JPH088897Y2 - 車両用ベンチレータ - Google Patents

車両用ベンチレータ

Info

Publication number
JPH088897Y2
JPH088897Y2 JP10156989U JP10156989U JPH088897Y2 JP H088897 Y2 JPH088897 Y2 JP H088897Y2 JP 10156989 U JP10156989 U JP 10156989U JP 10156989 U JP10156989 U JP 10156989U JP H088897 Y2 JPH088897 Y2 JP H088897Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
handle
operating
passage portion
support member
guide hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP10156989U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0340209U (ja
Inventor
一博 山手
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Delta Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Delta Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Delta Kogyo Co Ltd filed Critical Delta Kogyo Co Ltd
Priority to JP10156989U priority Critical patent/JPH088897Y2/ja
Publication of JPH0340209U publication Critical patent/JPH0340209U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH088897Y2 publication Critical patent/JPH088897Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Flow Control Members (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、車両用ベンチレータに関するものであ
る。
〔従来の技術〕
従来、車両用ベンチレータとしては例えば実公昭61−
41614号公報で開示されたものが知られている。これ
は、昇降杆と開閉ダイヤルとの操作により、蓋を閉止状
態、前開き状態もしくは後開き状態に切換えることがで
きるように構成されたものである。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記従来の車両用ベンチレータにおいては、蓋板の開
閉を昇降杆の上下動により作動させるようにされ、この
昇降杆を上下動させるために昇降杆に螺合させた開閉ダ
イヤルを所定の開閉量となるまで回転操作する必要があ
り、この操作に手間を要している。また蓋板を前開きも
しくは後開き状態にするには、リンクガイドの前後切換
えと開閉ダイヤルによる回転操作との2つの操作を要
し、手間がかかる。
このため、第11図に示すように取手7bの前後動操作だ
けで蓋板2を前開き、閉止および後開きの各状態に変化
させることができるベンチレータが考えられる。このベ
ンチレータは屋根板1に固定された支持部材3bと、この
支持部材3bの前後方向に貫通形成された長穴33に移動案
内された作動部材4bと、この作動部材4bの下面に固着さ
れた取手7bと、上記支持部材3bに基端部51,61が連結さ
れるとともに、先端部52,62が蓋板2に連結された前後
一対のアーム5,6と、このアーム5,6の中間部に取付けら
れた作動軸体53,63とを有するものである。そしてこの
ベンチレータはこの作動軸体53,63が作動部材4bに形成
されたガイド穴45,46に挿通され、上記取手7bにより作
動部材4bを前後動させることにより、上記作動軸体53,6
3がV字状のガイド穴45,46に沿って移動されてアーム5,
6が起伏するように構成されている。
このベンチレータにおいて、取手7bを前後動操作して
上記作動部材4bを前後動させることにより、蓋板2は、
上記取手7bが実線で示す中立位置で閉止状態、2点鎖線
で示す最前位で前開き状態、3点鎖線で示す最後位で後
開き状態のそれぞれに変化する。
またこのベンチレータでは、蓋板2の周囲にシール部
材21,22が取付けられ、蓋板2はこのシール部材21,22が
蓋板2と屋根板1とに挟まれて圧縮された状態で閉止さ
