JPH0477702B2 - - Google Patents

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JPH0477702B2
JPH0477702B2 JP2271688A JP2271688A JPH0477702B2 JP H0477702 B2 JPH0477702 B2 JP H0477702B2 JP 2271688 A JP2271688 A JP 2271688A JP 2271688 A JP2271688 A JP 2271688A JP H0477702 B2 JPH0477702 B2 JP H0477702B2
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JP
Japan
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copper
eutectic
alumina
substrate
oxide
Prior art date
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JP2271688A
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JPH01201085A (ja
Inventor
Juichi Yoshino
Hidehiko Ootsu
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Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は電子部品用銅張りセラミツクス基板の
製造方法に関する。 [従来の技術] セラミツクスと金属の接合法についてはこれま
でに多くの方法が知られているが、その中で現在
パワーモジユール用銅張りセラミツク基板の製造
方法として実用化されている方法は特公昭57−
13515号公報及び特公昭60−4154号公報に開示さ
れている方法である。特公昭57−13515号公報に
開示されている方法は要約すると「金属部材
(銅)とセラミツク基板(アルミナ)とを接触さ
せて配置し、制御された反応性(酸素)雰囲気内
で該金属の共晶融体を形成してセラミツク基板と
金属部材とを結合する」ものであり、特公昭60−
4154号公報に開示されている方法は「銅部材また
はセラミツク基体上に200〜5000Åの厚さの銅酸
化物層を形成し、これをセラミツク基体または銅
部材と接触させて配置し、不活性雰囲気中におい
て加熱して銅と銅酸化物の亜共晶融体を形成して
銅部材とセラミツク基体とを結合する」ものであ
る。 特公昭60−4154号公報の方法は特公昭57−
13515号公報の方法を改良したものであるが、両
方法とも銅の融点よりも低い温度に加熱して銅部
材とアルミナ基体との間に銅と銅酸化物との共晶
融体を形成する点において非常に類似している。
この融体は冷却中に凝固し、銅と銅酸化物の混合
した領域(以下、共晶領域と呼ぶ)を形成する
が、この共晶領域は通常50ミクロン以下の薄い層
をなしているために実質的に銅部材が直接アルミ
ナ基体に接合しているとみなすことができる。 この方法によつて製造される銅張りセラミツク
基板は熱伝導性が良好である他、銅の熱膨張率が
見掛け上アルミナの線膨張率に近い値となるため
にシリコン半導体を直接ハンダ付けしても熱応力
が大きくならないなどの優れた特性を有している
のでパワーモジユールなどの半導体部品用の基板
として使用されている。 [発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述の銅張りセラミツク基板に
は次のような欠点がある。即ち、パワーモジユー
ル等の半導体部品の組み立てにおいて、水素雰囲
気でハンダ付けをする場合に、接合界面の酸素濃
度が減少するために接合力が著しく低下する。ま
た、JIS C5030「電子部品の温度サイクル試験」
を行なうと銅とセラミツクの熱膨張率の差に起因
して第2図のように銅部材2,3′とセラミツク
基体1の接合端部A,Bよりセラミツク基体に割
れ1a,1bが発生する。 本発明者らはこのような銅張りセラミツク基板
の欠点の原因とその改良方法について鋭意研究し
たところ以下に述べる知見を得た。即ち、上述の
接合法においては共晶融体中の酸素が結合剤とな
つてアルミナとの濡れが生じているために、水素
還元作用によつて界面の酸素の濃度が低下する。
これに加えて水素還元反応H2+1/202=H2Oに
よつて生じた水蒸気の逃げ場がないために接合界
面のミクロボイド内に集積し、その圧力によつて
一層接合力が低下することが明らかとなつた。ま
た、銅とアルミナの間の共晶領域は非常に薄く且
つ実質的に銅と変わらない熱膨張率を有するため
に熱応力が第2図のA部に集中してアルミナ基体
が割れることが判明した。 従来の方法で第3図b,cのように銅部材2あ
るいはアルミナ基体1の表面に酸化銅3の層を形
成して銅−酸化銅の共晶温度(1065℃)以上に加
熱する。酸化銅層の形成方法としては加熱前に銅
部材を酸化するか、もしくはアルミナ基体上に酸
化物ペーストを印刷することもできるし、第3図
aのように酸素を含む雰囲気中で銅部材とアルミ
ナ基体を組み合わせたものを加熱して銅部材表面
を酸化することもできる。共晶温度以上に加熱さ
れた状態では第3図dのように銅/酸化銅共晶融
体4がアルミナ基体1を濡らして接合界面に広が
る。冷却に伴つて該融体は凝固分解して銅と酸化
銅の混合物となる。この結果、第3図eのような
接合部の構造となる。つまり、この方法において
該共晶融体4が銅部材2とアルミナ基体1とを接
合する「ろう材」の役割を果たしており、酸素が
結合剤の役目をしているのである。 このような接合体において、共晶領域5の厚さ
は通常50ミクロン以下の薄い層であり、該領域内
の酸化銅粒子の密度も低いために実質的には銅部
材2が直接アルミナ基体1と接合しているとみな
せる。従つて、銅の熱膨張による応力が直接アル
ミナに作用し、上述の割れを発生し易い。また、
不活性雰囲気や還元性雰囲気中で高温に加熱する
と接合界面の酸素濃度が低下するために接合力が
低下する。特に、水素還元を行なうと、H2
1/202=H2O反応により生じる水蒸気ガスが界
面から逃散できないために界面のミクロボイドに
集積して内圧を形成する。このために一層接合力
が低下するのである。 [課題を解決するための手段] 本発明者らは係る知見に基づいてこれらの欠点
を改善するためにアルミナ自身の反応による接
合、熱応力の緩和、水蒸気の逃げ易い界面構
造の観点から更に鋭意研究して本発明を完成させ
た。 即ち、本発明はアルミナ基体表面に銅/アルミ
ニウム共晶酸化物層を形成し、該酸化物層上に銅
部材を配置して不活性雰囲気中で1065〜1083℃の
温度に加熱し、次に冷却することにより該アルミ
ナ基体と該銅部材を接合することを特徴とする電
子部品用銅張りセラミツク基板の製造方法に係
る。 [作用] 本発明における接合のメカニズムはおよそ次の
ように説明できる。即ち、第1図aのように先ず
アルミナ基体1の上に酸化銅3の層を形成してこ
れを1050〜1200℃に加熱すると第1図bのように
酸化銅/アルミナ共晶融体6を形成される。これ
を冷却すると第1図cのように該融体は凝固し、
酸化銅3と銅/アルミニウム酸化物7とに分解し
て銅/アルミニウム共晶酸化物層8を形成する。
アルミナと酸化銅の共晶温度は雰囲気中の酸素濃
度により変化するので加熱雰囲気に応じて加熱温
度を適宜選択すればよい。また、酸化銅層は必ず
しも加熱前に形成する必要はなく、金属銅を加熱
中に酸化してもよい。更に、銅/アルミニウム共
晶酸化物層8の表面に酸化銅が1部未反応のまま
で残存していても実質的効果において変わりな
い。該酸化銅層の形成方法はペーストの印刷、塗
布、薄膜法、溶射などの公知の種々の方法を採用
できるが3〜20ミクロンの厚さが適当である。次
に、第1図dに示すのように、銅/アルミニウム
共晶酸化物層8上に銅部材2を設置し、上述の酸
化銅と銅部材2とを1065〜1083℃に加熱すると共
晶反応によつて第1図eのように銅/酸化銅共晶
融体4を形成する。この銅/酸化銅共晶融体4は
銅/アルミニウム共晶酸化物層8とも容易に濡れ
て接合界面に広がり、冷却中に凝固して銅と酸化
銅とに分解して共晶領域5を形成するので結局接
合部は第1図fのような構造となる。なお、1065
℃は共晶温度であり、1083℃は銅の融点であるか
ら銅部材を溶解することなく接合するためには
1065〜1083に加熱しなければならない。つまり、
本発明においては、銅/アルミニウム共晶酸化物
層8と共晶領域5を中間材として銅とアルミナを
接合していることに特徴がある。 銅/アルミニウム共晶酸化物層8と共晶領域5
の熱膨張率は銅よりも小さいために銅の膨張、収
縮に起因する熱応力は直接アルミナ基体に作用せ
ずに緩和されることになる。このため温度サイク
ル試験においてもアルミナ基体に割れが発生する
のを防止する効果がある。また、このような接合
体を水素還元すると酸化銅−銅界面から酸素が除
去されて酸化銅は金属銅へ還元される。つまり水
素が酸化銅の還元に消費されるので銅と酸化銅の
接合力が低下しない。更に酸化銅は前述の共晶酸
化物中に埋め込まれた構造となつているためにア
ンカー効果によつて接合力が維持される。 銅部材として銅板を使用する場合には銅板の厚
さが0.1mm以下になると剛性が低下するために変
形し易く、また、接合時に膨れを発生し易いため
に好ましくない。このような場合には銅板を使用
する代わりに銅ペーストを使用することができ
る。 更に、共晶酸化物層を多孔質にすることによつ
て水素還元反応によつて発生する水蒸気ガスの逃
散を容易にし且つ熱応力をより効果的に緩和する
ことができる。多孔質状態とするためには幾つか
の方法があるが、最も簡便な方法は酸化銅ペース
トを印刷または塗布し、これを焼成する方法であ
る。 [実施例] 以下に実施例を挙げて本発明方法を更に説明す
る。 実施例 1 酸化第2銅(CuO)75重量部に対してα−テル
