JP2699595B2 - 産業車両の油圧装置 - Google Patents

産業車両の油圧装置

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JP2699595B2
JP2699595B2 JP1327009A JP32700989A JP2699595B2 JP 2699595 B2 JP2699595 B2 JP 2699595B2 JP 1327009 A JP1327009 A JP 1327009A JP 32700989 A JP32700989 A JP 32700989A JP 2699595 B2 JP2699595 B2 JP 2699595B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はフォークリフト等産業車両の油圧装置に係
り、詳しくは荷役及びパワーステアリング用油圧ポンプ
の容量を荷役作業時に切換え可能にした油圧装置に関す
るものである。
[従来の技術] 一般にフォークリフトに装備されている油圧装置は、
エンジンによって駆動される定容量型油圧ポンプの吐出
管路に分流弁が設けられ、圧力油は該分流弁によってパ
ワーステアリング回路の所要流量と残余の荷役回路用流
量とに分流されるとともに、荷役回路に供給された圧力
油は荷役制御弁を介して必要に応じてリフトシリンダ又
はチルトシリンダに供給されるようになっている。定容
量型油圧ポンプは運転中、パワーステアリング回路用と
して確保される所要流量以外は全て荷役回路へ供給さ
れ、荷役が行われていない状態では、荷役回路へ供給さ
れた圧力油は単に荷役制御弁を経由する余剰油として油
槽に還流される。しかも油圧ポンプの吐出油量はエンジ
ンの回転数の上昇につれて比例的に増大し、無用な余剰
油の循環が一層助長される結果となる。そして、このよ
うな圧力油の無駄な循環の繰り返しは動力損失に加えて
油温の上昇を招き、シール部材等の早期劣化を誘発する
という問題がある。
この問題を解消するため本願出願人は、非荷役時に荷
役回路へ供給される余剰油量を極力制限し、荷役時には
荷役回路に荷役を行うに十分な量の圧力油が自動的に供
給されるようにした油圧装置を先に提案した。
この油圧装置は基本的には第10,11図に示す構成であ
り、エンジン1によって駆動される可変容量型油圧ポン
プ2に接続された吐出管路3に、圧力油をパワーステア
リング回路4の所要流量と残余の荷役回路5用の流量と
に分流する分流弁6が設けられている。分流弁6に至る
吐出管路3中には荷役回路5の圧力P3によってパイロッ
ト操作される絞り付き流量切返弁7が設けられている。
流量切返弁7にはパイロット圧P3とばね8の付勢力との
対抗によって制御されるスプールが内装され、非荷役時
にはスプールはばね8の付勢力により第11図に示すよう
に絞りが作用して入口圧力P1と出口圧力P2との差圧が大
きくなる位置に、荷役時にはスプールはパイロット圧P3
の上昇により第10図に示すように絞りがほとんど作用せ
ず入口圧力P1と出口圧力P2との差圧が小さくなる位置に
配置されるようになっている。
又、可変容量型油圧ポンプ2の容量可変機構9を制御
する容量制御弁10は、パイロット管路11,12を介して供
給される前記流量切換弁7の入口圧力P1と出口圧力P2
の差圧と、ばね13の付勢力との対抗によって操作される
ようになっている。そして、非荷役時には前記のように
流量切換弁7の入口圧力P1と出口圧力P2との差圧が大き
くなるため、容量制御弁10のスプールがパイロット管路
11の圧力油を容量可変機構9の制御用シリンダ14に供給
する位置に配置されて容量可変機構9が制御可能とな
り、エンジン回転数が上がっても油圧ポンプ2の吐出量
がほぼ一定となる。一方、荷役時には流量切換弁7の入
口圧力P1と出口圧力P2との差圧が小さくなるため、容量
制御弁10のスプールがばね13の付勢力により容量可変機
構9の制御用シリンダ14をドレンと連通させる位置に配
置され、制御用シリンダ14の圧力油がドレンに排出され
て油圧ポンプ2は1回転当たりの吐出量が最大に保持さ
れる。すなわち、非荷役時には第12図に破線で示すよう
にエンジン回転数が上がっても流量は低い段階でほぼ一
定に保持され、荷役時には実線で示すようにエンジン回
転数の上昇に伴い流量が増大するとともにある回転数以
上になると流量は高い段階でほぼ一定に保持される。
[発明が解決しようとする課題] 前記可変容量型油圧ポンプを使用した油圧装置では、
非荷役時において荷役回路に供給される余剰油量が合理
的に削減され、動力損失の減少、燃費の向上のみなら
ず、油温の上昇が抑制されて各シール部材の熱劣化が防
止される。しかし、荷役時には油圧ポンプの容量が最大
に保持されるため、圧力油の流量は積載重量に関係なく
エンジン回転数で決まる。チルト動作を行う場合、ある
いは荷物を所定位置に載置するためにリフトの移動速度
を微調整する場合には圧力油の流量は多く必要としな
い。従来はアクセル開度によりエンジン回転数を調整し
て圧力油の流量を調整するか、荷役レバーの操作で荷役
回路内に設けられた流量制御弁の絞りを利かせることに
より流量の調整を行っていた。しかし、流量制御弁の絞
りを利かせて流量を少なくするのは油圧ポンプから余分
な圧力油を吐出することになり、省動力の面で不利にな
る。又、油圧ポンプの容量が最大に保持された状態で、
アクセル開度によりリフトの移動速度を微調整するのは
難しいという問題もある。
本発明は前記の問題点に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は非荷役時のみならず、荷役時においても
荷役回路に供給される余剰油量が合理的に削減され、動
力損失の減少、燃費の向上のみならず、油温の上昇が抑
制されて各シール部材の熱劣化が防止されるとともに、
リフトの移動速度の微調整を簡単に行うことができる産
業車両の油圧装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 前記の目的を達成するため本発明においては、エンジ
ンにより駆動される可変容量型油圧ポンプと、該ポンプ
の吐出管路に設けられ、圧力油をパワーステアリング回
路の所要流量と残余の荷役回路用流量とに分流する分流
弁と、該分流弁に至る吐出管路中に配設され、前記荷役
回路の圧力によって操作されて前記分流弁に供給される
圧力油の流量を2段階に絞る流量切換手段と、前記流量
切換手段の前後の差圧によってパイロット操作されると
ともに該流量切換手段の前後の差圧とばね力との釣り合
いによって前記油圧ポンプの容量可変機構を制御し、か
つばね力の切換手段を有する容量制御弁とを備え、前記
流量切換手段による絞り率大のときの流量を前記パワー
ステアリング回路の所要流量をやや上回る程度に設定
し、前記流量切換手段による絞り率小のとき前記容量制
御弁の切換手段を作動することにより設定流量を変更可
能とした。
[作用] 本発明の装置では、非荷役時には流量切換手段による
絞り率が大に設定され。流量がパワーステアリング回路
の所要流量をやや上回る程度に設定される。そして、油
圧ポンプの容量可変機構を制御する容量制御弁に前記流
量切換手段の前後の差圧がパイロット圧として負荷さ
れ、容量制御弁は流量切換手段の前側の圧力が容量可変
機構の制御用シリンダに供給される状態に保持される。
これにより油圧ポンプの吐出油量が小容量側で自動的に
調節され、分流弁に供給される流量が安定した状態に維
持される。
この状態から荷役が開始され、アクチュエータの動作
負荷によって荷役回路のパイロット圧が上昇すると、前
記流量切換手段による絞り率が強制的に小となって流量
切換手段の前後の差圧が小さくなる。これにより容量制
御弁は前記容量可変機構が油圧ポンプの容量を最大に保
持する状態に保持される。荷役中、チルト動作を行う場
合、あるいは荷物を所定位置に載置するためにリフトの
移動速度を微調整する場合等圧力油の流量をさほど必要
としないときに、作業者が容量制御弁のばね力の切換手
段を操作すると、容量制御弁のばね力が切換られて容量
制御弁は流量切換手段の前側の圧力が容量可変機構のシ
リンダに供給される状態に保持され、油圧ポンプの容量
が非荷役時と同様に小容量に切換えられて荷役回路へ供
給される圧力油量が減少される。
[実施例1] 以下、本発明を具体化した第1実施例を第1〜5図に
従って説明する。本発明の装置は流量切換弁7の構成
と、容量制御弁10の構成とが第10,11図に示す装置と異
なっており、その他の部分は同じであるため、同一部分
は同一符号を付して既に説明した部分の詳しい説明は省
略する。
可変容量型油圧ポンプ2には公知の斜板式アキシャル
ピストンポンプが使用され、第3図に示すように、ケー
シング15及びエンドカバー16間に駆動軸17が軸受18を介
して支持され、駆動軸17と一体的に回転するシリンダブ
ロック19に形成された複数個のシリンダボア20内にはシ
ュー21を介して斜板22に常に押圧されるピストン23が往
復動可能に収容されている。そして、駆動軸17の回転に
伴いピストン23が往復動され、ピストン23が弁板24の吸
入ポートと対応する状態で移動する際に作動油が吸入ポ
ートからシリンダボア20内に吸入され、ピストン23が吐
出ポートと対応する状態で移動する際に作動油が吐出ポ
ートから吐出されるようになっている。又、斜板22は第
3図の紙面と垂直に配設された支軸(図示せず)を中心
にして回動可能に配設され、容量可変機構9を構成する
ばね25により第3図の時計方向(油圧ポンプの容量増大
方向)に回動付勢されている。ばね25の反対側に配設さ
れた制御用シリンダ14には容量制御弁10を介して供給さ
れる圧力油により作動される制御用ピストン26が斜板22
と係合する状態で設けられ、圧力油の圧力とばね25の付
勢力との対抗により斜板22の傾斜角度が必要に応じて変
更されて吐出量が変更されるようになっている。
流量切換手段としての流量切換弁7には第1,2図に示
すように、荷役回路5への供給圧力P3がパイロット圧P3
として供給されるとともにばね8の付勢力との対抗によ
って制御されるスプールが内蔵され、スプールの移動に
より非荷役時に吐出管路3と連通状態に配置される絞り
率大の流路7aと、荷役時に吐出管路3と連通状態に配置
される絞り率小の流路7bとを備えている。
油圧ポンプ2に取付けられた容量制御弁10は第4図に
示すように、弁本体27にパイロット管路11,12を介して
作用する流量切換弁7の入口圧力P1及び出口圧力P2の差
圧と、ばね13の付勢力との対抗により摺動されるスプー
ル28が内装されている。該スプール28にはパイロット管
路11が接続されるポート29aを制御用シリンダ14に連通
するポート29bに連通させる切欠き30aと、前記ポート29
bをドレンポート31に連通させる切欠き30bとが形成され
ている。弁本体27の一端、前記ばね13が配置された側に
はばね力切換手段を構成する電磁石32が装備されたハウ
ジング33が固定されている。ハウジング33にはばね13が
収容される弁本体27の室34と連通する収容部35が形成さ
れ、収容部35にはばね押え36がスプール28と同軸上を摺
動可能に収容されている。前記ばね13はスプール28に当
接するばね座37と、前記ばね押え36との間に介装され、
ばね押え36の電磁石32寄りには第2のばね38が介装され
ている。電磁石32のスイッチ(図示せず)はフォークリ
フトの運転席に設けられている。
ばね13の付勢力は、流量切換弁7の絞り率が小の荷役
時で、かつばね押え36が電磁石32に吸引されていない状
態で、ばね13の付勢力及び流量切換弁7の後側の圧力P2
の和が流量切換弁7の前側の圧力P1より大きくなり、絞
り率が小の荷役時で、かつばね押え36が電磁石32に吸引
された状態でばね13の付勢力及び流量切換弁7の後側の
圧力P2の和が流量切換弁7の前側の圧力P1より小さくな
るように設定されている。又、ばね13の付勢力は、流量
切換弁7の絞り率が大の非荷役時にはばね押え36が電磁
石32に吸引されていない状態でも、ばね13の付勢力及び
流量切換弁7の後側の圧力P2の和が流量切換弁7の前側
の圧力P1より小さくなるように設定されている。
次に前記のように構成された装置の作用を説明する。
さて、非荷役時には荷役回路5の圧力P3がばね8の付
勢力より小さく、流量切換弁7のスプールは第2図に示
すように絞り率が大となる位置に配置され、入口圧力P1
と出口圧力P2との差圧が大きくなってばね13の付勢力及
び流量切換弁7の後側の圧力P2の和が流量切換弁7の前
側の圧力P1より小さくなる。これにより容量制御弁10の
スプール28は第4図に示す状態から左側に移動され、パ
イロット管路11に連通するポート29aが制御用シリンダ1
4に連通するポート29bと連通状態に保持される第2図の
状態となる。この状態では最初流量切換弁7の入口圧力
P1が容量可変機構9の制御用シリンダ14に供給され、油
圧ポンプ2の容量が小容量側となる位置に斜板22の傾斜
角度が変更される。そして、この状態で入口圧力P1は斜
板角が変わったことによりP1から減圧された圧力Pcとな
りばね25の付勢力との対抗により容量可変機構9が作動
される。エンジン1の回転数の増減に対応して、吐出管
路3の流量が増減し、同時に流量切換弁7の入口圧力
P1、出口圧力P2の差圧も共に増減することになる。前記
差圧の増減は直ちに制御用シリンダ14のポート29bの開
度に反映され、制御用ピストン26の斜板22に作用する押
圧力が増減して斜板22の傾斜角度が変更されて油圧ポン
プ2の所定時間当たりの吐出油量がほぼ一定に保持され
る。従って、分流弁6に供給される圧力油の量がパワー
ステアリング回路4の所要流量をやや上回る程度に保持
される。
一方、荷役時には荷役アクチュエータの動作負荷によ
り荷役回路5の圧力P3がばね8の付勢力より大きくな
り、流量切換弁7のスプールは第1図に示すように絞り
率が小となる位置に配置され、入口圧力P1と出口圧力P2
との差圧が小さくなってばね13の付勢力及び流量切換弁
7の後側の圧力P2の和が流量切換弁7の前側の圧力P1
り大きくなる。これにより容量制御弁10のスプール28は
第4図に示すように、パイロット管路11に連通するポー
ト29aと、制御用シリンダ14に連通するポート29bとの連
通状態が遮断されるとともに、制御用シリンダ14に連通
するポート29bがドレンポート31と連通する状態に移動
配置される。そして、制御用シリンダ14の圧力油の圧力
が対抗するばね25の付勢力より小さくなり、圧力油がド
レンに排出されるとともに、斜板22がばね25の付勢力に
より傾斜角度最大の位置に回動配置される。従って、こ
の状態では油圧ポンプ2はエンジン1回転当たりの吐出
油量が最大となり、エンジン1の回転を上昇させること
により、吐出管路3、流量切換弁7及び分流弁6を介し
て荷役操作を行うのに十分な量の圧力油が荷役回路5に
供給される。
荷役中、チルト動作を行う場合、あるいは荷物を所定
位置に載置するためにリフトの移動速度を微調整する場
合等、圧力油の流量をさほど必要としないときに、作業
者が電磁石32のスイッチをONにすると電磁石32が励磁さ
れ、容量制御弁10のばね押え36が電磁石32に吸引されて
第4図の状態から左側に移動し、ばね13の両端距離が大
きくなってばね13の付勢力が減少する。これによりばね
13の付勢力と出口圧力P2との和が入口圧力P1より小さく
なり、スプール28が第4図の左側に移動されてパイロッ
ト管路11に連通するポート29aが制御用シリンダ14に連
通するポート29bと連通状態に保持される第2図の状態
となる。従って、非荷役時と同様に流量切換弁7の入口
圧力P1が容量可変機構9の制御用シリンダ14に供給さ
れ、圧力P1の作用により斜板22の傾斜角度が小さくなっ
て油圧ポンプ2の容量が小容量となる。そして、この状
態では圧力P1から減圧されたPcとばね25の付勢力との対
抗により容量可変機構9が作動され、エンジン1の回転
数が変動しても前記非荷役時と同様な作用により油圧ポ
ンプ2の所定時間当たりの吐出油量がほぼ一定に保持さ
れる。従って、分流弁6に供給される圧力油の量がパワ
ーステアリング回路4の所要流量と、チルト動作あるい
はリフトの移動速度の微調整動作に必要な流量との和と
ほぼ等しい量に保持される。
すなわち、この実施例の装置では、非荷役時には第5
図に破線で示すようにエンジン回転数が上がっても流量
はパワーステアリング回路4の所要流量とほぼ等しし小
流量にほぼ一定に保持され、荷役時でしかも多量の流量
が必要な場合は実線で示すようにエンジン回転数の上昇
に伴い流量が増大するとともにある回転数以上になると
流量は最大量でほぼ一定に保持され、荷役時で流量がさ
