JPH0884773A - 非晶性樹脂製の抜き勾配を有しない注射筒及びその射出成形方法 - Google Patents

非晶性樹脂製の抜き勾配を有しない注射筒及びその射出成形方法

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JPH0884773A
JPH0884773A JP6247023A JP24702394A JPH0884773A JP H0884773 A JPH0884773 A JP H0884773A JP 6247023 A JP6247023 A JP 6247023A JP 24702394 A JP24702394 A JP 24702394A JP H0884773 A JPH0884773 A JP H0884773A
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resin
amorphous
syringe
injection cylinder
injection
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JP6247023A
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Hirotaka Nishida
田 弘 尊 西
Masahiko Kikuchi
池 正 彦 菊
Keiji Hamamoto
本 啓 二 浜
Hideo Kobayashi
林 英 夫 小
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Taisei Kako Co Ltd
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
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Taisei Kako Co Ltd
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
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    • A61M5/3129Syringe barrels
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 注射筒内へのプランジャー押し込みに要する
力をその先端部に冠装されたピストンの位置に依存せず
に均一化できる注射筒及びその成形方法の開発。 【構成】 抜き勾配を有しない注射筒1を検体として3
本用意した。挿入するピストン3のシールリング31、
32及び33だけにシリコンオイルが付着する程度の少
量を1の内壁に塗布し、3を2で挿入しながらその摺動
抵抗を3の嵌装時(初期値)→最奥点(最高値)まで連
続的に測定する。 【効果】 摺動抵抗値比(=実施例1/比較例1):1
/1.83〜1/2.5(初期値)、1/2.5〜1/7.
7(最大値);増加勾配比(同前):約1/2〜約1/
5。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抜き勾配を有しない非晶
性環状樹脂製注射筒(別称「シリンジ」)及びその射出
成形方法であって、非晶性又は低結晶性(「非晶性」と
総称することがある)の熱可塑性樹脂製で成形されてい
るものに関する。詳しくは環構造を分子主鎖に組込まれ
た形態で含有する非晶性環状ポリオレフィンである非晶
性樹脂製注射筒及び射出成形方法並びにその応用である
薬剤封入注射筒キットに関する。
【0002】
【従来の技術】
<成形技術>従来、熱可塑性樹脂によって注射筒を成形
する為に用いられている成形法は射出成形法である。他
の成形法によっては所定の内径及びその一端に端壁を備
えた筒状物を精度良く成形することは難しい。この射出
成形においては、成形金型内に注射筒の内径を確保する
為の中心ピンを立て、これを取り囲む様に射出成形機か
ら溶融樹脂を金型内へ射出することによって注射筒を成
形する。
【0003】この中心ピンの諸元即ち、外径及び長さは
注射筒内壁の諸元に一致させれば良さそうに見える。次
いで、得られた注射筒を実際に製品とする為に中心ピン
に外嵌された状態から抜き取れば済む筈である。
【0004】処が、この段階で意外な障害に出会う。即
ち、注射筒内壁の諸元に合わせた中心ピンで成形する
と、得られた注射筒が中心ピンに「抱き付き」といわれ
る現象を引き起こす。その原因は注射筒を形成する結晶
性樹脂が「成形収縮」を生ずる現象に求められる。この
「成形収縮」は何れの樹脂においても観測されるが、常
用の結晶性樹脂では「抱き付き」によって中心ピン表面
から成形品を抜き取り得ない程の大きさである。
【0005】そこで常用の結晶性樹脂を用いる射出成形
においては、中心ピンに「抜き勾配」と称する勾配を付
与して「抱き付き」を回避する方策が採られて来た。こ
の「抜き勾配」とは、中心ピンをその自由端へ向けて先
細りにしたことを表現するものであって、その勾配は一
般に、中心ピンの大径と小径との差を中心ピンの長さで
除した値で表わされる。この「抜き勾配」は得られた注
射筒内壁に当然に転写されるから、注射筒内壁はその入
口から奥へ向かって僅かながら細く成形されていること
になる。
【0006】上記の様に、注射筒を射出成形する場合に
は中心ピンに「抜き勾配」を付与することが必須という
知識が普及すると、如何なる樹脂を用いる場合にも「抜
き勾配」が当然の常識となって、これから脱却すること
は殆ど論外という通念が形成される。その結果、この通
念が設計者及び作業者は勿論、成形品を実際に使用する
側をも拘束することになる。
【0007】<利用者側にとっての問題>しかし、「抜
き勾配」の導入によって問題が解決されたかの様に認識
するのは問題の他面を看過した片手落ちに過ぎず、問題
は依然として残されてる。即ち、得られた「抜き勾配」
付き注射筒を実際に用いる側の要望には全く目が向けら
れていない。換言すれば、「抜き勾配」付き注射筒を実
際に用いるのは医療従事者である医師にとっては「抜き
勾配」付き注射筒は決して使い易いものでなかったこと
は後記の通りである。
【0008】<新しい材料樹脂の出現>他方、上記の問
題点とは全く無関係に新しい樹脂が現れた。通称「環状
樹脂」と総称される環構造を含有するオレフィン系の非
晶性樹脂である。新しい材料が現れれば試用することは
自然であり、その1例が下記の公開公報に開示されてい
る。しかし、「抜き勾配」の有無については全く言及さ
れていない。
【0009】環構造を含有するオレフィン系化合物又は
架橋多環式炭化水素系化合物を重合体成分とする樹脂
(「環状樹脂」と呼称されている)を含有する医療用用
具は例えば、特開平5−300939号公報に開示され
ている。更に、同公報の第1頁には注射筒が、第18頁
には特殊構造のも例示されている。即ち、後者はその側
壁にバイパス溝が設けられると共に、筒内に略中央部に
は液圧によって移動可能な密栓が嵌装され、移動の結果
として前出のバイパス中に陥入した状態になると、最早
や液圧による移動は困難になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は上記の様な
一見近接した樹脂を用いた注射筒であって形状及び構造
も近接したものでありながらも、利用者側にとっては重
要な問題を依然として未解決で引き摺っていると思われ
る従来の注射筒等を改良する方策を探索した。未解決の
儘であろうと推測する理由は上記の公開公報が該問題の
解決に全く言及も示唆もしていないことにある。
【0011】利用者側にとって重要な問題とは、その注
射筒内の勾配(テーパー)に起因する使用時の押圧加減
の難しさである。射出成形法によって作成される限り、
従来の樹脂製筒内には「抜き勾配」が先細り(注射針側
に向けて細くなる)で付与されていた。この点は樹脂製
注射筒においても全く同様である。処が、この抜き勾配
は実際の注射作業においては意外な阻害要因となった。
【0012】即ち、注射筒内でプランジャー先端に嵌着
されたゴム等の軟質材料からなるピストン(ガスケッ
ト)が奥へ進むに伴って、次第に狭くなる筒内壁から圧
迫を受ける。この圧迫に抗しながらプランジャーを平均
して押し込む為には、手指の力を次第に強めることを要
求する。この手加減は大変な熟練を要する行為であるこ
とに加えて、精神の緊張を過度に強いる作業であるか
ら、この大変な作業を繰り返して行なう医療従事者にと
っては大きな負担となっている。
【0013】勿論、実際の使用に当たっては、ピストン
の表面には潤滑剤としてシリコンオイル等が塗布されて
いる。この潤滑剤が無ければ、ピストンの挿入は殆ど不
可能となる程である。しかし、この潤滑剤が注射液中に
微量とはいえ溶解する可能性は否定できず、注射液中の
薬剤と反応してそれを変質させる虞も残る。それを防止
又は少なくとも軽減する為に、潤滑剤の塗布量を可能な
限り少なくしたいという要望も根強い。しかし、潤滑剤
が必須であることも上記の通りである。
【0014】そこで、折衷案としてピストンの表面に突
設されたシールリングにだけ潤滑剤を塗布する方策が講
じられ始めた。このシールリングはピストン表面で円周
方向に走る突条であって、通常は3本以上で3本の場合
にはそれぞれ、ピストンの先端、中央及び後端に突設さ
れている。この段階に至れば、従来の樹脂製注射筒内の
勾配(先細り)が極めて重大な阻害因子となる。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者は従来は何故か
看過されて来た樹脂製注射筒における上記の利用者側に
とって重要な問題を解決すべく検討を重ねた結果、従来
は射出成形法において必須と認識されて来た「抜き勾
配」を皆無とすることに成功した。この抜き勾配皆無の
樹脂製筒を成形する為には、下記の「製品の基本的構
成」及び「製品の改良構成1」〜「製品の改良構成5」
並びに「製法の基本的構成」及び「製法の改良構成1」
並びに「注射筒キットAの基本的構成」及び「注射筒キ
ットAの改良構成1」並びに「注射筒キットBの基本的
構成」及び「注射筒キットBの改良構成1」に規定され
た構成を必須とする。
【0016】[製品の基本的構成]抜き勾配を有しない
樹脂製注射筒であって、それを形成する非晶性樹脂が環
構造を分子主鎖に組込まれた形態で含有すると共に下記
の性状(1)〜(5)を備えている樹脂である注射筒: (1)熱変形温度(ASTM D648に準拠)70℃以上、(2)熱
膨張係数(ASTM D696に準拠;縦横共)≦7×105、(3)
成形収縮率(縦横共)[大成化工社法]≦0.8
(%)、(4)吸水率[JIS K7209;23℃;水中に1日浸漬]
≦0.01(%)及び(5)ガス(O2)透過性(ASTM D3985に
準拠)≦60(g/m2・24H)。
【0017】[製品の改良構成1]非晶性樹脂が下記の
性状(6)〜(10)を備えている「製品の基本的構成」に記
載の樹脂製注射筒: (6)熱変形温度(ASTM D648に準拠)95℃、(7)熱膨張
係数(ASTM D696に準拠;縦横共)≦6×105、(8)成形
収縮率(縦横共)[大成化工社法]≦0.6(%)、(9)
吸水率[JIS K7209;23℃;水中に1日浸漬]≦0.01
(%)及び(10)ガス(O2)透過性(ASTM D3985に準拠)≦
30(g/m2・24H)。 [製品の基本的構成]に記載の樹脂製注射筒。
【0018】[製品の改良構成2]非晶性樹脂が非晶性
環状ポリオレフィンである抜き勾配を有しない[製品の
基本的構成]及び[製品の改良構成1]に記載の樹脂製
注射筒。
【0019】[製品の改良構成3]非晶性樹脂が非晶性
ポリオレフィンである場合に、1-オレフィンとの非晶性
共重合体である[製品の基本的構成]並びに[製品の改
良構成1]及び[製品の改良構成2]に記載の樹脂製注
射筒。
【0020】[製品の改良構成4]非晶性樹脂を形成す
る環構造が縮合多環構造である[製品の基本的構成]及
び[製品の改良構成1]〜[製品の改良構成3]に記載
の樹脂製注射筒。
【0021】[製品の改良構成5]非晶性樹脂を形成す
る環構造が縮合多環構造である場合に、該構造が下記の
一般式「化5」(=「化1」〜「化4」)で表される1
種以上の結合単位を分子主鎖に組込まれた形態で含有す
る[製品の基本的構成]及び[製品の改良構成1]〜
[製品の改良構成4]に記載の樹脂製注射筒:
【0022】
【化5】
【0023】[式中、R1〜R12は水素、アルキル基及
びハロゲンから選ばれる基であって、互に別異であって
もよい。更に、R9及びR10から選ばれる1以上がR11
及びR12から選ばれる1以上と互に環を形成していても
よい。nは0以上の数である。R5〜R8が複数回出現す
る場合(n≧2の場合)には、それらが互に別異でもよ
い。]。
【0024】[製法の基本的構成]非晶性樹脂から抜き
勾配を有しない樹脂製の注射筒を射出成形する方法であ
って、該非晶性樹脂として環構造を分子主鎖に組込まれ
た形態で含有すると共に下記の性状(1)〜(5)を備えてい
る樹脂を用いる成形方法: (1)熱変形温度(ASTM D648に準拠)70℃以上、(2)熱
膨張係数(ASTM D696に準拠;縦横共)≦7×105、(3)
成形収縮率(縦横共)[大成化工社法]≦0.8
(%)、(4)吸水率[JIS K7209;23℃;水中に1日浸漬]
≦0.01(%)及び(5)ガス(O2)透過性(ASTM D3985に
準拠)≦60(g/m2・24H)。
【0025】[製法の改良構成1]環構造を分子主鎖に
組み込まれた形態で含有する非晶性ポリオレフィンが下
記の性状(6)〜(10)を備えている[製法の基本的構成]
に記載の注射筒の射出成形方法: (6)熱変形温度(ASTM D648に準拠)95℃以上、(7)熱
膨張係数(ASTM D696に準拠;縦横共)≦6×105、(8)
成形収縮率(縦横共)[大成化工社法]≦0.6
(%)、(9)吸水率[JIS K7209;23℃;水中に1日浸漬]
≦0.01(%)及び(10)ガス(O2)透過性(ASTM D3985
に準拠)≦30(g/m2・24H)。
【0026】[製法の改良構成2]環構造を分子主鎖に
組み込まれた形態で含有する非晶性ポリオレフィンで形
成された平滑で平坦な底面を備えた[製法の基本的構
成]及び[製法の改良構成1]に記載の樹脂製注射筒成
形方法。
【0027】[製法の改良構成3]環構造を分子主鎖に
組み込まれた形態で含有する非晶性ポリオレフィンが1-
オレフィンとの共重合体である[製法の基本的構成]並
びに[製法の改良構成1]及び[製法の改良構成2]に
記載の樹脂製注射筒成形方法。
【0028】[製法の改良構成4]環構造が縮合多環構
造である[製法の基本的構成]及び[製法の改良構成
1]〜[製法の改良構成3]に記載の樹脂製注射筒成形
方法。
【0029】[製法の改良構成5]縮合多環構造が下記
の一般式「化6」(=「化1」〜「化5」)で表される
1種以上の結合単位を分子主鎖に組込まれた形態で含有
する非晶性ポリオレフィンである[製法の基本的構成]
並びに[製法の改良構成1]〜[製法の改良構成4]に
記載の注射筒の射出成形方法:
【0030】
【化6】
【0031】[式中、R1〜R12は水素、アルキル基及
びハロゲンから選ばれる基であって、互に別異であって
もよい。更に、R9及びR10から選ばれる1以上がR11
及びR1 2から選ばれる1以上と互に環を形成していても
よい。nは0以上の数である。R5〜R8が複数回出現す
る場合(n≧2の場合)には、それらが互に別異でもよ
い。]。
【0032】[注射筒キットAの基本的構成]抜き勾配
を有しない非晶性樹脂製注射筒の内部に薬液が封入され
たシングルバレル型注射筒キットA。
【0033】[注射筒キットAの改良構成1]非晶性樹
脂製注射筒の入口にピストン兼用栓体であってプランジ
ャー先端部と係合する凹窩を備えた該栓体が内嵌される
と共に、注射筒が下記の一般式「化7」(=「化1」〜
「化6」)で表される1種以上の結合単位を分子主鎖に
組込まれた形態で含有する非晶性環状ポリオレフィンで
ある[注射筒キットAの改良構成1]に記載の注射用キ
ットA。
【0034】
【化7】
【0035】[式中、R1〜R12は水素、アルキル基及
びハロゲンから選ばれる基であって、互に別異であって
もよい。更に、R9及びR10から選ばれる1以上がR11
及びR12から選ばれる1以上と互に環を形成していても
よい。nは0以上の数である。R5〜R8が複数回出現す
る場合(n≧2の場合)には、それらが互に別異でもよ
い。]。
【0036】[注射筒キットBの基本的構成]抜き勾配
を有しない非晶性樹脂製注射筒の内部が中間栓体によっ
て水密的に2以上の区画に分画されると共に該注射筒の
入口側の区画に薬液もしくは溶解液が封入され、該注射
筒の先端側の区画に粉末薬剤もしくは薬液が封入され、
相互に隣合う区画が中間栓体の進入によって連通される
為の拡径部が該注射筒内壁の中間栓体よりも下流側に設
けられているマルティプルバレル型注射筒キットB。
【0037】[注射筒キットBの改良構成1]非晶性樹
脂製注射筒の入口にピストン兼用栓体であってプランジ
ャー先端部と係合する凹窩を備えた該栓体が内嵌される
と共に、注射筒が下記の一般式「化8」(=「化1」〜
「化7」)で表される1種以上の結合単位を分子主鎖に
組込まれた形態で含有する非晶性環状ポリオレフィンで
あるに[注射筒キットBの基本構成]記載の注射筒キッ
トB。
【0038】
【化8】
【0039】[式中、R1〜R12は水素、アルキル基及
びハロゲンから選ばれる基であって、互に別異であって
もよい。更に、R9及びR10から選ばれる1以上がR11
及びR12から選ばれる1以上と互に環を形成していても
よい。nは0以上の数である。R5〜R8が複数回出現す
る場合(n≧2の場合)には、それらが互に別異でもよ
い。]。
【0040】<発明の好適態様>本発明の「抜き勾配を
有しない樹脂製注射筒」(「本発明の無勾配注射筒」と
略称することがある)は特定の非晶性熱可塑性樹脂を射
出成形することによって作成されることを要する。この
特定の非晶性熱可塑性樹脂とは、環構造をその分子主鎖
に組み込まれた形態で含有する樹脂であって、その化学
構造は下記の一般式「化9」(=「化1」〜「化8」)
で表わされる:
【0041】
【化9】
【0042】[式中、R1〜R12は水素、アルキル基及
びハロゲンから選ばれる基であって、互に別異であって
もよい。更に、R9及びR10から選ばれる1以上がR11
及びR12から選ばれる1以上と互に環を形成していても
よい。nは0以上の数である。R5〜R8が複数回出現す
る場合(n≧2の場合)には、それらが互に別異でもよ
い。] 本発明の「勾配無し注射筒」及びそれを「抜き勾配を有
しない」中心ピンを用いて射出成形する為に更に好適な
樹脂は前記の(「化3」)で表される重合単位に加えて
1-オレフィン重合単位をも分子主鎖に組み込まれた形態
で含有する共重合体である。1-オレフィンの例としては
エチレン、プロピレン、1-ブテン及び4-メチル-1-ペン
テンを挙げることができ、中でも好ましいものはエチレ
ン及びプロピレンである。これらを本発明では、「環構
造をその分子主鎖に組み込まれた形態で含有するポリオ
レフィン」と総称する(「環状ポリオレフィン」と略称
することがある)。その中には、ノルボルネン類を水添
開環重合させて得られる樹脂も包含される。その1例は
商品名「ゼオネックス」として日本ゼオン社から提供さ
れている。