れる。したがって前開き状態もしくは後開き状態から蓋
板2を閉止状態にするには、上記シール部材21,22が所
定の圧縮状態となるように、上記取手7bをその中立位置
の直前で比較的強い力で押し引き操作する必要がある。
このため、取手が最前位と最後位との間を支持部材3b
に対して例えば一直線状に移動するように構成された場
合には、前開き状態もしくは後開き状態から上記取手を
比較的強い力で中立位置まで押し引き操作すると、所定
の中立位置で止まらずにこの位置を行き過ぎてしまうお
それがある。
そこで上記ベンチレータでは、第12図に示すように取
手7bを支持部材3bの幅方向に相対移動可能にビス72bに
よって作動部材4bに取付けるとともに、支持部材3bに貫
通形成した取手7bの移動通路34に、作動部材4bが中立位
置にあるときに上記取手7bが支持部材4bの幅方向に移動
可能な拡幅通路部343を形成し、この拡幅通路部343によ
って上記取手7bの移動を上記中立位置で止めるように構
成している。
すなわち上記移動通路34を吸気側通路部341と、排気
側通路部342と、拡幅通路部343とによって構成し、上記
吸気通路部341を上記支持部材3bの幅方向において拡幅
通路部343の一側、上記排気側通路部342を拡幅通路部34
3の他側にそれぞれ配置するとともに、上記拡幅通路部3
43には上記吸気側および排気側の通路部341,342の延長
上であって、支持部材3bの幅方向に上記取手7bの垂下片
712bと互いに当接する端面344を形成している。したが
って蓋板2を前開き状態から閉止状態にするために取手
をその最前位から中立位置に移動操作すると、上記取手
は中立位置で上記拡幅通路部343の端面344に当たって止
まることになる。
ところが、上記構成では例えば前回の取手操作が前開
き状態から閉止状態にするものであれば上記取手は拡幅
通路部343内の吸気側通路341の延長上にあり、この閉止
状態から後開き状態にするには、上記取手を上記拡幅通
路部343内で排気側通路部342の延長上に位置するように
支持部材の幅方向に移動させる必要がある。したがって
取手が拡幅通路部343内のいずれの位置にあるかが分ら
ないと、そのままの状態で取手7bを移動操作しても蓋板
2を開くことができない場合がある。このため閉止状態
の蓋板2を開くには、取手7bの位置をその都度確認して
からその取手7bを操作する必要がある。
この考案は、このような事情に鑑みてなされたもので
あり、簡単な構成で、容易かつ迅速に前開き、後開きま
たは閉止状態にすることができ、しかもこれらの相互の
切換え操作を容易かつ確実に行うことができる車両用ベ
ンチレータを提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この考案では、車体に貫
通形成された開口部と、この開口部を覆う蓋板と、上記
車体に取付けられた支持部材と、左右に側壁を有し、上
記支持部材に対して前後方向に第1の位置、第2の位置
および第3の位置の間を摺動可能に連結された作動部材
と、この作動部材にその幅方向に取付けられた軸体と、
この軸体にその軸方向に移動可能に取付けられるととも
に、上記支持部材を貫通して配置された取手と、上記軸
体に外挿されて上記取手を支持部材の幅方向の一定位置
に付勢するばね手段と、基端部が支持部材に回転可能に
取付けられ、先端部が蓋板に回転可能に取付けられた前
後一対のアームと、このアームの中間部に取付けられた
作動軸体とを有し、上記作動部材の側壁には前後一対の
ガイド穴が形成され、上記前側作動軸体は前側ガイド穴
によって移動可能に保持されるとともに、後側作動軸体
は後側ガイド穴によって移動可能に保持され、上記作動
部材の第1の位置において前側作動軸体が前側ガイド穴
に案内されて上昇することにより上記蓋板が前開き状態
となり、作動部材の第2の位置において上記蓋板が閉止
状態となり、上記作動部材の第3の位置において後側作
動軸体が後側ガイド穴に案内されて上昇することにより
上記蓋板が後開き状態となるようにガイド穴とアームと
は構成され、上記支持部材には、上記作動部材の移動範
囲と対応する取手の移動通路が貫通形成され、この移動
通路には作動部材の第2の位置に上記取手が支持部材の
幅方向に移動可能な拡幅通路部が形成され、この拡幅通
路部には、取手が作動部材の第1および第3の位置から
第2の位置に移動することにより、この第2の位置で上
記取手と互いに当接する端面が支持部材の幅方向に形成
されているように構成した。
〔作用〕
上記構成によれば、取手を第2の位置から第1もしく
は第3の位置に前後動操作することにより蓋板は前開き
もしくは後開きの状態になる。しかも取手を第1の位置
もしくは第3の位置から第2の位置に戻し操作すること
により、上記取手は拡幅通路部の幅方向端面に当接する
ために、上記取手は第2の位置で確実に停止される。ま
たこの取手を他の位置に移動操作するには、この取手を
上記第2の位置において支持部材の幅方向にずらせるこ
とにより行うことができる。
さらに上記取手はばね手段によって支持部材の幅方向
の一定位置に付勢されているために、取手が第1の位置
もしくは第3の位置のいずれの側から第2の位置に移動
操作されても、この取手は拡幅通路部内の一定位置に静
止するために、この状態から第1もしくは第3の位置へ
の移動操作に際し、取手の位置を確認する必要はない。
〔実施例〕
第1実施例として第1および第2図にはトラックの屋
根に設けられたベンチレータが示されている。屋根板
(車体)1には外気の取入れ(吸気)および車室内の空
気の排出(排気)のための開口部11が貫通形成され、ベ
ンチレータはこの開口部11を遮蔽する大きさの蓋板2
と、屋根板1の内面にボルトなどによって固定された支
持部材3と、この支持部材3に前後方向に摺動可能に内
装された作動部材4と、上記支持部材3と上記蓋板2と
を互いに連結する前後一対のアーム5,6と、このアーム
5,6のそれぞれの中間部に取付けられた作動軸体53,63
と、上記作動部材4を前後動させるための取手7とから
基本構成されている。
上記支持部材3と作動部材4とは、第3図および第4
図に示すように基板31,41とこの基板31,41の両側縁から
起立する側壁32,42とから横断面形状が溝型となるよう
に形成されている。これらは、両者の基板31,41の間に
取手用ブラケット71および板ばね8が介在された状態
で、第1図および第4図に示すように両者の側壁32,42
を貫通する一対の支持軸体43a,43bによって互いに連結
されている。支持部材3の両側壁32には長穴33が前後方
向に一直線状に形成され、この長穴33によって上記支持
軸体43a,43bが移動可能に保持され、これによって作動
部材4は、支持部材3に対して第1図に2点鎖線で示す
最前位(第1の位置)、実線で示す中立位置(第2の位
置)、および3点鎖線で示す最後位(第3の位置)との
間を移動可能に支持されるとともに、その移動範囲の規
制とスムースな移動とが図られている。
上記取手用ブラケット71は第3図に示すように中央部
に切欠き穴710が貫通形成された基板部711と、この基板
部711の前後方向の中央部であって幅方向両側縁から垂
下する垂下片712と、上記両側縁から上方に突出する立
起片713とから構成される。上記ブラケット71は、基板
部711上面が作動部材4の基板41下面と接触された状態
で、上記垂下片712が支持部材3を貫通して下方に突出
するとともに、立起片713が作動部材4の基板41に貫通
形成された長穴411を貫通して上方に突出するように配
置される。そしてこの両側の立起片713に支持軸体(軸
体)43aが貫通することにより上記ブラケット71は支持
軸体43aに沿って長穴411の範囲内で移動可能に取付けら
れる。この取付け状態でこのブラケット71は作動部材4
に対して支持軸体43aに沿って支持部材3の幅方向に移
動可能で、かつ前後方向には移動を規制された状態とな
る。
また上記支持軸体43aには、立起片713と作動部材4の
側壁42との間に第4図に示すようにコイルスプリング
(ばね手段)9が介装され、この両側のコイルスプリン
グ9からの均等な圧縮復元力によって取手7は後述の拡
幅通路部343において支持部材3の幅方向の中央位置
(同図に実線で示す位置)に静止するように付勢されて
いる。
また板ばね8は基板部81と、この基板部81の前後方向
の両側縁からハ字状に斜め下方に屈曲形成された押付け
片82と、この押付け片82の先端に回転可能に取付けられ
たローラ83とから構成され、上記基板部81は、取手用ブ
ラケット71の基板部711の切欠き穴710に下から嵌め込ま
れるとともに、下側から貫通されたねじ84,85によって
作動部材4の基板41の下面に取付けられている。この板
ばね8は、そのローラ83が支持部材3の基板31と転動可
能に接触され、作動部材4と支持部材3との両基板31,4
1間に挟まれることにより上記押付け片82が開かれて上
下方向に復元力を作用させた状態で配置されている。
支持部材3の基板31には、第1図および第3図に示す
ように上記板ばね8のローラ83と嵌合する第1から第4
までの凹溝311,312,313,314が前から順に形成されてい
る。これらの凹溝311〜314は、作動部材4が中立位置に
あるときに一対のローラ83が第1および第3の凹溝311,
313(第1図の実線参照)、作動部材4が最前位で後側
ローラ83が第2の凹溝312(第1図の2点鎖線参照)、
作動部材4が最後位で後側ローラ83が第4の凹溝314
(第1図の3点鎖線参照)にそれぞれ嵌入するように配
置されている。
また支持部材3の基板31には、第3図および第5図に
示すように取手用ブラケット71の垂下片712が移動する
一対の移動通路34が貫通形成されている。この移動通路
34は吸気側通路341と排気側通路342とこれらが合流する
拡幅通路部343とから構成されている。上記吸気側通路3
41は上記垂下片712の中立位置と最前位との間の移動経
路に対応し、上記排気側通路342は上記垂下片712の中立
位置と最後位との間の移動経路に対応するように形成さ
れる。この吸気側通路部341と排気側通路部342とは支持
部材3の幅方向に互いにその位置をずらせて配置される
とともに、中立位置で両者の端部が支持部材3の幅方向
に互いに連通され、これにより拡幅通路部343が形成さ
れる。
したがって吸気側通路部341と排気側通路部342とはそ
れぞれ拡幅通路部343によってL字状に屈曲され、上記
拡幅通路部343の幅方向端面によって上記2つの通路部3
41.342にはそれぞれ中立位置におけるストッパー部344
が形成される。
上記移動通路34には第4図に示すように垂下片712が
上下に貫通するように配置され、この垂下片712の下端
部には取手7がビス73によって固定されている。この取
手7は上記拡幅通路部343において通常は一対のコイル
スプリング9の付勢力によって支持部材3の幅方向に対
して中央位置に静止(第5図の実線参照)するととも
に、一方のコイルスプリング9に抗して吸気側通路部34
1の延長上(第5図の2点鎖線参照)、他方のコイルス
プリング9に抗して排気側通路342の延長上(第5図の
1点鎖線参照)へそれぞれ支持部材3の幅方向に移動す
ることができるようにされている。そして上記垂下片71
2の位置規制は、第4図に示すように立起片713と、長穴
411両側端の内縁とが互いに接触することにより行われ
る。
一対のアーム5,6は、第1図に示すように側面視でV
字状に形成され、その基端部51,61が支軸511,611によっ
て支持部材3の上縁部に水平軸回りに回転可能に連結さ
れ、先端部52,62が支軸521,621によって蓋板2の下面に
上記基端部51,61の支軸511,611と互いに平行な軸回りに
回転可能に連結されている。また上記一対のアーム5,6
の中間部には作動軸体53,63が貫通して取付けられ、こ
の作動軸体53,63は上記支軸511,611と互いに平行に配置
されている。
また作動部材4には、第1図および第3図に示すよう
にその両側壁42に前側ガイド穴45と後側ガイド穴46とが
貫通形成され、前側ガイド穴45に前側作動軸体53、後側
ガイド穴46に後側作動軸体63がそれぞれ移動可能に貫通
配置されている。
前側ガイド穴45は、第7図に示すように前端係止部45
1と前部誘導路452と後部誘導路453と後端係止部454とに
よりほぼV字形に形成されている。後部誘導路453は前
方に向かって比較的急勾配で斜め下方に延び、前部誘導
路452はこの後部誘導路453の前端である下端屈曲部455
から屈曲して前方に向かって比較的緩勾配で斜め上方に
延び、この前部誘導路452の前端から作動部材4の移動
方向に屈曲して前端係止部451が形成されている。上記
後端係止部454は後部誘導路453の後端から作動部材4の
移動方向に屈曲されて形成されている。
また後側ガイド穴46は前端係止部461と前部誘導路462
と後部誘導路463と後端係止部464とにより、前側ガイド
穴45と同様にほぼV字形に形成されている。
後部誘導路463は前方に向かって斜め下方に延び、前
部誘導路462はこの後部誘導路463の前端である下端屈曲
部465から屈曲して前方に向かって斜め上方に延び、こ
の前部誘導路462の前端から作動部材4の移動方向に屈
曲して前端係止部461が形成されている。後端係止部464
は後部誘導路463の後端から作動部材4の移動方向に屈
曲されて形成されている。
作動部材4が第1図および第7図に実線で示す中立位
置にある時には、前側作動軸体53が前側ガイド穴45の下
端屈曲部455、後側作動軸体63が後側ガイド穴46の下端
屈曲部465にそれぞれ位置するようにされ、これによっ
て蓋板2は閉止状態にされる。
そして作動部材4が第1図および第7図に2点鎖線で
示す最前位にある時には、前側作動軸53が前側ガイド穴
45の後端係止部454、後側作動軸体63が後側ガイド穴46
の後端係止部461にそれぞれ位置するように設定され
る。この状態では前側アーム5が上記前側作動軸53に案
内されて後側アーム6より上方に上昇し、これにより蓋
板2は上記閉止状態から最大の開き角度での前開き状態
になる。
また作動部材4が第1図および第7図に3点鎖線で示
す最後位にある時には、前側作動軸53が前側ガイド穴45
の前端係止部451、後側作動軸63が後側ガイド穴46の前
端係止部464にそれぞれ位置するように設定される。こ
の状態では後側アーム6が上記後側作動軸63に案内され
て前側アーム5より上方に上昇し、これにより蓋板2は
最大の開き角度での後開き状態になる。
第1図に21,22で示すのはシール部材で、これは蓋板
2の下面外周部に取付けられ、この蓋板2が閉止状態に
ある時には上記シール部材21,22が開口部11周囲の屋根
板1上面と密着して空気の出入りが遮断されるようにし
ている。さらに蓋板2が前開き状態では後縁部のシール
部材21、後開き状態では前縁部のシール部材21がそれぞ
れ屋根板1と互いに接触して空気の移動方向が規制され
るようにしている。
なお第3図中345は緩衝部材を示し、この緩衝部材345
は取手用ブラケット71の垂下片712の端縁と移動通路34
の内周縁とが直接的に衝突しないようにしている。
上記構成の車両用ベンチレータにおいては、通常時
は、作動部材4が第1図に実線で示す中立位置に設定さ
れ、一対の作動軸体53,63が一対のガイド穴45,46の下端
屈曲部455,465に位置してその上下移動が規制されるこ
とにより、蓋板2はシール材22が圧縮された状態で閉止
状態に保たれる。この状態においては、取手用ブラケッ
ト71の垂下片712はコイルスプリング9によって付勢さ
れて第4図および第5図に示すように拡幅通路部343の
中央位置に自動的に位置設定されている。また板ばね8
のローラ83が支持部材3の第1および第3の凹溝311,31
3に嵌入しているとともに、この板ばね8の復元力によ
って作動部材4はその支持軸体43a,43bが長穴33の上縁
に押付けられているために、上記作動部材4を所定の中
立位置に確実に保つことができる。
つぎに、車室内に吸気させるには、上記取手7を、そ
の垂下片712が吸気側通路部341上に位置するように、一
方のコイルスプリング9に抗して支持部材3の幅方向に
移動させた後に、前方に押してやればよい。これにより
取手7は吸気側通路部341に沿って前進し、板ばね8の
後側ローラ83が第7図に示すように第2凹溝312に嵌入
することによりこれ以上の前進に対する抵抗が生じる。
操作者はこの抵抗により取手操作を停止する。これによ
り前側作動軸53が前側ガイド穴45の後端係止部454、後
側作動軸63が後側ガイド穴46の後端係止部464にそれぞ
れ移動するために、蓋板2は最大の前開き状態となっ
て、前方からの外気を開口部11を通して車室内に取入れ
ることができる。この状態では一対の作動軸体53,63が
その上下方向移動をそれぞれのガイド穴45,46の後端係
止部454,464によって規制されるために、上記前開き状
態を確実に保つことができる。
なお、上記取手7による作動部材4の前後動操作に際
して、ブラケット71の切欠き穴710を挟んだ前後部の基
板部711が作動部材4の下面と接触しているために、取
手7は支持軸体43aを中心として回転することはなく、
取手7によって作動部材4を確実に前後動させることが
できる。
この前開き状態から再び閉止状態にするには、取手7
を手前に引いてやればよい。蓋板2が閉止状態の間際に
なると、シール部材21,22が屋根板1と接触し、このシ
ール部材21,22の圧縮復元力によって上記取手7に移動
抵抗が加わるようになる。この際、上記取手7をより強
く引いても上記垂下片712は拡幅通路部343のストッパー
部344の緩衝部材345と当たるために、上記取手7は中立
位置より先には進まず、この取手7を中立位置で確実に
止めることができる。これにより取手7への操作力を加
減することなく、単なる引き操作だけで蓋板2を確実に
閉止状態にすることができる。この状態においても、一
対の作動軸体53,63が一対のガイド穴45,46の下端屈曲部
455,465に位置して、上下方向移動が規制されるため
に、上記閉止状態を確実に保つことができる。また上記
取手7は一対のコイルスプリング9によって拡幅通路部
343の中央位置に自動的に位置設定される。
この閉止状態から逆に蓋板2を後開き状態にするに
は、取手7を他方のコイルスプリング9に抗して第5図
に実線で示す状態から1点鎖線で示す状態まで支持部材
3の幅方向に移動させればよい。上記取手7を幅方向に
移動させることにより、その垂下片712は拡幅通路部343
の排気側通路342上に位置するようになる。この位置か
ら取手7を後方に引くことにより、この取手7は排気側
通路部342に沿って後方に移動する。そして板ばね8の
後側ローラ83が第8図に示すように第4凹溝314に嵌入
することにより停止する。これによって一対の作動軸体
53,63はガイド穴45,46の前端係止部451,452に位置され
るたに蓋板2は後開き状態となり、車室内の空気を開口
部11を通して排気することができる。この状態において
も、上記一対の作動軸体53,63は上記前端係止部451,452
によってその上下方向移動が規制され、これにより上記
後開き状態を確実に保つことができる。
この後開き状態から再び閉止状態に戻すには、上記取
手7を前方に押してやればよい。この場合にも、垂下片
712は拡幅通路部343に至ればそのストッパー部344の緩
衝部材345に衝突してそれ以上の前進が止められる。し
たがって後開き状態から閉止状態に戻す際の操作におい
ても、前開き状態からの戻し操作と同様に、単なる押し
操作だけで取手7を中立位置に確実に止めることがで
き、これにより蓋板2を確実に閉止状態にすることがで
きる。そして取手7を離せば、この取手7はコイルスプ
リング9の付勢力によって上記拡幅通路部343の中央位
置に自動的に移動し、位置設定される。
上記取手7による蓋板2の開閉操作においては、取手
7がコイルスプリング9によって拡幅通路部343内にお
いて支持部材3の幅方向に対して中央位置に常に位置設
定されるために、操作者は上記取手7が吸気側もしくは
排気側のいずれの通路部341,342に位置しているかをそ
の都度確認する必要がない。これにより操作者は、例え
ば吸気状態にするには取手を左、排気状態にするには右
にというようにあらかじめ定まった操作法に基づき蓋板
2の前開きもしくは後開きの操作を容易かつ確実に行う
ことができる。
また上記板ばね8のローラ83と第1から第4の凹溝31
1〜314との係合によって、前開き状態、閉止状態および
後開き状態の相互の切換え操作における取手7の位置規
制を確実に行うことができる。
さらに車室内へ外気を取入れる前開き状態、車室内の
空気を排気する後開き状態、もしくは空気の出入りを停
止させる閉止状態の切換えを取手7の前後方向への移動
操作という一つの単純な操作によって行うことができる
ので、その操作は容易で、その作動も確実に行われる。
しかも前後一対のアーム5,6に取付けた作動軸体53,63
がガイド穴45,46に係合するとともに、板ばね8のロー
ラ83が支持部材3の凹溝311〜314と係合するために、蓋
板2の前開きなどの各状態を確実に維持することができ
る。
また取手操作により作動部材4を中立位置と最前位と
の間、および中立位置と最後位との間に位置設定するこ
とにより、蓋板2を所望の開き角度にすることができ、
これにより車室内の雰囲気に応じて最適な換気状態にす
ることができる。
第9図は第2実施例を示し、この実施例は第1実施例
における移動通路34の形状を変化させるとともに、一対
のコイルスプリング9による付勢位置を変化させたもの
である。この第2実施例では、吸気側通路部341aと排気
側通路部342aとを同一直線上に配置し、この通路部341
a,342aの中立位置に支持部材3aの幅方向一側に凹部346
を形成することにより拡幅通路部343aを形成している。
そして、この凹部346を構成する前後方向の端面344aに
よって垂下片712の移動を規制するストッパー部が形成
される。
また取手用ブラケット71を支持する支持軸体43aに
は、その一側のみにコイルスプリング(図示せず)が外
挿され、このコイルスプリングによって上記ブラケット
71は支持部材3の幅方向に対して上記拡幅通路部343aの
凹部346側に常に付勢され、これによりこの取手7は拡
幅通路部343aにおいて凹部346に嵌まり込んだ状態で静
止するように自動的に位置設定される。このためブラケ
ット71の垂下片712は最前位もしくは最後位から中立位
置まで移動操作されると、上記コイルスプリングの付勢
力により上記拡幅通路部343aの凹部346に嵌まり込み、
その凹部346の前後方向の端面344aに衝突して上記垂下
片712のそれ以上の移動が規制されることになる。
したがってこの第2実施例においても、最前位もしく
は最後位から中立位置に移動操作することにより、垂下
片712はコイルスプリングによって拡幅通路部343aの凹
部346に自動的に嵌まり込み、所定の中立位置に確実に
停止させることができる。この状態から蓋板2を前開き
もしくは後開き状態にするには取手7を上記コイルスプ
リングに抗して拡幅通路部343aの幅方向に移動させて吸
気側および排気側通路部341a,342aの延長上に位置させ
てから、前後動操作を行えばよい。
またこの第2実施例においても、第1実施例と同様
に、板ばね8の案内ローラ83と凹溝311〜314との係合に
よって作動部材4および取手7の位置規制を行うことが
できる。
なお上記第1および第2の実施例における他の態様を
以下に説明する。
A.上記実施例では、トラックの屋根に設けた場合を示し
たが、これに限らず、乗用車などの他の車両にも適用す
ることができ、また屋根に限らず車両の側面などに適用
してもよい。
B.上記実施例では、作動部材が最前位で蓋板2が前開き
状態、上記作動部材が最後位で蓋板2が後開き状態とな
る場合を示したが、これに限らず、作動部材が最前位で
蓋板が後開き状態、作動部材が最後位で蓋板が前開き状
態となるようにしてもよい。
C.上記実施例は車室内の換気を目的としたベンチレータ
であるが、例えば蓋板を透明もしくは有色透明な材料に
よって形成することによりいわゆるサンルーフを兼ねさ
せることもできる。
D.ガイド穴を、貫通形成したものではなく、例えば凹穴
状に形成したものにより構成してもよい。
E.上記実施例では、取手を支持する垂下片が一対の移動
経路を通るように構成しているが、これに限らず、例え
ば単一の垂下片により取手を支持させることにより単一
の移動通路を支持部材に形成するようにしてもよい。
F.上記第1実施例では取手7の垂下片712が拡幅通路部3
43の中央位置に位置付勢されるようにコイルスプリング
9を両側に配置しているが、これに限らず、例えば排気
側通路部342上もしくは吸気側通路部341上に位置付勢さ
れるようにコイルスプリングをいずれか一側のみに配置
するようにしてもよい。
G.上記実施例ではコイルスプリング9を立起片713と作
動部材4の側壁42との間に配置し、上記側壁42を反力部
としてコイルスプリング9の圧縮復元力を立起片713に
作用させるようにしているが、これに限らず、例えば支
持軸体の外周につば状の突部を形成し、これを反力部と
して用いるように構成してもよい。
H.上記実施例では、取手用ブラケット71を支持軸体43a
に取付け、この支持軸体43aにコイルスプリング9を外
挿させているが、これに限らず、例えばブラケット71を
取付けるためのみに軸体を作動部材4の内側に固定し、
この軸体にばね手段であるコイルスプリングを外挿する
ように構成してもよい。また上記軸体を作動部材4の基
板41の下方に位置するように作動部材4の外側に固定す
るようにしてもよい。これにより長穴411を省略するこ
とができる。
I.取手用ブラケット71の基板部711と作動部材4の基板4
1とを、例えば長穴とビスとによって支持部材3の幅方
向に相対移動可能に互いに連結するようにしてもよい。
〔考案の効果〕
この考案の車両用ベンチレータによれば、蓋板の前開
き、後開き、もしくは閉じた状態の相互の切換えは、作
動部材を第2の位置から第1の位置もしくは第3の位置
までの間を前後方向に移動させるという一つの操作によ
って行うことができるので、その操作は容易かつ迅速に
行うことができる。しかも取手の移動操作により蓋板を
開いた状態から閉じた状態に変化させる際に、取手は第
2の位置に至れば拡幅通路部の幅方向端面によってその
移動が規制されるために、上記取手の移動を第2の位置
で確実に停止させることができる。したがって上記取手
に加える操作力を操作者が加減する必要はなく、このた
め取手操作を容易かつ確実に行うことができる。
さらに上記取手はばね手段によって支持部材の幅方向
の一定位置に付勢されているために、取手が第1の位置
もしくは第3の位置のいずれの側から第2の位置に移動
操作されても、この取手は拡幅通路部内で一定位置に停
止するために、第2の位置から第1もしくは第3の位置
への移動操作に際し、取手の位置を確認する必要はな
く、取手操作をより容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の第1実施例を示す第2図のI−I線
断面説明図、第2図はベンチレータが設けられた車両の
斜視図、第3図は第1実施例の取手用ブラケットおよび
板ばねなどを示す分解斜視図、第4図は第1図のIV−IV
線における一部省略断面図、第5図は第1図のV−V線
における一部省略底面図、第6図は作動部材のガイド穴
を示す断面説明図、第7図は第2図のVII−VII線におけ
る前開き状態での断面説明図、第8図は後開き状態での
第7図相当図、第9図は第2実施例の第5図相当図、第
10図はこの考案の基本構造を示す構成図、第11図は第10
図の基本構造の底面図である。 1…屋根板、2…蓋板、3…支持部材、4…作動部材、
5…前側アーム、6…後側アーム、7…取手、9…コイ
ルスプリング、11…開口部、34…移動通路、45…前側ガ
イド穴、46…後側ガイド穴、51,61…アームの基端部、5
2,62…アームの先端部、53,63…作動軸体、341,341a…
吸気側通路部、342,342a…排気側通路部、343,343a…拡
幅通路部、344,344a…拡幅通路部の幅方向端面、711…
取手用ブラケットの基板部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体に貫通形成された開口部と、この開口
    部を覆う蓋板と、上記車体に取付けられた支持部材と、
    左右に側壁を有し、上記支持部材に対して前後方向に第
    1の位置、第2の位置および第3の位置の間を摺動可能
    に連結された作動部材と、この作動部材にその幅方向に
    取付けられた軸体と、この軸体にその軸方向に移動可能
    に取付けられるとともに、上記支持部材を貫通して配置
    された取手と、上記軸体に外挿されて上記取手を支持部
    材の幅方向の一定位置に付勢するばね手段と、基端部が
    支持部材に回転可能に取付けられ、先端部が蓋板に回転
    可能に取付けられた前後一対のアームと、このアームの
    中間部に取付けられた作動軸体とを有し、上記作動部材
    の側壁には前後一対のガイド穴が形成され、上記前側作
    動軸体は前側ガイド穴によって移動可能に保持されると
    ともに、後側作動軸体は後側ガイド穴によって移動可能
    に保持され、上記作動部材の第1の位置において前側作
    動軸体が前側ガイド穴に案内されて上昇することにより
    上記蓋板が前開き状態となり、作動部材の第2の位置に
    おいて上記蓋板が閉止状態となり、上記作動部材の第3
    の位置において後側作動軸体が後側ガイド穴に案内され
    て上昇することにより上記蓋板が後開き状態となるよう
    にガイド穴とアームとは構成され、上記支持部材には、
    上記作動部材の移動範囲と対応する取手の移動通路が貫
    通形成され、この移動通路には作動部材の第2の位置に
    上記取手が支持部材の幅方向に移動可能な拡幅通路部が
    形成され、この拡幅通路部には、取手が作動部材の第1
    および第3の位置から第2の位置に移動することによ
    り、この第2の位置で上記取手と互いに当接する端面が
    支持部材の幅方向に形成されていることを特徴とする車
    両用ベンチレータ。
JP10156989U 1989-08-30 1989-08-30 車両用ベンチレータ Expired - Lifetime JPH088897Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10156989U JPH088897Y2 (ja) 1989-08-30 1989-08-30 車両用ベンチレータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10156989U JPH088897Y2 (ja) 1989-08-30 1989-08-30 車両用ベンチレータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0340209U JPH0340209U (ja) 1991-04-18
JPH088897Y2 true JPH088897Y2 (ja) 1996-03-13

Family

ID=31650515

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10156989U Expired - Lifetime JPH088897Y2 (ja) 1989-08-30 1989-08-30 車両用ベンチレータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH088897Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0340209U (ja) 1991-04-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0695680B1 (en) Apparatus and method for setting vehicle door glass to vehicle body
US4968089A (en) Flexible top apparatus of a vehicle
JP2003237375A (ja) 折畳み可能なハードトップを備えたキャブリオレ自動車
JPH07276993A (ja) 自動開閉サンシェードを具備したサンルーフ装置及びこの制御方法
JPH023729B2 (ja)
JPH088897Y2 (ja) 車両用ベンチレータ
JPH07186795A (ja) リフタ機構の取付構造
JPH0745375Y2 (ja) 車両用ベンチレータ
JPH0745373Y2 (ja) 車両用ベンチレータ
JPH0745372Y2 (ja) 車両用ベンチレータ
JPH0745374Y2 (ja) 車両用ベンチレータ
JPH0745371Y2 (ja) 車両用ベンチレータ
JPH0751386Y2 (ja) 車両用スライドドア装置
KR0143823B1 (ko) 차량의 후드 개방 유지장치
JPH07299693A (ja) 工作機械のドア開閉機構
JPH0635726Y2 (ja) スライドドアのスライドチェック機構
JPH05238425A (ja) リッドの昇降装置
JPS6220338Y2 (ja)
JPH022668Y2 (ja)
JP2597087Y2 (ja) 車両用サンルーフ装置のディフレクタ取付構造
JPH035446Y2 (ja)
JP2633782B2 (ja) サンルーフ用のシェード装置
KR950006249Y1 (ko) 룸에어콘의 환기창 개폐장치
KR960000694B1 (ko) 자동차의 도어 착탈장치
JPH071493Y2 (ja) 自動車の窓開閉装置