JP3795767B2 - 土質系舗装体及びその施工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、競技場のグランドや遊歩道などに用いる土質系舗装体及びその施工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の全天候舗装体では、その表層にはポリウレタンなどの合成高分子系の素材が用いられ、また、基層には一般にアスファルトコンクリートやセメントコンクリートが用いられている。また、テニスコートなどに用いられている砂入り人工芝の基層は、通常、アスファルトコンクリート舗装やセメントコンクリート舗装であるが、自然土にセメントを混合し、固化させて基層を構成したものも一部で用いられている。更に、遊歩道の舗装としては、現地土にセメント系固化材を混合して締固める方式も採用されている。また、現地土製の表層に、エマルジョンや高分子水溶液を散布して、土壌中に浸透させ、土壌を固結させて、全天候型に改修したり、あるいは、これを基層として、この上に人工芝を敷設する工法も特開2000−178911号として既に提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記従来の舗装法には、いずれにも問題がある。例えば、アスファルトコンクリート製の基層の上に、合成高分子系の表層を形成した全天候型のものでは、基層が堅すぎる為に、この上で長時間プレーすると、関節障害や疲労感の増大を招く問題がある他、施工時やその撤去時における工事環境に与える負荷が大きい。また、砂入り人工芝の基層を形成する場合でも、アスファルトコンクリート舗装にするには、既設土の表層を鋤取らねばならず、この鋤取った土は残土処分の必要があり、また、自然土をセメントで固化するだけでの工法では、硬化後に生じた不陸を修正するのが難しく、更に、人工芝の貼付け後も、端部や継目から浸入した雨水によって、基層面が浸食されて不陸が生じ易く、その上、表面の土粒子がざらついて人工芝が安定せず、皺ができたり、接合部分が開いてしまったりする問題がある。
【0004】
更に、前記従来法における、遊歩道などの舗装において、現地土をセメント系固化材で固める方式では、表面排水で雨水を処理する為、雨水による浸食によって凹凸が発生し易く、特に、勾配がきつい部分や降雨強度が強い場合には、一層顕著に生ずる。また、前記の特開2000−178911号のようにエマルジョンなどを表層に散布する方式では、エマルジョンの浸透深さがせいぜい表面から15mm程度である為、基層としての機能が不充分である上に、均質な基層体を得にくく、長期間維持も難しいなどの欠点がある。
【0005】
本発明は、このような点に鑑み、現地土などの土質系骨材を用いた全天候型の舗装体と、その施工法とを提供するにある。また、本発明は、建設廃材を出さず、化学的有害物質を用いない、人と自然にやさしい舗装体と、その施工法とを提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の土質系舗装体の技術的手段は、舗装躯体となる土質系骨材に、舗装体の強度を高めるための固化材と、土粒子を団粒化させるための団粒化材とが混合されて敷き詰められ、かつ、表面からアクリル系エマルジョンの保護剤を浸透させて固められている土質系舗装体に於いて、前記土質系骨材が、自然土、加工骨材、廃棄物リサイクル骨材のうちの1種または2種以上の混合材であり、前記固化材が、普通ポルトランドセメント、高炉セメント、セメント系固化材のうちの1種であり、土質系骨材1立方m当り、固化材50〜150kgが加えられ、前記団粒化材が、粉体エマルジョン、ポリビニルアルコール、硫酸アルミニウムのうちの1種または2種以上の混合材であり、前記保護剤が、アクリル酸エステル共重合エマルジョンであり、水で希釈した上で、地面1平方m当り、固形分換算で0.15〜1.80kgが散布され、完成した舗装躯体が、全天候舗装の基層として用いられていることにある。
【0008】
本発明の土質系舗装体の施工法の技術的手段は、舗装躯体となる土質系骨材に、舗装体の強度を高めるための固化材と、土粒子を団粒化させるための団粒化材とを加えて混合し、舗装現場に敷均して転圧し、散水して養生後、表面からアクリル系エマルジョンの保護材を散布して仕上げる土質系舗装体の施工法に於いて、前記土質系骨材が、自然土、加工骨材、廃棄物リサイクル骨材のうちの1種または2種以上の混合材であり、前記固化材が、普通ポルトランドセメント、高炉セメント、セメント系固化材のうちの1種であり、土質系骨材1立方m当り、固化材50〜150kgを加え、前記団粒化材が、粉体エマルジョン、ポリビニルアルコール、硫酸アルミニウムのうちの1種または2種以上の混合材であり、前記保護剤が、アクリル酸エステル共重合エマルジョンであり、水で希釈した上で、地面1平方m当り、固形分換算で0.15〜1.80kgを散布し、完成した舗装躯体を、全天候舗装の基層として用いることにある。
【0009】
また、土質系骨材として現地土を利用し、施工現場にて固化材及び団粒化材と混合するようにしてもよい。更に、施工現場外において、土質系骨材及び団粒化とを混合し、これを施工現場に搬入するようにしてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の舗装体及びその施工法の実施の形態を、以下の実施例に基づいて説明する。先ず、本発明で土質系骨材とは、舗装躯体となるもので、砂や土などの自然土、及び砕石、アンツーカ、グリーンストーンなどの加工骨材、更には鉄鋼スラグ、建設発生土のリサイクル土、焼却灰などの廃棄物リサイクル骨材などである。実施に際して、この土質系骨材は、現地土をそのまま利用しても、また、他所から搬入してもよい。
【0011】
本発明で固化材とは、舗装体自身の強度を高めるためのもので、普通ポルトランドセメントや高炉セメント、更には、特殊セメントなどのセメント系固化材などである。実施に際しては、これらの内から1種を選び、土質系骨材1立方m当り、50〜150kg、好ましくは80〜120kgを配合する。
【0012】
本発明で団粒化材とは、土粒子を団粒化し、散布した保護剤が浸透し易いようにするためのものである。無処理の土では、表面から保護剤を散布しても、土中への浸透性が悪くて、せいぜい土表面の3mm程度にしか造膜しないが、この団粒化材を混合することによって、土粒子が団粒化して、土中に空隙が形成され、通水性がよくなって保護剤がよく浸透して、造膜厚さが増し、一体化された強固な舗装体となる。
【0013】
本発明で使用可能な団粒化材は、粉体エマルジョン、ポリビニルアルコール、硫酸アルミニウムなどであり、これらから1種または2種以上を選んで使用する。実施に際しては、粉体エマルジョンは、土質系骨材が通常、含水しているため、土粒子と均一混合させるには、不揮発分90%以上のエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂が適する。混合量は、土質系骨材1m3 当り、3〜20kg、好ましくは5〜15kgである。また、ポリビニルアルコールは、ケン化度88土2モル%、平均重合度1000以下のものが適する。混合量は、土質系骨材1m3 当り、2〜15kg、好ましくは2〜10kgである。更に、硫酸アルミニウムの混合量は、土質系骨材1m3 当り3〜20kg、好ましくは5〜15kgである。なお、以上の団粒化材は、いずれも食品添加物や浄水用凝集沈殿剤として用いられるもので、環境や生体に対しては悪影響を与えない。
【0014】
本発明の保護剤は、土粒子を結合させることによって、耐磨耗性を高め、浸食を起りにくくするためのもので、有機溶剤系ではなく、環境にやさしいアクリル系エマルジョンを用いる。実施に際しては、耐水性、造膜性、浸透性に優れているので、アクリル酸エステル共重合エマルジョンが適する。このアクリル系エマルジョンは、通常、濃度が35〜45%であるので、これを清水で適当(普通は1.5〜5.0倍程度)に希釈して、土の表面から散布する。散布量は、固形分換算で、1m2 当り0.15〜1.80kg、好ましくは0.3〜1.5kgが適する。
【0015】
本発明の施工法には、現地混合方式と、工場混合方式との2種類がある。現地混合方式では、土質系骨材としては、通常、現地土をそのまま利用する。この一般的な施工法は、先ず地面を敷均し、その表面に固化材と団粒化材とを散布して、トラクタで充分に混合する。続いて、ローラで転圧し、ブルドーザや人力で地面の不陸を整正し、更にローラで転圧した上で、表面に適度に散水する。その後、表面が硬化するまで養生し、最後に表面から保護剤を散布する。
【0016】
工場混合方式の一般的な施工法は、適当な土質系骨材を選定した上で、これに工場にて固化材と団粒化材とを加え、ミキサーで充分に混合する。次に、これを施工場所に運搬し、フィニッシャやブルドーザで敷均し、ローラで転圧し、その後は、前記現地混合方式と同様に施工する。
【0017】
前記の現地混合方式と、工場混合方式とを比べると、現地混合方式は、既設舗装の改修の場合に優れており、反対に工場混合方式は、土質系骨材と固化材・団粒化材との均一混合性が良くなるので、品質の安定が図れ、また、工期を短かくできる点で優れており、新設の舗装の場合に適している。
【0018】
以下に、砂入り人工芝の基層としての比較試験の結果を示す。実施例▲1▼は、この試験に於いて、本発明の供試体としたものである。実施例▲1▼では、土質系骨材として、自然含水比4.8%の真砂土0.075m3 を用い、これに固化材としてポルトランドセメント5.0kgと、団粒化材としてエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂の粉体エマルジョン(固形分93%)を0.5kg加えて、ミキサーにより充分にかきまぜて、均一に混合した。次に、既設の真砂土で締め固められた通常のグランド表面に予じめ設定した100×100×(高さ)5cmの型枠内に、前記の混合土を投入して敷均し、ランマープレートで転圧した。続いて、表面から散水して、含水比12土1%に調整した上で、自然温度下で24時間放置養生し、その後、保護剤としてアクリル酸エステル共重合エマルジョン(固形分35%)を水で2倍に希釈して、3.0kgを土表面に均一に散布し、3日間そのままの状態で放置して実施例▲1▼を作った。
【0019】
他の実施例としては、前記実施例▲1▼において、団粒化材として、ケン化度88.2、平均重合度350のポリビニルアルコールの粉体を用いたものを実施例▲2▼とし、更に、団粒化材として硫酸アルミニウムを用いたものを実施例▲3▼とした。また比較例としては、前記実施例▲1▼において、保護剤を散布しなかったものを比較例▲1▼とし、また、団粒化剤を混合しなかったものを比較例▲2▼とし、更に、150mm厚の砕石層の上に密粒度アスファルトコンクリートを50mm厚に舗装したものを比較例▲3▼とした。表1には実施例▲1▼▲2▼▲3▼と比較例▲1▼▲2▼▲3▼との比較試験の結果が示されている。
【0020】
【表1】
【0021】
表1において、支持力(Ia値)は、加速度計を内蔵したランマー(4.5kg)を自由落下させて、そのランマーが地盤に衝突した時の加速度の最大値である。ボールバウンド(TB反発係数)とは、テニスボールを254cmの高さから自然落下させた時の反発係数のことで、エマルジョン系コートの標準値は、0.65〜0.80である。また転倒時の安全性とは、頭部モデルを所定の高さから舗装面に自由落下させた時の最大加速度により、転倒衝突時の安全性からみた硬さを評価したもので、安全性の観点から最大加速度は100G以下とされている。更に表面の安定性は、地盤表面から離脱した土粒子による表面のざらつきを手で触って観察した。離脱粒子が多いとすべり抵抗値が小さく、人工芝が安定しない。また、耐磨耗性は、ゴム製の靴のかかとで360°回転を10回繰り返し、表面の状態を目視によって観察した。更に、耐浸食性は、地面表面に毎分15リットルの水を2mの高さから30分間落下させて、表面の状態を目視により観察した。なお、前記の支持力、ボールバウンド、転倒時の安全性の試験では、地盤上面に砂入り人工芝(パイル長19mm、充填砂厚17mm)を敷設して行った。
【0022】
表1の結果から分かるように、実施例1,2,3のものは、比較例に比べて、いずれの項目でも良好な結果を示している。従って、本発明の土質系舗装体は、全天候舗装用の基層として、特に砂入り人口芝用の基層として優れている。更に、本発明は、土質系骨材を用い、特に化学的有害物質は使用しない上に、建設廃材を排出することもないので、人と自然にやさしい舗装方法である。
【0023】
次に、固化材、団粒化材及び保護剤の適正な混合量を知る為に、前記各実施例について、その混合量を変えて行った試験の結果を示す。表2は、実施例▲1▼に於いて、固化材(普通ポルトランドセメント)の混合量が、1m3 当り100kgであるところを、40、50、150、160kgにそれぞれ変えて試験した結果である。
【0024】
