JPH0745375Y2 - 車両用ベンチレータ - Google Patents

車両用ベンチレータ

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JPH0745375Y2
JPH0745375Y2 JP10771789U JP10771789U JPH0745375Y2 JP H0745375 Y2 JPH0745375 Y2 JP H0745375Y2 JP 10771789 U JP10771789 U JP 10771789U JP 10771789 U JP10771789 U JP 10771789U JP H0745375 Y2 JPH0745375 Y2 JP H0745375Y2
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handle
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guide hole
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一博 山手
克巳 白石
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Mazda Motor Corp
Delta Kogyo Co Ltd
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Mazda Motor Corp
Delta Kogyo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、車両用ベンチレータに関するものである。
〔従来の技術〕
従来、車両用ベンチレータとしては例えば実公昭61-416
14号公報で開示されたものが知られている。これは、昇
降杆と開閉ダイヤルとの操作により、蓋を閉止状態、前
開き状態もしくは後開き状態に切換えることができるよ
うに構成されたものである。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記従来の車両用ベンチレータにおいては、蓋板の開閉
を昇降杆の上下動により作動させるようにされ、この昇
降杆を上下動させるために昇降杆に螺合させた開閉ダイ
ヤルを所定の開閉量となるまで回転操作する必要があ
り、この操作に手間を要している。また蓋板を前開きも
しくは後開き状態にするには、リンクガイドの前後切換
えと開閉ダイヤルによる回転操作との2つの操作を要
し、手間がかかる。
このため、第9図に示すように取手7bの前後動操作だけ
で蓋板2を前開き、閉止および後開きの各状態に変化さ
せることができるベンチレータが考えられる。このベン
チレータは屋根板1に固定された支持部材3bと、この支
持部材3bの前後方向に貫通形成された長穴33に移動案内
された作動部材4bと、この作動部材4bの下面に固着され
た取手7bと、上記支持部材3bに基端部51,61が連結され
るとともに、先端部52,62が蓋板2に連結された前後一
対のアーム5,6と、このアーム5,6の中間部に取付けられ
た作動軸体53,63とを有するものである。そしてこのベ
ンチレータはこの作動軸体53,63が作動部材4bに形成さ
れたガイド穴45,46に挿通され、上記取手7bにより作動
部材4bを前後動させることにより、上記作動軸体53,63
がV字状のガイド穴45,46に沿って移動されてアーム5,6
が起伏するように構成されている。
このベンチレータにおいて、取手7bを前後動操作して上
記作動部材4bを前後動させることにより、蓋板2は、上
記取手7bが実線で示す中立位置で閉止状態、2点鎖線で
示す最前位で前開き状態、3点鎖線で示す最後位で後開
き状態のそれぞれに変化する。
またこのベンチレータでは、蓋板2の周囲にシール部材
21,22が取付けられ、蓋板2はこのシール部材21,22が蓋
板2と屋根板1とに挟まれて圧縮された状態で閉止され
る。したがって前開き状態もしくは後開き状態から蓋板
2を閉止状態にするには、上記シール部材21,22が所定
の圧縮状態となるように、上記取手7bをその中立位置の
直前で比較的強い力で押し引き操作する必要がある。
このため、取手が最前位と最後位との間を支持部材3bに
対して例えば一直線状に移動するように構成された場合
には、前開き状態もしくは後開き状態から上記取手を比
較的強い力で中立位置まで押し引き操作すると、所定の
中立位置で止まらずにこの位置を行き過ぎてしまうおそ
れがある。
そこで上記ベンチレータでは、第10図に示すように取手
7bを支持部材3bの幅方向に相対移動可能にビス72bによ
って作動部材4bに取付けるとともに、支持部材3bに貫通
形成した取手7bの移動通路34に、作動部材4bが中立位置
にあるときに上記取手7bが支持部材4bの幅方向に移動可
能な拡幅通路部343を形成し、この拡幅通路部343によっ
て上記取手7bの移動を上記中立位置で止めるように構成
している。
すなわち上記移動通路34を吸気側通路部341と、排気側
通路部342と、拡幅通路部343とによって構成し、上記吸
気側通路部341を上記支持部材3bの幅方向において拡幅
通路部343の一側、上記排気側通路部342を拡幅通路部34
3の他側にそれぞれ配置するとともに、上記拡幅通路部3
43には上記吸気側および排気側の通路部341,342の延長
上であって、支持部材3bの幅方向に上記取手7bの垂下片
712bと互いに当接する端面344を形成している。したが
って上記取手7bが最前位から最後位から中立位置まで移
動することにより、この取手7bの垂下片712bが上記端面
344に当たり、上記取手7bは止まる。
ところが、上記構成では取手7bと作動部材4bとの取付け
構造において、取手7bを作動部材4bの幅方向に移動可能
にするために、上記取手7bのブラケット71bと作動部材4
bとをビス72bにより強固に締付けることはできず、上記
ブラケット71bと作動部材4bとの間に第9図に示すよう
にわずかな隙間40bが残るようにする必要がある。この
ために、取手7bを操作する際にがたが生じるおそれがあ
る。
この考案は、このような事情に鑑みてなされたものであ
り、簡単な構成で、容易かつ迅速に前開き、後開きまた
は閉止状態にすることができ、しかもこれらの相互の切
換え操作を容易かつ確実に行うことができる車両用ベン
チレータを提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この考案では、車体に貫通
形成された開口部と、この開口部を覆う蓋板と、上記車
体に取付けられた支持部材と、左右に側壁を有し、上記
支持部材に対して前後方向に第1の位置、第2の位置お
よび第3の位置の間を摺動可能に連結された作動部材
と、この作動部材にその幅方向に相対移動可能に連結さ
れるとともに、上記支持部材を貫通して配置された取手
と、上記取手と作動部材との連結部に介装されて上記取
手を作動部材に押付けるように付勢するばね部材と、基
端部が支持部材に回転可能に取付けられ、先端部が蓋板
に回転可能に取付けられた前後一対のアームと、このア
ームの中間部に取付けられた作動軸体とを有し、上記作
動部材の側壁には前後一対のガイド穴が形成され、上記
前側作動軸体は前側ガイド穴によって移動可能に保持さ
れるとともに、後側作動軸体は後側ガイド穴によって移
動可能に保持され、上記作動部材の第1の位置において
前側作動軸体が前側ガイド穴に案内されて上昇すること
により上記蓋板が前開き状態となり、作動部材の第2の
位置において上記蓋板が閉止状態となり、上記作動部材
の第3の位置において後側作動軸体が後側ガイド穴に案
内されて上昇することにより上記蓋板が後開き状態とな
るようにガイド穴とアームとは構成され、上記支持部材
には、上記作動部材の移動範囲と対応する取手の移動通
路が貫通形成され、この移動通路には作動部材の第2の
位置に上記取手が支持部材の幅方向に移動可能な拡幅通
路部が形成され、この拡幅通路部には、取手が作動部材
の第1および第3の位置から第2の位置に移動すること
により、この第2の位置で上記取手と互いに当接する端
面が支持部材の幅方向に形成され、上記取手と作動部材
とは両者の一方もしくは双方を貫通する軸部材によって
互いに連結され、上記ばね部材はこの軸部材に圧縮され
た状態で外挿されているように構成した。
〔作用〕
上記構成によれば、取手を第2の位置から第1もしくは
第3の位置に前後動操作することにより蓋板は前開きも
しくは後開きの状態になる。しかも取手を第1の位置も
しくは第3の位置から第2の位置に戻し操作することに
より、上記取手は拡幅通路部の幅方向端面に当接するた
めに、上記取手は第2の位置で確実に停止される。また
この取手を他の位置に移動操作するには、この取手を第
2の位置において支持部材の幅方向にずらせることによ
り行うことができる。
さらに上記取手は作動部材に対してばね部材によって押
圧された状態で取付けられているために、取手と作動部
材との間でのがたつきを防止することができ、取手操作
により上記作動部材を確実に移動させることができる。
〔実施例〕
実施例として第1図および第2図にはトラックの屋根に
設けられたベンチレータが示されている。屋根板(車
体)1には外気の取入れ(吸気)および車室内の空気の
排出(排気)のための開口部11が貫通形成され、ベンチ
レータはこの開口部11を遮蔽する大きさの蓋板2と、屋
根板1の内面にボルトなどによって固定された支持部材
3と、この支持部材3に前後方向に摺動可能に内装され
た作動部材4と、上記支持部材3と上記蓋板2とを互い
に連結する前後一対のアーム5,6と、このアーム5,6のそ
れぞれの中間部に取付けられた作動軸体53,63と、上記
作動部材4を前後動させるための取手7とから基本構成
されている。
上記支持部材3と作動部材4とは、第3図および第4図
に示すように基板31,41とこの基板31,41の両側縁から起
立する側壁32,42とから横断面形状が溝型となるように
形成されている。これらは、両者の基板31,41の間に取
手用ブラケット71および板ばね8が介在された状態で、
第1図および第4図に示すように両者の側壁32,42を貫
通する一対の支持軸体43によって互いに連結されてい
る。支持部材3の両側壁32には長穴33が前後方向に一直
線状に形成され、この長穴33によって上記支持軸体43が
移動可能に保持され、これによって作動部材4は、支持
部材3に対して第1図に2点鎖線で示す最前位(第1の
位置)、実線で示す中立位置(第2の位置)、および3
点鎖線で示す最後位(第3の位置)との間を前後移動可
能に支持されるとともに、その移動範囲の規制とスムー
スな移動とが図られている。
上記取手用ブラケット71は第3図に示すように基板部71
1と、この基板部711の幅方向両側縁から垂下する垂下片
712とから構成される。基板部711には、その中央部に所
定の大きさの切欠き穴74が貫通形成されている。また上
記基板部711には、その四隅に長穴713が支持部材3の幅
方向に貫通形成され、この長穴713を通したビス(軸部
材)72を作動部材4の基板41に貫通させ、その先端721
をかしめることにより、上記ブラケット71が作動部材4
の基板41の下面に取付けられる。この取付け状態でこの
ブラケット71は作動部材4に対して長穴713の範囲内で
支持部材3の幅方向に移動可能で、かつ前後方向には移
動を規制された状態となる。
また上記ビス72には、その頭部722都取手用ブラケット7
1の基板部711との間にウェーブワッシャー(ばね部材)
74が外挿され、このウェーブワッシャー74はビス72の先
端721がかしめられることにより所定量圧縮される。こ
の圧縮復元力によって、作動部材4と、ブラケット71の
基板部711との間に両者の相対移動に伴い摩擦力が発生
し、この摩擦力によって、ブラケット71が作動部材4に
対してその停止位置で仮位置固定されるとともに、ブラ
ケット71の移動操作に際して適度な移動抵抗が付与され
る。
板ばね8は基板部81と、この基板部81の前後方向の両側
縁からハ字状に斜め下方に屈曲形成された押付け片82
と、この押付け片82の先端に回転可能に取付けられたロ
ーラ83とから構成され、上記基板部81は取手用ブラケッ
ト71の基板部711の切欠き穴714に下から嵌め込まれると
ともに、下側から貫通されたねじ84,85によって作動部
材4の基板41下面に取付けられている。この板ばね8は
そのローラ83が支持部材3の基板31と転動可能に接触さ
れ、作動部材4と支持部材3との両基板31,41間に挟ま
れることにより上記押付け片82が開かれて上下方向に復
元力を作用させた状態で配置されている。
支持部材3の基板31には、第1図および第3図に示すよ
うに上記板ばね8のローラ83と嵌合する第1から第4ま
での凹溝311,312,313,314が前から順に形成されてい
る。これらの凹溝311〜314は、作動部材4が中立位置に
あるときに一対のローラ83が第1および第3の凹溝311,
313(第1図の実線参照)、作動部材4が最前位で後側
ローラ83が第2の凹溝312(第1図の2点鎖線参照)、
作動部材4が最後位で後側ローラ83が第4の凹溝314
(第1図の3点鎖線参照)にそれぞれ嵌入するように配
置されている。
また支持部材3の基板31には、第3図および第5図に示
すように取手用ブラケット71の垂下片712が移動する一
対の移動通路34が貫通形成されている。この移動通路34
は吸気側通路341と排気側通路342とこれらが合流する拡
幅通路部343とから構成されている。上記吸気側通路341
は上記垂下片712の中立位置と最前位との間の移動経路
に対応し、上記排気側通路342は上記垂下片712の中立位
置と最後位との間の移動経路に対応するように形成され
る。この吸気側通路部341と排気側通路部342とは支持部
材3の幅方向に互いにその位置をずらせて配置されると
ともに、中立位置で両者の端部が支持部材3の幅方向に
互いに連通され、これにより拡幅通路部343が形成され
る。
したがって吸気側通路部341と排気側通路342とはそれぞ
れ拡幅通路部343によってL字状に屈曲され、上記拡幅
通路部343の幅方向端面によって上記2つの通路部341,3
42にはそれぞれ中立位置におけるストッパー部344が形
成される。
上記移動通路34には第4図に示すように垂下片712が上
下に貫通するように配置され、この垂下片712の下端部
には取手7がビス73によって固定されている。そして上
記垂下片712の位置規制は、第5図に示すようにビス72
と、このビス72が挿通された長穴713の両側端の内縁と
が互いに接触することにより行われる。
一対のアーム5,6は、第1図に示すように側面視でV字
状に形成され、その基端部51,61が支軸511,611によって
支持部材3の上端部に水平軸回りに回転可能に連結さ
れ、先端部52,62が支軸521,621によって蓋板2の下面に
上記基端部51,61の支軸511,611と互いに平行な軸回りに
回転可能に連結されている。また上記一対のアーム5,6
の中間部には作動軸体53,63が貫通して取付けられ、こ
の作動軸体53,63は上記支軸511,611と互いに平行に配置
されている。
また作動部材4には、第1図および第3図に示すように
その両側壁42に前側ガイド穴45と後側ガイド穴46とが貫
通形成され、前側ガイド穴45に前側作動軸体53、後側ガ
イド穴46に後側作動軸体63がそれぞれ移動可能に貫通配
置されている。
前側ガイド穴45は、第6図に示すように前端係止部451
と前部誘導路452と後部誘導路453と後端係止部454とに
よりほぼV字形に形成されている。後部誘導路453は前
方に向かって比較的急勾配で斜め下方に延び、前部誘導
路452はこの後部誘導路453の前端である下端屈曲部455
から屈曲して前方に向かって比較的緩勾配で斜め上方に
延び、この前部誘導路452の前端から作動部材4の移動
方向に屈曲して前端係止部451が形成されている。上記
後端係止部454は後部誘導路453の後端から作動部材4の
移動方向に屈曲されて形成されている。
また後側ガイド穴46は前端係止部461と前部誘導路462と
後部誘導路463と後端係止部464とにより、前側ガイド穴
45と同様にほぼV字形に形成されている。
後部誘導路463は前方に向かって斜め下方に延び、前部
誘導路462はこの後部誘導路463の前端である下端屈曲部
465から屈曲して前方に向かって斜め上方に延び、この
前部誘導路462の前端から作動部材4の移動方向に屈曲
して前端係止部461が形成されている。後端係止部464は
後部誘導路463の後端から作動部材4の移動方向に屈曲
されて形成されている。
作動部材4が第1図および第6図に実線で示す中立位置
にある時には、前側作動軸体53が前側ガイド穴45の下端
屈曲部455、後側作動軸体63が後側ガイド穴46の下端屈
曲部465にそれぞれ位置するようにされ、これによって
蓋板2は閉止状態にされる。
そして作動部材4が第1図および第6図に2点鎖線で示
す最前位にある時には、前側作動軸53が前側ガイド穴45
の後端係止部454、後側作動軸体63が後側ガイド穴46の
後端係止部461にそれぞれ位置するように設定される。
この状態では前側アーム5が上記前側作動軸53に案内さ
れて後側アーム6より上方に上昇し、これにより蓋板2
は上記閉止状態から最大の開き角度での前開き状態にな
る。
また作動部材4が第1図および第6図に3点鎖線で示す
最後位にある時には、前側作動軸53が前側ガイド穴45の
前端係止部451、後側作動軸63が後側ガイド穴46の前端
係止部464にそれぞれ位置するように設定される。この
状態では後側アーム6が上記後側作動軸63に案内されて
前側アーム5より上方に上昇し、これにより蓋板2は最
大の開き角度での後開き状態になる。
第1図に21,22で示すのはシール部材で、これは蓋板2
の下面外周部に取付けられ、この蓋板2が閉止状態にな
る時には上記シール部材21,22が開口部11周囲の屋根板
1上面と密着して空気の出入りが遮断されるようにして
いる。さらに蓋板2が前開き状態では後縁部のシール部
材21、後開き状態では前縁部のシール部材21がそれぞれ
屋根板1と互いに接触して空気の移動方向が規制される
ようにしている。
なお第3図中345は緩衝部材を示し、この緩衝部材345は
取手用ブラケット71の垂下片712の端縁と移動通路34の
内周縁とが直接的に衝突しないようにしている。また71
5は切欠き凹部を示し、板ばね8が撓んだ際にローラ83
が収容されるようにしている。
上記構成の車両用ベンチレータにおいては、通常時は、
作動部材4が第1図に実線で示す中立位置に設定され、
一対の作動軸体53,63が一対のガイド穴45,46の下端屈曲
部455,465に位置してその上下移動が規制されることに
より、蓋板2はシール部材22が圧縮された状態で閉止状
態に保たれる。この状態においては、板ばね8のローラ
84が支持部材3の第1および第3の凹溝311,313に嵌入
しているとともに、この板ばね8の復元力によって作動
部材4はその支持軸体43が長穴33の上縁に押付けられて
いるために、上記作動部材4および取手7などを所定の
中立位置に確実に保つことができる。
つぎに、車室内に吸気させるには、上記取手7をその垂
下片712が吸気側通路341上に位置するように、支持部材
3の幅方向に移動させた後に前方に押してやればよい。
これにより取手7は吸気側通路部341に沿って前進し、
板ばね8の後側ローラ83が第7図に示すように第2凹溝
312に嵌入することによりこれ以上の前進に対する抵抗
が生じる。操作者はこの抵抗により取手操作を停止す
る。これにより前側作動軸53が前側ガイド穴45の後端係
止部454、後側作動軸63が後側ガイド穴46の後端係止部4
64にそれぞれ移動するために、蓋板2は最大の前開き状
態となって、前方からの外気を開口部11を通して車室内
に取入れることができる。この状態では一対の作動軸体
53,63がその上下方向移動をそれぞれのガイド穴45,46の
後端係止部454,464によって規制されるために、上記前
開き状態を確実に保つことができる。
この前開き状態から再び閉止状態にするには、取手7を
手前に引いてやればよい。蓋板2が閉止状態の間際にな
ると、シール部材21,22が屋根板1と接触し、このシー
ル部材21,22の圧縮復元力によって上記取手7に移動抵
抗が加わるようになる。この際、上記取手7をより強く
引いても上記垂下片712は拡幅通路部343のストッパー部
344の緩衝部材345と当たるために、上記取手7は中立位
置より先には進まず、この取手7を中立位置で確実に止
めることができる。これにより取手7への操作力を加減
することなく、単なる引き操作だけで蓋板2を確実に閉
止状態にすることができる。この状態においても、一対
の作動軸体53,63が一対のガイド穴45,46の下端屈曲部45
5,465に位置して、上下方向移動が規制されるために、
上記閉止状態を確実に保つことができる。
この閉止状態から逆に蓋板2を後開き状態にするには、
取手7を第4図に実線で示す状態から1点鎖線で示す状
態まで支持部材3の幅方向に移動させればよい。上記取
手7を幅方向に移動させることにより、その垂下片712
は拡幅通路部343の排気側通路342上に位置するようにな
る。この位置から取手7を後方に引くことにより、この
取手7は排気側通路部342に沿って後方に移動する。そ
して板ばね8の後側ローラ83が第8図に示すように第4
凹溝314に嵌入することにより停止する。これによって
一対の作動軸体53,63はガイド穴45,46の前端係止部451,
452に位置されるたに蓋板2は後開き状態となり、車室
内の空気を開口部11を通して排気することができる。こ
