JPH0893651A - 斜板式ピストンポンプにおける容量可変制御装置 - Google Patents

斜板式ピストンポンプにおける容量可変制御装置

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JPH0893651A
JPH0893651A JP6233649A JP23364994A JPH0893651A JP H0893651 A JPH0893651 A JP H0893651A JP 6233649 A JP6233649 A JP 6233649A JP 23364994 A JP23364994 A JP 23364994A JP H0893651 A JPH0893651 A JP H0893651A
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JP
Japan
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piston
swash plate
valve
plate type
discharge amount
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JP6233649A
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English (en)
Inventor
Hirotake Hanamura
浩威 花村
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Nikko Denki Kogyo KK
Nikko Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Nikko Denki Kogyo KK
Nikko Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電磁比例制御機能に、無負荷時の比例制御域
最小吐出量制御機能と、過負荷時の圧力補償制御機能を
複合する。 【構成】 コントローラ15からの励磁電流に応じてス
プール32が変位し、弁体33とスプール32間の相対
変位が零に収束したときにピストン22が位置決めさ
れ、位置情報帰還式の位置決め精度をもった斜板角制御
が行われる。無負荷検知スイッチ17とコントローラ1
5により、無負荷時の比例制御域最小吐出量制御が行わ
れ、遮断弁51と切換弁55により、過負荷時の圧力補
償制御が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁比例制御機能に、
無負荷時の比例制御域最小吐出量制御機能と過負荷時の
圧力補償制御機能とを複合させた斜板式ピストンポンプ
における容量可変制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7に示す容量可変制御装置1は、斜板
の傾斜角度を可変することにより吐出量が可変される斜
板式ピストンポンプ2に、吐出量を可変設定するための
吐出量設定機構3を組み付けて構成してある。吐出量設
定機構3は、斜板式ピストンポンプ2内の斜板に連結さ
れたロッド4を励磁電流に比例して変位させるソレノイ
ド5と、このソレノイド5に励磁電流を送り込むコント
ローラ6と、コントローラ6に設定吐出量を入力する手
動制御弁7とから構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の容量可変制
御装置1は、手動制御弁7を操作してコントローラ6に
設定する吐出量を可変すると、コントローラ6からソレ
ノイド5に送り込まれる励磁電流に比例してロッド4が
変位し、斜板の傾斜角度とともに吐出量が設定変更され
る。しかしながら、この従来の容量可変制御装置1は、
斜板式ピストンポンプ2が無負荷(アンロード)状態と
なっても、斜板は従前の傾斜角度のまま回転し続けるた
め、徒に必要以上の動力消費を続けることになるといっ
た課題があった。
【0004】また、従来の容量可変制御装置1は、電磁
比例制御方式において、斜板式ピストンポンプ2の吐出
