JPH0893731A - 連結クランプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 他部材１１に巻き着ける巻着バンド２の中間
に、ワイヤハーネス１０へテープ巻き９によって固定す
る取着片３を有し、被連結部材のワイヤハーネス１０を
他部材１１に連結係止する連結クランプ１において、ワ
イヤハーネス１０へのテープ巻き作業をし易くして、作
業性・作業能率の向上を図ると共に、テープ巻き９の不
備に基づくクランプ機能の不良発生を防止する。 【構成】 巻着バンド２の先端の係止孔５と、巻着バン
ド２の基端部位の係止突起６からなるバンド仮係止機構
４を設け、バンド仮係止機構４によって巻着バンド２を
丸めて仮係止し、テープ巻き９を施すときのテープコー
スから巻着バンド２を退避させ、テープ巻き９の終了後
に、その仮係止を外して、巻着バンド２を他部材１１に
巻き付けセットする構造が特徴である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば、車体に配設し
たワイヤハーネス相互を連結クランプしたり、そのワイ
ヤハーネスを近傍の管材等の他部材に連結クランプする
のに使用する、部材間の相互連結固定用の連結クランプ
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば、車体に配設したワイヤハ
ーネスは、その配設姿勢を保持安定させる為に、ワイヤ
ハーネスの近傍に存在する管材や他のワイヤハーネスに
相互連結する連結クランプが使用されており、その連結
クランプ１は（図３参照）他のワイヤハーネス等の他部
材に巻き着ける巻着バンド２の中間に、被保持側のワイ
ヤハーネス１０の外周に抱着セットする帯状の取着片３
を設けた形状を有し、その取着片３をテープ巻き９によ
ってワイヤハーネス１０の外周にセットし、しかるの
ち、巻着バンド２を丸めて他部材（図示しない）に巻き
付け、バンド係止部８に巻着バンド２を挿通係止するこ
とによって、ワイヤハーネス１０を、ワイヤハーネス１
０と概ね直交する相対姿勢の他部材に連結固定する構造
を有している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】以上の従来構造の連結
クランプは、自由状態の巻着バンド２が伸直姿勢を呈す
るので、ワイヤハーネス１０に取着片３をテープ巻き固
定するとき、巻着バンド２がテープ１５の巻き着けコー
ス上に存在して妨害するので、連結クランプ１をワイヤ
ハーネス１０の外周に当てて位置決め保持した手で、図
示点線のように邪魔になる巻着バンド２をはねのけて、
他の手でテープ巻きする極めてやりずらい作業となり、
作業性・作業能率が悪く、時としてテープ巻き９の不備
のものを生じて、使用中の連結クランプ１の緩み・外れ
を生ずる品質上の不具合がある。

【０００４】本発明は、以上の従来技術の難点を解消す
る連結クランプを提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】以上の技術課題を解決す
る本発明の連結クランプは「被連結部材の外周にテープ
巻き固定する取着片を、他部材に巻き着ける巻着バンド
の中間に有し、前記被連結部材を前記他部材に連結係止
する連結クランプにおいて、前記巻着バンドを丸めた環
姿勢になして仮保持するバンド仮係止機構を設けた構
造」になっている。

【０００６】即ち、本発明の連結クランプは、取着片を
被連結部材にテープ巻き固定するとき、巻き付けテープ
のコースを妨害する巻着バンドを、予め丸めた姿勢に仮
係止して、そのテープ巻きコースから退避させるように
したもので、その仮係止機構は、巻着バンドの両端部分
に設けた係止突部と係止孔、または、巻着バンドの先端
部分を単に挿通して、その丸め姿勢を保持するに足る挿
通係止孔等の態様が採択される。

【０００７】

【作用】以上の本発明の連結クランプは、取着片を被連
結部材にテープ巻き固定するとき、前記の仮係止機構に
よって巻着バンドを丸めて仮係止し、テープ巻きのコー
スから退避させることができるので、そのテープ巻き作
業が極めてやり易くなり、テープ巻き不備による取着片
の固定不良の発生を有効に防止することができる。そし
て、その仮係止機構は、巻着バンドを丸めて退避保持さ
せる簡易なもので足りるので、その仮係止はし易くし
て、外しやすく、連結クランプによる部材間の相互連結
の作業性に影響をもたらすおそれはない。

【０００８】

【実施例】以下、実施例に基づいて詳しく説明する。ま
ず、自動車車体に配設するワイヤハーネス１０を、その
配設位置の近傍に存在する管体の他部材１１に連結係止
する本発明一実施例の連結クランプ１を示す図１を参照
して、他部材１１に巻き着ける巻着バンド２の中間に、
被連結部材のワイヤハーネス１０にテープ巻き９で固定
する帯状の取着片３を有するものにおいて、巻着バンド
２を丸めて環状に仮係止するバンド仮係止機構４が設け
られている。なお、図中の８は挿通係止孔７を有して、
その挿通係止孔７に通した巻着バンド２の先端部分を、
抜け止め係止するバンド係止部である。

【０００９】即ち、巻着バンド２のバンド係止部８の外
側に、ボタン状の係止突起６を突設すると共に、バンド
先端に、係止突起６を容易に着脱する係止孔５が穿設さ
れて、バンド仮係止機構４を構成し、巻着バンド２を丸
めて、係止孔５に係止ボタン６を嵌めると、巻着バンド
２が環状をなして仮係止され、その丸め姿勢を保持する
と共に、指先によってその仮係止が容易に解離され、巻
着バンド２が自由姿勢に復するようになっている。

【００１０】そして、取着片３をワイヤハーネス１０に
テープ巻き固定するとき、巻着バンド２を前記の環状仮
係止姿勢になし、取着片３をワイヤハーネスに固定する
ためのテープ巻き９のテープルートから巻着バンド２を
退避させ、テープ巻き９の終了後に、その環状仮係止を
解離して、巻着バンド２を他部材１１に巻き着けてセッ
トし、ワイヤハーネス１０を他部材１１に連結してクラ
ンプするようになっている。

【００１１】以上の図１実施例の連結クランプによる
と、取着片３をワイヤハーネス１０にテープ巻き固定す
るとき、巻き付けるテープのテープルートに、巻着バン
ド２が不存在にして、従来構造におけるテープ巻き付け
時の巻着バンド２の強制退避作業が無用になるので、連
結クランプ１のワイヤハーネス１０への取り付け作業が
し易くなって能率化する。そして、その作業性の向上か
ら、テープ巻き９の作業に充分な注意が傾注できるの
で、テープ巻き９の不備を生ずる危険度が極めて少くな
り、クランプ品質が良好に安定する。

【００１２】つぎに、図２を参照して仮係止機構４の他
の実施例を説明する。即ち、仮係止機構４は、図２の
（Ａ）のように、バンド先端の膨出頭１３つき係止突起
６と、バンド基部に位置して膨出頭１３を受け入れて係
止し、指先で引くことによって容易に解離する係止孔５
との組合せにしたり、図２の（Ｂ）のように、バンド係
止部８に、巻着バンド２の先端を単に通して軽く係止す
る通孔１４または溝孔を付設した構造にすることがあ
る。

【００１３】なお、本発明の連結クランプ１は、前記の
実施例に限定されず、ワイヤハーネス以外の機械的構成
部材間の連結係止にも広く応用するものである。

【００１４】

【発明の効果】以上の説明のとおり、本発明の連結クラ
ンプは、ワイヤハーネス等の被連結部材にテープ巻き固
定して、他部材に連結係止するものにおいて、そのテー
プ巻き固定の作業性を向上して能率化し、部材間連結固
定の作業性向上を図ると共に、そのテープ巻き不備を防
止して、部材間連結固定品質の向上安定を図る効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明一実施例の連結クランプを示し、（Ａ）
はその斜視図、（Ｂ）（Ｃ）はその使用状態の正面図

【図２】本発明の他の実施例の連結クランプを示し、
（Ａ）（Ｂ）ともその斜視図

【図３】従来の連結クランプを示し、（Ａ）はその斜視
図、（Ｂ）はその使用状態の正面図

【符号の説明】

１ 連結クランプ ２ 巻着バンド ３ 取着片 ４ バンド仮係止機構 ５ 係止孔 ６ 係止ボタン ７ 挿通係止孔 ８ バンド係止部 ９ テープ巻き １０ ワイヤハーネス １１ 他部材 １３ 膨出頭 １４ 通孔

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被連結部材の外周にテープ巻き固定する
   取着片を、他部材に巻き着ける巻着バンドの中間に有
   し、前記被連結部材を前記他部材に連結係止する連結ク
   ランプにおいて、前記巻着バンドを丸めた環姿勢になし
   て仮保持するバンド仮係止機構を設けた構造を特徴とす
   る連結クランプ。
2. 【請求項２】 巻着バンドの両端部位に設けて対をなす
   係止突起と係止孔の仮係止機構からなる請求項１の連結
   クランプ。