JPH0891089A - 四輪駆動車の2−4輪駆動切換制御回路 - Google Patents

四輪駆動車の2−4輪駆動切換制御回路

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JPH0891089A
JPH0891089A JP6226473A JP22647394A JPH0891089A JP H0891089 A JPH0891089 A JP H0891089A JP 6226473 A JP6226473 A JP 6226473A JP 22647394 A JP22647394 A JP 22647394A JP H0891089 A JPH0891089 A JP H0891089A
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俊治 高崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2−4輪駆動切換制御回路の故障等による異
常動作によって二輪駆動モード設定時に予期せず四輪駆
動モードに変更されることを防止する。 【構成】 二駆スイッチ93の一端を電源VIGと接続
し、その他端とソレノイド120d及び二駆検出回路3
2cとを接続し、さらにソレノイド120dの他端と駆
動回路31bとを接続することによって、二駆スイッチ
93が閉状態となったとき二駆検出回路32cで四輪駆
動モードに設定されたことを認識してマイクロコンピュ
ータ7に通知し、マイクロコンピュータ7で駆動回路3
1bを介してソレノイド120dに所定電流を供給して
モード制御を行うことにより、例えば、二輪駆動モード
の状態で駆動回路31bが故障しソレノイド120dに
電源供給を行った場合でも二駆スイッチ93が開状態で
ある限りはソレノイド120dに電流が供給されないの
で、急に四輪駆動モードに変更されることはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、二輪駆動又は
四輪駆動モードで走行可能なパートタイム四輪駆動車等
の四輪駆動車の2−4輪駆動切換制御回路の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、四輪駆動車においては、例えば、
「サービス周報 第629号(R32−2) NISS
AN スカイラインR32型系 4WD車の紹介 日産
自動車株式会社 1989年8月発行」に記載されてい
るように、エンジンからの駆動力を変速機で所定の駆動
力に変速した後、湿式多板クラッチ(以下、クラッチと
いう。)を有するトランスファを介することにより所定
の駆動力配分比にしたがって駆動力を配分し、前後輪へ
の出力軸に伝達するようになされている。また、トラン
スファでの駆動力の配分は、例えば、二輪駆動モード、
オート四輪駆動モード及び直結四輪駆動モードを設定す
る各スイッチの設定信号に基づいて油圧供給装置を作動
してクラッチ圧を制御し、このクラッチ圧によってトラ
ンスファのクラッチ締結力が制御されて、駆動力の配分
制御を行うようにすることも可能である。
【0003】そして、二輪駆動モードが選択されている
場合には副駆動輪への駆動力配分を“0”(主駆動輪へ
の駆動力配分を“100%”)にして車両を二輪駆動状
態で走行可能とし、直結四輪駆動モードが選択されてい
る場合には副駆動輪への駆動力配分を“50%”(主駆
動輪への駆動力配分を“50%”)にして車両を直結四
輪駆動状態で走行可能としている。また、オート四輪駆
動モードが選択されている場合には、主駆動輪及び副駆
動輪に相当する各前後輪の回転速度差に応じて、前後輪
間の駆動力配分を二輪駆動状態から直結四輪駆動状態の
間で連続的に自動変更して車両がオート四輪駆動状態で
走行可能としている。
【0004】そして、二輪駆動モードが選択されている
場合には油圧供給装置でトランスファのクラッチ締結力
が小さくなるようにクラッチ圧を制御し、クラッチ締結
力が小さくなることによって副駆動輪への駆動力配分が
“0”となるように制御し、直結四輪駆動モードが選択
されている場合には油圧供給装置でトランスファのクラ
ッチ締結力が大きくなるように制御することによって副
駆動輪への駆動力配分が“50%”となるようにし、オ
ート四輪駆動モードが選択されている場合にはクラッチ
締結力を例えば前後輪の回転速度差に応じて滑り状態と
することによって、駆動力配分を二輪駆動状態から四輪
駆動状態の間で連続的に自動変更するようにクラッチ圧
を制御している。
【0005】そして、この駆動モードの切換は、例え
ば、図14に示すような、2−4輪駆動切換制御回路9
によって行われており、図14に示すように、オート四
駆スイッチ91、直結四駆スイッチ92、二駆スイッチ
93は、例えば、自動復帰式のモーメンタリスイッチで
形成され、オート四駆スイッチ91の一端は、イグニッ
ションスイッチがオン状態となったときに所定電圧を供
給する電源VIGと接続され、他端はオート四駆検出回路
32aに接続され、乗員が常開接点を閉状態としたと
き、電源電圧がオート四駆検出回路32aに供給され、
オート四駆検出回路32aで例えば、駆動モード設定信
号Mを“オート四駆”として出力するようになされてい
る。
【0006】同様に、直結四駆スイッチ92の一端は、
電源VIGと接続され、他端は直結四駆検出回路32bに
接続され、乗員が常開接点を閉状態としたとき、電源電
圧が直結四駆検出回路32bに供給され、直結四駆検出
回路32bで例えば、駆動モード設定信号Mを“直結四
駆”として出力し、また、二駆スイッチ93の一端は、
電源VIGと接続され、他端は二駆検出回路32cに接続
され、乗員が常開接点を閉状態としたとき、電源電圧が
二駆検出回路32cに供給され、二駆検出回路32cで
例えば、駆動モード設定信号Mを“二輪駆動”として出
力するようになされている。
【0007】そして、各検出回路32a〜32cからの
駆動モード設定信号Mはマイクロコンピュータ7に出力
され、マイクロコンピュータ7では、これら各検出回路
32a〜32cからの駆動モード設定信号Mを入力順に
順次マイクロコンピュータ7の所定の記憶領域に更新記
憶し、記憶領域に記憶されている駆動モード設定信号M
を、現在設定されている駆動モードとして認識するよう
になされている。
【0008】一方、トランスファのクラッチ締結力は、
油圧供給装置の所定の制御弁を、ソレノイド120dへ
の供給電流を変化させることによって制御するようにな
されており、このソレノイド120dは、その一端は接
地され、他端は例えば、PNP形トランジスタで構成さ
れる駆動回路31bのコレクタ端子TC に接続され、そ
のベース端子TB はマイクロコンピュータ7に接続さ
れ、エミッタ端子TE は電源VIGと接続されている。
【0009】そして、マイクロコンピュータ7では、予
め設定した所定周期で所定の記憶領域に格納されている
駆動モード設定信号Mをもとに駆動力配分制御処理を実
行し、例えば、駆動モード設定信号Mとして“直結四
駆”が設定されている場合には、副駆動輪への駆動力配
分を50%とする制御信号CS1 を駆動回路31bに出
力し、これによって、トランジスタTrがオン状態とな
ってソレノイド120dが通電状態となることから制御
弁が作動し、これによって、クラッチ圧が増加して、ク
ラッチ締結力が増大し、よって、駆動力が副駆動輪に供
給されて、直結四輪駆動モードで走行可能となる。
【0010】そして、例えば、この状態から二駆スイッ
チ93を閉状態とした場合には、二駆検出回路32cに
電源電圧が供給されることから二駆検出回路32cから
駆動モード設定信号Mを“二輪駆動”としてマイクロコ
ンピュータ7に出力し、これによって、マイクロコンピ
ュータ7で二輪駆動モードが選択されたことを認識し、
副駆動輪への駆動力配分を零とする制御信号CS1 を出
力し、これによって、トランジスタTrがオフ状態とな
り、ソレノイド120dが非通電状態となることから、
制御弁が作動してクラッチ圧が低下し、よって、クラッ
チ締結力が低下し駆動力が副駆動輪側に伝達されないこ
とから、二輪駆動モードで走行可能となるようになされ
ている。
【0011】そして、このとき、トランジスタTrのコ
レクタ端子TC にはモニタ回路33が接続されてコレク
タ電流の監視を行うようになされ、例えばコレクタ電流
をもとにグランドショート等の異常検出を行うようにな
されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の2−4輪駆動切換制御回路においては、例えば、マ
イクロコンピュータ7の誤動作、或いは、トランジスタ
の異常等の電子系機器の故障、或いは、モニタ回路33
とソレノイド120dとの間の図14に示すA点におい
て、例えば、電源VIGとのショートが発生した場合等に
は、ソレノイド120dが通電状態となり、オート四駆
スイッチ91又は直結四駆スイッチ92において設定を
行っていないのにも関わらず、勝手に四輪駆動状態に変
更されてしまう可能性があり、例えば、FR(フロント
エンジン,リアドライブ)方式をベースにしたパートタ
イム四輪駆動車において、雪道等を二輪駆動モードで走
行中に後輪側が空転し、前輪側の回転が停止した状態、
すなわち、スタック状態に陥っている状態で、2−4輪
駆動切換制御回路に異常が発生し、四輪駆動状態に変更
されてしまった場合には、車両が急に二輪駆動から四輪
駆動に切り換えられることにより発生するショックが、
運転車が予期せずに発生することになり、乗員に不快感
を与えることがある。
【0013】そこで、この発明は、上記従来の未解決の
課題に着目してなされたものであり、2−4輪駆動切換
制御回路の異常によって車両が急に四輪駆動モードに変
更することなく、また、2−4輪駆動切換制御回路の異
常を検出することの可能な四輪駆動車の2−4輪駆動切
換制御回路を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に関わる四輪駆動車の2−4輪駆動切換制
御回路は、回転駆動源から伝達される駆動力を、トラン
スファ内に装着されたアクチュエータのソレノイドへの
供給電流を制御することにより前輪側と後輪側との間の
駆動力配分比を変更して前後輪に配分伝達し、車両を二
輪駆動又は四輪駆動に切換制御する四輪駆動車の2−4
輪駆動切換制御回路において、前記ソレノイドの一端と
接地との間に接続され前記ソレノイドへ所定電流を供給
する電流供給源と、電源と前記ソレノイドとの間に介挿
され二輪駆動モード又は四輪駆動モードの設定を行う切
換スイッチと、二輪駆動モード又は四輪駆動モードに切
り換えられたか否かを検出する検出回路と、該検出回路
の検出信号に応じて前記電流供給源を制御し前記ソレノ
イドへの供給電流を制御する制御回路とを有することを
特徴としている。
【0015】また、請求項2に関わる四輪駆動車の2−
4輪駆動切換制御回路は、回転駆動源から伝達される駆
動力を、トランスファ内に装着されたアクチュエータの
ソレノイドへの供給電流を制御することにより前輪側と
後輪側との間の駆動力配分比を変更して前後輪に配分伝
達し、車両を二輪駆動又は四輪駆動に切換制御する四輪
駆動車の2−4輪駆動切換制御回路において、前記ソレ
ノイドの一端と電源との間に接続され前記ソレノイドへ
所定電流を供給する電流供給源と、前記ソレノイドの他
端と接地との間に接続され、開状態のとき二輪駆動モー
ド、閉状態のとき四輪駆動モードとして設定される切換
スイッチと、該切換スイッチの開閉状態を検出する検出
回路と、該検出回路の検出信号が二輪駆動モードのとき
前記電流供給源からの電流供給を停止させ、前記検出信
号が四輪駆動モードのとき前記電流供給源から所定電流
を供給させる制御回路とを備えることを特徴とすること
を特徴としている。
【0016】また、請求項3に関わる四輪駆動車の2−
4輪駆動切換制御回路は、回転駆動源から伝達される駆
動力を、トランスファ内に装着されたアクチュエータの
ソレノイドへの供給電流を制御することにより前輪側と
後輪側との間の駆動力配分比を変更して前後輪に配分伝
達し、車両を二輪駆動又は四輪駆動に切換制御する四輪
駆動車の2−4輪駆動切換制御回路において、前記ソレ
ノイドの一端と接地との間に接続され、前記ソレノイド
へ所定電流を供給する電流供給源と、二輪駆動モード又
は四輪駆動モードの設定を行う切換スイッチと、該切換
スイッチと接続され、二輪駆動モード又は四輪駆動モー
ドに切り換えられたか否かを検出する二駆検出回路及び
四駆検出回路と、該二駆検出回路及び四駆検出回路の検
出信号に応じて前記ソレノイドへの供給電流を制御する
制御回路とを有し、前記切換スイッチは、少なくとも、
電源と接続される電源接点と、前記ソレノイドの他端と
接続されるソレノイド接点と、前記二駆検出回路と接続
される二駆接点と、前記四駆検出回路と接続される四駆
接点とを有し、四輪駆動モードが設定されたとき電源接
点と四駆接点及びソレノイド接点とを接続し、二輪駆動
モードが設定されたとき電源接点と二駆接点とのみを接
続することを特徴としている。
【0017】また、請求項4に関わる四輪駆動車の2−
4輪駆動切換制御回路は、請求項3記載の前記制御回路
と前記ソレノイドとの間の通電状態を監視する監視回路
を有していることを特徴としている。さらに、請求項5
に関わる四輪駆動車の2−4輪駆動切換制御回路は、請
求項3又は4に記載の前記切換スイッチは二輪駆動モー
ドとオート四輪駆動モードと直結四輪駆動モードの何れ
かを設定することを特徴としている。
【0018】
【作用】請求項1に関わる四輪駆動車の2−4輪駆動切
換制御回路は、制御回路により制御される電流供給源と
ソレノイドと二輪駆動モード又は四輪駆動モードの設定
を行う切換スイッチと電源とを順に直列に接続し、切換
スイッチの設定に基づいて制御回路によりソレノイドへ
の供給電流を制御することにより、例えば、二輪駆動モ
ードが設定されたとき切換スイッチは開状態、四輪駆動
モードが設定されたとき切換スイッチは閉状態となり、
検出回路で四輪駆動モードが設定されたことを検出した
とき、制御回路は電流供給源によりソレノイドへ所定電
流を供給させるものとすると、例えば切換スイッチで二
輪駆動モードが設定されている状態で制御回路に異常が
発生し、電流供給源により所定電流をソレノイドに供給
させた場合でも、切換スイッチが二輪駆動モードに設定
され開状態となりソレノイドと電源とが遮断状態となっ
ているのでソレノイドは通電状態とはならず、よって誤
動作により二輪駆動モードから四輪駆動モードに変更さ
れることはない。
【0019】また、請求項2に関わる四輪駆動車の2−
4輪駆動切換制御回路は、制御回路により制御される電
流供給源とソレノイドと二輪駆動モード及び四輪駆動モ
ードの設定を行う切換スイッチとを直列に接続し、切換
スイッチの他端を接地し、切換スイッチの設定に基づい
て制御回路によって電流供給源から所定電流をソレノイ
ドに供給することにより、例えば、切換スイッチで二輪
駆動モードが設定されている状態で、制御回路に異常が
発生し電流供給源から所定電流をソレノイドに供給させ
た場合、或いは、ソレノイドと電流供給源との間でイグ
ニッションショートが発生した場合でも、切換スイッチ
が二輪駆動モードに設定され開状態となっているので、
ソレノイドは通電状態とならず、よって誤動作により二
輪駆動モードから四輪駆動モードに変更されることはな
い。
【0020】また、請求項3に関わる四輪駆動車の2−
4輪駆動切換制御回路は、電源とソレノイドとの間に切
換スイッチを接続し、ソレノイドの他端に制御回路を接
続し、このとき切換スイッチを二輪駆動モード設定時に
ソレノイドと接続されるソレノイド接点と電源と接続さ
れる電源接点との接続を遮断し、四輪駆動モード設定時
にソレノイド接点と電源接点とを接続するように形成す
ることによって、二輪駆動モード設定時に制御回路の異
常、又は、ソレノイドと制御回路との間でグランドショ
ートが発生する等が生じた場合でも、切換スイッチで二
輪駆動モードが設定されている場合には、ソレノイド接
点と電源接点とは遮断状態であるので、ソレノイドに電
流が供給されることはなく、よって、ソレノイドが通電
状態となって四輪駆動モードに変更されることはない。
【0021】また、請求項4に関わる四輪駆動車の2−
4輪駆動切換制御回路は、制御回路とソレノイドとの間
に監視回路を設けることによって、二輪駆動モード時に
は、ソレノイドと切換スイッチとは遮断状態であるの
で、導通検査等を行うことによって、切換スイッチとソ
レノイドと制御回路との間のグランドショート等の異常
検出を行うことができる。
【0022】さらに、請求項5に関わる四輪駆動車の2
−4輪駆動切換制御回路は、切換スイッチにおいて二輪
駆動モードとオート四輪駆動モードと直結四輪駆動モー
ドとの何れかを設定するようにすることによって、車両
の駆動モードを二輪駆動、オート四輪駆動、直結四輪駆
動の何れかのモードで走行させることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図面に基づいて
説明する。図1に示すものは、FR(フロントエンジ
ン,リヤドライブ)方式をベースにしたパートタイム四
輪駆動車であり、回転駆動源としてのエンジン10と、
前左〜後右側の車輪12FL〜12RRと、車輪12FL〜1
2RRへの駆動力配分比を変更可能な駆動力伝達系14
と、駆動力伝達系14による駆動力配分を制御するため
に油圧を供給するアクチュータとしての油圧供給装置1
6と、油圧供給装置16を制御するコントローラ18を
備えた車両である。
【0024】駆動力伝達系14は、エンジン10からの
駆動力を選択された歯車比で変速する変速機20と、こ
の変速機20からの駆動力を前輪12FL、12FR及び後
輪(常時駆動輪)12RL、12RR側に分割するトランス
ファ22とを有している。そして、駆動力伝達系14で
は、トランスファ22で分配された前輪駆動力が前輪側
出力軸24、フロントディファレンシャルギヤ26及び
前輪側ドライブシャフト28を介して、左右前輪12F
L、12FRに伝達され、一方、後輪側駆動力がプロペラ
シャフト(後輪側出力軸)30、リアディファレンシャ
ルギヤ32及びドライブシャフト34を介して左右後輪
12RL、12RRに伝達される。
【0025】図2はトランスファ22の内部構造を示す
ものであり、トランスファケーシング40内において同
軸突き合わせ状態で配設されている入力軸42及び第1
出力軸44は、入力軸42がフロントケーシング40a
にラジアル軸受46を介して回転自在に支持され、第1
出力軸44がリアケーシング40bにラジアル軸受48
を介して回転自在に支持されて相対回転可能に配設され
ている。
【0026】また、フロントケーシング40a及びリア
ケーシング40bの下方には、入力軸42及び第1出力
軸44に対して平行に、それぞれ、フロントケーシング
40a及びリアケーシング40bに配設されたベアリン
グ50及び52によって第2出力軸54が回転自在に支
持されている。なお、入力軸42は変速機20の出力軸
56に結合され、第1出力軸44は後輪側出力軸30に
連結され、第2出力軸54は前輪側出力軸24に連結さ
れている。
【0027】そして、入力軸42及び第1出力軸44間
には、副変速機構58が介挿されていると共に、第1出
力軸44及び第2出力軸54間には、2輪ー4輪駆動切
換機構60が設けられている。副変速機構58は、遊星
歯車機構62と、この遊星歯車機構62に同軸的に配設
された噛み合いクラッチ形式の高低速切換機構64とで
構成されている。
【0028】遊星歯車機構62は、入力軸42の外周に
形成されたサンギヤ62aと、フロントケーシング40
a内部で固定されたインターナルギヤ62bと、これら
サンギヤ62a及びインターナルギヤ62bに噛合する
ピニオンギヤ62cと、ピニオンギヤ62cを回転自在
に支持するピニオンキャリア62dとで構成されてい
る。
【0029】また、高低速切換機構64は、第1出力軸
44の外周に設けられた複数条のキー溝と内歯64b1
とのスプライン結合により軸方向にスライド自在とさ
れ、外周に外歯64b2 が設けられてなるシフトスリー
ブ64bと、シフトスリーブ64bの内歯64b1 と噛
合可能な入力軸42の外周位置に形成された高速シフト
用ギヤ64cと、シフトスリーブ64bの外歯64b2
と噛合可能なピニオンキャリア62dの内周部に形成さ
れた低速シフト用ギヤ64dとで構成されている。
【0030】そして、図3において実線で示すシフトス
リーブ64bの上部側配置のように、記号Hの高速シフ
ト位置までシフトスリーブ64bがスライド移動する
と、高速シフト用ギヤ64cと内歯64b1 とが噛合す
るようになっている。また、図3においてシフトスリー
ブ64bの下部側配置のように、記号Lの低速シフト位
置までシフトスリーブ64bがスライド移動すると、低
速シフト用ギヤ64dと外歯64b2 とが噛合するよう
になっている。また、二点鎖線で示すシフトスリーブ6
4bの上部側配置のように、記号Nの中立位置までシフ
トスリーブ64bが移動すると、内歯64b1 及び外歯
64b2 は高低速切換機構64の他のギヤのいずれにも
噛合しないようになっている。
【0031】ここで、シフトスリーブ64bは、運転席
近傍に配設された、車両をオート四輪駆動モードで走行
可能とするオート四駆スイッチ91と、直結四輪駆動モ
ードで走行可能とする直結四駆スイッチ92と、二輪駆
動モードで走行可能とする切換スイッチとしての二駆ス
イッチ93との設定に基づいて、図示しない、例えばシ
フトスリーブ駆動モータによって移動制御され、オート
四駆スイッチ91によりオート四輪駆動モードが選択さ
れているとき、又は、二駆スイッチ93により二輪駆動
モードが選択されているとき、シフトスリーブ64bは
高速シフト位置Hまで移動され、直結四駆スイッチ92
によって直結四輪駆動モードが選択されているとき、シ
フトスリーブ64bは低速シフト位置Lまで移動され
る。
【0032】図2に戻って、2輪ー4輪駆動切換機構6
0は、前後輪に対する駆動力配分比を変更する湿式多板
摩擦クラッチ(以下、摩擦クラッチと略称する。)66
と、第1出力軸44に回転自在に配設された第1スプロ
ケット68と、第2出力軸54と同軸に結合された第2
スプロケット70と、第1及び第2スプロケット68、
70間に巻装されたチェーン72とで構成されている。
【0033】摩擦クラッチ66は、第1スプロケット6
8に結合されたクラッチドラム66aと、このクラッチ
ドラム66aにスプライン結合されたフリクションプレ
ート66bと、第1入力軸44の外周にスプライン結合
されたクラッチハブ66cと、クラッチハブ66cに一
体結合されて前記フリクションプレート66b間に配設
されたフリクションディスク66dと、第1出力軸44
の外周に配設されクラッチドラム66a側への軸方向移
動によりフリクションプレート66b及びフリクション
ディスク66dを当接させる回転部材66eと、クラッ
チハブ66cに一体結合されてクラッチハブ66cと回
転部材66eとを係合するピン66kと、リアケーシン
グ40bの内壁に装着されて軸方向の移動が可能とされ
たクラッチピストン66gと、このクラッチピストン6
6gの軸方向の移動を回転部材66eに伝達するスラス
ト軸受66fと、クラッチピストン66gとリアケーシ
ング40bとの内壁間に形成されたシリンダ室66h
と、回転部材66eに対してクラッチピストン66g側
へ付勢力を与えるリターンスプリング66jとで構成さ
れている。
【0034】そして、シリンダ室66hと連通するリア
ケーシング40bに形成された入力ポート74に、油圧
供給装置16からクラッチ圧Pcが供給されると、シリ
ンダ室66h内の押圧力発生によりクラッチピストン6
6gが図2において左側へ移動し、このクラッチピスト
ン66gの移動がスラスト軸受66fを介して回転部材
66eに伝達され、相互に離間していたフリクションプ
レート66b及びフリクションディスク66dが、フリ
クションディスク66dの移動により当接し、摩擦力に
よるクラッチ圧Pcに応じたクラッチ締結力が付与され
る。これにより、第1出力軸44の回転駆動力が、摩擦
クラッチ66のクラッチ締結力に応じた所定のトルク配
分比で、第1スプロケット68、チェーン72及び第2
スプロケット70を介して第2出力軸54に伝達される
ようになっている。
【0035】また、供給されるクラッチ圧Pcが低下し
てリターンスプリング66jの付勢力によって回転部材
66e及びクラッチピストン66gが図2において右側
へ移動してフリクションプレート66b及びフリクショ
ンディスク66dが相互に離間すると、第1出力軸44
の回転駆動力は第2出力軸54への駆動力の伝達が遮断
される。
【0036】また、第1スプロケット68には、シフト
スリーブ64b側の外周に4輪駆動用ギヤ80が設けら
れており、前述した図3の低速位置Lまでシフトスリー
ブ64bが移動すると、外歯64b2 と低速シフト用ギ
ヤ64dとの噛合とともに、前記4輪駆動用ギヤ80が
内歯64b1 と噛合する構造とされている。これによ
り、シフトスリーブ64b及び4輪駆動用ギヤ80は、
低速位置Lで第1出力軸44及び第2出力軸54を強制
的に結合するドグクラッチを構成している。
【0037】ここで、フロントケーシング40a内部に
は、シフトスリーブ64bが高速シフト位置Hまでスラ
イド移動したことを検出する高速シフト位置センサ86
と、シフトスリーブ64bが低速シフト位置Lまでスラ
イド移動したことを検出する低速シフト位置センサ88
が配設されている。そして、高速シフト位置センサ86
の検出信号SH 、低速シフト位置センサ88の検出信号
L は後述するコントローラ18に随時入力されるよう
になっている。
【0038】また、前記油圧供給装置16は、図4に示
す回路構成によりトランスファ22の入力ポート74に
所定のクラッチ圧Pcを供給する。この油圧供給装置1
6は、第1出力軸44と直結して回転駆動する正逆回転
形のメインポンプ100と、このメインポンプ100と
並列配置され、電動モータ102を動力源として回転駆
動する正回転形のサブポンプ104を油圧源としてい
る。これらメインポンプ100及びサブポンプ104
は、フロントケーシング40a及びリヤケーシング40
bの下部に形成されたオイルタンク105内の作動油を
ストレーナ106a、108aを介して吸入し、吐出側
の配管106b、108bに吐出する。また、配管10
6b、108bを収束する収束配管110aには、オイ
ルエレメント112が接続され、このオイルエレメント
112の上流側(メインポンプ100及びサブポンプ1
04側)に、他端が潤滑系供給部114側と接続するリ
リーフ路116が接続されている。また、オイルエレメ
ント112の下流側にライン圧調圧弁118が接続され
いると共に、収束配管110aから分岐する配管110
b、110c、110eに、それぞれ電磁切換弁12
0、クラッチ圧力調整弁122、減圧弁124の入力側
が接続されている。また、クラッチ圧力調整弁122の
出力側には、電磁切換弁120からのパイロット圧が供
給されるとトランスファ22にクラッチ圧Pcを供給す
るパイロット切換弁126の入力側が接続され、減圧弁
124の出力側には、デューティ制御電磁弁128の入
力側が接続されている。
【0039】なお、オイルタンク105内には作動油の
温度を検知する温度センサ130が配設されているとと
もに、ライン圧調圧弁118により減圧設定された圧力
を検知する油圧スイッチ132及びパイロット切換弁1
26から出力されるクラッチ圧Pcを検知する油圧スイ
ッチ134が配設され、これら検知信号はコントローラ
18に出力される。
【0040】そして、この油圧供給装置16は、実際の
車両では、トランスファ22の内部に配設されている。
なお、オイルタンク105から作動油を吸引するメイン
ポンプ100は、図2に示すように、第1ギヤ136a
及び第2ギヤ136bを介して第1出力軸44と連結さ
れ、サブポンプ104は、トランスファケーシング40
に外付けされた電動モータ102に連結されている。
【0041】次に、図4を参照して油圧供給装置16の
各構成部品を詳述する。正回転駆動をするメインポンプ
100は、吸入配管106cの端部に接続されたストレ
ーナ106aを介してオイルタンク105から作動油を
吸引し、サブポンプ104も、吸入配管108cの端部
に接続されたストレーナ108aを介してオイルタンク
105から作動油を吸引する。そして、収束配管110
aと接続する各ポンプの吐出配管106b、108bに
はそれぞれ逆止弁106d、108dが介挿されている
とともに、メインポンプ100の吐出配管106bとサ
ブポンプ104の吸入配管108cとの間は、バイパス
路140が接続されている。このバイパス路140は、
バイパス配管140aと、このバイパス配管140aに
介挿された3連の逆止弁140bとで構成され、吐出配
管106bが負圧状態となった場合に逆止弁140bが
開状態となり、作動油が破線矢印方向に流れる連通路と
なる。
【0042】オイルエレメント112より上流側の収束
配管110aに接続されたリリーフ路116は、潤滑系
供給部114側に他端が接続されたリリーフ配管116
aと、このリリーフ配管116aに介挿された2連のバ
ネ付き逆止弁116bとで構成されている。そして、オ
イルエレメント112のフィルタに目詰まりが発生し
て、オイルエレメント112より上流側の圧力が所定圧
以上となると、逆止弁116bが開状態となり、作動油
が破線矢印方向に流れる連通路となる。
【0043】ライン圧調圧弁118は、内部パイロット
及びスプリング形式の減圧弁により構成され、収束配管
110a側に接続する入力ポート118A 、潤滑系供給
部114側に接続する出力ポート118B 及び固定絞り
を介して一次圧及び二次圧が供給される内部パイロット
ポート118P1、118P2を有する筒状の弁ハウジング
内にスプールが摺動自在に配設され、このスプールを一
端側に付勢するリターンスプリング118aが配設され
ている。そして、メインポンプ100もしくはサブポン
プ104で昇圧されたライン圧PL は、ライン圧調圧弁
118より所定圧に減圧設定されて電磁切換弁120、
クラッチ圧力調整弁122、減圧弁124に供給され
る。なお、減圧設定した際に出力ポート118B から流
れ出た作動油は、潤滑系供給部114へ供給される。
【0044】また、クラッチ圧力調整弁122は、内
部、外部パイロット及びスプリング形式の圧力調整弁で
構成されており、配管110cと接続する入力ポート1
22A、パイロット切換弁126と接続する出力ポート
122B 、二次圧が固定絞りを介してパイロット圧とし
て供給される内部パイロットポート122P1、デューテ
ィ制御電磁弁128から制御圧が供給される外部パイロ
ットポート122P2を有する筒状の弁ハウジング内にス
プールが摺動自在に配設され、このスプールを一端側に
付勢するリターンスプリング122aが配設されてい
る。このクラッチ圧力調整弁122は、デューティ制御
電磁弁128からのパイロット制御圧が供給されない場
合には、入力ポート122A と出力ポート122B の連
通路が閉塞されて二次圧が出力されないが、デューティ
制御電磁弁128からパイロット制御圧が供給される
と、スプールが移動制御されて出力ポート122B から
パイロット制御圧に応じた二次圧がクラッチ圧Pcとし
て出力される。
【0045】減圧弁124は、内部パイロット及びスプ
リング形式の二次圧一定形減圧弁により構成されてお
り、配管110eと接続する入力ポート124A 、デュ
ーティ制御電磁弁128と接続する出力ポート12
B 、出力ポート124B からの二次圧が固定絞りを介
してパイロット圧として供給される内部パイロットポー
ト124P と、ドレインポート124D とを有する筒状
の弁ハウジング内にスプールが摺動自在に配設され、こ
のスプールを一端側に付勢するリターンスプリング12
4aが配設されている。そして、内部パイロットポート
124P に供給されるパイロット圧によってスプールが
所定位置に移動制御されることにより、入力ポート12
A から供給された一次圧が、所定圧に減圧調整された
制御圧としてデューティ制御電磁弁128に供給される
ようになっている。
【0046】また、デューティ制御電磁弁128は、3
ポート2位置形に構成され、減圧弁124側に接続され
た入力ポート128A と、ドレイン側に接続されたドレ
インポート128D と、クラッチ圧力調整弁122の外
部パイロットポート122P2と接続する出力ポート12
B と、リターンスプリング128aとを有し、弁内部
に配設されたスプールが出力ポート128B とドレイン
ポート128D とを連通させるノーマル位置128b
と、入力ポート128A と出力ポート128B とを連通
させる作動位置128cとに移動制御される弁である。
そして、コントローラ18からソレノイド128dに所
要デューティ比の励磁電流i0 が供給されると、その励
磁電流i0 がオン状態である区間リターンスプリング1
28aに抗してノーマル位置128bから作動位置12
8cにスプールが移動制御されることにより、デューテ
ィ比に応じたパイロット制御圧がクラッチ圧力調整弁1
22に出力される。したがって、クラッチ圧力調整弁1
22は、デューティ制御電磁弁128から外部パイロッ
トポート122P2にパイロット制御圧が供給されると、
パイロット制御圧に応じたクラッチ圧Pcが出力され、
これに応じて摩擦クラッチ66にクラッチ締結力が制御
されてクラッチ圧Pcに応じた前輪側への駆動トルクの
配分が行われる。
【0047】また、スプリングオフセット形の電磁切換
弁120は、3ポート2位置に構成され、ライン圧が供
給される入力ポート120A と、パイロット切換弁12
6の外部パイロットポート126P1と接続する出力ポー
ト120B と、ドレインポート120D とを有し、弁内
部に配設されたスプールが入力ポート120A を遮断し
且つ出力ポート120B をドレインポート120D に連
通させるノーマル位置120bと、入力ポート120A
と出力ポート120B とを連通させ且つドレインポート
120D を遮断する作動位置120cとに移動制御され
る弁である。そして、電磁切換弁120は、コントロー
ラ18から励磁電流i1 がソレノイド120dに入力さ
れると、その励磁電流i1 がオン状態を継続している間
リターンスプリング120aに抗してスプールが移動制
御されて作動位置120cとなり、パイロット切換弁1
26の外部パイロットポート126P1にパイロット制御
圧が供給される。また、コントローラ18からの制御信
号CS1 がオフ状態となると、リターンスプリング12
0aの押圧力によってノーマル位置120bに戻され、
外部パイロットポート126P1に供給されていたパイロ
ット制御圧がドレインポート120D を通じて消圧され
る。
【0048】また、パイロット切換弁126は、図5に
も示すように、クラッチ圧力調整弁122から二次圧が
供給される入力ポート126A 、トランスファ22へ二
次圧を供給する出力ポート126B 、電磁切換弁120
のソレノイド120dが通電状態であるときにパイロッ
ト制御圧が供給される外部パイロットポート126P1
ドレインポート126D を有する筒状の弁ハウジング1
26i内に、スプール126eが摺動自在に配設され、
このスプール126eを一端側に付勢するリターンスプ
リング126aが配設されている弁である。
【0049】そして、このパイロット切換弁126のス
プール126eは、外部パイロットポート126P1にパ
イロット制御圧が供給されない場合には、入力ポート1
26 A と出力ポート126B とが遮断され、且つ出力ポ
ート126B がドレインポート126D に連通する2W
Dモード位置126bに移動制御されるようになってい
る(図5の左側半断面状態)。
【0050】また、電磁切換弁120のソレノイド12
0dが通電状態(オン状態)となると、電磁切換弁12
0のスプールを作動位置120cに移動制御し、外部パ
イロットポート126P1にパイロット制御圧が供給さ
れ、入力ポート126A と出力ポート126B とが連通
する4WDモード位置126cに移動制御されるように
なっている(図5の右側半断面状態)。
【0051】このように、パイロット切換弁126を電
磁切換弁120からのパイロット制御圧で駆動すること
により、高圧のパイロット制御圧でスプール126eを
駆動することができ、スプール126eの摺動通路に塵
埃、切り屑等が付着してスプール126eの摺動抵抗が
大きい場合でも、スプール126eの摺動を確保するこ
とができる。
【0052】一方、コントローラ18は、図1に示すよ
うに、高速シフト位置センサ86、低速シフト位置セン
サ88、オート四駆スイッチ91、直結四駆スイッチ9
2、二駆スイッチ93、前輪側回転センサ94、後輪側
回転センサ95からの検出信号に基づいて油圧供給装置
16への励磁電流i0 及びi1 を出力する。なお、この
実施例では、同じコントローラ18において、油圧供給
装置16が所定の油圧を保持可能にするための制御も行
うようになっており、そのために必要な前記油温センサ
130及び油圧スイッチ132、134を備えると共
に、これらのセンサからの検出信号に基づくモータ制御
信号SM もコントローラ18から前記油圧供給装置16
へ出力されるようになっている。
【0053】そして、オート四駆スイッチ91及び直結
四駆スイッチ92は、常開接点を有する自動復帰式のモ
ーメンタリスイッチで構成され、乗員の操作によって閉
状態とされたとき通電状態となる。一方、二駆スイッチ
93は、位置固定式スイッチで構成され、乗員の操作に
よって閉状態とされたとき通電状態となり、乗員は二輪
駆動モードを設定するとき二駆スイッチ93を開状態と
し、二輪駆動モードを解除するとき二駆スイッチ93を
閉状態とするようになされている。
【0054】また、油圧スイッチ132は、油圧検出値
が予め設定した油圧設定値以下になったとき、検出信号
A2をONとし、同様に、油圧スイッチ134は、油圧
検出値が予め設定した油圧設定値以下になったとき、検
出信号SA3をONとして、コントローラ18に出力し、
油温センサ130は、オイルタンク105内の作動油の
温度を検知し、A/D変換器によってデジタル信号SY
に変換してコントローラ18に出力するようになされて
いる。
【0055】そして、前輪側回転センサ37は、例えば
前輪側出力軸24の所定位置に、後輪側回転センサ38
は、例えば後輪側出力軸30の所定位置に配設され、例
えば、軸に固定された回転板と回転板の孔位置に配置さ
れた光電管及び光電素子とによる回転センサ等から形成
され、軸回転に応じて出力されるパルス信号PF 及びP
R をそれぞれ個別にコントローラ18に出力するように
形成されている。
【0056】そして、コントローラ18は、図6に示す
ように、摩擦クラッチ66での駆動力配分制御処理を行
うマイクロコンピュータ7と、前記マイクロコンピュー
タ7からの制御信号CS0 に応じて前記油圧供給装置1
6におけるデューティ制御電磁弁128のソレノイド1
28dに所要デューティ比Dの励磁電流i0 を供給する
駆動回路31aと、前記マイクロコンピュータ7からの
制御信号CS1 に応じてオン・オフ制御される励磁電流
1 を油圧供給装置16における電磁切換弁120のソ
レノイド120dに供給する駆動回路31bと、オート
四駆スイッチ91、直結四駆スイッチ92、二駆スイッ
チ93が開状態であるか閉状態であるかを判定する、オ
ート四駆検出回路32a、直結四駆検出回路32b及び
検出回路としての二駆検出回路32cと、ソレノイド1
20dへの供給電流の監視を行うモニタ回路33とを有
している。
【0057】そして、オート四駆スイッチ91、直結四
駆スイッチ92及び二駆スイッチ93と、オート四駆検
出回路32a、直結四駆検出回路32b及び二駆検出回
路32cと、マイクコンピュータ7と、駆動回路31a
及び31bと、モニタ回路33とで2−4輪駆動切換制
御回路9を形成し、マイクロコンピュータ7が制御回路
に対応し、駆動回路31bが電流供給源に対応してい
る。
【0058】図7は、2−4輪駆動切換制御回路9の詳
細を示す回路図であり、オート四駆スイッチ91の一端
はイグニッションスイッチがオン状態となったときに電
源供給を開始する電源VIGと接続され、他端はオート四
駆検出回路32aに接続され、オート四駆検出回路32
aで検出したオート四駆スイッチ91の開閉状態がマイ
クロコンピュータ7に出力されるようになされている。
同様に、直結四駆スイッチ92の一端は電源VIGと接続
され、他端は直結四駆検出回路32bに接続され、直結
四駆検出回路32bで検出した直結四駆スイッチ92の
開閉状態がマイクロコンピュータ7に出力されるように
なされている。
【0059】また、二駆スイッチ93の一端は電源VIG
と接続され、他端は二駆検出回路32cに接続され、二
駆検出回路32cでは、導通検査等を行って二駆スイッ
チ93の開閉状態を検出し、マイクロコンピュータ7に
出力するようになされている。そして、駆動回路31b
は、NPN型トランジスタTrで形成され、そのベース
端子TB はマイクロコンピュータ7に接続され、エミッ
タ端子TE は接地され、コレクタ端子TC はソレノイド
120dの他端に接続され、さらに、コレクタ端子TC
とマイクロコンピュータ7との間に監視回路としてのモ
ニタ回路33が介挿されている。また、駆動回路31a
は、例えば、フローティング形の定電圧回路で構成さ
れ、デューティ制御電磁弁128のソレノイド128d
に所定の電流を供給するようになされている。
【0060】そして、オート四駆検出回路32aでは、
オート四駆スイッチ91が閉状態とされることによっ
て、通電状態となり電源電圧がオート四駆検出回路32
aに供給されることからオート四駆スイッチ91が閉状
態となったことを検出し、駆動モード設定信号Mを“オ
ート四駆”としてマイクロコンピュータ7に出力する。
同様に、直結四駆検出回路32bでは、直結四駆スイッ
チ92が閉状態とされることによって、通電状態となり
電源電圧が直結四駆検出回路32bに供給されることか
ら直結四駆スイッチ92が閉状態となったことを検出
し、駆動モード設定信号Mを“直結四駆”としてマイク
ロコンピュータ7に出力する。
【0061】また、同様に、二駆検出回路32cでは、
二駆スイッチ93が閉状態とされることによって、通電
状態となり電源電圧が二駆検出回路32cに供給され、
二駆スイッチ93が開状態のとき通電状態とならないこ
とから二駆スイッチ93の開閉状態を検出し、二駆スイ
ッチ93が開状態のとき、二輪駆動モードが選択されて
いるものとして、駆動モード設定信号Mを“二輪駆動”
としてマイクコンピュータ7に出力し、二駆スイッチ9
3が閉状態のときには、二輪駆動モードが選択されてい
ないものと判定し、駆動モード設定信号Mは送信しな
い。
【0062】図6に戻って、マイクロコンピュータ7
は、前記高速シフト位置センサ86、低速シフト位置セ
ンサ88、前輪側回転センサ94、後輪側回転センサ9
5等の各接続機器からの検出信号を各検出値として読み
込むためのA/D変換機能を有する入力インタフェース
回路7aと、所定のプログラムにしたがって駆動力配分
制御のために所定の演算処理を行う演算処理装置7b
と、ROM、RAM等の記憶装置7cと、前記演算処理
装置7bで得られた前輪側への伝達トルクΔTをクラッ
チ締結力制御信号CS0 ,CS1 として出力するD/A
変換機能を有する出力インタフェース回路7dとを備え
ている。
【0063】そして、マイクロコンピュータ7は、前輪
側回転センサ94及び後輪側回転センサ95からのパル
ス信号PF 及びPR をもとに所定当たりのパルス数をカ
ウントすることによって、前輪側回転数NF 及び後輪側
回転数NR を算出して、例えば、記憶装置7cの所定の
記憶領域に記憶すると共に、オート四駆検出回路32
a、直結四駆検出回路32b、二駆検出回路32cから
の駆動モード設定信号Mを入力し、例えば、記憶装置7
cに形成された所定の記憶領域に入力した駆動モード設
定信号Mを順次更新記憶する。
【0064】また、マイクロコンピュータ7は、図8に
示す駆動力配分制御処理にしたがって、前輪側回転数N
F 、後輪側回転数NR 及びオート四駆スイッチ91、直
結四駆スイッチ92、二駆スイッチ93等からの駆動モ
ード設定信号Mに基づいて、前輪側への伝達トルクΔT
を設定し、設定された前輪側への伝達トルクΔTに応じ
たクラッチ締結力を発生させるデューティ比Dを算出
し、このデューティ比Dに対応する指令値の制御信号C
0 を出力すると共に、制御信号CS1 をオンオフ状態
に制御する。
【0065】そして、前記駆動回路31aは、前記マイ
クロコンピュータ7から出力される前輪側への伝達トル
クΔTに相当するアナログ電圧信号でなる制御信号CS
0 の指令値に応じたデューティ比Dの励磁電流を出力す
る例えば、パルス幅変調回路を備えており制御信号CS
0 の指令値に応じたデューティ比の励磁電流i0 をデュ
ーティ制御電磁弁128のソノレイド128dに出力す
る。
【0066】また、前記駆動回路31bは、前記マイク
ロコンピュータ7から出力される制御信号CS1 を電磁
切換弁120のソレノイド120dを励磁可能な電流値
の励磁電流i1 に変換して、これを電磁切換弁120の
ソレノイド120dに出力する。また、マイクロコンピ
ュータ7では、油圧供給装置16が所定の油圧を供給可
能にするために制御を行っており、例えば、図示しない
演算処理によって、油圧スイッチ132で収束配管11
0aのオイルエレメント112の下流側のライン圧PL
が設定値以下に低下していることを検出したときに、サ
ブポンプ104からの吐出圧(油量)を制御するため
に、前記油温センサ130からの油温検出値SY に応じ
て設定される回転速度指令値を表す制御信号SM を算出
し、これをモータ駆動回路103に供給することによ
り、電動モータ102の回転速度制御して、油圧供給装
置16から出力されるライン圧PL を所定圧力に維持す
るものである。なお、高速シフト位置センサ86の検出
信号がオン状態で且つ油圧スイッチ134でパイロット
切換弁126から出力されるクラッチ圧Pcが零である
ことを検出したときには、パイロット切換弁126が異
常であると判断して警報を発する。
【0067】そして、モータ駆動回路103では、コン
トローラ18からの制御信号SM を入力し、制御信号S
M に応じて電動モータ102の回転速度を油温に応じて
チョッピング制御するようになされている。そして、マ
イクロコンピュータ7の記憶装置7cには演算処理装置
7bの処理の実行に必要なプログラム及び固定データ等
が予め記憶されていると共に、その処理結果が一時記憶
可能とされている。
【0068】このうち、固定データとしては、図9から
図11に示す各制御特性に対応した記憶テーブルを含ん
でいる。図9は、前後輪回転数差、すなわち、前後輪回
転速度差ΔNに対する前輪側への伝達トルクΔTの制御
特性を示したものである。これによると、駆動力配分、
すなわち、伝達トルクΔTを回転速度差ΔNの増加に応
じて非線形に増加させている。また、図10は、パイロ
ット切換弁126のクラッチ圧Pcと前輪側への伝達ト
ルクΔTとの対応を表したものである。また、図11
は、デューティ制御電磁弁128のソレノイド128d
に供給する励磁電流i0 のデューティ比Dの増加に応じ
て非線形に放物線状に増加するクラッチ圧力調整弁12
2のクラッチ圧Pcの値を示している。
【0069】そして、図9に対応する記憶テーブルを参
照することにより伝達トルクΔTが決定されると、図1
0、図11に対応する記憶テーブルを順次参照して、コ
ントローラ18が出力しなければならないデューティ比
Dの値が逆算されるようになっている。そして、図11
で示すD1 〜D2 の範囲のデューティ比に応じたクラッ
チ圧P1 〜P2 が摩擦クラッチ66に供給されると、摩
擦クラッチ66のクラッチ締結力に応じた所定のトルク
配分比が、後輪:前輪=100%:0%〜後輪:前輪=
50%:50%まで連続的に変化される。
【0070】なお、デューティ比がD1 以下であるとき
には、クラッチ圧PC が発生して摩擦クラッチ66のフ
リクションプレート66bとフリクションディスク66
dとは押圧接触されるが駆動力の伝達は行われない。そ
して、コントローラ18のマイクロコンピュータ7での
摩擦クラッチ66の駆動力配分制御は、図8のフローチ
ャートに示す基準演算処理に従って実行される。
【0071】この駆動力配分制御の基準演算処理につい
て簡単に説明すれば、図8の演算処理は所定時間(Δ
t、例えば、10msec)毎のタイマ割込によって実
行され、先ず、ステップS1で、予め各検出回路32a
〜32cから入力し、その最新情報を記憶装置7cの所
定の記憶領域に格納した、駆動モード設定信号Mを読み
込み、ステップS2に移行する。
【0072】このステップS2では、ステップS1で読
み込んだ駆動モード設定信号Mが二輪駆動モードである
か否かを判定し、二輪駆動モードである場合にはステッ
プS3に移行し、二輪駆動モードでない場合にはステッ
プS4に移行する。そして、ステップS3では、前輪側
配分トルクΔTを二輪駆動モードを実現するためのΔT
=0に設定すると共に、シフトスリーブ駆動モータを作
動してシフトスリーブ64bを高速シフト位置Hに移動
する。そして、ステップS5に移行して、高速シフト位
置センサ86の検出信号SH がオン状態であるか否かを
判定し、検出信号SH がオン状態であるときシフトスリ
ーブ64bが高速シフト位置Hまで移動したものしてシ
フトスリーブ駆動モータの駆動を停止して、後述のステ
ップS14に移行し、検出信号SH がオン状態でないと
きシフトスリーブ64bが高速シフト位置Hまで移動し
ていないものと判定し、ステップS3に戻ってシフトス
リーブ駆動モータを作動させる。
【0073】一方、ステップS4では、前輪側回転セン
サ94及び後輪側回転センサ95からのパルス信号PF
及びPR をもとに所定時間当たりのパルス数をカウント
し、例えば記憶装置7cの所定の記憶領域に格納してい
る前輪側回転数NF 及び後輪側回転数NR を読み込んで
ステップS6に移行し、ステップS6では、前輪側回転
数がNF =0であり、且つ、後輪側回転数がNR >0で
あるか否かを判定する。
【0074】そして、NF =0、且つ、NR >0である
場合には、後輪が空転中であり、二輪駆動から四輪駆動
へのモード変更は不可であるものと判定し、そのまま処
理を終了してメインプログラムに戻る。一方、NF
0、且つ、NR >0でない場合には、二輪駆動から四輪
駆動へのモード変更可能であるものと判定し、ステップ
S7に移行して、ステップS2で読み込んだ駆動モード
設定信号Mが直結四輪駆動モードであるか否かを判定
し、直結四輪駆動モードである場合にはステップS8に
移行し、ステップS8で前輪側配分トルクをΔT=0に
設定し、さらに、シフトスリーブ駆動モータを駆動して
シフトスリーブ64bを低速シフト位置L方向に移動す
る。そして、ステップS9で、低速シフト位置センサ8
8からの検出信号SL がオン状態であるか否かを判定
し、検出信号SL がオン状態であるとき、シフトスリー
ブ64bが低速シフト位置Lまで移動したものとしてシ
フトスリーブ駆動モータの駆動を停止し、後述のステッ
プS14に移行し、検出信号SL がオフ状態であるとき
シフトスリーブ64bが低速シフト位置Lまで移動して
いないものと判定してステップS8に戻り、再度シフト
スリーブ駆動モータを作動する。
【0075】そして、ステップS7で駆動モード設定信
号Mが直結四輪駆動モードでない場合には、ステップS
10に移行し、ステップS4で読み込んだ前輪側回転数
Fと後輪側回転数NR とをもとに、これら回転数は所
定時間当たりの回転数であることから回転速度を表して
いることになるので、ΔN=NF −NR を算出すること
により前輪側と後輪側の車輪の回転速度差ΔNを求め
る。
【0076】そして、ステップS11に移行して、図9
に示す回転数差ΔNと前輪側への伝達トルクΔTとの対
応を表す制御マップを参照して、ステップS9で算出し
た回転速度差ΔNに対応する伝達トルクΔTを求め、次
いでステップS12に移行し、シフトスリーブ駆動モー
タを駆動してシフトスリーブ64bを高速シフト位置H
方向に移動する。そして、ステップS13で、高速シフ
ト位置センサ86からの検出信号SH がオン状態になっ
たか否かを判定し、検出信号SH がオン状態であるとき
シフトスリーブ64bが高速シフト位置Hまで移動した
ものとしてシフトスリーブ駆動モータの駆動を停止して
ステップS14に移行し、検出信号SHがオフ状態であ
る場合には、シフトスリーブ64bが高速シフト位置H
まで移動していないものとしてステップS12に戻り、
再度シフトスリーブ駆動モータを作動する。
【0077】そして、ステップS14では、設定した前
輪側配分トルクΔTをもとに、図9及び図10の制御マ
ップを参照して対応するクラッチ圧Pcを検出し、さら
に、図11をもとに、対応するデューティ比Dを設定
し、これに対応する制御信号S T を形成して駆動回路3
1a及び31bに出力する。そして、処理を終了してメ
インプログラムに戻る。
【0078】したがって、例えば、今、車両を二輪駆動
モードで走行可能状態とさせるものとすると、乗員はま
ず、二駆スイッチ93を開状態に設定する。これによっ
て、二駆検出回路32cにおいて、二駆スイッチ93が
開状態となることによって、通電状態とならないことか
ら二駆スイッチ93が開状態であることを認識し、駆動
モード設定信号Mを“二輪駆動”としてマイクロコンピ
ュータ7に出力する。
【0079】マイクロコンピュータ7では、二駆検出回
路32cからの駆動モード設定信号Mを入力すると、記
憶装置7cの所定の駆動モード設定信号Mの所定の記憶
領域にこれを更新記憶する。そして、図8の駆動力配分
制御処理では、まず、ステップS1で記憶装置7cの所
定の記憶領域に格納されている駆動モード設定信号Mを
読み込む。この場合、“二輪駆動”であることから、ス
テップS2からステップS3に移行し、前輪側への配分
トルクをΔT=0に設定すると共に、シフトスリーブ駆
動モータを作動してシフトスリーブ64bを高速シフト
位置Hに移動させた後、制御信号CS 0 及びCS1 をオ
フ状態として駆動回路31a及び31bに出力する。
【0080】これによって、駆動回路31aでは、制御
信号CS0 がオフ状態であることからソレノイド128
dへの励磁電流i0 の出力を停止し、よって、ソレノイ
ド128dが励磁されないことから、デューティ制御電
磁弁128の入力ポート128Aと出力ポート128B
とが連通状態とならない位置にスプールが移動される。
【0081】一方、駆動回路31bでは、制御信号CS
1 がオフ状態であることからトランジスタTrのベース
端子TB への電圧供給が遮断されることによって、トラ
ンジスタTrがオフ状態となり、エミッタ端子TE に供
給される電源VIGの供給電流がソレノイド120dに供
給されないことから、電磁切換弁120のスプール12
0cが、リターンスプリング120aによって、移動さ
れて入力ポート120 A と、出力ポート120B とが非
連通状態となり、よってパイロット切換弁126のパイ
ロットポート126P1への供給油圧がないことから、リ
ターンスプリング126aによって入力ポート126A
と出力ポート126B とが非連通状態となり、よって、
パイロット切換弁126の二次油圧であるクラッチ圧P
C が消圧されることになり、よって、摩擦クラッチ66
でのクラッチ締結力が低下することによって、摩擦クラ
ッチ66のフリクションプレート66bとフリクション
ディスク66dとの摩擦接触がなされず、駆動力が前輪
側ドライブシャフト24に伝達されないために、二輪駆
動状態となる。
【0082】そしてこの二輪駆動モードで走行可能状態
から、例えば、オート四輪駆動モードで走行可能状態に
変更する場合には、乗員は、まず、二駆スイッチ93を
閉状態とし、さらに、オート四駆スイッチ91を閉状態
とする。これによって、オート四駆検出回路32aで
は、オート四駆スイッチ91が閉状態となり通電状態と
なって電源VIGがオート四駆検出回路32aに供給され
ることから、オート四駆スイッチ91が閉状態となった
ことを認識し、マイクロコンピュータ7に駆動モード設
定信号Mを“オート四駆”として出力し、一方、二駆検
出回路32cでは、二駆スイッチ93が閉状態となるこ
とによって、通電状態となることから二駆スイッチ93
が閉状態となったことを認識する。
【0083】マイクロコンピュータ7では、オート四駆
検出回路32aから駆動モード設定信号Mとして“オー
ト四駆”を入力したことから、これを記憶装置7cの所
定の記憶領域に更新記憶する。そして、図8の駆動力配
分制御処理を実行すると、駆動モード設定信号Mがオー
ト四駆モードであることから、ステップS2からステッ
プS4に移行し、ステップS4において、予め、記憶装
置7cの所定の記憶領域に記憶している前輪回転数NF
及び後輪回転数NR を読み込み、このとき、走行中であ
るものとすると、NF =0、且つ、NR >0ではないの
で、ステップS6からステップS7に移行し、オート四
輪駆動モードが設定されていることから、ステップS1
0に移行して、前後輪回転数NF 及びNR をもとに前後
輪回転速度差ΔNを算出し、図9からΔNに対応する前
輪側配分トルクΔTを設定し、シフトスリーブ駆動モー
タを作動してシフトスリーブ64bを高速シフト位置H
に移動させた後、設定した配分トルクΔTに応じたデュ
ーティ比Dに対応する制御信号CS0 を出力すると共
に、制御信号CS1 をオン状態として駆動回路31a及
び31bに出力する。
【0084】これによって、前輪側トルク配分ΔTに相
当するデューティ比Dの制御信号CS0 及びオン状態の
制御信号CS1 が駆動回路31a及び31bに入力され
るために、駆動回路31aから制御信号CS0 に応じた
励磁電流i0 がデューティ制御電磁弁128のソレノイ
ド128dに出力され、また、トランジスタTrをオン
状態とする制御信号CS1 が供給されることによって、
駆動回路31bがオン状態となり、ソレノイド120d
に指令電流が供給されることにより、電磁切換弁120
の入力ポート120A と出力ポート120B とが連通状
態となり、よってパイロット切換弁126のパイロット
ポート126P1にパイロット圧が供給されることからパ