圧力が異常に上昇した場合、ポンプ吐出量を最小に下げ
る機能を有しないために、エンジンパワーロスが生じる
等の課題があった。
【0005】従って、本発明の目的は、励磁電流に比例
した吐出量を得る電磁比例制御機能に、無負荷時の比例
制御域最小吐出量制御機能と過負荷時の圧力補償制御機
能とを複合し、省エネルギ化を徹底することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、斜板角に応じ
た吐出量で作動流体を吐出する斜板式ピストンポンプ
と、前記斜板角を可変するピストンロッドを有するピス
トンシリンダ機構と、該ピストンシリンダ機構のピスト
ンと一体変位する弁体内にスプールを保持し、該弁体に
対する該スプールの相対変位により前記ピストンシリン
ダ機構に作動流体を給排制御し、前記ピストンを位置決
めするピストン駆動弁機構と、外部からの励磁電流に応
答し、該励磁電流の大きさにほぼ比例して前記スプール
を変位させる比例電磁弁とを具備することを特徴とする
容量可変制御装置を提供することにより、前記目的を達
成する。
【0007】また、本発明は、前記斜板式ピストンポン
プの吐出圧力を検出し、規定圧力以下の低圧をもって無
負荷状態を検知する無負荷検知スイッチと、該無負荷検
知スイッチの無負荷状態検知出力に応答し、前記励磁電
流を最小電流に切換えて比例制御域最小吐出量制御状態
とするコントローラとを具備することを特徴とする容量
可変制御装置を提供することにより、前記目的を達成す
る。
【0008】さらにまた、本発明は、過負荷時に前記斜
板式ピストンポンプの吐出圧力の上昇を受けて切換えら
れ、該斜板式ピストンポンプの吐出流体の一部をもって
前記ピストンを強制的に変位せしめ、比例制御域最小吐
出量以下の極小吐出量制御状態とする圧力補償弁機構を
具備すること、或いは圧力補償弁機構が、前記ピストン
ロッドに作動流体を作用させる遮断弁と、前記ピストン
を挟んで対向する作動流体室間を相互に連通させる切換
弁とを含むことを特徴とする容量可変制御装置を提供す
ることにより、前記目的を達成する。
【0009】
【作用】上記構成に基づき、比例電磁弁が外部からの励
磁電流の大きさに比例してスプールを変位させたとき
に、このスプールを保持する弁体が斜板角を可変するピ
ストンシリンダ機構のピストンと一体変位し、弁体に対
するスプールの相対変位によりピストンシリンダ機構に
作動流体を給排制御してピストンを位置決めし、励磁電
流に比例した吐出量設定が行われる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図1ないし
図6を参照して説明する。図1は、本発明の容量可変制
御装置の一実施例を示す油圧回路図、図2は、図1に示
した比例電磁弁の励磁電流とポンプ吐出量の関係を示す
図、図3,4は、図1に示した容量可変制御装置による
吐出量低減時及び吐出量増大時の各比例制御動作を説明
するための要部縦断面図、図5は、図1に示した容量可
変制御装置による過負荷時の圧力補償制御動作を説明す
るための要部縦断面図、図6は、図1に示した可変容量
ポンプ装置のピストン変位とポンプ吐出量の関係を示す
図である。
【0011】図1に示す容量可変制御装置11は、斜板
の傾斜角度に応じて吐出量が可変される斜板式ピストン
ポンプ12をメインポンプとし、このメインポンプにサ
ブポンプとして斜板角制御用のブーストポンプ13が同
軸結合してあり、ブーストポンプ13の出力を斜板角制
御ユニット14の駆動に利用する構成としてある。斜板
角制御ユニット14は、斜板式ピストンポンプ12の斜
板角をコントローラ15から送り込まれる励磁電流に応
じて比例制御する電磁比例制御を動作の基本としてお
り、ここではレバー操作により励磁電流を可変する手動
制御弁16がコントローラ15に接続してある。また、
無負荷時に斜板角制御ユニット14が比例制御域最小吐
出量制御を遂行するよう、斜板式ピストンポンプ12の
吐出管路に無負荷検知スイッチ17が接続してあり、こ
の無負荷検知スイッチ17の出力をもってコントローラ
15の励磁電流を最大電流に切換える構成としてある。
さらに、斜板角制御ユニット14には、ブーストポンプ
13が吐出する作動油が給油される給油ポート30sの
外に、過負荷時に圧力補償制御を行うため、斜板式ピス
トンポンプ12が吐出する作動油の一部を受け入れる給
油ポート51s,55sが形成してあり、その詳細は後
述する。なお、ブーストポンプ13の吐出管路には、吐
出圧力が規定上限を逸脱したときに開弁して油圧を解放
するリリーフ弁18が接続してある。
【0012】斜板角制御ユニット14は、ピストンシリ
ンダ機構20とピストン駆動弁機構30と比例電磁弁4
0と圧力補償弁機構50とを一体的に組み付けて構成し
てある。ピストンシリンダ機構20は、斜板式ピストン
ポンプ12の斜板角を可変するピストンロッド21をピ
ストン22に貫通保持させるとともに、ピストン22
を、ばね23により付勢した状態でシリンダ24内に嵌
装して構成してある。シリンダ24の内部は、ピストン
22により左右一対の作動油室24l,24rに区画さ
れており、ばね23は作動油室24r内に圧縮嵌装され
ている。ピストン22の側面にはロッド25が植設され
ており、このロッド25をピストン駆動弁機構30内の
弁体33に嵌合させることで、ピストン22と弁体33
は互いに一体化してある。
【0013】ピストン駆動弁機構30は、前記シリンダ
24に一体形成された筒状の弁本体31内に、スプール
32を内蔵する弁体33を前記ピストン22と一体変位
可能に嵌装して構成したものであり、弁本体31にはブ
ーストポンプ13に連通する給油ポート30sと油溜め
に連通する排油ポート30dが穿設してある。スプール
32は、ばね34により付勢された状態で弁体33内に
嵌装されており、後述するごとく弁体33に対する相対
変位を契機にピストンシリンダ機構20に対する作動油
の給排状態が切換えられるが、給排状態の切換えによっ
て生じたピストン22の変位に対して弁体33が追随す
るため、結局は上記相対変位は零に収束することにな
り、弁体33もスプール32も安定位置に位置決めされ
る。
【0014】比例電磁弁40は、上記弁本体31の開口
部に取り付けられており、コントローラ15からの励磁
電流に応答して変位するプランジャ41が、スプール3
2の端面に当接係止させてある。励磁電流の大きさとス
プール32の変位量はほぼ比例関係で結ばれており、励
磁電流とポンプ吐出量との間には図2に示す比例関係が
存在する。
【0015】圧力補償弁機構は、過負荷時に斜板式ピス
トンポンプ12の吐出圧力の上昇を受けて切換えられる
遮断弁51と切換弁55からなり、斜板式ピストンポン
プ12が吐出する作動油の一部をもってピストン22を
強制的に変位せしめ、圧力補償制御域において比例制御
域最小吐出量以下の極小吐出量を確保する。遮断弁51
には、斜板式ピストンポンプ12に連通する給油ポート
51sと油溜めに連通する排油ポート51dが備わって
おり、ばね52に付勢されたスプール53が組み込まれ
ている。スプール53は、比例制御域にあってはピスト
ンロッド21に対して中立の状態にあるが、圧力補償制
御域にあってはピストンロッド21の端面に作動油の油
圧を及ぼす方向に変位する。切換弁55には、斜板式ピ
ストンポンプ12に連通する給油ポート55sが備わっ
ており、ばね56により付勢されたスプール57が組み
込まれている。スプール57は、比例制御域にあっては
ピストン駆動弁機構30とシリンダ24内の作動油室2
4r間で作動油を給排し、圧力補償制御域にあってはシ
リンダ24の両作動油室24r,24l間で作動油を給
排する働きをする。
【0016】ところで、斜板角制御ユニット14は、図
1に示す状態で最大斜板角を達成しており、スプール3
2の端面に先端が当接するプランジャ41は最小延出状
態にある。そこで、比例電磁弁40がコントローラ15
からの励磁電流に応答してプランジャ41を延出させる
と、図3に示したように、スプール32はプランジャ4
1に押されて図中右方に変位する。このとき、給油ポー
ト30sに送り込まれた作動油が、弁体33内の油路を
通って作動油室24l内に送り込まれ、ピストン22の
底面に作用する。一方でまた、作動油室24r内の作動
油が切換弁55と弁体33内の油路を介して排油ポート
30dに導かれる。その結果、ピストン22はばね23