ほど必要でない場合には鎖線で示すようにエンジン回転
数が上がっても流量は比較的小流量でほぼ一定に保持さ
れる。
フォークリフトのエンジンに使用されるディーゼルエ
ンジンでは一般に、エンジンの最大能力付近の回転数で
運転した場合には燃費が高くなり、能力の中間の回転数
で運転した場合には燃費が低くなる。又、軸トルクはエ
ンジンの回転数が能力の中間の回転数の場合に大きくな
る。そして油圧ポンプを駆動する場合、エンジンの軸ト
ルクの値が油圧ポンプの駆動軸を回転させるに必要な値
付近で駆動するより、必要な値より十分な余裕がある値
で駆動した方がエンジンに無理が掛からない。従って、
前記のように荷役時でしかもさほど流量を必要としない
場合に、エンジン回転数をある程度上昇させた状態で運
転すれば、エンジンに無理が掛からず燃費も少なくな
る。
[実施例2] 次に第2実施例を第6,7図に従って説明する。この実
施例では容量制御弁10の構成が前記実施例と異なってお
り、その他の部分は同一である。容量制御弁10には第6
図に示すように、前記実施例の容量制御弁10と同様にパ
イロット管路12に連通する室34側に電磁石32が設けら
れ、電磁石32と反対側に第2の電磁石39がハウジング40
を介して設けられている。ハウジング40にはスプール28
と当接するとともに第3のばね41によりスプール28側に
付勢された押圧体42がスプール28と同軸上を摺動可能に
収容されている。
ばね13、第2のばね38及び第3のばね41のバネ定数
は、第2のばね38>ばね13>第3のばね41の順に設定さ
れている。非荷役時においては電磁石32が消磁状態保持
され、電磁石39が励磁されているとともに、流量切換弁
7の絞り率が大に保持される。これにより流量切換弁7
の入口圧力P1と出口圧力P2との差が大きな状態に保持さ
れ、入口圧力P1とばね41の作用によりスプール28は圧力
P2とばね13の右向きの力に抗して、左向きの力を受け第
6図に示すように、ポート29bとドレンポート31との連
通状態が遮断されるとともにポート29aとポート29bとが
連通される。そして、流量切換弁7の入口圧力P1が減圧
されPcとなって容量可変機構9の制御用シリンダ14に供
給され、圧力Pcの作用により斜板22の傾斜角度が小さく
なって油圧ポンプ2の容量が小容量となる。
又、荷役時すなわち流量切換弁7の絞り率が小に保持
されて流量切換弁7の入口圧力P1と出口圧力P2との差が
小さな状態において、両電磁石32,39が励磁されていな
い場合には、第6図に示すようにスプール28がパイロッ
ト管路11に連通するポート29aが制御用シリンダ14に連
通するポート29bと連通状態になり始める位置まで移動
したとき、制御用シリンダ14に圧力油が僅か供給されて
圧力油とばね25との対抗により斜板22はその傾斜角度が
油圧ポンプ2の吐出流量が第7図のMとなるように制御
される。この状態から第2の電磁石39が励磁された場合
には、押圧体42が第2の電磁石39に吸引されて第6図の
右側に移動され、スプール28を第6図の左側に付勢する
力が弱くなってスプール28が右側に移動し、ポート29a
とポート29bとの連通状態が遮断されるとともにポート2
9bとドレンポート31とが連通する位置にスプール28が配
置される。これによりばね25の付勢力で圧力油がドレン
に排出されるとともに、斜板22が傾斜角度最大の位置に
回動配置され、油圧ポンプ2の容量が最大となる。
又、第6図に示す状態から第2の電磁石39が消磁され
て電磁石32が励磁された場合には、ばね押え36が電磁石
32に吸引されて第6図の左側に移動され、スプール28を
第6図の右側に付勢する力が弱くなってスプール28が左
側に移動し、ポート29bとドレンポート31との連通状態
が遮断されるとともにポート29aとポート29bとの開度が
大きくなり、容量可変機構9の斜板22の傾斜角度が小さ
くなって油圧ポンプ2の容量が小容量となる。
すなわち、この実施例の装置では、油圧ポンプ2の吐
出油量が非荷役時には第7図に破線で示すようにエンジ
ン回転数が上がっても流量はパワーステアリング回路4
の所要流量とほぼ等しい小流量でほぼ一定に保持され
