JPH0885900A - 鉄合金製リードフレームの電解研磨方法 - Google Patents

鉄合金製リードフレームの電解研磨方法

Info

Publication number
JPH0885900A
JPH0885900A JP25017594A JP25017594A JPH0885900A JP H0885900 A JPH0885900 A JP H0885900A JP 25017594 A JP25017594 A JP 25017594A JP 25017594 A JP25017594 A JP 25017594A JP H0885900 A JPH0885900 A JP H0885900A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lead frame
electropolishing
electrolytic polishing
tanks
anode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP25017594A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3355813B2 (ja
Inventor
Yoshimaro Tezuka
良麿 手塚
Yasushi Kozuki
靖 神月
Masayoshi Mori
政義 森
Tadashi Nakano
正 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Mining Co Ltd filed Critical Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Priority to JP25017594A priority Critical patent/JP3355813B2/ja
Publication of JPH0885900A publication Critical patent/JPH0885900A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3355813B2 publication Critical patent/JP3355813B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Abstract

(57)【要約】 【目的】 銅ストライキめっきを必要とせずに、鉄合金
製リードフレーム表面に直接に銀めっきを施すことが可
能なリードフレームの電解研磨方法。 【構成】 鉄合金製リードフレームの導入方向より、素
材供給ロール部、電解研磨部、素材排出ロール部が順に
隣接配置され、電解研磨部では、リードフレームの導入
方向より、陰極配置槽、第1処理液排出槽、陽極配置
槽、第2処理液排出槽、陽極配置槽、第3処理液排出
槽、陰極配置槽が順に隣接配置され、電解液が各陽極お
よび陰極配置槽にそれらの下部から入った後、リードフ
レーム通過用開口を介して各処理液排出槽に排出され、
特定の電解研磨液および電解条件で電解研磨する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リードフレームに銀め
っきを施す方法に関して、特に銅ストライクめっきを不
要とするリードフレームの銀めっき方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品材料であるリードフレームは、
一般に圧延材料を加工して製造されている。例えば、圧
延材料を型抜きして基材を得て、この基材を化学研磨や
電解研磨して基材表面に付着している有機物などの汚
れ、酸化被膜そして凸状突起物、ヒゲ状突起物といった
異形物の除去などを行い、その後リード部等の必要部に
銅ストライクめっきを施し、その上に銀めっきを施して
製造している。
【0003】リードフレームに銀めっきをする具体的な
方法を示すと以下のようになる。まず、リードフレーム
を脱脂液に浸漬して(溶剤浸漬工程)、表面の油脂を除
去する。次に電解研磨液中でアノード溶解し(電解研磨
工程)、リードフレーム表面の凹凸部を研磨し、凹部に
含まれていた油脂を除去する。次に、電解研磨後のリー
ドフレーム表面に存在する酸化膜を硫酸により溶解除去
し(酸化処理工程)、中和処理し(中和工程)、銅スト
ライクめっきをする(銅ストライクめっき工程)。そし
て、得られた銅層の上に銀めっきを施し(銀めっき工
程)、後処理を行う。
【0004】従来の電解研磨工程では、リードフレーム
表面の凹凸の除去は不完全であり、このような表面に直
接銀めっきを施すと良好な銀めっきは得られない。この
ため上記銅ストライクめっき工程は不可欠なものとなっ
ている。しかし、この銅ストライクめっき工程には以下
のような問題点がある。 (1)液の持ち出しや液加熱により生産中に浴組成変動
を来たし易い。 (2)浴組成変動によりストライクめっき層の厚さが変
動し易い。 (3)めっき前処理工程の影響を完全に抑えることがで
きないので、フクレ、ムラを完全になくすことができ
ず、従って銀めっき不良をなくすことはできない。 よって、銅ストライクめっき工程を省略できれば、これ
らの問題点の解消ができるばかりでなく、大幅なコスト
ダウンが達成できるため、種々の検討が試みられてい
る。この一つに無接点式電解研磨装置を用いた電解研魔
方法がある。この方法は、電解液中を通過するリードフ
レーム自身が非接触方式で電極となる。この無接点式電
解研磨装置では、リードフレームが非接触で電解研磨さ
れるため、リードフレームが変形することなく、かつ結
果的に良好な研磨面が得られるとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】確かに、上記無接点式
電解研磨装置を用いると、研磨後のリードフレームの表
面は従来と比較にならいほど改善される。しかし、この
ようなリードフレームですら銅ストライクめっきを省略
することは難しい。本発明は、上記状況に鑑みてなされ
たものであり、銅ストライクめっきを必要とせず、リー
ドフレーム表面に直接に銀めっきを施することが可能と
なるリードフレームの電解研磨方法の提供を課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の方法は、鉄合金製リードフレームの電解研磨法にお
いて、リードフレームの導入方向より、素材供給ロール
部、電解研磨部、素材排出ロール部の順に隣接配置され
た電解研磨装置を少なくとも1単位とし、上記電解研磨
部には、リードフレームの導入方向より第1電極装置
槽、第1処理液排出槽、第2電極配置槽、第2処理液排
出槽、第3電極配置槽、第3処理液排出槽、第4電極配
置槽が順に隣接配置され、上記の各槽は電解研磨処理に
供されるリードフレームを通過させるための開口部を有
する隔壁によって仕切られ、また、第1及び第4の電極
配置槽には、開口部を結ぶ平面を境にして、その上下も
しくはその上下のいずれかの位置で、かつ、電解研磨液
に浸された位置に、電源の陰極または陽極に連なる電極
板が配置され、さらに、第2および第3の電極配置槽に
は開口部を結ぶ平面を境にして、その上下もしくはその
上下のいずれかの位置で、かつ、電解研磨液に浸された
位置に、電源の陽極または陰極に連なる電極板が配置さ
れ、また、第1および第4の電極配置槽並びに第2およ
び第3の電極配置槽にはそれぞれに電解研磨液の注入口
が設けられてあり、素材供給ロール部、第1ないし第3
の処理液排出槽、素材排出ロール部にはそれぞれに研磨
処理に供された電解研磨液の排出口が設けられてあり、
さらに、前記注入口から第1および第4の電極配置槽並
びに第2および第3の電極配置槽に注入された電解研磨
液は、素材供給ロール部、第1ないし第3の処理液排出
槽、素材排出ロール部を介して前記排出口より排出され
るように構成された無接点式電解研磨装置を用い、以下
に示す電解研磨液を用い、以下に示す電解条件で無電解
研磨を行うものである。 電解研磨液 硫酸 20〜40g/リットル 塩化アンモニウム 40〜80g/リットル ノニオン系界面活性剤 0.08〜0.25 g/リッ
トル 浴温度 45〜50℃ 電解条件 電流パターン 周波数が40〜120Hzのリ
ップルを持つ直流電流を陽極側と陰極側に交互に、リー
ドフレームが陽極として作用する時間を陰極として作用
する時間の3.3倍以上とする 電流密度 0.2〜8.0A/dm2
【0007】
【作用】本発明の電解研磨方法の特徴は、無接点式電解
研磨装置において、特定の電解研磨液に対して、特定の
波形を持った電流を印加する点である。まず、本発明に
使用するのに好適な無接点式電解研磨装置について図1
を用いて説明する。図1の装置はリードフレーム17の
導入方向(矢印A)より、素材供給ロール部1、電解研
磨部2、素材排出ロール部3の順に配置された装置であ
る。上記電解研磨部2には、リードフレーム17の導入
方向より第1陰極配置槽4、第1処理液排出槽5、第1
陽極配置槽6、第2処理液排出槽7、第2陽極配置槽
8、第3処理液排出槽9、第2陰極配置槽10がこの順
に配置されている。さらに、上記の各層は電解研磨処理
に供されるリードフレーム17を通過させるための開口
部11を有する隔壁12よって仕切られている。
【0008】また、第1及び第2の陰極配置層4、10
には、開口11を結ぶ平面を境にして、その上下もしく
はその上下のいずれかの位置で、かつ、電解研磨液に浸
された位置に、電源の陰極に連なる陰極板13が配置さ
れ、さらに、第1および第2の陽極配置層6、8には開
口部を結ぶ平面を境にして、その上下もしくはその上下
のいずれかの位置で、かつ、電解研磨液に浸された位置
に、電源の陽極に連なる陽極板14が配置されている。
また、第1および第2の陰極配置槽4、10並びに第1
および第2の陽極配置槽6、8の底部には、それぞれに
電解研磨液の注入口15が設けれてあり、そのうえ、素
材供給ロール部1、第1ないし第3の処理液排出槽5、
7、8、素材排出ロール部3の底部には、それぞれに研
磨処理に供された電解研磨液の排出口16が設けられて
ある。
【0009】さらに、上記注入口15から第1および第
2の陰極配置槽4、10または第1および第2の陽極配
置槽6、8に向けて個別に注入された電解研磨液は、そ
れぞれの第1および第2の陰極配置槽4、10、または
第1および第2の陽極配置槽6、8から、それらに隣接
する第1ないし第3のいずれかの処理液排出槽5、7、
9に入り、その底部に設けられた排出口16より電解研
磨液循環部20に向けて排出される。そして、電解研磨
液循環部20にて回収された電解研磨液は、電解研磨液
循環部20にて電解研磨液の性状を調整した後、上記電
解研磨液循環部20よりそれぞれの第1および第2の陰
極配置槽4、10または第1および第2の陽極配置槽
6、8に循環して供給されるものである。なお、リード
フレーム17は、ロール対18により送られ、矢印Aに
示すように当該装置に入って、矢印Bに示すように出
る。
【0010】次に本発明で用いる電解研磨液について説
明する。従来よりもっとも多用される電解研磨液はピロ
リン酸カリウム50g/リットル、クエン酸ナトリウム
30g/リットルのようなリン酸系電解研磨液を用いて
いる。この電解研磨液はリードフレームとして用いられ
鉄系部材の電解研磨液として長い実績があり、かつ安価
である。しかし、この電解研磨液を本発明の方法のよう
に用いた場合には、表面が確実に平坦となるように電解
研磨を行えなかった。本発明で用いる電解研磨液の基本
組成を硫酸浴としたのは以下の理由による。アルカリ浴
を用いると、比較的良好な研磨面は得られるものの、泡
立ちが多い等の問題があり、排水処理にかなり負担をか
けることになる。中性浴では十分な電解研磨は得られな
い。塩酸浴では良好な研磨面は得られるものの、臭気や
腐食などの問題があり、経済性を損なう。リン酸は排水
処理に負担がかかる。これらに対し、硫酸浴は、硫酸単
味では塩酸浴ほど良好な研磨面は得られないものの、添
加材を併用することにより塩酸浴より優れた平滑性を持
つ研磨面が得られる。また、硫酸浴であれば安価であ
り、かつ取扱いも容易である。
【0011】本発明で用いる添加剤の一つは塩化アンモ
ニウムである。塩化アンモニウムの役割は主として鉄合
金製リードフレーム表面を腐食させることと思われる。
また、他の添加剤としてノニオン系海面活性剤を用い
る。これは、鉄合金製リードフレーム表面の油脂類を浴
中に容易に溶解させる目的と、リードフレーム表面に気
泡が付着しにくくする目的からである。用いることので
きるノニオン系界面活性材としては、ポリエチレングリ
コールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪
酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグ
リセリドなどがある。界面活性材の濃度が低すぎると、
電極面への発生ガスの付着を防止できず、高すぎると界
面活性剤自体が十分に溶解しないばかりでなく、電解液
の粘度が高くなりすぎ、同様に電極面へのガスの付着を
防止できなくなる。このため、ノニオン系界面活性剤の
濃度は0.08〜0.25g/リットルとすることが必
要である。本発明の電解液の組成は幾多の試験の結果求
めたものであり、この範囲をはずれると銅ストライクめ
っきが不要になるほどの良好な電解研磨面は得られな
い。
【0012】次に、電解研磨に用いる電流波形について
説明する。図2は陽極側または陰極側に印加するため
に、電流発生装置(図示せず)によって発生する電流の
基本波形を示すグラフであり、図3は、電流発生装置に
よって発生した電流を切り替えて陽極側および陰極側に
交互に印加する態様を示すグラフである。図2から明ら
かなように、印加する電流は、直流電流にリップル(脈
動部)を重畳した電流であり(以下「リップルを有する
直流電流」と呼ぶ)、このような波形の電流は交流を整
流し、平滑装置により平滑にすることにより得ることが
できる。なお、このような電流波形を得る装置は本発明
の部分を構成しないので、詳細な説明は省略する。図3
は、図2で示す電流波形を発生する装置(図示せず)を
用いて電解研磨を行う際の電流を印加する態様を示す例
であり、図示した例では陽極(+)側に5個のリップル
(リップルの幅:10ms)を有する直流電流を印加
し、その後陰極(−)側に1個のリップルを有する直流
電流を印加し、これを1サイクルとし、以下同様に電流
を印加することを示している。
【0013】図3で示すようなリップルを有する直流電
流を用いることにより十分な電解研磨面が得られ、直接
リードフレームの表面に銀めっきを施することができ
る。また、電解研磨でこのようなリップルを有する直流
電流を用いる際、リップルの幅、言い替えるとリップル
の周波数と、陽極側および陰極側への電流の印加時間の
割合とが平滑な電解研磨面を得るのに重要である。具体
的には、リップルの周波数を40〜120Hzの範囲内
に選び、リードフレームが陽極として機能する時間が陰
極として機能する時間の3.3倍以上となるようにす
る。本発明の方法において、なぜ平滑な電解研磨画が得
られるのかの理論的解析は、現在のところ不明である。
無接点式電解研磨装置と、本発明の電解液とを用い、リ
ップルを有する直流電流を用いることにより、直流電流
に重畳されたリップル部分の電流の物理化学的効果が従
来より一層大きくなったためと本発明者らは思ってい
る。
【0014】
【実施例】次に本発明の実施例について述べる。 (実施例1)幅23cm、長さ45cm、深さ15cm
の2基の電極配置槽を陰極槽とし、幅23cm、長さ1
5cm、深さ15cmmの2基の電極配置槽を陽極槽と
し、これらの電極配置槽と幅23cm、長さ15cm、
深さ15cmの4基の処理廃液槽と幅23cm、長さ1
0cm、深さ15cmの1基の処理廃液槽を組み合わせ
て図1に示した無接点式電解研磨装置を組立て、以下の
電解研磨に使用した。なお、用いた陽極板は厚さ5m
m、幅10cm、長さ10cmのSUS板であり、陰極
板は厚さ3mm、幅10cm、長さ40cmの硬鉛板で
ある。42合金材をプレス加工して得た、厚さ0.18
mm、幅10cmの長尺のリードフレーム(上村工業株
式会社製SK−7)を50g/リットルの50℃の脱脂
液に20秒間浸漬し、次いで、上記無接点式電解研磨装
置において下記組成の電解液を用い、リードフレームの
陽極側への印加時間と陰極への印加時間とを変えつつ、
電解研磨を行った。 <電解液> 硫酸 30g/リットル 塩化アンモニウム 60g/リットル AU−150(上村工業株式会社製界面活性剤) 0.17g/リットル 液温度 45℃
【0015】なお、リードフレームの搬送速度は3m/
分とし、平均電流密度が2.5A/dm2 となるように
し、サイクルが10ms(ミリ秒)のリップルを有する
直流電流を、図3に示すようなパターンで、リードフレ
ームに印加し電解研磨を行った。なお、10mSのリッ
プルの周波数は50Hzである。電解研磨後、リードフ
レームを水洗し、表面を目視観察した。その結果、素材
表面全体の水塗れ性は均一であり、水をはじいた部分は
見あたらず、かつリードフレームのパッド部分において
も同様であった。ちなみに、このリードフレームの表面
の粗さを東京精密株式会社製の粗さ計サーフコム554
Aを用いて測定したところ、処理前の凹部の平均値が
0.8μm、凸部の平均値が0.40μmであったもの
が、処理後には凹部の平均値は0.2μm、凸部の平均
値が0.08μmとなっており、極めて平滑になってい
ることがわかった。
【0016】次にリードフレームの表面を25g/リッ
トルの青酸カリ溶液に10秒間浸漬し、中和処理を行
い、銀濃度60g/リットル、遊離シアン濃度50g/
リットル、温度60℃の銀めっき液を20秒間吹き当
て、電流密度50A/dm2 で銀めっきを行った。得ら
れた銀めっき被膜の状態を観察し、その結果を表1に示
した。表1は、図3のパターンに示される1サイクルの
間に陽極として作用する時間を縦軸に採り、陰極として
作用する時間を横軸に採ったものである。
【0017】
【表1】 陽極作用時間(mS) 290 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ △ △ 260 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ △ △ 230 ○ ○ ○ ○ ○ ○ △ △ △ 200 ○ ○ ○ ○ ○ △ △ △ 150 ○ ○ ○ ○ △ △ △ 100 ○ ○ ○ △ △ △ 10 20 30 40 50 60 70 80 100 陽極作用時間(mS)
【0018】表1において○は良好なめっき被膜が得ら
れたものであり、△は焼けが発生している不良品であ
る。
【0019】(実施例2〜3)硫酸濃度を各々20/g
リットル、40g/リットルとした以外は実施例1と同
様にして電解研磨を行い、引き続き銀めっきを施した。
得られた銀めっき被膜の状態を観察し、1サイクルの間
に陽極として作用する時間と、陰極として作用する時間
と、銀めっき被膜の外観との関係を求めたところ実施例
1と同様であった。
【0020】(実施例4〜5)塩化アンモニウム濃度を
各々40g/リットル、80g/リットルとした以外は
実施例1と同様にして電解研磨を行い、銀めっきを施し
た。得られた銀めっき被膜の状態を観察し、1サイクル
の間に陽極として作用する時間と、陰極として作用する
時間と、銀めっき被膜の外観との関係を求めたところ実
施例1と同様であった。
【0021】(実施例6〜7)界面活性剤濃度を各々
0.08g/リットル、0.2g/リットルとした以外
は実施例1と同様にして電解研磨を行い、銀めっきを施
した。得られた銀めっき被膜の状態を観察し、1サイク
ルの間に陽極として作用する時間と、陰極として作用す
る時間と、銀めっき被膜の外観との関係を求めたところ
実施例1と同様であった。なお、図示の例では、電極配
置槽の配列をリードフレームの導入方向より、陰極−陽
極−陽極−陰極となっているが、陽極−陰極−陰極−陽
極の配列により、前記電解研磨液と電解条件で電解研磨
を行ったが同様の結果を得ることができた。
【0022】(比較例)電解液を温度50度、濃度50
g/リットルのEC−56(デップソール株式会社製)
溶液を電解液とした以外は実施例1と同様にして電解研
磨を行い、銀めっきを施した。得られた銀めっき被膜の
状態を観察し、1サイクルの間に陽極として作用する時
間と、陰極として作用する時間と、銀めっき被膜の外観
との関係を求めたところ何れの条件でも良好なものは得
られなかった。そこで、電解研磨後、リードフレームを