ピネオール及びフタル酸ジ−n−ブチルを主成分
とするバインダ25重量部を混練して作製した酸化
銅ペーストを250メツシユ、乳剤厚さ4μmのスク
リーンを用いて厚さ0.635mm、縦横100mmの96%ア
ルミナ基板上に印刷した。乾燥後、250℃、10分
間の脱バインダ処理を行ない、1050℃、1080℃、
1100℃に5分間加熱して冷却した。この上に厚さ
0.3mm、縦横93mmの銅板を配置して窒素雰囲気中
で1075℃、4分間加熱し、次に、冷却することに
より銅板を接合して本発明の電子部品用セラミツ
ク基板を得た。 次に、得られた電子部品用セラミツク基板にス
クリーン印刷にてマスキングを施してから塩化第
2鉄でエツチングして銅回路を形成し、パワーモ
ジユール基板を作製した。このようにして作製さ
れた基板を水素50%、窒素50%の混合ガス中で
350℃に10分間加熱し、次に冷却した。 水素還元処理の前後で90゜ピール試験を実施し
て接合力の低下率を(A−B)/A(%)で評価
した。ここで、Aは還元前ピール強度、Bは還元
後ピール強度である。 更に、基板を−40℃〜150℃の温度でJIS
C5030に定める温度サイクル試験を行なつた。所
定回数反復後、基板の銅をエツチングによつて溶
解し、カラーチエツク液に24時間浸漬して割れを
検出した。割れ長さと銅回路長さの比を割れ率
(%)と定義して割れ感受性を評価した。 その結果を従来基板の性能と比較すると第1表
のように本発明の基板は水素還元による接合力の
低下率が0であり、温度サイクル試験における割
れ率も著しく低く、改善効果が顕著である。
【表】 実施例 2 実施例1と同様の方法でパワーモジユール基板
を作製した。ただし、本例では酸化銅ペーストを
印刷する際のスクリーンの乳剤厚さを4μmと8μm
の両者を用い、ペースト焼成温度は1075℃と1095
℃とした。また、基板の銅回路を形成した後、無
電解ニツケルメツキにより3μmの厚さのニツケル
メツキを施した。水素還元処理条件は同様である
が、温度サイクル試験は−40℃〜125℃の温度域
で行なつた。結果を従来基板の性能と比較する
と、第2表のように本発明の基板は従来基板に比
べて格段に優れた性能を示している。
【表】 [発明の効果] 以上の説明によつて理解されるように、本発明
方法により製造された電子部品用銅張りセラミツ
ク基板はその接合原理において従来法とは基本的
に異なり、水素還元による接合力の低下や温度サ
イクル試験におけるセラミツク基体の割れという
パワーモジユール用基板に要求される基本性能に
おいて著しく優れた性能を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図a〜fは本発明における工程と接合原理
を説明する図であり、第2図は従来基板において
発生する割れの位置と形状を示す図であり、第3
図a〜eは従来基板の接合方法におけるアルミナ
基体と銅部材の組み合わせ法及び接合原理を説明
する図である。図中、1……アルミナ基体、2…
…銅部材、3……酸化銅、4……銅/酸化銅共晶
融体、5……共晶領域、6……酸化銅/アルミナ
共晶融体、7……銅/アルミニウム酸化物、8…
…銅/アルミニウム共晶酸化物層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルミナ基体表面に銅/アルミニウム共晶酸
    化物層を形成し、該酸化物層上に銅部材を配置し
    て不活性雰囲気中で1065〜1083℃の温度に加熱
    し、次に冷却することにより該アルミナ基体と該
    銅部材を接合することを特徴とする電子部品用銅
    張りセラミツク基板の製造方法。 2 銅/アルミニウム共晶酸化物層が酸化銅とア
    ルミナの共晶反応により形成されたものである特
    許請求の範囲第1項記載の電子部品用銅張りセラ
    ミツク基板の製造方法。 3 銅/アルミニウム共晶酸化物層が多孔質であ
    る特許請求の範囲第1項または第2項記載の電子
    部品用銅張りセラミツク基板の製造方法。
JP2271688A 1988-02-04 1988-02-04 電子部品用銅張りセラミック基板の製造方法 Granted JPH01201085A (ja)

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FR3030506A1 (fr) * 2014-12-18 2016-06-24 Commissariat Energie Atomique Piece en ceramique metallisee, son procede de preparation, et procede pour assembler cette piece avec une piece en metal ou en ceramique.
CN114230359B (zh) * 2020-09-09 2023-03-14 比亚迪股份有限公司 一种陶瓷覆铜板及其制备方法

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