【表2】
【0025】
表2から分かるように、固化材の混合量が、1m3 当り50kgを下回ると、部分的な混合不良が生じ、強度が低下したり、表面が安定せず、浸食が生じたりするようになる。また逆に混合量が150kgを超えると、セメントコンクリートのようになって、土の持つ弾力性が損なわれてしまうと共に、伸縮によってクラックが生じ易くなる。従って、この試験結果から、固化材の混合量は、1m3 当り50〜150kgが適当であることが分かる。なお、表2に於いて、耐水性は、耐浸食性の観察後、触診によって表面の泥濘化の状態を観察して調べた。またクラックは、供試体を作成後、1ヵ月間、屋外に放置しておき、表面に発生したクラックの状態を観察して調べた。他の試験法は表1と同じである。
【0026】
表3は、実施例▲1▼に於いて、団粒化材の粉体エマルジョン(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)の混合量が、1m3 当り5kgであるところを、2、3、20、25kgにそれぞれ変えて試験した結果である。
【0027】
【表3】
【0028】
表3の結果から分かるように、粉体エマルジョンの混合量が、1m3 当り3kgを下回ると、団粒化によって土中に空隙が形成されなくなり、仕上げに散布した保護剤が表面の数mmでしか造膜しないために、舗装体は強固なものとならない。また逆に混合量が、20kgを超えると、表面に粉体エマルジョンが再乳化した膜を作ってしまい、これが遮水するため、逆に透水性が悪くなって、保護剤が浸透しにくくなる。よって、粉体エマルジョンの適正混合量は、1m3 当り3〜20kgであることが分かった。
【0029】
表4は、実施例▲2▼に於いて、団粒化材のポリビニルアルコールの混合量が、1m3 当り5kgであるところを、1、2、15、18kgにそれぞれ変えて試験した結果である。
【0030】
【表4】
【0031】
表4の結果から分かるように、ポリビニルアルコールの混合量が、1m3 当り2kgを下回ると、団粒化によって土中に空隙が形成されなくなり、保護剤が土表面の数mmにしか造膜しないために、舗装体は強固なものとならない。また、逆に混合量が15kgを超えると、表面に5mm程度のほとんど団粒化材からなる一種の樹脂層を形成してしまう。この層は水に溶け易くて、糊状になり、その上を歩くと、靴底にベタベタとくっつくようになる。従って、ポリビニルアルコールの適正混合量は、1m3 当り2〜15kgであることが分かった。
【0032】
表5は、実施例▲3▼に於いて、団粒化材の硫酸アルミニウムの混合量が、1m3 当り5kgであるところを、2、3、20、25kgにそれぞれ変えて試験した結果である。
【0033】
【表5】
【0034】
表5から分かるように、硫酸アルミニウムの混合量が、1m3 当り3kgを下回ると、団粒化によって土中に空隙が形成されなくなり、保護剤が土表面の数mmにしか造膜しないために、舗装体は強固なものとならない。また、逆に混合量が、1m3 当り20kgを超えると、団粒化促進による透水性の効果は横ばいとなり、それ以上混合しても効果は変らない。従って、硫酸アルミニウムの適正混合量は、1m3 当り3〜20kgであることが分かった。
【0035】
表6は、実施例▲1▼に於いて、保護剤のアクリル酸エステル共重合エマルジョン(固形分35%)の散布量が、1m2 当り1.5kgであるところを、0.3、0.4、5.1、6.0kgにそれぞれ変えて試験した結果である。
【0036】
【表6】
【0037】
表6から分かるように、保護剤の散布量が、1m3 当り0.15kg(固形分換算)を下回ると、耐磨耗性を高め、浸食を起しにくくするという本来の役目が均一に果たせなくなる。また逆に散布量が1.8kg(固形分換算)を超えると、散布した部分に留まらず、流れ出してしまうために余剰分が無駄になる。従って、保護剤の適正散布量は、固形分換算で1m2 当り0.15〜1.80kgであることが分かった。
【0038】
本発明は、前記の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載の範囲内で自由に変形実施可能である。特に、土質系骨材、固化材、団粒化材、保護剤は実施例以外のものを用いてもよい。
【0039】
【発明の効果】
