JPH088846Y2 - 配送伝票 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、運送会社、デパート、スーパーマーケット
等において、依頼された配送品に貼り付けて配送業務を
行うための配送伝票に関する。

従来の技術 この種配送伝票としては、従来から種々の構成のもの
が知られているが、これらはいずれも、互いに重ね合わ
された複数枚の複写記入される配送票と、これら配送票
の最上位に重ね合わされて配送品に貼着される貼着片と
を備えてはいるが、配送情報以外の伝達情報を記載する
紙片は備えていない。

考案が解決しようとする課題 このため従来にあっては、配送品と一緒に配送情報以
外の伝達情報を伝えたい場合には、この伝達情報を別の
紙片に記載して、配送品の包装中に収納しなければなら
なった。

したがって、従来においては、複数の届け先がある場
合に、伝達情報を記載した紙片を宛名人と相違する届け
先の配送品を包装中に収納してしまったり、あるいは、
配送品を発送する際に、せっかく書いた紙片を収納し忘
れたりするという不都合が生じていた。

本考案は、このような不都合を解消した配送伝票を提
供することを目的とする。

課題を解決するための手段 この目的を達成するために本考案は、各種の配送情報
が複写記入される複数枚の配送票と、配送情報以外の適
宜な伝達情報が記載される情報記載片と、情報記載片の
すぐ上に位置するよう配置されるとともにその下面には
剥離可能な接着構造が剥離紙で被覆されてなる隠蔽片と
を、互いに重ね合わせたうえ、これらの最上位に、天地
方向の長さを前記各配送票、前記情報記載片及び前記隠
蔽片よりも長く形成し、その三縁に沿って粘着剤が塗布
された貼着片を重ね合わせて、所定のものは取り外し可
能に綴じ合わせ、前記貼着片の少なくとも前記粘着剤塗
布部分を剥離台紙で剥離可能に被覆したものである。

作用 情報記載片に配送情報以外の適宜な伝達情報を記載し
た後、隠蔽片の剥離紙を剥離して接着構造を露出し、こ
の接着構造によって前記情報記載片に前記隠蔽片を剥離
可能に接着する。これによって、前記情報記載片に記載
された伝達情報は、被覆隠蔽されて外部から視認不能と
なる。一方、配送品を受け取った届け先では、隠蔽片を
情報記載片から剥離することによって、被覆隠蔽されて
いた伝達情報を視認することができる。

実施例 以下、本考案の好適な実施例を添付図面に基づいて詳
細に説明する。

ここにおいて第１図は配送伝票の平面図、第２図はそ
の概略的なＡ−Ａ線端面図、第３図は同じくＢ−Ｂ線端
面図、第４図は伝達情報を記載して情報記載片に隠蔽片
を接着した状態を概略的に示す端面図、第５図は隠蔽片
の一部を情報記載片から剥がした状態を示す斜視図、第
６図は接着構造に関する他の実施例を概略的に示す端面
図、第７図は同じく伝達情報を記載して情報記載片に隠
蔽片を接着した状態を概略的に示す端面図、第８図は隠
蔽片の一部を情報記載片から剥がした状態を示す斜視図
である。

第１図〜第３図に示すように、４枚の互いに重ねられ
た配送票1,2,3,4は、天地端と直角に位置する一端側に
おいて接着剤５によって互いに綴じ合わされ、最下位の
配送票４の下には隠蔽片６が同様に接着剤５によって綴
じ合わされている。前記隠蔽片６の下面には、綴じ合わ
せ端部を除いて剥離可能な接着構造である剥離可能な程
度に接着力が弱い粘着剤７が塗布され、この粘着剤７
は、天地方向は同一長さで綴じ合わせ端とは反対側の端
部が突出するよう構成された剥離紙８で被覆されてい
る。前記剥離紙８の下にはさらに、前記隠蔽片６と同一
大の情報記載片９が重ねられ、天地端と直角に位置する
一端側において接着剤５によって前記隠蔽片６に綴じ合
わされている。第２図で明らかなように、各配送票1,2,
3,4、隠蔽片６及び情報記載片９の各綴じ合わせ部分よ
りも内側には、それぞれ切り用ミシン目10が設けられて
いる。

また、第１図及び第２図で明らかなように、前記各配
送票1,2,3,4は、各切り用ミシン目10から切り離す時に
容易に把持するために、綴じ合わせ端とは反対側の一端
が下位のものほど長く階段状に突出するよう構成されて
いる。配送票１は取次店控、配送票２は依頼主控、配送
票３は発店控、配送票４は着店控としてそれぞれ使用さ
れる。前記配送票１の上には、天地方向の長さがこれら
各配送票1,2,3,4よりも長く構成された貼着片たる送り
状11が重ねられ、接着剤５によって前記送り状11に前記
配送票１がその切り用ミシン目10よりも外側で綴じ合わ
されている。第２図及び第３図で明らかなように、前記
送り状11は、前記各配送票1,2,3,4の突出端側を除く三
縁に沿って貼着剤12が塗布される一方、前記送り状11と
ほぼ同一大の剥離台紙13が、前記各配送票1,2,3,4、剥
離紙８を備えた隠蔽片６及び情報記載片９を挟み込むよ
うにして、前記粘着剤12を被覆している。

第１図に示すように、送り状11及び各配送票1,2,3,4
のそれぞれ対応する位置には、配送情報である申込年月
日、届け先住所氏名、依頼主住所氏名、品名を複写記入
する配送情報記入欄14（但し、送り状11についてのみ図
示）が設けられている。これら配送情報記入欄14への複
写記入をする構成としては、種々可能であるが、例え
ば、送り状11の少なくとも配送情報記入欄14に対応する
裏面及び各配送票1,2,3の同じく少なくとも配送情報記
入欄14に対応する裏面にカーボン複写剤を設けたカーボ
ン複写システムを採用したり、あるいは、送り状11及び
各配送票1,2,3の少なくとも配送情報記入欄14に対応す
る裏面に染料含有カプセルを塗布する一方、これと対向
する各配送票1,2,3,4の表面に呈色剤を塗布したノーカ
ーボンシステムを採用することができる。

続いて、上述の如く構成した配送伝票の使用方法につ
いて第１図〜第５図に基づき説明する。

運送会社の取次店等で配送を希望する依頼主が、送り
状11の上から配送情報記入欄14の対応する部分に所定の
各種情報を記入すると、各配送票1,2,3,4の対応する配
送情報記入欄14に同一事項が複写記入される。また、依
頼主は、届け先に対して伝達したい配送情報以外の情
報、例えば、御礼の言葉、近況報告等があれば、情報記
載片９にその伝達情報15を記載し、剥離紙８を剥がして
露出した粘着剤７により、隠蔽片６を前記情報記載片９
に接着する。この情報記載片９に伝達情報15を記載した
り、剥離紙８を剥がすにあたっては、送り状11をその綴
じ合わせ端側を除いて剥離台紙13から剥がし、各配送票
1,2,3,4とともに捲り上げることによって容易に行うこ
とができる。このようにして、第４図に示すように、情
報記載片９に記載された伝達情報15は、隠蔽片６により
被覆隠蔽された状態となり、外部から視認不能となる。
なお、粘着剤７の接着力は弱いので、隠蔽片６は情報記
載片９から剥離可能である。

そして、依頼主控である配送票２が切り用ミシン目10
で切り離されて抜き取られ、依頼主に手渡される一方、
剥離台紙13を剥離し、露出した粘着剤12によって送り状
11の三縁において、各配送票1,2,3,4及び隠蔽片６が接
着された情報記載片９とともに配送品の包装箱（図示せ
ず）に接着する。次に、取次店では自己の控となる配送
票１を切り用ミシン目10から切り離し、抜き取って保管
する一方、配送品を集荷にきた運送会社に引き渡す。運
送会社では、集荷した配送品から配送伝票３を切り離
し、抜き取って保管したうえ、配送品を届け先が属する
地域の配送店に配送し、ここで配送票４を同様に切り離
し、抜き取って保管する一方、届け先に隠蔽片６が接着
された情報記載片９をともなった送り状11が接着された
配送品を配送するものである。

配送品を受け取った届け先では、切り用ミシン目10か
ら隠蔽片６とともに情報記載片９を切り離して抜き取っ
たうえ、前記隠蔽片６を前記情報記載片９から剥がせ
ば、第５図に示すように、被覆隠蔽されていた伝達情報
15が視認可能となる。

続いて、第６図〜第８図に基づき隠蔽片を情報記載片
に剥離可能に接着するための接着構造に関する他の実施
例を説明する。

第６図に示すように、本実施例の接着構造は、不完全
な溶着等の手段によって互いに剥離可能に擬似的に接着
された２枚の合成樹脂製の透明フィルム20,21が、透明
フィルム20の互いの接着面とは反対面側に塗布された接
着力の強い粘着剤22によって隠蔽片23に接着される一
方、透明フィルム21の互いの接着面とは反対面側に塗布
された接着力の強い粘着剤24が剥離紙25で被覆されて構
成されたものである。なお、第６図中、26は情報記載
片、27は綴じ合わせのための接着剤、28は綴じ合わせ部
分の内側にそれぞれ設けた切り用ミシン目である。

本実施例にあっては、第７図に示すように、情報記載
片26に適宜な伝達情報29を記載したうえ、剥離紙25を剥
がして露出した粘着剤24により隠蔽片23を前記情報記載
片26に接着すると、前記伝達情報29は前記隠蔽片23で被
覆隠蔽された状態となる。この状態で隠蔽片23を捲り上
げると、各透明フィルム20,21の接着面が剥離し、第８
図に示すように、透明フィルム21を情報記載片26に残し
て、透明フィルム20は隠蔽片23とともに剥離される。こ
れによって、被覆隠蔽されていた伝達情報29は、前記透
明フィルム21を透して視認可能となる。

なお、本考案は上述した各実施例に限定されるもので
はなく、例えば、貼着片を送り状11ではなく、その上に
重ねた透明カバーで構成してもよい。また、隠蔽片6,23
を情報記載片9,26に剥離可能に接着するための接着構造
としては、第２実施例における透明フィルム20及び粘着
剤22は設けず、上述した透明フィルム21のみを、接着力
の弱い剥離可能な粘着剤によって隠蔽片23に剥離可能に
接着する構成であってもよい等、種々変更可能である。
さらに、各配送票1,2,3,4、隠蔽片6,23、剥離紙8,25、
情報記載片9,26の綴じ合わせは接着剤5,27のほか、ステ
ープラー等で行ってもよい。またさらに、この綴じ合わ
せは、綴じ合わせ端を階段状に下位のものほど長く延出
するよう形成することにより、各々を互いに綴じ合わせ
ることなく、独立した状態で貼着片たる送り状11に綴じ
合わせてもよい。

効果 以上説明したように、本考案によれば、配送情報以外
の伝達情報も、配送品とともに送ることができるので、
伝達情報を誤った届け先に送付したり、配送品の包装内
に入れ忘れたりすることがなく、しかも伝達情報は隠蔽
状態となるので、他人に知られたくない情報でも記載で
きるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の好適な実施例を示し、第１図は配送伝票の
平面図、第２図はその概略的なＡ−Ａ線端面図、第３図
は同じくＢ−Ｂ線端面図、第４図は伝達情報を記載して
情報記載片に隠蔽片を接着した状態を概略的に示す端面
図、第５図は隠蔽片の一部を情報記載片から剥がした状
態を示す斜視図、第６図は接着構造に関する他の実施例
を概略的に示す端面図、第７図は同じく伝達情報を記載
して情報記載片に隠蔽片を接着した状態を概略的に示す
端面図、第８図は隠蔽片の一部を情報記載片から剥がし
た状態を示す斜視図である。 1,2,3,4……配送票、６……隠蔽片、７……粘着剤、８
……剥離紙、９……情報記載片、11……送り状、12……
粘着剤、13……剥離台紙、15……伝達情報、20,21……
透明フィルム、22,24……粘着剤、23……隠蔽片、25…
…剥離紙、26……情報記載片、29……伝達情報

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】各種の配送情報が複写記入される複数枚の
   配送票と、配送情報以外の適宜な伝達情報が記載される
   情報記載片と、情報記載片のすぐ上に位置するよう配置
   されるとともにその下面には剥離可能な接着構造が剥離
   紙で被覆されてなる隠蔽片とを、互いに重ね合わせたう
   え、これらの最上位に、天地方向の長さを前記各配送
   票、前記情報記載片及び前記隠蔽片よりも長く形成し、
   その三縁に沿って粘着剤が塗布された貼着片を重ね合わ
   せて、所定のものは取り外し可能に綴じ合わせ、前記貼
   着片の少なくとも前記粘着剤塗布部分を剥離台紙で剥離
   可能に被覆したことを特徴とする配送伝票。