JPH0892909A - 透水性舗装材及びその施工方法 - Google Patents

透水性舗装材及びその施工方法

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JPH0892909A
JPH0892909A JP23292994A JP23292994A JPH0892909A JP H0892909 A JPH0892909 A JP H0892909A JP 23292994 A JP23292994 A JP 23292994A JP 23292994 A JP23292994 A JP 23292994A JP H0892909 A JPH0892909 A JP H0892909A
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JP
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resin
aggregate
weight
pavement material
water
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JP23292994A
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Shunichi Matsuhashi
俊一 松橋
Tsutomu Asami
浅見  勉
Tetsuo Aihara
哲夫 相原
Masashi Morikawa
雅司 森川
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Taisei Corp
ABC Trading Co Ltd
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Taisei Corp
ABC Trading Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】未硬化樹脂の流れによる上層部の強度低下が少
なく、十分な強度及び透水性を有し、作業性及び施工性
にも優れた透水性舗装材を提供する。 【構成】揺変性を有する樹脂と粗骨材よりなる透水性舗
装材に、平均粒径1mm以下の細粒骨材又は0.5〜3
mmの短繊維を混合して舗装材を構成する。樹脂が舗装
材全体に均一に分散した状態で硬化するので、骨材間の
結合力が高まり、表層部で骨材が脱落し難くなると同時
に、表面のすべり抵抗を増加できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、道路、公園等の舗装路
面、プールサイドその他のスポーツ施設等の舗装床面、
透水性を有するその他の舗装面の形成に好適な透水性舗
装材及びその施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】透水性舗装床面の施工は、豆砂利(天然
石)又は陶磁器質焼成体からなる骨材をエポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を結合材として適宜
混合し、これをコンクリートやアスファルト等の下地面
に10mm程度の厚みに塗り付け、金鏝又は機械鏝押え
等により舗装して行われている。
【0003】この場合、骨材の混合や施工時の作業のし
やすさ等の理由から、比較的粘度の低い樹脂を使用する
ことが多い。このため、施工時の気温が高いとき、或い
は施工する下地、特にアスファルト下地が日射により熱
くなっている場合には、樹脂が硬化する前に舗装材の下
層に流れ落ち、上層部の樹脂量が極端に少なくなる傾向
があった。そのため、上層部の強度低下を引き起こし、
施工後短期間で表層部分の骨材が脱落してしまいやす
く、特に隅部やひび割れ発生部周辺での脱落が著しかっ
た。
【0004】他方、気温が低いときにも、溶剤や反応性
希釈剤で希釈した樹脂を結合材として使用するため、硬
化する前に樹脂が流れ落ちやすく、また結合材の強度も
低下することから、表層部分の骨材が脱落しやすかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のような樹脂の流
れ落ちによる上層部の強度の低下、骨材の脱落を防止す
るための措置として、例えば、樹脂を富み配合(骨材に
対する樹脂量を多くした配合)で混合したり、粘度の高
い樹脂を使用したりすることが挙げられる。しかし、か
かる措置では、富み配合にした場合は規定量以上の樹脂
を使用するため経済性の面で問題となり、高粘度の樹脂
を使用した場合は施工の際、金鏝に付着する樹脂により
作業性が著しく悪化するという問題がある。これら何れ
の場合も、骨材間隙が塞がりやすく、舗装材に十分な透
水性が与えられなくなってしまうものであった。
【0006】また、使用する豆砂利(天然石)又は陶磁
器質焼成体等の骨材の粒度分布を調整し、骨材間の隙間
を小さくすれば、流れ落ちる樹脂の量を少なくすること
ができる。しかし、これでは舗装材に十分な透水性を与
えられない。また、施工時に十分な転圧を行って樹脂を
表面に滲み出させたり、舗装材硬化後に樹脂を上塗りし
たりすれば表層部の樹脂量を多くすることができるが、
この場合、作業工数が増加して作業能率を低下させ、使
用樹脂量も増して施工コストの上昇を招来するため実用
的ではない。
【0007】さらに、これら何れの方法によっても骨材
の間隙量が少なくなって透水性能を低下させるため、対
応できる範囲が自ずと限定され、十分な効果を上げ得る
ものではなかった。
【0008】本発明は、上記の如き問題点に着眼し、樹
脂の粘度特性を改良することにより、硬化前の樹脂の流
れ落ちに伴う上層部の強度低下が少なく、十分な強度及
び透水性を有すると共に、作業性及び施工性にも優れた
透水性舗装材及びその施工方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者等は、樹脂の粘度を高めることなく樹脂の
流れ落ちを少なくし、かつ金鏝の作業性を良好にすると
いう、相反する樹脂の流動特性を同時に達成することに
ついて鋭意研究を重ねた結果、結合材としての樹脂に揺
変性を付与することにより、さらにはこれに若干の細粒
骨材を混合することにより、透水性を低下させることな
く舗装材上層部の樹脂量を増加させると共に、施工時の
金鏝のすべりを良好にし、かつノンスリップ性を改善で
きることを見い出し本発明を完成した。
【0010】なお、本発明にいう「揺変性」とは、一定
温度下で静置状態においてゲル状となり、外力を加える
(攪拌する)と、ゾル状となって粘度が低下するコロイ
ド分散体の可逆的特性をいう。また、「揺変剤」とは、
樹脂との混合により樹脂に上記性質を与える添加剤をい
い、混合により単に樹脂の粘度を高めるに過ぎない増粘
材とは異なる。
【0011】本発明の透水性舗装材は、揺変性を有する
樹脂と骨材とで構成したことを特徴としている。本発明
で使用される骨材としては、平均粒径約2mm以上の天
然石や豆砂利を使用したり、陶磁器質焼成体からなるカ
ラー骨材を使用することができる。所要の透水性を確保
し、良好な仕上感を得るため、天然石の場合は粒径2〜
10mm、カラー骨材の場合は粒径2〜5mm程度のも
のを適宜混合して使用することが最も好ましい。なお、
カラー骨材は、天然石等の粗骨材に混合する場合は比較
的細かいものが好ましく、粒径0.5mm程度のものも
使用することができる。
【0012】本発明で使用される樹脂としては、エポキ
シ、ポリエステル、ビニルエステル、MMA等の熱硬化
性樹脂で常温硬化タイプを使用することができる。
【0013】上記樹脂と骨材の配合は、樹脂1重量部に
対して5〜30重量部の配合割合で使用することが好ま
しい。骨材が5重量部以下では樹脂量が多くなりすぎて
空隙を塞いでしまい、十分な空隙を確保できないため必
要な透水性が得られず、30重量部以上では樹脂の割合
が少なすぎて骨材を十分に接着でき難くなり、好ましい
強度が得られない。
【0014】樹脂に揺変性を与えるために添加する揺変
剤としては、例えばディスパロン#3600(楠本化成
(株)・商品名)等の脂肪酸二量体エステル系、アエロ
ジル#2(日本アエロジル(株)・商品名)等のコロイ
ダルシリカ系、SA−1000(共栄社化学(株)・商
品名)等のアマイドワックス系、ミルコンMS−2(昭
和鉱業(株)・商品名)等の無機・有機繊維系、脂肪酸
処理炭化カルシウム系、酸化ポリエチレンワックス系等
の液状、粒状何れのものも挙げられ、これらを単独で、
或いは併用して使用することができる。
【0015】要求される揺変性としては、10〜60℃
の雰囲気下で、B型回転粘度計による測定回転数2rp
m時の粘度に対する20rpm時の粘度の比、即ち揺変
指数が2.0以上で、かつ測定回転数20rpm時の粘
度が20000cps以下とすることが好ましい。但
し、揺変指数が大きすぎると施工の際に舗装材料を引き
延ばし難くなるため、揺変指数を6.0以下とすること
が実用上好ましい。
【0016】また、本発明の透水性舗装材は、上記揺変
性を有する結合材としての樹脂と骨材との混合物である
舗装材を形成する際に、さらに平均粒径約1.0mm以
下の細粒骨材又は長さ約0.5〜3mmの短繊維、或い
はその両方を混合して構成したことを特徴としている。
混合する細粒骨材としては、粒径0.1〜1.0mmの
天然軽石又は硅砂や、粒径0.005〜0.3mmの焼
成バルーン等の天然又は人工の骨材を使用することがで
きる。
【0017】細粒骨材の混合量は、樹脂100重量部に
対して、2〜20重量部の配合割合とすることが好まし
い。2重量部より少ないと、樹脂表面部分で硬化する細
粒骨材の量が少なすぎて、樹脂表面に摩擦抵抗を付与す
ることができない。また、20重量部より多いと、豆砂
利(天然石)又は陶磁器質焼成体等の粗骨材に入り込む
細粒骨材が過多となり、透水性を阻害させてしまう。混
合する細粒骨材は、その外形が真球に近い程、施工時に
金鏝と舗装面との間で転動して金鏝をすべりやすくする
ことができる。しかし、細粒骨材の作用で粗骨材が転が
りすぎると鏝の抑えがきかなくなり、却って作業し難く
なるので、細粒骨材はある程度凹凸のある形状がよい。
【0018】また、混合する短繊維としては、カーボン
繊維、ガラス繊維、ビニロンやレーヨン等の合成高分子
繊維があり、長さ0.5〜3mmの大きさのものを使用
することができる。短繊維の混合量は、樹脂100重量
部に対し、0.1〜1.0重量部の配合割合とすること
が好ましい。0.1重量部より小さいと表面補強効果が
得られず、1.0重量部より大きいと余分な繊維が表面
に多量に付着し、美観を損ねる原因となるからである。
【0019】なお、上記細粒骨材と短繊維とを樹脂に混
合して舗装材を形成する場合の配合比も上記と同様であ
る。
【0020】
【作用】結合材としての樹脂に揺変性を付与することに
より、硬化前に樹脂が下層に流れ落ち難くなり、舗装材
上層部に十分量の樹脂が付着し、舗装材の全層に樹脂が
均一的に分散した状態で硬化するので、舗装材上層部の
強度が適宜に確保され得、表面骨材の脱落を防ぎ、同時
に良好な透水性を維持できる。
【0021】舗装材上層部に付着する樹脂を増やすため
樹脂に揺変性を付与すると、樹脂自体の粘度は若干大き
くなり、施工の際、舗装材料が鏝裏に付きやすくなって
すべり抵抗を若干増加させる。しかし、上記揺変性を有
する樹脂に細粒骨材を混合することにより、金鏝のすべ
り抵抗を減小させ、金鏝の作業性を向上させることがで
きる。これは、細粒骨材が、細粒骨材の間や骨材の内部
(軽量骨材)に樹脂を吸収する性質があることから、か
かる細粒骨材を樹脂に混合すると、細粒骨材がある程度
樹脂を吸収し、舗装材料中に余剰樹脂がなくなって材料
の鏝離れを良くし、また、舗装の際、上記細粒骨材が舗
装面と鏝裏面との間で転動し、舗装材料の流動性を向上
させるためと考えられる。
【0022】また、樹脂に揺変性を付与すると、上層部
に付着する樹脂量が多くなることに伴い硬化した舗装材
表面がすべりやすくなる。しかし、上記揺変性を有する
樹脂に細粒骨材を混合したものを用いることにより、舗
装材表面で細粒骨材が硬化し、表面に適度な凹凸が形成
されるため、舗装材表面の摩擦抵抗を増加させてノンス
リップ性を付与することができる。
【0023】さらに、上記揺変性を有する樹脂に細粒骨
材又は短繊維、或いはその両方を混合したものを用いる
と、細粒骨材が分散し、粗骨材表面に付着して硬化する
ため粗骨材間の接触面積が増加し、舗装材の強度をさら
に増加させることができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明
する。表1に示す粘度特性のエポキシ樹脂A(基剤/硬
化剤=100/40)に揺変剤を添加し、同表に示す粘
度特性の樹脂B、Cを得た。
【0025】
【表1】
【0026】次に、天然玉石を骨材として用い、結合材
に樹脂Bのみを使用したものを実施例1、更に結合材と
なる樹脂Bに細粒骨材を混合したものを実施例2〜5、
短繊維を混合したものを実施例6及び7、結合材に樹脂
Cのみを使用したものを実施例8、また、結合材に樹脂
Aのみを使用したものを比較例1として実験した。詳細
は以下の通りである。
【0027】実施例1 樹脂B 100重量部 天然玉石(直径2〜3mm) 800重量部
【0028】実施例2 樹脂B 100重量部 天然玉石(直径2〜3mm) 800重量部 天然軽石(石川ライト(商品名)、粒径0.13〜0.25mm) 5重量部
【0029】実施例3 樹脂B 100重量部 天然玉石(直径2〜3mm) 800重量部 天然軽石(石川ライト(商品名)、粒径0.13〜0.25mm) 10重量部
【0030】実施例4 樹脂B 100重量部 天然玉石(直径2〜3mm) 800重量部 焼成バルーン(ガロライト(商品名)、粒径0.05〜0.3mm ) 5重量部
【0031】実施例5 樹脂B 100重量部 天然玉石(直径2〜3mm) 800重量部 焼成バルーン(ガロライト(商品名)、粒径0.05〜0.3mm ) 10重量部
【0032】実施例6 樹脂B 100重量部 天然玉石(直径2〜3mm) 800重量部 ビニロン繊維(直径6mm、長さ2mm) 0.5重量部
【0033】実施例7 樹脂B 100重量部 天然玉石(直径2〜3mm) 800重量部 ビニロン繊維(直径6mm、長さ2mm) 1重量部
【0034】実施例8 樹脂C 100重量部 天然玉石(直径2〜3mm) 800重量部
【0035】比較例1 樹脂A 100重量部 天然玉石(直径2〜3mm) 800重量部
【0036】試験体は、上記構成比の舗装材を20℃で
混合し、木製型枠(厚さ10mm×幅70mm×長さ1
50mm)に打設した。60℃の雰囲気で2時間静置し
た後、さらに硬化を促進させるために60℃で3日間加
熱養生した。
【0037】試験例1 樹脂含有量の測定 試験体の上層部と下層部(各約3mmの厚さ)から約2
gの切片を採取し、これを600℃で4時間燃焼したと
きの重量変化より樹脂量を測定した。測定結果は表2の
通りであった。また、試験体の全体断面層の目視確認に
おいては実施例1〜8のものは、樹脂が上下層全体に均
一的に分散し、硬化していることが確認できた。比較例
1は樹脂が下層から下端に集中的に溜まって硬化してい
る傾向が明瞭であった。
【0038】試験例2 摩擦抵抗試験 図1に示すように、試験体上面に、底面の3カ所に発泡
ポリエチレン(5倍発泡、2mm厚、1cm×1cm)
が固着されたおもり(2.18kg、直径65mm、高
さ75mm)を乗せ、これをガラス繊維で引っ張り、一
定距離移動したときの摩擦抵抗を、乾燥時と試験体表面
に一様に水を散布した湿潤時とに分けて測定した。測定
結果は表2の通りであった。
【0039】試験例3 曲げ強度試験 打ち込み面に引っ張り応力が作用する形で、間隔を10
0mmとして中央二等分載荷(載荷速度2mm/分)で
破壊荷重を測定し、2体の平均値より曲げ強度を算出し
た。結果は表2の通りであった。
【0040】試験例4 透水性試験 打ち込み面に直径50mm、高さ100mmのパイプを
置き、このパイプの中に流し込んだ1リットルの水が、
舗装材を通過する時間を測定した。測定結果は表2の通
りであった。
【0041】試験例5 金鏝のすべり抵抗試験 図2に示すように、混合直後の約2mm厚の材料の上に
重り(1.4kg)と共に金鏝(押さえ面の面積114
cm2 )を乗せ、ばね秤を1cm/秒の速度で引っ張
り、金鏝が一定速度になった時の荷重を測定した。ま
た、感応評価により金鏝作業時の作業のしやすさを各々
記録した。これは、金鏝を使って手作業で舗装材料を引
き延ばしたときに、従来法の比較例1のときと同等に金
鏝を移動しやすいときは「作業しやすい」、従来法より
移動しにくいときは「作業しにくい」等とした。測定結
果は表2の通りであった。
【0042】試験例6 促進暴露試験 サンシャインカーボンウェザオメーターを用い、試験体
の打ち込み面に紫外線が照射される形で0、500、1
000及び1500時間処理した後、上記試験例3(曲
げ強度試験)と同様の方法により曲げ強度を測定した。
測定結果は表3の通りであった。
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】試験結果から明らかなように、従来法であ
る比較例1と較べ、各実施例で樹脂に揺変性を付与する
と上層と下層で樹脂の含有量に差が無くなり、樹脂が下
層に流れ落ちる傾向を改善できた。
【0046】そして、各実施例において、表層(上層)
部の樹脂量が多くなったことに伴い、骨材間の結合力が
増し、曲げ強度も増加した。樹脂に細粒骨材又は短繊
維、特に繊維を混合すると更に曲げ強度が増大した。な
お、実施例2の曲げ強度が実施例1よりも小さいが、こ
れは天然軽石が樹脂を吸収し、天然玉石同士の接触面積
が若干小さくなったたためと考えられる。
【0047】試験体表面の摩擦係数は、実施例1で舗装
材上層部に樹脂量が増えたことに伴って、乾燥時に比較
例1より小さくなったが、更に、実施例2及び3で細粒
骨材として天然軽石を混合すると、従来法と比して摩擦
係数が著しく大きくなり、すべりやすさを改善できた。
実施例4及び5で細粒骨材として焼成バルーンを混合す
ると、乾燥時は従来法と変化がなかったが、湿潤時は従
来法より大きくなった。また、短繊維を混合した場合
は、従来法と大差はなっかた。
【0048】透水時間は、実施例8の18秒が最大とな
ったが、いずれの条件でも揺変性のない通常の樹脂を用
いた従来法と殆ど差がなく、実用範囲の透水性を有して
いた。
【0049】金鏝のすべり抵抗は、従来法(比較例1)
が290gであるのに対し、単に樹脂に揺変性を付与し
た場合、実施例1が350g、実施例8が400gと大
きくなり、鏝を引っ張ったときに鏝裏に着く樹脂の粘り
のために、各々作業がし難くなった。しかし、実施例2
〜5で、樹脂に微細な軽量骨材を混合することにより、
すべり抵抗を小さくでき、作業性を改善できた。
【0050】実施例4及び5において、すべり抵抗が比
較例1より小さいのに関わらず感応評価が悪くなった
が、これは焼成バルーンがほぼ真球なため、玉石が転が
りすぎて転圧が効かなくなったためと考えられる。一
方、実施例3は感応評価が最も良いが、これは、混合し
た天然軽石の形状が凹凸で不整形であるため、転圧によ
って一定以上の力が加わると玉石の回転を抑制するよう
に作用することから、作業性を良くしたものと考えられ
る。実施例6及び7における短繊維は転動を妨げるよう
に作用するため、すべり抵抗を増加させるのみであっ
た。
【0051】促進暴露試験後の曲げ強度は、いずれの処
理時間においても、従来法である比較例1と比較して2
0〜50%も大きな値となった。これは、樹脂に揺変性
を付与した結果、表層(上層)部の樹脂量が多くなった
ことにより、紫外線による樹脂劣化の進行が抑制された
ことと、混合した細粒骨材又は短繊維により骨材間力が
増加したことの相乗効果によるものと考えられる。
【0052】
【発明の効果】以上、本発明によれば、透水性舗装材と
して揺変性を有する樹脂を用いているので、施工後、樹
脂硬化前に樹脂が流れ落ちに難くなり、樹脂を上層部又
は下層部に偏在させずに舗装材全体で均一的に樹脂を硬
化させることができるので、従来劣化しやすかった上層
部の樹脂含有量を十分に確保でき、表層強度の低下を防
止することができる。
【0053】また、結合材である樹脂に微細な軽量骨材
を混合すると、舗装材表面でこれら骨材が硬化し、舗装
材に適度なすべり抵抗が与えられ、樹脂含有量の増加に
伴う上層部のノンスリップ性を良好にすることができ
る。そして、混合する軽量骨材及びその粒度分布、形
状、吸油性等を適宜に選定することにより、金鏝施工時
の舗装材料の流動性を向上させ、金鏝を適宜にすべり易
くし、作業性及び施工性を向上させて作業能率を高め、
施工コストの低廉化を図ることができる。
【0054】また、上記樹脂に短繊維を混合すると、舗
装材上層部の曲げ強度を著しく増加させることができ
る。
【0055】さらに、本発明による揺変性を有する樹脂
の使用、微細な軽量骨材及び短繊維の混入は、透水性舗
装材としての耐久性を著しく改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は摩擦抵抗試験の測定系を示す図、
(B)は摩擦抵抗試験で使用するおもりの底面図であ
る。
【図2】金鏝のすべり抵抗試験の測定系を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相原 哲夫 埼玉県川越市南台1丁目6番地6 株式会 社エービーシー商会内 (72)発明者 森川 雅司 埼玉県川越市南台1丁目6番地6 株式会 社エービーシー商会内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揺変性を有する樹脂と骨材を配合してな
    る透水性舗装材。
  2. 【請求項2】 10〜60℃の雰囲気下で、2.0〜
    6.0の揺変指数を有する樹脂を用いてなる請求項1に
    記載の透水性舗装材。
  3. 【請求項3】 上記骨材は平均粒径約2mm以上であ
    り、樹脂1重量部に対し、5〜30重量部配合されてな
    る請求項1又は2に記載の透水性舗装材。
  4. 【請求項4】 上記骨材とは別に、平均粒径約1mm以
    下の細粒骨材を樹脂100重量部に対し、2〜20重量
    部混合してなる請求項3に記載の透水性舗装材。
  5. 【請求項5】 長さ約0.5〜3mmの短繊維を、樹脂
    100重量部に対し、0.1〜1.0重量部混合してな
    る請求項3又は4に記載の透水性舗装材。
  6. 【請求項6】 揺変指数2.0〜6.0の揺変性を有す
    る樹脂と、この樹脂1重量部に対し、5〜30重量部の
    骨材とを混合し、該混合物を下地面に敷設して舗装材を
    形成するようにした透水性舗装材の施工方法。
  7. 【請求項7】 上記混合物に、上記骨材とは別の細粒骨
    材を樹脂100重量部に対し、2〜20重量部混合して
    用いた請求項6に記載の透水性舗装材の施工方法。
  8. 【請求項8】 混合物に、樹脂100重量部に対し、
    0.1〜1.0重量部の短繊維を混合して用いた請求項
    6又は7に記載の透水性舗装材の施工方法。
JP23292994A 1994-09-28 1994-09-28 透水性舗装材及びその施工方法 Pending JPH0892909A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10130567A (ja) * 1996-10-29 1998-05-19 Asahi Glass Kooto & Resin Kk 塗装方法および塗装物品
JP2012219602A (ja) * 2011-04-14 2012-11-12 Mitsui Chemicals Inc 弾性舗装材料

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