JP2003293304A - 超薄層補修用高耐久性常温混合物及びその製造方法 - Google Patents

超薄層補修用高耐久性常温混合物及びその製造方法

Info

Publication number
JP2003293304A
JP2003293304A JP2002092623A JP2002092623A JP2003293304A JP 2003293304 A JP2003293304 A JP 2003293304A JP 2002092623 A JP2002092623 A JP 2002092623A JP 2002092623 A JP2002092623 A JP 2002092623A JP 2003293304 A JP2003293304 A JP 2003293304A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultra
fine
cement
mixture
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002092623A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomomitsu Sugi
智光 杉
Naoki Maeda
直己 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MAETAMATEKKU KK
Maeta Concrete Industry Ltd
Original Assignee
MAETAMATEKKU KK
Maeta Concrete Industry Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MAETAMATEKKU KK, Maeta Concrete Industry Ltd filed Critical MAETAMATEKKU KK
Priority to JP2002092623A priority Critical patent/JP2003293304A/ja
Publication of JP2003293304A publication Critical patent/JP2003293304A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Road Paving Structures (AREA)
  • Road Repair (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 舗装路面や橋梁ジョイント部の段差修正、ゼ
ロ擦り付け及びひび割れ部充填等の補修に際して施工性
が良好であり、且つ短時間で硬化性状が増進して重交通
にも対応し得る高強度,高耐磨耗性及び高耐流動性を具
備する補修材を提供することにある。 【解決手段】 高粘度アスファルト乳剤に所定の水を加
え、更に超速硬型セメントを添加し,振蕩して均一なア
スファルトーセメントとした後、微粒砕砂又はそれに必
要に応じて有機質繊維を添加して混練りすることを特徴
とする混合物の製造方法であって、その組成が、質量%
で、高粘度アスファルト乳剤:10〜35%、超速硬型
セメント:10〜25%、微粒砕砂:40〜80%、
水:4〜10%であり、なお且つ前記微粒砕砂が、塩基
性火成岩又は塩基性ホルンへルスの微粒砕砂である超薄
層補修用高耐久性常温混合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アスファルト又は
セメントモルタル或いはコンクリート、若しくは各種ブ
ロックなどで舗装された車道や歩道の舗装路面や、 地下
埋設物の人孔鉄蓋周辺部分、橋梁ジョイント部等の破損
部や段差を平滑にする補修工事のための超薄層補修用高
耐久性常温混合物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、道路などの舗装面の小規模補修に
は加熱アスファルトモルタルが補修材として多用されて
いるが、加熱アスファルトモルタルは製造プラントから
補修現場まで保温処理を施したダンプトラック等によっ
て運搬し、180〜200℃の保温状態で補修作業を行
わなければならないため、現場における敷設作業上の問
題があった。
【0003】また、コテなどによるゼロ擦り付けが困難
であるため、しばしば補修面に凹凸ができ平滑に仕上が
らず、既設舗装面との間に段差が生じる事例が多い。補
修面にこのような段差や凹凸があると、大型車等の通行
によって補修後短期間で段差部分からアスファルトモル
タルの補修部分が剥がれたり、 凹凸の周辺から欠けなど
が発生する場合多く、耐久性のある補修材とは言えな
い、といった問題点もある。
【0004】このような従来の問題点を解決するため、
特公平7−42682号公報には、約10分程度で交通
開放ができるとされるセメント・アスファルト乳剤系補
修材に関する発明が開示されている。しかし、この補修
材で補修した場合、混合物中の骨材の粒度が最大径20
mm以下であり、細粒型の骨材のみを用いても2.5m
m以下であるため、段差修正の最低5mm以上の擦り付
け材料による段差が生じ車両走行上段差解消には不十分
であるとゝもに、耐摩耗性状に乏しく早期に摩耗してし
まうといった問題点がある。
【0005】また、特開2000−159558号公報
では、高粘度アスファルト乳剤とセメントや乳剤との反
応性に優れたホルンへルス骨材を使用して、高強度で収
縮性の低い常温補修材が開示されている。該技術では、
流動性に優れ、耐摩耗性に優れ、かつひび割れの少ない
比較的厚塗りの補修材が提供される。しかし、本発明に
おける課題のように、段差修正に適するよう極めて薄い
層状の補修を行う場合には、単に骨材径を小さくするだ
けでなく、流動性を確保するための添加水量や練り混ぜ
工程、強度を発現するための乳剤およびセメントの配合
比などが当然異なってくることが予想される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明に係る超薄層補
修用高耐久性常温混合物は前記のような従来の諸問題を
解決するためになされたもので、補修規模に応じた量を
施工現場で短時間に、常温で製造でき、かつ施工は補修
部分と既設舗装面との間に超薄層ゼロ擦り付けを行なっ
て凹凸のない滑らかな舗装面に仕上げることが出来ると
ゝもに、車両通行による補修面からの剥がれや欠けなど
の発生は皆無に等しく、更に、短時間(施工後20〜4
0分の養生)で硬化し、早期交通開放が可能であり、且
つ重交通にも十分対応し得る高強度,高耐磨耗性,高耐
久性を具備した超薄層補修用高耐久性常温混合物及びそ
の製造方法を提供することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本願の第1発明にあっては、高粘度アスファルト乳
剤、超速硬型セメント、微粒砕砂、及び水からなり、必
要に応じて有機質繊維を添加してなる、前記の微粒砕砂
が塩基性火成岩又は塩基性ホルンへルスの微粒砕砂であ
ることを特徴とした混合物であって、これら構成成分の
比率が、質量%で高粘度アスファルト乳剤:10〜35
%、超速硬型セメント:10〜25%、微粒砕砂:40
〜80%、更にこれら合量100部に対して水:4〜1
0%とした超薄層補修用高耐久性常温混合物であって、
第2発明は、前記第1発明において、前記微粒砕砂の最
大粒径を1.2mmとした超薄層補修用高耐久性常温混
合物であり、更に第3発明は前記第1又は第2発明にお
いて、繊維長15mm以下の有機質短繊維を、質量%で
3%以下添加することを特徴とする超薄層補修用高耐久
性常温混合物を提供するものである。
【0008】また、本願の第4発明乃至第6発明は舗装
面の超薄層補修用高耐久性常温混合物の製造方法であっ
て、第4発明は、高粘度アスファルト乳剤に所定の水を
加えて粘度調整をした後、超速硬型セメントを添加・振
蕩して均一なアスファルトーセメントミルクとし、これ
と微粒砕砂又は必要に応じてあらかじめ所定の有機質繊
維を混ぜ込んである微粒砕砂とを混練りする構成とした
ものであり、それら構成成分が、質量%で高粘度アスフ
ァルト乳剤:10〜35%、超速硬型セメント:10〜
25%、微粒砕砂:40〜80%であり、更にこれら合
量100部に対して水:4〜10%であるとゝもに、前
記微粒砕砂が塩基性火成岩又は塩基性ホルンへルスの微
粒砕砂としたことを特徴とする超薄層補修用高耐久性常
温混合物の製造方法である。
【0009】そして、本願の第5発明は、前記第4発明
において前記微粒砕砂の最大粒径が1.2mmであるこ
とを特徴とした超薄層補修用高耐久性常温混合物の製造
方法であって、第6発明は、前記第4又は第5の発明に
おいて前記有機質繊維が繊維長15mm以下の短繊維を
質量%で3%以下で添加したことを特徴とする超薄層補
修用高耐久性常温混合物の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る超薄層補修用
高耐久性常温混合物(以下、混合物という)の実施形態
について説明する。本混合物は、高粘度アスファルト乳
剤と超速硬型セメント、微粒砕砂、水及び必要に応じ有
機質繊維を原材料とする常温混合物であり、微粒砕砂の
種類と粒度構成、水量及びこれらの原材料の混練手順に
特徴を有している。そこで各原材料について具体的に説
明した上で、これら原材料の混練手順について以下に詳
述する。
【0011】前記アスファルト乳剤とは、加熱溶解した
ゴム強化アスファルトに温水と乳化材を加えて混合し、
これを機械的に乳化したものが好ましく、例えばニチレ
キ(株)製のゴム強化アスファルト系乳剤(商品名:M
Sスーパー乳剤)等を利用することが出来る。このよう
なアスファルト乳剤は常温下でセメント及び骨材と混合
が可能で、かつ常温で硬化するため加熱する必要がな
く、取扱いが容易で作業性も良い。また短時間で硬化す
るので交通開放までの時間も短い。また、通常のアスフ
ァルト乳剤を用いず、高粘度アスファルト乳剤を用いる
理由は、極めて薄い補修層の場合、下地との付着力を確
保するために混合物が高粘度である必要があるためであ
る。高粘度アスファルト乳剤の使用は、補修材硬化後の
強度にも好影響を与える。
【0012】前記超速硬型セメントとしては、超微粉セ
メント,超速硬型セメントなどが挙げられ、例えば前田
製管(株)製アルミネ―ト系超微粉セメント(商品名:
MSスーパーファインセメント)や住友大阪セメント
(株)製カルシュウムアルミネ―ト系超速硬セメント
(商品名:SMスーパーセメント)等が望ましい。超速
硬型セメントを使用することで、混合物の硬化速度,反
応性が増加し、超薄層用に優れた補修材を得ることがで
きる。
【0013】また、本発明で使用される微粒砕砂は、塩
基性深成岩(斑れい岩)、半深成岩(輝緑岩)や輝緑凝
灰岩を主とする接触変成岩(ホルンへルス)の微砕砂で
あることが望ましい。これらの岩石は組織が緻密で吸水
率が小さく、また比重や硬度が高く、摩耗による減量は
殆ど無い良質な砕砂を得ることができる。また、これら
微粒砕砂は、前記高粘度アスファルト乳剤や超速硬型セ
メントとの反応性に優れ、耐摩耗性や強度に優れた硬化
性状を示す。
【0014】更に、前記微粒砕砂の寸法は最大粒径1.
2mmの微粒から構成されていることが望ましい。その
理由は、粒径1.2mm以下の範囲を逸脱すると舗装面
の仕上げに平滑性を欠き凹凸が生じやすくなること、ま
た補修面とその周辺の既設舗装との間に5mm程度以上
の段差を生じ、補修箇所を車両が通過する際に騒音・振
動を発生するのみならず、補修材が段差の境界付近から
部分剥脱する原因となるためである。
【0015】また、本発明で使用される水は、超速硬型
セメントの水和および超薄層補修工事に必要な混合物の
流動性を確保するために必須のものであり、混合物製造
時に質量%で4〜10%の範囲で添加する。前記範囲を
逸脱し、4%以下では混合物がパサパサの状態で、補修
路面での敷き均し・転圧が困難な状態になる。また、1
0%を越えると混合物はドロドロの状態となり、補修路
面に敷き均しても短時間では流動状態が落ち着かず、重
交通に対応する強度に至らないため、早期交通開放への
供用は難しい。この理由は、最大粒径1.2mmの微粒
砕砂を用いた場合、骨材の比表面積が増加し、粘結力が
高まって必要な流動性が確保できなくなるためと考えら
れる。
【0016】そして、上記各原料からなる本発明の混合
物の配合はそれぞれ質量%で、高粘度アスファルト乳
剤:10〜35%、超速硬型セメント:10〜25%、
微粒砕砂:40〜80%、水:4〜10%であり、必要
に応じて繊維が添加される。高粘度アスファルト乳剤に
対する超速硬型セメントの割合が小さくなると補修材の
強度が低下し、逆にその割合が大きくなるとたわみ性が
低下してひび割れが発生し易くなるためである。高粘度
アスファルト乳剤に対する微粒砕砂の割合もほぼ同様の
傾向を示すが、硬化した補修材の所定の強度が確保でき
る範囲で、超速硬型セメントの量を少なくし、微粒砕砂
の割合を増加させることが、材料コスト面からは望まし
い。これらのことを鑑み、これら各原料の配合範囲を定
めたのである。
【0017】更に、本発明で使用される繊維は、高架橋
等で車両通行により発生する路面及びジョイント部のひ
び割れやかど欠けの補修に際し、ひび割れ抵抗性とたわ
み性を強化するため使用する。従って、繊維の使用は必
須要素ではないものの、車両走行による振動やたわみ発
生の著しい箇所ではその併用が望ましいものである。そ
の材質はビニロン・ ナイロン等の有機質短繊維で、繊維
長は15mm以下が現実的であり、好ましくは10mm
以下、より好ましくは5mm以下のものを使用する。有
機質繊維は、前記微粒砕砂中に添加しておき、必要に応
じて前記アスファルト乳剤ーセメントミルクと混り練
ぜ、繊維補強用の超薄層補修用高耐久性常温混合物に使
用される。また、その添加は、繊維長にもよるが、一般
に3%以下であることが望ましく、あまり添加量が多い
と作業性が悪く、滑らかな仕上げ面を得ることが難し
い。
【0018】次に、本発明に係る混合物の製造方法につ
いて説明する。従来アスファルト乳剤混合物を製造する
に際し、しばしばセメントを添加する場合があるが、こ
のセメント添加で期待される効果は一般にアスファルト
乳剤の分解反応を促進させることにあり、セメントの強
度発現を期待するものではない。しかし、本発明の混合
物の配合で、セメントの添加量はアスファルト乳剤の添
加量中に占めるアスファルト固形分量(およそ70%)
とほぼ同量か、多少上回る量となっており、セメントの
役割が重要である。これは上記セメントが明らかにアス
ファルト乳剤の分解反応を促進させるのみならず、アス
ファルト粒子とセメント粒子が密に接触する状態で、混
合物製造後、短時間でそれぞれの強度発現性を最大限に
発揮し、車両交通のための早期交通開放に寄与するもの
といえる。
【0019】更に、前記微粒砕砂は硬度が大きく、また
摩耗による減量も殆ど無い良好な骨材であり、高粘度ア
スファルト乳剤ー超速硬型セメントからなるミルクと組
み合わせることで、強度増進,耐摩耗性及び耐久性の面
で、より一層の相乗効果が発揮できる。
【0020】ところで、以上のような、高粘度で微粉末
を含み、かつ各原料がそれぞれの原料に対して反応性を
有するような早強型の混合物では、適切な水の添加量選
定を含め、各原料の混合工程が極めて重要である。例え
ば、あらかじめ高粘度アスファルト乳剤(+水)を超速
硬型セメントと混合して早強性のミルクとするか、或い
は高粘度アスファルト乳剤(+水)に対して、超速硬型
セメントと微粒砕砂を添加粉粒体として同時に加えるか
で、硬化性状に著しい差異がでてくることも考えられ
る。
【0021】種々の実験結果から、ゼロ擦り付け施工が
容易で且つ重交通舗装において短時間で交通開放が可能
な高強度,高耐久性を具備した硬化体を製造するために
は、前記の微粒砕砂の岩質,粒度構成,混合物中の水分
量の範囲と、原材料(高粘度アスファルト乳剤、超速硬
型セメント、微粒砕砂、所定の水、有機質繊維)の混練
手順にあることを知得した。本発明は、このような知見
に基づいてなされたものであり、以下に骨材の選定と、
セメント,乳剤,骨材,水の混練手順について詳述す
る。
【0022】骨材の選定に際しては、産地及び岩種の異
なる各種骨材を用い、表1に示す混合物を作製してマー
シャル安定度試験を行った。その結果、表2に示すよう
に、骨材の岩種により混合物の強度発現性が異なること
が判明した。
【0023】
【表1】(単位:質量%)
【0024】
【表2】
【0025】すなわち、岩手産のホルンへルス又は岡山
産の斑れい岩が大きなマーシャル安定度を示したが、特
に岩手県江刺市米里地区に分布する下部石炭紀米里層の
変質輝緑凝灰岩(ホルンへルス)の砕砂がアスファルト
乳剤と超速硬型セメントとの反応が最もよく、強度発現
性も良好であった。
【0026】混合物の水量選定には、表3に示す配合か
らなる混合物を作製し、マーシャル安定度試験並びに動
的安定度試験を行った。この結果、表4に示すように、
水量の変化による混合物の強度発現性及び施工性が異な
ることが判明した。
【0027】
【表3】(単位:質量%)
【0028】
【表4】
【0029】この試験結果から、混合物を製造すると
き、添加水量の範囲が質量%で4〜10%の範囲の場
合、施工は可能であるものの好ましくは、質量%で6〜
8%の水分量とすることで施工性も良好であり、且つ所
要の耐久性を得ることが出来ることが分かる。
【0030】次に、表5に示す配合で、図1に示す2種
の混練手順(混練方法A,B)により混合物を作製し、
施工性、マーシャル安定度試験を行った。この結果、表
6に示すように、混練手順の違いにより混合物の短時間
での強度発現性が異なることが判明した。
【0031】
【表5】(単位:質量%)
【0032】
【表6】
【0033】本結果から、Aの混練方法による混合物が
早期強度発現性,施工性ともに優れており、Bの混練方
法による混合物では1時間以内での交通開放の条件に適
合する混合物を製造するのは困難であることが分かる。
Aの混練方法による混合物の硬化後のマーシャル安定度
は7.30kNと極めて高く、Bの混練方法による混合
物の硬化後のマーシャル安定度に対し、2.7倍の大き
さである。すなわち、本発明の混合物を調製するに際し
ては、高粘度アスファルト乳剤に所定量の水を加え、更
に超速硬型セメントを添加して振とうし、均一なアスフ
ァルトーセメント(ミルク)とした後、微粒砕砂(およ
び繊維)を加えることがその施工性において極めて重要
であるものと判断される。
【0034】下記に示す表7の配合で、 Aの混合方法に
より製造した混合物について、従来品(高速道路、都市
内高速等の補修に多用されている材料)及び規格値との
比較を表8に示す。
【0035】
【表7】(単位:質量%)
【0036】
【表8】
【0037】以上のように、硬化前の性状については、
本発明品も従来品も規格値をクリアすることが分かる。
しかし、硬化後の性状については、 重交通対応としてい
るマーシャル安定度の規格値に対し、本発明品は充分の
安定度(約1.5倍)を具備するが、 従来品は規格値以
下である。接着強さについても、本発明品は規格値:
1.0をクリアするが、 従来品は規格値をクリアしな
い。
【0038】表8に示す動的安定度の重交通用として要
求されている規格値(3,000回/ mm以上)は49
kNの輪荷重をかけた状態で往復運動を1時間続け、経
過時間45分から60分の間に沈下した深さを基に算定
された値である。本発明品の動的安定度は31,500
回/ mmと評価され、これは大型車が31,500回通
行しても路面が1mmしか沈下しないことを意味し、 一
般の耐流動舗装用混合物に要求されている規格値をはる
かに越え(規格値の約10倍)、重交通用として十分適
用できる高い耐久性を発現することを示している。
【0039】またすりへり量は0.2cmの値を示
し、コンクリート硬化体の規格値(1.0cm)の約
5分の1、アスファルト硬化体の規格値(2.0cm
以下)の10分の1程度の値で、非常に摩耗しにくい材
料といえる。このことは、冬期積雪時において、チエー
ンを装着して車両走行しなければならない寒冷地での舗
装材料として、耐摩耗性に著しく優れた舗装用混合物を
提供できることを示している。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る超薄層補修用高耐久性常温
混合物の製造方法では、上記のように、高粘度アスファ
ルト乳剤に所定の水を加えた後、アスファルト乳剤中の
アスファルト固形分と同量かそれ以上の超速硬型セメン
トを添加・振蕩し均一なアスファルト・セメントミルク
とする。このミルクと微粒砕砂を混練するという混合物
の製造方法を採用することにより、短時間に強度発現す
る補修材が得られるとともに、補修施工現場の規模に応
じた混練量で対応出来ることから、その使用量もロスが
少なく低コストで製造することが出来る。
【0041】また、本発明の混合物を使用する施工は、
補修規模に応じ小規模の場合にはコテ仕上げで行い、規
模が大きくなれば小型転圧ローラやプレートランマ等の
舗装機材を使用することもできる。すなわち、施工時の
振動・ 騒音及び悪臭の発生を極力低減し、近隣住民に対
する環境問題に配慮しながら短時間で工事を終了が出来
る。この結果、早期の交通開放が計れ、交通渋滞の回避
にも貢献する。
【0042】更に、本発明の混合物を使用する施工で
は、凹凸や段差が出来ないよう、補修厚が1.5mm〜
0mmまでの超薄層の補修施工が出来るため、舗装路面
を平滑に仕上げることができる。また表8に示したよう
に、接着強さ,摩耗抵抗性が大きいことから、補修路面
の剥がれや欠けの発生が無く、走行車両等に揺れや衝撃
を与えることが少なくなる他、耐流動性,耐磨耗性に優
れているので、補修サイクルが従来のものに比べ格段に
伸び耐久性が向上する、といった諸効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】混練方法を示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 14:14 C04B 20:00 B 20:00 16:06 E 16:06) 111:72 111:72 Fターム(参考) 2D051 AC09 AE04 AF01 AF02 AG01 AH02 EA01 EA06 2D053 AA11 AD01 AD03 4G012 PA07 PA24 PB38 PC08 PC11 PE04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高粘度アスファルト乳剤、超速硬型セメ
    ント、微粒砕砂、水、更に必要に応じて有機質繊維を添
    加することからなる混合物であって、質量%で高粘度ア
    スファルト乳剤:10〜35%、超速硬型セメント:1
    0〜25%、微粒砕砂:40〜80%であり、更にこれ
    ら合量100部に対して水:4〜10%であり、且つ前
    記微粒砕砂が、塩基性火成岩又は塩基性ホルンへルスの
    微粒砕砂であることを特徴とする超薄層補修用高耐久性
    常温混合物。
  2. 【請求項2】 前記微粒砕砂は最大粒径1. 2mmの微
    粒分から構成されていることを特徴とする請求項1記載
    の超薄層補修用高耐久性常温混合物。
  3. 【請求項3】 前記有機質繊維が繊維長15mm以下の
    短繊維であり、その添加量が質量%で3%以下であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の超薄層補修用高耐
    久性常温混合物。
  4. 【請求項4】 高粘度アスファルト乳剤に所定の水を加
    え、更に超速硬型セメントを添加し、振とうして均一な
    アスファルトーセメントとした後、微粒砕砂又はそれに
    必要に応じて有機質繊維を添加して混練りすることを特
    徴とする混合物の製造方法であって、その組成が、質量
    %で高粘度アスファルト乳剤:10〜35%、超速硬型
    セメント:10〜25%、微粒砕砂:40〜80%であ
    り、更にこれら合量100部に対して水:4〜10%で
    あり、なお且つ前記微粒砕砂が、塩基性火成岩又は塩基
    性ホルンへルスの微粒砕砂であることを特徴とする超薄
    層補修用高耐久性常温混合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記微粒砕砂は最大粒径1.2mmの微
    粒分から構成されていることを特徴とする請求項4記載
    の超薄層補修用高耐久性常温混合物の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記有機質繊維が繊維長15mm以下の
    短繊維であり、その添加量が質量%で3%以下であるこ
    とを特徴とする請求項4又は5記載の超薄層補修用高耐
    久性常温混合物の製造方法。
JP2002092623A 2002-03-28 2002-03-28 超薄層補修用高耐久性常温混合物及びその製造方法 Pending JP2003293304A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002092623A JP2003293304A (ja) 2002-03-28 2002-03-28 超薄層補修用高耐久性常温混合物及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002092623A JP2003293304A (ja) 2002-03-28 2002-03-28 超薄層補修用高耐久性常温混合物及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003293304A true JP2003293304A (ja) 2003-10-15

Family

ID=29237388

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002092623A Pending JP2003293304A (ja) 2002-03-28 2002-03-28 超薄層補修用高耐久性常温混合物及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003293304A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105541194A (zh) * 2015-12-09 2016-05-04 长安大学 一种雾封层材料及其制备方法
CN109610259A (zh) * 2018-11-19 2019-04-12 厦门华特公路沥青技术有限公司 一种路用超薄磨耗层及其制备方法
CN112592106A (zh) * 2020-12-31 2021-04-02 山东高速工程检测有限公司 一种砂粒式铁尾矿沥青混合料配合比设计方法
CN114351529A (zh) * 2021-04-23 2022-04-15 四川旌路道材科技有限公司 一种采用温拌超薄层罩面的路面结构及其施工方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105541194A (zh) * 2015-12-09 2016-05-04 长安大学 一种雾封层材料及其制备方法
CN109610259A (zh) * 2018-11-19 2019-04-12 厦门华特公路沥青技术有限公司 一种路用超薄磨耗层及其制备方法
CN112592106A (zh) * 2020-12-31 2021-04-02 山东高速工程检测有限公司 一种砂粒式铁尾矿沥青混合料配合比设计方法
CN112592106B (zh) * 2020-12-31 2022-05-20 山东高速工程检测有限公司 一种砂粒式铁尾矿沥青混合料配合比设计方法
CN114351529A (zh) * 2021-04-23 2022-04-15 四川旌路道材科技有限公司 一种采用温拌超薄层罩面的路面结构及其施工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5957619A (en) Method of constructing block pavement
US3965281A (en) Method for paving surfaces with granular, flaky or powdery asphalt
JPH01174703A (ja) 耐摩耗性の舗装構造
US20060127572A1 (en) Method for producing a bituminous mix, in particular by cold process, and bituminous mix obtained by said method
JP2008196145A (ja) 舗装用表面補修材及び舗装用表面補修工法
CN111705583B (zh) 一种水泥混凝土复合路面结构的适用性判定方法
JP2003293304A (ja) 超薄層補修用高耐久性常温混合物及びその製造方法
JP2001081308A (ja) 多孔質弾性舗装材料及び多孔質弾性舗装構造
JP4617084B2 (ja) ポーラスコンクリート舗装の構築方法
JP2909929B2 (ja) ブロック舗装の構築方法
JP2004345885A (ja) 水硬性組成物、それを用いた地盤の埋め戻し材、非高強度硬化部構造材、並びに掘削地盤の埋め戻し工法
JP3372280B2 (ja) 路盤強化方法
JP5440832B2 (ja) 土系舗装材
JPH0223603Y2 (ja)
KR101023038B1 (ko) 도로포장용 표층 아스콘의 혼합물 및 그 시공방법
JP3550031B2 (ja) 超速硬・高耐久性セメントアスファルト乳剤混合物とその製造方法
JPH06329918A (ja) 舗装材組成物
JPH0210109B2 (ja)
JP2002356804A (ja) 弾性舗装体およびその施工方法
JPH0387401A (ja) 舗装材
JPH03137305A (ja) 舗装方法
JP2001152404A (ja) 透水性舗装用コンクリートブロック、その製造方法及び透水性舗装版
JP2004218283A (ja) 舗装用バインダ、舗装用透水性レジンモルタル、および排水性舗装の機能維持および強化方法
JP2002309503A (ja) ブロック舗装及びその施工方法
JPH1018567A (ja) 防滑性耐久床材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20050228

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20070517

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070529

A02 Decision of refusal

Effective date: 20071023

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02