に抗してピストンロッド21が突出する方向に駆動さ
れ、これにより斜板式ピストンポンプ12内の斜板角が
減少し、吐出量も減少する。ただし、弁体33はロッド
25を介してピストン22に連結されているため、結局
は弁体33とスプール32との間の相対変位は零に収束
し、その時点でピストン22が停止して位置決めされ
る。
【0017】また、上記とは逆に吐出量を増大させる場
合は、比例電磁弁40に通電される励磁電流が減少する
ため、プランジャ41が引っ込むことによりスプール3
2も変位し、給油ポート30sと排油ポート30dの連
通状態は、図4に示したごとくになる。すなちわ、給油
ポート30sから送り込まれた作動油は、弁体33内の
油路と切換弁55とを経由して作動油室24r内に送り
込まれ、ピストン22の上部側に作用する。一方、作動
油室24l内の作動油は、弁体33内の油路を通り、排
油ポート30dを介して油溜めに排出される。その結
果、ピストン22はばね23の付勢力と作動油に押され
て図中左方に移動し、斜板式ピストンポンプ12の斜板
角を増大させる。この場合も、弁体33とスプール32
との間の相対変位が零に収束した時点で、ピストン22
は停止して位置決めされる。
【0018】このように、容量可変制御装置11は、比
例電磁弁40がスプール32を変位させたときに、スプ
ール32と弁体33との間に生ずる相対変位によりピス
トンシリンダ機構20が駆動され、スプール位置を目標
に弁体33とピストン22が一体変位するため、励磁電
流に応じた位置で弁体33とスプール32間の相対変位
が零に収束してピストン22が位置決めされ、位置情報
帰還式の位置決め精度をもった斜板角制御が可能であ
り、これにより励磁電流に応じた正確な吐出量設定が可
能である。また、比例電磁弁40の出力はスプール32
によって倍力されてピストン位置制御に供されるため、
僅かな電磁力をもって安定な吐出量設定が可能である。
【0019】次に、無負荷時の斜板式ピストンポンプ1
2の比例制御域内最小吐出量制御動作について説明す
る。斜板式ピストンポンプ12が無負荷状態となると、
吐出管路に接続された無負荷検知スイッチ17が作動
し、コントローラ15に対し無負荷状態検知電流を送り
込む。無負荷状態検知電流を受けたコントローラ15
は、比例電磁弁40に対して最大電流を通電し、プラン
ジャ41を最大長まですなわち比例制御域内における変
位限界まで延出させる。その結果、スプール32はピス
トン22とともに比例制御域内で最小斜板角が得られる
位置まで変位する。これにより、斜板式ピストンポンプ
12の吐出量は、比例制御域内最小吐出量まで減少し、
斜板式ピストンポンプ12の回転駆動に費やされる動力
消費は最低近くまで抑制され、必要以上の動力を消費し
ない省エネルギに貢献する。なお、ここに言う比例制御
域内での最小斜板角とは、比例電磁弁40のプランジャ
41が変位限界まで延出した状態に対応するピストン2
2の変位位置により定まる斜板角を指す。
【0020】このように、容量可変制御装置11は、斜
板式ピストンポンプ12の吐出圧力を検出し、規定圧力
以下の低圧をもって無負荷状態を検知したときに、励磁
電流を最大電流に切換えて比例制御域最小吐出量制御状
態とする構成としたから、無負荷状態にあっては自動的
に低消費動力状態に切換え、省エネルギ化を徹底するこ
とができる。
【0021】最後に、過負荷時の斜板式ピストンポンプ
12の圧力補償制御動作について説明する。斜板式ピス
トンポンプ12に過負荷が作用すると、吐出管路に連通
接続された給油ポート51s,55sを有する遮断弁5
1と切換弁55は、ポンプ吐出圧力の異常上昇を受け
て、図5に示す状態に切換わる。このとき、遮断弁51
は、ばね52に抗してスプール53が変位し、吐出され
た作動油の一部をピストンロッド21の端部に作用させ
る。一方また、切換弁55内のスプール57もばね56
に抗して変位するため、作動油室24rと24lとがシ
リンダ24内の油路を介して相互に連通する。その結
果、ピストン22はピストンロッド21に押されて機械
的な変位限界又はその付近まで変位し、ポンプ吐出量を
比例制御域最小吐出量よりも小さな極小吐出量とし、ポ