【0043】<<環状ポリオレフィンの好適性状>>上
記の化学構造式で表わされる非晶性熱可塑性樹脂の好適
性状は必須性状を含めて下記の通りである: ◆引張強度(kgf/cm2)[ASTM D638;23℃]:300以
上、好ましくは400以上、更に好ましくは600以
上; ◆引張伸び[ASTM D638;23℃]:1〜150%、好まし
くは3〜100%; ◆曲げ強度[ASTM D790;23℃]:900(kgf/cm2)以
上、好ましくは1000(kgf/cm2)以上; ◆曲げ弾性率[ASTM D790;23℃]:20000(kgf/c
m2)以上、好ましくは30000(kgf/cm2)以上; ◆アイゾッド衝撃強度[ASTM D785;23℃;ノッチ有]:
2(kg・cm/cm)以上、好ましくは3(kg・cm/cm)以上; ◆ロックウェル硬度(Rスケール)[ASTM D785;23℃]:
110以上、好ましくは120以上; ◆熱膨張係数(×105)[ASTM D696]:縦横共に7以
下、好ましくは6以下; ◆成形収縮率[大成化工社法]:縦方向及び横方向共に
0.8%以下、好ましくは0.6%以下、最も好ましくは
0.5%以下。但し、両方向での数値は相互に異なり得
る;ここで、「大成化工社法」とは、成形から10h経
過後及び室温20℃において金型の凹窩部の寸法(h
1)及びそれを用いて成形された成形品の寸法(h2)を
それぞれ測定し、得られた値に下記の算式を適用するこ
とによって所期の値を得る方法である。なお、金型の寸
法測定にはマイクロメーターを用い、成形品の寸法には
工業用顕微鏡(測微学用)を用いる: 成形収縮率=(h1−h2)/h1。 ◆吸水率[JIS K7209;23℃;水中に1日浸漬]:<0.0
1%以下;及び ◆防湿性 [JIS Z0208に準拠]:≦0.30[H2O g・mm/
m2・24H;40℃;RH90%]、好ましくは0.10≦[H2O g・mm
/m2・24H;40℃;RH90%]; ◆ガス(O2)透過性:<60(g/m2・24H)、好ましくは<3
0(g/m2・24H)。
【0044】上掲の各種性状の中で「抜き勾配無し」の
射出成形に特に重要なものは熱膨張係数及び成形収縮率
である。それに加えて更に、容器という観点で重要な性
状としては防湿性、吸水率及び気体透過性を挙げること
ができる。これに加えて注射筒用の樹脂には光線透過率
(上掲には不含)であって、無色容器の場合には波長4
00〜800nmの領域において80%以上を達成するこ
と及び加圧水蒸気滅菌温度である120℃に耐えること
が要求される。なお、医薬品容器の場合には厚生省の認
可を受けるべきことは当然であることから、その中で要
求されている性状には上記の諸性状と重複するものが有
り得るが、その儘で考察を進める。
【0045】<<図面に基づく説明>>本発明の無勾配
注射筒をその射出成形方法と関連させて以下、図面に基
づいて具体的に説明する。図1は従来の抜き勾配付き中
心ピン(不図示)を用いて成形された常用結晶性樹脂製
の注射筒にゴムピストン冠装プランジャーを挿入して行
く際に現れる状態を誇張して示す為の模式的縦断面図で
ある。なお、本発明の各図面においては、説明の便宜上
でピストン6及び中間栓体9と注射筒等との間、キャッ
プ7と注射筒出口との間並びにピストン3と又は6の凹
窩64とプランジャー2の先端との間等を分離した状態
で図示した。しかし、実際には必要な程度に接触又は係
合状態にあることを付言する。
【0046】図1において抜き勾配付き注射筒1の入口
11からプランジャー2が挿入される。プランジャー2
の先端部21には軟質部材通常はゴム製のピストン3が
冠装されている。ピストン3の役割は筒内薬液を漏出さ
せずにそれを筒先端壁12に設けられた射出孔13から
効率的に送り出すことにある。その役割を果たす為に、
ピストン3の表面にはその外径が注射筒1の入口11の
内径よりも稍大径に作成されたシールリングが通常は3
1(先端)、32(中央)及び33(後端)の3本設け
られている。勿論、特に高いシール性を要する場合には
更に多数本でも良いが、本数の増加に伴って押し込み抵
抗も増大する。
【0047】また、プランジャー2は棒状物であってピ
ストン3を注射筒1の先端壁12に到達するまで進入さ
せるに足りる長さ、加圧水蒸気滅菌に耐える耐熱性(熱
変形温度)及び人体無害性を備えていれば十分である。
ピストン及びプランジャーの性状の多くは厚生省の認可
を受けているからには認可基準を充足している筈であ
る。プランジャー2は通常は押し込み力及び曲げに耐え
る簡易構造として横断面形状が十字型(+型又はX字
型)に成形されている。
【0048】図1の(a)はピストン3が注射筒入口11
へ挿入直後の状態を示し、ピストン3の表面における各
シールリングの中で未挿入の32及び33が既挿入の3
1よりも大径の儘であることが判る。図1の(b)はプラ
ンジャー2の自由端22が筒内方へ押圧されてピストン
3が注射筒1の最奥部即ち先端壁12に接する位置まで
進入した状態を示し、ピストン3の各シールリング31
〜33が筒内径の縮小によって入口11に挿入直後より
も偏平頂に変形している状態を示す。
【0049】これらの模式図はピストン3が筒内壁の縮
小によってプランジャー2に作用する挿入抵抗の変化を
目視可能に表示する為の拡大誇張図である。付言すれ
ば、この挿入抵抗は本発明で用いられる樹脂で成形され
た抜き勾配付き注射筒(シリンジ)においても同様に観
測される。注射筒1の内径変化に起因する抵抗だからで
ある。
【0050】図2は本発明の「抜き勾配無し」注射筒4
であって、本発明の射出成形法において用いられる「抜
き勾配無し」の中心ピンを用いて成形されたものであ
る。その素材樹脂は環構造をその分子主鎖に組み込んだ
形態で含有する非晶性樹脂であって、該非晶性樹脂製の
注射筒にゴムピストンが冠装されたプランジャーを挿入
して行く際に現れる状態を誇張して示す為の模式的縦断
面図である。
【0051】図2において「抜き勾配無し」注射筒4に
挿入されるプランジャー及びその先端に冠装されたピス
トンは図1におけると同一物である。図2のピストン3
が注射筒4の入口41へ挿入直後には図1におけると同
様の状態が現出する(不図示)。図2の(a)はピストン
3が注射筒4の入口41に完全に進入した状態を示し、
ピストン3の表面に突設されたシールリング31〜33
が何れも挿入前に比して殆ど変形していいないことが判
る。図2の(b)はプランジャー2の自由端22が筒内方
へ押圧されてピストン3が注射筒4の最奥部即ち先端壁
42に到達に接する位置まで進入した状態を示し、ピス
トン3におけるシールリング31〜33が入口41にお
ける形状から全く変化していない状態を示す。即ち、何
れのシールリングも筒内壁によって入口41において受
けた締め付け力よりも強い締め付けは全く受けていない
ことが判る。
【0052】図3は本発明の非晶性樹脂製の抜き勾配を
有しない注射筒と従来の結晶性樹脂製の抜き勾配付き注
射筒との筒内へのピストン挿入時の摺動抵抗値の連続測
定結果を示すグラフであって、図3の(a)は本発明の注
射筒の場合、図3の(b)は従来の注射筒の場合である。
それぞれの測定は3本の検体を用いて行なわれた。図3
の(a)における「No.1」だけが鮮明な曲線である以外に
は何れの曲線(本発明の注射筒における図3の(a)にお
けるNo.2及びNo.3でさえも)も相当の振動を伴ってい
る。
【0053】その原因は注射筒内の潤滑条件のバラツキ
にあると推測される。従って、潤滑条件が最良に調整さ
れれば本発明の注射筒においては鮮明な曲線が得られる
ことが期待されることが判った。しかし、従来の注射筒
においては望み薄である。
【0054】図3の(a)と図3の(b)とを比較すれば、前
者の摺動抵抗値が後者のそれよりもその初期値及び途中
値の両者において、絶対値及び増加の勾配の両者におい
て大幅に上回ることが判った。
【0055】
【表1】
【0056】図4及び図5は本発明の「勾配無し注射
筒」を具体化した薬液封入注射筒の具体的応用例であ
る。図4は通称「シングルバレル」型、図5は通称「ダ
ブルバレル」型の薬液封入注射筒を示す。図から判る様
に、「シングルバレル」型とは注射筒全体を単一の区画
として薬液を封入したものであるから、1種類の薬液し
か収容できない。
【0057】また、「ダブルバレル」型は筒内に中間栓
体を嵌装して2区画に分割したものである。従って、同
一筒内に2種類の液体の組合せ又は粉末と液体との組合
せを収容することができる。即ち、組合せの1以上は液
体であることを要する。中間栓体の個数を3個以上に増
加させ多区画化すれば、更に多種類の薬液を収容するこ
とができることは言うまでもない。以下、個別に説明す
る。
【0058】図4は上述の「シングルバレル」型の薬液
封入注射筒キットAの模式的縦断面図である。図4のキ
ットAの主要部である無勾配注射筒本体5において、そ
の入口51にはピストン兼用栓体6(「ピストン6」と
略称することがある)が内嵌され、逆にその先端壁52
から外側へ突出する注射針装着機構53には保護、汚染
防止及び内容液封止の為のキャップ7が装着されてい
る。
【0059】ピストン6の外壁にはプランジャー2の先
端部21を受容する為の凹窩64が穿設されている。凹
窩64には係合手段64c、好ましくはネジ等が刻設さ
れて、プランジャー2の先端部21に刻設された係合手
段、好ましくはネジ等と係合固定される。この係合はピ
ストン6を一旦挿入後に、後退させる必要が生じた場合
に対応する為ものである。
【0060】薬液封入注射筒キットAの入口51から筒
内へ到る比較的短い区間の内壁には通常6〜8本程度の
縦溝51aが好ましくは刻設されている。縦溝51aの役
割は注射筒入口内径よりも大径のピストン6を縮小させ
ながら挿入して所定位置に内嵌する際に、ピストン6の
外周壁に縦皺が生ずる事態を防止することにある。即
ち、ピストン6に生じた縦皺は内容液漏出の原因となる
ことから、これらの縦溝51aはピストン6を均等に縮
小させながら筒内へ挿入する為に有用である。
【0061】薬液封入注射筒Aの入口51の周囲には外
側へ張出した鍔51fが形成される。その役割は入口5
1の補強及びプランジャー2を押し込む為の指掛けを提
供することにある。しかし、鍔5fは通常の幅では指掛
けには不十分な場合が多く、その結果往々にして注射作
業者に指側面の痛みを感じさせる。この事態は本発明の
無勾配注射筒を用いる場合においても伴い得る。その対
策としては、鍔部51fにおいて中心軸に関して対向す
る縁を大幅に外側へ張り出して指掛け51sを形成させ
ることが極めて有益である。なお、図4における指掛け
51sは片方だけが大きく表示されているが、その真意
は大きくした場合と大きくしない場合とを一括して同一
図で示すことにあり、片方だけを大きくした態様が実在
する意図ではない。
【0062】次に、上掲の注射針装着機構53はその中
心軸付近に穿孔された内容液流通路53gを収容した二
重管構造である。内容液流通路53gの周囲は外方へ突
出して先細の内管を形成し、内管を取り囲んで外管が形
成されている。この二重管構造の谷間部分53vに注射
針(不図示)の装着部が挿入される。この谷間部分53
vには注射針の装着部に設けられた係合手段、好ましく
はネジと係合する係合手段53cとしてネジが刻設され
ている。
【0063】図5は本発明の「ダブルバレル」型の液体
封入注射筒キットBの模式的縦断面図である。図5の注
射筒キットBの主要部である無勾配注射筒8において、
その入口81にはピストン兼用栓体6(「ピストン
6」)が内嵌され、逆にその先端壁82から外側へ突出
する注射針装着機構83には保護、汚染防止及び内容液
封止の為のキャップ7が装着されている。
【0064】ピストン6の外周面には円周方向に走るシ
ールリング61、62及び63と共に、その入口側壁に
は凹窩64が穿設されている。シールリング61、62
及び63の役割は持続性水密性保持と使用時にプランジ
ャー2によって自身が押し込まれる場合の摺動抵抗軽減
とを兼ねる。凹窩64の役割はプランジャー2の先端部
21を受容することにある。凹窩64には係合手段64
c、好ましくはネジ等が刻設されて、プランジャー2の
先端部21に刻設された係合手段、好ましくはネジ等と
係合固定される。この係合はピストン6を一旦挿入後
に、後退させる必要が生じた場合に対応する為ものであ
る。以上の諸点では図4に示された「シングルバレル」
型の薬液封入注射筒キットAにおけると同様である。
【0065】図5の「ダブルバレル」型の液体封入注射
筒キットBにおける図4のキットAとの差異は名称の通
りに、無勾配注射筒8内が中間栓体9によって水密的に
区画されて、該注射筒8の先端82側に位置する第1区
画82bと入口81側に位置する第2区画81bとが設け
られている点及び該注射筒8の入口と先端との中間域に
拡径部8xが形成されている点に求められる。
【0066】中間栓体9の外周面にも円周方向に走る3
本のシールリング91、92及び93が設けられてい
る。各シールリング91、92及び93の役割は持続的
水密性を確保すると共に、使用時にピストン6がプラン
ジャー2によって押し込まれた結果として生ずる押圧力
による自身の移動における摺動抵抗を軽減する役割をも
兼ねる。
【0067】上記の第1区画と第2区画とは水密的に相
互に独立であるから、相互に注射直前に混合することを
要する様な性質の2種の薬剤(その少なくとも一方は液
体であることを要するが、溶解液でもあり得る)を同一
の注射筒内に併存させることが「ダブルバレル」型の液
体封入注射筒キットBによって初めて可能になる。ここ
で留意すべきことは中間栓体9が拡径部8xよりも上流
側即ち、ピストン6に近い側に位置することに加えて、
第1区画内に液体を収容する場合には充満させないで余
裕即ち、第1区画内の液量を少なくとも中間栓体9が拡
径部8xまで移動可能な程度に抑えることである。従っ
て、第1区画には粉体薬剤を、第2区画にその溶解液等
の液体(薬液でも良い)を収容すれば殆どの場合には問
題を生じない。
【0068】更に追加されるべき必要事項としては、中
間栓体9の長さ(筒内で縮径された状態での長さ)を拡
径部の長さよりも小さく設定することである。その意義
は拡径部8xが中間栓体9のバイパス機能を発揮する為
にはこの条件が必須であるということに求められる。
【0069】図5の(a)は液体封入注射筒キットBが作
成された儘の状態であって、中間栓体9が上記の拡径部
8xよりも上流側に位置していることを示す。図5の(b)
は次いでプランジャー2の先端部21をピストン6に係
合状態で装着した後に、プランジャー2を徐々に押し込
んでピストン6を進入させた結果、中間栓体9が拡径部
8xの位置に達した状態を示す。なお、図5の(b)及び下
掲の図5の(c)におけるピストン6及び中間栓体9の外
周面に設けられているシールリング61、62及び63
並びにシールリング91、92及び93の図示は省略す
る。
【0070】図5の(b)の状態において更にピストン6
を押し込んでも中間栓体9は最早や進入せず、中間栓体
9によって隔てられていた第2区画内の薬液又は溶解液
が拡径部8xをバイパス(抜け道)として第1区画へ流
れ込んで同区画内の粉末薬剤を溶解する(薬液と混合す
る)。その結果、所期の処方(濃度及び/又は組成)の
薬液が調製される。第2区画内の液体が第1区画へ全量
移動した段階で必要に応じて振り混ぜ(振盪し)て、溶
解を完成させる。
【0071】図5の(c)はピストン6で中間栓体9を直
接に押し進めてその位置を拡径部8xの下流端以降へ移
動させた段階を示す。この段階においては該注射筒8の
先端に冠装されたキャップ7を取り去れば、直ちに注射
に移行することができる。なお、この区画は2個に限ら
ず、3個以上の「マルティプルバレル」型液体封入注射
筒キットBも当然に可能である。
【0072】<<液体封入注射筒キットの構成部材の材
質>>上記した液体封入注射筒の構成部材の材質につい
ては、厚生省の認可を受けたものであることを大前提と
して、通常用いられる場合の材質を説明する。 (1)中間栓体9:ピストン6に用いられた材質と同一で
良く、ゴム状物質として通常は通称「ブチルゴム」(イ
ソプレン−イソブテン共重合ゴム;略称「IIR」)が
用いられる。 (2)キャップ7:ピストン6に用いられた材質と同一で
良く、ゴム状物質として通常はブチルゴムが用いられ
る。なお、注射筒5又は8の先端部に形成されている注
射針装着機構から取り外された後には本来的には再利用
されることは無い。
【0073】
【実施例】以下、本発明を実施例及び有用な比較例に基
づいて一層具体的に説明する。しかし、本発明の範囲は
これらによって限定されるものではない。
【0074】
【実施例1】 <注射筒とピストンとの摺動抵抗> <測定検体> ・注射筒(実施例1):環構造を分子主鎖に組み込まれ
た形態で含有する環状オレフィンとエチレンとの非晶性
共重合体[熱変形温度135℃;成形収縮率0.4%;商
品名:Apel6015(三井石化社製)]製の注射筒(容量2.
5ml)[商品名:サイクロジェット・シングル(大成化
工社製)]3本 ・ピストン(ガスケット)及びプランジャー(トップ社
製); <測定操作、装置及び条件>成形段階で各種の物質に汚
染された検体の内壁並びにピストン及びプランジャー
(トップ社製)をそれぞれフルオロカーボン[商品名:
ダイフロンS113(マイティ化学社製)]で1min洗浄し
て表面を清浄化した後に乾燥させた。次に、検体でない
樹脂製注射筒内にシリコンオイル[動粘度104c.s.;商
品名:SH200オイル(東レ・ダウコーニング社製)]を塗布
し、該注射筒内へ測定には用いないピストンを挿入して
5往復させた後に測定に用いるピストンを挿入して入口
から約15mmの間を1往復させた。このシリコンオイル
塗布ピストンを検体である注射筒内へ挿入してプランジ
ャーが上向きになる配置で検体注射筒を鉛直にセットし
た。次いでプランジャーを自記式試験機[商品名:オー
トグラフS-500(島津製作所製)]を用いて押し込みな
がら摺動抵抗を測定した[押し込み荷重(ロードセルで
測定)20kgf;押し込み速度(クロスヘッドスピード)
25mm/min]。その結果を表1及び図3の(a)に示す。
【0075】
【比較例1】 ・注射筒(比較例1):ポリプロピレン樹脂[MFR(2
30℃;2.16kgf)8g/10min;結晶融点(Tm)165℃;エ
チレン単位含有量3.5モル%(チッソ社製)]製注射
筒(容量2.5ml;筒内の抜き勾配:7/1000)(別
名:ディスポーザブルシリンジ)[商品名:テルモシリン
ジSS-02S(テルモ社製)]3本; ・ガスケット(ピストン)及びプランジャーは注射筒の
付属品。
【0076】<測定操作、装置及び条件>上記の検体並
びに測定に用いるピストン及びプランジャーに加えて測
定には用いずにシリコンオイル塗布状態の調整に用いる
ピストン及びプランジャーのそれぞれを実施例1におけ
ると同一の操作で清浄化及びシリコンオイル塗布を施
し、実施例1で測定に用いられたと同一の測定装置、測
定条件及び測定操作で測定を行なった。その結果を表1
及び図3の(b)に示す。
【0077】[測定結果の所見] ・摺動初期抵抗値及び摺動抵抗値共に実施例1における
注射筒が比較例1の注射筒よりも低い値を示した。 ・摺動値はピストンの挿入に何れの例においても伴って
増加した。しかし、実施例の検体による増加曲線の勾配
は比較例1の検体による増加曲線の勾配よりも小さかっ
た。
【0078】
【発明の効果】本発明の抜き勾配を有しない注射筒を用
いれば、下記の種々の効果を奏することができる: (1)注射作業における作業者の肉体的及び精神的疲労を
格段に軽減できる (2)液体封入注射キットBにおける中間栓体の自発的移
動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は常用樹脂を従来の抜き勾配付き中心ピン
装着金型で射出成形して得られた抜き勾配付き注射筒の
模式的縦断面図である。図1の(a)はピストンが注射筒
の入口に部分的に進入した状態を示す。図1の(b)ピス
トンが注射筒内の最奥部に到達した状態を示す。
【図2】図2は本発明の成形に用いられる環状ポリオレ
フィンを本発明の射出成形法において用いられる抜き勾
配を有しない中心ピン装着金型で成形して得られた抜き
勾配無し注射筒の模式的縦断面図である。図2の(a)は
ピストンが無勾配注射筒の入口に完全に進入した状態を
示す。図2の(b)はプランジャーによってピストンが該
注射筒の最奥部へ到達した状態を示す。
【図3】図3は本発明の非晶性樹脂製の抜き勾配を有し
ない注射筒と従来の結晶性樹脂製の抜き勾配付き注射筒
との筒内へのピストン挿入時の摺動抵抗値の連続測定結
果を示すグラフであって、図3の(a)は本発明の注射筒
の場合、図3の(b)は従来の注射筒の場合である。
【図4】本発明の薬液封入注射筒キットAの模式的縦断
面図である。
【図5】本発明の薬液封入注射筒キットBの模式的縦断
面図である。図5の(a)は該キットBが作成された儘の
状態を示す。図5の(b)はピストンが注射筒内へ進入し
て中間栓体を筒内の拡径部に完全に適合させてバイパス
を開孔させた状態を示す。図5の(c)はピストンが中間
栓体を更に押し込んで拡径部を完全に通過させた状態を
示す。
【符号の説明】
1 従来の抜き勾配を有する注射筒 2 プランジャー 3 プランジャー先端部に冠装される為のピストン兼
用栓体 4 本発明の抜き勾配を有しない注射筒 5 本発明の注射筒キットAの主要部である抜き勾配
を有しない注射筒 6 本発明の注射筒キットAに挿入されるピストン兼
用栓体 7 本発明の注射筒キットA及び注射筒キットBの先
端に形成された注射針装着機構に装着されるキャップ 8 本発明の注射筒キットBの主要部である抜き勾配
を有しない注射筒 9 本発明の注射筒キットBの筒内に嵌装される中間
栓体 11 従来の抜き勾配を有する注射筒の入口 12 従来の抜き勾配を有する注射筒の先端 21 プランジャーにおいてピストンが冠装される端
部 22 プランジャーの自由端 31 ピストン表面に設けられた円周方向に走るシー
ルリング 32 ピストン表面に設けられた円周方向に走るシー
ルリング 33 ピストン表面に設けられた円周方向に走るシー
ルリング 41 本発明の抜き勾配を有しない注射筒の入口 42 本発明の抜き勾配を有しない注射筒の先端 51 本発明の注射筒キットAの入口 52 本発明の注射筒キットAの先端 53 本発明の注射筒キットAの先端に形成された注
射針装着機構 61 本発明の注射筒キットA及びに挿入されるピス
トン兼用栓体に設けられたシールリング 62 本発明の注射筒キットA及びに挿入されるピス
トン兼用栓体に設けられたシールリング 63 本発明の注射筒キットA及びに挿入されるピス
トン兼用栓体に設けられたシールリング 64 本発明の注射筒キットAに挿入されるピストン
兼用栓体に設けられた凹窩 81 本発明の注射筒キットBの入口 82 本発明の注射筒キットBの先端 91 本発明の注射筒キットBの筒内に嵌装される中
間栓体に設けられたシールリング 92 本発明の注射筒キットBの筒内に嵌装される中
間栓体に設けられたシールリング 93 本発明の注射筒キットBの筒内に嵌装される中
間栓体に設けられたシールリング 8x 本発明の注射筒キットBの拡径部 51a 本発明の注射筒キットAの入口から筒内へ到
る区間内壁に設けられた縦溝 51f 本発明の注射筒キットAの入口から外側へ張
り出した鍔 51s 本発明の注射筒キットAの鍔から大幅に張り
出した指掛け 53c 本発明の注射筒キットAの注射針装着機構の
谷間に設けられた係合手段 53g 本発明の注射筒キットAの注射針装着機構の
中心軸に位置する内容液流通路 53v 本発明の注射筒キットAの注射針装着機構の
内管と外管との谷間 64c ピストンに設けられた凹窩に設けられた係合
手段 81b 本発明の注射筒キットBの第1区画 82b 本発明の注射筒キットBの第2区画
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 232/00 232/08 // B29K 23:00 (72)発明者 浜 本 啓 二 大阪府豊能郡豊能町希望ケ丘3丁目3番16 号 (72)発明者 小 林 英 夫 東京都江戸川区北葛西1丁目16の13 第一 製薬株式会社東京研究開発センター内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抜き勾配を有しない樹脂製注射筒であっ
    て、それを形成する非晶性樹脂が環構造を分子主鎖に組
    込まれた形態で含有すると共に下記の性状(1)〜(5)を備
    えている樹脂である非晶性環状樹脂製注射筒: (1)熱変形温度(ASTM D648に準拠)70℃以上、(2)熱
    膨張係数(ASTM D696に準拠;縦横共)≦7×105、(3)
    成形収縮率(縦横共)[大成化工社法]≦0.8
    (%)、(4)吸水率[JIS K7209;23℃;水中に1日浸漬]
    ≦0.01(%)及び(5)ガス(O2)透過性(ASTM D3985に
    準拠)≦60(g/m2・24H)。
  2. 【請求項2】 非晶性樹脂が下記の性状(6)〜(10)を備
    えている請求項1に記載の非晶性樹脂製注射筒: (6)熱変形温度(ASTM D648に準拠)95℃以上、(7)熱
    膨張係数(ASTM D696に準拠;縦横共)≦6×105、(8)
    成形収縮率(縦横共)[大成化工社法]≦0.6
    (%)、(9)吸水率[JIS K7209;23℃;水中に1日浸漬]
    ≦0.01(%)及び(10)ガス(O2)透過性(ASTM D3985
    に準拠)≦30(g/m2・24H)。
  3. 【請求項3】 非晶性樹脂が非晶性環状ポリオレフィン
    である抜き勾配を有しない請求項1又は2に記載の非晶
    性環状樹脂製注射筒。
  4. 【請求項4】 非晶性樹脂が環構造を分子主鎖に組み込
    まれた形態で含有する環状オレフィンと1-オレフィンと
    の非晶性共重合体又はノルボルネン類の水素添加開環重
    合による重合体である請求項1〜3の何れかに記載の非
    晶性環状樹脂製注射筒。
  5. 【請求項5】 非晶性樹脂を形成する環構造が縮合多環
    構造である請求項1〜4の何れかに記載の非晶性環状樹
    脂製注射筒。
  6. 【請求項6】 非晶性樹脂を形成する環構造が縮合多環
    構造である場合に、該構造が下記の一般式「化1」で表
    される1種以上の結合単位を分子主鎖に組込まれた形態
    で含有する非晶性環状樹脂製注射筒: 【化1】 [式中、R1〜R12は水素、アルキル基及びハロゲンか
    ら選ばれる基であって、互に別異であってもよい。更
    に、R9及びR10から選ばれる1以上がR11及びR12
    ら選ばれる1以上と互に環を形成していてもよい。nは
    0以上の数である。R5〜R8が複数回出現する場合(n
    ≧2の場合)には、それらが互に別異でもよい。]。
  7. 【請求項7】 非晶性樹脂から抜き勾配を有しない樹脂
    製の注射筒を射出成形する方法であって、該非晶性樹脂
    として環構造を分子主鎖に組込まれた形態で含有すると
    共に下記の性状(1)〜(5)を備えている非晶性環状ポリオ
    レフィンを用いる成形方法: (1)熱変形温度(ASTM D648に準拠)70℃以上、(2)熱
    膨張係数(ASTM D696に準拠;縦横共)≦7×105、(3)
    成形収縮率(縦横共)[大成化工社法]≦0.8
    (%)、(4)吸水率[JIS K7209;23℃;水中に1日浸漬]
    ≦0.01(%)及び(5)ガス(O2)透過性(ASTM D3985に
    準拠)≦60(g/m2・24H)。
  8. 【請求項8】 環構造を分子主鎖に組込まれた形態で含
    有する非晶性環状ポリオレフィンが下記の性状(6)〜(1
    0)を備えている請求項7に記載の非晶性環状樹脂製注射
    筒の射出成形方法: (6)熱変形温度(ASTM D648に準拠)95℃以上、(7)熱
    膨張係数(ASTM D696に準拠;縦横共)≦6×105、(8)
    成形収縮率(縦横共)[大成化工社法]≦0.6
    (%)、(9)吸水率[JIS K7209;23℃;水中に1日浸漬]
    ≦0.01(%)及び(10)ガス(O2)透過性(ASTM D3985
    に準拠)≦30(g/m2・24H)。
  9. 【請求項9】 環構造を分子主鎖に組込まれた形態で含
    有する非晶性環状ポリオレフィンで形成された抜き勾配
    を有しない請求項7又は8に記載の非晶性環状樹脂製注
    射筒の射出成形方法。
  10. 【請求項10】 環構造を分子主鎖に組込まれた形態で
    含有する非晶性環状ポリオレフィンが1-オレフィンとの
    非晶性共重合体又はノルボルネン類の水素添加開環重合
    による重合体である請求項7〜9の何れかに記載の非晶
    性環状樹脂製注射筒の射出成形方法。
  11. 【請求項11】 環構造が縮合多環構造である請求項7
    〜10の何れかに記載の非晶性環状樹脂製注射筒の射出
    成形方法。
  12. 【請求項12】 縮合多環構造が下記の一般式「化2」
    で表される1種以上の結合単位を分子主鎖に組込まれた
    形態で含有する非晶性環状ポリオレフィンである請求項
    7〜11の何れかに記載の非晶性環状樹脂製注射筒の射
    出成形方法: 【化2】 [式中、R1〜R12は水素、アルキル基及びハロゲンか
    ら選ばれる基であって、互に別異であってもよい。更
    に、R9及びR10から選ばれる1以上がR11及びR12
    ら選ばれる1以上と互に環を形成していてもよい。nは
    0以上の数である。R5〜R8が複数回出現する場合(n
    ≧2の場合)には、それらが互に別異でもよい。]。
  13. 【請求項13】 抜き勾配を有しない非晶性環状樹脂製
    注射筒の内部に薬液が封入されたシングルバレル型注射
    筒キットA。
  14. 【請求項14】 樹脂製注射筒の入口にピストン兼用栓
    体であってプランジャー先端部と係合する凹窩を備えた
    該栓体が内嵌されると共に、注射筒が下記の一般式「化
    3」で表される1種以上の結合単位を分子主鎖に組込ま
    れた形態で含有する非晶性環状ポリオレフィンである請
    求項13に記載の非晶性環状樹脂製注射筒キットA。 【化3】 [式中、R1〜R12は水素、アルキル基及びハロゲンか
    ら選ばれる基であって、互に別異であってもよい。更
    に、R9及びR10から選ばれる1以上がR11及びR12
    ら選ばれる1以上と互に環を形成していてもよい。nは
    0以上の数である。R5〜R8が複数回出現する場合(n
    ≧2の場合)には、それらが互に別異でもよい。]。
  15. 【請求項15】 抜き勾配を有しない非晶性樹脂製注射
    筒の内部が中間栓体によって水密的に2以上の区画に分
    画されると共に該注射筒の入口側の区画に薬液もしくは
    溶解液が封入され、該注射筒の先端側の区画に粉末薬剤
    もしくは薬液が封入され、相互に隣合う区画が中間栓体
    の進入によって連通される為の拡径部が該注射筒内壁の
    中間栓体よりも下流側に設けられているマルティプルバ
    レル型非晶性環状樹脂製注射筒キットB。
  16. 【請求項16】 非晶性樹脂製注射筒の入口にピストン
    兼用栓体であってプランジャー先端部と係合する凹窩を
    備えた該栓体が内嵌されると共に、注射筒が下記の一般
    式「化4」で表される1種以上の結合単位を分子主鎖に
    組込まれた形態で含有する非晶性環状ポリオレフィンで
    ある請求項15に記載の非晶性環状樹脂製注射筒キット
    B。 【化4】 [式中、R1〜R12は水素、アルキル基及びハロゲンか
    ら選ばれる基であって、互に別異であってもよい。更
    に、R9及びR10から選ばれる1以上がR11及びR12
    ら選ばれる1以上と互に環を形成していてもよい。nは
    0以上の数である。R5〜R8が複数回出現する場合(n
    ≧2の場合)には、それらが互に別異でもよい。]。
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