JP4617084B2 - ポーラスコンクリート舗装の構築方法 - Google Patents
ポーラスコンクリート舗装の構築方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4617084B2 JP4617084B2 JP2004009389A JP2004009389A JP4617084B2 JP 4617084 B2 JP4617084 B2 JP 4617084B2 JP 2004009389 A JP2004009389 A JP 2004009389A JP 2004009389 A JP2004009389 A JP 2004009389A JP 4617084 B2 JP4617084 B2 JP 4617084B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- amount
- unit
- water
- cement
- porosity
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Road Paving Structures (AREA)
Description
[使用材料]
本発明のポーラスコンクリートを製造するための各種材料に関しては、以下の点を考慮して使用することが好ましい。
本発明によってポーラスコンクリートの特徴は、硬化コンクリートにおいて大きな空隙率を確保できることにある。すなわち、本発明のポーラスコンクリートでは、空隙率15〜30%、好ましくは20〜25%を確保することが求められている。これにより、コンクリート内の空隙によって、透水が極めて速やかに進行し、その結果保水状態は速やかに解消される。このために、本発明ではポーラスコンクリートの配合設計において、モルタル性状と粗骨材とを所定の締固めエネルギーで締め固め、その混合物の密度状態に着目し、適正な空隙率を確保できるような設計を行うようにした。
配合設計は、以下の手順で試験練りを経て行うものとする。
(1)単位粗骨材量の決定から行う。単位粗骨材量は、使用骨材の単位容積質量に対して95〜100%の範囲で補正係数を乗じて用いるものとする。この補正係数は、骨材の性状試験から実積率を考慮して求める。具体的には、砕石6号で97%、砕石7号で98%に設定することが好ましい。
(2)単位セメント量、単位粗骨材量および混和剤を一定とし、単位水量を変化させ、試し練りを行う。たとえば単位セメント量:280kg/m3、単位粗骨材量(砕石6号):単位容積質量×0.97およびポリマー系混和剤量:6kg/m3を一定とし、単位水量を65〜110kg/m3程度の範囲で変化させて試し練りを行う。
(3)試し練りから圧縮供試体(φ100×200mm)を作製する。作製した供試体の供試体密度を得て、水セメント比−密度回帰直線を作成する。計算から得られる配合密度について同様の回帰直線を書き加える。
(4)2本の回帰直線において、配合計算から得られる密度と作製した供試体密度との交点が適正粘度を有したセメントペーストであり、決定される水セメント比(26〜34%)になることを確認する。なお、決定される水セメント比が上記範囲にない場合は、再度(1)から補正係数を変えて試し練りを行う。
(5)決定した水セメント比をもとに理論上の空隙率が20〜30%程度になるセメント量を算出し、試し練りを行う。単位セメント量の範囲は、260〜320kg/m3程度となることが好ましい。
(6)試し練りから供試体を作製し、強度と空隙率の関係を得て単位セメント量の評価を行い、示方配合を決定する。なお、単位セメント量は耐久性の観点から260kg/m3以上とすることが好ましい。
ポーラスコンクリートの製造に関しては、以下の手順に沿って行う。
(計量、混練り)
ストックヤードにおける骨材のロスを見込んだ数量分の骨材を搬入する。その際、試料を採取し、搬入骨材の表面水(含水比と吸水量の差)を測定する。決定した現場配合に基づいて各材料を計量し、ミキサに投入する。混和剤は、水の計量槽またはミキサに直接投入する。ミキサの型式は、レディーミクストコンクリート工場の混合性能に優れている強制練りミキサ(パン型)や2軸強制練りミキサが好ましい。また、現場での機動性を考慮した場合、運搬用のアジテータ車に搭載されたミキサによる混練りするも可能である。材料の投入順序は、2軸強制練りミキサの場合は通常のコンクリートと同様であるが、強制練りミキサ(パン型)の場合は、骨材とセメントを投入後に水と混和剤を投入する。なお、現場配合において単位水量は、気象条件および運搬時間を考慮して決定することが好ましい。練混ぜ時間は、事前試験によって定めることが好ましいが、使用ミキサ種類に応じた材料投入手順、混練り時間を設定することが好ましい。フレッシュなポーラスコンクリート混合物のコンシステンシーの確認は、ミキサ内の材料の練混ぜ程度を目視し、あるいは公知の測定手段を用いてで行うことが好ましい。なお、材料のうちのポリマー系混和材については、混練り時にミキサに投入するのが原則であるが、舗設直前にミキサに一部を後添加したり、舗設直後の舗装面に噴霧、散布等して空隙内に浸透させることも可能である。
(運搬、搬入)
運搬には、施工規模や製造から打込みまでの時間を考慮し、所定の大きさのダンプトラックを使用することが好ましい。また、アジテータ車も使用できる。
ポーラスコンクリートの敷き均し・締固めは、所定の強度、透水機能を確保し、均質な性状が得られるよう、施工方法および施工機械を選定し、乾燥が生じないよう作業は迅速かつ的確に行う。敷き均し・締固め方法の手順を以下に示す。
ポーラスコンクリートは、ダンプトラックから舗設対象の直接路盤上に荷卸しする。施工条件によってはタイヤショベルやキャリーダンプ等を介することも好ましい。本発明では、配合設計で想定した空隙率を確保し、所定のコンクリート強度、骨材の剥離飛散抵抗性が確保できるような締固めエネルギーが導入できる施工装置として、敷き均し、締固めを実現できるアスファルトフィニッシャを用いることが好ましい。このときフィニッシャの接地圧は敷き均し、締固めの連続工程において10〜100kN/m2に設定することが好ましい。舗設面の表面仕上げは、締固め後のポーラスコンクリート表面に浮いた骨材の飛散を防止するために速やかに行う。
(2)養生
コンクリート表面が乾燥すると、水分の不足によって硬化作用が不十分になり、乾燥収縮ひび割れも生じやすい。これらの弊害を防ぐために舗設後速やかに養生を行う。養生期間は、設計の交通荷重に応じた所定の期間にわたり行うこととする。