ート吐出圧力を保持し得る極小吐出量が確保される。
【0022】なお、この圧力補償制御により、ピストン
駆動弁機構30内でピストン22とスプール32との間
に相対変位が生ずるため、ブーストポンプ13から吐出
された作動油が、給油ポート30sからピストン駆動弁
機構30内に流入する。しかしながら、ピストン駆動弁
機構30内に流入した作動油は、弁体33内の油路と切
換弁55とシリンダ24内の油路とを経由し、一部は作
動油室24l内に送り込まれ、残りは弁体33内の油路
を介して排油ポート30dから油溜めに排出される。従
って、油圧によってスプール32が変位することはな
く、このためスプール32と弁体33との間の相対変位
を許容したまま、圧力補償制御が継続される。ただし、
過負荷状態が解除されると、切換弁55内のスプール5
7が元の状態に復帰し、シリンダ24内の油路に排出し
ていた作動油が作動油室24r内に供給され、同時にま
た遮断弁51は内部の作動油を排油ポート51dから油
溜めに排出させつつ元の状態に復帰するため、ピストン
22はスプール32とともに比例制御域内限界位置まで
復帰し、電磁比例制御が再開される。このことからも明
らかなように、電磁比例制御域と圧力補償制御域とは、
図6に示す無負荷時の比例制御域内限界位置を境に、互
いに干渉することなく独立した領域内で所要の制御を遂
行することができる。
【0023】このように、可変容量ポンプ装置11は、
過負荷時においても、斜板式ピストンポンプ12が最小
吐出圧力を維持できるぎりぎり吐出量を維持することが
でき、吐出量が絞られることで最小吐出圧力さえ維持で
きなくなるといった不都合を回避することができる。ま
た、遮断弁51が、ピストン22を直接駆動するのでは
なくピストンロッド21に作用する作動油をもってピス
トン22を駆動するため、比例電磁弁40による比例制
御域を外れているとは言え、比例電磁弁40による比例
制御とは独立して、ピストン22を極小吐出量制御状態
に移行させて圧力補償制御を行うことができ、また圧力
補償制御状態から復帰するときも、比例電磁弁40によ
る吐出量制御への移行を円滑に進めることができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
比例電磁弁ががスプールを変位させたときに、スプール
と弁体との間に生ずる相対変位によりピストンシリンダ
機構が駆動され、スプール位置を目標に弁体及びピスト
ンが一体変位するため、励磁電流に応じた位置で弁体と
スプール間の相対変位を零に収束させてピストンを位置
決めすることができ、位置情報帰還式の位置決め精度を
もった斜板角制御により、励磁電流に応じた正確な吐出
量設定が可能であり、僅かな電磁力をもって安定な吐出
量設定が可能である等の優れた効果を奏する。
【0025】また、本発明は、斜板式ピストンポンプの
吐出圧力を検出し、規定圧力以下の低圧をもって無負荷
状態を検知したときに、励磁電流を最大電流に切換えて
比例制御域最小吐出量制御状態とする構成としたから、
無負荷状態にあっては自動的に低消費動力状態に切換
え、省エネルギ化を徹底することができる等の効果を奏
する。
【0026】さらにまた、本発明は、過負荷時に斜板式
ピストンポンプの吐出圧力の上昇を受けて作動する圧力
補償機構を設け、作動流体自体の力を借りてピストンを
限界位置まで変位させ、比例制御域最小吐出量以下の極
小吐出量制御状態を達成するようにしたので、過負荷時
においても、斜板式ピストンポンプが最小吐出圧力を維
持できるぎりぎりの吐出量を維持することができ、吐出
量が絞られることで最小吐出圧力さえ維持できなくなる
といった不都合を回避することができる等の効果を奏す
る。
【0027】また、圧力補償弁機構が、ピストンロッド
に作動流体を作用させる遮断弁と、ピストンを挟んで対
向する作動流体室間を相互に連通させる切換弁とを含む
構成としたから、ピストンを直接駆動するのではなくピ
ストンロッドに作用する作動流体をもってピストンを駆
動することにより、比例電磁弁による比例制御域を外れ
ているとは言え比例電磁弁による制御とは独立して、ピ
ストンを極小吐出量制御状態に移行させて圧力補償制御
