JP3687250B2 - 金属−セラミックス複合部材の保持治具の製造方法及び保持治具用塗布剤 - Google Patents

金属−セラミックス複合部材の保持治具の製造方法及び保持治具用塗布剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はセラミックス基板に金属板を直接接合する時に使用する保持治具に塗布する塗布剤に関し、特に特定の平板状の治具を用いることにより、金属とセラミックス基板と金属板との間に未接部分の無い複合部材を工業的に量産できる様に改善するために用いる保持治具用塗布剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、セラミックス基板としてのアルミナ基板と、金属板としての銅板とを接合する方法としては、バインダーを含んだ銅ペーストをアルミナ基板上に塗布し、乾燥焼成してアルミナ基板中のガラス形成物質と銅ペースト中のバインダーとを反応させ、かつ銅とも反応させて接合する方法がある。
【0003】
また、アルミナ基板と銅板との間に反応金属(ろう材)をはさみ込み、反応金属の融点よりも高い温度で加熱してアルミナ基板と反応金属間、及び銅板と反応金属との間にそれぞれ拡散反応を起こさせて接合する方法などが知られている。
【0004】
しかし最近の半導体は大電力化、高集積化およびモジュール化の方向に進展しており、セラミックス基板の高放熱化、半導体実装の簡略化、高信頼化の要求に対応して前述の銅ペーストやろう材を用いないでアルミナ基板上に銅回路板を直接接合する方法が用いられる様になった。
【0005】
この製造方法の一例として、本出願人による特開昭63−166774号「銅板とアルミナ基板との接合体の製造方法」には、相互に接触した銅板とアルミナ基板とを不活性雰囲気中において、1083℃よりも低い温度に加熱し、接触部に銅と銅酸化物の共晶液相を形成させることなく、銅とアルミナ基板表面のアルミナおよびガラス質形成物質との化合物を形成させた後、冷却する直接接合方法が開示されているが、この方法では、コンベア炉に直接接合される銅板とアルミナ基板とを搬入する際、SiC製の台座上に配置して自動搬入してコンベア炉内で接合処理している。
【0006】
この場合、上記SiC製の台座では、製作段階でSiCの焼結が難しく、且つ台座中に含まれる遊離Siが不活性雰囲気下で銅板と合金化して金色を呈するという問題が有り、これを解決するために本出願人は特開平3−80163号「金属とセラミックスとの接合方法」において、治具本体に直交するアルミナ焼結板表面をCr2 3 で被覆した保持治具を使用してセラミックス基板上に銅板を接合する製造方法を開発した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来例では表面をCr2 3 で被覆した保持治具を用いるものであり、その後の試験によりサイズの大きい基板を使用する場合には、銅とアルミナ基板間に部分的にふくれや未接合を生ずることが判明した。
【0008】
これらの問題点は、量産を計ろうとする場合の検査工程の増大につながり、コスト高の要因となるため、何らかの解決手段が求められていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は斯る課題を解決する手段を鋭意研究したところ、保持治具として特定の塗布剤を塗布した平板状の保持治具を用いると上記未接合を防止できることを見出し、本発明を達成することができた。
【0010】
本発明の金属−セラミックス複合部材の保持治具用塗布剤は、セラミックス基板に金属板を直接接合する時に使用する保持治具に塗布する塗布剤であって水、エタノール、メタノールのグループから選ばれる少なくとも一種の液体中にMgO、Al23 、Y23 のグループから選ばれる少なくとも一種の固形物が懸濁して成ることを特徴とする。
【0011】
本発明の金属−セラミックス複合部材の保持治具の製造方法は、水、エタノール、メタノールのグループから選ばれる少なくとも一種の液体中にMgO、Al 2 3 、Y 2 3 のグループから選ばれる少なくとも一種の固形物が懸濁して成る保持治具用塗布剤を保持治具に塗布し、この保持治具上に金属とセラミックスを配置し、この金属とセラミックスを直接接合することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施例を詳細に説明する。
【0013】
(実施例1)
【0014】
互いに接合させるための銅板およびアルミナ基板として、厚さ0.3mm、幅と長さが55mm×83mmのタフピッチ銅板2と厚さ0.635mm、幅と長さが60mm×90mmの95%アルミナ基板3とを準備した。
【0015】
また、厚さ0.3mm、サイズ10×100mmの大きさの平板状の95%アルミナ基板を用い、該基板上に表1に示すような粉体粒径のMgO、Al2 3 、Y2 3 の塗布剤を接触面に塗布したものと、比較のために従来のCr2 3 を塗布したものを保持治具1とした。
【0016】
【表1】
Figure 0003687250
【0017】
これらの保持治具を、接合炉に基板を搬入するためのベルト上に第2図に示すように適宜並べ、この上に下板のタフピッチ銅とアルミナ基板と上板のタフピッチ銅とを重ね、接合炉中にて不活性雰囲気下で850℃で接合させたところ表1に示すように比較例のCr2 3 で塗布したもの以外には、銅とアルミナ基板間にふくれや未接合部分は生じなかった。また下板のタフピッチ銅板と保持治具はまったく接合されず、簡単に分離することができた。
【0018】
(実施例2)
【0019】
粒径20μmのMgO粉末を、表2に示すように水、エタノール、メタノール、アセトンの4種類でそれぞれ溶解して5wt%の塗布液を作成し、この塗布液を実施例1に示す治具に塗布し、同様に接合工程に使用したところ表2に示す結果を得た。
【0020】
【表2】
Figure 0003687250
【0021】
この結果、固形物を混合する液体としてはエタノールやメタノールが好ましいが、乾燥性を除けば水でも充分であることから、本発明の塗布液としては、水、エタノール、メタノールの何れかを用いて濃度を2〜10wt%の範囲としたものを用いることとした。
【0022】
本発明において使用する保持治具は、接合時の雰囲気を阻害しない安定な物質、即ち、高温下で分解や解離をすることがなく、且つ工業的に安定した物質で作られたものであって、接合処理後得られた接合体製品を容易に取り外しできるものであればよい。
【0023】
該治具の材質としては、本明細書中に示す実施例ではアルミナを用いたが、上記の要件を満たす材質であればステンレスなどの金属や上記のアルミナ以外のセラミックス材を用いることが勿論可能である。
【0024】
本発明で使用する治具に塗布する塗布剤としては、固形物の粒径が0.1〜100μmの範囲のMgO、Al2 3 、Y2 3 のグループから選ばれる少なくとも1種とする。この場合、粉末粒径を0.1〜100μmとする理由は、0.1μm以下であれば高価なものとなり、100μm以上であれば治具と接合基板との間の隙間が大き過ぎて熱の伝達が悪いことによる。
【0025】
上記の固形物を水、エタノール、メタノールで溶解してその濃度を2〜10wt%に調整するのが好ましいが、これは2wt%より少ないと治具に塗布しても治具と銅板が接合する時に接着することもあり得ることから好ましくなく、逆に10wt%を超えると治具面に均一に塗布することができないことによる。
【0026】
本発明において使用する治具としては、厚さが0.1〜1.0mm、5〜15mm、長さが50〜150mmの大きさである平板上のものを用いたが、該板厚を0.1〜1.0mmとする理由は、0.1mm以下であれば薄すぎて製造工程に難があり、逆に1.0mm以上であれば熱伝導が悪くなることによる。幅や長さを上記範囲に限定するのは、接合工程において接合治具から基板への伝達熱を調節し、未接合の発生を防止するためである。
【0027】
本発明において、上記治具に塗布剤を塗布する手段としては、刷毛で治具表面を均一に塗布してても良いし、あるいはドブ付けして塗布してても良い。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、銅板とアルミナ基板とを安定な雰囲気下で加熱・接合することができる。また、使用する保持治具としてはアルミナ材やステンレス材等安価な材料を用いることができることに加えて、MgO、Al2 3 、Y2 3 の少なくとも1種の塗布剤で被覆されていることにより、該治具と銅板との分離が簡単にできるため、治具の繰り返し使用ができ、作業者の取扱い上の負担を軽減する効果を併せて有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例において使用した保持治具の斜視図である。
【図2】本発明実施例の説明図である。
【符号の説明】
1 保持治具
2 タフピッチ銅板
3 アルミナ基板

Claims (5)

  1. セラミックス基板に金属板を直接接合する時に使用する保持治具に塗布する塗布剤であって水、エタノール、メタノールのグループから選ばれる少なくとも一種の液体中にMgO、Al23 、Y23 のグループから選ばれる少なくとも一種の固形物が懸濁して成ることを特徴とする金属−セラミックス複合部材の保持治具用塗布剤。
  2. 上記固形物は、粒径が0.1〜100μmであることを特徴とする請求項1記載の金属−セラミックス複合部材の保持治具用塗布剤。
  3. 水、エタノール、メタノールのグループから選ばれる少なくとも一種の液体中にMgO、Al 2 3 、Y 2 3 のグループから選ばれる少なくとも一種の固形物が懸濁して成る保持治具用塗布剤を保持治具に塗布し、この保持治具上に金属とセラミックスを配置し、この金属とセラミックスを直接接合することを特徴とする金属−セラミックス複合部材の保持治具の製造方法。
  4. 上記固形物は、粒径が0.1〜100μmであることを特徴とする請求項3記載の金属−セラミックス複合部材の保持治具の製造方法。
  5. 上記金属が銅、上記セラミックスがアルミナ基板であることを特徴とする請求項3または4記載の金属−セラミックス複合部材の保持治具の製造方法。
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