(3)目地工
ポーラスコンクリートの乾燥収縮や膨張によるひび割れの発生を抑制するために、収縮目地や膨張目地等を設けることが好ましい。
[単位粗骨材量]
単位粗骨材量は、砕石6号の場合は単位容積質量に対して97%として、単位粗骨材量は、骨材の単位容積質量にこの補正係数を乗じて下式のように算出できる。
単位粗骨材量=骨材の単位容積質量×0.97(砕石6号の補正係数)
=1516kg/m3
[水セメント比]
水セメント比は、その値を変えて試し練りを行い、各供試体における密度と配合上の密度が一致する水セメント比を求める。このとき単位セメント量は、本実施例では280kg/m3一定とする。また、パーミファルト量は6kg/m3一定とする。水セメント比を変化した試し練り配合を表−1、試験結果を表−2、水セメント比と密度の関係を図−1に示す。
[単位セメント量の評価]
決定した単位粗骨材量および水セメント比に基づいて、目標空隙率を変化(単位セメント量の変化)させた配合について試し練りを行ない、引張供試体を作製し、上述の単位セメント量の評価を行う(表−3、表−4参照)。
図−2の回帰直線から明らかなように、引張強度1.3N/mm2を満足するための単位セメント量は、
1.3=0.005×X−0.0983
X=280>260kg/m3
よって、単位セメント量として280kg/m3を用いればよいことが確認された。
Claims (2)
- 初期単位セメント量、単位粗骨材量、ポリマー系混和材を一定量とし、単位水量を所定範囲で変化させて供試体を作成し、該供試体の質量と該当水セメント比との対応関係を求めるとともに、前記水セメント比と計算配合密度との対応関係を求め、前記各対応関係から一意に得られた水セメント比をもとに、所定空隙率が得られる締固め状態を想定したポーラスコンクリートの配合設計を行い、該配合設計に基づく材料から得られた混合物のうち、単位セメント量は260〜320kg/m 3 で、前記ポリマー系混和材は前記単位セメント量の1.5〜2.5質量%で、前記水セメント比は26〜34%であり、該混合物を、10〜100kN/m 2 に設定された接地圧のフィニッシャで敷き均して前記空隙率を確保可能な締固めエネルギーを導入して締固めを行うようにしたことを特徴とするポーラスコンクリート舗装の構築方法。
- 初期単位セメント量、単位粗骨材量、ポリマー系混和材を一定量とし、単位水量を所定範囲で変化させて供試体を作成し、該供試体の質量と該当水セメント比とを対応させた第1の回帰直線と、前記水セメント比と計算配合密度とを対応させた第2の回帰直線とを求め、前記2回帰直線の交点から得られた水セメント比をもとに、所定空隙率が得られる締固め状態を想定したポーラスコンクリートの配合設計を行い、該配合設計に基づく材料から得られた混合物のうち、単位セメント量は260〜320kg/m 3 で、前記ポリマー系混和材は前記単位セメント量の1.5〜2.5質量%で、前記水セメント比は26〜34%であり、該混合物を、10〜100kN/m 2 に設定された所定接地圧のフィニッシャで敷き均して前記空隙率を確保可能な締固めエネルギーを導入して締固めを行うようにしたことを特徴とするポーラスコンクリート舗装の構築方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004009389A JP4617084B2 (ja) | 2004-01-16 | 2004-01-16 | ポーラスコンクリート舗装の構築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004009389A JP4617084B2 (ja) | 2004-01-16 | 2004-01-16 | ポーラスコンクリート舗装の構築方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005200964A JP2005200964A (ja) | 2005-07-28 |
JP4617084B2 true JP4617084B2 (ja) | 2011-01-19 |
Family
ID=34822447
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004009389A Expired - Fee Related JP4617084B2 (ja) | 2004-01-16 | 2004-01-16 | ポーラスコンクリート舗装の構築方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4617084B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107368624A (zh) * | 2017-06-14 | 2017-11-21 | 东南大学 | 集料颗粒模型生成算法及非均质混合料试件模型生成方法 |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5078427B2 (ja) * | 2007-05-11 | 2012-11-21 | 飛島建設株式会社 | ポーラスコンクリート成形具 |
JP6025167B2 (ja) * | 2012-05-09 | 2016-11-16 | 太平洋マテリアル株式会社 | コンクリート床版アスファルト舗装路面の補修方法及びポリマーセメントモルタル |
JP6346464B2 (ja) * | 2014-03-03 | 2018-06-20 | 株式会社Nippo | コンクリート舗装の養生管理装置 |
JP6376471B2 (ja) * | 2014-03-27 | 2018-08-22 | 住友大阪セメント株式会社 | ポーラスコンクリート組成物、その製造方法、ポーラスコンクリート、及び、その製造方法 |
JP6362998B2 (ja) * | 2014-10-30 | 2018-07-25 | 積水化成品工業株式会社 | 運動場の排水構造 |
JP7080201B2 (ja) * | 2019-06-13 | 2022-06-03 | 大林道路株式会社 | 透水コンクリート舗装の舗装構造及び施工方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001233662A (ja) * | 2000-02-25 | 2001-08-28 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 排水性舗装用コンクリート組成物 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0799002B2 (ja) * | 1983-05-10 | 1995-10-25 | 佐藤道路株式会社 | 透水性セメントコンクリ−ト構築物の製造法 |
-
2004
- 2004-01-16 JP JP2004009389A patent/JP4617084B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001233662A (ja) * | 2000-02-25 | 2001-08-28 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 排水性舗装用コンクリート組成物 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107368624A (zh) * | 2017-06-14 | 2017-11-21 | 东南大学 | 集料颗粒模型生成算法及非均质混合料试件模型生成方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005200964A (ja) | 2005-07-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3280847B2 (ja) | 透水性コンクリート舗装方法 | |
Strieder et al. | Performance evaluation of pervious concrete pavements with recycled concrete aggregate | |
AM et al. | Development of high quality pervious concrete specifications for Maryland conditions. | |
Schaefer et al. | An integrated study of pervious concrete mixture design for wearing course applications | |
Chandrappa et al. | Laboratory investigations and field implementation of pervious concrete paving mixtures | |
CN106149500A (zh) | 一种水泥乳化沥青砂浆贯入式半柔性路面的施工方法 | |
CN105176116A (zh) | 冷拌自乳化树脂沥青材料、制备方法及其用途 | |
JP4617084B2 (ja) | ポーラスコンクリート舗装の構築方法 | |
Machado da França et al. | Evaluating the effect of recycled concrete aggregate and sand in pervious concrete paving blocks | |
Damrongwiriyanupap et al. | Application of roller compacted concrete in Colorado’s roadways | |
CN107059530A (zh) | 一种厚层摊铺冷拌大空隙乳化沥青混合料路面及其施工工艺 | |
JP2018002510A (ja) | 高強度ポーラスコンクリート組成物および高強度ポーラスコンクリート硬化体 | |
JP6617043B2 (ja) | 排水性舗装の施工方法 | |
JP6416012B2 (ja) | 転圧コンクリート舗装、および転圧コンクリート舗装の施工方法 | |
JP7191445B2 (ja) | インターロッキングブロック舗装 | |
JP5440832B2 (ja) | 土系舗装材 | |
Schaefer et al. | Pervious concrete overlay design, construction and performance | |
Utomo et al. | Application of porous concrete to resolveflood on the roads | |
Kevern et al. | Self-consolidating pervious concrete | |
JPH0610305A (ja) | 舗装方法及び舗装用組成物 | |
JP5639627B2 (ja) | 土系舗装の施工方法および土系舗装 | |
JP2003293304A (ja) | 超薄層補修用高耐久性常温混合物及びその製造方法 | |
Choudhary et al. | Performance and manufacturing of pervious concrete | |
Palanikumar et al. | Structural Design of Interlocking Concrete Paving Block | |
Gajalakshmi et al. | Development of Novel Semi Flexible Surface Pavement Material for Highway Applications |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060921 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100316 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100514 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20101019 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20101025 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4617084 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131029 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |