキ層の形成方法 | |
JPH08293662A (ja) | 導体パターン形成方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |