JPH0885325A - アライメント制御装置 - Google Patents
アライメント制御装置Info
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- JPH0885325A JPH0885325A JP22141094A JP22141094A JPH0885325A JP H0885325 A JPH0885325 A JP H0885325A JP 22141094 A JP22141094 A JP 22141094A JP 22141094 A JP22141094 A JP 22141094A JP H0885325 A JPH0885325 A JP H0885325A
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- Japan
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- hydraulic chamber
- actuator
- accumulator
- caster angle
- valve
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 過大路面入力時に、車輪のキャスタ角を変更
するアクチュエータの駆動系の内圧が異常に高くなるこ
とを防止する。 【構成】 キャスタ角を制御するアクチュエータ7のピ
ストン37にオリフィスを設け、第1油圧室38にディ
スクバルブを設けて第2油圧室39から第1油圧室38
へのみ圧油がオリフィスを通るようにし、第1油圧室3
8をアキュムレータ27への圧油の流通のみを許容する
減衰バルブ52に連通し、第1油圧室38及び第2油圧
室39のどちら側が圧縮されても過大入力によって生じ
た高圧の圧油は減衰バルブ52からアキュムレータ27
に導かれ、前後方向に係わらず車輪側から大きな入力が
あっても、一つの減衰バルブ52によって過大入力をエ
ネルギー損失がほとんどない状態で、しかも急激な圧力
上昇なしに吸収し、アクチュエータ7の駆動系の内圧が
異常に高くなることを防止して油圧系統の破損を防ぐと
共に、キャスタ角制御の復帰制御が即座に実施する。
するアクチュエータの駆動系の内圧が異常に高くなるこ
とを防止する。 【構成】 キャスタ角を制御するアクチュエータ7のピ
ストン37にオリフィスを設け、第1油圧室38にディ
スクバルブを設けて第2油圧室39から第1油圧室38
へのみ圧油がオリフィスを通るようにし、第1油圧室3
8をアキュムレータ27への圧油の流通のみを許容する
減衰バルブ52に連通し、第1油圧室38及び第2油圧
室39のどちら側が圧縮されても過大入力によって生じ
た高圧の圧油は減衰バルブ52からアキュムレータ27
に導かれ、前後方向に係わらず車輪側から大きな入力が
あっても、一つの減衰バルブ52によって過大入力をエ
ネルギー損失がほとんどない状態で、しかも急激な圧力
上昇なしに吸収し、アクチュエータ7の駆動系の内圧が
異常に高くなることを防止して油圧系統の破損を防ぐと
共に、キャスタ角制御の復帰制御が即座に実施する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用サスペンション装
置のアライメント制御装置に関し、過大路面入力時に、
車輪のキャスタ角を変更するアクチュエータの駆動系の
内圧が異常に高くなることを防止したものである。
置のアライメント制御装置に関し、過大路面入力時に、
車輪のキャスタ角を変更するアクチュエータの駆動系の
内圧が異常に高くなることを防止したものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用サスペンション装置とし
て、特定のサスペンションアームのアーム長や、車体取
付位置等を変化させるアクチュエータと、このアクチュ
エータを制御するコントローラ等を備えたものが知られ
ている。コントローラがアクチュエータを駆動させる
と、サスペンション装置を構成するアームやストラット
等の位置関係が変化し、従って、サスペンション装置の
アライメント、即ち、サスペンション装置のキャスタ角
及びトレールや、車輪のトー角及びキャンバ角等が変化
する。コントローラは、車両の走行状態に応じて前記ア
ライメントを積極的に操作し、車両の直進安定性や旋回
安定性等の向上を図っている。
て、特定のサスペンションアームのアーム長や、車体取
付位置等を変化させるアクチュエータと、このアクチュ
エータを制御するコントローラ等を備えたものが知られ
ている。コントローラがアクチュエータを駆動させる
と、サスペンション装置を構成するアームやストラット
等の位置関係が変化し、従って、サスペンション装置の
アライメント、即ち、サスペンション装置のキャスタ角
及びトレールや、車輪のトー角及びキャンバ角等が変化
する。コントローラは、車両の走行状態に応じて前記ア
ライメントを積極的に操作し、車両の直進安定性や旋回
安定性等の向上を図っている。
【0003】キャスタ角は操舵性能及び走行安定性の面
で極めて重要であり、キャスタ角を大きくすると、走行
時に車輪が直進位置からずれた場合に、直進位置に戻そ
うとする復元モーメントが大きくなって走行時の走行安
定性が良好になる。そこで従来から、アクチュエータの
駆動によってキャスタ角を可変にするアライメント制御
装置が種々提案されている(例えば特公昭62−316
41号等参照)。従来のアライメント制御装置では、油
圧作動のアクチュエータの本体がブッシュを介して車体
側に支持され、アクチュエータの作動ロッドの先端が車
輪側に連結されている。そして、アクチュエータの駆動
により作動ロッドが往復動してキャスタ角が変更され、
例えば車速に応じてキャスタ角を可変にすることによ
り、中低速走行時における操舵のし易さと、高速走行時
における操舵の手応えとが得られ、操舵性能及び高速走
行安定性が向上するようになる。
で極めて重要であり、キャスタ角を大きくすると、走行
時に車輪が直進位置からずれた場合に、直進位置に戻そ
うとする復元モーメントが大きくなって走行時の走行安
定性が良好になる。そこで従来から、アクチュエータの
駆動によってキャスタ角を可変にするアライメント制御
装置が種々提案されている(例えば特公昭62−316
41号等参照)。従来のアライメント制御装置では、油
圧作動のアクチュエータの本体がブッシュを介して車体
側に支持され、アクチュエータの作動ロッドの先端が車
輪側に連結されている。そして、アクチュエータの駆動
により作動ロッドが往復動してキャスタ角が変更され、
例えば車速に応じてキャスタ角を可変にすることによ
り、中低速走行時における操舵のし易さと、高速走行時
における操舵の手応えとが得られ、操舵性能及び高速走
行安定性が向上するようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のアライメント制
御装置では、アクチュエータの駆動によりキャスタ角が
変更され、アクチュエータに圧油が満たされた状態で圧
油が系内で固定され、キャスタ角が保持されている。こ
のため、外力が作用してもキャスタ角を保持するために
圧油を加える必要がなく省エネルギー化が図られてい
る。しかし、走行中に縁石に乗り上げた時等、車輪側か
ら過大な入力があった場合、アクチュエータの油圧系路
内の圧力が異常に高くなり、大きな衝撃が生じると共に
アクチュエータや配管等が破損する虞があった。
御装置では、アクチュエータの駆動によりキャスタ角が
変更され、アクチュエータに圧油が満たされた状態で圧
油が系内で固定され、キャスタ角が保持されている。こ
のため、外力が作用してもキャスタ角を保持するために
圧油を加える必要がなく省エネルギー化が図られてい
る。しかし、走行中に縁石に乗り上げた時等、車輪側か
ら過大な入力があった場合、アクチュエータの油圧系路
内の圧力が異常に高くなり、大きな衝撃が生じると共に
アクチュエータや配管等が破損する虞があった。
【0005】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、過大路面入力時に、車輪のキャスタ角を変更するア
クチュエータの駆動系の内圧が異常に高くなることを防
止したアライメント制御装置を提供することを目的とす
る。
で、過大路面入力時に、車輪のキャスタ角を変更するア
クチュエータの駆動系の内圧が異常に高くなることを防
止したアライメント制御装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の第一発明のアライメント制御装置の構成は、車輪のキ
ャスタ角を変更するアクチュエータと、駆動源を蓄圧す
るアキュムレータを備え該アキュムレータに蓄圧された
駆動源により前記アクチュエータの作動を行う駆動手段
と、車両の走行状態に基づいて目標となるキャスタ角を
演算し実際のキャスタ角が前記目標となるキャスタ角と
なるように前記アクチュエータを作動させる制御手段
と、前記アクチュエータと前記アキュムレータとの間に
設けられ該アクチュエータから該アキュムレータへの駆
動源の流通のみを許容する弁部材とを備えたことを特徴
とする。
の第一発明のアライメント制御装置の構成は、車輪のキ
ャスタ角を変更するアクチュエータと、駆動源を蓄圧す
るアキュムレータを備え該アキュムレータに蓄圧された
駆動源により前記アクチュエータの作動を行う駆動手段
と、車両の走行状態に基づいて目標となるキャスタ角を
演算し実際のキャスタ角が前記目標となるキャスタ角と
なるように前記アクチュエータを作動させる制御手段
と、前記アクチュエータと前記アキュムレータとの間に
設けられ該アクチュエータから該アキュムレータへの駆
動源の流通のみを許容する弁部材とを備えたことを特徴
とする。
【0007】また、上記目的を達成するための第二発明
のアライメント制御装置の構成は、ピストンによって第
1油圧室と第2油圧室とに区画されるシリンダ本体を備
えると共に車輪側に連結される作動ロッドが該ピストン
に結合されて車輪のキャスタ角を変更するアクチュエー
タと、油圧ポンプ及びアキュムレータを備え該アクチュ
エータに該アキュムレータに蓄圧された圧油を供給して
該アクチュエータの作動を行う駆動手段と、車両の走行
状態に基づいて目標となるキャスタ角を演算し実際のキ
ャスタ角が前記目標となるキャスタ角となるように前記
アクチュエータを作動させる制御手段と、前記シリンダ
本体の前記油圧室と前記アキュムレータとの間に介装さ
れると共に該油圧室側から該アキュムレータ側への圧油
の流れのみを許容する弁部材とを備えると共に、前記ア
クチュエータは、前記第1油圧室と前記第2油圧室とを
連通するオリフィスが前記ピストンに形成され、該オリ
フィスを通る圧油の流通を前記第1油圧室と前記第2油
圧室の何れか一方からのみ許容するディスクバルブを該
圧油が流入する側の該第2油圧室もしくは該第1油圧室
に設け、該ディスクバルブが設けられた側の前記第2油
圧室もしくは前記第1油圧室を前記弁部材に連通したこ
とを特徴とする。
のアライメント制御装置の構成は、ピストンによって第
1油圧室と第2油圧室とに区画されるシリンダ本体を備
えると共に車輪側に連結される作動ロッドが該ピストン
に結合されて車輪のキャスタ角を変更するアクチュエー
タと、油圧ポンプ及びアキュムレータを備え該アクチュ
エータに該アキュムレータに蓄圧された圧油を供給して
該アクチュエータの作動を行う駆動手段と、車両の走行
状態に基づいて目標となるキャスタ角を演算し実際のキ
ャスタ角が前記目標となるキャスタ角となるように前記
アクチュエータを作動させる制御手段と、前記シリンダ
本体の前記油圧室と前記アキュムレータとの間に介装さ
れると共に該油圧室側から該アキュムレータ側への圧油
の流れのみを許容する弁部材とを備えると共に、前記ア
クチュエータは、前記第1油圧室と前記第2油圧室とを
連通するオリフィスが前記ピストンに形成され、該オリ
フィスを通る圧油の流通を前記第1油圧室と前記第2油
圧室の何れか一方からのみ許容するディスクバルブを該
圧油が流入する側の該第2油圧室もしくは該第1油圧室
に設け、該ディスクバルブが設けられた側の前記第2油
圧室もしくは前記第1油圧室を前記弁部材に連通したこ
とを特徴とする。
【0008】そして、前記アクチュエータは左右の前記
前輪に対してそれぞれ備えられる一方、前記弁部材は二
つの入力ポートと一つの出力ポートとを備え、一方の前
記アクチュエータの前記第2油圧室もしくは前記第1油
圧室を前記弁部材の一方の入力ポートに連結すると共
に、他方の前記アクチュエータの前記第2油圧室もしく
は前記第1油圧室を前記弁部材の他方の入力ポートに連
結し、前記弁部材の出力ポートを前記アキュムレータ側
に連通したことを特徴とする。
前輪に対してそれぞれ備えられる一方、前記弁部材は二
つの入力ポートと一つの出力ポートとを備え、一方の前
記アクチュエータの前記第2油圧室もしくは前記第1油
圧室を前記弁部材の一方の入力ポートに連結すると共
に、他方の前記アクチュエータの前記第2油圧室もしく
は前記第1油圧室を前記弁部材の他方の入力ポートに連
結し、前記弁部材の出力ポートを前記アキュムレータ側
に連通したことを特徴とする。
【0009】
【作用】第一発明によると、車両の走行状態に応じて制
御手段によって駆動手段が駆動され、アキュムレータに
蓄圧された駆動源によってアクチュエータが作動してキ
ャスタ角が目標のキャスタ角に変更される。車輪側から
過大な路面入力があった場合、弁部材によってアクチュ
エータからアキュムレータ側への駆動源の流通を許容
し、アクチュエータ内で高圧となった駆動源がアキュム
レータに戻されて路面入力が吸収される。
御手段によって駆動手段が駆動され、アキュムレータに
蓄圧された駆動源によってアクチュエータが作動してキ
ャスタ角が目標のキャスタ角に変更される。車輪側から
過大な路面入力があった場合、弁部材によってアクチュ
エータからアキュムレータ側への駆動源の流通を許容
し、アクチュエータ内で高圧となった駆動源がアキュム
レータに戻されて路面入力が吸収される。
【0010】また、第二発明によると、車輪側から路面
入力があると、第1油圧室もしくは第2油圧室の内圧が
上昇し、オリフィスからディスクバルブが設けられた側
の油圧室に圧油が流入し、ディスクバルブが設けられた
側の油圧室から弁部材を介して圧油がアキュムレータに
導かれ、第1油圧室もしくは第2油圧室の一方に連結さ
れた弁部材によって圧油がアキュムレータに戻されて路
面入力が吸収される。また、車輪側から路面入力がある
と、左右の前輪に対応するアクチュエータのディスクバ
ルブが設けられた側の油圧室から一つの弁部材のそれぞ
れの入力ポートに圧油が流入し、流入した圧油は出力ポ
ートからアキュムレータに戻されて一つの弁部材によっ
て路面入力が吸収される。
入力があると、第1油圧室もしくは第2油圧室の内圧が
上昇し、オリフィスからディスクバルブが設けられた側
の油圧室に圧油が流入し、ディスクバルブが設けられた
側の油圧室から弁部材を介して圧油がアキュムレータに
導かれ、第1油圧室もしくは第2油圧室の一方に連結さ
れた弁部材によって圧油がアキュムレータに戻されて路
面入力が吸収される。また、車輪側から路面入力がある
と、左右の前輪に対応するアクチュエータのディスクバ
ルブが設けられた側の油圧室から一つの弁部材のそれぞ
れの入力ポートに圧油が流入し、流入した圧油は出力ポ
ートからアキュムレータに戻されて一つの弁部材によっ
て路面入力が吸収される。
【0011】
【実施例】図1には本発明の一実施例に係るアライメン
ト制御装置の概略構成、図2にはアクチュエータの油圧
回路、図3にはアクチュエータのシリンダ本体の詳細、
図4には減衰バルブの詳細を示してある。図1に示した
サスペンション装置1は、例えば、マルチリンク式サス
ペンション装置で、左右の前輪をそれぞれ車体(図示省
略)側に連結している。図1には、例えば左前輪(以下
車輪と記す)2を車体側に連結するサスペンション装置
1を示してある。
ト制御装置の概略構成、図2にはアクチュエータの油圧
回路、図3にはアクチュエータのシリンダ本体の詳細、
図4には減衰バルブの詳細を示してある。図1に示した
サスペンション装置1は、例えば、マルチリンク式サス
ペンション装置で、左右の前輪をそれぞれ車体(図示省
略)側に連結している。図1には、例えば左前輪(以下
車輪と記す)2を車体側に連結するサスペンション装置
1を示してある。
【0012】図1に示すように、サスペンション装置1
は、車輪2を回転自在に支持するナックル3と、ナック
ル3の延出部3aを車体側に連結するアッパアーム4
と、ナックル3の下端を車体側に連結するロアアーム
5,6とで構成されている。ロアアーム5と車体間には
アクチュエータ7が介装され、アクチュエータ7の作動
により車輪2のキャスタ角θが所望の角度に設定され
る。アクチュエータ7には流量制御弁(電磁弁)8の切
替えにより油圧が油圧源9から供給され、電磁弁8は制
御手段としてのECU10から指令される制御電圧に基
づいて切替作動する。つまり、駆動手段は電磁弁8及び
油圧源9によって構成されている。ECU10には、車
速センサ11、ハンドル角センサ12、左右加速度セン
サ(左右Gセンサ)13及び前後加速度センサ(前後G
センサ)14からの情報が入力される。ECU10で
は、これらのセンサ11〜14から得られる情報に基づ
いて、ハンドル角、ハンドル角速度、前後G、左右Gが
読み込まれると共に、横加速度が演算されて読み込まれ
る(計算横g)。またECU10では、図示しないパワ
ーステアリング装置の油圧に基づいて路面摩擦係数(路
面μ)が演算されて読み込まれる。また、ECU10に
は、アクチュエータ7の作動ストロークを検出するスト
ロークセンサ15からの情報が入力される。ECU10
では、ハンドル角、ハンドル角速度、前後G、左右G、
計算横g及び路面μに基づいて目標となる目標キャスタ
角が演算され、キャスタ角θが目標キャスタ角となる状
態にアクチュエータ7を作動させるようにECU10か
ら電磁弁8に制御指令が出力される。そして、アクチュ
エータ7の作動ストロークの情報に基づいてフィードバ
ック制御されるようになっている。
は、車輪2を回転自在に支持するナックル3と、ナック
ル3の延出部3aを車体側に連結するアッパアーム4
と、ナックル3の下端を車体側に連結するロアアーム
5,6とで構成されている。ロアアーム5と車体間には
アクチュエータ7が介装され、アクチュエータ7の作動
により車輪2のキャスタ角θが所望の角度に設定され
る。アクチュエータ7には流量制御弁(電磁弁)8の切
替えにより油圧が油圧源9から供給され、電磁弁8は制
御手段としてのECU10から指令される制御電圧に基
づいて切替作動する。つまり、駆動手段は電磁弁8及び
油圧源9によって構成されている。ECU10には、車
速センサ11、ハンドル角センサ12、左右加速度セン
サ(左右Gセンサ)13及び前後加速度センサ(前後G
センサ)14からの情報が入力される。ECU10で
は、これらのセンサ11〜14から得られる情報に基づ
いて、ハンドル角、ハンドル角速度、前後G、左右Gが
読み込まれると共に、横加速度が演算されて読み込まれ
る(計算横g)。またECU10では、図示しないパワ
ーステアリング装置の油圧に基づいて路面摩擦係数(路
面μ)が演算されて読み込まれる。また、ECU10に
は、アクチュエータ7の作動ストロークを検出するスト
ロークセンサ15からの情報が入力される。ECU10
では、ハンドル角、ハンドル角速度、前後G、左右G、
計算横g及び路面μに基づいて目標となる目標キャスタ
角が演算され、キャスタ角θが目標キャスタ角となる状
態にアクチュエータ7を作動させるようにECU10か
ら電磁弁8に制御指令が出力される。そして、アクチュ
エータ7の作動ストロークの情報に基づいてフィードバ
ック制御されるようになっている。
【0013】図2に基づいてアクチュエータ7の油圧回
路を説明する。アクチュエータ7は左右両輪に備えら
れ、左前輪用は符号にLを付し、右前輪用には符号にR
を付して説明する。油圧源9にはタンデム型のオイルポ
ンプ21,22が設けられ、オイルポンプ21,22の
駆動により油圧タンク23内の油が圧送される。一方の
オイルポンプ21はパワーステアリング用のP/S バルブ
24につながっており、オイルポンプ21の駆動により
P/S バルブ24を介してパワーシリンダ25が動作され
る。他方のオイルポンプ22はチェックバルブ26及び
アキュムレータ27を介して油路28によって電磁弁8
L,8Rの圧力側ポートに接続され、電磁弁8L,8R
の戻り側ポートには油路29が接続され、戻り側ポート
は油路29によって油圧タンク23につながっている。
電磁弁8L,8Rの二つの出力ポートにはそれぞれ第1
油路30及び第2油路31が接続され、それぞれの第1
油路30及び第2油路31はアクチュエータ7L,7R
に接続されている。尚、図示例では、タンデム型のオイ
ルポンプ21,22を用いてパワーステアリング用のP/
S バルブ24と電磁弁8L,8Rに油を圧送するように
したが、分流蓄圧制御弁を用いて一つのオイルポンプを
P/S バルブ24と電磁弁8L,8Rに接続することも可
能である。
路を説明する。アクチュエータ7は左右両輪に備えら
れ、左前輪用は符号にLを付し、右前輪用には符号にR
を付して説明する。油圧源9にはタンデム型のオイルポ
ンプ21,22が設けられ、オイルポンプ21,22の
駆動により油圧タンク23内の油が圧送される。一方の
オイルポンプ21はパワーステアリング用のP/S バルブ
24につながっており、オイルポンプ21の駆動により
P/S バルブ24を介してパワーシリンダ25が動作され
る。他方のオイルポンプ22はチェックバルブ26及び
アキュムレータ27を介して油路28によって電磁弁8
L,8Rの圧力側ポートに接続され、電磁弁8L,8R
の戻り側ポートには油路29が接続され、戻り側ポート
は油路29によって油圧タンク23につながっている。
電磁弁8L,8Rの二つの出力ポートにはそれぞれ第1
油路30及び第2油路31が接続され、それぞれの第1
油路30及び第2油路31はアクチュエータ7L,7R
に接続されている。尚、図示例では、タンデム型のオイ
ルポンプ21,22を用いてパワーステアリング用のP/
S バルブ24と電磁弁8L,8Rに油を圧送するように
したが、分流蓄圧制御弁を用いて一つのオイルポンプを
P/S バルブ24と電磁弁8L,8Rに接続することも可
能である。
【0014】図2、図3に基づいてアクチュエータ7の
構成を説明する。アクチュエータ7は、ボデー32が大
径のアーム支持部33と小径のシリンダ本体34とが連
接されてなり、アーム支持部33の外周面に形成された
一対のフランジ間に装着されたマウントラバー19を介
して車体側に固定される。シリンダ本体34は、隔壁3
5とエンドキャップ36の間の空間がピストン37によ
って第1油圧室38と第2油圧室39とに区画され、ピ
ストン37には作動ロッド40の基端が固定されてい
る。作動ロッド40の先端側は隔壁35を摺動自在に貫
通してアーム支持部33内に突出し、作動ロッド40の
先端側は車輪のロアアーム5(図1参照)側に連結され
る。第1油圧室38の第1ポート41には第1油路30
が接続されており、第2油圧室39の第2ポート42に
は第2油路31が接続されている。電磁弁8L,8Rの
ソレノイド部8aが励磁されることにより、圧力側ポー
トと戻り側ポートが第1油路30と第2油圧室39とに
選択的に連通するように切替えられる。
構成を説明する。アクチュエータ7は、ボデー32が大
径のアーム支持部33と小径のシリンダ本体34とが連
接されてなり、アーム支持部33の外周面に形成された
一対のフランジ間に装着されたマウントラバー19を介
して車体側に固定される。シリンダ本体34は、隔壁3
5とエンドキャップ36の間の空間がピストン37によ
って第1油圧室38と第2油圧室39とに区画され、ピ
ストン37には作動ロッド40の基端が固定されてい
る。作動ロッド40の先端側は隔壁35を摺動自在に貫
通してアーム支持部33内に突出し、作動ロッド40の
先端側は車輪のロアアーム5(図1参照)側に連結され
る。第1油圧室38の第1ポート41には第1油路30
が接続されており、第2油圧室39の第2ポート42に
は第2油路31が接続されている。電磁弁8L,8Rの
ソレノイド部8aが励磁されることにより、圧力側ポー
トと戻り側ポートが第1油路30と第2油圧室39とに
選択的に連通するように切替えられる。
【0015】つまり、電磁弁8L,8Rの切替えによっ
て圧力側ポートにつながる油路28と第1油路30が連
通すると共に戻り側ポートにつながる油路29と第2油
路31が連通した場合、第1油圧室38内に圧油が供給
されると共に第2油圧室39内から油が油圧タンク23
に排出され、ピストン37を介して作動ロッド40が図
3中矢印A方向、例えば車両の後方側に移動してキャス
タ角が減少するようになっている。また、電磁弁8L,
8Rの切替えによって径路が逆に接続された場合、第2
油圧室39内に圧油が供給されると共に第1油圧室38
内から油が油圧タンク23に排出され、ピストン37を
介して作動ロッド40が図3中矢印B方向(車両の前方
側)に移動してキャスタ角が増大するようになってい
る。また、電磁弁8L,8Rの切換えによって油路2
8,29が第1油路30及び第2油路31の何れにも連
通しない状態になった場合、第1油圧室38及び第2油
圧室39の圧油はロックされ、作動ロッド40が固定状
態になってキャスタ角が固定されるようになっている。
て圧力側ポートにつながる油路28と第1油路30が連
通すると共に戻り側ポートにつながる油路29と第2油
路31が連通した場合、第1油圧室38内に圧油が供給
されると共に第2油圧室39内から油が油圧タンク23
に排出され、ピストン37を介して作動ロッド40が図
3中矢印A方向、例えば車両の後方側に移動してキャス
タ角が減少するようになっている。また、電磁弁8L,
8Rの切替えによって径路が逆に接続された場合、第2
油圧室39内に圧油が供給されると共に第1油圧室38
内から油が油圧タンク23に排出され、ピストン37を
介して作動ロッド40が図3中矢印B方向(車両の前方
側)に移動してキャスタ角が増大するようになってい
る。また、電磁弁8L,8Rの切換えによって油路2
8,29が第1油路30及び第2油路31の何れにも連
通しない状態になった場合、第1油圧室38及び第2油
圧室39の圧油はロックされ、作動ロッド40が固定状
態になってキャスタ角が固定されるようになっている。
【0016】第3図に示すように、ピストン37には第
1油圧室38と第2油圧室39とを連通するオリフィス
43が形成され、第1油圧室38内にはオリフィス43
を第1油圧室38側からのみ塞ぐディスクバルブ44が
設けられている。第1油圧室38内の圧力が高くなった
場合、オリフィス43はディスクバルブ44によって塞
がれ、圧油は第1ポート41から第1油路30に抜け
る。第2油圧室39内の圧力が高くなった場合、オリフ
ィス43からの圧油がディスクバルブ44を押圧してデ
ィスクバルブ44が図中左側に移動し、第2油圧室39
内の圧油が第1油圧室38内に流入し、前述同様に圧油
は第1ポート41から第1油路30に抜ける。つまり、
圧油が流入する側である第1油圧室38内に設けられた
ディスクバルブ44は、オリフィス43を通る圧油の流
通を第2油圧室39側からのみ許容している。図2に示
すように、アクチュエータ7L,7Rのそれぞれの第1
油圧室38に接続する各第1油路30にはそれぞれ分岐
油路51が接続され、各分岐油路51は弁部材としての
一つの減衰バルブ52の入力側に接続されている。減衰
バルブ52の出力側には油路53が接続され、油路53
はアキュムレータ27につながる油路28に接続されて
いる。
1油圧室38と第2油圧室39とを連通するオリフィス
43が形成され、第1油圧室38内にはオリフィス43
を第1油圧室38側からのみ塞ぐディスクバルブ44が
設けられている。第1油圧室38内の圧力が高くなった
場合、オリフィス43はディスクバルブ44によって塞
がれ、圧油は第1ポート41から第1油路30に抜け
る。第2油圧室39内の圧力が高くなった場合、オリフ
ィス43からの圧油がディスクバルブ44を押圧してデ
ィスクバルブ44が図中左側に移動し、第2油圧室39
内の圧油が第1油圧室38内に流入し、前述同様に圧油
は第1ポート41から第1油路30に抜ける。つまり、
圧油が流入する側である第1油圧室38内に設けられた
ディスクバルブ44は、オリフィス43を通る圧油の流
通を第2油圧室39側からのみ許容している。図2に示
すように、アクチュエータ7L,7Rのそれぞれの第1
油圧室38に接続する各第1油路30にはそれぞれ分岐
油路51が接続され、各分岐油路51は弁部材としての
一つの減衰バルブ52の入力側に接続されている。減衰
バルブ52の出力側には油路53が接続され、油路53
はアキュムレータ27につながる油路28に接続されて
いる。
【0017】図4に基づいて減衰バルブ52を説明す
る。図に示すように、減衰バルブ52には二つの入力通
路56が形成され、各入力通路56にはそれぞれ分岐油
路51が接続されている。各入力通路56は一つの弁室
57に連通し、弁室57内にはそれぞれの連通口58を
塞ぐ一対のチェックボール59が設けられている。一対
のチェックボール59は圧縮ばね60によってそれぞれ
連通口58側に付勢されており、常時は圧縮ばね60の
付勢力によって連通口58は弁体59によって塞がれた
状態になっている。弁室57はねじ部61を調整するこ
とによって大きさが変更され、圧縮ばね60の付勢力、
即ち、弁体59が連通口58を塞ぐ力を調整することが
できる。一方、弁室57には油路53が設けられ、油路
53は図2に示したアキュムレータ27につながる油路
28に接続されている。つまり、分岐油路51内の圧油
がアキュムレータ27の蓄圧力よりも高圧になると、圧
縮ばね60の付勢力に抗して弁体59が高圧の圧油に押
されて連通口58が開き、高圧の圧油は弁室57から油
路53及び油路28を経てアキュムレータ27に戻され
るようになっている。
る。図に示すように、減衰バルブ52には二つの入力通
路56が形成され、各入力通路56にはそれぞれ分岐油
路51が接続されている。各入力通路56は一つの弁室
57に連通し、弁室57内にはそれぞれの連通口58を
塞ぐ一対のチェックボール59が設けられている。一対
のチェックボール59は圧縮ばね60によってそれぞれ
連通口58側に付勢されており、常時は圧縮ばね60の
付勢力によって連通口58は弁体59によって塞がれた
状態になっている。弁室57はねじ部61を調整するこ
とによって大きさが変更され、圧縮ばね60の付勢力、
即ち、弁体59が連通口58を塞ぐ力を調整することが
できる。一方、弁室57には油路53が設けられ、油路
53は図2に示したアキュムレータ27につながる油路
28に接続されている。つまり、分岐油路51内の圧油
がアキュムレータ27の蓄圧力よりも高圧になると、圧
縮ばね60の付勢力に抗して弁体59が高圧の圧油に押
されて連通口58が開き、高圧の圧油は弁室57から油
路53及び油路28を経てアキュムレータ27に戻され
るようになっている。
【0018】次に、本願発明の弁部材としての減衰バル
ブ52を備えたアライメント制御装置の作用を説明す
る。キャスタ角が固定されている時に、車輪側から大き
な入力(例えば縁石に乗り上げた場合等)があった場合
について説明する。車両が前進走行して縁石乗り上げに
よって車輪側から大きな入力があった場合、作動ロッド
40が図3中矢印A方向(第2油圧室39側)に大きく
移動する。作動ロッド40が第2油圧室39側に移動す
ると、高圧になった圧油がオリフィス43を通ってディ
スクバルブ44を押圧し、第2油圧室39内の圧油が第
1油圧室38内に流入する。第1油圧室38内に流入し
た圧油は分岐油路51から減衰バルブ52に送られ、分
岐油路51内の圧油がアキュムレータ27の蓄圧力より
も高圧になると、圧油は圧縮ばね60の付勢力に抗して
チェックボール59を押して連通口58を開く。連通口
58が開くと圧油は弁室57から油路53及び油路28
を経てアキュムレータ27に戻され、油圧系統に過大な
負荷が生じない。更に作動ロッド40が第2油圧室39
側に移動して第2油圧室39の内圧が上昇すると、アキ
ュムレータ27の増圧によって圧力上昇が吸収され、第
2油圧室39内の内圧力は緩やかに変化する。このた
め、車輪側から大きな入力があっても急激な圧力上昇を
抑えることができ、車体へのショックを緩和することが
できる。
ブ52を備えたアライメント制御装置の作用を説明す
る。キャスタ角が固定されている時に、車輪側から大き
な入力(例えば縁石に乗り上げた場合等)があった場合
について説明する。車両が前進走行して縁石乗り上げに
よって車輪側から大きな入力があった場合、作動ロッド
40が図3中矢印A方向(第2油圧室39側)に大きく
移動する。作動ロッド40が第2油圧室39側に移動す
ると、高圧になった圧油がオリフィス43を通ってディ
スクバルブ44を押圧し、第2油圧室39内の圧油が第
1油圧室38内に流入する。第1油圧室38内に流入し
た圧油は分岐油路51から減衰バルブ52に送られ、分
岐油路51内の圧油がアキュムレータ27の蓄圧力より
も高圧になると、圧油は圧縮ばね60の付勢力に抗して
チェックボール59を押して連通口58を開く。連通口
58が開くと圧油は弁室57から油路53及び油路28
を経てアキュムレータ27に戻され、油圧系統に過大な
負荷が生じない。更に作動ロッド40が第2油圧室39
側に移動して第2油圧室39の内圧が上昇すると、アキ
ュムレータ27の増圧によって圧力上昇が吸収され、第
2油圧室39内の内圧力は緩やかに変化する。このた
め、車輪側から大きな入力があっても急激な圧力上昇を
抑えることができ、車体へのショックを緩和することが
できる。
【0019】また、車両が後進走行して縁石乗り上げに
よって車輪側から大きな入力があった場合、作動ロッド
40が図3中矢印B方向(第1油圧室38側)に大きく
移動する。作動ロッド40が第1油圧室38側に移動す
ると、オリフィス43はディスクバルブ44によって閉
じられ、高圧になった圧油は分岐油路51から減衰バル
ブ52に送られる。そして、前述同様に、分岐油路51
内の圧油がアキュムレータ27の蓄圧力よりも高圧にな
ると、圧油によってチェックボール59が押されて連通
口58が開き、圧油は油路53及び油路28を経てアキ
ュムレータ27に戻され、油圧系統に過大な負荷が生じ
ない。
よって車輪側から大きな入力があった場合、作動ロッド
40が図3中矢印B方向(第1油圧室38側)に大きく
移動する。作動ロッド40が第1油圧室38側に移動す
ると、オリフィス43はディスクバルブ44によって閉
じられ、高圧になった圧油は分岐油路51から減衰バル
ブ52に送られる。そして、前述同様に、分岐油路51
内の圧油がアキュムレータ27の蓄圧力よりも高圧にな
ると、圧油によってチェックボール59が押されて連通
口58が開き、圧油は油路53及び油路28を経てアキ
ュムレータ27に戻され、油圧系統に過大な負荷が生じ
ない。
【0020】車輪側からの過大入力を吸収した後、アク
チュエータ7L,7Rの作動によりキャスタ角を再度設
定する。この時、車輪側からの過大入力によって吸収さ
れたエネルギー(圧油)はアキュムレータ27に戻され
ているため、吸収されたエネルギーがキャスタ角制御復
帰用に再利用される。このため、エネルギー損失がほと
んどない状態で車輪側からの過大入力を吸収することが
でき、キャスタ角制御の復帰制御が即座に実施できる。
チュエータ7L,7Rの作動によりキャスタ角を再度設
定する。この時、車輪側からの過大入力によって吸収さ
れたエネルギー(圧油)はアキュムレータ27に戻され
ているため、吸収されたエネルギーがキャスタ角制御復
帰用に再利用される。このため、エネルギー損失がほと
んどない状態で車輪側からの過大入力を吸収することが
でき、キャスタ角制御の復帰制御が即座に実施できる。
【0021】このように、減衰バルブ52を備えたこと
により、前進走行及び後進走行のどちらに走行していて
も、過大入力によるアクチュエータ7側からの圧油を一
つの減衰バルブ52でもってアキュムレータ27に逃が
すことができる。また、左右の車輪に同時に外力が加わ
っても、アクチュエータ7側からの圧油を同じリリーフ
圧で同時にアキュムレータ27に逃がすことができる。
従って、キャスタ角が固定されて油圧がロック状態にあ
る時に、縁石に乗り上げた場合等、過大入力があって圧
油が高圧になっても、圧油を確実に逃がすことができ、
キャスタ角制御の油圧系統が破損する虞がなく且つ吸収
されたエネルギーをキャスタ角制御復帰用に再利用で
き、通常の機能を維持することができる。
により、前進走行及び後進走行のどちらに走行していて
も、過大入力によるアクチュエータ7側からの圧油を一
つの減衰バルブ52でもってアキュムレータ27に逃が
すことができる。また、左右の車輪に同時に外力が加わ
っても、アクチュエータ7側からの圧油を同じリリーフ
圧で同時にアキュムレータ27に逃がすことができる。
従って、キャスタ角が固定されて油圧がロック状態にあ
る時に、縁石に乗り上げた場合等、過大入力があって圧
油が高圧になっても、圧油を確実に逃がすことができ、
キャスタ角制御の油圧系統が破損する虞がなく且つ吸収
されたエネルギーをキャスタ角制御復帰用に再利用で
き、通常の機能を維持することができる。
【0022】尚、上述した実施例では、アクチュエータ
7L,7Rの第1油圧室38の第1油路30に分岐油路
51を介して減衰バルブ52を接続したが、第2油圧室
39の第2油路31に減衰バルブ52を接続することも
可能である。この場合、第2油圧室39に圧油を流入さ
せるため、ディスクバルブ44は第2油圧室39内に設
ける必要がある。また、第1油圧室38及び第2油圧室
39にそれぞれ減衰バルブ52を接続することも可能で
ある。上述した実施例で、減衰バルブ52を用いた部位
が第一発明に相当すると共に、ディスクバルブ44を備
えたアクチュエータ7L,7Rの第1油圧室38の第1
油路30に分岐油路51を介して減衰バルブ52を接続
した部位が第二発明に相当する。
7L,7Rの第1油圧室38の第1油路30に分岐油路
51を介して減衰バルブ52を接続したが、第2油圧室
39の第2油路31に減衰バルブ52を接続することも
可能である。この場合、第2油圧室39に圧油を流入さ
せるため、ディスクバルブ44は第2油圧室39内に設
ける必要がある。また、第1油圧室38及び第2油圧室
39にそれぞれ減衰バルブ52を接続することも可能で
ある。上述した実施例で、減衰バルブ52を用いた部位
が第一発明に相当すると共に、ディスクバルブ44を備
えたアクチュエータ7L,7Rの第1油圧室38の第1
油路30に分岐油路51を介して減衰バルブ52を接続
した部位が第二発明に相当する。
【0023】上述したアライメント制御装置では、キャ
スタ角を制御するアクチュエータ7からアキュムレータ
27への流通のみを可能にする減衰バルブ52を設けた
ことにより、車輪側からの過大入力に伴ってアクチュエ
ータ7の油圧室内に大きな圧力上昇があった際に、圧油
をアキュムレータ27に戻して過大入力を吸収すると共
に、吸収したエネルギーをキャスタ角制御復帰用に再利
用することができる。このため、エネルギー損失がほと
んどない状態で車輪側からの過大入力を急激な圧力上昇
なしに吸収することができ、キャスタ角制御の復帰制御
が即座に実施できる。また、アクチュエータ7のピスト
ン37にオリフィス43を設け、第1油圧室38にディ
スクバルブ44を設けて第2油圧室39から第1油圧室
38へのみ圧油がオリフィス43を通るようにし、第1
油圧室38を減衰バルブ52に連通したので、第1油圧
室38及び第2油圧室39のどちら側が圧縮されても過
大入力によって生じた高圧の圧油は減衰バルブ52に導
かれる。このため、前後方向に係わらず車輪側から大き
な入力があっても、一つの減衰バルブ52によって過大
入力を吸収することができ、油圧系統の破損が防止され
て通常の機能を維持することができる。また、減衰バル
ブ52には二つの入力ポートが備えられているため、複
雑な配管等を用いることなく左右もしくは左右同時に車
輪側から大きな入力があっても、一つの減衰バルブ52
によって過大入力を吸収することができる。
スタ角を制御するアクチュエータ7からアキュムレータ
27への流通のみを可能にする減衰バルブ52を設けた
ことにより、車輪側からの過大入力に伴ってアクチュエ
ータ7の油圧室内に大きな圧力上昇があった際に、圧油
をアキュムレータ27に戻して過大入力を吸収すると共
に、吸収したエネルギーをキャスタ角制御復帰用に再利
用することができる。このため、エネルギー損失がほと
んどない状態で車輪側からの過大入力を急激な圧力上昇
なしに吸収することができ、キャスタ角制御の復帰制御
が即座に実施できる。また、アクチュエータ7のピスト
ン37にオリフィス43を設け、第1油圧室38にディ
スクバルブ44を設けて第2油圧室39から第1油圧室
38へのみ圧油がオリフィス43を通るようにし、第1
油圧室38を減衰バルブ52に連通したので、第1油圧
室38及び第2油圧室39のどちら側が圧縮されても過
大入力によって生じた高圧の圧油は減衰バルブ52に導
かれる。このため、前後方向に係わらず車輪側から大き
な入力があっても、一つの減衰バルブ52によって過大
入力を吸収することができ、油圧系統の破損が防止され
て通常の機能を維持することができる。また、減衰バル
ブ52には二つの入力ポートが備えられているため、複
雑な配管等を用いることなく左右もしくは左右同時に車
輪側から大きな入力があっても、一つの減衰バルブ52
によって過大入力を吸収することができる。
【0024】
【発明の効果】第一発明のアライメント制御装置は、キ
ャスタ角を制御するアクチュエータからアキュムレータ
への駆動源の流通のみを許容する弁部材を設け、車輪側
からの過大入力に伴ってアクチュエータに大きな圧力上
昇があった際に、アクチュエータ内の駆動源を弁部材か
らアキュムレータへ戻すようにしたので、アクチュエー
タに伝わる車輪側からの過大入力をエネルギー損失がほ
とんどない状態で、しかも急激な圧力上昇なしに吸収す
ることができる。この結果、キャスタ角を制御するアク
チュエータを介して伝わる過大路面入力を吸収すること
が可能になり、衝撃を減少させてアクチュエータや配管
等の破損を防止することが可能になると共に、キャスタ
角制御の復帰制御が即座に実施できる。
ャスタ角を制御するアクチュエータからアキュムレータ
への駆動源の流通のみを許容する弁部材を設け、車輪側
からの過大入力に伴ってアクチュエータに大きな圧力上
昇があった際に、アクチュエータ内の駆動源を弁部材か
らアキュムレータへ戻すようにしたので、アクチュエー
タに伝わる車輪側からの過大入力をエネルギー損失がほ
とんどない状態で、しかも急激な圧力上昇なしに吸収す
ることができる。この結果、キャスタ角を制御するアク
チュエータを介して伝わる過大路面入力を吸収すること
が可能になり、衝撃を減少させてアクチュエータや配管
等の破損を防止することが可能になると共に、キャスタ
角制御の復帰制御が即座に実施できる。
【0025】また、第二発明のアライメント制御装置
は、キャスタ角を制御するアクチュエータからアキュム
レータへの駆動源の流通のみを許容する弁部材を設け、
アクチュエータのピストンにオリフィスを設け、第1油
圧室もしくは第2油圧室にディスクバルブを設けてディ
スクバルブが設けられた側の油圧室へのみ圧油がオリフ
ィスを通るようにし、この油圧室を弁部材に連通したの
で、第1油圧室及び第2油圧室のどちら側が圧縮されて
も過大入力によって生じた高圧の圧油は弁部材に導かれ
る。この結果、前後の入力の方向に係わらず車輪側から
大きな入力があっても、一つの弁部材によって過大入力
を吸収することができ、簡単な機構により油圧系統の破
損が防止されて通常の機能を維持することができる。ま
た、弁部材には二つの入力ポートが備えられているた
め、左右もしくは左右同時に車輪側から大きな入力があ
っても、一つの弁部材によって過大入力を吸収すること
ができるようになり、配管等を複雑にすることなく確実
に過大入力を吸収することができる。
は、キャスタ角を制御するアクチュエータからアキュム
レータへの駆動源の流通のみを許容する弁部材を設け、
アクチュエータのピストンにオリフィスを設け、第1油
圧室もしくは第2油圧室にディスクバルブを設けてディ
スクバルブが設けられた側の油圧室へのみ圧油がオリフ
ィスを通るようにし、この油圧室を弁部材に連通したの
で、第1油圧室及び第2油圧室のどちら側が圧縮されて
も過大入力によって生じた高圧の圧油は弁部材に導かれ
る。この結果、前後の入力の方向に係わらず車輪側から
大きな入力があっても、一つの弁部材によって過大入力
を吸収することができ、簡単な機構により油圧系統の破
損が防止されて通常の機能を維持することができる。ま
た、弁部材には二つの入力ポートが備えられているた
め、左右もしくは左右同時に車輪側から大きな入力があ
っても、一つの弁部材によって過大入力を吸収すること
ができるようになり、配管等を複雑にすることなく確実
に過大入力を吸収することができる。
【図1】本発明の一実施例に係るアライメント制御装置
の概略構成図。
の概略構成図。
【図2】アクチュエータの油圧回路図。
【図3】アクチュエータのシリンダ本体の詳細図。
【図4】減衰バルブの詳細図。
1 サスペンション装置 2 車輪 3 ナックル 4 アッパアーム 5,6 ロアアーム 7 アクチュエータ 8 流量制御弁(電磁弁) 9 油圧源 10 ECU 11 車速センサ 12 ハンドル角センサ 13 左右Gセンサ 14 前後Gセンサ 15 ストロークセンサ 22 オイルポンプ 23 油圧タンク 27 アキュムレータ 34 シリンダ本体 37 ピストン 38 第一油圧室 39 第二油圧室 40 作動ロッド 43 オリフィス 51 分岐油路 52 減衰バルブ 56 入力通路 57 弁室
Claims (3)
- 【請求項1】 車輪のキャスタ角を変更するアクチュエ
ータと、駆動源を蓄圧するアキュムレータを備え該アキ
ュムレータに蓄圧された駆動源により前記アクチュエー
タの作動を行う駆動手段と、車両の走行状態に基づいて
目標となるキャスタ角を演算し実際のキャスタ角が前記
目標となるキャスタ角となるように前記アクチュエータ
を作動させる制御手段と、前記アクチュエータと前記ア
キュムレータとの間に設けられ該アクチュエータから該
アキュムレータへの駆動源の流通のみを許容する弁部材
とを備えたことを特徴とするアライメント制御装置。 - 【請求項2】 ピストンによって第1油圧室と第2油圧
室とに区画されるシリンダ本体を備えると共に車輪側に
連結される作動ロッドが該ピストンに結合されて車輪の
キャスタ角を変更するアクチュエータと、油圧ポンプ及
びアキュムレータを備え該アクチュエータに該アキュム
レータに蓄圧された圧油を供給して該アクチュエータの
作動を行う駆動手段と、車両の走行状態に基づいて目標
となるキャスタ角を演算し実際のキャスタ角が前記目標
となるキャスタ角となるように前記アクチュエータを作
動させる制御手段と、前記シリンダ本体の前記油圧室と
前記アキュムレータとの間に介装されると共に該油圧室
側から該アキュムレータ側への圧油の流れのみを許容す
る弁部材とを備えると共に、前記アクチュエータは、前
記第1油圧室と前記第2油圧室とを連通するオリフィス
が前記ピストンに形成され、該オリフィスを通る圧油の
流通を前記第1油圧室と前記第2油圧室の何れか一方か
らのみ許容するディスクバルブを該圧油が流入する側の
該第2油圧室もしくは該第1油圧室に設け、該ディスク
バルブが設けられた側の前記第2油圧室もしくは前記第
1油圧室を前記弁部材に連通したことを特徴とするアラ
イメント制御装置。 - 【請求項3】 前記アクチュエータは左右の前記前輪に
対してそれぞれ備えられる一方、前記弁部材は二つの入
力ポートと一つの出力ポートとを備え、一方の前記アク
チュエータの前記第2油圧室もしくは前記第1油圧室を
前記弁部材の一方の入力ポートに連結すると共に、他方
の前記アクチュエータの前記第2油圧室もしくは前記第
1油圧室を前記弁部材の他方の入力ポートに連結し、前
記弁部材の出力ポートを前記アキュムレータ側に連通し
たことを特徴とする請求項2に記載のアライメント制御
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22141094A JPH0885325A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | アライメント制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22141094A JPH0885325A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | アライメント制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0885325A true JPH0885325A (ja) | 1996-04-02 |
Family
ID=16766307
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22141094A Withdrawn JPH0885325A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | アライメント制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0885325A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7644936B2 (en) | 2005-12-08 | 2010-01-12 | Hyundai Motor Company | Caster control apparatus |
-
1994
- 1994-09-16 JP JP22141094A patent/JPH0885325A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7644936B2 (en) | 2005-12-08 | 2010-01-12 | Hyundai Motor Company | Caster control apparatus |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20011120 |