イロット切換弁126が連通状態となり、よって、所定
のクラッチ圧Pcが二次電圧として出力され、このクラ
ッチ圧Pcに応じて摩擦クラッチ66のクラッチ締結力
が制御されることによりこのクラッチ締結力に応じた駆
動力が摩擦クラッチ66のクラッチハブ66cを駆動回
転しその駆動力が前輪側ドライブシャフトに伝達される
ことによって、伝達トルクΔTに応じた駆動力が前輪側
に伝達されるオート四輪駆動状態となる。
【0085】そして、このとき、例えば、二輪駆動モー
ドで走行可能状態であり、雪道等で後輪側がスタックし
ている状態で前輪回転数がNF =0、且つ、後輪回転数
がN R >0である状態から、オート四輪駆動モードを設
定した場合には、図8の駆動力配分制御処理を行った場
合に前輪回転数がNF =0、且つ、後輪回転数がNR
0であることからステップS6で処理を終了するので、
車両がオート四輪駆動モードで走行可能状態とはならな
いので、急激なモード切換によるショックの発生を防止
することができる。
【0086】また、例えば、このオート四輪駆動モード
状態から、直結四輪駆動モードで走行可能状態にする場
合には、乗員は、オート四駆スイッチ91を開状態に
し、直結四駆スイッチ92を閉状態にし、二駆スイッチ
93を閉状態にする。これによって、直結四駆検出回路
32bでは直結四駆スイッチ92が閉状態となり電通状
態となることから直結四駆スイッチ92が閉状態となっ
たことを認識し、これによって、駆動モード設定信号M
を“直結四駆”としてマイクロコンピュータ7に出力
し、マイクロコンピュータ7では、入力した駆動モード
設定信号Mを記憶装置7cの所定の記憶領域に更新記憶
する。
【0087】これによって、図8の駆動力配分制御処理
を実行したとき、直結四輪駆動モードであることからス
テップS2からステップS4に移行し、このとき、例え
ば、車両が走行中であり、前後輪回転数がNF =0、且
つ、NR >0でない場合には、ステップS6からステッ
プS7に移行し、直結四輪駆動モードであることからス
テップS8に移行し、前輪側への伝達トルクΔTをΔT
=0に設定し、シフトスリーブ駆動モータを駆動してシ
フトスリーブ64bを低速シフト位置Lに移動して、伝
達トルクΔTに対応する制御信号CS0 ,CS1 を駆動
回路31a及び31bに出力する。
【0088】これによって、シフトスリーブ64bが低
速シフト位置Lに移動されたことから、第1出力軸44
と第2出力軸54とが強制的に結合された状態となり、
摩擦クラッチ66の締結力に関わらず、車両は直結四輪
駆動モードで走行可能状態となる。このとき、例えば、
二輪駆動モードに設定されている状態で、マイクロコン
ピュータ7、或いは、駆動回路31b、すなわち、トラ
ンジスタTrが誤動作してオン状態となり、ソレノイド
120dに励磁電流i1 を供給してはいけないのにも関
わらず、励磁電流i1 を供給してしまったものとする。
【0089】しかし、この状態では二駆スイッチ93が
二輪駆動モードに設定されていることから二駆スイッチ
93は開状態であり、コントローラ18からソレノイド
120dに励磁電流i1 を供給した場合でもソレノイド
120dは通電状態とはならないので、よって、電磁切
換弁120が作動することはなく、コントローラ18に
異常が発生した場合でも、車両が二輪駆動モードから四
輪駆動モードに変更されることはないので、例えば、二
輪駆動モードで雪道走行中等に、前輪側は着地し、後輪
側を空転させている状態でコントローラ18に異常が発
生して励磁電流i1 をソレノイド120dに供給した場
合でも車両が四輪駆動モードに変更されることはないの
で、よって、急なモード変更によるショックが発生する
ことはない。
【0090】また、二輪駆動モードで走行中にマイクロ
コンピュータ7、或いは、駆動回路31bが正常であっ
ても、ソレノイド120dと二駆スイッチ93との間の
A点でイグニッションショートが発生した場合には、検
出回路32cは二駆スイッチ93が閉状態になったと検
知してしまうが、四輪駆動状態に切り換えるとショック
が発生するような場合、すなわち、前輪側が停止し、後
輪側が回転しているような場合には、先に述べたよう
に、図8の制御により四輪駆動状態への切換が禁止され
るので、よって、急なモード変更によるショックが発生
することはない。
【0091】また、二輪駆動モードの状態で例えば、ソ
レノイド120dとコレクタ端子T C との間のB点でグ
ランドショートが発生した場合には、二輪駆動モードで
は、ソレノイド120dと電源VIGとは完全に遮断され
ている状態であるので、この状態ではソレノイド120
dが通電せず、二駆スイッチ93を閉状態としない限
り、四輪駆動モードとなることはない。
【0092】したがって、上記第1実施例によれば、二
輪駆動モード選択時には、ソレノイド120dと電源V
IGとは非接続状態であり、完全に切り離された状態であ
るので、コントローラ18又は駆動回路31bの異常動
作等によって、駆動回路31bにおいてトランジスタT
rがオン状態となった場合でも、ソレノイド120dが
通電状態となることはなく、よって、2−4輪駆動切換
制御回路9での故障等によって予期せず四輪駆動モード
に変更されることはない。
【0093】したがって、雪道等でスタック状態である
とき等に二輪駆動モードで後輪側が空転している状態
で、突然四輪駆動モードに変更される可能性はなく、よ
って、乗員が予期せず二輪駆動モードから四輪駆動モー
ドに変更され、ショックを感じることはない。次に、本
発明の第2実施例について説明する。
【0094】この第2実施例は、上記第1実施例の構成
において、2−4輪駆動切換制御回路9の回路構成が異
なるほかは上記第1実施例と同様である。図12は、こ
の第2実施例における2−4輪駆動切換制御回路9の構
成を示したものであり、図7の第1実施例における2−
4輪駆動切換制御回路9の構成において、駆動回路31
bのトランジスタTrの形が異なり、トランジスタTr
及び二駆スイッチ93の接続先が異なるほかは、上記第
1実施例と同一である。
【0095】そして、オート四駆スイッチ91の一端は
電源VIGと接続され、他端はオート四駆検出回路32a
に接続され、オート四駆検出回路32aで検出したオー
ト四駆スイッチ91の開閉状態がマイクロコンピュータ
7に出力されるようになされている。同様に、直結四駆
スイッチ92の一端は電源VIGと接続され、他端は直結
四駆検出回路32bに接続され、直結四駆検出回路32
bで検出した直結四駆スイッチ92の開閉状態がマイク
ロコンピュータ7に出力されるようになされている。
【0096】また、二駆スイッチ93の一端は接地さ
れ、他端は二駆検出回路32cに接続され、二駆検出回
路32cでは、導通検査等を行って二駆スイッチ93の
開閉状態を検出し、マイクロコンピュータ7に出力する
ようになされている。そして、駆動回路31bはPNP
形のトランジスタTrで構成されこのトランジスタTr
のベース端子TB はマイクコンピュータ7に接続され、
エミッタ端子TE は電源VIGに接続され、そのコレクタ
端子TC は電磁切換弁120のソレノイド120dの一
端に接続されている。そして、ソレノイド120dの他
端は二駆スイッチ93と二駆検出回路32cとの間に接
続されている。
【0097】また、コレクタ端子TC とマイクロコンピ
ュータ7との間にはモニタ回路33が介挿され、駆動回
路31aは、例えば、フローティング形の定電圧回路で
構成され、制御信号CS0 に応じてデューティ制御電磁
弁128のソレノイド128dに所定の励磁電流i0
供給するようになされている。そして、オート四駆検出
回路32aでは、オート四駆スイッチ91が閉状態とさ
れることによって、通電状態となり電源VIGの電源電圧
がオート四駆検出回路32aに供給されることからオー
ト四駆スイッチ91が閉状態となったことを検出し、駆
動モード設定信号Mを“オート四駆”としてマイクロコ
ンピュータ7に出力する。同様に、直結四駆検出回路3
2bでは、直結四駆スイッチ92が閉状態とされること
によって、通電状態となり電源電圧が直結四駆検出回路
32bに供給されることから直結四駆スイッチ92が閉
状態となったことを検出し、駆動モード設定信号Mを
“直結四駆”としてマイクロコンピュータ7に出力す
る。
【0098】また、二駆検出回路32cでは、例えば、
導通検査等を行うことによって、常時二駆スイッチ93
の開閉状態を検出しており、二駆スイッチ93が開状態
のとき、二輪駆動モードが選択されているものとして、
駆動モード設定信号Mを“二輪駆動”としてマイクコン
ピュータ7に出力し、二駆スイッチ93が閉状態のとき
には、二輪駆動モードが選択されていないものと判定
し、駆動モード設定信号Mは送信しない。
【0099】そして、マイクロコンピュータ7では、上
記第1実施例と同様に各センサからの検出信号をもと
に、図8の駆動力配分制御処理を実行して、各モードス
イッチでの設定に応じて制御信号CS0 及びCS1 を駆
動回路31a及び31bに出力し、駆動回路31a及び
31bは制御信号CS0 及びCS1 に応じて励磁電流i
0 及びi1 を各ソレノイド120d及び128dに供給
し、設定されたモードでの走行を可能とすると共に、所
定の処理を実行する。
【0100】したがって、今、例えば二輪駆動モードに
設定されている状態であるものとし、このとき、マイク
ロコンピュータ7、或いは、駆動回路31b、すなわ
ち、トランジスタTrが誤動作してオン状態となり、ソ
レノイド120dに励磁電流i 1 を供給してはいけない
のにも関わらず、供給してしまったものとする。しか
し、この状態では二駆スイッチ93が二輪駆動モードに
設定されていることから二駆スイッチ93は開状態であ
り、コントローラ18からソレノイド120dに励磁電
流i1 を出力した場合でもソレノイド120dは通電状
態とはならないので、よって、電磁切換弁120が作動
することはなく、コントローラ18に異常が発生した場
合でも、車両が二輪駆動モードから四輪駆動モードに変
更されることはないので、例えば、二輪駆動モードで雪
道走行中等に、前輪側は着地し、後輪側を空転させてい
る状態でコントローラ18に異常が発生して異常信号を
ソレノイド120dに供給した場合でも車両が四輪駆動
モードに変更されることはないので、よって、急なモー
ド変更によるショックが発生することはない。
【0101】また、二輪駆動モードで走行中にマイクロ
コンピュータ7、或いは、駆動回路31bが正常であっ
ても、ソレノイド120dと二駆スイッチ93との間の
A点でグランドショートが発生した場合には、検出回路
32cは二駆スイッチ93が閉状態になったと検知して
しまうが、四輪駆動状態に切り換えるとショックが発生
するような場合、すなわち、前輪側が停止し、後輪側が
回転しているような場合には、先に述べたように、図8
の制御により四輪駆動状態への切換が禁止されるので、
よって、急なモード変更によるショックが発生すること
はない。
【0102】また、例えば、二輪駆動モードで走行中
に、駆動回路31bとソレノイド120dとの間のB点
でイグニッションショートが発生した場合には、二駆ス
イッチ93が開状態であるのでソレノイド120dが通
電状態とはならず、二輪駆動モードから四輪駆動モード
に変更されることはない。このイグニッションショート
が発生する確率は低く、グランドショート発生確率とイ
グニッションショート発生確率との割合は約100対1
であり、イグニッションショートが発生することはほと
んどないので、問題ない。
【0103】このとき、例えば、B点でグランドショー
トが発生した場合には、ソレノイド120dの両端が接
地されソレノイド120dに電流が流れることはなくな
り、二輪駆動モード状態が維持される。したがって上記
第2実施例によれば、二駆スイッチ93をソレノイド1
20dと接地との間に直列に介挿することによって、直
結四駆又はオート四駆の何れかの四輪駆動モードを選択
していない状態で、コントローラ18、トランジスタT
r等に異常が発生し、ソレノイド120dの所定電源を
供給されてしまった場合でも、このとき、四輪駆動モー
ドを選択していないので、二駆スイッチ93は開状態で
あり、よって、ソレノイド120dには電流が流れない
ので、勝手に四輪駆動モードに変更されることはなく、
また、ショートの発生に対しては、イグニッションショ
ートはほとんど発生することはないので問題なく、グラ
ンドショートが発生した場合でもソレノイド120dは
通電状態とはならないので、2−4輪駆動切換制御回路
9の故障等によって、二輪駆動走行可能状態から四輪駆
動走行可能状態に変更されることを防止することができ
る。
【0104】したがって、例えば、雪道等を二輪駆動モ
ードで走行中にスタックし後輪側が空転している状態
で、コントローラ18、トランジスタTrの誤動作、或
いは、ショートの発生等によって、ソレノイド120d
が通電状態となり乗員の駆動モード設定に関わらず四輪
駆動モードに変更されることはなく、よって、乗員が予
期せず、急に四輪駆動モードに変更されることにより発
生するショックを防止することができる。
【0105】なお、上記第1及び第2実施例では、副変
速機構58の高低速切換機構64は、車両の駆動モード
を設定する各スイッチ91〜93の設定状態に応じてシ
フトスリーブ駆動モータを駆動することによってシフト
スリーブ64bを摺動させる場合について説明したが、
例えば、シフトスリーブ64bと機械的に連結された副
変速機レバーを運転席近傍に設け、この副変速機レバー
によりシフトスリーブ64bを摺動させると共に、この
副変速機レバーに車両の駆動モードを設定するモード設
定スイッチを配設することも可能である。
【0106】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。この第3実施例は、上記第1実施例の構成におい
て、2−4輪駆動切換制御回路9の回路構成が異なるほ
かは上記第1実施例と同様である。図13は、この第3
実施例における2−4輪駆動切換制御回路9の構成を示
したものであり、オート四駆スイッチ91、直結四駆ス
イッチ92及び二駆スイッチ93に替えて、切換スイッ
チとしてのモード切換スイッチ90が配設されており、
後述の電源接点90dと二駆接点90aとが第1実施例
の二駆スイッチ93に対応し、電源接点90dとオート
四駆接点90bとがオート四駆スイッチ91に対応し、
電源接点90dと直結四駆接点90cとが直結四駆スイ
ッチ92に対応している。
【0107】このモード切換スイッチ90は、例えば、
3ポジション位置固定式スイッチから形成され、図13
に示すように、二輪駆動モードと、四輪駆動モードとし
てオート四輪駆動モード及び直結四輪駆動モードの3モ
ードを設定可能とされている。そして、二駆検出回路3
2aと接続される二駆接点90aと、オート四駆検出回
路32bと接続されるオート四駆接点90bと、直結四
駆検出回路32cと接続される直結四駆接点90cと、
電源VIGと接続される電源接点90dと、ソレノイド1
20dの一端と接続されるソレノイド接点90eとを有
している。
【0108】そして、モード切換スイッチ90で、二輪
駆動モードを選択したとき、電源接点90dと二駆接点
90aとが接続されて、電源電圧が電源接点90d、二
駆接点90aを介して二駆検出回路32aに供給される
ようになされている。また、モード切換スイッチ90
で、オート四輪駆動モードを選択したとき、電源接点9
0dとオート四駆接点90b及びソレノイド接点90e
とが接続され、電源電圧が電源接点90d及びオート四
駆接点90bを介してオート四駆検出回路32bに供給
されると共に、電源電圧が電源接点90d及びソレノイ
ド接点90eを介してソレノイド120dに供給される
ようになされている。
【0109】同様に、モード切換スイッチ90で、直結
四輪駆動モードを選択したとき、電源接点90dと直結
四駆接点90c及びソレノイド接点90eとが接続さ
れ、電源電圧が電源接点90d、直結四駆接点90cを
介して直結四駆検出回路32cに供給されると共に、電
源接点90d、ソレノイド接点90eを介してソレノイ
ド120dに供給されるようになされている。
【0110】そして、各検出回路32a〜32cでは対
応する各接点からの信号が、例えば、“HIGH”であ
るか“LOW”であるかによってモードの選択状態を検
出し、対応する接点からの信号が“HIGH”であると
き、該モードが選択されたものとして、駆動モード設定
信号Mを“オート四駆”又は“直結四駆”又は“二輪駆
動”としてマイクロコンピュータ7に出力する。
【0111】一方、駆動回路31bは、NPN型トラン
ジスタTrで形成され、そのベース端子TB はマイクロ
コンピュータ7に接続され、エミッタ端子TE は接地さ
れ、コレクタ端子TC はソレノイド120dに他端に接
続され、さらにコレクタ端子TC とマイクロコンピュー
タ7との間に監視回路としてのモニタ回路33が介挿さ
れている。
【0112】そして、マイクロコンピュータ7は、上記
第1実施例と同様に、各検出回路32a〜32cからの
駆動モード設定信号Mを入力しこれを記憶装置7cの所
定の記憶領域に記憶し、図8の駆動力配分制御処理を行
って所定の制御信号CS0 及びCS1 を駆動回路31a
及び31bに供給する。これによって、ソレノイド12
0d及び128dに所定の励磁電流i0 及びi1 が供給
されて二輪駆動、オート四輪駆動、直結四輪駆動に切換
を行う。
【0113】したがって、例えば、今、車両を二輪駆動
モードで走行可能状態とさせるものとすると、乗員はモ
ード切換スイッチ90を操作して二輪駆動モードを選択
する。これによって、電源接点90dと二駆接点90a
とが連通状態となり電源電圧が二駆検出回路32aに供
給されることによって、二駆検出回路32aで二輪駆動
モードが選択されたことを認識して、駆動モード設定信
号Mを“二輪駆動”としてマイクロコンピュータ7に出
力する。以後、上記第1実施例と同様に、マイクロコン
ピュータ7では、駆動モード設定信号Mが“二輪駆動”
モードであることから、前輪側への配分トルクΔTを零
とする制御信号、すなわち、制御信号CS0 及びCS1
をオフ状態として駆動回路31a及び31bに出力する
ことによって、駆動回路31aでは、制御信号CS0
オフ状態であることからとから励磁電流i0 を出力せ
ず、また、駆動回路31bでは、制御信号CS1 がオフ
状態であることからトランジスタTrがオン状態となら
ないことから励磁電流i1 をソレノイド120d供給せ
ず、ソレノイド120dが非通電状態となることから電
磁切換弁120のスプール120cが、リターンスプリ
ング120aによって移動されて入力ポート120
A と、出力ポート120B とが非連通状態となり、よっ
てパイロット切換弁126のパイロットポート126P1
への供給油圧がないことから、リターンスプリング12
6aによって入力ポート126A と出力ポート126B
とが非連通状態となり、よって、パイロット切換弁12
6の二次油圧であるクラッチ圧PC が低下することにな
り、よって、摩擦クラッチ66でのクラッチ締結力が低
下することによって、摩擦クラッチ66のフリクション
プレート66bとフリクションディスク66dとの摩擦
接触がなされず、駆動力が前輪側ドライブシャフト24
に伝達されないために、二輪駆動状態となる。
【0114】そしてこの二輪駆動モードで走行可能状態
から、例えば、オート四輪駆動モードで走行可能状態に
変更する場合には、乗員は、モード切換スイッチ90を
操作してオート四輪駆動モードに設定する。これによっ
て電源接点90dとオート四駆接点90b、電源接点9
0dとソレノイド接点90eとが接続されることによっ
てオート四駆検出回路32b及びソレノイド120dに
電源電圧が供給され、オート四駆検出回路32bでオー
ト四輪駆動モードが選択されたことを認識し、駆動モー
ド設定信号Mを“オート四駆”としてマイクロコンピュ
ータ7に出力することから、マイクロコンピュータ7で
は、図8の駆動力配分制御処理において、駆動モード設
定信号Mをオート四輪駆動モードとして処理する。
【0115】そして、例えば、このとき、雪道等でスタ
ック状態であり後輪側が空転している状態であるものと
すると、前輪側の回転数はNF =0であるので、ステッ
プS6で処理を終了するので、四輪駆動モードへの変更
は行わない。また、このとき、二輪駆動モードの状態
で、例えば、マイクロコンピュータ7或いは駆動回路3
1bに異常が発生し、トランジスタTrがオン状態とな
る等によってソレノイド120dのコントローラ18側
が接地された場合でも、モード切換スイッチ90で二輪
駆動モードを選択している間は、電源接点90dとソレ
ノイド接点90eとが非接続状態であるので、ソレノイ
ド120dが通電状態となることはない。
【0116】また、二輪駆動モードの状態で例えば、図
13のソレノイド120dとコレクタ端子TC との間の
A点でグランドショートが発生した場合には、二輪駆動
モードでは、ソレノイド120dと電源VIGとは完全に
遮断されている状態であるので、この状態でモニタ回路
33において導通検査等を行い通電状態を監視すること
によって、A点でのグランドショートの発生を確実に検
出することができ、よって、グランドショートが発生し
た時点でグランドショートの発生を検出することができ
るので、検出した時点で例えば、異常ランプ等によって
警報を発生させることができ、よって、二輪駆動モード
の時点で異常警報を発生することにより、乗員が四輪駆
動モードへの変更を行わないようにすることによって、
四輪駆動モード選択時に車両が急に四輪駆動モードに変
更されることによって発生するショックを防止すること
ができ、また、四輪駆動モード選択時には、モニタ回路
33において、A点とコレクタ端子TC との間が正常時
には通電状態となるにも関わらず、異常時には通電状態
とならないことによって、A点のグランドショートを検
出することができる。
【0117】したがって、上記第3実施例によれば、グ
ランドショートが発生した時点で異常を検出することが
でき、これによって、異常検出時には乗員が四輪駆動モ
ードへの変更を行わないことによって、二輪駆動モード
から四輪駆動モードへの変更を行ったときに急に四輪駆
動状態となりショックが発生することを確実に防止する
ことができ、また、二輪駆動モード選択時には、ソレノ
イド120dと電源V IGとは非接続状態であり、完全に
切り離された状態であるので、コントローラ18又は駆
動回路31bの異常動作等によって、駆動回路31bに
おいてトランジスタTrがオン状態となった場合でも、
ソレノイド120dが通電状態となることはなく、よっ
て、2−4輪駆動切換制御回路9での故障等によって予
期せず四輪駆動モードに変更されることはない。
【0118】したがって、雪道等でスタック状態である
とき等に二輪駆動モードで後輪側が空転している状態
で、突然四輪駆動モードに変更される可能性はなく、よ
って、乗員が予期せず二輪駆動モードから四輪駆動モー
ドに変更され、ショックを感じることはない。なお、上
記第1及び第2及び第3実施例では、後輪駆動車をベー
スにした四輪駆動車について説明したが、これに限定さ
れるものではなく、前輪駆動車をベースにした四輪駆動
車であっても同様の作用効果を得ることができる。
【0119】また、上記第1及び第2及び第3実施例に
おいては、前後輪の回転数差、すなわち、前後輪の回転
