JPS6040203Y2 - ミシンの加工布積載装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 この考案はミシンテーブル上から送り出される縫製し終
えた加工布を載置台に積載するようにしたミシンの加工
布積載装置に関するものである。

従来技術 従来のミシン加工布積載装置は、ミシンテーブルの布送
り出し側端面との間に間隔をおいて載置台を配置し、縫
製し終えた加工布を第一の押圧体により載置台のミシン
テーブル側端面に押圧し、第一の押圧体の作動後に第二
の押圧体を載置台のミシンテーブル側に位置する不作用
位置から載置台のミシンテーブル側と反対側に位置する
作用位置へ向って移動させることにより、ミシンテーブ
ルと載置台との間に垂れ下がった部分の加工布が第二の
押圧体に引掛けられて、加工布が反転されなから載置台
上に積載されるものであった。

ところが、この従来技術においては、第一の押圧体が加
工布を押圧する位置に移動された後、第二の押圧体が不
作用位置から作用位置に移動され始めるまでの間に所定
の時間があるため、その加工商押圧位置に移動された第
一の押圧体と不作用位置にある第二の押圧体との間に縫
製された加工布が垂れ下がってきて、その後に第二の押
圧体が作用位置に移動されても加工布を反転させること
ができず、加工布の後端がミシンテーブルと載置台との
間で垂れ下がってしまうことがある。

目的 この考案の目的は前記のような欠陥を解消して、加工布
の長さにかかわらず加工布の後端がミシンテーブルと載
置台との間で垂れ下がってしまうことがなく、確実に加
工布を載置台上に積載させるようにしたミシンの加工布
積載装置を提供することにある。

実施例 以下、この考案を具体化したミシンの加工布積載装置の
一実施例を図面に従って説明する。

ミシンテーブル１上にはミシン本体２が装置されている
。

そのミシン本体２のブラケットアーム３の下端には針４
を有する針棒５が上下動可能に設けられているとともに
、加工布Ｃを押圧する布押え足６が設けられている。

そして、ミシンテーブル１上において加工布Ｃが縫製さ
れて第１図の矢印Ｐ方向（後方）に送り出される。

ミシンテーブル１の布送り出し側端面（後端面）には加
工布支持面下方に位置するように切欠部１ａが形成され
ている。

ミシンテーブル１の布送り出し側に設けられた支持脚７
の上端にはミシンテーブル１の布送り出し側端面との間
に間隔をおいて載置台８が固定されている。

また載置台８の下方において支持脚７にはミシンテーブ
ル１側へ向って支持板９が突設されている。

その支持板９の先端には軸１０により押圧レバー１１が
上方へ延びるように回動可能に支持されている。

その押圧レバー１１の先端には載置台８のミシンテーブ
ル１側端面と平行に延びるように第一の押圧体としての
第一の押圧ロッド１２が突設されている。

前記支持板９には軸１３により第一の流体圧シリンダと
しての第一のエアシリンダ１４が回動可能に支持され、
そのピストンロッド１５の先端が前記押圧レバー１１に
連結されている。

支持脚７にはミシンテーブル１の反対側へ向って支持部
７ａが突設され、その支持部７ａには軸１６により作動
レバー１７が下方へ向って延びるように回動可能に支持
されている。

前記支持板９には軸１８により第二の流体圧シリンダと
しての第二のエアシリンダ１９が回動可能に支持され、
そのピストンロッド２０の先端が前記作動レバー１７の
中間部に連結されている。

前記支持板９には軸２１によりクランク２２がその上端
において回動可能に支持され、そのクランク２２の下端
には軸２４によりスウィングアーム２３がその下端にて
回動可能に支持されている。

そして、スウィングアーム２３はその下端部近傍の折曲
部から上方へ向って延びており、その折曲部直上には軸
２５により前記作動レバー１７の下端が回動可能に支持
されている。

スウィングアーム２３の上端には第二の押圧体としての
第二の押圧ロッド２６が突設され、その第二の押圧ロッ
ド２６は前記第一の押圧ロッド１２の上方においてその
第一の押圧ロッド１２と平行に延びている。

次に前記のように構成されたこの実施例の作用を説明す
る。

さて、加工布Ｃの縫製開始時には第１図に示すように第
一のエアシリンダ１４のピストンロッド１５が突出され
ていて、それに基づき押圧レバー１１が時計方向へ回動
付勢され、第一の押圧ロッド１２が切欠部１ａ内におい
てミシンテーブル１の加工布支持面下方に位置する不作
用位置に配置されている。

また、第二のエアシリンダ１９の第二のピストンロッド
２０が引込まれていて、それに基づき作動レバー１７が
反時計方向へ回動付勢され、スウィングアーム２３を介
してクランク２２も反時計方向へ回動付勢され、スウィ
ングアーム２３の上端部が第一の押圧ロッド１２に当接
されている。

このため、第二の押圧ロッド２６がミシンテーブル１の
加工布支持面と前記不作用位置にある第一の押圧ロッド
１２との間に位置する不作用位置に配置されている。

この状態において加工布Ｃが縫製されてミシンテーブル
１上から送り出されると、第１図に２点鎖線で示すよう
にミシンテーブル１上から第一の押圧ロッド１２及び第
二の押圧ロッド２６上を超えて載置台８側に垂れ下がる
。