を行うことができ、また圧力補償制御状態から復帰する
さいに、比例電磁弁による吐出量制御への移行を円滑に
進めることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の容量可変制御装置の一実施例を示す油
圧回路図である。
【図2】図1に示した比例電磁弁の励磁電流とポンプ吐
出量の関係を示す図である。
【図3】図1に示した容量可変制御装置による吐出量低
減時の電磁比例制御動作を説明するための要部縦断面図
である。
【図4】図1に示した容量可変制御装置による吐出量増
大時の電磁比例制御動作を説明するための要部縦断面図
である。
【図5】図1に示した容量可変制御装置による過負荷時
の圧力補償制御動作を説明するための要部縦断面図であ
る。
【図6】図1に示した容量可変制御装置のピストン変位
とポンプ吐出量の関係を示す図である。
【図7】従来の容量可変制御装置の一例を示す油圧回路
図である。
【符号の説明】
11 容量可変制御装置 12 斜板式ピストンポンプ 14 斜板角制御ユニット 15 コントローラ 16 手動制御弁 17 無負荷検知スイッチ 20 ピストンシリンダ機構 21 ピストンロッド 22 ピストン 24 シリンダ 25 ロッド 30 ピストン駆動弁機構 32 スプール 33 弁体 40 比例制御弁 41 プランジャ 51 遮断弁 55 切換弁
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F04B 1/29 F16K 31/06 325 0380−3K

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 斜板角に応じた吐出量で作動流体を吐出
    する斜板式ピストンポンプと、前記斜板角を可変するピ
    ストンロッドを有するピストンシリンダ機構と、該ピス
    トンシリンダ機構のピストンと一体変位する弁体内にス
    プールを保持し、該弁体に対する該スプールの相対変位
    により前記ピストンシリンダ機構に作動流体を給排制御
    し、前記ピストンを位置決めするピストン駆動弁機構
    と、外部からの励磁電流に応答し、該励磁電流の大きさ
    にほぼ比例して前記スプールを変位させる比例電磁弁と
    を具備することを特徴とする容量可変制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の容量可変制御装置におい
    て、前記斜板式ピストンポンプの吐出圧力を検出し、規
    定圧力以下の低圧をもって無負荷状態を検知する無負荷
    検知スイッチと、該無負荷検知スイッチの無負荷状態検
    知出力に応答し、前記励磁電流を最大電流に切換えて比
    例制御域最小吐出量制御状態とするコントローラとを具
    備することを特徴とする容量可変制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の容量可変制御装置におい
    て、過負荷時に前記斜板式ピストンポンプの吐出圧力の
    上昇を受けて切換えられ、該斜板式ピストンポンプの吐
    出流体の一部をもって前記ピストンを強制的に変位せし
    め、比例制御域最小吐出量以下の極小吐出量制御状態と
    する圧力補償弁機構を具備することを特徴とする容量可
    変制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の容量可変制御装置におい
    て、前記圧力補償弁機構は、前記ピストンロッドに作動
    流体を作用させる遮断弁と、前記ピストンを挟んで対向
    する作動流体室間を相互に連通させる切換弁とを含むこ
    とを特徴とする容量可変制御装置。
JP6233649A 1994-09-28 1994-09-28 斜板式ピストンポンプにおける容量可変制御装置 Pending JPH0893651A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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