速度差に基づいて前輪側へのトルク伝達ΔTを与えて四
輪駆動状態になるようにしたが、前後輪の回転速度差に
変えて車両の前後加速度を検出し、急発進時又は急加速
時に二輪駆動状態から四輪駆動状態に移行するようにす
ることも可能である。
【0120】また、上記第1及び第2及び第3実施例に
おいては、コントローラ18としてマイクロコンピュー
タを適用した場合について説明したが、これに変えて、
カウンタ、比較器等の電子回路を組み合わせて構成する
ことも可能である。さらに、上記第1及び第2及び第3
実施例においては、可変トルククラッチを付勢する作動
流体として作動油を適用した場合について説明したが、
これに限らず、その他の液体を適用することも可能であ
る。
【0121】また、上記第1及び第2及び第3実施例に
おいては、デューティ制御電磁弁128を適用してクラ
ッチ圧力調整弁122のパイロット制御圧を形成する場
合について説明したが、これに限定されるものではな
く、デューティ制御電磁弁128に替えてソレノイドに
供給される励磁電流の値に応じて出力を調整可能な電磁
比例圧力制御弁を適用することもできる。
【0122】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の2−4輪駆動切換制御回路によれば、制御回路により
制御される電流供給源とソレノイドと二輪駆動モード又
は四輪駆動モードの設定を行う切換スイッチと電源とを
順に直列に接続し、切換スイッチの設定に基づいて制御
回路によりソレノイドへの供給電流を制御することによ
り、例えば、二輪駆動モードが設定されたとき切換スイ
ッチは開状態、四輪駆動モードが設定されたとき切換ス
イッチは閉状態となり、検出回路で四輪駆動モードが設
定されたことを検出したとき、制御回路は電流供給源に
よりソレノイドへ所定電流を供給させるものとすると、
例えば切換スイッチで二輪駆動モードが設定されている
状態で制御回路に異常が発生し、電流供給源により所定
電流をソレノイドに供給させた場合でも、切換スイッチ
が二輪駆動モードに設定され開状態となりソレノイドと
電源とが遮断状態となっているのでソレノイドは通電状
態とはならず、よって誤動作により二輪駆動モードから
四輪駆動モードに変更されることを確実に防止すること
ができる。
【0123】また、本発明の請求項2の四輪駆動車の2
−4輪駆動切換制御回路によれば、制御回路により制御
される電流供給源とソレノイドと二輪駆動モード及び四
輪駆動モードの設定を行う切換スイッチとを直列に接続
し、切換スイッチはソレノイドと接地との間に接続し、
切換スイッチの設定に基づいて制御回路によって電流供
給源から所定電流をソレノイドに供給することにより、
例えば、切換スイッチで二輪駆動モードが設定されてい
る状態で、制御回路に異常が発生し電流供給源から所定
電流をソレノイドに供給させた場合、或いは、ソレノイ
ドと電流供給源との間でイグニッションショートが発生
した場合でも、切換スイッチが二輪駆動モードに設定さ
れ開状態となっているので、ソレノイドは通電状態とな
らず、よって四輪駆動モードには変更されないので、誤
動作によって二輪駆動モードから四輪駆動モードに変更
されることを防止することができる。
【0124】また、本発明の請求項3に関わる四輪駆動
車の2−4輪駆動切換制御回路によれば、ソレノイドへ
の電流供給源とソレノイドとの間に切換スイッチを接続
し、ソレノイドの他端に制御回路を接続し、このとき切
換スイッチを二輪駆動モード設定時にソレノイドと接続
されるソレノイド接点と電源と接続される電源接点との
接続を遮断し、四輪駆動モード設定時にソレノイド接点
と電源接点とを接続するように形成することによって、
二輪駆動モード設定時に制御回路の異常、又は、ソレノ
イドと制御回路との間でグランドショートが発生する等
が生じた場合でも、切換スイッチで二輪駆動モードが設
定されている場合には、ソレノイド接点と電源接点とは
遮断状態であるので、ソレノイドに電流が供給されるこ
とはなくよって、誤動作によってソレノイドが通電状態
となり四輪駆動モードに変更されることを確実に防止す
ることができる。
【0125】また、本発明の請求項4に関わる四輪駆動
車の2−4輪駆動切換制御回路よれば、制御回路とソレ
ノイドとの間に監視回路を設けることによって、二輪駆
動モード時には、ソレノイドと切換スイッチとは遮断状
態であるので、導通検査等を行うことによって、切換ス
イッチとソレノイドと制御回路との間のグランドショー
ト等の異常検出を行うことができ、ショート等異常発生
時に即座に異常を検出することができる。
【0126】さらに、本発明の請求項5に関わる四輪駆
動車の2−4輪駆動切換制御回路によれば、切換スイッ
チにおいて二輪駆動モードとオート四輪駆動モードと直
結四輪駆動モードとの何れかを設定するようにすること
によって、車両の駆動モードを二輪駆動、オート四輪駆
動、直結四輪駆動の何れかのモードで走行させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる四輪駆動車の駆動力伝達装置の
概略を示す構成図である。
【図2】本発明に係わるトランスファの内部構造を示す
図である。
【図3】シフトスリーブの動作説明に供する説明図であ
る。
【図4】本発明にかかわる油圧供給回路を示すブロック
図である。
【図5】パイロット切換弁の動作説明に供する説明図で
ある。
【図6】コントローラの構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第1実施例における2−4輪駆動切換
制御回路を示す構成図である。
【図8】マイクロコンピュータでの駆動力配分制御処理
の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】回転数差ΔNと前輪側への伝達トルクΔTとの
対応を表す特性図である。
【図10】クラッチ圧PC と前輪側への伝達トルクΔT
との対応を表す特性図である。
【図11】デューティ比Dとクラッチ圧PC との対応を
表す特性図である。
【図12】本発明の第2実施例における2−4輪駆動切
換制御回路を示す構成図である。
【図13】本発明の第3実施例における2−4輪駆動切
換制御回路を示す構成図である。
【図14】従来の2−4輪駆動切換制御回路の構成図で
ある。
【符号の説明】
10 エンジン 16 油圧供給装置 18 コントローラ 22 トランスファ 31a、31b 駆動回路 32a オート四駆検出回路 32b 直結四駆検出回路 32c 二駆検出回路 66 湿式多板摩擦クラッチ(摩擦クラッチ) 86 高速シフト位置センサ 88 低速シフト位置センサ 90 モード切換スイッチ 91 オート四駆スイッチ 92 直結四駆スイッチ 93 二駆スイッチ 94 前輪側回転センサ 95 後輪側回転センサ 120 電磁切換弁 120d ソレノイド 122 クラッチ圧力調整弁 124 減圧弁 126 パイロット切換弁 128 デューティ制御電磁弁 128d ソレノイド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動源から伝達される駆動力を、ト
    ランスファ内に装着されたアクチュエータのソレノイド
    への供給電流を制御することにより前輪側と後輪側との
    間の駆動力配分比を変更して前後輪に配分伝達し、車両
    を二輪駆動又は四輪駆動に切換制御する四輪駆動車の2
    −4輪駆動切換制御回路において、前記ソレノイドの一
    端と接地との間に接続され前記ソレノイドへ所定電流を
    供給する電流供給源と、電源と前記ソレノイドとの間に
    介挿され二輪駆動モード又は四輪駆動モードの設定を行
    う切換スイッチと、二輪駆動モード又は四輪駆動モード
    に切り換えられたか否かを検出する検出回路と、該検出
    回路の検出信号に応じて前記電流供給源を制御し前記ソ
    レノイドへの供給電流を制御する制御回路とを有するこ
    とを特徴とする四輪駆動車の2−4輪駆動切換制御回
    路。
  2. 【請求項2】 回転駆動源から伝達される駆動力を、ト
    ランスファ内に装着されたアクチュエータのソレノイド
    への供給電流を制御することにより前輪側と後輪側との
    間の駆動力配分比を変更して前後輪に配分伝達し、車両
    を二輪駆動又は四輪駆動に切換制御する四輪駆動車の2
    −4輪駆動切換制御回路において、前記ソレノイドの一
    端と電源との間に接続され前記ソレノイドへ所定電流を
    供給する電流供給源と、前記ソレノイドの他端と接地と
    の間に接続され、開状態のとき二輪駆動モード、閉状態
    のとき四輪駆動モードとして設定される切換スイッチ
    と、該切換スイッチの開閉状態を検出する検出回路と、
    該検出回路の検出信号が二輪駆動モードのとき前記電流
    供給源からの電流供給を停止させ、前記検出信号が四輪
    駆動モードのとき前記電流供給源から所定電流を供給さ
    せる制御回路とを備えることを特徴とする四輪駆動車の
    2−4輪駆動切換制御回路。
  3. 【請求項3】 回転駆動源から伝達される駆動力を、ト
    ランスファ内に装着されたアクチュエータのソレノイド
    への供給電流を制御することにより前輪側と後輪側との
    間の駆動力配分比を変更して前後輪に配分伝達し、車両
    を二輪駆動又は四輪駆動に切換制御する四輪駆動車の2
    −4輪駆動切換制御回路において、前記ソレノイドの一
    端と接地との間に接続され、前記ソレノイドへ所定電流
    を供給する電流供給源と、二輪駆動モード又は四輪駆動
    モードの設定を行う切換スイッチと、該切換スイッチと
    接続され、二輪駆動モード又は四輪駆動モードに切り換
    えられたか否かを検出する二駆検出回路及び四駆検出回
    路と、該二駆検出回路及び四駆検出回路の検出信号に応
    じて前記ソレノイドへの供給電流を制御する制御回路と
    を有し、前記切換スイッチは、少なくとも、電源と接続
    される電源接点と、前記ソレノイドの他端と接続される
    ソレノイド接点と、前記二駆検出回路と接続される二駆
    接点と、前記四駆検出回路と接続される四駆接点とを有
    し、四輪駆動モードが設定されたとき電源接点と四駆接
    点及びソレノイド接点とを接続し、二輪駆動モードが設
    定されたとき電源接点と二駆接点とのみを接続すること
    を特徴とする四輪駆動車の2−4輪駆動切換制御回路。
  4. 【請求項4】 前記制御回路と前記ソレノイドとの間の
    通電状態を監視する監視回路を有していることを特徴と
    する請求項3記載の四輪駆動車の2−4輪駆動切換制御
    回路。
  5. 【請求項5】 前記切換スイッチは二輪駆動モードとオ
    ート四輪駆動モードと直結四輪駆動モードの何れかを設
    定することを特徴とする上記請求項3又は4に記載の四
    輪駆動車の2−4輪駆動切換制御回路。
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JP2012210922A (ja) * 2011-03-30 2012-11-01 Nissin Kogyo Co Ltd 車両に働く駆動力を制御する制御装置
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CN109383282A (zh) * 2017-08-07 2019-02-26 株式会社捷太格特 四轮驱动车

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