る。又、荷役時には電磁石32,39の励消磁状態を変更す
ることにより、可変機構が作動するのに必要な差圧、す
なわち流量が3段階に切換えられる。
なお、本発明は前記両実施例に限定されるものではな
く、例えば、流量切換手段としての流量切換弁7の荷役
側通路に絞りを設ける代わりに、第8図に示すように流
量切換弁7の後側(下流側)に絞り率小の絞り43を設け
てもよい。この場合非荷役時には絞り率大、小の二重の
絞りになるが、流量はほとんど絞り率大の絞りに制約さ
れる。又、流量切換手段として流量切換弁7に代えて第
9図に示すように、吐出管路3のメイン流路には荷役回
路5の圧力P3で開閉するチェック弁44を設け、サブ流路
に絞り率大で常時開の絞り45を設け、メイン流路とサブ
流路が合流した下流側に絞り率小の絞り44を設けてもよ
い。又、第1実施例の装置において電磁石32のスイッチ
をチルト動作の切換えレバーと連動させてもよい。さら
には、油圧装置をフォークリフト以外の他の機器に使用
する場合、ばねの付勢力と電磁石の組合わせにより、大
流量側、小流量側の両方でそれぞれ流量を2段階に切換
え可能に構成してもよい。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明によれば非荷役時のみな
らず、荷役時においても荷役回路に供給される余剰油量
が合理的に削減され、動力損失の減少、燃費の向上のみ
ならず、油温の上昇が抑制されて各シール部材の熱劣化
が防止されるとともに、リフトの移動速度の微調整を簡
単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1〜5図は本発明を具体化した第1実施例を示すもの
であって、第1図は荷役時の状態を示す油圧回路図、第
2図は非荷役時の状態を示す油圧回路図、第3図は油圧
ポンプの縦断面図、第4図は容量制御弁の断面図、第5
図はエンジン回転数と油圧ポンプの吐出油量の関係を示
す線図、第6,7図は第2実施例を示すものであって、第
6図は容量制御弁の断面図、第7図はエンジン回転数と
油圧ポンプの吐出油量の関係を示す線図、第8,9図は変
更例の流量切換手段の回路図、第10,11図は従来装置の
油圧回路図、第12図はエンジン回転数と油圧ポンプの吐
出油量の関係を示す線図である。 エンジン1、可変容量型油圧ポンプ2、吐出管路3、パ
ワーステアリング回路4、荷役回路5、分流弁6、流量
切換手段としての流量切換弁7、容量可変機構9、容量
制御弁10、ばね13、制御用シリンダ14、斜板22、ばね2
5、スプール28、第2のばね38、第3のばね41、ばね力
の切換手段を構成する電磁石32,第2の電磁石39、流量
切換手段を構成するチェック弁44及び絞り43,44、圧力P
1,P2,P3
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−138600(JP,A) 実開 昭60−93699(JP,U) 実開 昭61−185795(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンにより駆動される可変容量型油圧
    ポンプと、 該ポンプの吐出管路に設けられ、圧力油をパワーステア
    リング回路の所要流量と残余の荷役回路用流量とに分流
    する分流弁と、 該分流弁に至る吐出管路中に配設され、前記荷役回路の
    圧力によって操作されて前記分流弁に供給される圧力油
    の流量を2段階に絞る流量切換手段と、 前記流量切換手段の前後の差圧によってパイロット操作
    されるとともに該流量切換手段の前後の差圧とばね力と
    の釣り合いによって前記油圧ポンプの容量可変機構を制
    御し、かつばね力の切換手段を有する容量制御弁と を備え、前記流量切換手段による絞り率大のときの流量
    を前記パワーステアリング回路の所要流量をやや上回る
    程度に設定し、前記流量切換手段による絞り率小のとき
    前記容量制御弁の切換手段を作動することにより設定流
    量を変更可能とした産業車両の油圧装置。
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