本発明の土質系舗装体は、舗装躯体が土質系骨材であるので、現地土をそのまま利用できるなど、建設廃材を出すことなく施工可能であり、また土質系であるため、プレーヤに対してやさしく、長時間プレーによって関節障害や疲労感の増大を招くことがない。更に、本発明では、土質系骨材に固化材と団粒化材とが混合されるので、骨材が適度に固まる他、団粒化して土中に空隙ができ、保護剤の浸透性が良くなる。この結果、表面から散布された保護剤は土中によく浸透して造膜し、強い表層を形成する。また、保護剤はアクリル系エマルジョンであり、化学的有害物質は用いないので、人と環境にやさしい全天候型舗装体を得ることができる。
【0040】
また、本発明では、土質系骨材が自然土などであるので、入手が容易で、建設コストを下げることができる。更に、固化材が普通ポルトランドセメントなどであり、これを土質系骨材1立方m当り、50〜150kg加えるので、土質系骨材とよく結合し、適度な強度と弾力性とを共に有する舗装体を得ることができる。また、団粒化材が粉体エマルジョンなどであるので、土質系骨材をよく団粒化させ、土中に充分な空隙を形成できる。更に、本発明では、舗装の基層として用いるので、例えば、砂入り人工芝の基層とした場合には、グランド特性が良い上に、人工芝の安定がよく、全体として非常に優れた全天候型舗装体となる。また、本発明では、保護剤がアクリル酸エステル共重合エマルジョンであり、地面1平方m当り、固形分換算で0.15〜1.80kgを散布するので、材料の無駄なく、充分な強度を持った舗装体を作ることができる。
【0045】
本発明の土質系舗装体の施工法は、前記効果を有する舗装体を作れる他、作業が簡単で、工期が短かく、低い施工コストで優れた全天候形舗装体を作ることができ、実用上、極めて有益である。
【0046】
請求項3のものは、現地土を利用するので、材料コストを低くでき、既設舗装の改修に好適である。
【0047】
請求項4のものは、工場などで混合された舗装材料を現場に搬入して、敷き均らす方式であるから、混合性が良い上に、工期を短かくでき、新設舗装などに適する。
Claims (4)
- 舗装躯体となる土質系骨材に、舗装体の強度を高めるための固化材と、土粒子を団粒化させるための団粒化材とが混合されて敷き詰められ、かつ、表面からアクリル系エマルジョンの保護剤を浸透させて固められている土質系舗装体に於いて、
前記土質系骨材が、自然土、加工骨材、廃棄物リサイクル骨材のうちの1種または2種以上の混合材であり、
前記固化材が、普通ポルトランドセメント、高炉セメント、セメント系固化材のうちの1種であり、土質系骨材1立方m当り、固化材50〜150kgが加えられ、
前記団粒化材が、粉体エマルジョン、ポリビニルアルコール、硫酸アルミニウムのうちの1種または2種以上の混合材であり、
前記保護剤が、アクリル酸エステル共重合エマルジョンであり、水で希釈した上で、地面1平方m当り、固形分換算で0.15〜1.80kgが散布され、
完成した舗装躯体が、全天候舗装の基層として用いられている土質系舗装体。 - 舗装躯体となる土質系骨材に、舗装体の強度を高めるための固化材と、土粒子を団粒化させるための団粒化材とを加えて混合し、舗装現場に敷均して転圧し、散水して養生後、表面からアクリル系エマルジョンの保護材を散布して仕上げる土質系舗装体の施工法に於いて、
前記土質系骨材が、自然土、加工骨材、廃棄物リサイクル骨材のうちの1種または2種以上の混合材であり、
前記固化材が、普通ポルトランドセメント、高炉セメント、セメント系固化材のうちの1種であり、土質系骨材1立方m当り、固化材50〜150kgを加え、
前記団粒化材が、粉体エマルジョン、ポリビニルアルコール、硫酸アルミニウムのうちの1種または2種以上の混合材であり、
前記保護剤が、アクリル酸エステル共重合エマルジョンであり、水で希釈した上で、地面1平方m当り、固形分換算で0.15〜1.80kgを散布し、
完成した舗装躯体を、全天候舗装の基層として用いる土質系舗装体の施工法。 - 土質系骨材として現地土を利用し、施工現場にて固化材及び団粒化材と混合する請求項2記載の土質系舗装体の施工法。
- 施工現場外において土質系骨材と固化材及び団粒化材とを混合し、この混合土を施工現場に搬入する請求項2記載の土質系舗装体の施工法。
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