そして、加工布Ｃの縫始めから所定の針数分の縫製が行
われたとき、第一のエアシリンダ１４のピストンロッド
１５が引込まれる。

なお、この作動タイミングは後述するように載置台８上
に加工布Ｃが積載されたとき、加工布Ｃの両端部の載置
台８からの垂れ下がり部分の長さがミシンテーブル１側
とその反対側とで均等になるように加工布Ｃの長さに応
じて設定される。

ピストンロッド１５が引込まれると、押圧レバー１１が
反時計方向へ回動され、第３図に示すように第一の押圧
ロッド１２が作用位置へ移動されて縫製し終えた加工布
Ｃを載置台８のミシンテーブル１側端面に対して押圧す
る。

これとともに、その第一の押圧ロッド１２が作用位置へ
向って移動されるとき、スウィングアーム２３がその第
一の押圧ロッド１２により押圧され、第二の押圧ロッド
２６が不作用位置から載置台８側へ向って移動されて、
ミシンテーブル１と載置台８との間の中間位置に配置さ
れる。

このため第二の押圧ロッド２６は作用位置にある第一の
押圧ロッド１２の上方近傍に位置腰載置台８の端部から
ミシンテーブル１上に延びる加工布Ｃはこの第二の押圧
ロッド２６上にかけ渡し支持される。

さらに加工布Ｃが縫製されて後方へ移送され続けると、
加工布Ｃは第３図に２点鎖線で示すようにミシンテーブ
ル１と第二の押圧ロッド２６との間において垂れ下がっ
ていく。

そして、加工布Ｃの縫製が終了すると加工布Ｃの後端を
検出して糸切り動作が行われ、その後所定時間をおいて
第二のエアシリンダ１９のピストンロッド２０が突出さ
れる。

それに基づき作動レバー１７が時計方向へ回動され、ス
ウィングアーム２３を介してクランク２２も時計方向へ
回動され、このため結果的にスウィングアーム２３全体
が載置台８のミシンテーブル１側と反対側に向って移動
され、第４図に示すように第二の押圧ロッド２６が加工
布Ｃを反転させなから載置台８の上方を急速に大きな弧
を描き、前記中間位置から載置台８に対しミシンテーブ
ル１と反対側に位置する作用位置へ移動される。

これにより、加工布Ｃは載置台８上にミシンテーブル１
側とその反対側の垂れ下がり部分の長さがほぼ均等とな
るように反転して確実に載置される。

加工布Ｃが載置台８上に積載された後は、第一のエアシ
リンダ１４のピストンロッド１５が突出されて、第一の
押圧ロッド１２が作用位置から不作用位置へ移動復帰さ
れ、又、第二のエアシリンダ１９のピストンロッド２０
が引込まれて、第二の押圧ロッド２６が作用位置から不
作用位置へ移動復帰され、新しい加工布Ｃを載置台８上
に積載可能な状態となる。

効果 以上詳述したようにこの考案は第一の流体圧シリンダに
より第一の押圧体が不作用位置から作用位置へ移動され
るとき、その第一の押圧体により押圧されて第二の押圧
体が中間位置まで移動されるようにし、その後第二の流
体圧シリンダにより第二の押圧体が中間位置から作用位
置へ移動されるようにしたため、加工布の後端がミシン
テーブルと載置台との間で垂れ下がってしまうことがな
く、加工布の長さに対応して確実に加工布を載置台上に
積載することができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案を具体化したミシの加工布積載装置の一
実施例を示すものであって、第１図は加工布の縫始め状
態を示す側面図、第２図は要部斜視図、第３図は加工布
が載置台のミシンテーブル側に押圧された状態を示す側
面図、第４図は加工布が載置台上に載置される状態を示
す側面図である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ミシンテーブル１の布送り出し側端面との間に間隔をお
   いて配置され、縫製し終えた加工布Ｃを積載するための
   載置台８と、 前記ミシンテーブル１の加工布支持面下方に位置する不
   作用位置と、縫製し終えた加工布Ｃを前記載置台８のミ
   シンテーブル１側の端面に対して押圧するための作用位
   置との間において移動可能な第一の押圧体１２と、 その第一の押圧体１２を前記不作用位置と前記作用位置
   との間において移動させるための第一の流体圧シリンダ
   １４と、 前記ミシンテーブル１の加工布支持面と前記不作用位置
   にある前記第一の押圧体１２との間に位置する不作用位
   置と、前記載置台８に対し前記ミシンテーブル１と反対
   側に位置する作用位置との間において移動し得、且つ前
   記第一の押圧体１２が前記作用位置に向って移動される
   とき、その第一の押圧体１２により押圧されて前記第一
   の押圧体１２の作用位置近傍の中間位置まで移動され、
   その中間位置にて縫製された加工布Ｃを支持する第二の
   押圧体２６と、 その第二の押圧体２６を前記第一の流体圧シリンダ１４
   の作動から所定時間経過後に前記中間位置より前記作用
   位置に移動させ、ついで前記不作用位置に復帰させるた
   めの第二の流体圧シリンダ１９と を設けたことを特徴とするミシンの加工布積載装置。