水洗し、表面を目視観察したが、素材表面全体の水塗れ
性は均一であり、水をはじいた部分は見あたらず、かつ
リードフレームのパット部分においても同様であった。
次に、このリードフレームの表面粗さを用いて測定した
ところ、処理後の凹部の平均値は0.5μm、凸部の平
均値が0.23μmとなっており、本実施例ほど平滑で
ないことがわかった。また、電解研磨後のリードフレー
ムを従来法に従い銀めっき剥離防止のための銅ストライ
クめっきを施し、次いで銀めっきを施したところ良好な
めっき被膜が得られた。従って、比較例では、銅ストラ
イクめっきが必要不可欠であることがわかった。
【0023】
【発明の効果】本発明の方法は、以上のように構成され
ているので、本発明の方法により得られるリードフレー
ムの表面は極めて平滑であり、該リードフレームに直接
銀めっきを施することができる。このため、銀めっき剥
離防止のための銅ストライク鍍金が不要となるので極め
て経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に使用した無接点式電解研磨装
置を示した概略説明図である。
【図2】陽極側または陰極側に印加する電流の基本波形
(リップル)を示すグラフである。
【図3】電流発生装置によって発生した電流を切り替え
て陽極側および陰極側に交互に印加する態様を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 素材供給ロール部 2 電解研磨部 3 素材排出ロール部 4 第1陰極配置槽 5 第1処理液排出槽 6 第1陽極配置槽 7 第2処理液排出槽 8 第2陽極配置槽 9 第3処理液排出槽 10 第2陰極配置槽 11 開口部 12 隔壁 13 陰極板 14 陽極板 15 注入口 16 排出口 17 リードフレーム 18 ロール対

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リードフレームの導入方向より、素材供
    給ロール部、電解研磨部、素材排出ロール部の順に隣接
    配置された電解研磨装置を少なくとも1単位とし、上記
    電解研磨部には、リードフレームの導入方向より第1電
    極配置槽、第1処理液排出槽、第2電極配置槽、第2処
    理液排出槽、第3電極配置槽、第3処理液排出槽、第4
    電極配置槽が順に隣接配置され、上記の各槽は電解研磨
    処理に供されるリードフレームを通過させるための開口
    部を有する隔壁によって仕切られ、また、第1及び第4
    の電極配置槽には、開口部を結ぶ平面を境にして、その
    上下もしくはその上下のいずれかの位置で、かつ、電解
    研磨液に浸された位置に、電源の陰極または陽極に連な
    る電極板が配置され、さらに、第2および第3の電極配
    置槽には開口部を結ぶ平面を境にして、その上下もしく
    はその上下のいずれかの位置で、かつ、電解研磨液に浸
    された位置に、電源の陽極または陰極に連なる電極板が
    配置され、また、第1および第4の電極配置槽並びに第
    2および第3の電極配置槽にはそれぞれに電解研磨液の
    注入口が設けられてあり、素材供給ロール部、第1ない
    し第3の処理液排出槽、および素材排出ロール部にはそ
    れぞれに研磨処理に供された電解研磨液の排出口が設け
    られてあり、さらに、前記注入口から第1および第4の
    電極配置槽ならびに第2および第3の電極配置槽に注入
    された電解研磨液は、開口部から素材供給ロール部、第
    1ないし第3の処理液排出槽、素材排出ロール部に入っ
    て、前記排出口より排出されるように構成された無接点
    式電解研磨装置を用い、以下に示す電解研磨液および電
    解条件により電解研磨を行うことを特徴とする鉄合金製
    リードフレームの電解研磨方法。 電解研磨液 硫酸 20〜40g/リットル 塩化アンモニウム 40〜80g/リットル ノニオン系界面活性剤 0.08〜0.25 g/リッ
    トル 浴温度 45〜50℃ 電解条件 電流パターン 周波数が40〜120Hzのリ
    ップルを持つ直流電流を陽極側と陰極側に交互に、リー
    ドフレームが陽極として作用する時間を陰極として作用
    する時間の3.3倍以上とする 電流密度 0.2〜8.0A/dm2
JP25017594A 1994-09-20 1994-09-20 鉄合金製リードフレームの電解研磨方法 Expired - Fee Related JP3355813B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25017594A JP3355813B2 (ja) 1994-09-20 1994-09-20 鉄合金製リードフレームの電解研磨方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25017594A JP3355813B2 (ja) 1994-09-20 1994-09-20 鉄合金製リードフレームの電解研磨方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0885900A true JPH0885900A (ja) 1996-04-02
