JPH088783Y2 - 縫製装置の布排出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は縫製装置の布排出装置に関する。

（従来の縫製装置） 従来の縫製装置として、機枠に設けられた左右方向に
長い布載置テーブルと、この布載置テーブルの後方にお
いて機枠に、布送り方向を左右に向けるようにして、且
つ針が前方に位置するようにして左右動自在に設けられ
たミシンとを有するものは知られている。

（考案の目的） この考案は、前記縫製装置において、縫製が完了した
布を前方に効率よく自動排出することが出来る布排出装
置を提供することを目的とするものである。

（実施例） 以下にこの考案を図面に示す実施例に基づいて説明す
る。なお、この明細書において、前とは第２図下側を、
後とは同図上側をいい、左とは第２図左側を、右とは同
図右側をいう。

機枠１に左右方向に長い布載置テーブル２が設けら
れ、この布載置テーブル２の後方において機枠１に左右
動台３が左右動自在に設けられ、この左右動台３に前後
動台４が前後動自在に設けられ、この前後動台４に布送
り方向を左右に向けるようにして、且つ針６が前方に位
置するようにして、ミシン５が設けられている。なお、
前後動台４を省略してミシン５を直接に左右動台３に取
付けることもある。このミシン５のベッド７の上面は布
載置テーブル２の下面に密接するようになされている
（第３図参照）。

前記布載置テーブル２の後方に、それと並ぶようにし
て布支承ベルト９が配され、この布支承ベルト９の右端
が、その上面が布載置テーブル２の上面と面一となるよ
うにして機枠１に取付けられ、同左端が布載置テーブル
２の上面より下方位置であって、左右動台３、前後導台
４及びミシン５の左右動を妨げない高さ位置となるよう
にして、機枠１に取付けられている（第１図参照）。左
右動台３に布支承ベルト９用の上下一対のガイドローラ
ー10が軸心を前後に向けるようにして回転自在に設けら
れ、上側のガイドローラー10は、その上縁が布載置テー
ブル２の上面より布支承ベルト９の厚さだけ低い高さ位
置となされると共に、布支承ベルト９の右端がわに対向
するようになされている。他方下側のガイドローラー10
は、その下縁が布支承ベルト９の左端がわの上面と等し
い高さ位置となされ、且つ上側のガイドローラー10と上
下に重ならないように左にずれている。そして、これら
ガイドローラー10に布支承ベルト９が、右から上側水平
部、垂下部及び下側水平部となるように掛けられて、布
支承ベルト９が張った状態となされている。このような
構成によって、ミシン５の位置に拘らず、ベッド７の前
端部右側には常時布載置テーブル２と面一の布支承ベル
ト９が存在することになる。なお、布支承ベルト９のな
い縫製装置もある。

前記機枠１の左右部に横棒12が前後動位置変更自在に
渡され、この横棒12はミシン５のアームの縦胴の前方に
位置するようになされている。横棒12には多数の布挟持
具13が左右方向及び前後方向の位置変更可能に設けられ
ている。

前記布載置テーブル２の後部左右に支柱16が立設さ
れ、これら支柱16に水平ビーム17が、その長手方向を左
右に向けるようにして渡し止められ、この水平ビーム17
に以下に詳述する布排出具18が所定間隔で着脱自在に設
けられている。布排出具18は水平ビーム17に取付けられ
たクランプ19を有しており、このクランプ19にブラケッ
ト20が設けられ、このブラケット20に枢軸21を介して揺
動アーム22が前後方向に揺動自在に設けられ、この揺動
アーム22に、その長手方向に沿って摺動棒23が進退自在
に設けられ、この摺動棒23の下端に布押え24が設けられ
ている。なお、揺動アーム22の揺動は流体圧シリンダ25
よって行なわれ、摺動棒23の摺動は流体圧シリンダ26に
よって行なわれるようになされている。このような構成
によって、第３図の実線で示す位置から、布押え24を下
降させて布Ｃを押さえた後、流体圧シリンダ26のロッド
を突出状態に保持したまま揺動アーム22を前側へと揺動
させると、布押え24が布載置テーブル２に当接しつつ前
方に移動するので、布Ｃは布押え24に押されて、布載置
テーブル２の上を滑りながら前方に排出される。そし
て、布Ｃの排出が完了すると、布押え24を上昇させつつ
揺動アーム22を後方に揺動させて、元の位置に戻す。

（実施例の作用） 次に実施例装置の作用について説明する。

布挟持具13に布Ｃを挟持させた後、スイッチ（図示
略）を入れることによって、前進した位置で停止してい
たミシン５が右側へ縫製移動することによって布Ｃが縫
製される。縫製が完了すると、ミシン５は後退・高速の
戻りの為の左移動・前進を行なって元の位置に戻って次
の縫製に備える。

また、縫製が完了すると、布Ｃは布押え24によって押
さえられ、その状態となると、布挟持具13が布Ｃを放
す。その後、前記した如く、揺動アーム22の揺動及び摺
動棒23の突出によって布押え24が布Ｃを押えつつ布載置
テーブル２上を移動するので、布Ｃは布載置テーブル２
上を滑って布押え24によって前方に排出される。その
後、布押え24は元の位置（第３図の実線で示す位置）に
戻り、次の布Ｃの排出に備える。

（考案の効果） この考案は、前記した如き構成によって、以下の如き
効果を奏するものである。

機枠に支柱を介して水平ビームが固定され、この水平
ビームに複数個の布排出具が所定間隔で取付けられてお
り、これら布排出具が、前後方向に揺動自在な揺動アー
ムと、この揺動アームに、その長手方向に進退自在に設
けられた摺動棒と、この摺動棒の下端に設けられた布押
えとを有しているものであるから、実施例の作用の欄で
説明したように、布押えによって布を押さえて布載置テ
ーブル上を滑らせて、スムーズに布を自動排出すること
が出来る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すものであって、、第１図
は一部破砕正面図、第２図は平面図、第３図は第１図II
I-III線拡大断面図、第４図は第３図IV-IV線断面図であ
る。 １……機枠、２……布載置テーブル、３……左右動台、
５……ミシン、６……針、７……ベッド、16……支柱、
17……水平ビーム、18……布排出具、22……揺動アー
ム、23……摺動棒、24……布押え

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】機枠に設けられた左右方向に長い布載置テ
   ーブルと、この布載置テーブルの後方において機枠に、
   布送り方向を左右に向けるようにして、且つ針が前方に
   位置するようにして左右動自在に設けられたミシンとを
   有する縫製装置において、前記布載置テーブルの上方に
   位置するようにして、機枠に支柱を介して水平ビームが
   固定され、この水平ビームに複数個の布排出具が所定間
   隔で取付けられており、これら布排出具が、前後方向に
   揺動自在な揺動アームと、この揺動アームに、その長手
   方向に沿って進退自在に設けられた摺動棒と、この摺動
   棒の下端に設けられた布押えとを有している縫製装置の
   布排出装置。