の状態においても、上記一対の作動軸体53,63は上記前
端係止部451,452によってその上下方向移動が規制さ
れ、これにより上記後開き状態を確実に保つことができ
る。
この後開き状態から再び閉止状態に戻すには、上記取手
7を前方に押してやればよい。この場合にも、垂下片71
2は拡幅通路部343に至ればそのストッパー部344の緩衝
部材345に衝突してそれ以上の前進が止められる。した
がって後開き状態から閉止状態に戻す際の操作において
も、前開き状態からの戻し操作と同様に、単なる押し操
作だけで取手7を中立位置に確実に止めることができ、
これにより蓋板2を確実に閉止状態にすることができ
る。
上記取手7による移動操作においては、取手用ブラケッ
ト71がウェーブワッシャー74によって作動部材4に常に
押付けられているために、上記ブラケット71と作動部材
4との間でのがたつきの発生を防止することができ、こ
れにより取手7による作動部材4の前後動操作を確実に
行うことができる。しかも上記ウェーブワッシャー74の
圧縮復元力によって拡幅通路部343における取手7の移
動操作に際して適度な移動抵抗が付与されるとともに、
取手7を拡幅通路部343内で確実に仮位置固定すること
ができる。
また上記板ばね8のローラ83と第1から第4の凹溝311
〜314との係合によって、前開き状態、閉止状態および
後開き状態の相互の切換え操作における取手7の位置規
制を確実に行うことができる。さらに車室内へ外気を取
入れる前開き状態、車室内の空気を排気する後開き状
態、もしくは空気の出入りを停止させる閉止状態の切換
えを取手7の前後方向への移動操作という一つの単純な
操作によって行うことができるので、その操作は容易
で、その作動も確実に行われる。
しかも前後一対のアーム5,6に取付けた作動軸体53,63が
ガイド穴45,46に係合するとともに、板ばね8のローラ8
3が支持部材3の凹溝311〜314と係合するために、蓋板
2の前開きなどの各状態を確実に維持することができ
る。
また取手操作により作動部材4を中立位置と最前位との
間、および中立位置と最後位との間に位置設定すること
により、蓋板2を所望の開き角度にすることができ、こ
れにより車室内の雰囲気に応じて最適な換気状態にする
ことができる。
なお上記実施例における他の態様を以下に説明する。
A.上記実施例では、トラックの屋根に設けた場合を示し
たが、これに限らず、乗用車などの他の車両にも適用す
ることができ、また屋根に限らず車両の側面などに適用
してもよい。
B.上記実施例では、作動部材が最前位で蓋板2が前開き
状態、上記作動部材が最後位で蓋板2が後開き状態とな
る場合を示したが、これに限らず、作動部材が最前位で
蓋板が後開き状態、作動部材が最後位で蓋板が前開き状
態となるようにしてもよい。
C.上記実施例は車室内の換気を目的としたベンチレータ
であるが、例えば蓋板を透明もしくは有色透明な材料に
よって形成することによりいわゆるサンルーフを兼ねさ
せることもできる。
D.ガイド穴を、貫通形成したものではなく、例えば凹穴
状に形成したものにより構成してもよい。
E.上記実施例では、取手を支持する垂下片が一対の移動
経路を通るように構成しているが、これに限らず、例え
ば単一の垂下片により取手を支持させることにより単一
の移動通路を支持部材に形成するようにしてもよい。
F.上記実施例では取手用ブラケット71と作動ブラケット
714とを連結する軸部材としてビス72を用い、このビス
をかしめることにより連結するようにしているが、これ
に限らず、軸部材としてボルトを用い、このボルトとナ
ットとにより連結するようにしてもよい。さらに上記ボ
ルトなどの突軸をあらかじめ固着しておくようにしても
よい。またばね部材としてウェーブワッシャー74のほか
にコイルスプリングなどを用いてもよい。
G.上記実施例では取手側に長穴713を形成しているが、
これに限らず、例えば作動部材側に長穴を形成するよう
にしてもよい。またばね部材としてのウェーブワッシャ
ーをブラケット71の下面側に配置しているが、これに限
らず、例えば作動部材の上面側に配置するようにしても
よい。
〔考案の効果〕
この考案の車両用ベンチレータによれば、蓋板の前開
き、後開き、もしくは閉じた状態の相互の切換えは、作
動部材を第2の位置から第1の位置もしくは第3の位置
までの間を前後方向に移動させるという一つの操作によ
って行うことができるので、その操作は容易かつ迅速に
行うことができる。しかも取手の移動操作により蓋板を
開いた状態から閉じた状態に変化させる際に、取手は第
2の位置に至れば拡幅通路部の幅方向端面によってその
移動が規制されるために、上記取手の移動を第2の位置
で確実に停止させることができる。したがって上記取手
に加える操作力を操作者が加減する必要はなく、このた
め取手操作を容易かつ確実に行うことができる。
さらに取手はばね部材によって作動部材に対して常に押
付けられた状態で取付けられるために、支持部材の幅方
向への相対移動を可能にしつつ、上記取手と作動部材と
の間のがたつきを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の実施例を示す第2図のI−I線断面
説明図、第2図はベンチレータが設けられた車両の斜視
図、第3図は上記実施例の取手用ブラケットおよび板ば
ねなどを示す分解斜視図、第4図は第1図のIV-IV線に
おける一部省略断面図、第5図は第1図のV−V線にお
ける一部省略底面図、第6図は作動部材のガイド穴を示
す断面説明図、第7図は第2図のVII-VII線における前
開き状態での断面説明図、第8図は後開き状態での第7
図相当図、第9図はこの考案の基本構造を示す構成図、
第10図は第9図の基本構造の底面図である。 1……屋根板、2……蓋板、3……支持部材、4……作
動部材、5……前側アーム、6……後側アーム、7……
取手、11……開口部、34……移動通路、45……前側ガイ
ド穴、46……後側ガイド穴、51,61……アームの基端
部、52,62……アームの先端部、53,63……作動軸体、72
……ビス、74……ウェーブワッシャー、341,341a……吸
気側通路部、342,342a……排気側通路部、343,343a……
拡幅通路部、344,344a……拡幅通路部の幅方向端面、71
1……取手用ブラケットの基板部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体に貫通形成された開口部と、この開口
    部を覆う蓋板と、上記車体に取付けられた支持部材と、
    左右に側壁を有し、上記支持部材に対して前後方向に第
    1の位置、第2の位置および第3の位置の間を摺動可能
    に連結された作動部材と、この作動部材にその幅方向に
    相対移動可能に連結されるとともに、上記支持部材を貫
    通して配置された取手と、この取手と作動部材との連結
    部に介装されて上記取手を作動部材に押付けるように付
    勢するばね部材と、基端部が支持部材に回転可能に取付
    けられ、先端部が蓋板に回転可能に取付けられた前後一
    対のアームと、このアームの中間部に取付けられた作動
    軸体とを有し、上記作動部材の側壁には前後一対のガイ
    ド穴が形成され、上記前側作動軸体は前側ガイド穴によ
    って移動可能に保持されるとともに、後側作動軸体は後
    側ガイド穴によって移動可能に保持され、上記作動部材
    の第1の位置において前側作動軸体が前側ガイド穴に案
    内されて上昇することにより上記蓋板が前開き状態とな
    り、作動部材の第2の位置において上記蓋板が閉止状態
    となり、上記作動部材の第3の位置において後側作動軸
    体が後側ガイド穴に案内されて上昇することにより上記
    蓋板が後開き状態となるようにガイド穴とアームとは構
    成され、上記支持部材には、上記作動部材の移動範囲と
    対応する取手の移動通路が貫通形成され、この移動通路
    には作動部材の第2の位置に上記取手が支持部材の幅方
    向に移動可能な拡幅通路部が形成され、この拡幅通路部
    には、取手が作動部材の第1および第3の位置から第2
    の位置に移動することにより、この第2の位置で上記取
    手と互いに当接する端面が支持部材の幅方向に形成さ
    れ、上記取手と作動部材とは両者の一方もしくは双方を
    貫通する軸部材によって互いに連結され、上記ばね部材
    はこの軸部材に圧縮された状態で外挿されていることを
    特徴とする車両用ベンチレータ。
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