JP3355813B2 JP3355813B2 (ja) 2002-12-09

Family

ID=17203939

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25017594A Expired - Fee Related JP3355813B2 (ja) 1994-09-20 1994-09-20 鉄合金製リードフレームの電解研磨方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3355813B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7183433B2 (en) * 2000-09-27 2007-02-27 Scionix Limited Ionic liquids and their use as solvents
CN102140670A (zh) * 2011-03-11 2011-08-03 西北有色金属研究院 涂层导体用合金基带的连续电解抛光装置及方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7183433B2 (en) * 2000-09-27 2007-02-27 Scionix Limited Ionic liquids and their use as solvents
CN102140670A (zh) * 2011-03-11 2011-08-03 西北有色金属研究院 涂层导体用合金基带的连续电解抛光装置及方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3355813B2 (ja) 2002-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0904428B1 (en) An electrolytic process for cleaning electrically conducting surfaces
JPH01141094A (ja) 印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
US5981084A (en) Electrolytic process for cleaning electrically conducting surfaces and product thereof
CA2384249A1 (en) Method and device for the electrolytic treatment of electrically conducting surfaces separated plates and film material pieces in addition to uses of said method
JP3355813B2 (ja) 鉄合金製リードフレームの電解研磨方法
JPH03134200A (ja) 電解法による金属表面の粗面化処理方法およびその装置
JPH03257199A (ja) 印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
JP3555625B2 (ja) 銅及び銅合金製リードフレームの電解研磨方法
JPS59190383A (ja) 高速部分めつき方法およびその装置
KR20200008453A (ko) 초음파를 이용한 금속관 전해연마방법
KR20090132733A (ko) 프리즘시트용 마스터롤의 제작방법
JPH08141844A (ja) 電解研磨装置及びこれを用いた電解研磨方法
KR200358909Y1 (ko) 양면 균일 도금층을 갖게 하는 전기도금장치
JPS63235500A (ja) 電解粗面化処理のための前処理方法
KR0152976B1 (ko) 알루미늄 판재의 전기화학적 간접에칭방법과 그 장치
JP2945502B2 (ja) オフセット印刷版用アルミニウム支持体の連続電解粗面化方法
KR0185784B1 (ko) 알루미늄 판재의 화학에칭방법과 그 장치
JP3162115B2 (ja) オフセット印刷版用アルミニウム支持体の連続電解粗面化方法
JPH02197591A (ja) 銅電鋳方法
JPH021391A (ja) 印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
JPH07173673A (ja) 電気錫めっき鋼板の製造方法
JP2759382B2 (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JP2001064797A (ja) 金属板電解処理装置
JPS5940918B2 (ja) アルミニウム枚葉材の陽極酸化処理装置
JPH10121298A (ja) ステンレス鋼着色皮膜の除去方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees