JPH089507B2 - 金属とセラミックとの接合方法 - Google Patents
金属とセラミックとの接合方法Info
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Description
法に関し、特にCr2O3(酸化第2クロム)を被覆した保
持治具(台座)の使用により、接合金属板と台座との溶
着を防止して工業的量産に適するように改善した接合方
法および同方法に用いる保持治具に関する。
としての銅板とを接合する方法としては、バインダーを
含んだ銅ペーストをアルミナ基板上に塗布し、乾燥焼成
してアルミナ基板中のガラス形成物質と銅ペースト中の
バインダーとを反応させ、かつ銅とも反応させて接合す
る方法、あるいはアルミナ基板と銅板との間に反応金属
(ろう材)をはさみ込み、反応金属の融点よりも高い温
度で、アルミナ基板と反応金属、および銅板と反応金属
との間にそれぞれ拡散反応を起させて接合する方法など
が知られている。
ュール化の方向に進展しており、セラミック基板の高放
熱性化、半導体実装の簡略化、高信頼化の要求に対応し
て、前述の銅ペーストやろう材を用いないでアルミナ基
板上に銅回路板を直接接合する方法が用いられるように
なった。
ック基板との直接接合方法は、予め銅を強く酸化し、そ
の銅をアルミナ基板上に配置し、両者を、1,083℃(銅
の融点)より高い温度で、かつ酸化第1銅の融点(約1,
200℃)よりも低い温度で加熱するというものである。
加熱サイクル中に酸化第2銅はほとんど酸化第1銅に転
化するので、銅板は融点に達し融解するが酸化第1銅は
融解されないで、アルミナ基板と銅との境界領域には酸
化第1銅層が存在することになると述べられている。
銅部材を結合する方法」には銅部材とセラミック基体と
を配置する前に、予め銅部材表面またはセラミック基体
上に200〜5,000Åの厚さの銅酸化物層を形成し、次にこ
れらを重ね合わせて不活性雰囲気中において、銅部材と
セラミック基体との界面に銅部材と銅酸化物の亜共晶融
体が形成されるように1,065℃(Cu−O共晶温度)と1,0
83℃との間の温度に加熱した後冷却する直接接合方法が
記載されている。
ミナ基板との接合体の製造方法」には、相互に接触した
銅板とアルミナ基板とを不活性雰囲気中において、1,08
3℃よりも低い温度に加熱し、接触部に銅と銅酸化物の
共晶液相を形成させることなく、銅とアルミナ基板表面
のアルミナおよびガラス質形成物質との化合物を形成さ
せた後、冷却する直接接合方法が開示されている。この
方法では、コンベア炉に直接接合される銅板とアルミナ
基板とを搬入する際、SiC製の台座上に配置して自動搬
入してコンベア炉内で接合処理している。
のような問題点を生ずることがわかった。
く且つSiC粉の製造や焼結中に遊離Siや遊離Cが発生し
てこれらが台座に含まれている。そしてこの状態で台座
上に銅板とアルミナ基板を配置して適切な不活性雰囲気
下で接合処理を行うと遊離Siの存在により、銅板と遊離
Siとが合金化して金色を呈する等の問題点を有すること
が判明した。そして上記合金化により銅板とSiC台座と
が溶着するため、接合体は台座からなかなか取り外すこ
とができなくなり、また、取り外した接合体自体も製品
として市場に出せなくなった。
気で処理しているにもかかわらず、特に銅板とアルミナ
基板との界面の一部に局所的な範囲で還元雰囲気を生ず
ることとなり、接合界面で形成される筈の酸化物の形成
が阻害されて非接合個所が発生することが判明した。
低下や検査工程の増大につながり、コスト高の要因とな
るため、何らかの解決手段が求められていた。
ところ、台座としてその表面をCr2o3で被覆した保持治
具を用いて接合処理することによって上述の課題を全て
解決できることを見い出し、本発明を達成することがで
きた。
は、相互に接触した金属板とセラミック基板とを不活性
雰囲気中において接合させる方法において、台座として
その表面をCr2O3で被覆された保持治具を用い、該保持
治具上に接合すべき金属板とセラミック基板とを交互に
積層配置して800℃以上の温度および酸素を微量に含有
する不活性雰囲気下で接合処理することを特徴とする金
属とセラミックとの接合方法を提供するものである。
阻害しない安定な物質、つまり高温下で分解や解離をす
ることがなく、且つ工業的に安定した物質でつくられた
ものであって、接合処理後得られた接合体製品を容易に
取り外しできるものであればよい。
重ねたところ銅板と保持治具との接合を防ぐ目的にはCr
2O3で表面を被覆した治具の使用が極めて有効であるこ
とを見い出した。該治具の本体部の材質としては、本明
細書中に示す実施例では、アルミナを用いたが、上記の
用件を満たす材質であればステンレスなどの金属や上記
のアルミナ以外のセラミック材を用いることが勿論可能
である。
に安定な酸化物であるため、加熱された状態でも接触す
る銅または銅合金中の酸素を奪うことがなく、従って接
合体における銅材の性質を改質させることがない。更
に、銅または銅合金と接合もしないので、保持治具材の
一部として使用するには好ましい材質といえる。
なくとも5μm以上の厚みがあれば、充分な効果が得ら
れることを確認している。
結体や、ステンレスなどの金属を所望形状に成形したも
のを治具本体として用い、その表面(少なくとも接合体
保持面)に、望ましくは99%以上の純度を有するCr2O3
の粉末をアルコール、水などを混合して表面に塗布し、
次いで乾燥させて作成することができ、あるいは、直接
Cr2O3の粉体を治具本体中、あるいは少なくとも保持面
を含む表面部に含ませて一体的に焼結、合体させて作製
することができる。
は、タフピッチ銅板やその他の銅合金板を用いることが
できるが、これらの銅板はその材質中に酸素を0.01重量
%以上含有するものであることが望ましい。0.01重量%
以下ではこれらの銅板とアルミナ基板との接合が充分で
ないという理由による。
ppm以下の酸素を含有する不活性ガス雰囲気下で、接合
温度を800℃以上として行うことが望ましいことを確認
している。
て、厚さ0.3mm、サイズ55mm×83mmのタフピッチ銅板と
厚さ0.635mm、サイズ61mm×88mmの95%アルミナ基板と
を準備した。
1上に、第4図に示す側面図となるような配置で、すな
わち下から銅板41、アルミナ基板3、銅板42の順に重ね
合わせた積層体を板体2を介して載せてマッフル炉内に
搬入し、酸素濃度10ppmの窒素ガスからなる不活性雰囲
気下で、1,063℃の温度に制御して10分間接合処理を行
って、接合体を得た。
方形のアルミナ焼結材の板を、該本体上を横断する形で
配置した厚さ0.65mm、サイズ5mm×60mmの2本の板体2
で固定したものを保持治具Aとして用いた。
約200μmの厚さで接触面に塗布したもの(実施例
1)、Cr2O3を単独で約1,500℃で焼結したもの(実験例
2)、BNを単独で焼結したもの(実験例3)、およびア
ルミナを単独で焼結したもの(実験例4)をそれぞれ用
いた。
もアルミナ基板と銅板とが良好に接合されたが、銅板と
保持治具とはまったく接合されず、簡単に分離すること
ができた。
えたが、保持治具と銅板との接触部分において、BNと銅
板中の酸素とが反応して銅中の酸素量が大幅に低下した
ため、この部分では銅とアルミナとの接合がなされてい
なくて、接合体としては不完全な物であった。
下部銅板41と保持治具2も接合してしまい、該治具を破
壊せずに分離することは不可能であった。
部形成材としてCr2O3を用いたものは、保持治具として
優れた効果を示すことが理解される。
板とを安定な雰囲気下で加熱・接合することができる。
また、使用する保持治具は本体用部材としてアルミナ材
やステンレス材等安価な材料を用いることができること
に加えて、Cr2O3で被覆されていることにより、該治具
と銅板との分離が簡単にできるため、治具の繰り返し使
用ができ、作業者の取扱い上の負担を軽減する効果もあ
る。
は、同側面図である。第3図は、本発明の実施例におけ
る接合されるべき部材と保持治具との配置例を示す平面
図であり、第4図は、同側面図である。 符号の説明 1……治具本体 2……板体 3……アルミナ基板 41……銅板 42……銅板
Claims (1)
- 【請求項1】相互に接触した金属板とセラミック基板と
を不活性雰囲気中において接合させる方法において、台
座としてその表面をCr2O3で被覆した保持治具を用い、
該保持治具上に接合すべき金属板とセラミック基板とを
交互に重ねて、金属板と治具表面とが接するように配置
して、800℃以上の温度に保たれた酸素を100ppm以下含
有する不活性雰囲気中で接合処理することを特徴とする
金属とセラミックとの接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1215702A JPH089507B2 (ja) | 1989-08-21 | 1989-08-21 | 金属とセラミックとの接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1215702A JPH089507B2 (ja) | 1989-08-21 | 1989-08-21 | 金属とセラミックとの接合方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0380163A JPH0380163A (ja) | 1991-04-04 |
JPH089507B2 true JPH089507B2 (ja) | 1996-01-31 |
Family
ID=16676748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1215702A Expired - Fee Related JPH089507B2 (ja) | 1989-08-21 | 1989-08-21 | 金属とセラミックとの接合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH089507B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4995411B2 (ja) * | 2004-05-06 | 2012-08-08 | 日本特殊陶業株式会社 | セラミックス接合体及びそれを用いた固体電解質形燃料電池 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4322381Y1 (ja) * | 1965-09-30 | 1968-09-19 | ||
JPS449074Y1 (ja) * | 1966-11-30 | 1969-04-14 | ||
JPS4866053A (ja) * | 1971-12-15 | 1973-09-11 |
-
1989
- 1989-08-21 JP JP1215702A patent/JPH089507B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0380163A (ja) | 1991-04-04 |
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